JP4117449B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、第1の半導体層上に絶縁層を介して第2の半導体層を積層してなる積層体と第2の半導体層に形成され力学量の印加に応じて変位可能な可動部とを備える半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
この種の半導体装置としては、例えば、特開平11−274142号公報に記載のものが提案されている。
【0003】
このものは、積層体として、第1の半導体層上に絶縁層を介して第2の半導体層を積層してなるSOI基板を用いたものである。
【0004】
そして、可動部を画定するためのトレンチを、ドライエッチングにより第2の半導体層の表面から絶縁層に達するように形成した後に、さらに、ドライエッチングを行い、トレンチの底部の横方向に位置する第2の半導体層にエッチングイオンを当てて、横方向に位置する第2の半導体層を除去することにより、絶縁層から離間した第2の半導体層としての可動部を形成するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来公報のような製造方法を用いた場合、トレンチを形成した後に、更にドライエッチングを行うと、トレンチの底部の絶縁層が帯電する。
【0006】
すると、その帯電によって、ドライエッチングのエッチングイオンが反発し、このエッチングイオンは、トレンチの深さ方向から該深さ方向と直交する横方向へ曲がり、トレンチの底部の横方向に位置する第2の半導体層にエッチングイオンが当たる。
【0007】
そのため、トレンチの底部の横方向に位置する第2の半導体層がエッチングされて除去され、可動部が形成される。
【0008】
ここにおいて、上記従来公報では、エッチングの深さを検出するために、エッチング深さ検出専用の可動部を形成し、上記帯電を利用して、隣接するエッチング深さ検出専用の可動部同士をスティッキング(付着)させるようにしている。
【0009】
しかしながら、本発明者等の検討によれば、上記従来公報では、トレンチ形成後に行うドライエッチングにより、トレンチ底部の絶縁層を帯電させるが、この帯電に伴って、実際に装置本来の機能に用いる可動部や、トレンチを介して可動部に対向する第2の半導体層や絶縁層までも帯電し、図5(a)及び図5(b)に示されるように、これら各部間の電荷の偏りによって当該各部間がスティッキング(付着)するという問題が生じることがわかった。
【0010】
このように、装置本来の機能に用いる可動部が帯電に起因してスティッキングを起こすと、本来の可動部の動きがなされず、装置特性に悪影響を及ぼすことは明らかである。
【0011】
そこで、本発明の目的は、上記問題点に鑑み、第1の半導体層上に絶縁層を介して第2の半導体層を積層してなる積層体と第2の半導体層に形成され力学量の印加に応じて変位可能な可動部とを備える半導体装置の製造方法において、可動部がその周囲の部位にスティッキングするのを抑制することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の半導体装置の製造方法は、第1の半導体層上に絶縁層を介して第2の半導体層を積層してなる積層体と、第2の半導体層に形成され力学量の印加に応じて変位可能な可動部とを備える半導体装置の製造方法において、積層体を用意し、第2の半導体層の表面から絶縁層に達するように、可動部を画定するためのトレンチを、前記絶縁層の表面が帯電しない条件で形成するトレンチ形成工程と、トレンチ形成工程を実行した後に、エッチングを行い、トレンチの底部の絶縁層の表面を帯電させ、エッチングのイオンをトレンチの底部の横方向に位置する第2の半導体層へ当てて当該横方向に位置する第2の半導体層を除去することにより、可動部を形成する可動部形成工程と、可動部形成工程を実行した後に、絶縁層の表面が帯電しない条件でアッシングを行い、前記可動部形成工程で前記絶縁層を帯電させることに伴って生じた電荷を除去するアッシング工程とを備えたことを特徴としている。
