JP6451194B2 - 端末装置、遠隔操作システム、制御方法、および制御プログラム - Google Patents

端末装置、遠隔操作システム、制御方法、および制御プログラム Download PDF

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Description

この開示は端末装置、遠隔操作システム、制御方法、および制御プログラムに関し、特に、電子機器を遠隔操作可能な端末装置、遠隔操作システム、制御方法、および制御プログラムに関する。
端末装置と通信可能であって、該端末装置によって遠隔操作可能な電子機器がある。このような電子機器の一例としてのMFP(Multi-Functional Peripheral)などの画像形成装置が挙げられる。
端末装置で画像形成装置などの電子機器を操作するために、端末装置には専用のアプリケーションがインストールされている。端末装置での該アプリケーションの実行に従って、端末装置と電子機器との間では通信が確立する。端末装置は、該アプリケーションの実行に従って電子機器を操作するための操作画面を表示する。そして、端末装置は、操作画面でユーザーから操作を受け付けると、電子機器との間の通信によって電子機器に対して操作信号を出力する。また、電子機器は、端末装置からの操作信号に従った動作の結果を、端末装置との間の通信によって端末装置に対して通知する。
端末装置には、遠隔操作用のアプリケーションの他にもアプリケーションがインストールされている場合がある。他のアプリケーションとしては、たとえば、通話用のアプリケーションやメール送受信、閲覧用のアプリケーションなどが挙げられる。
端末装置で遠隔操作用のアプリケーションが動作している状態で他のアプリケーションが起動すると、当該他のアプリケーション用の画面が表示される。他のアプリケーション用の画面は、操作画面に入れ替わって表示されてもよいし、操作画面が非アクティブとなって操作画面と共に表示されてもよい。この場合、遠隔操作用のアプリケーションはバックグラウンド状態となる。これにより、端末装置では操作画面に対する操作が受け付けられなくなる。
他のアプリケーション用の画面が表示されるなどして、操作画面に対する操作が不可な状態となると、端末装置と電子機器との間の通信は切断されてもよい。このタイミングで通信を切断することで、端末装置と電子機器との間の通信状態を継続するために必要な両装置の処理負担や処理装置の消耗を軽減することができる。
特開2013−93651号公報
電子機器の遠隔操作中に操作画面に対する操作が受け付けられなくなる状況の中には、ユーザーの意図していない遠隔操作の終了がある。ユーザーの意図する遠隔操作の終了としては、遠隔操作中のユーザーによる該アプリケーションの終了や、電源ボタンや、ホームボタンなどと呼ばれるホーム画面に戻るためのボタンの押下が挙げられる。ユーザーの意図していない遠隔操作の終了としては、遠隔操作中に電話やメールが着信して自動的にアプリケーションが起動した場合、遠隔操作中に事前に設定していたアラーム時刻に達してアラーム用のアプリケーションが起動した場合、操作中に他のアプリケーション用のアイコンにユーザーの手が触れて該アプリケーションが起動してしまった場合、などが挙げられる。後者の場合、ユーザーは、当該他のアプリケーションの終了後、直ちに遠隔操作を再開したいことが多い。
端末装置と電子機器との通信を再接続して遠隔操作を再開する方法として、本願出願人による特開2013−93651号公報(特許文献1)に開示された技術を利用することができる。特許文献1は、画像形成装置と外部装置との間の通信が切断されると、画像形成装置が再接続の要否を判断し、接続が必要な場合には接続可能な外部装置に対して再接続する技術を開示している。上記のような場合、特許文献1の技術を利用することも考えられる。
しかしながら、他のアプリケーションの終了後に電子機器と端末装置との通信を再接続すると、遠隔操作の再開までに待ち時間が発生してしまう。そのため、遠隔操作を行なうユーザーの利便性を損なう場合がある。
さらに、当該電子機器を操作可能なユーザー数に制限がある場合、通信の中断中に遠隔操作のユーザー数が制限に達してしまうと、当該端末装置での遠隔操作が再開できなくなる。
本開示はこのような問題に鑑みてなされたものであって、端末装置を利用した電子機器の遠隔操作の利便性を向上させることのできる端末装置、遠隔操作システム、制御方法、および制御プログラムを提供することを目的の1つとしている。
ある実施の形態に従うと、電子機器を遠隔操作可能な端末装置が提供される。この端末装置は、電子機器との間の通信を制御するための通信制御手段と、端末装置に搭載される表示装置における画面表示を制御するための表示制御手段と、表示装置に表示されている電子機器を操作するための操作画面に対するユーザー操作の入力を受け付けるための入力手段と、電子機器との間で通信することによって、ユーザー操作に基づく操作信号を電子機器に対して出力するための指示手段とを備える。表示制御手段は、表示装置に操作画面を表示しているときにイベントが発生すると、操作画面を、入力手段がユーザー操作を受け付け可能な表示状態から受け付け不可な表示状態に切り替えるための切替手段を含む。端末装置は、発生したイベントが、予め規定されている特定のイベントであるか否かを判定するための判定手段をさらに備える。通信制御手段は、表示装置に操作画面を表示しているときに発生したイベントが特定のイベントである場合には電子機器との間の通信を切断し、発生したイベントが特定のイベントとは異なる他のイベントである場合には電子機器との間の通信を維持し、発生したイベントが上記他のイベントである場合には、発生したイベントが終了すると、切替手段は、操作画面をユーザー操作を受け付け不可な表示状態から受け付け可能な表示状態に切り替える。端末装置は、電子機器の操作を待機しているユーザーの有無を検知するための検知手段をさらに備える。操作画面がユーザー操作を受け付け不可な表示状態において電子機器との間の通信を維持している場合に、電子機器の操作を待機しているユーザーがいることが検知されると、通信制御手段は、電子機器との間の通信を切断する。
好ましくは、特定のイベントは、電子機器の遠隔操作を終了することを指示するユーザー操作である。
より好ましくは、検知手段は、電子機器から規定範囲内のユーザーの有無の検出結果を電子機器から受け取ることによって、電子機器の操作を待機しているユーザーの有無を検知する。
より好ましくは、検知手段は、電子機器に登録されている当該電子機器に対する操作を待機しているユーザーの有無を電子機器から受け取ることによって、電子機器の操作を待機しているユーザーの有無を検知する。
好ましくは、操作画面をユーザー操作を受け付け不可な表示状態から受け付け可能な表示状態に切り替えるときに、表示制御手段は、操作画面がユーザー操作を受け付け不可な表示状態に切り替わったときに操作画面で電子機器に対して設定されていた内容を、表示装置に表示する。
他の実施の形態に従うと、電子機器を遠隔操作可能な端末装置の制御プログラムが提供される。この制御プログラムは端末装置に、電子機器との間の通信を確立するステップと、端末装置に搭載される表示装置に電子機器を操作するための操作画面を表示するステップと、操作画面に対するユーザー操作の入力を受け付けるステップと、電子機器との間で通信することによって、ユーザー操作に基づく操作信号を電子機器に対して出力するステップと、表示装置に操作画面を表示しているときにイベントが発生すると、操作画面を、ユーザー操作を受け付け可能な表示状態から受け付け不可な表示状態に切り替えるステップと、発生したイベントが、予め規定されている特定のイベントである場合には電子機器との間の通信を切断し、イベントが特定のイベントとは異なる他のイベントである場合には電子機器との間の通信を維持するステップと、発生したイベントが上記他のイベントである場合には、発生したイベントが終了すると、操作画面をユーザー操作を受け付け不可な表示状態から受け付け可能な表示状態に切り替えるステップと、電子機器の操作を待機しているユーザーの有無を検知するステップと、操作画面がユーザー操作を受け付け不可な表示状態において電子機器との間の通信を維持している場合に、電子機器の操作を待機しているユーザーがいることが検知されると、電子機器との間の通信を切断するステップとを実行させる。
他の実施の形態に従うと、遠隔操作システムは、電子機器と、電子機器と通信可能な端末装置と、端末装置と電子機器との間の通信を制御するための通信制御手段と、端末装置に搭載される表示装置における画面表示を制御するための表示制御手段と、表示装置に表示されている電子機器を操作するための操作画面に対するユーザー操作の入力を受け付けるための入力手段と、端末装置と電子機器との間の通信によって、ユーザー操作に基づく操作信号を、端末装置から電子機器に転送するための指示手段とを備える。表示制御手段は、端末装置の表示装置に操作画面を表示しているときに端末装置においてイベントが発生すると、操作画面を、入力手段がユーザー操作を受け付け可能な表示状態から受け付け不可な表示状態に切り替えるための切替手段を含む。遠隔操作システムは、発生したイベントが、予め規定されている特定のイベントであるか否かを判定するための判定手段をさらに備える。通信制御手段は、表示装置に操作画面を表示しているときに発生したイベントが特定のイベントである場合には電子機器との間の通信を切断し、イベントが特定のイベントとは異なる他のイベントである場合には電子機器との間の通信を維持し、発生したイベントが上記他のイベントである場合には、発生したイベントが終了すると、切替手段は、操作画面をユーザー操作を受け付け不可な表示状態から受け付け可能な表示状態に切り替える。遠隔操作システムは、電子機器の操作を待機しているユーザーの有無を検知するための検知手段をさらに備える。操作画面がユーザー操作を受け付け不可な表示状態において電子機器との間の通信を維持している場合に、電子機器の操作を待機しているユーザーがいることが検知されると、通信制御手段は、電子機器との間の通信を切断する。
他の実施の形態に従うと、端末装置で電子機器の遠隔操作を行なうための、端末装置と電子機器とを含むシステムの制御方法が提供される。この制御方法は、端末装置と電子機器との間の通信を確立するステップと、端末装置に搭載される表示装置に電子機器を操作するための操作画面を表示するステップと、操作画面に対するユーザー操作の入力を受け付けるステップと、端末装置と電子機器との間の通信によって、ユーザー操作に基づく操作信号を端末装置から電子機器に転送するステップと、表示装置に操作画面を表示しているときに端末装置においてイベントが発生すると、操作画面を、ユーザー操作を受け付け可能な表示状態から受け付け不可な表示状態に切り替えるステップと、端末装置で発生したイベントが、予め規定されている特定のイベントである場合には端末装置と電子機器と
の間の通信を切断し、イベントが特定のイベントとは異なる他のイベントである場合には端末装置と電子機器との間の通信を維持するステップと、端末装置で発生したイベントが上記他のイベントである場合には、発生したイベントが終了すると、操作画面をユーザー操作を受け付け不可な表示状態から受け付け可能な表示状態に切り替えるステップと、電子機器の操作を待機しているユーザーの有無を検知するステップと、操作画面がユーザー操作を受け付け不可な表示状態において端末装置と電子機器との間の通信を維持している場合に、電子機器の操作を待機しているユーザーがいることが検知されると、端末装置と電子機器との間の通信を切断するステップとを備える。
ある局面によると、端末装置を利用した電子機器の遠隔操作の利便性を向上させることができる。
実施の形態にかかる遠隔操作システム(以下、システムと称する)の構成の一例を表わした図である。 システムに含まれる端末装置の装置構成の一例を表わしたブロック図である。 システムに含まれるMFP(Multi-Functional Peripheral)の装置構成の一例を表わしたブロック図である。 システムでの動作概要を説明するための図である。 端末装置に表示される、MFPの操作画面の一例を表わした図である。 遠隔操作中に電話がかかってきたときの表示状態の切替の一例を説明するための図である。 遠隔操作中に電話がかかってきたときの表示状態の切替の他の例を説明するための図である。 遠隔操作中にユーザーが他のアプリケーションを起動させる動作をした場合の表示状態の切替の一例を説明するための図である。 図4のステップS16での表示の一例を表わした図である。 端末装置の機能構成の一例を表わしたブロック図である。 端末装置での動作の流れの一例を表わしたフローチャートである。 第2の実施の形態にかかる端末装置での動作の流れの一例を表わしたフローチャートである。
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、これらの説明は繰り返さない。
[第1の実施の形態]
<システム構成>
図1は、本実施の形態にかかる遠隔操作システム(以下、単に「システム」と称する)の構成の一例を表わした図である。図1を参照して、本システムは、遠隔操作の対象となる電子機器の一例としてのMFP(Multi-Functional Peripheral)300と、MFP300と通信可能であって、MFP300を遠隔操作するための端末装置100とを含む。
端末装置100は、タブレットと呼ばれる携帯端末や携帯電話機であってもよいし、一般的なパーソナルコンピューターであってもよい。好ましくは、端末装置100とMFP300とは無線通信を行なう。
<装置構成>
図2は、端末装置100の装置構成の一例を表わしたブロック図である。図2は、端末装置100が、タブレットと呼ばれる携帯端末である場合の装置構成の具体例を表わしている。
図2を参照して、端末装置100は、装置全体を制御するためのCPU(Central Processing Unit)10と、CPU10で実行されるプログラムを記憶するためのメモリーであるROM(Read Only Memory)11と、各種データを記憶したり、CPU10でプログラムを実行する際の作業領域となったりするメモリーであるRAM(Random Access Memory)12と、タッチパネル13と、MFP300との通信を制御するための通信コントローラー14とを含む。
