JP4117039B2 - 車両計器用前面カバー部構造 - Google Patents

車両計器用前面カバー部構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダッシュボード内に配設された発光式の計器を覆う前面カバー部の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の計器を組み合わせて構成されて車両のダッシュボード内に配設されるコンビネーションメータの前面には、一般に、これを覆う保護用の前面カバーが配置されるが、この前面カバーにフロントガラスを通して車外から入射する外光が照射されると、その照射角度によっては、反射した外光が運転者の目に入り目眩ましとなる場合がある。
そこで、前面カバーの上方のダッシュボード部分には、運転者側に張り出したフードが突設されており、このフードによって前面カバーに照射される外光を遮って運転者の防眩を図っている。
【0003】
ところで、近年では、特にグレードの高い車種において、光源の点灯によりメータ等の表示が見え、光源が消灯するとメータ等の表示が一切見えなくなる、所謂ブラックフェイスメータが、表示形態の美観に優れ高級感に溢れることから多く採用されている。
【0004】
このブラックフェイスメータは、光源の点灯による発光表示を行う性質上、フロントガラスを通して車内に入射する外光の照射によるウォッシュアウト、即ち、メータの発光表示よりも明るい外光の照射により発光表示が見えにくくなる現象や、メータの発光表示がフロントガラスに映り込み運転者の前方の視界を確保する妨げとなる現象、並びに、光源の消灯時に外光の照射により見えてはいけないはずの計器が前面カバーの奥に透けて見える現象を起こす可能性があり、これらの現象を防止する必要性からも、ダッシュボードのフードは重要な役割を果たすこととなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したフードの存在により、ダッシュボード周りのデザインは常にある程度の制約を受けており、特に、フードが前面カバーから運転者側に張り出していることから、運転者に視覚上の違和感を与える等の不具合があった。
【0006】
本発明は前記事情に鑑みなされたもので、本発明の目的は、車外からの外光が運転者側に反射する現象や、発光表示のウォッシュアウト及びフロントガラスへの映り込みの発生を防止しつつ、その上で、運転者にとって視覚上違和感のないダッシュボード周りのデザインを実現できる車両計器用前面カバー部構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため請求項1に記載した本発明の車両計器用前面カバー部構造は、車両のフロントガラスの下方に配置され、このフロントガラスの下端から車両の後方に略水平に延出する上面と、この上面の後端から略下方に延出する前面と、これら上面及び前面を接続する曲面状の連絡面とを有し、内壁を黒色に着色したダッシュボードの内部に配置され点灯及び消灯可能に構成された発光式の計器を覆うための前面カバー部の構造であって、前記ダッシュボードの前面から上面にかけて形成された開口に取り付けられてこれを閉塞し、前記開口を閉塞した状態で前記ダッシュボードの上面、前面、及び、連絡面とそれぞれ同一面上に位置する上面部、前面部、及び、連絡面部を有し、前記計器の消灯時に前記計器の視認を不能にし、点灯時に少なくとも前記前面部を通じて前記計器の視認を可能にするように半透明色に着色された基板と、前記基板の表面の全体に亘って形成されて、該表面に照射された光を吸収して照射光の反射光量を減衰させる反射防止膜と、前記基板の上面部の裏面に設けられ、該上面部を経て前記フロントガラスと前記計器の文字板とを結ぶ光の光路を遮断する光路規制部と、前記基板の前面部の裏面に形成された光路方向規制部材とを有し、前記計器は、前記開口よりも車両の前方に位置し、前記基板が前記開口を閉塞した状態で前記基板の前面部の裏面が前記文字板に臨むように前記ダッシュボード内に収容、配置されており、前記光路方向規制部材は、前記基板の前面部を経て前記文字板から前記視認者側に向かう光を遮断するとともに、前記基板の前面部を経て前記文字板から前記フロントガラスに向かう光を遮断する、前記基板の左右方向に延在する帯状の遮光部分が、前記基板の裏面上に該基板の上下方向に間隔を置いて複数配置されることで構成され、前記基板の前面部と上面部との境界である前記基板の連絡面部の表面には、該連絡面部の表面に照射されて反射される光を減衰させるシボが形成されていることを特徴とする。
【0008】
また、請求項2に記載した本発明の車両計器用前面カバー部構造は、車両のフロントガラスの下方に配置され、このフロントガラスの下端から車両の後方に略水平に延出する上面と、この上面の後端から略下方に延出する前面と、これら上面及び前面を接続する曲面状の連絡面とを有し、内壁を黒色に着色したダッシュボードの内部に配置され点灯及び消灯可能に構成された発光式の計器を覆うための前面カバー部の構造であって、前記ダッシュボードの前面から上面にかけて形成された開口に取り付けられてこれを閉塞し、前記開口を閉塞した状態で前記ダッシュボードの上面、前面、及び、連絡面とそれぞれ同一面上に位置する上面部、前面部、及び、連絡面部を有する基板と、前記基板の表面に貼着されて、前記計器の消灯時に前記計器の視認を不能にし、点灯時に少なくとも前記前面部を通じて前記計器の視認を可能にするように半透明色に着色された着色膜と、前記着色膜の上から前記基板の表面の全体に亘って形成されて、該表面に照射された光を吸収して照射光の反射光量を減衰させる反射防止膜と、前記基板の上面部に設けられ、該上面部を経て前記フロントガラスと前記計器の文字板とを結ぶ光の光路を遮断する光路規制部と、前記基板の前面部の裏面に形成された光路方向規制部材とを有し、前記計器は、前記開口よりも車両の前方に位置し、前記基板が前記開口を閉塞した状態で前記基板の前面部の裏面が前記文字板に臨むように前記ダッシュボード内に収容、配置されており、前記光路方向規制部材は、前記基板の前面部を経て前記文字板から前記視認者側に向かう光を遮断するとともに、前記基板の前面部を経て前記文字板から前記フロントガラスに向かう光を遮断する、前記基板の左右方向に延在する帯状の遮光部分が、前記基板の裏面上に該基板の上下方向に間隔を置いて複数配置されることで構成され、前記基板の前面部と上面部との境界である前記基板の連絡面部の表面には、該連絡面部の表面に照射されて反射される光を減衰させるシボが形成されていることを特徴とする。
【0009】
さらに、請求項3に記載した本発明の車両計器用前面カバー部構造は、請求項1記載の車両計器用前面カバー部構造において、前記光路規制部は、前記基板の透光不能に着色された前記上面部で形成されていることを特徴とする
【0010】
また、請求項4に記載した本発明の車両計器用前面カバー部構造は、請求項1又は2記載の車両計器用前面カバー部構造において、前記光路規制部は、前記上面部の裏面に形成された遮光膜を含んでいることを特徴とする
【0011】
さらに、請求項5に記載した本発明の車両計器用前面カバー部構造は、請求項1又は2記載の車両計器用前面カバー部構造において、前記光路規制部は、前記ダッシュボードから前記基板の上面部の裏面に沿って前記ダッシュボードと一体に延設され、前記基板の上面部を経て前記文字板から前記フロントガラスに向かう光の光路上に延在する遮光庇を含んでいることを特徴とする。
【0017】
