JP4119213B2 - 光学用ポリーカーボネート樹脂成形材料および光ディスク基板 - Google Patents

光学用ポリーカーボネート樹脂成形材料および光ディスク基板 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学用基板、例えば音声信号や画像信号等、各種の情報信号を記録するための光記録媒体を製造するのに適した樹脂成形材料およびそれから得られる基板を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、レーザー光の照射により情報の記録・再生を行う光ディスクとしては、光磁気ディスク、追記型光ディスク、デジタルオーディオディスク(コンパクトディスク:CD)、光学式ビデオディスク(レーザーディスク(登録商標))などが知られている。これらのうちコンパクトディスクやレーザーディスクは再生専用の光ディスクであり、一方追記型光ディスク、光磁気ディスクはユーザーによって情報の書き込みが任意に行えるRAM(Randam Access Memory)型の光ディスクであり、各種記録媒体として急速に普及している。
【0003】
これらの記録媒体としては、高密度記録容量(4.7GB)のDVD−ROM(読み出し専用デジタルビデオディスク)の規格が統一されて以来、DVDの高密度な情報記録性、音声の高品質性、画像の高精細性などから注目されてきている。
【0004】
光学用ポリカーボネート樹脂成形材料としては、ショット間の重量のバラツキを少なくする為の精度の高い計量、成形サイクルの短縮の為に可塑化時間が短いことが求められる。さらに可塑化中のシリンダー内の溶融樹脂に対して剪断摩擦抵抗が変動すると、部分的な摩擦加熱などにより酸化劣化や熱分解が促進され、ヤケ、黒点、シルバーの発生原因となるので、これらを避けるために可塑化、計量がスムースなスクリュー回転が達成されることが必要である。
【0005】
この問題を解決する方法として、ペレット形状を湾曲円柱状とするもの(例えば特許文献1参照)、ペレット長およびペレット長径の規制(例えば特許文献2参照)などが提案されている。
【0006】
【特許文献1】
特開昭62−160210号公報
【特許文献2】
特開平11−35692号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、該問題点について鋭意研究をかさねた結果、材料ペレットの極慣性モーメントを質量で割った値を一定の範囲にすることにより、可塑化時間の短縮、可塑化、計量がスムースなスクリュー回転が達成されることを見出し本発明に到達した。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、ポリカーボネート樹脂を射出成形してデジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)用基板を製造する際の、該樹脂の計量時間を短縮する方法であって、該樹脂として、2 , 2−ビス−(4−ヒドロキシジフェニル)プロパンを用いて製造された粘度平均分子量が10,000〜22,000のポリカーボネート樹脂のペレットであり、極慣性モーメントを質量で割った値が0.7〜2.0の範囲にありかつその標準偏差が0.25以下のペレットを用いることを特徴とする計量時間の短縮方法が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明における、DVD−ROM、DVD−Audio、DVD−R、DVD−RAM等で代表されるデジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)の光ディスク基板情報の記録や再生の信頼性を高めるために適した成形材料(芳香族ポリカーボネート樹脂)のペレットについて以下詳細に説明する。
【0010】
本発明に使用される光学式ディスクを形成するポリカーボネート樹脂は、特に制限はなく、一般に2価フェノールとカーボネート前駆体とを界面重合法あるいは溶融重合法により反応させて製造され、いずれの方法によって得られたものであっても同じように使用することができる。
【0011】
この芳香族ポリカーボネート樹脂の製造に使用される2価フェノールの代表的な例としては、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシジフェニル)メタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシジフェニル)エタン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシジフェニル)プロパン[通称ビスフェノールA]、2,4−ビス−(4−ヒドロキシジフェニル)−2−メチルブタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシジフェニル)−シクロヘキサン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシジフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、α,α’−ビス−(4−ヒドロキシジフェニル)−o−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス−(4−ヒドロキシジフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス−(4−ヒドロキシジフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、2,2−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−メタン、2,2−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,4−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、1,1−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン、1,1−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、α,α’−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−o−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、2,2−ビス−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、ビスー(4−ヒドロキシフェニル)−スルホン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−サルファイド、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−エーテル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−ケトンおよびビス−(4−ヒドロキシフェニル)−スルホキシド等が挙げられる。これらは単独または2種以上を混合して使用できる。
【0012】
なかでもビスフェノールAの単独重合体やビスフェノールA、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、α,α’−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン、2,2−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパンおよび、2,2−ビス−(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパンから選ばれた少なくとも2種以上のビスフェノールより得られる共重合体、特に1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンとビスフェノールA、α,α’−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼンまたは、2,2−ビス−(3−メチル−4−ヒドリキシフェニル)−プロパンとの共重合体が好ましく使用される。なかでもコスト面からビスフェノールAが好ましい。
【0013】
また、カーボネート前駆体としては、カルボニルハライド、カーボネートエステルまたはハロホルメート等が挙げられ、具体的にはホスゲン、ジフェニルカーボネート、2価フェノールのジハロホルメートおよびそれらの混合物等である。ポリカーボネート樹脂を製造するにあたり、適当な分子量調整剤、分岐剤、反応を促進するための触媒等も通常の方法にしたがって使用できる。かくして得られた芳香族ポリカーボネート樹脂の2種類以上を混合しても差し支えない。
【0014】
界面重合法による反応は、通常二価フェノールとホスゲンの反応であり、酸結合剤および有機溶媒の存在下に反応させる。酸結合剤としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物またはピリジン等のアミン化合物が用いられる。有機溶媒としては、例えば塩化メチレン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素が用いられる。また反応促進のために例えばトリエチルアミン、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイド等の第三級アミン、第四級アンモニウム化合物、第四級ホスホニウム化合物等の触媒を用いることもできる。この際、反応温度は通常0〜40℃、反応時間は10分〜5時間程度、反応中のpHは9以上に保つのが好ましい。
【0015】
溶融重合法による反応は、通常二価フェノールとカーボネートエステルとのエステル交換反応であり、不活性ガスの存在下に二価フェノールとカーボネートエステルとを加熱しながら混合して、生成するモノヒドロキシ化合物(例えばフェノール)を留出させる方法により行われる。反応温度は生成するモノヒドロキシ化合物の沸点等により異なるが、通常120〜350℃の範囲である。反応後期には系を10〜0.1Torr程度に減圧して生成するモノヒドロキシ化合物の留出を容易にさせる。反応中に発生するモノヒドロキシ化合物は、ポリカーボネート樹脂中に残存するので、十分な反応時間が必要になり、反応時間は1〜4時間程度である。
【0016】
カーボネートエステルとしては、置換されてもよい炭素数6〜10のアリール基、アラルキル基あるいは炭素数1〜4のアルキル基などのエステルが挙げられる。具体的にはジフェニルカーボネート、ジトリルカーボネート、ビス(クロロフェニル)カーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネートなどが挙げられ、なかでもジフェニルカーボネートが好ましい。
