JP4116340B2 - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超LSI、高容量マイクロチップの製造などのマイクロリソグラフィープロセスや、その他のフォトファブリケーションプロセスに好適に用いられる感光性樹脂組成物に関するものである。更に詳しくは、160nm以下の真空紫外光を使用して高精細化したパターンを形成し得る感光性樹脂組成物に関するものである。
【従来の技術】
集積回路はその集積度を益々高めており、超LSIなどの半導体基板の製造においては、クオーターミクロン以下の線幅から成る超微細パターンの加工が必要とされるようになってきた。パターンの微細化を図る手段の一つとして、レジストのパターン形成の際に使用される露光光源の短波長化が知られている。
【0002】
例えば64Mビットまでの集積度の半導体素子の製造には、現在まで高圧水銀灯のi線(365nm)が光源として使用されてきた。この光源に対応するポジ型レジストとしては、ノボラック樹脂と感光物としてのナフトキノンジアジド化合物を含む組成物が、数多く開発され、0.3μm程度までの線幅の加工においては十分な成果をおさめてきた。また256Mビット以上集積度の半導体素子の製造には、i線に代わりKrFエキシマレーザー光(248nm)が露光光源として採用されてきた。
更に1Gビット以上の集積度の半導体製造を目的として、近年より短波長の光源であるArFエキシマレーザー光(193nm)の使用、更には0.1μm以下のパターンを形成する為にF2エキシマレーザー光(157nm)の使用が検討されている。
【0003】
これら光源の短波長化に合わせ、レジスト材料の構成成分及びその化合物構造も大きく変化している。
KrFエキシマレーザー光による露光用のレジスト組成物として、248nm領域での吸収の小さいポリ(ヒドロキシスチレン)を基本骨格とし酸分解基で保護した樹脂を主成分として用い、遠紫外光の照射で酸を発生する化合物(光酸発生剤)を組み合わせた組成物、所謂化学増幅型レジストが開発されてきた。
【0004】
また、ArFエキシマレーザー光(193nm)露光用のレジスト組成物として、193nmに吸収を持たない脂環式構造をポリマーの主鎖又は側鎖に導入した酸分解性樹脂を使用した化学増幅型レジストが開発されてきている。
【0005】
2エキシマレーザー光(157nm)に対しては、上記脂環型樹脂においても157nm領域の吸収が大きく、目的とする0.1μm以下のパターンを得るには不十分であることが判明し、これに対し、フッ素原子(パーフルオロ構造)を導入した樹脂が157nmに十分な透明性を有することがProc. SPIE. Vol.3678. 13頁(1999)にて報告され、有効なフッ素樹脂の構造がProc. SPIE. Vol.3999. 330頁(2000)、同357頁(2000)、同365頁(2000)、WO−00/17712号等に提案され、フッ素含有樹脂を含有するレジスト組成物の検討がなされてきている。
【0006】
しかしながら、F2エキシマレーザー光露光用のフッ素樹脂を含有するレジスト組成物は、溶解コントラストが小さい、ラインエッジラフネスや、裾引きが大きい等の問題があり、これらの点の解決が望まれていた。
ラインエッジラフネスとは、レジストの特性に起因して、レジストのラインパターンと基板界面のエッジが、ライン方向と垂直な方向に不規則に変動した形状を呈することを言う。このパターンを真上から観察するとエッジが凸凹(±数nm〜数十nm程度)に見える。この凸凹は、エッチング工程により基板に転写されるため、凸凹が大きいと電気特性不良を引き起こし、歩留まりを低下させることになる。
また、裾引きとは、ラインパターンの断面形状が下地基板界面において裾を引いている状態を意味する。パターン形状の裾引きの度合いが大きいと、エッチング工程でのパターン寸法の制御性(管理)が悪化するため問題となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、160nm以下、特にF2エキシマレーザー光(157nm)の露光光源の使用に好適な感光性樹脂組成物を提供することであり、具体的には157nmの光源使用時に十分な透過性を示し、溶解コントラストが大きく、且つラインエッジラフネス、裾引きが小さく優れた感光性樹脂組成物を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記諸特性に留意し鋭意検討した結果、本発明の目的が以下の特定の組成物を使用することで見事に達成されることを見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明は下記構成である。
【0009】
(1) (A)下記一般式(2)で表される繰り返し単位を含有する、酸の作用により分解しアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂;及び
(B)活性光線または放射線の照射により酸を発生する化合物として、下記(B1)から(B4)より成る群より選ばれる少なくとも2種の化合物
(B1)活性光線または放射線の照射により少なくとも1つのフッ素原子で置換された脂肪族あるいは芳香族のスルホン酸を発生する化合物、
(B2)活性光線または放射線の照射によりフッ素原子を含有しない脂肪族あるいは芳香族のスルホン酸を発生する化合物、
(B3)活性光線または放射線の照射により少なくとも1つのフッ素原子で置換された脂肪族あるいは芳香族のカルボン酸を発生する化合物、
(B4)活性光線または放射線の照射によりフッ素原子を含有しない脂肪族あるいは芳香族のカルボン酸を発生する化合物
を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
【化2】
Figure 0004116340
式(2)中、
2 は連結基を表す。
Yは下記一般式(Y)で表される基を表す。
x1 及びR y1 は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。
【0010】
【化4】
Figure 0004116340
【0011】
式(Y)中、R50〜R55は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。但し、R50〜R55の内、少なくとも1つは、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
60〜R62は、同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基又はアリール基を表す。
【0015】
(3)(A)成分が下記一般式(II)及び(II’)で示される繰り返し単位を各々少なくとも一つ有する樹脂であることを特徴とする前記(1)に記載の感光性樹脂組成物。
【0016】
【化6】
Figure 0004116340
【0017】
一般式(II)及び(II’)中、
5は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。
6及びR7は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシル基、又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基を表す。
50〜R55は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。但し、R50〜R55の内、少なくとも1つは、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
60〜R62は、同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基又はアリール基を表す。
【0018】
(4)(A)成分が下記一般式(I)、(II)及び(II’)で示される繰り返し単位を各々少なくとも一つ有する樹脂であることを特徴とする前記(1)に記載の感光性樹脂組成物。
【0019】
【化7】
Figure 0004116340
【0020】
一般式(I)、(II)及び(II’)中、
2、R3、R6及びR7は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシル基又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基を表す。
4は、下記一般式(IV)又は(V)の基を表す。
5は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。
50〜R55は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。但し、R50〜R55の内、少なくとも1つは、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
60〜R62は、同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基又はアリール基を表す。
【0021】
【化8】
Figure 0004116340
【0022】
一般式(IV)中、R11、R12及びR13は、同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基又はアリール基を表す。
一般式(V)中、R14及びR15は、同じでも異なっていてもよく、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。R16は、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基若しくはアリール基を表す。R14〜R16の内の2つが結合し、環を形成してもよい。
【0023】
(5) 上記一般式(I)のR5、一般式(II)のR5及び一般式(II’)のR5の少なくとも1つが、トリフルオロメチル基であることを特徴とする前記(4)に記載の感光性樹脂組成物。
【0024】
(6) (A)の樹脂が、更に下記一般式(III)又は(VII)で表され
る繰り返し単位を少なくとも1つ有することを特徴とする前記(4)又は(5)に記載の感光性樹脂組成物。
【0025】
【化9】
Figure 0004116340
【0026】
一般式(III)中、R8は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。R9及びR10は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アルケニル基、アリール基若しくはアラルキル基を表す。
一般式(VII)中、R19及びR20は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。R21は、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は−D−CN基を表す。Dは、単結合又は2価の連結基を表す。
【0027】
(7)(A)の樹脂が、更に下記一般式(VIII)〜(XVII)で表される繰り返し単位を少なくとも一つ有することを特徴とする前記(4)〜(6)の何れか1項に記載の感光性樹脂組成物。
【0028】
【化10】
Figure 0004116340
【0029】
一般式(VIII)〜(XVII)中、R25、R26及びR27は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基若しくはアリール基を表す。R28、R29及びR30は、同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。また、R25とR26、R27とR28、R29とR30とは、互いに結合して環を形成してもよい。R31、R35、R37、R40及びR44は、同じでも異なっていてもよく、水素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アシル基若しくはアルコキシカルボニル基を表す。R32、R33、R34、R41、R42及びR43は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基若しくはアルコキシ基を表す。R36及びR39は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。R38は、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。B1及びB2は、単結合又は2価の連結基を表す。B3は、2価の連結基を表す。nは、0又は1を表す。