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、可動部形成工程にて絶縁層の表面を帯電させることにより、可動部、または、第2の半導体層における可動部に対向する部位、あるいは絶縁層における可動部に対向する部位が帯電したとしても、可動部形成工程を実行した後に、絶縁層の表面が帯電しない条件でアッシングを行うアッシング工程を実行しているため、これら各部の電荷を除去することができ、可動部がその周囲の部位にスティッキングするのを抑制することができる。
【0014】
尚、上記各部の電荷を除去することは、完全に電荷を除去しなくとも、少なくとも、可動部がその周囲の部位にスティッキングしない程度にまで電荷を除去すればよいものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
本実施形態は、半導体装置として、差動容量式の半導体式加速度センサについて本発明を適用したものである。
【0018】
図1は本実施形態の半導体式加速度センサS1の全体平面構造を示し、図2は図1中の一点鎖線Q1、Q2、Q3で示す各部分での断面構造を合成した状態で表現した模式的な部分断面構造を示す図である。
【0019】
この半導体式加速度センサS1は、例えば、エアバック、ABS、VSCなどの作動制御を行うための自動車用加速度センサやジャイロセンサなどに適用することができる。
【0020】
半導体式加速度センサS1を構成する積層体は、図2に示されるように、第1の半導体層としての第1のシリコン層11の上に絶縁層としての酸化膜13を介して第2の半導体層としての第2のシリコン層12を積層してなる矩形状のSOI(シリコンオンインシュレータ)基板10である。
【0021】
また、図1に示されるように、第2のシリコン層12には、トレンチ(溝)14を形成することにより、可動部20及び固定部30、40よりなる櫛歯形状を有する梁構造体が形成されている。
【0022】
可動部20は、矩形状の重錘部21と重錘部21の両端に形成されたバネ部22とで構成されており、このバネ部22を介してアンカー部23a及び23bに一体に連結されている。
【0023】
ここで、アンカー部23a及び23bは、その直下に位置する酸化膜13に固定されており(図2参照)、両アンカー部23a及び23bの間に位置する可動部20(重錘部21及びバネ部22)は、その直下に位置する酸化膜13から離れて位置している。
【0024】
つまり、可動部20は、酸化膜13に固定されたアンカー部23a及び23bの間にて、重錘部21及びバネ部22が酸化膜13上に懸架された形となっている。
【0025】
また、バネ部22は、2本の梁がその両端で連結された矩形形状をなしており、梁の長手方向と直交する方向に変位するバネ機能を有する。
【0026】
そして、このバネ部22は、図1中の矢印X方向の成分を含む加速度を受けたときに重錘部21を矢印X方向へ変位させるとともに、加速度の消失に応じて元の状態に復元させるようになっている。
【0027】
このように、可動部20は、アンカー部23a及び23bを固定点として、加速度の印加に応じて上記矢印X方向へ変位可能になっている。
【0028】
また、重錘部21は、バネ部22の変位方向(矢印X方向)と直交した方向にて、重錘部21の両側面から互いに反対方向へ一体的に櫛歯状に突出する複数個の可動電極24を備えている。尚、図1では、可動電極24は、重錘部21の左側及び右側に各々3個ずつ突出して形成されている。
【0029】
また、各可動電極24は断面矩形の梁状に形成されており、酸化膜13から離れて(例えば、数μm程度)位置している(図2参照)。
【0030】
このように、各可動電極24は可動部20の一部として、バネ部22及び重錘部21と一体的に形成され、重錘部21とともにバネ部22の変位方向へ変位可能となっている。
【0031】
また、固定部30、40は、酸化膜13における対向辺部のうち、アンカー部23a及び23bが支持されていないもう1組の対向辺部に支持されている。
【0032】
ここで、固定部30、40は、重錘部21を挟んで2個設けられており、図1中の左側に位置する第1の固定部30と、図1中の右側に位置する第2の固定部40とよりなり、両固定部30、40は互いに電気的に独立している。
【0033】
各固定部30、40は、配線部31及び41と固定電極32及び42とを有した構成となっている。尚、配線部31及び41は、それぞれ、その直下に位置する酸化膜13に固定されて第1のシリコン層11に支持されている。
