JP4117354B2 - 携帯電話機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通話機能を含む複数の機能を実行可能な携帯電話機に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話機に、通話機能の他にスケジュール管理や文字メッセージの送受信、ウェブページの閲覧等、様々な機能を実現するアプリケーションプログラムが搭載されるようになっている。現行の携帯電話機においては、これら複数のアプリケーションプログラムは、順次切り替えて実行される。
【0003】
そこで、次世代の携帯電話においては、複数のアプリケーションプログラムを並行して実行できるマルチアプリケーション機能が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、通話機能以外のアプリケーションプログラムを終了させるためのキーとしては、オンフックキーが割り当てられる。
オンフックキーは、もともと通話を終了するためのキーとして携帯電話機に搭載されているものであるが、ユーザには「動作を終了するキー」として認知されている。このため、オンフックキーを、機能を終了させるキーとして割り当てることにより、操作の統一性を保つことができる。
【0005】
ところが、アプリケーションプログラムを終了させるキーとしてオンフックキーを割り当てると、意図せずアプリケーションプログラムを終了させてしまうという事態が想定される。
【0006】
すなわち、アプリケーションプログラムの実行中に、通話が着信した場合、携帯電話機においては通話機能が優先的に実行されるとともに、着信時に実行していた機能も並行して実行される。そして、ユーザがオンフックキーを押下して通話が終了すると、通話機能の終了ともに、先に実行していたアプリケーションプログラムがアクティブなアプリケーションとして、継続して実行される。
ここで、通話終了時に、オンフックキーを誤って2回押下してしまうと、通話機能が終了されるのに続いて、実行中であったアプリケーションプログラムまで終了してしまう。
【0007】
携帯電話機は片手で操作されることが多く、1回だけ押下すべきキーを誤って続けて押下してしまうことは、容易に想定される誤操作である。また、通常、携帯電話で通話をする際には、画面を見ないことが多いので、通話直後の携帯電話機の動作状態をユーザが把握することも困難である。従って、通話終了時にオンフックキーを操作する際、ユーザは、意図的に画面を注視しながら、通話機能以外のアプリケーションプログラムを終了させないように注意して操作しなければならず、利便性の低下が懸念される。
【0008】
本発明の課題は、複数の機能を搭載した場合であっても、操作の利便性を確保しつつ、誤操作による影響を避けることが可能な携帯電話機を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、
通話機能を含む複数の機能を実行可能であって、該機能及び該機能それぞれに対応するアイコン画像を格納する記憶手段と、表示手段とを備える携帯電話機において、
通話以外の機能を実行中に着信が発生した場合に、実行中の機能を検出して、該実行中の機能を終了することなく前記記憶手段に一時格納するとともに、該実行中の機能に対応するアイコン画像を選択する操作以外の操作を受け付けない非操作状態に移行させる着信時制御手段と、
前記着信時制御手段によって非操作状態に移行された実行中の機能が存在する場合に、該実行中の機能に対応するアイコン画像を前記表示手段に表示する表示制御手段と、
前記表示手段に表示されたアイコン画像を選択する操作が行われた場合に、該アイコン画像に対応する実行中の機能を入力操作を受け付ける実行状態に移行させる呼出手段と、
を備えることを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図6を参照して、本発明の実施の形態における携帯電話機の構成、および動作について説明する。
【0011】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明に係る第1の実施の形態における携帯電話機1の概略構成を示す外観図である。また、図2は、携帯電話機1が有する制御系100の機能的構成を示すブロック図である。
【0012】
まず、構成を説明する。
図1に示すように、携帯電話機1は、本体2の前面上部にスピーカー6を備え、下部にはマイク7を備えるとともに、最上部にアンテナ8を具備する電話機である。また、本体2の前面には、LCD等によってなる表示画面3が配置され、表示画面3の下方にはアプリケーション操作部4が配置されている。アプリケーション操作部4は、携帯電話機1において利用可能なアプリケーションプログラムの操作等、通話以外の操作を行うための複数のキーを備えている。