【0030】
(8) 更に、(D)フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤を含有することを特徴とする前記(1)〜(7)の何れか1項に記載の感光性樹脂組成物。
(9) 更に、(E)酸拡散抑制剤として、窒素原子を有する塩基性化合物を含有することを特徴とする前記(1)〜(8)の何れか1項に記載の感光性樹脂組成物。
(10) 波長157nmのF2レーザー光による照射用であることを特徴とする前記(1)〜(9)の何れか1項に記載の感光性樹脂組成物。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に使用する化合物について詳細に説明する。
[1]本発明の樹脂(A)
本発明の樹脂(A)は、一般式(Y)で表される基を有する繰り返し単位(A1)を含有する酸の作用により分解してアルカリ現像液に対する溶解度を増大する樹脂であれば限定されるものではないが、下記に詳述する酸の作用により分解してアルカリ可溶性基となる基を有する繰り返し単位(A2)を更に含有しているのが好ましい。
一般式(Y)で表される基を有する繰り返し単位(A1)は、好ましくは、上記一般式(1)及び(2)で表される繰り返し単位である。
式(1)におけるQ1は脂環式炭化水素基を表す。式(1)及び(2)におけるL1及びL2は連結基、Yは上記一般式(Y)で表される基を表す。
【0032】
1としての脂環式炭化水素基は、脂環を構成している少なくとも一つの原子が、樹脂の主鎖に含まれて存在し、脂環を構成している他のひとつの原子がL1と結合している基である。
1としての脂環式炭化水素基としては、単環型でもよく、多環型でもよい。単環型としては炭素数3〜8個のものであって、例えばシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基を好ましく挙げることができる。多環型としては炭素数6〜20個のものであって、例えばアダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデシル基、アンドロスタニル基等を好ましく挙げることができる。尚、シクロアルキル基は、環を構成する炭素原子の一部が酸素原子、硫黄原子、窒素原子等のヘテロ原子で置換されたものも含むものとする。
【0033】
1及びL2としての連結基としては、単結合、置換基を有していてもよい、2価の、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基若しくはアリーレン基又は−O−CO−R22a−、−CO−O−R22b−、−CO−N(R22c)−R22d−が挙げられる。
22a、R22b及びR22dは、同じでも異なっていてもよく、単結合又はエーテル基、エステル基、アミド基、ウレタン基若しくはウレイド基を有していてもよい、2価の、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基若しくはアリーレン基を表す。
22cは、水素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基若しくはアリール基を表す。
【0034】
アルキレン基としては、直鎖状及び分岐状アルキレン基を挙げることができ、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基等の炭素数1〜8個のものが挙げられる。
シクロアルキレン基としては、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基等の炭素数5〜8個のものが挙げられる。
アルケニレン基としては、好ましくは置換基を有していてもよいエテニレン基、プロペニレン基、ブテニレン基等の炭素数2〜6個のものが挙げられる。
アリーレン基としては、好ましくは置換基を有していてもよいフェニレン基、トリレン基、ナフチレン基等の炭素数6〜15個のものが挙げられる。
x1及びRy1のアルキル基は、フッ素原子等のハロゲン原子、シアン基等で置換されていてもよく、好ましくは炭素数1〜3のアルキル基、例えば、メチル基、トリフルオロメチル基を挙げることができる。
【0035】
好ましくは、Q1としてはノルボルネン、L1としてはアルキレン基、L2としては、アリレーン基、エステル基(−CO−O−)、アルキレン基、シクロアルキレン基、又はこれらの組み合わせである。Rx1は水素原子、Ry1は、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基が好ましい。
【0036】
本発明の樹脂(A)に含有され得る酸の作用により分解してアルカリ可溶性基となる基を有する繰り返し単位(A2)としては、好ましくは、下記式(3)及び(4)で表される繰り返し単位である。
【0037】
【化11】
Figure 0004116340
【0038】
式(3)及び(4)におけるQ2、L3、L4、V、Rx2及びRy2は、式(1)及び(2)におけるQ1、L1、L2、Y、Rx1及びRy1と同様である。
【0039】
好ましくは、Q2としてはノルボルネン、L3としては、アルキレン基、−O−、又はこれらの組み合わせ、L4としては単結合である。Rx2は水素原子、Ry2は、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基が好ましい。
【0040】
本発明の樹脂(A)を酸の作用により分解しアルカリ現像液に対する溶解度を増大させるためには、樹脂(A)は通常酸の作用により分解しアルカリ可溶性を示す基(酸分解性基)を含有する。酸分解性基(樹脂(A)が上記式(3)及び(4)を含有する場合には、上記Vに相当する)としては、例えば−O−C(R18d)(R18e)(R18f)、−O−C(R18d)(R18e)(OR18g)、−O−COO−C(R18d)(R18e)(R18f)、−O−C(R01)(R02)COO−C(R18d)(R18e)(R18f)、−COO−C(R18d)(R18e)(R18f)、−COO−C(R18d)(R18e)(OR18g)等が挙げられる。
18d〜R18gは、同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基若しくはアリール基を表す。R18d、R18e、R18fの内の2つ又はR18d、R18e、R188gの内の2つが結合して環を形成してもよい。
01、R02は、水素原子又は上記で示した置換基を有していてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基もしくはアリール基を表す。
【0041】
好ましい具体例としては、t−ブチル基、t−アミル基、1−アルキル−1−シクロヘキシル基、2−アルキル−2−アダマンチル基、2−アダマンチル−2−プロピル基、2−(4−メチルシクロヘキシル)−2−プロピル基等の3級アルキル基のエーテル基又はエステル基、1−アルコキシ−1−エトキシ基、テトラヒドロピラニル基等のアセタール基又はアセタールエステル基、t−アルキルカーボネート基、t−アルキルカルボニルメトキシ基等が好ましく挙げられる。更に好ましくは、1−アルコキシ−1−エトキシ基、テトラヒドロピラニル基等のアセタール基である。
【0042】
アセタール基の場合、酸分解性が大きく、併用する酸発生化合物の選択の幅が広がり、感度の向上、露光後加熱までの経時での性能変動等の点で有効である。特に好ましくはアセタール基の1−アルコキシ成分として上記パーフルオロアルキル基から由来するアルコキシ基を含有するアセタール基である。この場合、短波の露光光(例えばF2エキシマレーザー光の157nm)での透過性をいっそう向上させることができる。
【0043】
繰り返し単位(A1)の具体例としては、後述する一般式(II’)で表される繰り返し単位の具体例、一般式(XII)で表される繰り返し単位として例示したF−20’等を挙げることができる。
繰り返し単位(A2)の具体例としては、後述する一般式(I)の繰り返し単位として例示した(A−1)〜(A−39)、一般式(XI)の繰り返し単位として例示した(F−14)〜(F−16)、(F−18)、一般式(XII)の繰り返し単位として例示した(F−20)、(F−21)〜(F−23)、(F−25)、(F−28)、一般式(XIII)の繰り返し単位として例示した(F−30)、(F−33)、(F−34)、(F−38)、並びに、(B−1)〜(B−30)を挙げることができる。
【0044】
本発明における樹脂(A)は、上記一般式(II)及び(II’)で示される繰り返し単位を各々少なくとも一つ有する、酸の作用により分解し、アルカリ現像液に対する溶解度を増大する樹脂であることが好ましく、更には上記一般式(I)、(II)及び(II’)で表される繰り返し単位を各々少なくとも一つ有する樹脂であるのが好ましい。
【0045】
本発明における樹脂(A)は、更に、上記一般式(III)及び(VII)〜(XVII)で示される繰り返し単位を少なくとも一つ有していてもよい。
【0046】
一般式(I)、(II)及び(II’)中、
2、R3、R6及びR7は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシル基又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基を表す。
4は、上記一般式(IV)又は(V)の基を表す。
5は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。
50〜R55は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。但し、R50〜R55の内、少なくとも1つは、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
60〜R62は、同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基又はアリール基を表す。
【0047】
一般式(IV)中、R11、R12及びR13は、同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基又はアリール基を表す。
一般式(V)中、R14及びR15は、同じでも異なっていてもよく、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。R16は、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基若しくはアリール基を表す。R14〜R16の内の2つが結合し、環を形成してもよい。
【0048】
一般式(III)中、R8は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。R9及びR10は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アルケニル基、アリール基若しくはアラルキル基を表す。
一般式(VII)中、R19及びR20は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。R21は、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は−D−CN基を表す。Dは、単結合又は2価の連結基を表す。
【0049】
一般式(VIII)〜(XVII)中、R25、R26及びR27は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基若しくはアリール基を表す。R28、R29及びR30は、同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。また、R25とR26、R27とR28、R29とR30とは、互いに結合して環を形成してもよい。R31、R35、R37、R40及びR44は、同じでも異なっていてもよく、水素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アシル基若しくはアルコキシカルボニル基を表す。R32、R33、R34、R41、R42及びR43は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基若しくはアルコキシ基を表す。R36及びR39は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。R38は、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。B1及びB2は、単結合又は2価の連結基を表す。B3は、2価の連結基を表す。nは、0又は1を表す。