請求項1又は2に記載した本発明の車両計器用前面カバー部構造によれば、内壁を黒色に着色したダッシュボードの内部に配置され点灯及び消灯可能に構成された発光式の計器が有する文字板の前方から上方に亘って基板を配置し、この基板を請求項1に係る発明では、計器の消灯時に計器の視認を不能にし、点灯時に少なくとも前面部を通じて計器の視認を可能にするように半透明色に着色し、請求項2に係る発明では、前記計器の消灯時に計器の視認を不能にし、点灯時に少なくとも前面部を通じて計器の視認を可能にするように半透明色に着色した着色膜を基板の表面に貼着するとともに、その表面をダッシュボードの上面、前面、及び、連絡面からなる表面と略連続して延在させることで、ダッシュボードの前方に張り出す構造物が前面カバーの周りに存在しなくなり、計器の消灯時には計器の視認そのものが不能になることと相まって、運転者にとって視覚上違和感のないダッシュボード周りのデザインを実現することが可能となる。
【0018】
しかも、請求項1又は2に記載した本発明の車両計器用前面カバー部構造によれば、フロントガラスを通して基板の表面に照射される車外からの外光のうち、反射防止膜が形成された基板表面部分に照射された外光が、この反射防止膜により吸収されて、この基板表面部分により反射されて計器の視認者側に向かう光が減衰されるので、基板の表面で反射された外光によって視認者が眩しい思いをすることを、確実に防止することが可能となる。
【0019】
その上、請求項1又は2に記載した本発明の車両計器用前面カバー部構造によれば、車外からフロントガラスを通して車内に入射する外光が、計器の文字板に照射される前に基板の上面部の裏面に設けられた光路規制部により遮光されるので、計器の点灯時にこの文字板への外光の照射により計器の発光表示が見えにくくなるウォッシュアウトが起こるのを、確実に防止することが可能となり、また、計器の消灯に本来は見えてはいけないはずの消灯時の計器が入射した外光によって基板の外側から透けて見えるのを確実に防止することが可能となる。
【0020】
さらに、請求項1又は2に記載した本発明の車両計器用前面カバー部構造によれば、文字板からフロントガラス側に向かう光も光路規制部により遮光されるので、計器の点灯時に発光式の計器の文字板から出射した表示光が前面カバーを通してフロントガラスに達し、計器の発光表示がフロントガラスに映り込んで視認者の前方視界が妨げられるという現象の発生を確実に防止することが可能となる。
【0021】
また、請求項1又は2に記載した本発明の車両計器用前面カバー部構造によれば、基板の裏面の部分に形成された光路方向規制部材を構成し文字板から視認者側に向かう光の一部を遮断する複数の遮光部分のそれぞれが、隣り合う他の遮光部分と協働し、これにより、この光路方向規制部材が形成された前面カバー部分を透過する光の光路の方向が、光路方向規制部材の全体によって、文字板と視認者側とを結ぶ方向に規制される。
【0022】
このため、光路方向規制部材が形成された前面カバー部分において、計器の点灯時に計器の文字板の視認を可能としつつ、フロントガラスを通して車内に入射しこの前面カバー部分に照射される外光の前面カバーの内側への入射や、文字板から出射される発光表示の表示光の前面カバー外方への出射を防ぎ、これにより、文字板への外光の照射により計器の発光表示が見えにくくなるウォッシュアウトの発生や、計器の発光表示がフロントガラスに映り込み視認者の前方の視界を確保する妨げとなる現象の発生を、確実に防止することが可能となり、また、計器の消灯には文字板への外光の照射により本来は見えてはいけないはずの消灯時の計器が入射した外光によって基板の外側から透けて見えるのを確実に防止することが可能となる。
また、照射された外光の反射先が視認者側となるかそれ以外となるかの境界となる基板表面箇所である基板の前面部と上面部との境界である基板の連絡面部の表面にシボを形成することで、このシボを形成した基板の境界部分により区画される2つの基板部分が互いに異なる方向に延在していて、それら2つの基板部分を連結するように基板の境界部分が折曲されている場合に、この基板の境界部分に外光が照射されてその照射角度が微妙に変化しても、反射防止膜と、表面に照射された光を基板や着色膜を通じて表面から裏面に拡散して透過させ反射される光を減衰させるシボとの作用によって、反射光が直接或いはフロントガラスを介して視認者側に向かうのを確実に防止することが可能となり、半透明色に着色された基板や着色膜を通じて減衰されて透過した光も黒色に着色された内壁によって吸収され、本来は見えてはいけないはずの消灯時の計器が入射した外光によって基板の外側から透けて見えるのを確実に防止することが可能となる。
【0023】
尚、請求項1に記載した本発明の車両計器用前面カバー部構造における光路規制部を、請求項3に記載した本発明の車両計器用前面カバー部構造のように、透光不能に着色された基板の上面部で形成することで、基板の上面部を経た文字板への外光の照射によるウォッシュアウトの発生の防止や、基板の上面部を経たフロントガラスへの計器表示の映り込みによる視認者の前方視界の妨げという現象の発生の防止を、基板やダッシュボードに対して他の部材を取り付ける手間をかけることなく、基板自身の構成により実現することが可能となる。
【0024】
また、請求項1又は2に記載した本発明の車両計器用前面カバー部構造における光路規制部を、請求項4に記載した本発明の車両計器用前面カバー部構造のように、上面部の裏面に形成された遮光膜を含む構成とすることで、基板の上面部を経た文字板への外光の照射によるウォッシュアウトの発生の防止や、基板の上面部を経たフロントガラスへの計器表示の映り込みによる視認者の前方視界の妨げという現象の発生の防止を、基板の上面部に対して他の部材を取り付ける手間をかけることなく実現することが可能となる。
【0026】
さらに、請求項1又は2に記載した本発明の車両計器用前面カバー部構造に記載した光路規制部を、請求項5に記載した本発明の車両計器用前面カバー部構造のように、ダッシュボードから前記基板の上面部の裏面に沿って前記ダッシュボードと一体に延設され、前記基板の上面部を経て前記文字板から前記フロントガラスに向かう光の光路上に延在する遮光庇を含む構成とすることで、この基板の上面部を遮光性部材で形成することで、基板の上面部を経た文字板への外光の照射によるウォッシュアウトの発生の防止や、基板の上面部を経たフロントガラスへの計器表示の映り込みによる視認者の前方視界の妨げという現象の発生の防止を、基板やダッシュボードに対して他の部材を取り付ける手間をかけることなく、基板自身の構成により実現することが可能となる。
しかも、遮光庇を基板に沿って延設することで、遮光庇が基板から離間した箇所に配置されて視認者に視覚的な違和感を与えることを防止することが可能となる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の車両計器用前面カバー部構造の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0033】
図1は本発明の第1実施形態に係る車両計器用前面カバー部構造を採用した車両のダッシュボードの斜視図である。
図1中引用符号1で示す第1実施形態のダッシュボードは、車両のフロントガラスWの前端下方に配置されており、このフロントガラスWの下端から車両の後方に略水平に延出する上面1aと、この上面1aの後端から略下方に延出する前面1bと、これら上面1a及び前面1bを接続する曲面状の連絡面1cとを有しており、これら上面1a、前面1b、及び、連絡面1cにより、請求項中のダッシュボード1の表面が構成されている。
【0034】
前記ダッシュボード1の前面1bの助手席側には、グローブボックス3が設けられており、また、前記前面1bの運転席と助手席との間には、カーナビゲーション用の画面5やオーディオユニット7等が配設されている。
さらに、前記ダッシュボード1の運転席側には、所謂ブラックフェイスタイプのコンビネーションメータユニット(以下、メータユニットと略記する)9が、前面カバー11により覆われて配設されており、第1実施形態では、前面カバー11に本発明の車両計器用前面カバー部構造が採用されている。
【0035】