図3は、MFP300の装置構成の一例を表わしたブロック図である。図3を参照して、MFP300は、装置全体を制御するためのCPU30と、CPU30で実行されるプログラムを記憶するためのメモリーであるROM31と、CPU30でプログラムを実行する際の作業領域となるメモリーであるRAM32と、画像データなどの各種データを記憶するための大型の記憶装置の一例であるHDD(Hard Disk Drive)33と、プリンター34と、スキャナー35と、操作部の一例であるハードキー36と、ディスプレイ37と、後述するセンサー38と、端末装置100との間の通信を制御するための通信コントローラー39とを含む。
CPU30は、ディスプレイ37における操作画面の表示を制御する。また、CPU30は、ハードキー36からの操作信号に基づいて、または、後述するように端末装置100から転送された操作信号に基づいてプリンター34などの動作を制御し、該操作信号によって指示された画像処理を実行する。CPU30は、画像処理の実行に伴って操作画面を更新する。
<動作概要>
図4は、本システムでの動作概要を説明するための図である。本システムのユーザーは、端末装置100を利用してMFP300を遠隔操作する。そのため、端末装置100には、MFP300を遠隔操作するためのプログラムであるリモートアプリが予めインストールされている。
図4を参照して、端末装置100はユーザーから遠隔操作の開始を指示する操作を受け付けると、該リモートアプリを起動する(ステップS1)。端末装置100は、リモートアプリを起動すると、遠隔操作の対象とする電子機器(MFP)の指定を受け付けるための指定画面(図示しない)をタッチパネル13に表示し、ユーザー操作を受け付けるまで待機する。
端末装置100は、指定画面に、遠隔操作の対象とするMFPのアドレスなどのアクセス情報の入力を受け付けるための欄を表示してもよい。この場合、端末装置100は、ユーザーから、遠隔操作の対象とするMFPのアクセス情報の直接の入力を受け付ける。
または、端末装置100は、遠隔操作の対象の候補として予め記憶しているMFPの一覧、あるいは、リモートアプリの起動時に通信可能である旨が検出されたMFPの一覧を選択可能に指定画面に表示してもよい。この場合、端末装置100は、ユーザーから、遠隔操作の対象とするMFPの選択を受け付ける。
端末装置100は、ユーザー操作によって遠隔操作の対象とする操作の指定を受け付けると、対象とする装置を指定し(ステップS2)、当該装置に対して通信の接続を要求する(ステップS3)。一例として、端末装置100は、指定したMFPのIP(Internet Protocol)アドレスを指定し、コネクションを確立する。
端末装置100とMFP300との間の通信が確立すると、端末装置100はMFP300に対して操作画面を要求し、それに応じたMFP300から操作画面を表示するための画面情報が端末装置100に転送される(ステップS4)。ここで、MFP300において、端末装置100のユーザーの認証処理が行なわれてもよい。
端末装置100は、MFP300から画面情報を受け付けると、タッチパネル13にMFP300の操作画面を表示する(ステップS5)。図5は、端末装置100に表示される、MFP300の操作画面の一例を表わした図である。図5には、MFP300でコピーを行なう場合の設定画面が端末装置100に表示された状態が示されている。ユーザーは、図5の操作画面を用いて、MFP300に表示された操作画面に対する操作と同様に操作することができる。
当該操作画面に対するユーザー操作として、画像処理の設定(たとえばコピーに関する各種設定)を指示する操作を受け付けると(ステップS6)、端末装置100は、MFP300に対して操作信号を出力する(ステップS7)。ステップS7で端末装置100は、一例として、タッチパネル13に表示した操作画面におけるユーザーの指定位置を表わす座標情報に基づく操作信号をMFP300に対して送信する。
MFP300は、座標情報に基づく操作信号を端末装置100から受け付けると、端末装置100に表示されている操作画面と座標情報とから操作内容を特定し、特定された設定や画像処理を実行する。そして、MFP300は、処理の結果に応じて操作画面を更新し(ステップS8)、更新された操作画面を表示するための画面情報を端末装置100に対して送信する(ステップS9)。端末装置100は、画面情報をMFP300から受け付けると、タッチパネル13の操作画面を更新する(ステップS10)。
本システムでは、通常の遠隔操作時には、上記ステップS4〜S10が繰り返される。これにより、端末装置100のユーザーは、端末装置100にMFP300の操作画面を表示させて、端末装置100を利用してMFP300を遠隔操作することができる。
端末装置100は、遠隔操作中に、イベントの発生を監視する。ここでのイベントとは、MFP300の操作画面の表示の切り替えが必要となるイベントを指す。たとえば、イベントの一例として、遠隔操作の終了を指示するユーザー操作の入力が挙げられる。また、イベントの他の例として、端末装置100にインストールされている、リモートアプリ以外のアプリケーションの起動が挙げられる。
遠隔操作中に他のアプリケーションが起動する場面の一例としては、ユーザーが端末装置100でリモートアプリを動作させて遠隔操作中に電話がかかってきたり、メールが着信したり、予め設定していたアラーム時刻に達してアラームが鳴動したりする場面が挙げられる。また、遠隔操作中に他のアプリケーションが起動する場面の他の例として、操作画面の操作中に、ユーザーが誤って、他のアプリケーションに関連する個所に触れてしまうという場面も挙げられる。いずれの場面も、ユーザー操作によらない、または、ユーザーの意図しない操作による、他のアプリケーションの起動である。
端末装置100は、遠隔操作中に上記のようなイベントの発生を検知すると(ステップS11)、タッチパネル13の画面の表示状態を切り替える処理を実行する(ステップS12)。具体的に、ステップS12で端末装置100は、イベントの発生を検知すると、タッチパネル13に表示されていたMFP300の操作画面を、ユーザー操作を受け付け可能な表示状態から受け付け不可な表示状態に切り替える。
ユーザー操作を受け付け不可な表示状態は、一例として、リモートアプリの実行がバックグラウンドに移行した場合のMFP300の操作画面の表示状態を含む。アプリの実行がバックグラウンドに移行すると、当該アプリの実行に伴って表示される画面は、実行中の他のアプリケーションの画面に完全に置き換わってもよいし、非アクティブ(ユーザー操作を受け付け不可)な状態で、実行中の他のアプリケーションの画面と共に表示されてもよい。
図6は、遠隔操作中に電話がかかってきたときの表示状態の切替の一例を説明するための図である。図6を参照して、端末装置100は、タッチパネル13上の図5の操作画面の表示を、図6に表わされたように、通話用の画面に完全に置き換える。これにより、ユーザーは、MFP300の操作画面に対する操作ができなくなる。そこで、このように、操作画面が完全に表示されない状態となることも、以降の説明では、当該操作画面がユーザー操作を受け付け不可な表示状態となったと表現する。
