JP4116191B2 - 中空射出成形方法およびガス供給装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、成形金型キャビティ内に溶融樹脂を射出し、射出された溶融樹脂中にガスを注入することによって、成形品に中空部を形成する中空射出成形方法およびこの成形方法に用いるガス供給装置に関する。
【0002】
【背景技術】
従来より、熱可塑性樹脂は自動車、家電、OA機器、家具、建築、住宅設備、土木分野における樹脂成形品として広く利用されている。これらの樹脂成形品は、生産性などの点から主として射出成形により成形されている。これら成形品の特徴は他の材質に比較して軽量であることであるが、産業界からは、省資源、樹脂の有効活用の観点から更なる軽量化が求められている。この樹脂成形品の軽量化は、単位重量当たりの強度、剛性が高く、資源の有効活用の観点から望ましい使用形態である。また、一方では、成形品においてヒケの発生防止、金型転写性、光学的特性の向上など、外観不良の解消が求められている。
【0003】
射出成形において、樹脂成形品を軽量化するための方法としては、成形品の肉厚を薄くする方法、発泡剤含有溶融樹脂を用いて樹脂を発泡させる方法、ガスを注入して中空部を形成する方法などが知られている。しかしながら、成形品の肉厚を薄くする方法では、強度が十分でなく、強度を確保するためには、補強のためのリブや外周立ち上がり部が設けられている。これらのリブや立ち上がりの部分は厚肉部となり、成形品表面にヒケが発生し、また、外周立ち上がり部を有する成形品では、全体に歪みによる内側反り変形が発生しやすいという問題点を有している。
【0004】
一方、発泡剤含有樹脂を用いて通常の射出成形、すなわち、金型キャビティの容積よりも少ない容量の樹脂を射出して発泡させる方法では、成形品の末端まで均一に成形できなかったり、成形品表面に発泡剤によるシルバーが生じるなど外観にすぐれた成形品が得られ難いという問題がある。これを解決する方法として、射出時の発泡を抑制するカウンタープレッシャー法も提案されているが、経済性に問題があるとともに、薄肉末端部の成形が困難である問題は解決されていない。
【0005】
また、溶融樹脂中にガスを注入して中空部を形成する成形方法にあっては、前記の全体的に薄肉な平面を有する成形品、特に、外周部に立ち上がり部を有する箱状成形品の立ち上がり部の基部や補強リブなどの厚肉部にガスを注入する場合には、厚肉部への高圧ガスの注入により薄肉平面部へガスが拡散するという問題がある。また、その原因は明らかではないが、成形品表面の外観、たとえば光沢が成形品の部分によって不均一となり、商品価値が低下し、使用分野が限定される場合がある。すなわち、ヒケ発生は解決できるものの、光学的外観が低下するあらたな問題点が発生する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、中空射出成形方法で中空を有する成形品を成形する方法において、外観にすぐれた成形品を得るためには、成形金型中の溶融樹脂中に必要な位置に必要な量のガスが注入されることが望ましい。しかしながら、特に、前記したような、板状の成形品に設けられたリブ相当部分を有する成形品の場合、このリブ部分にガスチャンネルが形成されるが、確実に良好なガスチャンネルを形成することは難しい。このためガスの圧力や注入時期を制御することによって、改良することが試みられているが、十分な手段はない。しかも前記したように、ガスの注入を確実にするためガス圧力を高めると、成形品の薄肉部へガスが漏洩、拡散して成形品の外観のみでなく、強度の低下の原因となっている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題につき、特に、薄肉一般部と厚肉部からなる樹脂成形品における、ガス注入成形について鋭意検討した。その結果、金型キャビティの溶融樹脂にガス圧力を上昇することなく、短時間にガスを供給することにより、ガスの漏洩の問題点が少なく、光沢むらが軽減されることを見い出し、本発明を完成したものである。
【0008】
すなわち、本発明は、