【0034】
固定電極32及び42は、バネ部の変位方向(矢印X方向)と直交した方向にて、各配線部31、41の側面から重錘部21に向かって櫛歯状に突出し、可動電極24の櫛歯と噛み合うように配置されている。尚、図1では、各固定電極32、42は、各配線部31、41と一体的に3個ずつ設けられている。
【0035】
個々の固定電極32及び42は、断面矩形の梁状に形成されており、配線部31及び41に片持ち支持された状態で酸化膜13から離れて(例えば、数μm程度)位置している(図2参照)。
【0036】
そして、個々の固定電極32及び42は、その側面が対応する個々の可動電極24の側面と所定の検出間隔を有して平行した状態で対向して配置されている。
【0037】
また、各固定部30、40の各配線部31、41上の所定領域には、それぞれワイヤボンディング用の固定電極パッド31a及び41aが形成されており、一方のアンカー部23b上の所定領域には、ワイヤボンディング用の可動電極パッド20aが形成されている。尚、上記各電極パッド20a、31a、41aは、例えばアルミニウムにより形成されている。
【0038】
また、図示しないが、本実施形態の半導体式加速度センサS1は、第1のシリコン層11の裏面(酸化膜13と反対側の面)側において、接着剤などを介してパッケージに固定されている。
【0039】
このパッケージには、回路手段が収納されており、この回路手段と上記の各電極パッド20a、31a、41aとは、金もしくはアルミニウムのワイヤボンディングなどにより電気的に接続されている。
【0040】
このような構成において、第1の固定部30側の固定電極32を第1の固定電極、第2の固定部40側の固定電極342を第2の固定電極とすると、第1の固定電極32と可動電極24との検出間隔に第1の容量CS1、第2の固定電極42と可動電極24との検出間隔に第2の容量CS2が形成されている。
【0041】
そして、半導体式加速度センサS1に加速度が印加されると、バネ部22のバネ機能により、アンカー部23a及び23bを支点として可動部20全体が一体的に矢印X方向へ変位し、可動電極24の変位に応じて上記検出間隔が変化し上記各容量CS1、CS2が変化する。
【0042】
そして、可動電極24と固定電極32、42による差動容量(CS1−CS2)の変化に基づいて印加加速度を検出するようになっている。
【0043】
次に、図3を参照して、本実施形態の半導体式加速度センサS1の製造方法について説明する。尚、この図3は、上記図2に対応した模式的断面にて、本製造途中でのワークの状態を示す工程説明図である。
【0044】
まず、図3(a)に示されるように、第1のシリコン層(第1の半導体層)11の上に酸化膜(絶縁層)13を介して第2のシリコン層(第2の半導体層)12を積層してなるSOI基板(積層体)10を用意する。
【0045】
このSOI基板10は、例えば、第1のシリコン層11及び第2のシリコン層12として表面の面方位が(100)面のシリコン単結晶を使用し、両シリコン層11、12が、膜厚1μm程度のシリコン酸化膜(SiO2)よりなる酸化膜13を介して貼り合わされたものを採用することができる。
【0046】
さらに、Al(アルミニウム)を例えば1μm程度蒸着し、フォト、エッチングを行い信号取り出しのための電極パッド20a、31a、41aを形成する。尚、図3(a)中に電極パッド20aは図示されていない。
【0047】
続いて、図3(b)に示されるように、酸化膜13の表面が帯電しないエッチング条件でエッチングを行い、開口幅の広い第1のトレンチ(バネ部22と可動電極24を画定するトレンチ)14aを、第2のシリコン層12の表面から酸化膜13に達するように形成し、さらに、図3(c)に示されるように、同様なエッチング条件でエッチングを行い、最も開口幅の狭い第2のトレンチ(バネ部22の枠中空部を画定するトレンチ)14bを、第2のシリコン層12の表面から酸化膜13に達するように形成する(トレンチ形成工程)。尚、この酸化膜13の表面が帯電しないエッチング条件で行うエッチングは、低周波RF電源を用いたパルス発振によって実現することができる。
【0048】