図7は、遠隔操作中に電話がかかってきたときの表示状態の切替の他の例を説明するための図である。図7を参照して、端末装置100は、図5のMFP300の操作画面の表示に少なくとも一部を重ねて通話用の画面を表示してもよい。この場合、端末装置100は、操作画面を非アクティブ(ユーザー操作を受け付け不可)な状態とし、通話用の画面をアクティブ(ユーザー操作を受け付け可能)な状態とする。このような表示状態も、以降の説明で当該操作画面がユーザー操作を受け付け不可な表示状態となったと表現される表示状態に含まれる。
図8は、遠隔操作中にユーザーが他のアプリケーションを起動させる動作をした場合の表示状態の切替の一例を説明するための図である。図8では、ユーザーは、遠隔操作中に、タッチパネル13の上端を下方向にスライドする操作を誤って行なった場合の表示例を表わしている。タッチパネル13の上端を下方向にスライドする操作によって、たとえばスケジュール管理用のアプリケーションなどが起動するように設定されているものとする。
たとえばユーザーがMFP300の操作画面の意図したところにタッチしようとして、意図せずにタッチパネル13の上端を下方向にスライドすると、図8に表わされたように、スケジュール管理用のアプリケーションが起動し、スライドに沿って管理画面が展開される。この場合、端末装置100は、MFP300の操作画面を非アクティブ(ユーザー操作を受け付け不可)な状態とし、管理画面をアクティブ(ユーザー操作を受け付け可能)な状態とする。
上記したように、操作画面の切り替えが、ユーザー操作に依らない、または、ユーザーの意図しない操作による、他のアプリケーションの起動によって行なわれた場合、遠隔操作を行なっていたユーザーは、当該他のアプリケーションの終了後、または該他のアプリケーションを直ちに終了させて、遠隔操作を再開する可能性が高い。
そこで、端末装置100は、発生したイベントが、ユーザーが意図的に遠隔操作を終了させたために発生したイベントであるかその他のイベントであるかを判定する(ステップS13)。この判定のために、端末装置100は、ユーザーがリモートアプリを意図的に終了させるための操作を特定のイベントとして予め記憶しておく。そして、端末装置100は、上記ステップS13で、発生したイベントが上記特定のイベントか否かを判定する。
発生したイベントが上記特定のイベントである場合、ユーザーが意図的に遠隔操作を終了している。そのため、当該イベントの終了後、ユーザーが直ちに遠隔操作を再開する可能性は低いと言える。そこで、発生したイベントが上記特定のイベントである場合、端末装置100は、MFP300との間の通信を切断する。
一方、発生したイベントが上記特定のイベントではないイベントである場合には、ユーザーが意図せずに遠隔操作が不可能な状態となっている。そのため、当該イベントの終了後、ユーザーは直ちに遠隔操作を再開する可能性が高い。そこで、発生したイベントが上記特定のイベントではないイベントである場合には、端末装置100は、MFP300の操作画面に対してユーザー操作が受け付け不可な表示状態ではあるものの、MFP300との間の通信は維持する(ステップS14)。
端末装置100は、ステップS14でMFP300との間の通信を維持するために、一例として、予め規定された間隔で、MFP300に対してキープアライブ信号と呼ばれる通信のリクエストを出力し続ける。これにより、MFP300側では、端末装置100との間の通信が有効なものと判断され、これらの間の通信が維持される。キープアライブ信号の出力は通信を維持するための端末装置100の動作の一例であって、通信を維持するための端末装置100の動作はキープアライブ信号の出力のみに限定されない。MFP300との間の通信を維持するための端末装置100の動作は、その他のどのような動作であってもよい。
さらに、端末装置100は、発生したイベントが上記特定のイベントとは異なる他のイベントである場合、つまり、発生したイベントが上記特定のイベントではない場合には、当該イベントの終了を検知すると(ステップS15)、MFP300の操作画面を、ユーザー操作が受け付け不可な表示状態から受け付け可能な表示状態に切り替える(ステップS16)。
図7や図8に示されたように、他のアプリケーションの起動中に操作画面が非アクティブな状態で表示されていた場合には、端末装置100は、MFP300の操作画面を非アクティブな表示状態からアクティブな表示状態に切り替える。図6に示されたように、他のアプリケーションの起動中に操作画面が当該他のアプリケーションの画面に置き換わっていた場合には、端末装置100は、切り替え前のMFP300の操作画面をメモリーから読み出して、タッチパネル13に表示する。
発生したイベントが上記特定のイベントではない場合、上記ステップS14の動作によって、端末装置100とMFP300との間の通信が維持されている。そのため、端末装置100とMFP300との間の通信を開始するための通信設定も維持されている。それによって、ステップS16で端末装置100は、新たにMFP300との間の通信を確立する場合に必要な処理を行なうことなく操作画面をタッチパネル13に表示することができる。これは、MFP300との間の通信を再確立する場合と比較して、操作画面への復帰を早めることになり、ユーザーの待ち時間を抑えることができる。
上記ステップS10でMFP300の操作画面がユーザーの操作を受け付け不可な表示状態に切り替わった後、端末装置100のユーザーは、MFP300の遠隔操作以外の他の画面操作を行なっている場合がある。この場合、ステップS16でMFP300の操作画面がユーザーの操作を受け付け可能な表示状態に戻って、MFP300の遠隔操作を再開するときに、ユーザーは、以前の遠隔操作での設定を忘れてしまっている場合がある。
そこで、好ましくは、端末装置100は、ステップS16で画面の表示状態を切り替える際、またはステップS16で表示を切り替える際に、ステップS12で画面の表示状態を切り替えた時点でのMFP300に対する設定を、タッチパネル13に一覧表示する。
図9は、ステップS16での表示の一例を表わした図である。ステップS12で画面の表示状態が切り替わるよりも前に図5に示されたコピー用の操作画面でコピーの設定を受け付けていた場合、端末装置100は、ステップS16で、図5の操作画面で設定されたコピーの設定の一覧を、図9に示されたように操作画面に重ねて表示してもよいし、操作画面を表示するよりも以前に表示してもよい。
設定の一覧は、端末装置100のメモリーに記憶されていてもよいし、ステップS16で画面の表示状態を切り替える際に、端末装置100がMFP300から取得してもよい。
この表示によって、ユーザーはMFP300の遠隔操作を再開するときに、遠隔操作を中断する以前の設定を確認することができる。そのため、ユーザーは、スムーズに遠隔操作を再開することができる。
<機能構成>
図10は、上記動作を行なうための端末装置100の機能構成の一例を表わしたブロック図である。図10の各機能は、端末装置100のCPU10がROM11に記憶されているプログラムをRAM12上に読み出して実行することで、主に、CPU10で実現される。図10の各機能のうちの少なくとも一部の機能は、図2に表わされた他のハードウェア、または、電気回路(図示しない)などの他の構成によって実現されてもよい。