(1) 成形金型のキャビティ内に射出された溶融樹脂中へガスを注入する中空射出成形方法において、ガス発生装置、ガス注入制御装置及びこれらを、成形金型に連結するガス管からなるガス供給路を有し、ガス注入制御装置のガス注入弁から成形金型までのガス流路断面積が、ガス発生装置からガス注入弁までのガス流路断面積よりも小さい中空射出成形用ガス供給装置を用い、ガス注入弁の下流側のガス流速が、ガス注入弁の上流側の流速よりも速くなる条件でガス注入する中空射出成形方法。
(2) ガス注入弁の下流側のガス流路のガス流速が上流側のガス流速の1.95倍以上である上記(1)記載の中空射出成形方法。
(3) ガス注入弁の上流側の蓄圧容器から直接ガスを注入する上記(1)または(2)記載の中空射出成形方法。
(4) ガス発生装置、ガス注入制御装置及びこれらを成形金型に連結するガス管からなるガス供給路を有し、ガス注入制御装置のガス注入弁から成形金型までのガス流路断面積が、ガス発生装置からガス注入弁までのガス流路断面積の52%以下である中空射出成形用ガス供給装置。
(5) ガス注入弁の下流側のガス管内径が、0.5〜3mmである上記(4)記載の中空射出成形用ガス供給装置。
(6) ガス発生装置のガス圧調整弁とガス注入弁間にガス蓄圧容器を有する上記(4)または(5)記載の中空射出成形用ガス供給装置。
である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下本発明について詳細に説明する。
本発明の中空射出成形方法は、ガス注入装置を有する射出成形装置を用いて実施することができる。本発明の中空射出成形方法を図1に基づいて説明する。図1において、1は射出ユニット、2は成形金型、3は固定金型、4は移動金型、5は成形金型キャビティ、6はスプルーであり、これらにより射出成形部が構成されている。
【0010】
次に、ガス供給装置は、図1において、11はガス源、12はガス発生装置、13はガス圧調整弁、14はガス蓄圧容器、15はガス注入制御装置、16はガス注入弁、17は減圧弁、18は放出弁、19は圧力センサを示す。ガス供給装置では、窒素ガスボンベや空気からの窒素製造装置などのガス源11から窒素ガスがガス発生装置12に供給される。
【0011】
ガス発生装置12では、ガス圧縮機により加圧された高圧(たとえば30MPa)のガスがガスタンクに蓄えられる。この高圧のガスはガス圧調整弁13によりガス注入制御装置(バルブユニット)15に供給される。ガス注入制御装置15では、射出成形の樹脂の射出開始あるいは射出終了の信号などを基に、ガス注入開始の信号により、ガス注入弁16が開放され、成形金型2の成形金型キャビティ5中の溶融樹脂中に窒素ガスが注入されるものである。
【0012】
また、場合によっては、ガス注入弁16の開放に先立って、ガス発生装置12から予めガスをガス圧調整弁13でガス圧を調整して、蓄圧容器14へ所定の圧力で貯蔵することができるものである。溶融樹脂中に注入されたガスは、成形ににおいて中空部の形成に寄与したあと、減圧弁17により所定の圧力に減圧され、成形品の冷却を待って、放出弁18を開放することで、大気中に放出される。ついで、移動金型4が後退し、中空部が形成された成形品が離型、取り出される。このサイクルが繰り返されることにより、連続的に成形が行われる。
【0013】
従来、この中空射出成形方法では、ガス注入の条件変更としては、溶融樹脂の成形金型キャビティへの射出開始、射出完了などの時期を基準にガス注入の開始を制御したり、ガスの圧力を制御したり、複数の箇所からガスを注入するなどの制御が行われている。すなわち、ガスの注入時期とガス圧力の単独、またはこれを組み合わすことによって最適ガス注入条件が設定されている。
【0014】
本発明は、金型キャビティ中の溶融樹脂へのガスの注入をこれら二方法に加えて、ガスの流速を速めることにより、溶融樹脂中のガス圧力が均一になる時間を短縮するものであり、ガス圧力を高くすることなく、外観にすぐれた成形品を得ることができる。ガスの流速を速めるためには、ガス配管のガス流路の断面積を小さくすればよい。しかしながら、ガス流路の内径が小さいガス管をガス供給装置全体にわたって用いることは、高圧ガスの配管設備として、安全性のために実施することはできなく、従来はあるサイズ以上のガス管が用いられている。