【0050】
上記各基の詳細は以下のとおりである。
アルキル基としては、直鎖状及び分岐状アルキル基を挙げることができ、例えば炭素数1〜8個のアルキル基であって、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基を好ましく挙げることができる。
シクロアルキル基としては、単環型でもよく、多環型でもよい。単環型としては炭素数3〜8個のものであって、例えばシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基を好ましく挙げることができる。多環型としては炭素数6〜20個のものであって、例えばアダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデシル基、アンドロスタニル基等を好ましく挙げることができる。尚、シクロアルキル基は、環を構成する炭素原子の一部が酸素原子、硫黄原子、窒素原子等のヘテロ原子で置換されたものも含むものとする。
【0051】
アリール基としては、例えば炭素数6〜15個のアリール基であって、具体的には、フェニル基、トリル基、ジメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、ナフチル基、アントリル基、9,10−ジメトキシアントリル基等を好ましく挙げることができる。
アラルキル基としては、例えば炭素数7〜12個のアラルキル基であって、具体的には、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等を好ましく挙げることができる。
【0052】
アルケニル基としては、例えば炭素数2〜8個のアルケニル基であって、具体的には、ビニル基、アリル基、ブテニル基、シクロヘキセニル基を好ましく挙げることができる。
アルコキシ基としては、例えば炭素数1〜8個のアルコキシ基であって、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基、アリルオキシ基、オクトキシ基等を好ましく挙げることができる。
【0053】
アシル基としては、例えば炭素数1〜10個のアシル基であって、具体的には、ホルミル基、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、ピバロイル基、オクタノイル基、ベンゾイル基等を好ましく挙げることができる。
アシルオキシ基としては、炭素数2〜12個のアシルオキシ基が好ましく、例えばアセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等が挙げられる。
アルキニル基としては、炭素数2〜5のアルキニル基が好ましく、例えばエチニル基、プロピニル基、ブチニル基等を挙げることができる。
アルコキシカルボニル基としては、t−ブトキシカルボニル基、t−アミロキシカルボニル基、1−メチル−1−シクロヘキシルオキシカルボニル基等の3級のアルコキシカルボニル基が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子等を挙げることができる。
【0054】
2価の連結基とは、置換基を有していてもよい、2価の、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基若しくはアリーレン基又は−O−CO−R22a−、−CO−O−R22b−、−CO−N(R22c)−R22d−を表す。R22a、R22b及びR22dは、同じでも異なっていてもよく、単結合又はエーテル基、エステル基、アミド基、ウレタン基若しくはウレイド基を有していてもよい、2価の、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基若しくはアリーレン基を表す。R22cは、水素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基若しくはアリール基を表す。
【0055】
アルキレン基としては、直鎖状及び分岐状アルキレン基を挙げることができ、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基等の炭素数1〜8個のものが挙げられる。
シクロアルキレン基としては、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基等の炭素数5〜8個のものが挙げられる。
アルケニレン基としては、好ましくは置換基を有していてもよいエテニレン基、プロペニレン基、ブテニレン基等の炭素数2〜6個のものが挙げられる。
アリーレン基としては、好ましくは置換基を有していてもよいフェニレン基、トリレン基、ナフチレン基等の炭素数6〜15個のものが挙げられる。
【0056】
14〜R16の内の2つ、R25とR26、R27とR28或いはR29とR30が互いに結合して形成する環としては、例えば3〜8員環であり、具体的にはシクロプロパン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、テトラメチレンオキシド環、ペンタメチレンオキシド環、ヘキサメチレンオキシド環、フラン環、ピラン環、ジオキソノール環、1,3−ジオキソラン環等が挙げられる。
【0057】
上記アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシルオキシ基、アルキニル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシカルボニル基、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基等は、置換基を有していてもよい。
これらの基に置換される置換基としては、アミノ基、アミド基、ウレイド基、ウレタン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基等の活性水素を有するものや、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等)、チオエーテル基、アシル基(アセチル基、プロパノイル基、ベンゾイル基等)、アシロキシ基(アセトキシ基、プロパノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等)、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基等)、アルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基)、シクロアルキル基(シクロヘキシル基)、アリール基(フェニル基)、シアノ基、ニトロ基等が挙げられる。
【0058】
本発明において上記一般式(I)のR5、一般式(II)のR5及び一般式(II’)のR5の少なくとも1つが、トリフルオロメチル基であるのが好ましい。
【0059】
一般式(Y)で表される基を有する繰り返し単位(A1)の含量は、樹脂(A)中において、一般的に5〜80モル%、好ましくは7〜70モル%、更に好ましくは10〜65モル%の範囲で使用される。
酸の作用により分解してアルカリ可溶性基となる基を有する繰り返し単位(A2)を含有する場合、その含量は、樹脂(A)中において、一般的に1〜70モル%、好ましくは1〜65モル%、更に好ましくは5〜60モル%の範囲で使用される。
一般式(I)で示される繰り返し単位の含量は、樹脂(A)中において、一般的に5〜80モル%、好ましくは7〜75モル%、更に好ましくは10〜70モル%の範囲で使用される。
一般式(II)で示される繰り返し単位の含量は、樹脂(A)中において、一般的に5〜80モル%、好ましくは7〜70モル%、更に好ましくは10〜65モル%の範囲で使用される。
一般式(II’)で表される繰り返し単位の含量は、樹脂(A)中において、一般的に1〜70モル%、好ましくは1〜65モル%、更に好ましくは5〜60モル%の範囲で使用される。
一般式(III)で表される繰り返し単位の含量は、樹脂(A)中において、一般的に1〜40モル%、好ましくは3〜35モル%、更に好ましくは5〜30モル%の範囲で使用される。
一般式(VII)で表される繰り返し単位の含量は、樹脂(A)中において、一般的に1〜40モル%、好ましくは3〜35モル%、更に好ましくは5〜30モル%の範囲で使用される。
一般式(VIII)〜(X)で表される繰り返し単位の含量は、樹脂(A)中において、一般的に1〜40モル%、好ましくは3〜35モル%、更に好ましくは5〜30モル%の範囲で使用される。
一般式(XI)〜(XIII)で表される繰り返し単位の含量は、樹脂(A)中において、一般的に1〜40モル%、好ましくは3〜35モル%、更に好ましくは5〜30モル%の範囲で使用される。
一般式(XIV)で表される繰り返し単位の含量は、樹脂(A)中において、一般的に1〜40モル%、好ましくは3〜35モル%、更に好ましくは5〜30モル%の範囲で使用される。
一般式(XV)で表される繰り返し単位の含量は、樹脂(A)中において、一般的に1〜40モル%、好ましくは3〜35モル%、更に好ましくは5〜30モル%の範囲で使用される。
一般式(XVI)で表される繰り返し単位の含量は、樹脂(A)中において、一般的に1〜40モル%、好ましくは3〜35モル%、更に好ましくは5〜30モル%の範囲で使用される。
一般式(XVII)で表される繰り返し単位の含量は、樹脂(A)中において、一般的に1〜40モル%、好ましくは3〜35モル%、更に好ましくは5〜30モル%の範囲で使用される。
【0060】
本発明(A)の樹脂は、上記のような繰り返し単位以外にも、更に本発明の感光性樹脂の性能を向上させる目的で、他の重合性モノマーを共重合させてもよい。
【0061】
使用することができる共重合モノマーとしては、以下に示すものが含まれる。例えば、上記以外のアクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリル酸エステル類、メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、スチレン類、クロトン酸エステル類などから選ばれる付加重合性不飽和結合を1個有する化合物である。
【0062】
また、本発明の樹脂(A)は、下記一般式(VI)で表わされる繰り返し単位を含有してもよい。
【0063】
【化12】
Figure 0004116340
【0064】
一般式(VI)中、R17a及びR17は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。R18は、−C(R18d)(R18e)(R18f)又は−C(R18d)(R18e)(OR18g)を表す。R18d〜R18gは、同じでも異なっていてもよく、水素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基若しくはアリール基を表す。R18d、R18e、R18fの内の2つ又はR18d、R18e、R18gの内の2つが結合して環を形成してもよい。形成する環としては、例えば3〜8員環であり、具体的にはシクロプロパン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、テトラメチレンオキシド環、ペンタメチレンオキシド環、ヘキサメチレンオキシド環、フラン環、ピラン環、ジオキソノール環、1,3−ジオキソラン環等が挙げられる。
【0065】
一般式(VI)中、R18は、下記一般式(VI−A)〜(VI−C)のいずれかで表わされることが好ましい。
【0066】
【化13】
Figure 0004116340
【0067】
一般式(VI−A)中、R18a及びR18bは、同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよいアルキル基を表す。R18cは、置換基を有していてもよいシクロアルキル基を表す。