それにより、可動部20及び固定部30、40を画定するためのトレンチ14を、第2のシリコン層12の表面から酸化膜13に達するように形成することができる。
【0049】
具体的に説明すると、第2のシリコン層12の表面に、櫛歯形状を有する梁構造体20、30、40に対応したパターンを形成するマスク材50を、フォトリソグラフ技術を用いてレジストなどにより形成し、プラズマエッチングなどのドライエッチングにより垂直に酸化膜13までトレンチ形状を形成する。
【0050】
ドライエッチングとしては、CF4やSF6などのエッチングガスを用いたICP(誘電結合型プラズマ)や、上記と同様なエッチングガスを用いたRIE(リアクティブイオンエッチング)などのエッチング方法を採用することができる。
【0051】
続いて、図3(d)に示されるように、上記トレンチ形成工程の後、トレンチ14の底部の酸化膜13の表面が帯電するエッチング条件でドライエッチングを行い、可動電極24を含む重錘部21及びバネ部22が酸化膜13からリリースされた可動部20を形成する(可動部形成工程)。尚、この酸化膜13の表面が帯電するエッチング条件で行うエッチングは、高周波RF電源を用いた連続発振によって実現することができる。
【0052】
また、この可動部形成工程では、固定部30、40のうち固定電極32、42が酸化膜13からリリースされる。
【0053】
尚、図3(d)には、可動部20のうちの可動部24、アンカー部23b、バネ部22、固定部30、40のうちの配線部31、41及び第2の固定電極42が示されている。
【0054】
この可動部形成工程のドライエッチングにより、エッチングイオン(CF4やSF6などがプラズマ化したもの)によって、トレンチ14の底部の酸化膜13表面が帯電する(通常は正に帯電する)。
【0055】
すると、帯電した酸化膜13表面でエッチングイオンが反発力を受けて、図3(c)中の矢印Y方向に示されるように、横方向に曲げられる。
【0056】
それにより、図3(d)に示されるように、エッチングイオンがトレンチ14の底部の横方向(矢印Y方向)に位置する第2のシリコン層12へ当たり、この横方向(矢印Y方向)に位置する第2のシリコン層12がエッチングされて除去される。
【0057】
そして、酸化膜13から浮いた状態の可動部20及び固定電極32、42が形成され、その後、酸化膜13の表面が帯電しない条件でアッシングを行うことによりマスク材50を除去することによって、上記図1及び図2に示されるような半導体式加速度センサS1が完成する。
【0058】
このように、本実施形態では、トレンチ形成工程は酸化膜13の表面を帯電させないエッチング条件でエッチングを行い、可動部形成工程は酸化膜13の表面を帯電させるエッチング条件でエッチングを行うことを特徴としている。
【0059】
それによって、図3(b)及び図3(c)に示されるようなトレンチ形成工程において、最も開口幅の狭い第2のトレンチ14bが酸化膜13に達するまでのエッチング時間を、トレンチエッチングの全体のエッチング時間に設定したとしても、トレンチ形成工程は酸化膜13の表面が帯電しないエッチング条件でエッチングを行っているため、開口幅の広い第1のトレンチ14aにおいて、その底部がサイドエッチングされるノッチ現象の発生を防止することができる。
【0060】
その結果、図3(d)に示されるように、トレンチ形成工程後に、酸化膜13の表面が帯電するエッチング条件でエッチングを行い、可動電極24を含む重錘部21及びバネ部22及び固定電極32、42を酸化膜13からリリースする可動部形成工程を行ったとしても、バネ部22における枠中空部側と可動電極24とで、トレンチ角度や酸化膜13との間隔がばらつくことはない。
【0061】
よって、バネ部22の加工ばらつきを低減することができ、均一なバネ機能を得ることができるため、安定したセンサ特性を発揮することができる。
【0062】
尚、上記トレンチ形成工程は、全く酸化膜13の表面が帯電しないエッチング条件でなくとも、少なくとも、バネ部22にノッチ現象が発生しない程度のエッチング条件にすればよいものである。
【0063】
ところで、上記可動部形成工程におけるドライエッチングでは、エッチングイオンによってトレンチ14の底部の酸化膜13表面を帯電させるが、このとき、例えば、可動部20や、トレンチ14を介して可動部20に対向する第2のシリコン層12(つまり、固定部30、40)や酸化膜13までも帯電しやすくなる。