【0015】
したがって、本発明では、ガス注入制御装置15の下流である、具体的にはガス注入弁16の下流である最終段階におけるガスの流速を、ガス注入弁16の上流側のガス流速よりも速くしようとするものである。具体的には、ガス注入弁16の上流側のガス流速に対して、下流側のガス流速を1.95以上とするものである。
【0016】
本発明の中空射出成形方法は、成形金型キャビティ中の溶融樹脂へ注入するガスの圧力が一定となる時間を短縮するものである。この場合、前記したガス注入速度を速くすることに加えて、ガス注入弁16の上流側の蓄圧容器14から直接ガスを注入することが好ましい。すなわち、ガス発生装置12の高圧のガスタンクからガス圧調整弁13で所定の圧力に調整されたガスが蓄圧容器14に一定量蓄えられる。この蓄えられたガスをガス注入弁16の開放で一気に金型キャビテイ内の溶融樹脂に供給するものである。したがって、ガス発生装置12からガス圧調整弁13を介して注入するものに比較してガス圧が一定となる時間を短縮できる。ここで、ガス蓄圧容器14の容積は、注入ガス量の容積よりも、十分大きい容積、例えば、5倍以上、好ましくは10倍以上とされる。
【0017】
本発明の中空射出成形用ガス供給装置は、ガス発生装置12、ガス注入制御装置15及びこれらを成形金型2に連結するガス管からなるガス供給路を有し、ガス注入制御装置15のガス注入弁16から成形金型2までのガス管のガス流路断面積が、ガス発生装置12からガス注入弁16までのガス流路断面積の52%以下とするものである。すなわち、ガス注入弁16の下流側のガス管断面積を上流側の断面積よりも小さくする、すなわちガス管の内径を従来使用されていた上流側のものよりも、小さい内径とする。本発明の中空射出成形用ガス供給装置では、ガス供給装置のガス管としてはガス注入弁16の下流側では、内径が0.5〜3mm、好ましくは1〜2.5mmのガス管が用いられる。
【0018】
ガス管としては、ステンレス鋼などの金属製、耐圧ゴム製など材質は特に問わないが、金属製のものが好ましく用いられる。また、ガス注入弁の下流側と言えども、ガスの圧力はかなり高いため、管の肉厚は厚い管を選択して用いることができる。なお、ガス注入弁16の上流のガス管としては、従来用いられたものなど任意である。この上流側の管内径は、通常3mm以上、3〜10mmである。
【0019】
以下、本発明の中空射出成形方法を、中空射出成形用ガス供給装置とともに図面を基に説明する。図1において、射出成形機(図示せず)の射出ユニツト1で溶融・混練・可塑化・計量された溶融樹脂は、スプルー6を介して成形金型2の成形金型キャビテイ5内に射出される。この際の樹脂の射出量は、中空成形品中の中空部の容積を考慮して決定される。後記するところの成形品の厚肉部のみに選択的に中空部を形成する場合には、中空部の占める割合は比較的小さくなる。したがって、溶融樹脂の射出量はほぼ成形金型キャビティ容積に近い量が射出充填される。成形金型キャビティ5中の溶融樹脂へのガスの注入は、射出開始からの時間信号、射出ユニット中のスクリューの移動による位置信号などにより、ガス注入制御装置15により制御される。
【0020】
ガスの注入は、ガス注入弁16を開くことにより、ガス発生装置12の高圧ガスタンクからガス圧調整弁13により所定の圧力に調整されて、溶融樹脂中に注入される。ここで、ガス発生装置12は、ガスボンベやガス分離装置などのガス源11からのガスを、図示しない圧縮機により所定の圧力(30MPa程度)に昇圧して、高圧ガスタンクに蓄える。この蓄えられたガスは、ガス供給路21、ガス注入制御装置(ガス注入弁16、ガス減圧弁17、ガス放出弁18など)のガス注入弁16、ガス注入路22を介して溶融樹脂に注入される。
【0021】
この際、ガス注入弁16が開放されたときの、ガス注入弁16の上流であるガス供給路21のガス流速に比較して、下流側のガス注入路22の流速を早くするものである。具体的には、ガス注入路22のガス管の内径を小さくすることにより達成できる。また、この場合に、ガス圧調整弁13とガス注入弁16の間に蓄圧容器14を設けて、注入するガスの容量よりも過剰量のガスを所定の圧力で蓄圧することが好ましい。この、蓄圧容器14のガス圧力としては、通常5〜20MPa、好ましくは8〜18MPaである。