【0013】
さらに、本体2の前面において、アプリケーション操作部4の下方には、数字キー、「*」および「#」等の文字キー、および、オフフックキー51、オンフックキー52を備えたキー入力部5が配設されている。
オフフックキー51は、通話の開始を指示するためのキーであり、オンフックキー52は、通話の終了を指示するためのキーである。また、オンフックキー52は、携帯電話機1において実行可能な通話以外の機能について、その終了を指示するキーとしても機能する。
【0014】
続いて、携帯電話機1に内蔵される制御系100の構成について説明する。
図2に示すように、制御系100は、CPU(Central Processing Unit )101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、ベースバンド部104、RF部105、コーデック106、入力部108および入力部108の各部を備えて構成される。なお、説明の便宜のために、図2には、図1のスピーカー6、マイク7、アンテナ8の各部を図示する。
【0015】
CPU101は、ROM102およびRAM103を内蔵しており、さらに、ベースバンド部104、コーデック106、表示部107および入力部108に接続されている。
【0016】
CPU101は、内蔵するROM102に格納された基本制御プログラムを読み出して、RAM103に設けられるワークエリアに展開して実行し、制御系100の各部を制御する。
【0017】
また、CPU101は、ROM102に格納された各種アプリケーションプログラムを実行することにより、携帯電話機1の各種機能を実現する。
例えば、CPU101は、ROM102に格納された電子メール編集プログラムを実行することによって、携帯電話機1によるメール編集機能を実現する。同様に、CPU101は、ROM102に格納されたウェブページ閲覧プログラムを実行することにより、携帯電話機1によってウェブページ閲覧機能を実現する。
【0018】
なお、携帯電話機1によって閲覧可能なウェブページとしては、HTML(Hypertext Markup Language)やXML(eXtensible Markup Language )、DHTML(Dynamic HTML )等のマークアップ言語により記述されたウェブページ等が挙げられるが、特に限定されるものではなく、例えば、単にHTMLファイルのみで構成されるもの、GIF(Graphics Interchange Format )やJPEG(Joint Photographic Experts Group)、TIFF(Tagged Image File Format)、BMP(ビットマップ)等の規格に準拠した形式の画像データファイルを含むもの、MP3(MPEG-1 Audio Layer-III)、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)等の規格に準拠した形式の音声データファイルを含むもの、CGI(Common Gateway Interface)やASP(Active Server Pages )等により外部プログラムが提供されるものや、Java(登録商標)スクリプト、VB(Visual Basic)スクリプト等のスクリプト言語による記述を含むもの等、一般的なウェブブラウザにより処理可能であれば良い。さらに、特定の機器向けに拡張された仕様の上記マークアップ言語により記述されたファイルであっても良い。
【0019】
さらに、CPU101は、アプリケーションプログラムの動作時に着信があった場合、実行中のアプリケーションプログラムをアイコン化して着信処理を行うとともに、通話が終了した時点で、アイコンを含む待受画面を表示させ、待機状態に移行する。そして、入力部108における指示入力によって所定のアイコンが指定されると、指定されたアイコンに対応するアプリケーションプログラムを操作可能な状態に移行する。
【0020】
このほか、ROM102に格納され、CPU101によって実行可能なアプリケーションプログラムとしては、ゲーム機能、スケジュール管理機能、カレンダー機能、ROM102に格納されたプログラムのアップデート機能などを実現するプログラムが挙げられるが、携帯電話機1単体で利用可能な機能と、携帯電話機1が基地局(図示略)を介して通信回線に接続されることで利用可能となる機能とを問わず、様々な機能を実現するプログラムを適用可能である。
【0021】
ROM102は、携帯電話機1の基本制御プログラム、各種アプリケーションプログラム、および、これらプログラムに係るデータ等を、CPU101により読みとり可能な形態で格納する。なお、ROM102に格納されるプログラムやデータ等は、予めROM102に書き込まれている構成としても良いし、あるいは、基地局(図示略)と携帯電話機1との間で確立される無線通信回線を介して送信されたものであっても良い。
