JP2000006190A - 樹脂複合成形品の射出成形方法 - Google Patents

樹脂複合成形品の射出成形方法

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JP2000006190A JP17988398A JP17988398A JP2000006190A JP 2000006190 A JP2000006190 A JP 2000006190A JP 17988398 A JP17988398 A JP 17988398A JP 17988398 A JP17988398 A JP 17988398A JP 2000006190 A JP2000006190 A JP 2000006190A
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Haruhiko Ae
晴彦 阿江
Yoshiaki Saito
義昭 齋藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】2種の溶融樹脂を金型キャビティに順次射出す
る複合樹脂成形品の射出成形において、成形品の表面の
金型転写性の改良と、ヒケ、流れマークなどのない外観
にすぐれた樹脂複合成形品を成形する。 【解決手段】複数の溶融樹脂を順次成形金型内に射出す
る樹脂複合成形品の射出成形方法において、第1の溶融
樹脂を成形金型キャビティに射出、充填、充満させた
後、成形金型内の溶融樹脂にガスを注入して、樹脂の一
部を成形金型外(スピルオーバーキャビティ)に押し出
し中空部を形成する。引き続き、第2の溶融樹脂を該中
空部に射出充填することで複合樹脂成形品を成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形方法に関
し、詳しくは複数の樹脂を用いて表面部と内部の樹脂を
別々に射出する樹脂複合成形品の射出成形方法に関す
る。
【0002】
【背景技術】従来より、熱可塑性樹脂は自動車部品、家
庭電化製品、OA分野、家具、建築、住宅設備、土木用
部材等の樹脂成形品として広く利用されている。これら
の樹脂成形品は、生産性などの点から主として射出成形
により成形されている。これら成形品は、通常、一種類
の溶融樹脂を射出成形することにより、成形されてい
る。しかしながら、成形品の用途によっては、一種類の
樹脂のみではなく、複数の樹脂を用い、それぞれの特長
を生かした成形品が求められている。
【0003】たとえば、表面部には外観や感触を良好に
する樹脂、内部は強度、剛性の高い樹脂とするなど、そ
れぞれの樹脂特性を生かす成形方法が望まれる場合があ
る。また、省資源、廃棄物の減少対策など、回収した樹
脂の再利用に対しても、そのままでは、強度、外観など
満足な利用は困難である。複数の樹脂を用いてそれぞれ
の特長を生かす成形方法として、多層成形が採用されて
いる。この多層成形方法は、押し出し成形における、多
層フイルム、多層シート、多層ブロー成形では特に問題
なく行われている。しかしながら、型物成形である、射
出成形では表面部樹脂と内部樹脂からなる成形品を得る
ことは容易ではない。
【0004】射出成形における樹脂複合成形方法は、
(1)内部を構成する部分を専用の金型を用いて、通常
の射出成形を行い、次いで、表面部を形成する樹脂の厚
みだけ容積の大きい別の金型に、前記内部を構成する樹
脂成形品を装着し、別の射出成形機により表面部形成用
溶融樹脂を射出して樹脂複合成形品を成形するものがあ
る。また、(2)複合樹脂成形品として、軽量化を目的
とした成形方法は、ガス注入射出成形方法で成形した中
空樹脂成形品を金型キャビティ内にインサートし、被覆
用の樹脂を射出する成形方法が提案されている(特開平
8−57887号公報)。しかしながら、これらの成形
方法は、金型が二組必要であることから設備費が高価と
なること、成形品を金型に入れ換えるための工程が必要
であるという問題点を有している。
【0005】この改良方法として、(3)金型キャビテ
ィ内に2種の樹脂材料を射出してコアの表面が該コアの
表面と異なる材質からなるスキン層で覆われた2層成形
品の製造方法において、射出ゲートを金型キャビティの
内部まで挿入した状態でスキン層形成材料を流動状態で
射出し、次いで該スキン層形成材料が固化しないうち
に、同じ射出ゲートからコア形成材料を射出し、射出完
了前に射出ゲートを後退させる成形方法が提案されてい
る(特開昭60−58825号公報)。