【0022】
本発明の中空射出成形法に用いられる熱可塑性樹脂としては、特に、制限はないが、例えば、ポリプロピレン、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体、ポリエチレン、不飽和カルボン酸あるいはその誘導体変性ポリオレフィン樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン単独重合体、ゴム変性ポリスチレン、シンジオタクチック構造含有ポリスチレンなどのポリスチレン系樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ芳香族エーテルまたはチオエーテル系樹脂、ポリ芳香族エステル系樹脂、ポリスルホン系樹脂およびアクリレート系樹脂等が採用できる。ここで、上記熱可塑性樹脂は、単独で用いることがもできるが、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0023】
これらの熱可塑性樹脂には、必要により、エラストマーなどの衝撃強度改良剤、ガラス繊維、タルク、炭酸カルシウムなどの強化剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、耐候剤、光安定剤、着色剤、結晶化剤などの添加剤などを加えることもできる。
本発明の中空射出成形方法によれば、軽量化、強度、剛性などの機械的物性、ヒケの発生がないことは勿論、特に光沢むらなどの光学的特性にすぐれた各種成形品への適用が可能であり、その適用分野の拡大が期待される。これらの特徴により、自動車、家電機器、OA機器、家具、住宅設備、建築分野などにおける各種成形品として、その応用分野を拡大するものである。特に、軽量化の程度の高い補強リブを有する薄肉成形品へ適用できる。
【0024】
以下実施例、比較例をもとに、本発明を説明するが、これらの実施例になんら制限されるものではないことは言うまでもない。
実施例1
図1に示す中空射出成形用ガス供給装置を用い(蓄圧容器14は弁20により閉鎖した状態)、図2に示す厚肉部を有する板状成形品を成形した。図2において、Aは平面図、Bは側面図、図3は図2のX−X断面であるガス注入部の部分拡大図である。図において、31は平板部、32はゲート、33はガス注入部、34は凸状部、35は中空部、Wはガスリーク幅をそれぞれ示す。なお、板状成形品は、420mm×100mm×2mm(厚み)であり、半径5mmの凸状部を連続して有している。
【0025】
射出成形機(200t)、成形樹脂としてカーボンブラック着色ゴム改質ポリスチレン樹脂(MI=6g/10分:200℃、5kg荷重)を用いた。またガス供給装置として、ガス供給路21の内径は3.05mm、ガス注入路22の内径は2.18mmであるステンレス製ガス管からなるものを用いた。なお、ガス注入路22に設けたガスセンサ19により、ガス圧力を測定した。
【0026】
成形温度=230℃、金型温度=40℃、樹脂射出時間=4.5秒、ガス圧力=12MPa、ガス注入遅延時間(樹脂充填完了からガス注入開始までの時間)=10秒の成形条件で、板状成形品を成形した。ガス注入路22のガス圧の経時変化および成形品外観の評価結果を第1表、第2表に示す。
実施例2
実施例1において、ガス供給路21に、図示する蓄圧容器14(47リットル)を用い(ガス圧調整弁は閉じた状態)予め12MPaで蓄圧した以外は実施例1と同様にして成形を行った。評価結果を第1表、第2表に示す。
【0027】
比較例1
ガス注入路22のガス管の内径を3.05mmとし、ガス供給路21と同じ内径のガス管とした以外は、実施例1と同様にして、成形品を成形した。評価結果を第1表、第2表に示す。
比較例2
ガス注入路22のガス管の内径を3.05mmとし、ガス供給路21と同じ内径のガス管とした以外は、実施例2と同様にして、成形品を成形した。評価結果を第1表、第2表に示す。
【0028】
評価項目
▲1▼ ガス圧力上昇の経時変化:実施例1のガス圧力が一定となる圧力を100として、ガス注入開示後の所定時間のガス圧力を測定した。