【0022】
RAM103は、CPU101により実行される基本制御プログラム、各種アプリケーションプログラム、および、これらプログラムに係るデータ等を一時的に格納するワークエリアを形成する。
【0023】
RF部105は、アンテナ8およびベースバンド部104に接続されており、アンテナ8を介して所定の周波数帯における音声信号およびデータの送受信を行う送受信回路を内蔵する。そして、RF部105は、アンテナ8を介して受信した信号を増幅および周波数変換してベースバンド部104へ出力する一方、ベースバンド部104から入力される信号の周波数変換および増幅を行って、アンテナ8を介して送信する。
【0024】
ベースバンド部104は、RF部105、コーデック106およびCPU101に接続され、CPU101の制御に従って、RF部105によりアンテナ8を介して受信されたRF信号を復調してCPU101およびコーデック106へ出力する一方、CPU101およびコーデック106から入力された音声やデータの信号を変調して、RF部105へ出力する。
【0025】
コーデック106は、ベースバンド部104およびCPU101に接続されており、ベースバンド部104およびCPU101から入力されたデジタル信号をアナログ音声信号に変換してスピーカー6へ出力するとともに、マイク7から入力されたアナログ音声信号をデジタル信号に変換して、CPU101およびベースバンド部104へ出力する。
【0026】
表示部107は、CPU101と、図1に示す表示画面3とに接続されており、CPU101から入力される表示情報に従って、各種画面を表示画面3に表示させる。
【0027】
入力部108は、CPU101と、図1に示すアプリケーション操作部4およびキー入力部5とに接続されており、アプリケーション操作部4およびキー入力部5において操作されたキーに対応する操作信号を生成して、CPU101へ出力する。
【0028】
次に、本第1の実施の形態における動作を説明する。図3は、携帯電話機1の動作を示すフローチャートである。
【0029】
図3に示す処理において、CPU101は、まず、入力部108からの指示入力によって指定されたアプリケーションプログラムを、ROM102から読み出して実行する(ステップS11)。
【0030】
このアプリケーションプログラムの実行を開始してから、携帯電話機1に対する着信が発生すると(ステップS12)、CPU101は、実行中のアプリケーションプログラムをアイコン状態に移行させ、画面の隅に表示させる(ステップS13)。
【0031】
ここで、アイコン状態とは、ユーザによる直接の操作が行われない状態を指す。例えば、CPU101により実行される電子メール編集プログラムは、ユーザの操作に応じて順次編集処理を行うものであり、常にユーザの操作を待機している。従って、電子メール編集プログラムをアイコン化する場合、CPU101は、編集中のメールの内容を保持しながら、ユーザの操作を待機したままの状態を保持させる。
【0032】
また、例えば、基地局(図示略)と携帯電話機1との間に確立された無線通信回線を介して所定のサーバにアクセスし、プログラムやデータをダウンロードするプログラムは、実行開始後、ダウンロード完了やエラーが発生しない限りは、ユーザによる操作を必要としない。このため、該プログラムをアイコン化する場合、CPU101は、バックグラウンドにおける処理として、該プログラムを継続して実行する。
【0033】
このように、CPU101は、アプリケーションプログラムをアイコン化する際に、該アプリケーションプログラムがユーザの操作を必要とする状態であれば、ユーザの操作を待機する状態で一時停止させ、ユーザの操作を必要としない状態であれば、そのままバックグラウンドで実行する。つまり、いずれの場合においても、該アプリケーションプログラムに関する入力部108からの入力を受け付けない状態に移行する。
【0034】
そして、CPU101はオフフックキー51(図1)が操作されるまで待機し、オフフックキー51が操作されると(ステップS14;Yes)、携帯電話機1と基地局(図示略)との間の無線通信回線を確立して、音声通話を行う通話処理に移行する(ステップS15)。通話処理開始後、CPU101は、オンフックキー52(図1)が操作されるまで待機する(ステップS16)。
【0035】
通話が終了し、ユーザによってオンフックキー52が操作されると(ステップS16;Yes)、CPU101は、通話を終了して、携帯電話機1と基地局(図示略)との間の無線通信回線を切断する終話処理を行う(ステップS17)。
【0036】