【0068】
【化14】
Figure 0004116340
【0069】
一般式(VI−B)中、R18hは、置換基を有していてもよい、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基又はアリール基を表す。Zは、一般式(VI−B)中の炭素原子とともに単環又は多環の脂環基を構成する原子団を表す。
【0070】
【化15】
Figure 0004116340
【0071】
一般式(VI−C)中、R18'は、置換基を有していてもよい、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基又はアリール基を表す。
【0072】
一般式(VI)で表される繰り返し単位の含量は、樹脂(A)中において、一般的に1〜70モル%、好ましくは1〜65モル%、更に好ましくは5〜60モル%の範囲で使用される。
【0073】
以下に、一般式(I)で表される繰り返し単位の具体例を示すが、本発明
はこれに限定されるものではない。
【0074】
【化16】
Figure 0004116340
【0075】
【化17】
Figure 0004116340
【0076】
【化18】
Figure 0004116340
【0077】
【化19】
Figure 0004116340
【0078】
【化20】
Figure 0004116340
【0079】
【化21】
Figure 0004116340
【0080】
以下に、一般式(II)で表される繰り返し単位の具体例を示すが、本発
明はこれに限定されるものではない。
【0081】
【化22】
Figure 0004116340
【0082】
【化23】
Figure 0004116340
【0083】
【化24】
Figure 0004116340
【0084】
以下に、一般式(II’)で表される繰り返し単位の具体例を示すが、本
発明はこれに限定されるものではない。
【0085】
【化25】
Figure 0004116340
【0086】
以下に、一般式(III)で表される繰り返し単位の具体例を示すが、本
発明はこれに限定されるものではない。
【0087】
【化26】
Figure 0004116340
【0088】
以下に、一般式(VII)で表される繰り返し単位の具体例を示すが、本
発明はこれらに限定されるものではない。
【0089】
【化27】
Figure 0004116340
【0090】
以下に、一般式(VIII)〜(XIII)で表される繰り返し単位の具
体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0091】
【化28】
Figure 0004116340
【0092】
【化29】
Figure 0004116340
【0093】
【化30】
Figure 0004116340
【0094】
【化31】
Figure 0004116340
【0095】
【化32】
Figure 0004116340
【0096】
【化33】
Figure 0004116340
【0097】
【化34】
Figure 0004116340
【0098】
以下に、一般式(VI)及び(XVII)で表される繰り返し単位の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0099】
【化35】
Figure 0004116340
【0100】
【化36】
Figure 0004116340
【0101】
【化37】
Figure 0004116340
【0102】
【化38】
Figure 0004116340
【0103】
【化39】
Figure 0004116340
【0104】
【化40】
Figure 0004116340
【0105】
【化41】
Figure 0004116340
【0106】
【化42】
Figure 0004116340
【0107】
一般式(XV)で表される繰り返し単位の具体例としては、例えば、前記ビニールエーテル類により形成される繰り返し単位を挙げることができる。
【0108】
上記具体例で表される繰り返し単位は、各々1種で使用してもよいし、複数を混合して用いてもよい。
上記繰り返し単位を有する本発明の樹脂(A)の好ましい分子量は、重量平均で1,000〜200,000であり、更に好ましくは3,000〜20,000の範囲で使用される。分子量分布は1〜10であり、好ましくは1〜3、更に好ましくは1〜2の範囲のものが使用される。分子量分布の小さいものほど、解像度、レジスト形状、及びレジストパターンの側壁がスムーズであり、ラフネス性に優れる。本発明の樹脂(A)の添加量は組成物の全固形分を基準として、一般的に50〜99.5重量%、好ましくは60〜98重量%、更に好ましくは65〜95重量%の範囲で使用される。
【0109】
[2] B成分
本発明の感光性樹脂組成物は、活性光線または放射線、特にF2エキシマレーザー光の照射により、相対的に酸強度が高い酸を発生する化合物と酸強度が低い酸を発生する化合物とを含有することを特徴とする。
具体的には、本発明のレジスト組成物は、活性光線または放射線の照射により酸を発生する化合物として、下記(B1)から(B4)より成る群より選ばれる少なくとも2種の化合物を含有することを特徴とする。
(B1)活性光線または放射線の照射により少なくとも1つのフッ素原子で置換された脂肪族あるいは芳香族のスルホン酸を発生する化合物、
(B2)活性光線または放射線の照射によりフッ素原子を含有しない脂肪族あるいは芳香族のスルホン酸を発生する化合物、
(B3)活性光線または放射線の照射により少なくとも1つのフッ素原子で置換された脂肪族あるいは芳香族のカルボン酸を発生する化合物、
(B4)活性光線または放射線の照射によりフッ素原子を含有しない脂肪族あるいは芳香族のカルボン酸を発生する化合物。
【0110】
上記(B1)〜(B4)は、酸強度の高い順に表示されている。
すなわち、酸強度が高い酸を発生する化合物として、(B1)成分を使用する場合、酸強度が低い酸を発生する化合物として(B2)〜(B4)成分を使用することができる。
また、酸強度が高い酸を発生する化合物として、(B2)成分を使用する場合、酸強度が低い酸を発生する化合物として(B3)及び/又は(B4)成分を使用することができる。
さらに、酸強度が高い酸を発生する化合物として、(B3)成分を使用する場合、酸強度が低い酸を発生する化合物として(B4)成分を使用することができる。
尚、各成分について2種以上併用してもよい。
活性光線または放射線の照射により酸強度が異なる2種の酸が発生することにより、活性光線または放射線の照射部/非照射部の界面(低エネルギー量照射域)近傍における強酸の濃度分布のコントラストを高めることができる。
【0111】
上記(B1)〜(B4)成分としては、活性光線又は放射線の照射により分解して酸を発生する化合物(光酸発生剤)として一般に使用されているものから選択することができる。
即ち、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている公知の光(400〜200nmの紫外線、遠紫外線、特に好ましくは、g線、h線、i線、KrFエキシマレーザー光)、ArFエキシマレーザー光、F2エキシマレーザー光、電子線、X線、分子線又はイオンビームにより酸を発生する化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
【0112】
このような化合物としては、たとえば S. I. Schlesinger, Photogr. Sci. Eng., 18, 387 (1974)、T. S. Bal et al, Polymer, 21, 423(1980)等に記載のジアゾニウム塩、米国特許第4,069,055号、同4,069,056号、同 Re 27,992号、特開平3−140140号等に記載のアンモニウム塩、D. C. Necker et al, Macromolecules, 17, 2468(1984)、C. S. Wen et al, Teh, Proc. Conf. Rad. Curing ASIA, p478 Tokyo,Oct(1988)、米国特許第4,069,055号、同4,069,056号等に記載のホスホニウム塩、J. V. Crivello et al, Macromorecules, 10(6), 1307(1977)、Chem. & Eng. News, Nov. 28, p31(1988)、欧州特許第104,143号、同339,049号、同第410,201号、特開平2−150848号、特開平2−296514 号等に記載のヨードニウム塩、J. V. Crivello et al, Polymer J. 17, 73(1985)、J. V. Crivello et al., J. Org. Chem., 43, 3055(1978)、W. R. Watt et al, J. Polymer Sci., PolymerChem. Ed., 22, 1789(1984)、J. V. Crivello et al, Polymer Bull., 14, 279(1985)、J. V. Crivello et al, Macromorecules, 14(5), 1141(1981)、J. V. Crivello et al, J. Polymer Sci., Polymer Chem. Ed., 17, 2877(1979)、欧州特許第370,693号、同161,811号、同410,201号、同339,049号、同233,567号、同297,443号、同297,442号、米国特許第4,933,377号、同3,902,114号、同4,760,013号、同4,734,444号、同2,833,827号、獨国特許第2,904,626号、同3,604,580号、同3,604,581号等に記載のスルホニウム塩、J. V. Crivello et al, Macromorecules, 10(6), 1307(1977)、J. V. Crivello et al, J. Polymer Sci., Polymer Chem. Ed., 17, 1047(1979)等に記載のセレノニウム塩、C. S. Wen et al, Teh, Proc. Conf. Rad. Curing ASIA, p478 Tokyo, Oct(1988)等に記載のアルソニウム塩等のオニウム塩、米国特許第3,905,815号、特公昭46−4605号、特開昭48−36281号、特開昭55−32070号、特開昭60−239736号、特開昭61−169835号、特開昭61−169837号、特開昭62−58241号、特開昭62−212401号、特開昭63−70243号、特開昭63−298339号等に記載の有機ハロゲン化合物、K. Meier et al, J. Rad. Curing, 13(4), 26(1986)、T. P. Gill et al, Inorg. Chem., 19, 3007(1980)、D. Astruc, Acc. Chem. Res., 19(12), 377(1896)、特開平2−161445号等に記載の有機金属/有機ハロゲン化物、S. Hayase et al, J. Polymer Sci., 25, 753(1987)、E. Reichmanis et al, J. Pholymer Sci., Polymer Chem. Ed., 23, 1(1985)、Q. Q. Zhuetal, J. Photochem., 36, 85, 39, 317(1987)、B. Amit et al, Tetrahedron Lett.,(24)2205(1973)、D. H. R. Barton et al, J. Chem Soc., 3571(1965)、P. M. Collins et al, J. Chem. Soc., Perkin I, 1695(1975)、M. Rudinstein et al, Tetrahedron Lett., (17), 1445(1975)、J. W. Walker et al, J. Am. Chem. Soc., 110, 7170(1988)、S. C. Busman et al, J. Imaging Technol., 11(4), 191(1985)、H. M. Houlihan