▲2▼ ガスリーク幅(mm):図3のWを測定した。
▲3▼ 光沢分布:成形品平面側のゲートから155mmの位置での、幅方向の中心線から40mmまでの各位置での光沢度(%)を測定した。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
第1表より、本発明においては、短時間で圧力が一定になることが明らかである。しかも、ガスチャンネルから平板部へのガスの漏洩も少ないことが分かる。また、第2表より、幅方向の光沢において、実施例ではなだらかに変化しているのに対して、比較例にあっては、4〜10mmの間において、急激に変化していることが明らかである。なお、光沢度の1%の差は目視でその差をはっきり区別できる。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、成形金型キャビティ中の溶融樹脂へのガスの注入時間が短縮される。しかも、注入ガス圧を高めることなく、短時間にガス圧が一定となる。したがって、ガス圧による溶融樹脂からのガスの漏洩の心配もなく、成形品全体の均一性が向上する。この結果として、ヒケのない成形品、軽量な成形品の成形が容易になるとともに、特に、光沢などの光学的表面特性の均一性にすぐれた中空成形品を得ることができる。
【0033】
したがって、溶融樹脂の流動、充填が比較的困難な薄肉な主要部を有する成形品、特に、成形品周辺部に立ち上がり部を有し、その基部に厚肉部があったり、リブなどの補強部の基部などの厚肉部を持つ成形品の厚肉部へガス注入を行う成形法に好ましく適用できる。したがって、従来、成形が困難であった、薄肉、軽量、大型の成形品において、中空部(ガスチャンネル)を所望箇所に確実に形成することが可能となる。これによって、成形品の変形を防ぎ、強度、剛性が確保されるとともに、金型転写性にすぐれ、厚肉部におけるヒケの発生が防止されるとともに、特に光沢などの外観にすぐれた成形品の成形ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の中空射出成形方法およびガス供給装置の説明図である。
【図2】本発明の実施例で成形した成形品の説明図である。
【図3】図2の、X−X断面図である。
【符号の説明】
1:射出ユニット
2:成形金型
3:固定金型
4:移動金型
5:成形金型キャビティ
6:スプルー
11:ガス源
12:ガス発生装置
13:ガス圧調整弁
14:蓄圧容器
15:ガス注入制御装置
16:ガス注入弁
17:減圧弁
18:ガス放出弁
19:圧力センサ
20:開閉弁
21:上流側ガス供給路
22:下流側ガス注入路
31:中空成形品
32:ゲート
33:ガス注入部
34:ガスチャンネル
35:中空部
Claims (6)
- 成形金型のキャビティ内に射出された溶融樹脂中へガスを注入する中空射出成形方法において、
ガス発生装置、ガス注入制御装置及びこれらを、成形金型に連結するガス管からなるガス供給路を有し、
ガス注入制御装置のガス注入弁から成形金型までのガス流路断面積が、ガス発生装置からガス注入弁までのガス流路断面積よりも小さい中空射出成形用ガス供給装置を用い、
ガス注入弁の下流側のガス流速が、ガス注入弁の上流側の流速よりも速くなる条件でガス注入する中空射出成形方法。 - ガス注入弁の下流側のガス流路のガス流速が上流側のガス流速の1.95倍以上である請求項1記載の中空射出成形方法。
- ガス注入弁の上流側の蓄圧容器から直接ガスを注入する請求項1または2記載の中空射出成形方法。
- ガス発生装置、ガス注入制御装置及びこれらを、成形金型に連結するガス管からなるガス供給路を有し、ガス注入制御装置のガス注入弁から成形金型までのガス流路断面積が、ガス発生装置からガス注入弁までのガス流路断面積の52%以下である中空射出成形用ガス供給装置。
- ガス注入弁の下流側のガス管内径が、0.5〜3mmである請求項4記載の中空射出成形用ガス供給装置。
- ガス発生装置のガス圧調整弁とガス注入弁間にガス蓄圧容器を有する請求項4または5記載の中空射出成形用ガス供給装置。
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