続いて、CPU101は、アイコン化された状態のアプリケーションプログラムを検索し(ステップS18)、検出されたアプリケーションプログラムに対応するアイコンを含む待受画面を、表示部107によって表示させる(ステップS19)。
【0037】
ここで、アプリケーション操作部4ないしキー入力部5において、表示中のアイコンを選択指定する操作が行われると(ステップS20;Yes)、CPU101は、指定されたアプリケーションプログラムを実行状態に移行させる(ステップS21)。この実行状態とは、該アプリケーションプログラムを着信時に実行していた状態、すなわち、該アプリケーションプログラムに関する入力部108からの入力を受け付ける状態を指す。
【0038】
なお、上記の処理において表示されるアイコンの画像は、予めROM102に格納されたものである。また、ROM102に格納されたアプリケーションプログラムは、その実行が指示されるとRAM103上に展開されて実行される。そして、アプリケーションプログラムの実行中に着信が発生すると、実行中の各アプリケーションプログラムに対してアイコンが対応づけられて、これらアイコンとアプリケーションプログラムとを対応づける情報がRAM103に格納される。
【0039】
図4は、図3に示す処理において表示画面3(図1)に表示される画面の例を示す図であり、(a)はメール編集画面301を示し、(b)は着信画面302を示し、(c)は通話中画面303を示し、(d)は待受画面304を示し、(e)はメール編集画面301を示す。
【0040】
携帯電話機1において電子メール編集プログラムを実行した場合、表示画面3の画面上には、図4(a)に示すように、メール編集画面301が表示される。
【0041】
ここで、携帯電話機1に着信があると、実行中の電子メール編集プログラムがアイコン化され、表示画面3の画面上には、図4(b)に示すように着信画面302が表示される。
【0042】
そして、オフフックキー51(図1)が操作され、通話が開始されると、表示画面3の画面上には、図4(c)に示すように通話中画面303が表示される。
【0043】
その後、オンフックキー52(図1)が操作され、通話が終了すると、表示画面3の画面上には、図4(d)に示すように待受画面304が表示される。ここで、電子メール編集プログラムがアイコン化されているため、待受画面304には、電子メール編集プログラムに対応するアイコン305が表示されている。
【0044】
そして、アプリケーション操作部4ないしキー入力部5の操作によって、アイコン305が選択指定されると、アイコン化されていた電子メール編集プログラムが実行状態に移行し、表示画面3の画面上には、図4(e)に示すようにメール編集画面301が表示される。
【0045】
従って、通話が終了した時点で、表示画面3には待受画面304が表示されているので、この状態でオンフックキー52を押下しても、動作の切り替えは行われない。これにより、通話終了時にオンフックキー52を複数回操作してしまっても、待受画面304が表示されるので、誤操作に起因する処理が進行してしまう恐れがなく、携帯電話機1の操作を快適にすることができる。
【0046】
また、アイコン化されたアプリケーションプログラムは、待受画面304に表示されるアイコン305を選択指定することによって、容易に実行させることができる。そして、アイコン化されたアプリケーションプログラムは、アイコン305によって、アイコン化されていないプログラムと差別化できる。
これにより、ユーザは、通話の前に実行していたプログラムが何であったかを容易に知ることができるので、携帯電話機1の利便性をより一層向上させることができる。
【0047】
なお、上記第1の実施の形態における記述内容は、本発明に係る携帯電話機の好適な一例であり、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、待受画面304としては、アイコン305が1個だけ表示される例を示したが、本発明はこれに限定されず、複数のアイコンを表示させることも勿論可能であり、さらに、アイコン305が表示された状態で、その他の機能を呼び出して実行させることも可能である。
【0048】
また、例えば、本実施の形態では、実行中のアプリケーションプログラムをアイコン305として待受画面304に表示するものとしたが、これに限らず、例えばメニュー表示機能を利用しても良い。
以下、この例について、第2の実施の形態として説明する。
【0049】
[第2の実施の形態]
図5および図6を参照して、第2の実施の形態について説明する。なお、本第2の実施の形態においては、携帯電話機1の構成は上記第1の実施の形態と同様であり、その構成については図示および説明を省略する。
【0050】
図5は、本発明を適用した第2の実施の形態における携帯電話機1の動作を示すフローチャートである。