【0064】
この帯電が発生すると、上記各部間の電荷の偏りによって、例えば、図3(d)中の矢印K1、K2、K3に示されるように、可動電極24と固定電極32、42または酸化膜13との間及び固定電極42と酸化膜13との間でスティッキング(付着)が発生する恐れがある。
【0065】
このように、装置本来の機能に用いる可動部20にスティッキングが発生すると、可動部20の変位特性の変動や可動電極24と固定電極32、42との対向面積の変化(検出容量の変化)を生じるなど、センサの特性に悪影響を及ぼす。
【0066】
そこで、本実施形態では、この帯電に起因する可動部20や固定電極32、42のスティッキングを抑制すべく、上記製造方法において、図3(d)に示す可動部形成工程を実行した後に、酸化膜13の表面が帯電しない条件でアッシングを行い、第2の半導体層12上に設けられたマスク材50を除去している。
【0067】
このように、酸化膜13の表面が帯電しない条件でアッシングを行うことにより、トレンチ14の内部に負の電子を十分供給することができるようになるため、可動部20または第2のシリコン層12における可動部20に対向する部位30、40または酸化膜13における可動部20や固定電極32、42に対向する部位から、可動部形成工程にて酸化膜13を正に帯電させることに伴って生じた電荷を除去することができる。
【0068】
それによって、可動部形成工程にて、上記各部20、30、40、13aが一時的に帯電したとしても、これら各部の電荷が電子により除去されるため、可動部20や固定電極32、42がその周囲の部位にスティッキングするのを抑制することができる。
【0069】
尚、上記各部の電荷を除去するにあたっては、完全に電荷を除去してもよいが、少なくとも、可動部20や固定電極32、42がその周囲の部位にスティッキングしない程度にまで電荷を除去すればよい。
【0070】
ところで、上記可動部形成工程におけるドライエッチングでは、第2のシリコン層12を除去するエッチング工程とトレンチ14の内壁に保護膜を形成する保護膜形成工程とを交互に繰り返しているが、この保護膜形成工程において、可動部20の裏面側に形成された保護膜がマスクとなり、エッチング工程において、帯電した酸化膜13の表面で跳ね返されたエッチングイオンが可動部20の裏面側(酸化膜13に対向する部位)に当たることにより、図4に示されるように、可動部20の裏面側には針状の突起60が形成されてしまう。
【0071】
そして、可動部20の裏面側に突起60が形成されると、対向する可動部20と酸化膜13との距離が狭くなったり、経時変化により可動部20から突起60が剥がれ落ちて可動電部20と酸化膜13との間に挟まれるたりする等により、当該対向間にて可動部20と酸化膜13がスティッキングしやすくなる。
【0072】
このように、装置本来の機能に用いる可動部20がスティッキングを起こすと、可動部20の変位特性の変動や可動電極24と固定電極32、42との対向面積の変化(検出容量の変化)を生じるなど、センサの特性に悪影響を及ぼす。
【0073】
そこで、本実施形態では、上述のように、図3(d)に示す可動部形成工程を実行した後に、酸化膜13の表面が帯電しない条件でアッシングを行うことにより、可動部形成工程において可動部20の裏面側に形成された針状の突起60を除去することができるため、可動部20と酸化膜13とのスティッキングを抑制することができる。
【0074】
ここで、上記トレンチ形成工程のドライエッチング及び上記可動部形成工程を実行した後に行うアッシングにおける酸化膜13の表面が帯電しないエッチング条件と上記可動部形成工程における酸化膜13の表面が帯電するエッチング条件については、米国特許第6,187,685号に記載の方法を用いることができる。この公報に記載の内容を以下に示す。
【0075】
まず、エッチング時に印加される周波数を5MHz以上、望ましくは10MHz以上に設定した場合、ドライエッチングの際に供給されるエッチングイオンと電子のうち、帯電を中和させる電子は電界方向に追従して進行方向が変化するが、エッチングイオンの進行方向は変化しないため、トレンチ底部には電子よりもエッチングイオンが多量に供給され、酸化膜の表面を帯電させることができる。