et al, Macromolecules, 21, 2001(1988)、P. M.Collins et al, J. Chem. Soc., Chem. Commun., 532(1972)、S. Hayase et al, Macromolecules, 18, 1799(1985)、E. Reichmanis et al, J. Electrochem. Soc., Solid State Sci. Technol., 130(6)、F. M. Houlihan et al, Macromolcules, 21,2001(1988)、欧州特許第0290,750号、同046,083号、同156,535号、同271,851号、同0,388,343号、米国特許第3,901,710号、同4,181,531号、特開昭60−198538号、特開昭53−133022号等に記載の0−ニトロベンジル型保護基を有する光酸発生剤、M.TUNOOKA et al, Polymer Preprints Japan, 35(8)、G. Berner et al, J. Rad. Curing, 13(4)、 W. J. Mijs et al, Coating Technol., 55(697),45(1983), Akzo、H. Adachi et al, Polymer Preprints, Japan, 37(3)、欧州特許第0199,672号、同84515号、同044,115号、同618,564号、同0101,122号、米国特許第4,371,605号、同4,431,774 号、特開昭64−18143号、特開平2−245756号、特開平3−140109号等に記載のイミノスルフォネ−ト等に代表される光分解してスルホン酸を発生する化合物、特開昭61−166544号等に記載のジスルホン化合物等を挙げることができる。
【0113】
(B1)〜(B4)成分である活性光線又は放射線の照射により発生する酸について、以下により詳細に説明する。
【0114】
〔a〕活性光線または放射線の照射によりフッ素含有スルホン酸を発生する化合物(B1)について説明する。
【0115】
例えば、下記の一般式(PAG3)で表されるヨードニウム塩、または一般式(PAG4)で表されるスルホニウム塩を挙げることができる。
【0116】
【化43】
Figure 0004116340
【0117】
式中、Ar1、Ar2は、各々独立に、置換もしくは未置換のアリール基を示す。R203、R204、R205は、各々独立に、置換もしくは未置換のアルキル基、アリール基を示す。
-は、少なくとも1つのフッ素原子を有するスルホン酸アニオンを示す。
またR203、R204、R205のうちの2つおよびAr1、Ar2はそれぞれの単結合または置換基を介して結合してもよい。
【0118】
Ar1、Ar2、R203、R204、R205としてのアリール基としては、好ましくは、炭素数6〜14のアリール基、アルキル基としては、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基である。
好ましい置換基としては、アリール基に対しては炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜9のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜9のアルキルカルボニルアミノ基、ニトロ基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子及びフェニルチオ基であり、アルキル基に対しては炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数5〜14のアリール基、炭素数6〜15のアリールカルボニル基、カルボキシル基及びハロゲン原子を挙げることができる。
【0119】
-のスルホン酸アニオンとしては、好ましくは、少なくとも1つのフッ素原子を有する炭素数1〜20の脂肪族炭化水素及び炭素数5〜20の芳香族炭化水素を挙げることができる。これらは置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、炭素数1〜10のフッ素置換していてもよいアルコキシ基、炭素数2〜11のフッ素置換していてもよいアルコキシカルボニル基、フェニルアミノ基、フェニルカルボニル基、ハロゲン原子、水酸基を挙げることができる。芳香族炭化水素に対しては、さらに炭素数1〜15のアルキル基を挙げることができる。
尚、脂肪族スルホン酸アニオンについては、特に、フッ素原子をスルホン酸のα炭素原子上に有するアニオンは、酸強度が高い。また、パーフルオロ脂肪族スルホン酸は更に酸強度が高い。
【0120】
以下に具体例を挙げるが、これらに限定されるものではない。
【0121】
【化44】
Figure 0004116340
【0122】
【化45】
Figure 0004116340
【0123】
【化46】
Figure 0004116340
【0124】
【化47】
Figure 0004116340
【0125】
【化48】
Figure 0004116340
【0126】
【化49】
Figure 0004116340
【0127】
【化50】
Figure 0004116340
【0128】
【化51】
Figure 0004116340
【0129】
【化52】
Figure 0004116340
【0130】
【化53】
Figure 0004116340
【0131】
【化54】
Figure 0004116340
【0132】
〔b〕 活性光線または放射線の照射によりフッ素非含有スルホン酸を発生する化合物(B2)として、例えば、先の一般式(PAG3)及び(PAG4)において、Z-がフッ素原子を有しないスルホン酸アニオンであるヨードニウム塩及びスルホニウム塩を挙げることができる。
【0133】
具体例としては以下に示す化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0134】
【化55】
Figure 0004116340
【0135】
【化56】
Figure 0004116340
【0136】
【化57】
Figure 0004116340
【0137】
【化58】
Figure 0004116340
【0138】
【化59】
Figure 0004116340
【0139】
【化60】
Figure 0004116340
【0140】
【化61】
Figure 0004116340
【0141】
【化62】
Figure 0004116340
【0142】
また、下記一般式(PAG5)で表されるジスルホン誘導体または一般式(PAG6)で表されるイミノスルホネート誘導体を挙げることができる。
【0143】
【化63】
Figure 0004116340
【0144】
式中、Ar3、Ar4は各々独立に置換もしくは未置換のアリール基を示す。R206は置換もしくは未置換のアルキル基、アリール基を示す。Aは置換もしくは未置換のアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基を示す。
【0145】
具体例としては以下に示す化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0146】
【化64】
Figure 0004116340
【0147】
【化65】
Figure 0004116340
【0148】
【化66】
Figure 0004116340
【0149】
【化67】
Figure 0004116340
【0150】
また、下記一般式(PAG7)で表されるジアゾジスルホン誘導体を挙げることができる。
【0151】
【化68】
Figure 0004116340
【0152】
式中、Rは、直鎖、分岐又は環状アルキル基、あるいは置換していてもよいアリール基を表す。
【0153】
具体例としては以下に示す化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0154】
【化69】
Figure 0004116340
【0155】
上記〔a〕及び〔b〕で説明した化合物は、過ヨウ素酸塩を用いて芳香族化合物を反応させ、得られたヨードニウム塩を対応するスルホン酸に塩交換することにより合成可能である。
また、アリールマグネシウムブロミドなどのアリールグリニャール試薬と置換又は無置換のフェニルスルホキシドを反応させ、得られたトリアリールスルホニウムハライドを対応するスルホン酸と塩交換する方法で合成できる。また、置換又は無置換のフェニルスルホキシドと対応する芳香族化合物をメタンスルホン酸/五酸化二リンあるいは塩化アルミニウムなどの酸触媒を用いて縮合、塩交換する方法、ジアリールヨードニウム塩とジアリールスルフィドを酢酸銅などの触媒を用いて縮合、塩交換する方法などによって合成できる。
塩交換は、いったんハライド塩に導いた後に酸化銀などの銀試薬を用いてスルホン酸塩に変換する方法、あるいはイオン交換樹脂を用いることでも塩交換できる。また、塩交換に用いるスルホン酸あるいはスルホン酸塩は、市販のものを用いるか、あるいは市販のスルホン酸ハライドの加水分解などによって得ることができる。
【0156】
〔c〕活性光線または放射線の照射によりフッ素含有カルボン酸を発生する化合物(B3)について説明する。
【0157】
フッ素置換された脂肪族カルボン酸としては、酢酸、プロピオン酸、n−酪酸、イソ酪酸、バレリアン酸、トリメチル酢酸、カプロン酸、ヘプタン酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸等の脂肪族カルボン酸のフッ素置換物が挙げられる。これらは、水酸基、アルコキシ基、ハロゲン原子を置換基として有していてもよい。また、その脂肪族鎖の中に酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、カルボキシル基、スルホニル基などの連結基を含んでいるものが好ましい。
好ましいフッ素置換された脂肪族カルボン酸として、下記の一般式で表されるものを挙げることができる。
L−(CH2)p(CF2)q(CH2)r−COOH
一般式中、Lは、水素原子又はフッ素原子を表す。p及びrは、各々独立に0〜15の整数、qは1〜15の整数を表す。この一般式におけるアルキル鎖の水素原子又はフッ素原子は、フッ素原子で置換されていてもよいアルキル基(好ましくは炭素数1〜5)、フッ素原子で置換されていてもよいアルコキシ基(好ましくは炭素数1〜5)、または、水酸基で置換されていてもよい。
上記フッ素置換された脂肪族カルボン酸としては、好ましくはその炭素数が2〜20、より好ましくは4〜20である飽和脂肪族カルボン酸のフッ素置換物であることが好ましい。この炭素数を4個以上とすることで、発生するカルボン酸分解性の拡散性が低下し、露光から後加熱までの経時による線幅変化をより抑制できる。なかでも、炭素数4〜18個の直鎖又は分岐飽和脂肪族カルボン酸のフッ素置換物が好ましい。
【0158】
また、上記フッ素置換された芳香族族カルボン酸としては、炭素数が7〜20、より好ましくは7〜15であり、更に好ましくは7〜11である芳香族カルボン酸のフッ素置換物であることが好ましい。具体的には、安息香酸、置換安息香酸、ナフトエ酸、置換ナフトエ酸、アントラセンカルボン酸、置換アントラセンカルボン酸(ここで、置換基としてはアルキル基、アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、アリール基、アシル基、アシルオキシ基、ニトロ基、アルキルチオ基、アリールチオ基が挙げられる)等の芳香族カルボン酸のフッ素置換物が挙げられる。なかでも、安息香酸、置換安息香酸のフッ素置換物が好ましい。
【0159】
これらフッ素原子で置換された脂肪族あるいは芳香族のカルボン酸は、カルボキシル基以外の骨格に存在する水素原子の1個以上がフッ素原子で置換されたものであり、特に好ましくはカルボキシル基以外の骨格に存在する水素原子すべてがフッ素原子で置換された脂肪族あるいは芳香族のカルボン酸(パーフルオロ飽和脂肪族カルボン酸あるいはパーフルオロ芳香族カルボン酸)である。これにより、感度が一層優れるようになる。
尚、脂肪族カルボン酸アニオンについては、特に、フッ素原子をカルボン酸のα炭素原子上に有するアニオンは、酸強度が高い。また、パーフルオロ脂肪族スルホン酸は更に酸強度が高い。