前記メータユニット9(計器に相当)は、従来公知の所謂ブラックフェイス型のデジタルメータであり、図2に側方から見た構成の説明図で示すように、速度、エンジン回転数、残燃料、ラジエータ冷却水温、各種ウォーニング等が発光表示される表示パネル9a(文字板に相当)と、この表示パネル9a上で上述した各種表示を行わせるための表示用素子や回路基板等からなる表示素子ユニット9bとを有している。
【0036】
前記メータユニット9は、ダッシュボード1の前面1bから上面1aにかけて形成された開口1dから、内壁1eを黒色に着色したダッシュボード1の内部に、表示パネル9aを開口1d側にして、表示パネル9aの下端が上端よりも開口1dに近くなるように傾斜させて収容、配置されており、このメータユニット9は、不図示のイグニッションスイッチをキー操作によりアクセサリ(ACC)かオンのどちらかの位置にすることで、表示パネル9a上での発光表示がオン(点灯)し、イグニッションスイッチを切ることで、表示パネル9a上での発光表示がオフ(消灯)するように構成されている。
【0037】
前記前面カバー11は、ダッシュボード1の開口1dに取り付けられてこれを閉塞するもので、基板11aと、この基板11aの表面11bに形成されたシボ11f及び反射防止膜11gと、基板11aの裏面11hに形成された遮光膜11n及びルーバ11pとを有している。
【0038】
前記基板11aは、メータユニット9の表示パネル9aにおける発光表示がなされていない状態で、表示パネル9aを始めとするダッシュボード1の内部の構造が視認できない程度に、その全体が均一に着色された、例えば、スモーク色等の透光可能で半透明樹脂材によって形成されている。
【0039】
前記基板11aの表面11bは、上面部11c、前面部11d、及び、連絡面部11eを有しており、基板11aは、前面カバー11をダッシュボード1に取り付けて開口1dを閉塞した状態で、ダッシュボード1の上面1aと基板11aの上面部11c、前面1bと前面部11d、及び、連絡面1cと連絡面部11eがそれぞれ同一面上に位置するように構成されている。
【0040】
そして、基板aの表面11bの前面部11dは、フロントガラスWを通して車外から入射して基板11aの表面11bの前面部11dに照射される光が、この前面部11dで反射されて、表示パネル9aと基板11aの表面11bの前面部11dとを結ぶ線の延長上の、運転者(図示せず、視認者に相当)の目が位置する視点領域S側に向かう角度に傾斜している。
【0041】
尚、図2中引用符号11j,11k,11mは、基板11aの表面11bの上面部11c、前面部11d、及び、連絡面部11eにそれぞれ対応する基板11aの裏面11hの上面部、前面部、及び、連絡面部を示す。
【0042】
前記シボ11fは、基板11aの表面11bの連絡面部11eに形成されており、この連絡面部11eに照射される光が内部で乱反射して反射光が減衰するように、小さな凹部を多数並べた、所謂、梨地加工により形成されている。
【0043】
前記反射防止膜11gは、例えば、SiO2 やTiO2 等の屈折率が互いに異なる透光可能な材料を複数層重ねた従来公知のもので、基板11aの表面11bの全体に亘って形成されており、この反射防止膜11gは、フロントガラスWを通して車外から入射して基板11aの表面11bに照射される光を、各層の界面において干渉作用により相殺し、全体として、照射光の反射光量を減衰させ、或は、反射そのものを防止するように構成されている。
【0044】
前記遮光膜11nは、光を遮断する例えば黒色の薄膜からなり、基板11aの裏面11hの上面部11jに形成されている。
そして、遮光膜11nは、フロントガラスWを通して車外から入射して基板11aの表面11bの上面部11dに照射される光が、基板11aを透過してメータユニット9の表示パネル9aに照射されないように、この光を遮断するように構成されている。
【0045】
前記ルーバ11p(光路方向規制部材に相当)は、基板11aの裏面11hの前面部11kに形成されており、基板11aの裏面11hから所定の高さで形成され基板11aの左右方向に延在する帯状の遮光部11r(遮光部分に相当)を、基板11aの上下方向に間隔を置いて複数配置して構成されている。
【0046】
そして、ルーバ11pは、フロントガラスWを通して車外から入射して基板11aの表面11bの前面部11dに照射される光が、基板11aを透過してメータユニット9の表示パネル9aに照射されないように、且つ、表示パネル9a上の発光表示により発生して基板11aの裏面11hの前面部11kに照射される表示光が、基板11aを透過してフロントガラスWに照射されないように、フロントガラスWと表示パネル9aとを結ぶ光の光路を、上下に隣り合う2つの遮光部11rによって遮断するように構成されている。
【0047】
尚、第1実施形態では、遮光膜11nにより請求中の光路規制部が構成されている。
【0048】
次に、上述のように構成された第1実施形態の車両計器用前面カバー部構造の作用について説明する。
【0049】
前記ダッシュボード1においては、フロントガラスWを通して車外から外光が入射して基板11aの表面11bに照射されると、表面11bの上面部11c及び前面部11dにおいては反射防止膜11gにより、上面部11cからフロントガラスW側や前面部11dから視点領域S側に反射する外光の光量が減衰されるか、或は、視点領域S側への反射自体が防止され、また、表面11bの連絡面部11eにおいてはシボ11fにより、連絡面部11eからフロントガラスW側や視点領域S側への外光の乱反射が防止され、外光は基板11aの表面11bから裏面11hに透過するのみとなる。
【0050】
そして、前面カバー11の基板11aの裏面11hに透過した外光のうち、表面11bの上面部11cに照射されて裏面11hの上面部11j側に透過し、表示パネル9aに向かう外光は、この上面部11jに貼着された遮光膜11nにより遮断されて、前面カバー11の内部には入射しない。
また、表面11bの前面部11dに照射されて裏面11hの前面部11k側に透過し、ダッシュボード1の内壁1eに向かう外光は、この前面部11kに形成されたルーバ11pの上下に隣り合う2つの遮光部11rによって遮断されて、前面カバー11の内部には入射しない。
【0051】
一方、表面11bの連絡面部11eに照射されて裏面11hの連絡面部11m側に透過した外光は、ダッシュボード1の内壁1eに照射され、この基板11aを透過してダッシュボード1の内壁1eに照射された外光は、この内壁1eが黒色に着色されているためここで吸収されて、表示パネル9a側には反射しない。
従って、フロントガラスWを通して車外から入射した外光が前面カバー11に照射されても、この外光によりダッシュボード1の内部が照らされることはない。
【0052】
このため、前記イグニッションスイッチを切って、メータユニット9の表示パネル9a上での発光表示をオフにし、ダッシュボード1の内部を暗くした状態では、前面カバー11の基板11aがスモーク色等に着色された半透明樹脂材で構成されているため、視点領域S側からメータユニット9を見ても、基板11aの前面部11d,11kにおいて視界を遮られ、よって、表示パネル9aを始めとするダッシュボード1内部の構造は視点領域S側からは視認できない。
【0053】
一方、イグニッションスイッチをアクセサリかオンのどちらかの位置にして、メータユニット9の表示パネル9a上での発光表示をオンにすると、表示パネル9aから表示光が拡散しつつ出射される。
【0054】
この表示光のうち、裏面11hの上面部11jに向かう表示光は、この上面部11jに貼着された遮光膜11nにより遮断されて表面11b側に透過しない。
また、裏面11hの前面部11kに向かう表示光は、この前面部11kに形成されたルーバ11pの上下に隣り合う2つの遮光部11rによって、フロントガラスWに向かう光路成分が遮断され、視点領域Sに向かう光路成分のみがルーバ11pにより遮断されずに基板11aを透過し、透過した表示光は、表面11bの前面部11dから出射されて視点領域Sに向かう。