【0076】
そして、エッチング時に印加される周波数を5MHz以下に設定した場合、電子の進行方向だけでなく、エッチングイオンの進行方向も電界方向に追従して変化するため、トレンチ底部にはエッチングイオンと電子がほぼ同量供給され、この供給された電子により酸化膜の表面の帯電を緩和することができる。尚、この酸化膜の表面の帯電を緩和するエッチングは、低周波RF電源を用いたパルス発振によって実現している。
【0077】
よって、図3(b)及び図3(c)に示すトレンチ形成工程のドライエッチング及び可動部形成工程を実行した後に行うアッシングにおいては、エッチング時に印加される周波数を5MHz以下に設定すると、酸化膜13の表面が帯電しないエッチングを実現することができ、図3(d)に示す可動部形成工程においては、エッチング時に印加される周波数を5MHz以上、望ましくは10Hz以上に設定すると、酸化膜13の表面が帯電するエッチングを実現することができる。
【0078】
尚、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、様々な態様に適用可能である。
【0079】
例えば、上記実施形態では、本発明を加速度センサに適用したが、これに限られるものではなく、角速度センサや圧力センサなどの半導体装置に適用することができる。
【0080】
また、固定電極32、42は、酸化膜13からリリースされず酸化膜13とつながった状態でも良い。例えば、固定電極32、42における梁の幅を可動電極24よりも広くして、可動部形成工程のドライエッチング終了時に、固定電極に酸化膜13と接続された残し部を形成されるようにすれば良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る半導体式加速度センサの全体平面構成を示す図である。
【図2】図1に示す半導体式加速度センサの模式的な部分断面図である。
【図3】(a)から(e)は、本発明の一実施形態の半導体式加速度センサの製造方法を示す工程説明図である。
【図4】半導体式加速度センサにおける可動部の裏面側に針状の突起が形成された状態を示す図である。
【図5】従来の半導体式加速度センサにおけるスティッキングを示す図である。
【符号の説明】
S1…半導体式加速度センサ、
10…SOI基板(積層体)、
11…第1のシリコン層(第1の半導体層)、
12…第2のシリコン層(第2の半導体層)、
13…酸化膜(絶縁層)、
14…トレンチ、
14a…第1のトレンチ、
14b…第2のトレンチ、
20…可動部、
20a…可動電極パッド、
21…重錘部、
22…バネ部、
23a、23b…アンカー部、
24…可動電極、
30…第1の固定部、
31、41…配線部、
31a、41a…固定電極パッド、
32…第1の固定電極、
40…第2の固定部、
42…第2の固定電極、
50…マスク材、
60…突起、
CS1…第1の容量、
CS2…第2の容量。

Claims (1)

  1. 第1の半導体層上に絶縁層を介して第2の半導体層を積層してなる積層体と、前記第2の半導体層に形成され力学量の印加に応じて変位可能な可動部とを備える半導体装置の製造方法において、
    前記積層体を用意し、前記第2の半導体層の表面から前記絶縁層に達するように、前記可動部を画定するためのトレンチを、前記絶縁層の表面が帯電しない条件で形成するトレンチ形成工程と、
    前記トレンチ形成工程を実行した後に、エッチングを行い、前記トレンチの底部の前記絶縁層の表面を帯電させ、前記エッチングのイオンを前記トレンチの底部の横方向に位置する前記第2の半導体層へ当てて当該横方向に位置する前記第2の半導体層を除去することにより、前記可動部を形成する可動部形成工程と、
    前記可動部形成工程を実行した後に、前記絶縁層の表面が帯電しない条件でアッシングを行い、前記可動部形成工程で前記絶縁層を帯電させることに伴って生じた電荷を除去するアッシング工程と
    を備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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