【0160】
好ましくは、上記のようなフッ素原子で置換された脂肪族あるいは芳香族のカルボン酸のアニオンをカウンターアニオンとして有するオニウム塩化合物(スルホニウム塩、ヨードニウム塩等)、カルボン酸エステル基を有するイミドカルボキシレート化合物あるいはニトロベンジルエステル化合物等が挙げられる。
より好ましくは上記一般式(I)〜(III)で表される化合物が挙げられる。これにより、感度、解像力、露光マージンが一層優れるようになる。この化合物に活性光線または放射線を照射することより、一般式(I)〜(III)のX-に相当する少なくとも1つのフッ素原子で置換された飽和脂肪族あるいは芳香族のカルボン酸を発生し、光酸発生剤として機能する。
【0161】
【化70】
Figure 0004116340
【0162】
(上記式中、R1 〜R37は、各々独立に、水素原子、直鎖、分岐あるいは環状アルキル基、直鎖、分岐あるいは環状アルコキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、または−S−R38基を表す。ここでR38は直鎖、分岐、環状アルキル基またはアリール基を表す。X-は、少なくとも1つのフッ素原子で置換された脂肪族あるいは芳香族のカルボン酸のアニオンである。)
-は、好ましくはパーフルオロ脂肪族カルボン酸あるいはパーフルオロ芳香族カルボン酸のアニオンであり、特に好ましくは炭素数4個以上のフッ素置換アルキルカルボン酸のアニオンである。
【0163】
一般式(I)〜(III)における、R1〜R38の直鎖、分岐アルキル基としては、置換基を有してもよい、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基のような炭素数1〜4個のものが挙げられる。環状アルキル基としては、置換基を有してもよい、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基のような炭素数3〜8個のものが挙げられる。
1〜R37のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基のような炭素数1〜4個のものが挙げられる。
1〜R37のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。
38のアリール基としては、フェニル基、トリル基、メトキシフェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜14個のものが挙げられる。アリール基は置換基を有してもよい。
これらの置換基として好ましくは、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、沃素原子)、炭素数6〜10個のアリール基、炭素数2〜6個のアルケニル基、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基等が挙げられる。
【0164】
本発明で使用される一般式(I)〜(III)で表されるヨードニウム化合物あるいはスルホニウム化合物は、その対アニオンX-として、少なくとも1つのフッ素原子で置換された飽和脂肪族あるいは芳香族のカルボン酸のアニオンを有する。これらのアニオンは、該カルボン酸(−COOH)の水素原子が離脱したアニオン(−COO-)である。
【0165】
以下に、具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(I)で表される光酸発生剤の具体例(I−1f)〜(I〜36f):
【0166】
【化71】
Figure 0004116340
【0167】
【化72】
Figure 0004116340
【0168】
【化73】
Figure 0004116340
【0169】
【化74】
Figure 0004116340
【0170】
【化75】
Figure 0004116340
【0171】
一般式(II)で表される光酸発生剤の具体例(II−1f)〜(II〜67f):
【化76】
Figure 0004116340
【0172】
【化77】
Figure 0004116340
【0173】
【化78】
Figure 0004116340
【0174】
【化79】
Figure 0004116340
【0175】
【化80】
Figure 0004116340
【0176】
【化81】
Figure 0004116340
【0177】
【化82】
Figure 0004116340
【0178】
【化83】
Figure 0004116340
【0179】
【化84】
Figure 0004116340
【0180】
一般式(III)で表される光酸発生剤の具体例(III−1f)〜(III〜4f):
【0181】
【化85】
Figure 0004116340
【0182】
その他の光酸発生剤の具体例(IV−1f)〜(V〜4f):
【0183】
【化86】
Figure 0004116340
【0184】
上記一般式(I)で表される化合物は、過ヨウ素酸塩を用いて芳香族化合物を反応させ、得られたヨードニウム塩を対応するカルボン酸に塩交換することにより合成可能である。
一般式(II)、一般式(III)で表される化合物は、例えば、アリールマグネシウムブロミドなどのアリールグリニャール試薬と置換又は無置換のフェニルスルホキシドを反応させ、得られたトリアリールスルホニウムハライドを対応するカルボン酸と塩交換する方法で合成できる。また、置換又は無置換のフェニルスルホキシドと対応する芳香族化合物をメタンスルホン酸/五酸化二リンあるいは塩化アルミニウムなどの酸触媒を用いて縮合、塩交換する方法、ジアリールヨードニウム塩とジアリールスルフィドを酢酸銅などの触媒を用いて縮合、塩交換する方法などによって合成できる。
【0185】
アニオン部分としてのフッ素置換されたカルボン酸は、テロメリゼーション法(テロマー法ともいわれる)もしくはオリゴメリゼーション法(オリゴマー法ともいわれる)により製造されたフルオロ脂肪族化合物から導かれるものを用いたものも好ましい。これらのフルオロ脂肪族化合物の製造法に関しては、例えば、「フッ素化合物の合成と機能」(監修:石川延男、発行:株式会社シーエムシー、1987)の117〜118ページや、「Chemistry of Organic Fluorine Compounds II」(Monograph 187,Ed by Milos Hudlicky and Attila E. Pavlath, American Chemical Society 1995)の747−752ページに記載されている。テロメリゼーション法とは、沃化物等の連鎖移動常数の大きいアルキルハライドをテローゲンとして、テトラフルオロエチレン等のフッ素含有ビニル化合物のラジカル重合を行い、テロマーを合成する方法である(Scheme−1に例を示した)。テロマー法による合成においては炭素鎖長の異なる複数の化合物の混合物が得られるが、これを混合物のまま使用してもよいし、精製して用いてもよい。
【0186】
〔d〕 活性光線または放射線の照射によりフッ素非含有カルボン酸を発生する化合物(B4)の具体例を挙げるが、これらに限定するものではない。
【0187】
例えば、下記一般式(AI)〜(AV)で示される化合物を挙げることができる。
【0188】
【化87】
Figure 0004116340
【0189】
上記式において、R301 〜R337は、各々独立に水素原子、直鎖、分岐あるいは環状アルキル基、直鎖、分岐あるいは環状アルコキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、または−S−R0基を表す。R0は直鎖、分岐、環状アルキル基またはアリール基を表す。
Ra、Rbは、各々独立に水素原子、ニトロ基、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい、アルキル基、アルコキシ基を表す。Rc、Rdは、各々独立にハロゲン原子、置換基を有していてもよい、アルキル基又はアリール基を表す。RcとRdとが結合して芳香環、単環あるいは多環の環状炭化水素(これらの環内には酸素原子、窒素原子を含んでいてもよい)を形成してもよい。Y1、Y2は、炭素原子を表し、Y1−Y2結合は、単結合でも2重結合でもよい。上記X-は、下記式で示されるカルボン酸化合物がアニオンになったものを表す。X1、X2は、各々独立に、下記式で示されるカルボン酸化合物がカルボキシル基部分でエステル基となったものを表す。
【0190】
【化88】
Figure 0004116340
【0191】
【化89】
Figure 0004116340
【0192】
上記式中、R338は、炭素数1〜30の直鎖状、分岐状あるいは環状のアルキル基(ここで、アルキル基の鎖中に酸素原子、窒素原子を含んでいてもよい)、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルケニル基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキニル基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状あるいは環状のアルコキシル基、前記アルキル基の水素原子の少なくとも一部がハロゲン原子および/または水酸基で置換された基、前記アルケニル基の水素原子の少なくとも一部がハロゲン原子および/または水酸基で置換された基、あるいは炭素数6〜20の置換もしくは非置換のアリール基を示す。ここで、アリール基の置換基としてはアルキル基、ニトロ基、水酸基、アルコキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子を挙げることができる。
【0193】
339は、単結合あるいは、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状あるいは環状のアルキレン基(ここで、アルキレン基の鎖中に酸素原子、窒素原子を含んでいてもよい)、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルケニレン基、前記アルキレン基の水素原子の少なくとも一部がハロゲン原子および/または水酸基で置換された基、前記アルケニレン基の水素原子の少なくとも一部がハロゲン原子で置換された基、あるいは炭素数2〜20のアルコキアルキレン基を示し、複数存在するR338、R339は相互に同一でも異なってもよい。
【0194】
340は水酸基またはハロゲン原子を示し、複数存在するR340は相互に同一でも異なってもよい。m、n、pおよびqは各々独立に、0〜3の整数で、m+n≦5、p+q≦5である。zは0または1である。
【0195】
前記一般式(AI)〜(AV)における、R301〜R337、Ra、Rb、Rc、Rd、R0における直鎖、分岐アルキル基としては、置換基を有してもよい、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基のような炭素数1〜4個のものが挙げられる。環状アルキル基としては、置換基を有してもよい、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基のような炭素数3〜8個のものが挙げられる。
301〜R337、Ra、Rbのアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基のような炭素数1〜4個のものが挙げられる。
301〜R337、Ra、Rb、Rc、Rdのハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。
0、Rc、Rdのアリール基としては、フェニル基、トリル基、メトキシフェニル基、ナフチル基のような置換基を有してもよい炭素数6〜14個のものが挙げられる。
これらの置換基として好ましくは、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、沃素原子)、炭素数6〜10個のアリール基、炭素数2〜6個のアルケニル基、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基等が挙げられる。
【0196】