図10を参照して、端末装置100のCPU10は、通信コントローラー14を介した、MFP300との間の通信を制御するための通信制御部101と、タッチパネル13における画面表示を制御するための表示制御部102とを含む。さらに、端末装置100のCPU10は、タッチパネル13に表示されたMFP300の操作画面に対するユーザー操作の入力を受け付けるための操作入力部103と、MFP300との間で通信することによって、ユーザー操作に基づく操作信号をMFP300に対して出力するための指示部104とを含む。
端末装置100のCPU10は、MFP300との間で通信することによって、MFP300から操作画面の表示用の画面情報の入力を受け付けるための画面入力部105をさらに含む。表示制御部102は、上記画面情報を用いてMFP300の操作画面をタッチパネル13に表示する処理を行なうための画面表示部109を含む。
また、端末装置100のCPU10は、イベントの発生を検知するためのイベント検知部106をさらに含む。イベント検知部106は、タッチパネル13に対するユーザー操作に基づいてイベントの発生を検知してもよい。たとえば、図8に示されたような、タッチパネル13の上端を下方向にスライドするユーザー操作であって、スケジュール管理用のアプリケーションを起動させるためのユーザー操作を検出することで、イベント検知部106は、スケジュール管理用のアプリケーションが起動しているというイベントの発生を検知することができる。
また、イベント検知部106は、タッチパネル13に対するユーザー操作や電話、メールの着信などによって起動する他のアプリケーションによって実現されるイベント処理部107から、イベント発生の通知を受け付けることで、イベントの発生を検知してもよい。たとえば、図7に示されたように、電話がかかってきて通話用のアプリケーションが起動すると、イベント検知部106は該アプリケーションから起動を通知されることで、通話用のアプリケーションが起動しているというイベントの発生を検知することができる。
表示制御部102は、切替部110を含む。切替部110は、タッチパネル13にMFP300の操作画面を表示しているときにイベントの発生が検知されると、ユーザー操作を受け付け可能な表示状態から受け付け不可な表示状態に当該操作画面を切り替える。
端末装置100のCPU10は、さらに判定部108を含む。判定部108は、ユーザーが意図的に遠隔操作を終了させたために発生したイベントを特定のイベントとして予め記憶しておき、発生したイベントが、上記特定のイベントであるかその他のイベントであるかを判定する。
通信制御部101は、リモートアプリの動作中であって、タッチパネル13にMFP300の操作画面が表示されているときに発生したイベントが上記特定のイベントである場合には、MFP300との間の通信を切断する。リモートアプリの動作中に発生したイベントが上記特定のイベントではない場合には、通信制御部101は、MFP300との間の通信を維持する。また、リモートアプリの動作中に発生したイベントが上記特定のイベントではない場合には、切替部110は、当該イベントが終了すると、MFP300の操作画面をユーザー操作を受け付け不可な表示状態から受け付け可能な表示状態に切り替える。
好ましくは、表示制御部102は、MFP300の操作画面をユーザー操作を受け付け可能な表示状態から受け付け不可な表示状態に切り替える際に、当該操作画面に対するユーザー操作による、MFP300に対する設定をメモリーに記憶する。そして、表示制御部102は、MFP300の操作画面をユーザー操作を受け付け不可な表示状態から受け付け可能な表示状態に切り替える(戻す)ときに、メモリーから上記設定を読み出して、その内容をタッチパネル13に表示する。
<動作フロー>
図11は、端末装置100での動作の流れの一例を表わしたフローチャートである。図11のフローチャートに表わされた動作は、端末装置100のCPU10がリモートアプリを起動して実行すると開始される。図11の動作をCPU10に実行させるためのプログラムは、リモートアプリに組み込まれているプログラムであってもよいし、リモートアプリとは別に、リモートアプリと連動して動作するプログラムであってもよい。図11のフローチャートに表わされた動作は、端末装置100のCPU10がROM11に記憶されている該プログラムをRAM12上に読み出して実行し、図10の各機能を発揮することによって実現される。
図11を参照して、CPU10は、リモートアプリを起動すると、ユーザー操作によって指定されたMFP300との通信を確立する(ステップS101)。CPU10は、MFP300との間の通信によって、MFP300の操作画面を表示するための画面情報をMFP300から受け付けると(ステップS103でYES)、タッチパネル13に操作画面を表示する(ステップS105)。
表示した操作画面に対してユーザー操作を受け付けると(ステップS107でYES)、CPU10は、MFP300との間の通信によって、操作信号をMFP300に対して出力する(ステップS109)。
上記ステップS103〜S109の動作は、通常のリモートアプリによる遠隔操作である。CPU10は、以降のイベントの発生が検知されない限り(ステップS111でNO)、上記ステップS103〜S109の動作を繰り返す。
MFP300の遠隔操作中にイベントの発生が検知され(ステップS111でYES)、当該イベントの発生によってリモートアプリがバックグラウンドに移行する場合(ステップS113でYES)、CPU10は、MFP300の操作画面の表示状態を、ユーザー操作を受け付け可能な表示状態から受け付け不可な表示状態に切り合える(ステップS115)。
発生したイベントが、ユーザーが意図的にリモートアプリを終了させる操作を行なったことによって発生した上記特定のイベントであった場合(ステップS117でYES)、CPU10は、上記ステップS115でMFP300の操作画面の表示状態をユーザー操作を受け付け不可な表示状態に切り替えた後に、MFP300との間の通信を切断する(ステップS119)。ステップS119でCPU10は、一例として、MFP300に対するキープアライブ信号の送信をやめる。
一方、発生したイベントが上記特定のイベントではない場合(ステップS117でNO)、CPU10は、リモートアプリがバックグラウンドに移行して、上記ステップS115でMFP300の操作画面の表示状態をユーザー操作を受け付け不可な表示状態に切り替えた後も、MFP300との間の通信を維持する(ステップS121)。ステップS121でCPU10は、一例として、MFP300に対するキープアライブ信号の送信を継続する。
なお、発生したイベントが上記特定のイベントではない場合、CPU10は、リモートアプリがバックグラウンドに移行して、上記ステップS115で操作画面の表示状態をユーザー操作を受け付け不可な表示状態に切り替えた後、当該イベントの終了を監視する。そして、当該イベントの終了が検出されると(ステップS123でYES)、リモートアプリがバックグラウンドから復帰する。CPU10は、操作画面の表示状態を、ユーザー操作を受け付け不可な表示状態から受け付け可能な表示状態に切り替える(ステップS125)。これにより、MFP300の遠隔操作が再開され、CPU10は、上記ステップS103からの動作を繰り返す。