図5に示す処理において、CPU101は、まず、入力部108からの指示入力によって指定されたアプリケーションプログラムを、ROM102から読み出して実行する(ステップS31)。
【0051】
このアプリケーションプログラムの実行を開始してから、携帯電話機1に対する着信が発生すると(ステップS32)、CPU101は、実行中のアプリケーションプログラムを呼出メニューリストに追加する(ステップS33)。
【0052】
ここで、呼出メニューリストとは、着信時に実行していたアプリケーションプログラムが登録されるもので、メニューリストの一種である。この呼出メニューリストは、複数のアプリケーションを実行可能な携帯電話機における一般的なメニューリストとは、別に設けられ、RAM103に格納される。呼出メニューリストに追加されたアプリケーションプログラムは、ユーザによる直接の操作が行われない状態に移行する。例えば、CPU101により実行される電子メール編集プログラムは、ユーザの操作に応じて順次編集処理を行うものであり、常にユーザの操作を待機している。従って、ステップS31で電子メール編集プログラムが実行された場合、CPU101は、編集中のメールの内容を保持しながら、ユーザの操作を待機したままの状態を保持させる。
【0053】
また、例えば、基地局(図示略)と携帯電話機1との間に確立された無線通信回線を介して所定のサーバにアクセスし、プログラムやデータをダウンロードするプログラムは、実行開始後、ダウンロード完了やエラーが発生しない限りは、ユーザによる操作を必要としない。このため、該プログラムがステップS31で実行された場合、CPU101は、バックグラウンドにおける処理として、該プログラムを継続して実行する。
【0054】
このように、CPU101は、アプリケーションプログラムを呼出メニューリストに追加する際に、該アプリケーションプログラムがユーザの操作を必要とする状態であれば、ユーザの操作を待機する状態で一時停止させ、ユーザの操作を必要としない状態であれば、そのままバックグラウンドで実行する。つまり、いずれの場合においても、アイコンを選択指定したり、呼出メニューリストから呼び出す操作をしたりしない限りは、該アプリケーションプログラムに関する入力部108からの入力を受け付けない状態に移行する。なお、携帯電話機1においては、通話中であっても、アイコンの選択操作や呼出メニューリストの操作によってアプリケーションプログラムを操作可能であるが、その処理過程については、ここでは詳述しない。
【0055】
そして、CPU101はオフフックキー51(図1)が操作されるまで待機し、オフフックキー51が操作されると(ステップS34;Yes)、携帯電話機1と基地局(図示略)との間の無線通信回線を確立して、音声通話を行う通話処理に移行する(ステップS35)。
【0056】
通話が終了し、ユーザによってオンフックキー52が操作されると(ステップS36;Yes)、CPU101は、通話を終了して、携帯電話機1と基地局(図示略)との間の無線通信回線を切断する終話処理を行う(ステップS37)。
【0057】
続いて、CPU101は、待受画面を表示部107によって表示させ(ステップS38)、ユーザからの操作に対する待機状態に移行する(ステップS39)。
【0058】
ここで、アプリケーション操作部4ないしキー入力部5において、呼出メニューリストの表示に関する操作が行われると(ステップS39;Yes)、CPU101は、表示部107によって呼出メニューリストを表示させる(ステップS40)。
そして、呼出メニューリストに表示されたアプリケーションプログラムを選択指定する操作が行われると、CPU101は、指定されたアプリケーションプログラムを実行状態に移行させる(ステップS41)。この実行状態とは、ステップS31で該アプリケーションプログラムを着信時に実行していた状態、すなわち、該アプリケーションプログラムに関する入力部108からの入力を受け付ける状態を指す。
【0059】
なお、上記の処理において、ROM102に格納されたアプリケーションプログラムは、その実行が指示されるとRAM103上に展開されて実行される。そして、アプリケーションプログラムの実行中に着信が発生すると、実行中の各アプリケーションプログラムに関する呼出メニューリストが作成され、RAM103に格納される。
【0060】
図6は、図5に示す処理において表示画面3(図1)に表示される画面の例を示す図であり、(a)はメール編集画面311を示し、(b)は着信画面312を示し、(c)は通話中画面313を示し、(d)は待受画面314を示し、(e)はメニュー画面315を示し、(f)は呼出メニューリスト表示画面316を示し、(f)はメール編集画面311を示す。
【0061】