【0055】
さらに、裏面11hの連絡面部11mに向かう表示光は、基板11aを透過して表面11bの連絡面部11eに達し、この連絡面部11eから出射されてフロントガラスWの後方の天井部分(図示せず)に向かう。
【0056】
このように第1実施形態の車両計器用前面カバー部構造によれば、内部に表示パネル9上で発光表示を行うメータユニット9を収容したダッシュボード1の開口1dを閉塞する前面カバー11が、このダッシュボード1の上面1a、前面1b、及び、連絡面1cとそれぞれ同一面上に位置する上面部11c、前面部11d、及び、連絡面部11eを表面11bに有する半透明色の基板11aと、この基板11aの表面11bに形成した反射防止膜11gとを有する構成とした。
【0057】
このため、従来のフードのような、フロントガラスWを通して前面カバー11の基板11aの表面11bに照射される車外からの外光を遮る構造物をなくしても、フロントガラスWを通して前面カバー11の基板11aの表面11bに照射される車外からの外光の反射光によって運転者が眩しい思いをするのを、確実に防止し、同時に、上述した従来のフードのような、ダッシュボード1の前方に張り出す構造物を前面カバー11の周りからなくして、運転者にとって視覚上違和感のないダッシュボード1周りのデザインを実現することができる。
【0058】
また、第1実施形態の車両計器用前面カバー部構造によれば、基板11aの裏面11hの上面部11jに遮光膜11nを貼着したので、前面カバー11の基板11aの表面11bに照射されて裏面11hに透過する外光のうち、表面11bの上面部11cに照射されて裏面11hの上面部11j側に透過し表示パネル9aに向かう外光が遮光膜11nで遮断される。
【0059】
このため、基板11aの上面部11c,11jにおいて、外光の前面カバー11内部への入射、並びに、表示パネル9aへの照射を防いで、この外光の照射により表示パネル9a上の発光表示が見えにくくなるウォッシュアウトの発生を防止することができる。
【0060】
これと共に、第1実施形態の車両計器用前面カバー部構造によれば、前面カバー11の基板11aの裏面11hに照射されて表面11bに透過する表示パネル9a上の発光表示による表示光のうち、裏面11hの上面部11jに照射されて表面11bの上面部11c側に透過しフロントガラスWに向かう表示光が遮光膜11nで遮断される。
【0061】
このため、基板11aの上面部11c,11jにおいて、表示光の基板11aの表面11b側への透過、及び、表面11bの上面部11cからフロントガラスW側への表示光の出射を防いで、表示パネル9a上の発光表示がフロントガラスWに映り込み、運転者のフロントガラスW越しの前方視界の妨げになるという現象の発生を防止することができる。
【0062】
しかも、第1実施形態の車両計器用前面カバー部構造によれば、基板11aの上面部11c,11jにおける車外からの外光や表示パネル9a上の発光表示の表示光の透過に起因して発生するウォッシュアウトや、表示パネル9a上の発光表示のフロントガラスWへの映り込みの防止を、基板11aへの遮光膜11nの貼着という簡単な構成で実現することができる。
【0063】
さらに、第1実施形態の車両計器用前面カバー部構造によれば、基板11aの裏面11hの前面部11kにルーバ11pを形成したので、前面カバー11の基板11aの表面11bに照射されて裏面11hに透過する外光のうち、表面11bの前面部11dに照射されて裏面11hの前面部11k側に透過し表示パネル9aに向かう外光が遮光部11rで遮断される。
【0064】
このため、基板11aの上面部11c,11jだけでなく、前面部11d,11kにおいても、外光の前面カバー11内部への入射、並びに、表示パネル9aへの照射を防いで、ウォッシュアウトの発生を防止することができる。
【0065】
これと共に、第1実施形態の車両計器用前面カバー部構造によれば、前面カバー11の基板11aの裏面11hに照射されて表面11bに透過する表示パネル9a上の発光表示による表示光のうち、裏面11hの前面部11kに照射されて表面11bの前面部11d側に透過しフロントガラスWに向かう表示光が遮光部11rで遮断される。
【0066】
このため、基板11aの上面部11c,11jだけでなく、前面部11d,11kにおいても、基板11aの前面部11d,11kにおいて、基板11aの表面11b側への透過、及び、表面11bの前面部11dからフロントガラスW側への出射を防いで、表示パネル9a上の発光表示がフロントガラスWに映り込み、運転者のフロントガラスW越しの前方視界の妨げになるという現象の発生を防止することができる。
【0067】
また、第1実施形態の車両計器用前面カバー部構造によれば、基板11aの表面11bの連絡面部11eにシボ11fを形成したので、前面カバー11の基板11aの表面11bに照射される外光のうち、表面11bの連絡面部11eに照射される外光を、シボ11f内での乱反射により減衰させ、曲面状であるが故に反射方向が複雑な基板11aの表面11bの連絡面部11eに照射された外光の反射光量を減らして、ウォッシュアウトの発生をより一層確実に防止することができる。
【0068】
次に、本発明の第2実施形態に係る車両計器用前面カバー部構造について説明する。
【0069】
図3は第2実施形態に係る車両計器用前面カバー部構造を採用した車両のダッシュボードの斜視図である。
そして、第2実施形態の車両計器用前面カバー部構造は、第1実施形態の車両計器用前面カバー部構造と同様のダッシュボード1及びメータユニット9と、第1実施形態の車両計器用前面カバー部構造とは異なる前面カバー11Aとを有している。
【0070】
前記前面カバー11Aは、図4に断面図で示すように、第1実施形態の車両計器用前面カバー部構造において、スモーク色等の半透明色に着色された樹脂で形成していた基板11aを、無色の透明樹脂からなり基板11aと略同じ形状、大きさの基板11sに代え、この基板11sの表面11bに、第1実施形態の前面カバー11における基板11aと略同じスモーク色等の半透明色に着色されたフィルム11t(半透明着色膜に相当)を貼着した点が、第1実施形態の前面カバー11とは構成が異なっており、その他の点については、第1実施形態の前面カバー11と同様に構成されている。
【0071】
尚、第2実施形態でも、第1実施形態と同様に、遮光膜11nにより請求中の光路規制部が構成されている。
【0072】
このように構成された第2実施形態の車両計器用前面カバー部構造では、第1実施形態の車両計器用前面カバー部構造において、基板11aの裏面11hの遮光膜11nが果たしていた、フロントガラスWとメータユニット9の表示パネル9aとを結ぶ光路の遮断の機能を、基板11sの表面11bに貼着したフィルム11sが代わりに果たす点を除けば、第1実施形態の車両計器用前面カバー部構造と同様の作用が生じる。
【0073】
このような構成による第2実施形態の車両計器用前面カバー部構造によっても、第1実施形態の車両計器用前面カバー部構造と同様の効果を得ることができる。
【0074】
尚、第2実施形態の前面カバー11Aにおいて、遮光膜11nを省略する代わりに、フィルム11tのうち基板11sの表面11bの上面部11cに貼着されるフィルム11t部分を、他のフィルム11t部分よりも濃い色として、この上面部11cに貼着されるフィルム11t部分における光の透過を不能とするように構成を代えてもよく、その場合にも、第2実施形態の車両計器用前面カバー部構造と同様の効果を得ることができ、しかも、遮光膜11nを基板11sの裏面11hに貼着する手間を省くことができる。
【0075】
続いて、本発明の第3実施形態に係る車両計器用前面カバー部構造について説明する。
【0076】
図5は第3実施形態に係る車両計器用前面カバー部構造を採用した車両のダッシュボードの斜視図である。