好ましくは、CPU10は、上記ステップS125でMFP300の操作画面の表示状態を切り替える際に、その直前または直後、あるいは同時に、上記ステップS115でMFP300の操作画面の表示状態を切り替える際に、当該操作画面によって受け付けていたMFP300に対する設定を一覧表示する。
<第1の実施の形態の効果>
端末装置100が以上の動作を行なうことで、ユーザーがMFP300の遠隔操作を開始する場合に、端末装置100は、新たにMFP300との間の通信を確立する場合に必要な処理を行なうことなくMFP300の操作画面をタッチパネル13に表示することができる。これにより、端末装置100は、MFP300との間の通信を再確立する場合と比較して、操作画面の表示状態をユーザー操作が受け付け可能な状態へ素早く復帰させることができる。その結果、端末装置100は、MFP300の遠隔操作を再開しようとするユーザーの待ち時間を抑えることができる。
さらに、端末装置100が、MFP300の操作画面の表示状態をユーザー操作が受け付け可能な状態へ復帰させる際に、切り替え以前の設定の一覧を表示することで、ユーザーは、スムーズに遠隔操作を再開することができる。
[第2の実施の形態]
以下、第2の実施の形態について説明する。なお、第2の実施の形態にかかる端末装置100およびMFP300のハードウェアは第1の実施の形態にかかる端末装置100およびMFP300のハードウェアと同じである。そのため、ハードウェアの説明は繰り返さない。以下、端末装置100およびMFP300を用いて第2の実施の形態を説明する。
第1の実施の形態にかかる端末装置100は、MFP300の遠隔操作中に発生したイベントが、ユーザーが意図的にリモートアプリを終了させる操作を行なったことによって発生した、上記特定のイベントとは異なる他のイベントであった場合には、リモートアプリがバックグラウンドに移行した後も、MFP300との通信を維持している。
しかしながら、端末装置100とMFP300との間の通信が長期間継続されると、当該通信を維持するために必要な処理の負担が大きくなる。また、当該通信を維持するための処理装置の消耗も進む。さらに、MFP300を操作可能なユーザー数に制限がある場合、端末装置100とMFP300との間の通信が長期間継続されると、他のユーザーによるMFP300の遠隔操作が許可されない場合もある。
そこで、第2の実施の形態にかかる端末装置100は、リモートアプリがバックグラウンドに移行した後にMFP300との間の通信を維持する場合であっても、MFP300の操作を待機している他のユーザーがいることが検知された場合には当該通信を切断する。MFP300の操作を待機している他のユーザーの有無は、当該MFP300によって検知され、MFP300から端末装置100に通知される。
<第1の例>
MFP300の操作を待機している他のユーザーの有無のMFP300での検知方法の第1の例について説明する。
MFP300には、端末装置100などからの遠隔操作を受け付けるためのアプリケーション(リモートアプリ)が予めインストールされている。そして、MFP300は、リモートアプリのインストールされている端末装置から操作要求を受け付けると、該アプリケーションを起動する。
MFP300は、端末装置100などの他の装置、または、ディスプレイ37に表示される操作画面あるいはハードキー36から、操作要求を受け付ける。端末装置からの操作要求は、遠隔操作を行なうための通信接続の要求である。MFP300の操作画面からの操作要求は、たとえばユーザーのログイン操作や操作開始ボタンの押下、などである。
操作要求を受け付けると、MFP300は、リモートアプリの動作に従って、予め規定されている、操作可能なユーザー数に達するまで、操作要求に応じる。要求元が端末装置の場合には、MFP300は、接続要求に応じて該端末装置との間の通信を確立する。そして、当該端末装置に操作画面を表示するための画面情報を送信する。要求元がMFP300の操作画面の場合には、MFP300は、操作可能な操作画面を表示する。
MFP300に対する操作要求が、上記操作可能なユーザー数を超えた場合に、MFP300は、上記ユーザー数までの操作要求を行なった要求元をアクティブ装置、上記ユーザー数を超えた操作要求を行なった要求元を非アクティブ装置として、メモリーに登録する。そして、アクティブ装置からの操作が終了すると、MFP300は、次に非アクティブ装置として登録されていた要求元からの操作要求に応じる。したがって、MFP300のメモリーに非アクティブ装置として操作要求の要求元が登録されることが、MFP300において、当該MFPの操作を待機しているユーザーがあることの検知であると言える。
MFP300は、リモートアプリの動作に従って、メモリーに登録された非アクティブ装置に関する情報を端末装置100に通知する。MFP300からの通知は、非アクティブ装置がメモリーに登録されるごとに行なわれてもよいし、所定の時間間隔などの予め規定されたタイミングに行なわれてもよい。
または、端末装置100は、リモートアプリがバックグラウンドに移行した後にMFP300との間の通信を維持する場合に、所定の時間間隔などの予め規定されたタイミングでMFP300に対して当該MFPの操作を待機しているユーザーの有無の検知結果を要求してもよい。この場合、MFP300は、端末装置100からの要求に応じて上記通知を行なう。
したがって、第1の例においては、MFP300がメモリーに非アクティブ装置として操作要求の要求元を登録する機能、および、端末装置100がMFP300から上記通知を受け付ける機能が、当該システムにおける、MFP300の操作を待機しているユーザーの有無を検知するための機能であると言える。
<第2の例>
MFP300の操作を待機している他のユーザーの有無のMFP300での検知方法の第2の例について説明する。
MFP300は、センサー38を利用して、当該MFP300から所定範囲内のユーザーの有無を検知する。上記所定範囲は、ユーザーが当該MFP300に近づいていると考えられる範囲が該当する。すなわち、MFP300は、MFP300を操作しようと近づいてきているユーザーの有無を検知する。
センサー38の構成は特定の構成に限定されない。すなわち、センサー38は、赤外線、音波など、反射を利用したものであってもよいし、ユーザーの携帯する端末との間の無線通信の強度を利用したものであってもよいし、撮影画像を解析するなどの画像を利用したものであってもよい。
MFP300には、端末装置100などからの遠隔操作を受け付けるためのアプリケーション(リモートアプリ)が予めインストールされている。そして、MFP300は、リモートアプリのインストールされている端末装置から操作要求を受け付けると、該アプリケーションを起動する。
MFP300は、リモートアプリの動作に従って、センサー38で当該MFP300から所定範囲内にユーザーがいることが検知されると、その情報を端末装置100に通知する。MFP300からの通知は、ユーザーが検知されるごとに行なわれてもよいし、所定の時間間隔などの予め規定されたタイミングに行なわれてもよい。