【0006】また、(4)このような成形方法におい
て、ガスを注入して軽量化を図る方法も提案されてい
る。すなわち、中空樹脂成形品の外層を形成する外層樹
脂の射出を開始した後、内層を形成する内層樹脂の射出
を開始し、内層樹脂の周囲を外層用樹脂で被覆した状態
で所定量を金型キャビティに射出した後、内層樹脂層に
圧縮ガスを吹き込んで、ガスの圧力で内層樹脂層および
外層樹脂層を積層状態で押し広げて型面に貼付け、内部
に中空部を形成する成形方法が提案されている。(特開
平3−284915号公報、特開平2−108511号
公報)。しかしながら、これらの改良成形方法は、外層
樹脂層が、金型内で不安定の状態で、芯材(内部)樹脂
が押し出され、両樹脂が混じりやすく、目的とする層構
成の成形品を安定して成形することが困難であるという
問題点がある。さらに、複数の樹脂が流動状態で、混じ
らないようにするためには、ぞれぞれの樹脂が粘度など
特定の樹脂の組み合わせに制限される。
【0007】これらの欠点を改良するために、2種以上
の成形材料を順次金型内に射出して成形する複層体成形
品の射出成形方法において、単一又は複数の成形材料を
部分充填後、圧力気体を吹き込んで得られる空洞に別種
の成形材料を充填し、さらに圧力気体を吹き込んで空洞
をつくり充填を繰り返す複層体成形品の射出成形方法が
提案されている(特開平7−308940号公報)。こ
の成形方法は、金型が複数いらない代わりに、射出ユニ
ットが2台必要であるが、成形工程が簡略化される特長
がある。さらに、この成形方法は、外部用の樹脂が、冷
却固化してから、内部用の樹脂が射出されるので、外部
用の樹脂と内部用の樹脂とが混じり合う恐れはほとんど
なく、また、それぞれの樹脂量、層厚みの均一性も確保
され点ですぐれた成形方法である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
改良射出成形方法である、特開平7−308940号公
報記載の成形方法は、金型キャビティに、外部を形成す
るための第1の成形材料を部分充填後、圧力気体を吹き
込むことで、空洞を作り、この空洞に第2の成形材料を
充填するものである。この成形方法で得られる複層体成
形品は、以下の問題点がある。(1)金型キャビティに
部分充填されたところで、一次的に樹脂の流動が停止
し、つぎの、圧力気体の吹き込み開始による、流動の再
開で、溶融樹脂の流れが不連続となり、この境目の成形
品に流動跡、すなわち、色調、光沢の不均一が表れる。
【0009】(2)金型面の転写性が十分でない場合が
ある。すなわち、成形品の多くは、表面にリブ、ボスな
どとともにシボなどの微細な凹凸、模様などがあり、こ
れを忠実に転写することが困難であったり、成形品の末
端部分まで樹脂が完全に充填しなかったりする場合があ
る。したがって、特に、外観が重要視される成形品には
適用できない場合があり、その応用分野が制限される。
また場合によっては、塗装などの二次的加工が必要にな
る場合がある。
【0010】本発明は、2種の溶融樹脂を金型キャビテ
ィに順次射出する複合樹脂成形品の射出成形において、
成形品の表面の金型転写性の改良と、ヒケ、流れマーク
などのない外観にすぐれた樹脂複合成形品の成形方法を
提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
につき、外観にすぐれた樹脂複合成形品の射出成形方法
について鋭意検討した結果、射出成形により溶融樹脂を
金型キャビティに射出、充填、充満させ、ついで、ガス
を注入する際、ガスの注入により溶融樹脂の一部を金型
キャビティ外、たとえばスピルオーバーキャビティに追
い出すことにより中空部を形成させ、この中空部に内部
形成用樹脂を射出することにより、金型転写性、外観に
すぐれた樹脂複合成形品が生産性よく成形できることを
見出し、本発明を完成したものである。
【0012】すなわち、本発明は、 (1)複数の溶融樹脂を順次成形金型内に射出する樹脂
複合成形品の射出成形方法において、第1の溶融樹脂を
成形金型キャビティに射出、充填、充満させた後、成形
金型内の溶融樹脂にガスを注入して、樹脂の一部を成形
金型外へ追い出し中空部を形成し、第2の溶融樹脂を該
中空部に射出充填する樹脂複合成形品の射出成形方法。 (2)成形金型外への押し出しを、スピルオーバーキャ
ビティへ弁を開放することにより行う上記(1)記載の
樹脂複合成形品の成形方法。 (3)第2溶融樹脂の射出、充填を不完全充填とし、引
き続き第1の溶融樹脂を充填する上記(1)または