そして、第3実施形態の車両計器用前面カバー部構造は、第1実施形態の車両計器用前面カバー部構造と同様のメータユニット9と、第1実施形態の車両計器用前面カバー部構造とは異なるダッシュボード1A及び前面カバー11Bとを有している。
【0077】
前記ダッシュボード1Aは、図6に断面図で示すように、上面1aにおける開口1dの縁部から上面1aに沿う方向に遮光庇1fを延設した点が、第1実施形態のダッシュボード1と構成が異なっており、その他の点については、第1実施形態のダッシュボード1と同様に構成されている。
【0078】
また、前記前面カバー11Bは、第1実施形態において基板11aの裏面11hのうち上面部11jに貼着されていた遮光膜11nを省略した点が、第1実施形態の前面カバー11とは構成が異なっており、その他の点については、第1実施形態の前面カバー11と同様に構成されている。
【0079】
そして、前記遮光庇1fは、前面カバー11をダッシュボード1に取り付けて開口1dを閉塞した状態で、基板11aの裏面11hの上面部11jに略接してこれを覆う形状、配置で形成されている。
【0080】
尚、第3実施形態では、遮光庇1fにより請求中の光路規制部が構成されている。
【0081】
このように構成された第3実施形態の車両計器用前面カバー部構造では、第1実施形態の車両計器用前面カバー部構造において、基板11aの裏面11hの遮光膜11nが果たしていた、フロントガラスWとメータユニット9の表示パネル9aとを結ぶ光路の遮断の機能を、ダッシュボード1Aの遮光庇1fが代わりに果たす点を除けば、第1実施形態の車両計器用前面カバー部構造と同様の作用が生じる。
【0082】
このような構成による第3実施形態の車両計器用前面カバー部構造によれば、第1実施形態の車両計器用前面カバー部構造における、基板11aの上面部11c,11jにおける車外からの外光や表示パネル9a上の発光表示の表示光の透過に起因して発生するウォッシュアウトや、表示パネル9a上の発光表示のフロントガラスWへの映り込みの防止を、基板11aへの遮光膜11nの貼着という簡単な構成で実現することができるという効果を除き、第1実施形態の車両計器用前面カバー部構造と同様の効果を得ることができる。
【0083】
さらに、第3実施形態の車両計器用前面カバー部構造によれば、基板11aの上面部11c,11jにおける車外からの外光や表示パネル9a上の発光表示の表示光の透過に起因して発生するウォッシュアウトや、表示パネル9a上の発光表示のフロントガラスWへの映り込みを、基板11aに対して遮光膜等の他の部材を取り付ける手間をかけることなく防止することができる。
【0084】
しかも、第3実施形態の車両計器用前面カバー部構造によれば、前面カバー11Aをダッシュボード1Aに取り付けて開口1dを閉塞した状態で、ダッシュボード1Aの遮光庇1fが基板11aの裏面11hに略接することから、前面カバー11Aの内側に隠れ、しかも、基板11aがスモーク色等に着色されていることから、遮光庇1fが前面カバー11Aの外側から見えなくなり、従って、この遮光庇1fが運転者に視覚上違和感を与えるのを防ぐこともできる。
【0085】
尚、この第3実施形態では、ダッシュボード1Aの遮光庇1fが基板11aの裏面11hに略接して前面カバー11Aの内側に隠れる構成について説明したが、遮光庇1fが基板11aの表面11bに略接して前面カバー11Aの外側に位置する構成としてもよく、その場合、基板11aの色調、ひいては、ダッシュボード1Aの上面1aや前面1b等の色調に合わせた色合いに遮光庇1fを着色すれば、前面カバー11Aの外側に遮光庇1fが位置していても、この遮光庇1fが運転者に視覚上違和感を与えるのを十分に防ぐことができる。
【0086】
次に、本発明の第4実施形態に係る車両計器用前面カバー部構造について説明する。
【0087】
図7は第4実施形態に係る車両計器用前面カバー部構造を採用した車両のダッシュボードの斜視図である。
そして、第4実施形態の車両計器用前面カバー部構造は、第1実施形態の車両計器用前面カバー部構造と同様のダッシュボード1と、第1実施形態の車両計器用前面カバー部構造とは異なるメータユニット9A及び前面カバー11Cとを有している。
【0088】
前記メータユニット9Aは、図8に断面図で示すように、文字や数字、目盛り等からなる表示部(図示せず)が形成された文字板9cと、この文字板9c上で速度やエンジン回転数、残燃料等に応じた表示部箇所を指示する指針9dと、この指針9dを回転駆動させる内機(図示せず)や表示部、指針9dを光輝させる光源や導光板(図示せず)等からなる計器本体9eとを有している。
【0089】
前記メータユニット9Aは、従来公知の所謂発光式のアナログメータであり、第1実施形態のメータユニット9の表示パネル9aと同じく、ダッシュボード1の開口1dから内部に、文字板9cを開口1d側にして、文字板9cの下端が上端よりも開口1dに近くなるように傾斜させて収容、配置されており、このメータユニット9Aは、ステアリング13(図7参照)の近傍に配置されたウィンカレバーの先端の回転スイッチ(図示せず)の操作により、計器本体9e内の光源が点灯、消灯し、この光源の点灯時に、導光板により導かれる光によって文字板9cの表示部や指針9dが光輝し、文字板9c上で発光表示が行われるように構成されている。
【0090】
前記前面カバー11Cは、第1実施形態の車両計器用前面カバー部構造において、スモーク色等の半透明色に全体が均一に着色された樹脂で形成していた基板11aを、樹脂からなり基板11aと略同じ形状、大きさの基板11vに代えた点が、第1実施形態の前面カバー11とは構成が異なっており、その他の点については、第1実施形態の前面カバー11と同様に構成されている。
【0091】
そして、基板11vは、図9に拡大斜視図で示すように、上面部11c,11jの部分が透光不能な暗色に着色されていると共に、前面部11d,11kの部分が、透光可能で、且つ、メータユニット9Aの光源の消灯時であっても文字板9cの表示部や指針9dの視認を可能とするような、第1実施形態の基板11aよりも淡く、上面部11c,11jの部分と同系色の、スモーク色等の半透明色に着色されている。
【0092】
また、基板11vは、連絡面部11e,11mの基板11v部分が、上面部11c,11j及び前面部11d,11kの両基板11v部分と同系色に着色されていて、しかも、上面部11c,11j側から前面部11d,11k側に至るにつれて連続して次第に色が淡くなるようにグレーティングが施されている。
【0093】
尚、第4実施形態では、基板11vの上面部11c,11jの部分により請求中の光路規制部が構成されている。
【0094】
このように構成された第4実施形態の車両計器用前面カバー部構造では、第1実施形態の車両計器用前面カバー部構造において基板11aの裏面11hの遮光膜11nが果たしていた、フロントガラスWとメータユニット9の表示パネル9aとを結ぶ光路の遮断の機能を、基板11vの上面部11c,11jの部分が代わりに果たす点を除けば、第1実施形態の車両計器用前面カバー部構造と同様の作用が生じる。
【0095】
このような構成による第4実施形態の車両計器用前面カバー部構造によれば、第1実施形態の車両計器用前面カバー部構造のメータユニット9とメータユニット9Aの構造上の相違による些細な違いを除けば、第1実施形態の車両計器用前面カバー部構造における、基板11aの上面部11c,11jにおける車外からの外光や表示パネル9a上の発光表示の表示光の透過に起因して発生するウォッシュアウトや、表示パネル9a上の発光表示のフロントガラスWへの映り込みの防止を、基板11aへの遮光膜11nの貼着という簡単な構成で実現することができるという効果を除き、第1実施形態の車両計器用前面カバー部構造と同様の効果を得ることができる。
【0096】
さらに、第4実施形態の車両計器用前面カバー部構造によれば、基板11vの上面部11c,11jにおける車外からの外光や文字板9cや指針9d上の発光表示の表示光の透過に起因して発生するウォッシュアウトや、文字板9cや指針9d上の発光表示のフロントガラスWへの映り込みを、基板11vに対して遮光膜等の他の部材を取り付ける手間をかけることなく防止することができる。