RcとRdとが結合して形成する、芳香環、単環あるいは多環の環状炭化水素(これらの環内には酸素原子、窒素原子を含んでいてもよい)としては、ベンゼン構造、ナフタレン構造、シクロヘキサン構造、ノルボルネン構造、オキサビシクロ構造等が挙げられる。
【0197】
本発明で使用される一般式(AI)〜(AIII)で表されるスルホニウム、ヨードニウム化合物は、その対アニオンX-として、上記式(C1)〜(C10)で示されるカルボン酸化合物のうち少なくとも1種の化合物のカルボキシル基(−COOH)がアニオン(−COO-)となったものを含む。
本発明で使用される一般式(AIV)〜(AV)で表される化合物は、置換基X1、X2として、上記式(C1)〜(C10)で示されるカルボン酸化合物のうち少なくとも1種の化合物のカルボキシル基(−COOH)がエステル基(−COO−)となった置換基を含む。
【0198】
338における、炭素数1〜30の直鎖状、分岐状あるいは環状のアルキル基(ここで、アルキル基の鎖中に酸素原子、窒素原子を含んでいてもよい)としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、ドデシル、1−エトキシエチル、アダマンチル等が挙げられる。
炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルケニル基としては、エテニル、プロペニル、イソプロペニル、シクロヘキセン等が挙げられる。
炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキニル基としては、アセチレン、プロペニレン等が挙げられる。
炭素数1〜20の直鎖状、分岐状あるいは環状のアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、ブトキシ、シクロヘキシルオキシ、イソブトキシ、ドデシルオキシ等が挙げられる。
炭素数6〜20の置換もしくは非置換のアリール基としては、フェニル、ナフチル、アントラニル等が挙げられる。
アリール基の置換基としてはアルキル基、ニトロ基、水酸基、アルコキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子を挙げることができる。
【0199】
339における、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状あるいは環状のアルキレン基(ここで、アルキレン基の鎖中に酸素原子、窒素原子を含んでいてもよい)、としては、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、エトキシエチレン、シクロヘキシレン等が挙げられる。
炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルケニレン基としては、ビニレン、アリレン等が挙げられる。
【0200】
具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0201】
【化90】
Figure 0004116340
【0202】
【化91】
Figure 0004116340
【0203】
【化92】
Figure 0004116340
【0204】
【化93】
Figure 0004116340
【0205】
【化94】
Figure 0004116340
【0206】
上記光酸発生剤、すなわち一般式(AI)、一般式(AII)、一般式(AIII)で表される化合物は、米国特許第3,734,928号明細書に記載の方法、Macromolecules, vol. 10, 1307(1977), Journal of Organic Chemistry, vol. 55, 4222(1990), J. Radiat. Curing, vol. 5(1), 2(1978) に記載の方法などを用い、更にカウンターアニオンを交換することにより合成できる。一般式(AIV)、一般式(AV)で表される化合物は、N−ヒドロキシイミド化合物とカルボン酸クロリドを塩基性条件で反応させる、あるいはニトロベンジルアルコールとカルボン酸クロリドを塩基性条件下反応させることにより得られる。
【0207】
本発明の(B)成分において、相対的に酸強度が高い酸を発生する酸発生剤(以下、単に「BH」と略記する場合がある。)と酸強度が低い酸を発生する酸発生剤(以下、単に「BL」と略記する場合がある。)の添加量の重量比は、通常1/1〜50/1、好ましくは1/1〜10/1、特に好ましくは2/1〜5/1である。
BH成分とBL成分の合計量は、組成物全固形分に対し、通常0.5〜20重量%、好ましくは0.75〜15重量%、より好ましくは1〜10重量%の範囲である。
BH成分及びBL成分は各々複数種含有してもよい。
【0208】
[3]溶剤(C成分)
本発明の組成物は、好ましくは上記各成分を溶解する溶剤に溶かして支持体上に塗布する。ここで使用する溶剤としては、1−メトキシ−2−プロパノールアセテート、1−メトキシ−2−プロパノール、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等が好ましく、1−メトキシ−2−プロパノールアセテート、1−メトキシ−2−プロパノールが特に好ましい。これらの溶剤は、単独あるいは混合して使用される。
【0209】
[4]界面活性剤(D成分)
本発明の感光性樹脂組成物は、好ましくは界面活性剤を含有するが、特にフッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤を含有することが好ましい。すなわち、本発明の感光性樹脂組成物には、フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤及びフッ素原子と珪素原子の両方を含有する界面活性剤のいずれか、あるいは2種以上を特に好ましく含有することができる。これらフッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤の添加は、現像欠陥の抑制及び塗布性の向上に効果を有する。
【0210】
これらの界面活性剤として、例えば特開昭62−36663号、特開昭61−226746号、特開昭61−226745号、特開昭62−170950号、特開昭63−34540号、特開平7−230165号、特開平8−62834号、特開平9−54432号、特開平9−5988号、米国特許5405720号、米国特許5360692号、米国特許5529881号、米国特許5296330号、米国特許5436098号、米国特許5576143号、米国特許5296143号、米国特許5294511号、及び、米国特許5824451号記載の界面活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもできる。
このような市販の界面活性剤として、例えばエフトップEF301、EF303、EF352(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、R08(大日本インキ(株)製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル社製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
【0211】
界面活性剤の配合量は、本発明の組成物中の固形分を基準として、通常0.001重量%〜2重量%、好ましくは0.01重量%〜1重量%である。これらの界面活性剤は単独で添加してもよいし、また、いくつかの組み合わせで添加することもできる。
【0212】
[5]酸拡散抑制剤(E)
本発明の組成物には、活性光線又は放射線の照射後、加熱処理までの経時による性能変動(パターンのT−top形状形成、感度変動、パターン線幅変動等)や塗布後の経時による性能変動、更には活性光線又は放射線の照射後、加熱処理時の酸の過剰な拡散(解像度の劣化)を防止する目的で、酸拡散抑制剤を添加することが好ましい。酸拡散抑制剤としては、有機塩基性化合物であり、例えば塩基性窒素を含有する有機塩基化合物であり、共役酸のpKa値で4以上の化合物が好ましく使用される。
具体的には下記式(A)〜(E)の構造を挙げることができる。
【0213】
【化95】
Figure 0004116340
【0214】
ここで、R250 、R251 及びR252 は、同一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜6個のアルキル基、炭素数1〜6個のアミノアルキル基、炭素数1〜6個のヒドロキシアルキル基又は炭素数6〜20個の置換もしくは非置換のアリール基を表し、ここで、R251とR252は、互いに結合して環を形成してもよい。R253 、R254 、R255 及びR256 は、同一でも異なってもよく、炭素数1〜6個のアルキル基を表す。
更に好ましい化合物は、一分子中に異なる化学的環境の窒素原子を2個以上有する含窒素塩基性化合物であり、特に好ましくは、置換もしくは未置換のアミノ基と窒素原子を含む環構造の両方を含む化合物もしくはアルキルアミノ基を有する化合物である。
【0215】
好ましい具体例としては、置換もしくは未置換のグアニジン、置換もしくは未置換のアミノピリジン、置換もしくは未置換のアミノアルキルピリジン、置換もしくは未置換のアミノピロリジン、置換もしくは未置換のインダゾール、イミダゾール、置換もしくは未置換のピラゾール、置換もしくは未置換のピラジン、置換もしくは未置換のピリミジン、置換もしくは未置換のプリン、置換もしくは未置換のイミダゾリン、置換もしくは未置換のピラゾリン、置換もしくは未置換のピペラジン、置換もしくは未置換のピペリジン、置換もしくは未置換のアミノモルフォリン、置換もしくは未置換のアミノアルキルモルフォリン等が挙げられる。好ましい置換基は、アミノ基、アミノアルキル基、アルキルアミノ基、アミノアリール基、アリールアミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ニトロ基、水酸基、シアノ基である。
【0216】
特に好ましい化合物として、グアニジン、1,1−ジメチルグアニジン、1,1,3,3,−テトラメチルグアニジン、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、N−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4,5−ジフェニルイミダゾール、2,4,5−トリフェニルイミダゾール、2−アミノピリジン、3−アミノピリジン、4−アミノピリジン、2−ジメチルアミノピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、2−ジエチルアミノピリジン、2−(アミノメチル)ピリジン、2−アミノ−3−メチルピリジン、2−アミノ−4−メチルピリジン、2−アミノ−5−メチルピリジン、2−アミノ−6−メチルピリジン、3−アミノエチルピリジン、4−アミノエチルピリジン、
【0217】
3−アミノピロリジン、ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペリジン、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ピペリジノピペリジン、2−イミノピペリジン、1−(2−アミノエチル)ピロリジン、ピラゾール、3−アミノ−5−メチルピラゾール、5−アミノ−3−メチル−1−p−トリルピラゾール、ピラジン、2−(アミノメチル)−5−メチルピラジン、ピリミジン、2,4−ジアミノピリミジン、4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−ピラゾリン、3−ピラゾリン、N−アミノモルフォリン、N−(2−アミノエチル)モルフォリンなどが挙げられるがこれに限定されるものではない。
これらの含窒素塩基性化合物は、単独であるいは2種以上一緒に用いられる。
【0218】
酸発生剤と有機塩基性化合物の組成物中の使用割合は、(酸発生剤)/(有機塩基性化合物)(モル比)=2.5〜300であることが好ましい。該モル比が2.5未満では低感度となり、解像力が低下する場合があり、また、300を越えると露光後加熱処理までの経時でレジストパターンの太りが大きくなり、解像力も低下する場合がある。(酸発生剤)/(有機塩基性化合物)(モル比)は、好ましくは5.0〜200、更に好ましくは7.0〜150である。
【0219】