【0017】
また、重合速度を速めるために重合触媒を用いることができ、かかる重合触媒としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、二価フェノールのナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属化合物、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属化合物、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルアミン、トリエチルアミン等の含窒素塩基性化合物、アルカリ金属やアルカリ土類金属のアルコキシド類、アルカリ金属やアルカリ土類金属の有機酸塩類、亜鉛化合物類、ホウ素化合物類、アルミニウム化合物類、珪素化合物類、ゲルマニウム化合物類、有機スズ化合物類、鉛化合物類、オスミウム化合物類、アンチモン化合物類、マンガン化合物類、チタン化合物類、ジルコニウム化合物類などの通常エステル化反応、エステル交換反応に使用される触媒を用いることができる。触媒は単独で使用してもよいし、二種類以上組み合わせて使用してもよい。これらの重合触媒の使用量は、原料の二価フェノール1モルに対し、好ましくは1×10-8〜1×10-4当量、より好ましくは1×10-7〜5×10-4当量の範囲で選ばれる。
【0018】
また、かかる重合反応において、フェノール性の末端基を減少させるために、重縮合反応の後期あるいは終了後に、単官能フェノール類以外の末端停止剤、例えばビス(クロロフェニル)カーボネート、ビス(ブロモフェニル)カーボネート、ビス(ニトロフェニル)カーボネート、ビス(フェニルフェニル)カーボネート、クロロフェニルフェニルカーボネート、ブロモクロロフェニルフェニルカーボネート、ニトロフェニルフェニルカーボネート、フェニルフェニルカーボネート、メトキシカルボニルフェニルフェニルカーボネート、エトキシカルボニルフェニルフェニルカーボネートなどの化合物を加えることが好ましい。なかでも2−クロロフェニルフェニルカーボネート、2−メトキシカルボニルフェニルフェニルカーボネートが好ましく、特に2−メトキシカルボニルフェニルフェニルカーボネートが好ましく使用される。
【0019】
ポリカーボネート樹脂の分子量は、粘度平均分子量(M)で10,000〜22,000がより好ましく、13,000〜18,000が特に好ましい。かかる粘度平均分子量を有するポリカーボネート樹脂は、光学用材料として十分な強度が得られ、また、成形時の溶融流動性も良好であり成形歪が発生せず好ましい。本発明でいう粘度平均分子量は塩化メチレン100mLにポリカーボネート樹脂0.7gを20℃で溶解した溶液から求めた比粘度(ηsp)を次式に挿入して求めたものである。
【0020】
ηsp/c=[η]+0.45×[η]2c(但し[η]は極限粘度)
[η]=1.23×10-40.83
c=0.7
【0021】
原料ポリカーボネート樹脂は、従来公知の方法(界面重合法、溶融重合法など)により製造した後、溶液状態においてアルカリ抽出や濾過処理をしたり、造粒(脱溶媒)後の粒状原料を例えばアセトンなどのケトン類、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素、キシレンなどの芳香族炭化水素などのポリカーボネート貧溶媒および非溶媒で洗浄して低分子量成分や未反応成分等の不純物や異物を除去することが好ましい。さらに射出成形に供するためのペレット状ポリカーボネート樹脂を得る押出工程(ペレット化工程)では溶融状態の時に濾過精度10μmの焼結金属フィルターを通すなどして異物を除去したりすることが好ましい。必要により、例えば多価アルコール脂肪酸エステル等の離型剤、リン系等の酸化防止剤などの添加物を配合することが好ましい。いずれにしても射出成形前の原料樹脂は異物、不純物、溶媒などの含有量を極力低くしておくことが必要である。
【0022】
ペレットは、ポリカーボネート樹脂を溶融押出機によりストランド状に押出し、温水を満たした冷却槽に通して冷却し、カッター切断することによって調製することができる。
【0023】
本発明の要件を満足するペレットは、その調製における手段と条件を選択し、また必要により得られたペレットの選別操作を適宜実施することにより得ることができる。
【0024】
すなわち、溶融押出機におけるダイス穴の形状、溶融押出温度、押出し量、冷却水の温度、ストランドの引き取り張力、ストランドの引き取り速度、カッター回転速度および切断時のストランドの温度などの調製手段並びに条件を適宜選択することにより目的とするペレットを得ることができる。また、得られたペレットは切断不良に伴って、粉体、細片および粗大ペレットが混在しているので、これらを除去することが望ましい。そのためペレットの選別操作を実施し、均一な形状のペレットを得ることが要望される。この選別操作は、パンチングメタル、篩などを使用して行われる。
【0025】
本発明の成形材料(芳香族ポリカーボネート樹脂)のペレットは、極慣性モーメントを質量で割った値が0.7〜2.0の範囲にありかつその標準偏差が0.25以下であることが必要である。
【0026】
極慣性モーメントを質量で割った値が0.7以下となった時は、シルバーストリークが発生し、情報の記録や再生の高い信頼性は得られず、また計量時間の短縮も見込めない。