【0097】
次に、本発明の第5実施形態に係る車両計器用前面カバー部構造について説明する。
【0098】
図10は第5実施形態に係る車両計器用前面カバー部構造を採用した車両のダッシュボードの斜視図である。
そして、第5実施形態の車両計器用前面カバー部構造は、第1実施形態の車両計器用前面カバー部構造と同様のダッシュボード1と、第4実施形態の車両計器用前面カバー部構造と同様のメータユニット9Aと、第1実施形態の車両計器用前面カバー部構造とは異なる前面カバー11Dとを有している。
【0099】
前記前面カバー11Dは、図11に断面図で示すように、第2実施形態の車両計器用前面カバー部構造の前面カバー11Aにおける無色の透明樹脂からなる基板11sの表面11bに、前面カバー11Aのフィルム11tとは異なるフィルム11w(半透明着色膜に相当)を貼着した点が、第1実施形態の前面カバー11とは構成が異なっており、その他の点については、第1実施形態の前面カバー11と同様に構成されている。
【0100】
そして、フィルム11wは、基板11sの表面11bの上面部11cに貼着される部分が透光不能な暗色に着色されていると共に、表面11bの前面部11dに貼着される部分が、透光可能で、且つ、メータユニット9Aの光源の消灯時であっても文字板9cの表示部や指針9dの視認を可能とするような、第1実施形態の基板11aよりも淡く、上面部11c,11jの部分と同系色の、スモーク色等の半透明色に着色されている。
【0101】
また、フィルム11wは、基板11sの表面11bの連絡面部11eに貼着される部分が、上面部11c及び前面部11dの両表面11b部分と同系色に着色されていて、しかも、上面部11c側から前面部11d側に至るにつれて連続して次第に色が淡くなるようにグレーティングが施されている。
【0102】
尚、第5実施形態では、フィルム11wの上面部11cの部分により請求中の光路規制部が構成されている。
【0103】
このように構成された第5実施形態の車両計器用前面カバー部構造では、第4実施形態の車両計器用前面カバー部構造における、基板11vの上面部11c,11jにおける車外からの外光や文字板9cや指針9d上の発光表示の表示光の透過に起因して発生するウォッシュアウトや、文字板9cや指針9d上の発光表示のフロントガラスWへの映り込みを、基板11vに対して遮光膜等の他の部材を取り付ける手間をかけることなく防止することができるという効果を除き、第4実施形態の車両計器用前面カバー部構造と同様の効果を得ることができる。
【0104】
そして、特にこの第5実施形態の車両計器用前面カバー部構造によれば、基板11sの上面部11c、前面部11d、及び、連絡面部11eの各部に貼着される部分によって濃淡が異なる着色を、基板11sそのものに施すのに比べて、着色に関する手間とコストを省くことができる。
【0105】
尚、上述した第1乃至第5実施形態の車両計器用前面カバー部構造では、基板11a,11s,11vの裏面11hの前面部11kにルーバ11pを形成する構成について説明したが、外光のメータユニット9,9Aに対する照射や、メータユニット9,9Aにおける表示光のフロントガラスWに対する照射の防止に支障を及ぼさない限り、ルーバ11pを省略してもよい。
【0106】
また、上述した第1乃至第5実施形態の車両計器用前面カバー部構造では、基板11a,11s,11vの表面11bの連絡面部11eにシボ11fを形成する場合について説明したが、表面11bの連絡面部11eに照射される外光が視点領域S側に反射しないための構成が他に採用されていれば、シボ11fは省略してもよい。
【0107】
さらに、上述した第2及び第5実施形態の車両計器用前面カバー部構造では、前面カバー11A,11Dの基板11sの表面11bにフィルム11t,11wを貼着したが、基板11sの裏面11hにフィルム11t,11wを貼着してもよい。
【0108】
また、上述した第1乃至第5実施形態の車両計器用前面カバー部構造では、所謂ブラックフェイス型のデジタルメータや発光式のアナログメータを用いた計器を例に取って説明したが、本発明は、ブラックフェイス型のアナログメータを用いた計器等、第1乃至第5実施形態の車両計器用前面カバー部構造で示した以外の構造、方式による計器が用いられている場合にも、同様に適用可能である。
【0109】
そして、前面カバー11〜11Dを着色する構成は、基板11aの上面部11c,11jを透過した外光がメータユニット9に照射されるのを防止したり、この上面部11c,11jを透過したメータユニット9からの表示光がフロントガラスWに照射されて映り込むのを防止するためのものである場合を除けば、使用する計器の構造、方式等によっては省略してもよい。
【0110】
但し、ダッシュボード1,1Aを視認する際の全体的な美観を保つことを考慮すれば、ダッシュボード1,1Aの色に合わせた、例えば、同系色や相性のよい他の色等に前面カバー11〜11Dを着色することが望ましい。
【0111】
さらに、第3実施形態のダッシュボード1Aの遮光庇1fにより、基板11aの上面部11c,11jを透過した外光がメータユニット9に照射されるのを防止したり、この上面部11c,11jを透過したメータユニット9からの表示光がフロントガラスWに照射されて映り込むのを防止する構成は、第4及び第5実施形態の車両計器用前面カバー部構造にも適用可能であることは勿論のことである。
【0112】
そして、上述した第1乃至第5実施形態の車両計器用前面カバー部構造では、反射防止膜11gが前面カバー11〜11Dの基板11a,11s,11vの表面11bに形成した場合について説明したが、本発明は、反射防止膜11gが前面カバー11〜11Dの基板11a,11s,11vの裏面11hや表裏両面11b,11hに形成された車両計器用前面カバー部構造にも適用可能である。
【0113】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載した本発明の車両計器用前面カバー部構造によれば、車両のフロントガラスの下方に配置され、このフロントガラスの下端から車両の後方に略水平に延出する上面と、この上面の後端から略下方に延出する前面と、これら上面及び前面を接続する曲面状の連絡面とを有し、内壁を黒色に着色したダッシュボードの内部に配置され点灯及び消灯可能に構成された発光式の計器を覆うための前面カバー部の構造であって、前記ダッシュボードの前面から上面にかけて形成された開口に取り付けられてこれを閉塞し、前記開口を閉塞した状態で前記ダッシュボードの上面、前面、及び、連絡面とそれぞれ同一面上に位置する上面部、前面部、及び、連絡面部を有し、前記計器の消灯時に前記計器の視認を不能にし、点灯時に少なくとも前記前面部を通じて前記計器の視認を可能にするように半透明色に着色された基板と、前記基板の表面の全体に亘って形成されて、該表面に照射された光を吸収して照射光の反射光量を減衰させる反射防止膜と、前記基板の上面部の裏面に設けられ、該上面部を経て前記フロントガラスと前記計器の文字板とを結ぶ光の光路を遮断する光路規制部と、前記基板の前面部の裏面に形成された光路方向規制部材とを有し、前記計器は、前記開口よりも車両の前方に位置し、前記基板が前記開口を閉塞した状態で前記基板の前面部の裏面が前記文字板に臨むように前記ダッシュボード内に収容、配置されており、前記光路方向規制部材は、前記基板の前面部を経て前記文字板から前記視認者側に向かう光を遮断するとともに、前記基板の前面部を経て前記文字板から前記フロントガラスに向かう光を遮断する、前記基板の左右方向に延在する帯状の遮光部分が、前記基板の裏面上に該基板の上下方向に間隔を置いて複数配置されることで構成され、前記基板の前面部と上面部との境界である前記基板の連絡面部の表面には、該連絡面部の表面に照射されて反射される光を減衰させるシボが形成されている構成とした。