(2)記載の樹脂複合成形品の成形方法。 (4)第2の溶融樹脂の射出を部分充填とし、射出後に
ガスを注入する上記(1)〜(3)のいずれかに記載の
樹脂複合成形品の成形方法。 (5)第2の溶融樹脂が発泡剤含有樹脂である上記
(1)〜(4)のいずれかに記載の樹脂複合成形品の成
形方法、および (6)第2の発泡剤含有樹脂を射出、充満させた後、ガ
スを注入して溶融樹脂の一部を成形金型外に押し出して
中空部を形成し、ついで中空部のガス圧を抜いて第2溶
融樹脂を発泡させる上記(5)記載の樹脂複合成形品の
成形方法を提供するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明について詳細に説明す
る。本発明の樹脂複合成形品の成形方法としては、ガス
注入設備と2個の射出ユニットを有する射出成形装置あ
るいは射出圧縮成形装置を用いて成形することができ
る。ガス注入設備は、窒素などのガスを注入圧力とし
て、60MPa以下、通常10〜30MPa程度の範囲
で注入、停止できるものである。また、成形装置は、射
出成形ユニットの動作と連動して圧力、時間制御できる
ように構成されている。金型キャビティ内の溶融樹脂中
へのガスの注入方法は特に制限はなく、通常、ランナ
ー、ゲート近傍の金型壁に設けられたガス注入ピンを用
いて行われる。
【0014】また、金型には、ガス注入により中空部を
形成する末端部に溶融樹脂の排出路を介して、製品キャ
ビティ外である、たとえばスピルオーバーキャビティが
設けられている。この樹脂排出路には、必要により開閉
弁が設置される。また、射出ユニットとしては、同種あ
るいは異種の樹脂成形材料を別々に溶融、混練、計量、
射出できるものであれば特に制限はなく、樹脂複合成形
品における内部樹脂、外部樹脂の容量比などにより、通
常、第1樹脂射出ユニット、第2樹脂射出ユニットを備
えている。
【0015】本発明の複合樹脂成形品の成形方法に用い
られる樹脂としては、特に制限はなく、射出成形ができ
る樹脂が用いられる。熱可塑性樹脂としては、特に、制
限はないが、例えば、ポリプロピレン、プロピレン−エ
チレンブロック共重合体、プロピレン−エチレンランダ
ム共重合体、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレ
ン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフ
ィン共重合体エラストマー、不飽和カルボン酸あるいは
その誘導体変性ポリオレフィン樹脂等のポリオレフィン
系樹脂、ポリスチレン単独重合体、ゴム変性ポリスチレ
ン、シンジオタクチック構造含有ポリスチレンなどのポ
リスチレン系樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、ポリ塩化ビ
ニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、
ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ
芳香族エーテルまたはチオエーテル系樹脂、ポリ芳香族
エステル系樹脂、ポリスルホン系樹脂、アクリレート系
樹脂、各種熱可塑性エラストマー等が採用できる。ここ
で、上記熱可塑性樹脂は、単独で用いることがもできる
が、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。これらの
熱可塑性樹脂には、必要により、エラストマーなどの衝
撃強度改良剤、ガラス繊維、タルク、炭酸カルシウムな
どの強化剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電
防止剤、耐候剤、光安定剤、核剤、着色剤、発泡剤、架
橋剤などの添加剤などを加えることもできる。
【0016】本発明の複合樹脂成形品の成形方法は、金
型キャビティに第1の樹脂を射出、充填、充満させる。
射出、充填された溶融樹脂は、樹脂量、樹脂温度、樹脂
射出圧力により金型キャビティの末端まで、確実に充満
する。この結果、成形品の細リブ、ボスなど、あるいは
シボ面などを形成する金型の微細な凹凸は、成形品に確
実に転写され、外観にすぐれたものとなる。金型キャビ
ティ中の溶融樹脂は、金型面から冷却が始まる。ある程
度の冷却後、ガスが金型中の溶融樹脂に注入され、溶融
流動性のある中央部分の樹脂を金型キャビティ外に追い
出す。これにより、金型キャビティ中の樹脂には、中空
部が形成される。これにより、中空体の肉厚もほぼ均一