【0027】
極慣性モーメントを質量で割った値が2.0以上となった時は、送りが悪くなり、計量時間の短縮は見込めない。
【0028】
なお、極慣性モーメントを質量で割った値は0.7〜2.0の範囲、好ましくは0.7〜1.6の範囲であることにより確実な効果を得ることができる。
【0029】
上記ポリカーボネート樹脂より光ディスク基板を製造する場合には射出成形機(射出圧縮成形機含む)を用いる。この射出成形機としては一般的に使用されているものでもよいが、炭化物の発生を抑制しディスク基板の信頼性を高める観点からシリンダーやスクリューとしての樹脂の付着性が低く、かつ耐食性、耐摩耗性を示す材料を使用してなるものを用いるのが好ましい。また、成形に供する材料を十分乾燥して水分を除去することや、溶媒樹脂の分解を招くような滞留を起こさないように配慮することも重要となる。さらに、複屈折、機械特性などに異常が発生した基板は、製品あるいは試験用基板として採用しないように配慮することも重要である。
【0030】
本発明による光学用ポリカーボネート樹脂成形材料よりなる光ディスク基板は、シルバーストリークの発生が極めて少なく、CD−R、CD−RW、MO、デジタルビデオディスク、DVD−ROM、DVD−Audio、DVD−R、DVD−RAM等で代表されるデジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)の光ディスク基板、特にDVDの基板として優れている。
【0031】
以下、実施例を挙げて詳細に説明するが、本発明は何らこれらに限定されるものではない。
【0032】
【実施例】
実施例1〜5および比較例1〜4
実施例および比較例におけるポリカーボネート樹脂ペレットは、ビスフェノールAを使用して界面重合法で製造した樹脂を溶融押出機によりストランドに押出し、温水を満たした冷却槽を通して冷却し、カッター刃で切断することにより得られた断面が楕円形の円柱状ペレットである。その際押出し量、冷却水温度、ダイス穴形状、引き取り張力、引き取り速度、カッター刃の回転速度および切断時のストランド温度等のペレット調製条件を適宜選択し、かつパンチングメタルまたは篩等によるペレットの選別の条件を適宜選択することにより表1記載の特性を有するペレットを得た。ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量は15,000であった。
【0033】
ペレットの特性は以下の方法により測定した。また、基板の成形およびシルバーストリークの測定は下記方法に従って行った。
【0034】
(1)極慣性モーメント
得られたペレットの断面の長径、短径、ペレット長、および質量を測定し、以下に記した式に基づいて算出した極慣性モーメントの50粒の平均値および標準偏差を求めた。
【0035】
楕円柱の極慣性モーメントは以下の式に基づいて求める。
x=m×(3a3+h2)/12
y=m×(3b3+h2)/12
z=m×(a2+b2)/4
0=(Ix+Iy+Iz)/2
【0036】
式中、I0は極慣性モーメント、aは長径/2(mm)、bは短径/2(mm)、hはペレット長(mm)、そしてmは楕円柱の質量(g)である。
【0037】
(2)シルバーストリーク
射出成形機[住友重機械工業製DISC 3M III]にDVD専用の金型を取り付け、この金型にピットの入ったニッケル製のDVD用スタンパーを装着し、乾燥機にて120℃、4時間以上乾燥したペレット成形材料を自動搬送にて成形機のホッパーの投入し、シリンダー温度373℃、金型温度114℃にて連続的にDVD基板を100枚成形した。さらにその基板中のシルバーストリークの発生枚数を目視で観察を行なった。
【0038】
(3)計量時間
射出成形機[住友重機械工業製DISC 3M III]にDVD専用の金型を取り付け、この金型にピットの入ったニッケル製のDVD用スタンパーを装着し、乾燥機にて120℃、4時間以上乾燥したペレット成形材料を自動搬送にて成形機のホッパーの投入し、シリンダー温度373℃、金型温度114℃にて連続的にDVD基板を成形し、その際の計量時間を計測し、100ショットの平均値を算出した。
結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
Figure 0004119213
【0040】
表1に示す通りペレットの嵩密度が一定の範囲のペレットを用いることにより、計量時間を短縮させることができる。計量時間の短縮はわずかであるが、このわずかな差がディスク基板の生産性に及ぼす影響は甚大である。

Claims (2)

  1. ポリカーボネート樹脂を射出成形してデジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)用基板を製造する際の、該樹脂の計量時間を短縮する方法であって、該樹脂として、2 , 2−ビス−(4−ヒドロキシジフェニル)プロパンを用いて製造された粘度平均分子量が10,000〜22,000のポリカーボネート樹脂のペレットであり、極慣性モーメントを質量で割った値が0.7〜2.0の範囲にありかつその標準偏差が0.25以下のペレットを用いることを特徴とする計量時間の短縮方法。
  2. DVD用基板中のシルバーストリークの発生率が0%である請求項1記載の方法。
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