また、請求項2に記載した本発明の車両計器用前面カバー部構造によれば、車両のフロントガラスの下方に配置され、このフロントガラスの下端から車両の後方に略水平に延出する上面と、この上面の後端から略下方に延出する前面と、これら上面及び前面を接続する曲面状の連絡面とを有し、内壁を黒色に着色したダッシュボードの内部に配置され点灯及び消灯可能に構成された発光式の計器を覆うための前面カバー部の構造であって、前記ダッシュボードの前面から上面にかけて形成された開口に取り付けられてこれを閉塞し、前記開口を閉塞した状態で前記ダッシュボードの上面、前面、及び、連絡面とそれぞれ同一面上に位置する上面部、前面部、及び、連絡面部を有する基板と、前記基板の表面に貼着されて、前記計器の消灯時に前記計器の視認を不能にし、点灯時に少なくとも前記前面部を通じて前記計器の視認を可能にするように半透明色に着色された着色膜と、前記着色膜の上から前記基板の表面の全体に亘って形成されて、該表面に照射された光を吸収して照射光の反射光量を減衰させる反射防止膜と、前記基板の上面部に設けられ、該上面部を経て前記フロントガラスと前記計器の文字板とを結ぶ光の光路を遮断する光路規制部と、前記基板の前面部の裏面に形成された光路方向規制部材とを有し、前記計器は、前記開口よりも車両の前方に位置し、前記基板が前記開口を閉塞した状態で前記基板の前面部の裏面が前記文字板に臨むように前記ダッシュボード内に収容、配置されており、前記光路方向規制部材は、前記基板の前面部を経て前記文字板から前記視認者側に向かう光を遮断するとともに、前記基板の前面部を経て前記文字板から前記フロントガラスに向かう光を遮断する、前記基板の左右方向に延在する帯状の遮光部分が、前記基板の裏面上に該基板の上下方向に間隔を置いて複数配置されることで構成され、前記基板の前面部と上面部との境界である前記基板の連絡面部の表面には、該連絡面部の表面に照射されて反射される光を減衰させるシボが形成されている構成とした。
【0114】
このため、内壁を黒色に着色したダッシュボードの内部に配置され点灯及び消灯可能に構成された発光式の計器が有する文字板の前方から上方に亘って基板を配置し、この基板を請求項1に係る発明では、計器の消灯時に計器の視認を不能にし、点灯時に少なくとも前面部を通じて計器の視認を可能にするように半透明色に着色し、請求項2に係る発明では、前記計器の消灯時に計器の視認を不能にし、点灯時に少なくとも前面部を通じて計器の視認を可能にするように半透明色に着色した着色膜を基板の表面に貼着するとともに、その表面をダッシュボードの表面と略連続して延在させることで、ダッシュボードの前方に張り出す構造物が前面カバーの周りに存在しなくなり、計器の消灯時には計器の視認そのものが不能になることと相まって、運転者にとって視覚上違和感のないダッシュボード周りのデザインを実現することができる。
【0115】
しかも、請求項1又は2に記載した本発明の車両計器用前面カバー部構造によれば、フロントガラスを通して基板の表面に照射される車外からの外光のうち、反射防止膜が形成された基板表面部分に照射された外光が、この反射防止膜により吸収されて、この基板表面部分により反射されて計器の視認者側に向かう光が減衰されるので、基板の表面で反射された外光によって視認者が眩しい思いをすることを、確実に防止することができる。
【0116】
その上、請求項1又は2に記載した本発明の車両計器用前面カバー部構造によれば、車外からフロントガラスを通して車内に入射する外光が、計器の文字板に照射される前に基板の上面部の裏面に設けられた光路規制部により遮光されるので、計器の点灯時にこの文字板への外光の照射により計器の発光表示が見えにくくなるウォッシュアウトが起こるのを、確実に防止することが可能となり、また、計器の消灯に本来は見えてはいけないはずの消灯時の計器が入射した外光によって基板の外側から透けて見えるのを確実に防止することができる。
【0117】
さらに、請求項1又は2に記載した本発明の車両計器用前面カバー部構造によれば、文字板からフロントガラス側に向かう光も光路規制部により遮光されるので、計器の点灯時に発光式の計器の文字板から出射した表示光が前面カバーを通してフロントガラスに達し、計器の発光表示がフロントガラスに映り込んで視認者の前方視界が妨げられるという現象の発生を確実に防止することができる。
【0118】
また、請求項1又は2に記載した本発明の車両計器用前面カバー部構造によれば、基板の裏面の部分に形成された光路方向規制部材を構成し文字板から視認者側に向かう光の一部を遮断する複数の遮光部分のそれぞれが、隣り合う他の遮光部分と協働し、これにより、この光路方向規制部材が形成された前面カバー部分を透過する光の光路の方向が、光路方向規制部材の全体によって、文字板と視認者側とを結ぶ方向に規制される
【0119】
このため、光路方向規制部材が形成された前面カバー部分において、計器の点灯時に計器の文字板の視認を可能としつつ、フロントガラスを通して車内に入射しこの前面カバー部分に照射される外光の前面カバーの内側への入射や、文字板から出射される発光表示の表示光の前面カバー外方への出射を防ぎ、これにより、文字板への外光の照射により計器の発光表示が見えにくくなるウォッシュアウトの発生や、計器の発光表示がフロントガラスに映り込み視認者の前方の視界を確保する妨げとなる現象の発生を、確実に防止することができ、また、計器の消灯には文字板への外光の照射により本来は見えてはいけないはずの消灯時の計器が入射した外光によって基板の外側から透けて見えるのを確実に防止することができる。
【0120】
また、照射された外光の反射先が視認者側となるかそれ以外となるかの境界となる基板表面箇所である基板の前面部と上面部との境界である基板の連絡面部の表面にシボを形成することで、このシボを形成した基板の境界部分により区画される2つの基板部分が互いに異なる方向に延在していて、それら2つの基板部分を連結するように基板の境界部分が折曲されている場合に、この基板の境界部分に外光が照射されてその照射角度が微妙に変化しても、反射防止膜と、表面に照射された光を基板や着色膜を通じて表面から裏面に拡散して透過させ反射される光を減衰させるシボとの作用によって、反射光が直接或いはフロントガラスを介して視認者側に向かうのを確実に防止することができ、半透明色に着色された基板や着色膜を通じて減衰されて透過した光も黒色に着色された内壁によって吸収され、本来は見えてはいけないはずの消灯時の計器が入射した外光によって基板の外側から透けて見えるのを確実に防止することができる。
【0121】
さらに、請求項3に記載した本発明の車両計器用前面カバー部構造によれば、請求項1に記載した本発明の車両計器用前面カバー部構造における光路規制部が、透光不能に着色された基板の上面部で形成される構成とした。
【0122】
このため、基板の上面部を経た文字板への外光の照射によるウォッシュアウトの発生の防止や、基板の上面部を経たフロントガラスへの計器表示の映り込みによる視認者の前方
視界の妨げという現象の発生の防止を、基板の上面部に対して他の部材を取り付ける手間をかけることなく、基板自身の構成により実現することができる
【0123】
また、請求項4に記載した本発明の車両計器用前面カバー部構造によれば、請求項1又は2に記載した本発明の車両計器用前面カバー部構造における光路規制部が、前記基板の上面部の裏面に形成された遮光膜を含んでいる構成とした。
【0124】
このため、基板の上面部を経た文字板への外光の照射によるウォッシュアウトの発生の防止や、基板の上面部を経たフロントガラスへの計器表示の映り込みによる視認者の前方視界の妨げという現象の発生の防止を、基板の上面部の裏面に対する遮光膜の形成という簡単な構成でに実現することができる
【0125】