携帯電話機1において電子メール編集プログラムを実行した場合、表示画面3の画面上には、図6(a)に示すように、メール編集画面311が表示される。
【0062】
ここで、携帯電話機1に着信があると、実行中の電子メール編集プログラムがアイコン化され、表示画面3の画面上には、図6(b)に示すように着信画面312が表示される。
【0063】
そして、オフフックキー51(図1)が操作され、通話が開始されると、表示画面3の画面上には、図6(c)に示すように通話中画面313が表示される。
【0064】
その後、オンフックキー52(図1)が操作され、通話が終了すると、表示画面3の画面上には、図6(d)に示すように、待受画面314が表示される。
図6(d)に示す待受画面314には、呼出メニューリストに追加されたアプリケーションプログラムがあることを示すメッセージアイコン314aが表示されている。従って、ユーザが通話を終えた際、メッセージアイコン314aを含む待受画面314が表示されることで、ユーザに対し、操作が中断したアプリケーションプログラムが呼出メニューリストに追加されていることを報知できる。
【0065】
そして、アプリケーション操作部4ないしキー入力部5の操作によって、メニューリストの表示が指示されると、表示画面3の画面上には、図6(e)に示すようにメニュー画面315が表示される。メニュー画面315は、携帯電話機1の設定やツールを選択するための項目がメニュー表示された画面である。そして、図6(e)に示すメニュー画面315において、「3.アプリケーション」の項目は、呼出メニューリストを表示させるための項目である。すなわち、図6(e)に示す例では、呼出メニューリストを表示させるための指示操作を、一般的に携帯電話機1が備えるメニュー機能の一部として対応づけている。なお、図6(e)に示すメニュー画面の構成はあくまで一例であり、本発明の実現形態として、呼出メニューリストを表示させる操作を、一般的なメニュー機能と分離することも勿論可能である。
【0066】
メニュー画面315が表示画面3に表示された状態で、さらに「3.アプリケーション」の項目を選択する操作が行われると、図6(f)に示すように、表示画面3には呼出メニューリスト表示画面316が表示される。呼出メニューリスト表示画面316は、RAM103に格納された呼出メニューリストの内容を表示する画面である。そして、呼出メニューリスト表示画面316においてアプリケーションプログラムが選択指定されると、指定されたアプリケーションプログラムが実行状態に移行され、図6(g)に示すように、表示画面3にはメール編集画面311が表示される。
【0067】
なお、図6(d)に示す待受画面314に代えて、図6(h)に示す待受画面317を用いることも可能である。待受画面317には、呼出メニューリストに追加されたアプリケーションプログラムがあることを示すメッセージ表示317aが表示されている。この場合、ユーザが通話を終えた際、待受画面317が表示されることで、ユーザに対し、メッセージ表示317aによって、操作が中断したアプリケーションプログラムが呼出メニューリストに追加されていることを報知できる。
【0068】
従って、本第2の実施の形態における携帯電話機1によれば、上記第1の実施の形態と同様に、通話が終了した時点で表示画面3に待受画面314が表示されているので、この状態でオンフックキー52を押下しても、動作の切り替えは行われない。これにより、通話終了時にオンフックキー52を複数回操作してしまっても、待受画面304が表示されるので、誤操作に起因する処理が進行してしまう恐れがなく、携帯電話機1の操作を快適にすることができる。
【0069】
また、携帯電話機1に着信が発生したために操作が中断されたアプリケーションプログラムがある場合は、待受画面314上のメッセージアイコン314aにより、処理途中であったアプリケーションプログラムがある旨を、ユーザに対して報知できる。これにより、ユーザが、着信時に実行中であったアプリケーションプログラムを忘れてしまうことがない。
【0070】
さらに、メニューリストに追加されたアプリケーションプログラムは、表示画面3にメニューリストを表示させた状態で選択指定し、容易に実行させることができる。これにより、携帯電話機1の利便性をより一層向上させることができる。
【0071】
なお、上記の実施の形態において、携帯電話機1の画面上に表示されるアイコン、メッセージアイコン314a、メッセージ表示317a等は、通話が完了した時点で待受画面に表示されるものとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、通話中に表示されるようにしても良い。この場合、通話中であっても、操作が中断しているアプリケーションプログラムを呼び出して、操作を再開することが可能となる。
【0072】