精密集積回路素子の製造などにおいてレジスト膜上へのパターン形成工程は、基板(例:シリコン/二酸化シリコン皮覆、ガラス基板、ITO基板等の透明基板等)上に、本発明の感光性樹脂組成物を塗布し、次に活性光線又は放射線描画装置を用いて照射を行い、加熱、現像、リンス、乾燥することにより良好なレジストパターンを形成することができる。
尚、本発明の組成物は、波長157nmのF2レーザー光による照射用である場合に、特に効果を発揮する。
【0220】
本発明の感光性樹脂組成物の現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノーアミン等のアルコ−ルアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピペリジン等の環状アミン類、等のアルカリ類の水溶液を使用することができる。更に、上記アルカリ類の水溶液にイソプロピルアルコール等のアルコール類、ノニオン系等の界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
これらの現像液の中で好ましくは第四アンモニウム塩、更に好ましくは、テトラメチルアンモニウムヒドロオキシド、コリンである。
【0221】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明の内容はこれにより限定されるものではない。
【0222】
1.合成例7(樹脂(7)の合成)
還流管及び窒素導入管を備えた100mlの3つ口フラスコ中に、4−(2−ヒドロキシヘキサフルオロイソプロピル)スチレン(セントラル硝子社製)、4−t−ブトキシスチレン(東京化成社製)を各々16g(0.059mol)、4.48g(0.0254mol)を仕込んだ後、テトラヒドロフラン(以下THFと略すことがある)を加えた。それを攪拌及び窒素気流下65℃まで加熱した。アゾ系重合開始剤V−65(和光純薬工業社製)を前記モノマー合計のモル数に対して3.0モル%(0.64g)添加し、窒素気流下攪拌しながら8時間反応させた。
次いで、反応液をアイスバスを用いて室温まで冷却した後、N,N−ジメチルホルムアミド(以下DMAPと略すことがある:東京化成社製)を4.13g(0.0338mol)添加した。DMAPが溶解した後、ジ−t−ブチル−ジカーボネート7.39g(0.0339mol)のテトラヒドロフラン溶液10gを冷却下滴下した。添加終了後、反応液を0℃で30分、室温で5時間攪拌させながら反応させた。
次いで、酢酸エチル20gを添加し、反応液を0.1Nの塩酸で洗浄した。その後、ヘキサン400mlを添加し、生成したポリマーを溶液から沈殿させて未反応モノマーを分離精製した。
得られたポリマーをGPC(THF溶媒中、標準ポリスチレン換算)にて分析したところ、重量平均分子量10,200、分散度2.20、ポリマー中に含まれる分子量1000以下の割合は15重量%であった。
以下同様にして、表1に示す本発明の樹脂を合成した。
尚、表中の構造単位の参照番号は、詳細な説明中に記載した例示の化学式に付した参照番号を意味する。
【0223】
【表1】
Figure 0004116340
【0224】
<トリフェニルスルホニウム 4−ドデシルベンゼンスルホネート(PAG4−1)の合成>
トリフェニルスルホニウムヨージド10gをメタノール500mlに溶解させ、これに酸化銀4.44gを加えて室温で4時間攪拌した。反応液を濾過して銀化合物を除いた後、この溶液に4−ドデシルベンゼンスルホニックアシッド4.67gを加え、この溶液を濃縮した。得られた油状物にジイソプロピルエーテル300mlを加えて十分に攪拌した後、ジイソプロピルエーテルをデカントで除く操作を2回繰り返した。得られた油状物を減圧乾燥すると目的物が6g得られた。
【0225】
<トリフェニルスルホニウムノナフロロブタンスルホネート(VII−4)の合成>
トリフェニルスルホニウムヨージド20gをメタノール500mlに溶解させ、これに酸化銀12.5gを加えて室温で4時間攪拌した。反応液を濾過して銀化合物を除いた後、この溶液にノナフロロブタンスルホニックアシッド14.9gを加え、この溶液を濃縮した。得られた油状物にジイソプロピルエーテル300mlを加えて十分に攪拌した後、ジイソプロピルエーテルをデカントで除く操作を2回繰り返した。得られた油状物を減圧乾燥すると目的物が18g得られた。
【0226】
<トリフェニルスルホニウムトリフロロアセテート(II−1f)の合成>
トリフェニルスルホニウムヨージド20gをメタノール500mlに溶解させ、これに酸化銀12.5gを加えて室温で4晴間撹拌した。反応液をろ過して銀化合物を除いた後、この溶液にトリフロロ酢酸5.9gを加え、この溶液を濃縮した。得られた油状物にジイソプロピルエーテル300mlを加えて十分に撹拌した後、ジイソプロピビルエーテルをデカントで除く操作を2回繰り返した。得られた油状物を減圧乾燥すると目的物が18g得られた。
【0227】
[実施例1〜22及び比較例1〜3]
下記表2に示すA成分1.2g、BH成分0.024g、BL成分0.006g、D成分100ppm(ポリマー溶液に対し)、E成分0.0012gをC成分19.6gに溶解したポリマー溶液を0.1μmのテフロンフィルターで濾過し感光性樹脂組成物を調製した。
【0228】
【表2】
Figure 0004116340
【0229】
【表3】
Figure 0004116340
【0230】
表2における記号の内容は以下のとおりである。
N−1:1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン
N−2:2,4,5−トリフェニルイミダゾール
N−3:N−ヒドロキシエチルピペリジン
N−4:2,6−ジイソプロピルアニリン
N−5:ジシクロヘキシルメチルアミン
N−6:ヘキサメチレンテトラミン
N−7:1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン
W−1:メガファックF176(大日本インキ化学工業(株)製)(フッ素系)
W−2:メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)製)
(フッ素及びシリコン系)
W−3:ポリシロキサン系ポリマーKR−341(信越化学工業(株)製)(シリコン系)
W−4:トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)
S−1:乳酸エチル
S−2:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
S−3:プロピレングリコールモノメチルエーテル
各成分について表2に示した複数使用の比は重量比である。
【0231】
上記のように調製した感光性樹脂組成物をスピンコータを利用して反射防止膜(DUV42-6 BrewerScience. Inc. 製)を塗布したシリコンウエハー上に均一に塗布し、120℃60秒間加熱乾燥を行い、膜厚0.1μmのポジ型フォトレジスト膜を形成した。このレジスト膜に対し、KrFエキシマレーザーステッパー(NA=0.63)を用いラインアンドスペース用マスク(線幅150nm、ライン/スペース=1/1)を使用してパターン露光し、露光後すぐに110℃90秒間ホットプレート上で加熱した。更に2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロオキサイド水溶液で23℃にて30秒間現像し、30秒間純粋にてリンスした後、乾燥した。このようにして得られたシリコンウエハー上のパターンを下記の方法で評価した。
【0232】
以下のようにして評価し、結果を表3に示した。
〔溶解コントラスト〕 露光量−溶解速度曲線の傾き(tan)を求めた。
〔裾引き形状〕寸法サイズ0.20μmのラインアンドスペースパターンを、SEM((株)日立製作所製S−8840)により観察し、図1に示される裾引き形状の程度を下記式によって評価した。数値が小さい程、裾引きの程度が小さいことを示す。
式(B−A)/2B×100(%)
〔ラインエッジラフネス〕ラインパターンの長手方向のエッジ5μmの範囲について、エッジがあるべき基準線からの距離を測長SEM((株)日立製作所製S−8840)により50ポイント測定し、標準偏差を求め、3σを算出した。値が小さいほど良好な性能であることを示す。
【0233】
【表4】
Figure 0004116340
【0234】
表3の結果より、本発明の組成物はラインエッジラフネスが小さく、裾引の少ない優れたものを製造し得ることが判る。
【0235】
【発明の効果】
本発明により、ラインエッジラフネス及び裾引の問題が改善された感光性樹脂組成物を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の裾引きの評価に使用する裾引き形状を表す図である。

Claims (3)

  1. (A)下記一般式(2)で表される繰り返し単位を含有する、酸の作用により分解しアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂;及び
    (B)活性光線または放射線の照射により酸を発生する化合物として、下記(B1)から(B4)より成る群より選ばれる少なくとも2種の化合物
    (B1)活性光線または放射線の照射により少なくとも1つのフッ素原子で置換された脂肪族あるいは芳香族のスルホン酸を発生する化合物、
    (B2)活性光線または放射線の照射によりフッ素原子を含有しない脂肪族あるいは芳香族のスルホン酸を発生する化合物、
    (B3)活性光線または放射線の照射により少なくとも1つのフッ素原子で置換された脂肪族あるいは芳香族のカルボン酸を発生する化合物、
    (B4)活性光線または放射線の照射によりフッ素原子を含有しない脂肪族あるいは芳香族のカルボン酸を発生する化合物
    を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
    Figure 0004116340
    式(2)中、
    2 は連結基を表す。
    Yは下記一般式(Y)で表される基を表す。
    x1 及びR y1 は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。
    Figure 0004116340
    式(Y)中、
    50〜R55は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。但し、R50〜R55の内、少なくとも1つは、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
    60〜R62は、同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基又はアリール基を表す。
  2. (A)成分が下記一般式(II)及び(II’)で示される繰り返し単位を各々少なくとも一つ有する樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
    Figure 0004116340
    一般式(II)及び(II’)中、
    5は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。
    6及びR7は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシル基、又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基を表す。
    50〜R55は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。但し、R50〜R55の内、少なくとも1つは、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
    60〜R62は、同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基又はアリール基を表す。
  3. 請求項1または2に記載の感光性樹脂組成物によりレジスト膜を形成し、当該レジスト膜を露光、現像することを特徴とするパターン形成方法。
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