さらに、請求項5に記載した本発明の車両計器用前面カバー部構造によれば、請求項1又は2に記載した本発明の車両計器用前面カバー部構造における光路規制部が、前記ダッシュボードから前記基板の上面部の裏面に沿って前記ダッシュボードと一体に延設され、前記基板の上面部を経て前記文字板から前記フロントガラスに向かう光の光路上に延在する遮光庇を含んでいる構成とした。
【0126】
このため、基板の上面部を経た文字板への外光の照射によるウォッシュアウトの発生の防止や、基板の上面部を経たフロントガラスへの計器表示の映り込みによる視認者の前方視界の妨げという現象の発生の防止を、基板の上面部に対して他の部材を取り付ける手間をかけることなく実現することができる
しかも、遮光庇を基板に沿って延設することで、遮光庇が基板から離間した箇所に配置されて視認者に視覚的な違和感を与えることを防止することができる。
【0136】
このため、シボを形成した基板の境界部分により区画される2つの基板部分が互いに異なる方向に延在していて、それら2つの基板部分を連結するように基板の境界部分が折曲されている場合に、この基板の境界部分に外光が照射されてその照射角度が微妙に変化しても、反射光が視認者側に向かうのを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る車両計器用前面カバー部構造を採用した車両のダッシュボードの斜視図である。
【図2】図1に示す車両計器用前面カバー部構造の側方から見た構成の説明図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る車両計器用前面カバー部構造を採用した車両のダッシュボードの斜視図である。
【図4】図3に示す車両計器用前面カバー部構造の側方から見た構成の説明図である。
【図5】本発明の第3実施形態に係る車両計器用前面カバー部構造を採用した車両のダッシュボードの斜視図である。
【図6】図5に示す車両計器用前面カバー部構造の側方から見た構成の説明図である。
【図7】本発明の第4実施形態に係る車両計器用前面カバー部構造を採用した車両のダッシュボードの斜視図である。
【図8】図7に示す車両計器用前面カバー部構造の側方から見た構成の説明図である。
【図9】図7に示す前面カバーの拡大斜視図である。
【図10】本発明の第5実施形態に係る車両計器用前面カバー部構造を採用した車両のダッシュボードの斜視図である。
【図11】図10に示す車両計器用前面カバー部構造の側方から見た構成の説明図である。
【符号の説明】
1,1A ダッシュボード
1a ダッシュボード上面(ダッシュボード表面)
1b ダッシュボード前面(ダッシュボード表面)
1c ダッシュボード連絡面(ダッシュボード表面)
1f 遮光庇
9,9A メータユニット(計器)
9a 表示パネル(文字板)
9c 文字板
11,11A,11B,11C,11D 前面カバー
11a,11s,11v 基板
11b 基板表面
11f シボ
11g 反射防止膜
11h 基板裏面
11n 遮光膜
11p ルーバ(光路方向規制部材)
11r 遮光部(遮光部分)
11t,11w フィルム(半透明着色膜)
W フロントガラス

Claims (5)

  1. 車両のフロントガラスの下方に配置され、このフロントガラスの下端から車両の後方に略水平に延出する上面と、この上面の後端から略下方に延出する前面と、これら上面及び前面を接続する曲面状の連絡面とを有し、内壁を黒色に着色したダッシュボードの内部に配置され点灯及び消灯可能に構成された発光式の計器を覆うための前面カバー部の構造であって、
    前記ダッシュボードの前面から上面にかけて形成された開口に取り付けられてこれを閉塞し、前記開口を閉塞した状態で前記ダッシュボードの上面、前面、及び、連絡面とそれぞれ同一面上に位置する上面部、前面部、及び、連絡面部を有し、前記計器の消灯時に前記計器の視認を不能にし、点灯時に少なくとも前記前面部を通じて前記計器の視認を可能にするように半透明色に着色された基板と、
    前記基板の表面の全体に亘って形成されて、該表面に照射された光を吸収して照射光の反射光量を減衰させる反射防止膜と、
    前記基板の上面部の裏面に設けられ、該上面部を経て前記フロントガラスと前記計器の文字板とを結ぶ光の光路を遮断する光路規制部と、
    前記基板の前面部の裏面に形成された光路方向規制部材とを有し、
    前記計器は、前記開口よりも車両の前方に位置し、前記基板が前記開口を閉塞した状態で前記基板の前面部の裏面が前記文字板に臨むように前記ダッシュボード内に収容、配置されており、
    前記光路方向規制部材は、前記基板の前面部を経て前記文字板から前記視認者側に向かう光を遮断するとともに、前記基板の前面部を経て前記文字板から前記フロントガラスに向かう光を遮断する、前記基板の左右方向に延在する帯状の遮光部分が、前記基板の裏面上に該基板の上下方向に間隔を置いて複数配置されることで構成され、
    前記基板の前面部と上面部との境界である前記基板の連絡面部の表面には、該連絡面部の表面に照射されて反射される光を減衰させるシボが形成されている
    ことを特徴とする車両計器用前面カバー部構造。
  2. 車両のフロントガラスの下方に配置され、このフロントガラスの下端から車両の後方に略水平に延出する上面と、この上面の後端から略下方に延出する前面と、これら上面及び前面を接続する曲面状の連絡面とを有し、内壁を黒色に着色したダッシュボードの内部に配置され点灯及び消灯可能に構成された発光式の計器を覆うための前面カバー部の構造であって、
    前記ダッシュボードの前面から上面にかけて形成された開口に取り付けられてこれを閉塞し、前記開口を閉塞した状態で前記ダッシュボードの上面、前面、及び、連絡面とそれぞれ同一面上に位置する上面部、前面部、及び、連絡面部を有する基板と、
    前記基板の表面に貼着されて、前記計器の消灯時に前記計器の視認を不能にし、点灯時に少なくとも前記前面部を通じて前記計器の視認を可能にするように半透明色に着色された着色膜と、
    前記着色膜の上から前記基板の表面の全体に亘って形成されて、該表面に照射された光を吸収して照射光の反射光量を減衰させる反射防止膜と、
    前記基板の上面部に設けられ、該上面部を経て前記フロントガラスと前記計器の文字板とを結ぶ光の光路を遮断する光路規制部と、
    前記基板の前面部の裏面に形成された光路方向規制部材とを有し、
    前記計器は、前記開口よりも車両の前方に位置し、前記基板が前記開口を閉塞した状態で前記基板の前面部の裏面が前記文字板に臨むように前記ダッシュボード内に収容、配置されており、
    前記光路方向規制部材は、前記基板の前面部を経て前記文字板から前記視認者側に向かう光を遮断するとともに、前記基板の前面部を経て前記文字板から前記フロントガラスに向かう光を遮断する、前記基板の左右方向に延在する帯状の遮光部分が、前記基板の裏面上に該基板の上下方向に間隔を置いて複数配置されることで構成され、
    前記基板の前面部と上面部との境界である前記基板の連絡面部の表面には、該連絡面部 の表面に照射されて反射される光を減衰させるシボが形成されている
    ことを特徴とする車両計器用前面カバー部構造。
  3. 前記光路規制部は、透光不能に着色された前記基板の前記上面部で形成されていることを特徴とする請求項1記載の車両計器用前面カバー部構造。
  4. 前記光路規制部は、前記上面部の裏面に形成された遮光膜を含んでいることを特徴とする請求項1又は2記載の車両計器用前面カバー部構造。
  5. 前記光路規制部は、前記ダッシュボードから前記基板の上面部の裏面に沿って前記ダッシュボードと一体に延設され、前記基板の上面部を経て前記文字板から前記フロントガラスに向かう光の光路上に延在する遮光庇を含んでいることを特徴とする請求項1又は2記載の車両計器用前面カバー部構造。
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