また、本体2における表示画面3、アプリケーション操作部4、キー入力部5、スピーカー6、マイク7、およびアンテナ8の各部の配置状態や形状等、具体的な細部構成については任意である。また、図4および図6に示した画面の構成や意匠等、その他の具体的な構成についても適宜に変更可能であることは勿論である。
【0073】
【発明の効果】
本発明によれば、着信時に実行していた機能が非操作状態に移行されていることによって誤操作を受け付けないので、誤操作に起因する処理が進行してしまう恐れがない。また、非操作状態に移行された機能は、指定手段によって選択指定することで、容易に実行状態へ移行させることができる。これにより、利便性を損なうことなく、安心して快適に操作可能な携帯電話機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施の形態における携帯電話機1の概略構成を示す外観図である。
【図2】図1の携帯電話機1が有する制御系100の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示す携帯電話機1の動作を示すフローチャートである。
【図4】図3の動作を実行する際に表示される画面の例を示す図であり、(a)はメール編集画面301を示し、(b)は着信画面302を示し、(c)は通話中画面303を示し、(d)は待受画面304を示し、(e)はメール編集画面301を示す。
【図5】本発明に係る第2の実施の形態における携帯電話機1の動作を示すフローチャートである。
【図6】図5の動作を実行する際に表示される画面の例を示す図であり、(a)はメール編集画面311を示し、(b)は着信画面312を示し、(c)は通話中画面313を示し、(d)は待受画面314を示し、(e)はメニュー画面315を示し、(f)は呼出メニューリスト表示画面316を示し、(g)はメール編集画面311を示し、(h)は待受画面317を示す。
【符号の説明】
1 携帯電話機
2 本体
3 表示画面
4 アプリケーション操作部
5 キー入力部
6 スピーカー
7 マイク
8 アンテナ
100 制御系
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 ベースバンド部
105 RF部
106 コーデック
107 表示部
108 入力部

Claims (3)

  1. 通話機能を含む複数の機能を実行可能であって、該機能及び該機能それぞれに対応するアイコン画像を格納する記憶手段と、表示手段とを備える携帯電話機において、
    通話以外の機能を実行中に着信が発生した場合に、実行中の機能を検出して、該実行中の機能を終了することなく前記記憶手段に一時格納するとともに、該実行中の機能に対応するアイコン画像を選択する操作以外の操作を受け付けない非操作状態に移行させる着信時制御手段と、
    前記着信時制御手段によって非操作状態に移行された実行中の機能が存在する場合に、該実行中の機能に対応するアイコン画像を前記表示手段に表示する表示制御手段と、
    前記表示手段に表示されたアイコン画像を選択する操作が行われた場合に、該アイコン画像に対応する実行中の機能を入力操作を受け付ける実行状態に移行させる呼出手段と、
    を備えることを特徴とする携帯電話機。
  2. 通話機能を含む複数の機能を実行可能であって、該機能及び該機能それぞれに対応するアイコン画像を格納する記憶手段と、表示手段とを備える携帯電話機において、
    通話以外の機能を実行中に着信が発生した場合に、実行中の機能を検出して、該実行中の機能を終了することなく該実行中の機能に対応する前記アイコン画像を対応付けて前記記憶手段に一時格納するとともに、該実行中の機能に対応するアイコン画像を選択する操作以外の操作を受け付けない非操作状態に移行させる着信時制御手段と、
    前記着信時制御手段によって非操作状態に移行された実行中の機能が存在する場合に、該実行中の機能に対応付けて前記記憶手段に記憶されたアイコン画像を前記表示手段に表示する表示制御手段と、
    前記表示手段に表示されたアイコン画像を選択する操作が行われた場合に、該アイコン画像に対応する実行中の機能を入力操作を受け付ける実行状態に移行させる呼出手段と、
    を備えることを特徴とする携帯電話機。
  3. 前記表示制御手段は、
    前記着信時制御手段によって非操作状態に移行された実行中の機能が存在する場合、前記通話機能の終了後、前記表示手段に待受画面を表示させるとともに、該表示手段に該実行中の機能に対応するアイコン画像を表示させることを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯電話機。
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