または、端末装置100は、リモートアプリがバックグラウンドに移行した後にMFP300との間の通信を維持する場合に、所定の時間間隔などの予め規定されたタイミングでMFP300に対して当該MFPから所定範囲内のユーザーの有無の検知結果を要求してもよい。この場合、MFP300は、端末装置100からの要求に応じて上記通知を行なう。
したがって、第2の例においては、MFP300が所定範囲内のユーザーの有無をセンサー38を利用して検知する機能、および、端末装置100がMFP300から上記通知を受け付ける機能が、当該システムにおける、MFP300の操作を待機しているユーザーの有無を検知するための機能であると言える。
<機能構成>
上記動作を行なうために、第2の実施の形態にかかる端末装置100のCPU10は、図10に示されたように、さらに、MFP300からの上記の通知の入力を受け付けるための通知入力部111を含む。通知入力部111およびMFP300の通知する機能は、第2の実施の形態にかかるシステムにおける、MFP300の操作を待機しているユーザーの有無を検知するための機能を構成する。
<動作フロー>
図12は、第2の実施の形態にかかる端末装置100での動作の流れの一例を表わしたフローチャートである。図12は、図11のフローチャートのステップS121でCPU10がMFP300との間の通信を維持した後の動作を表わしている。
図12を参照して、CPU10は、リモートアプリがバックグラウンドに移行して、上記ステップS115で操作画面の表示状態をユーザー操作を受け付け不可な表示状態に切り替えた後にMFP300との間の通信を維持している状態において、当該MFP300の操作を待機しているユーザーの有無の監視を続ける。一例として、MFP300との間の通信を維持している間に、CPU10は、予め規定された一定の間隔でMFP300から当該MFP300の操作を待機しているユーザーの有無の検知結果の通知を受ける。
MFP300との間の通信の維持中に当該MFP300の操作を待機しているユーザーがあった場合(ステップS131でYES)、CPU10は、当該ユーザーが検知されてから、予め規定された時間が経過した後に(ステップS133でYES)、MFP300との間の通信を切断する(ステップS135)。上記ステップS131で、CPU10は、当該MFP300の操作を待機しているユーザーが所定数に達した場合に、MFP300との間の通信を切断するようにしてもよい。上記の待機時間は、予め規定されていてもよいし、端末装置100のユーザーによって設定、変更が可能であってもよい。また、「マネージャー」や「リーダー」などの属性ごとに端末装置100に予め設定されており、MFP300の操作を待機しているユーザーの属性に応じて、CPU10が設定してもよい。
なお、その他の例として、MFP300の操作を待機しているユーザーの有無に関わらず、リモートアプリがバックグラウンドに移行してから予め規定された時間が経過したことで、CPU10は、自動的にMFP300との間の通信を切断してもよいし、その際にユーザーの許可を得た上で、MFP300との間の通信を切断してもよい。
<第2の実施の形態の効果>
端末装置100が以上の動作を行なうことで、端末装置100はMFP300との間の通信が不必要に長くなることを防ぐことができる。このため、通信による装置の処理負荷や装置の消耗を抑えることができる。
また、MFP300に操作可能なユーザー数の制限がある場合には、他のユーザーの操作の妨げとなることを防ぐことができる。
<他の例>
さらに、上記の処理をコンピューターに実行させるプログラムを提供することもできる。このようなプログラムを提供することで、携帯電話機やパーソナルコンピューターなどの汎用の端末装置を上記端末装置100として機能させることができる。また、端末装置100からの遠隔操作に応じた処理をMFPなどの電子機器に搭載されたコンピューターに実行させるプログラムを提供することもできる。このようなプログラムを提供することによって、既存の端末装置や既存のMFPなどの電子機器を利用して上記システムを構築することができる。
このようなプログラムは、コンピューターに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、ROM、RAMおよびメモリカードなどのコンピューター読取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピューターに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
なお、本発明にかかるプログラムは、コンピューターのオペレーティングシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
また、本発明にかかるプログラムは、たとえばリモートアプリなどの他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10,30 CPU、11,31 ROM、12,32 RAM、13 タッチパネル、14,39 通信コントローラー、34 プリンター、35 スキャナー、36 ハードキー、37 ディスプレイ、38 センサー、100 端末装置、101 通信制御部、102 表示制御部、103 操作入力部、104 指示部、105 画面入力部、106 イベント検知部、107 イベント処理部、108 判定部、109 画面表示部、110 切替部、111 通知入力部、300 MFP。

Claims (7)

  1. 電子機器を遠隔操作可能な端末装置であって、
    前記電子機器との間の通信を制御するための通信制御手段と、
    前記端末装置に搭載される表示装置における画面表示を制御するための表示制御手段と、
    前記表示装置に表示されている前記電子機器を操作するための操作画面に対するユーザー操作の入力を受け付けるための入力手段と、
    前記電子機器との間で通信することによって、前記ユーザー操作に基づく操作信号を前記電子機器に対して出力するための指示手段とを備え、
    前記表示制御手段は、前記表示装置に前記操作画面を表示しているときにイベントが発生すると、前記操作画面を、前記入力手段が前記ユーザー操作を受け付け可能な表示状態から受け付け不可な表示状態に切り替えるための切替手段を含み、
    前記端末装置は、発生した前記イベントが、予め規定されている特定のイベントであるか否かを判定するための判定手段をさらに備え、
    前記通信制御手段は、前記表示装置に前記操作画面を表示しているときに発生した前記イベントが前記特定のイベントである場合には前記電子機器との間の通信を切断し、前記イベントが前記特定のイベントとは異なる他のイベントである場合には前記電子機器との間の通信を維持し、
    発生した前記イベントが前記他のイベントである場合には、前記発生したイベントが終了すると、前記切替手段は、前記操作画面を前記ユーザー操作を受け付け不可な表示状態から受け付け可能な表示状態に切り替え、
    前記端末装置は、前記電子機器の操作を待機しているユーザーの有無を検知するための検知手段をさらに備え、
    前記操作画面が前記ユーザー操作を受け付け不可な表示状態において前記電子機器との間の通信を維持している場合に、前記電子機器の操作を待機しているユーザーがいることが検知されると、前記通信制御手段は、前記電子機器との間の通信を切断し、
    前記特定のイベントは、前記電子機器の遠隔操作を終了することを指示するユーザー操作である、端末装置。
  2. 前記検知手段は、前記電子機器から規定範囲内のユーザーの有無の検出結果を前記電子機器から受け取ることによって、前記電子機器の操作を待機しているユーザーの有無を検知する、請求項1に記載の端末装置。
  3. 前記検知手段は、前記電子機器に登録されている当該電子機器に対する操作を待機しているユーザーの有無を前記電子機器から受け取ることによって、前記電子機器の操作を待機しているユーザーの有無を検知する、請求項1に記載の端末装置。
  4. 前記操作画面を前記ユーザー操作を受け付け不可な表示状態から受け付け可能な表示状態に切り替えるときに、前記表示制御手段は、前記操作画面が前記ユーザー操作を受け付け可能な表示状態から受け付け不可な表示状態に切り替わったときに前記操作画面で前記電子機器に対して設定されていた内容を、前記表示装置に表示する、請求項1〜のいずれかに記載の端末装置。
  5. 電子機器を遠隔操作可能な端末装置の制御プログラムであって、
    前記制御プログラムは前記端末装置に、
    前記電子機器との間の通信を確立するステップと、
    前記端末装置に搭載される表示装置に前記電子機器を操作するための操作画面を表示するステップと、
    前記操作画面に対するユーザー操作の入力を受け付けるステップと、
    前記電子機器との間で通信することによって、前記ユーザー操作に基づく操作信号を前記電子機器に対して出力するステップと、
    前記表示装置に前記操作画面を表示しているときにイベントが発生すると、前記操作画面を、前記ユーザー操作を受け付け可能な表示状態から受け付け不可な表示状態に切り替えるステップと、
    発生した前記イベントが、予め規定されている特定のイベントである場合には前記電子機器との間の通信を切断し、前記イベントが前記特定のイベントとは異なる他のイベントである場合には前記電子機器との間の通信を維持するステップと、
    発生した前記イベントが前記他のイベントである場合には、前記発生したイベントが終了すると、前記操作画面を前記ユーザー操作を受け付け不可な表示状態から受け付け可能な表示状態に切り替えるステップと、
    前記電子機器の操作を待機しているユーザーの有無を検知するステップと、
    前記操作画面が前記ユーザー操作を受け付け不可な表示状態において前記電子機器との間の通信を維持している場合に、前記電子機器の操作を待機しているユーザーがいることが検知されると、前記電子機器との間の通信を切断するステップとを実行させ
    前記特定のイベントは、前記電子機器の遠隔操作を終了することを指示するユーザー操作である、制御プログラム。
  6. 遠隔操作システムであって、
    電子機器と、
    前記電子機器と通信可能な端末装置と、
    前記端末装置と前記電子機器との間の通信を制御するための通信制御手段と、
    前記端末装置に搭載される表示装置における画面表示を制御するための表示制御手段と、
    前記表示装置に表示されている前記電子機器を操作するための操作画面に対するユーザー操作の入力を受け付けるための入力手段と、
    前記端末装置と前記電子機器との間の通信によって、前記ユーザー操作に基づく操作信号を、前記端末装置から前記電子機器に転送するための指示手段とを備え、
    前記表示制御手段は、前記端末装置の前記表示装置に前記操作画面を表示しているときに前記端末装置においてイベントが発生すると、前記操作画面を、前記入力手段が前記ユーザー操作を受け付け可能な表示状態から受け付け不可な表示状態に切り替えるための切替手段を含み、
    前記遠隔操作システムは、発生した前記イベントが、予め規定されている特定のイベントであるか否かを判定するための判定手段をさらに備え、
    前記通信制御手段は、前記表示装置に前記操作画面を表示しているときに発生した前記イベントが前記特定のイベントである場合には前記電子機器との間の通信を切断し、前記イベントが前記特定のイベントとは異なる他のイベントである場合には前記電子機器との間の通信を維持し、
    発生した前記イベントが前記他のイベントである場合には、前記発生したイベントが終了すると、前記切替手段は、前記操作画面を前記ユーザー操作を受け付け不可な表示状態から受け付け可能な表示状態に切り替え、
    前記遠隔操作システムは、前記電子機器の操作を待機しているユーザーの有無を検知するための検知手段をさらに備え、
    前記操作画面が前記ユーザー操作を受け付け不可な表示状態において前記電子機器との間の通信を維持している場合に、前記電子機器の操作を待機しているユーザーがいることが検知されると、前記通信制御手段は、前記電子機器との間の通信を切断し、
    前記特定のイベントは、前記電子機器の遠隔操作を終了することを指示するユーザー操作である、遠隔操作システム。
  7. 端末装置で電子機器の遠隔操作を行なうための、前記端末装置と前記電子機器とを含むシステムの制御方法であって、
    前記端末装置と前記電子機器との間の通信を確立するステップと、
    前記端末装置に搭載される表示装置に前記電子機器を操作するための操作画面を表示するステップと、
    前記操作画面に対するユーザー操作の入力を受け付けるステップと、
    前記端末装置と前記電子機器との間の通信によって、前記ユーザー操作に基づく操作信号を前記端末装置から前記電子機器に転送するステップと、
    前記表示装置に前記操作画面を表示しているときに前記端末装置においてイベントが発生すると、前記操作画面を、前記ユーザー操作を受け付け可能な表示状態から受け付け不可な表示状態に切り替えるステップと、
    前記端末装置で発生した前記イベントが、予め規定されている特定のイベントである場合には前記端末装置と前記電子機器との間の通信を切断し、前記イベントが前記特定のイベントとは異なる他のイベントである場合には前記端末装置と前記電子機器との間の通信を維持するステップと、
    前記端末装置で発生した前記イベントが前記他のイベントである場合には、前記発生したイベントが終了すると、前記操作画面を前記ユーザー操作を受け付け不可な表示状態から受け付け可能な表示状態に切り替えるステップと、
    前記電子機器の操作を待機しているユーザーの有無を検知するステップと、
    前記操作画面が前記ユーザー操作を受け付け不可な表示状態において前記端末装置と前記電子機器との間の通信を維持している場合に、前記電子機器の操作を待機しているユーザーがいることが検知されると、前記端末装置と前記電子機器との間の通信を切断するステップとを備え
    前記特定のイベントは、前記電子機器の遠隔操作を終了することを指示するユーザー操作である、制御方法。
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