となり、注入ガスの保圧効果でヒケの発生もなくなる。
ついで、脱圧後、第2の樹脂がこの中空部に射出され、
冷却を待って、金型を開放し、複合樹脂成形品が得られ
る。
【0017】第1の樹脂と、第2の樹脂は、用途、成形
品の要求特性などによって適宜選択して用いられる。表
面部樹脂は、ドアグリップ、自動車のサイドモールなど
柔らかい感触、即ちソフト感、衝撃緩衝性などの場合に
は軟質塩化ビニル樹脂、熱可塑性エラストマーなどがあ
る。また、他の例としては、硬度の高い樹脂、耐熱性の
高い樹脂、耐溶剤性の高い樹脂、抗菌性、帯電防止性な
どに優れた樹脂ないし添加剤を配合した機能樹脂、着色
樹脂、あるいは廃棄回収樹脂を用いる場合のバージン樹
脂などがある。逆に、第2の樹脂としては、外観に与え
る悪影響がないので、前記のスクラップ回収樹脂、ガラ
ス繊維、タルクなどの充填剤などによる強化、高剛性樹
脂、衝撃吸収のための軟質樹脂などにすることができ
る。さらに、第2の樹脂を射出充填した後、さらにガス
を注入することで、中心部の樹脂を押し出すことによ
り、中空部を形成して軽量化することもできる。
【0018】また、第2の樹脂が、発泡剤含有樹脂の場
合は、発泡剤含有樹脂を中空部に部分充填となるように
射出すれば、発泡構造となる。また、完全充填した後、
ガスを注入して、第1樹脂の場合とは別の金型外、たと
えばスピルオーバーキャビティに追い出し、ついでガス
を抜くことにより、第2樹脂からなる構造は、中央部の
高発泡倍率部分と第1樹脂と接する部分の実質非発泡樹
脂部分からなる強度、剛性、軽量化を満足する成形品と
することもできる。なお、樹脂の注入位置、ガス注入位
置を設定することにより、第1の樹脂により形成される
中空部は、複数とすることも可能である。
【0019】一般的には、樹脂の複合化は第2の樹脂と
の2種(樹脂そのものとしては、1種の場合を含む)で
事足りる。しかし、第3以上の樹脂を用いることを何ら
制限するものではない。なお、本発明の複合樹脂の成形
方法では、成形サイクルの変更時点、すなわち、第2の
樹脂が射出された時点で、射出ユニット、ランナー、ゲ
ート部分などに第2の樹脂が残留する場合がある。この
場合には、第2の樹脂の射出樹脂量を中空部の容積より
少な目にし、すなわち、充填を不完全充填とし、第1の
樹脂の射出ユニットに切り換えて射出し、第2の樹脂が
残留したものを第1の樹脂と置換することができる。す
なわち、第2の樹脂の不完全充填部分に第1の樹脂を充
填することができる。これにより、外観が重要な場合で
あっても、何ら不都合が発生しないで、樹脂複合成形品
を成形できる。
【0020】
【実施例】次に、図面により、本発明の複合樹脂成形品
の成形方法の一実施態様について説明するが、これらに
何ら制限されるものではない。図1は本発明の複合樹脂
成形品の成形方法に用いられる、2個の射出ユニットと
金型の概念を示す金型開閉方向断面図である。なお、金
型は図示しない射出成形機の固定ダイプレートと可動ダ
イプレートの間に取り付けられるものである。図2は、
複合樹脂成形品の成形工程の説明図である。なお、成形
金型キャビティ、スピルオーバーキャビティは、図1と
図2では、異なる場合を示す。
【0021】図において、1は第1樹脂射出ユニット、
2は第2樹脂射出ユニット、3は成形金型、4は第1樹
脂、5は第1樹脂射出ユニット射出スクリュー、6は第
1樹脂流路、7は第2樹脂、8は第2樹脂射出ユニット
射出スクリュー、9は第2樹脂流路、10は射出ノズ
ル、11は固定金型、12は可動金型、13はスプル
ー、14はガス注入管、15は金型キャビティ、16は
スピルオーバーキャビティ、17は開閉弁、18はラン
ナー、19はゲート、20はガス注入ピン、21は中空
部をそれぞれ示す。図において、固定金型11は、図示
しない固定ダイプレートに、可動金型12は図示しない
可動ダイプレートに取り付けられている。
【0022】次に、図に基づいて複合樹脂成形品の成形
方法について説明する。まず、可動金型12を固定金型
11の方向へ移動して金型を閉じる。金型には、成形金
型キャビティ15に連通したスピルオーバーキャビティ
16が、ガス注入ピン20に対応して、図1の場合に
は、2個、図2の場合には1個設けられている。この連
通部分には、必要に応じて開閉弁17が設けられる〔図
2(A)〕。第1樹脂は、第1樹脂射出ユニットにより
溶融、混練、計量されて射出スクリュー5により、第1
樹脂流路6、スプルー13、ランナー18、ゲート19
を介して、金型キャビティ15に射出、充填、充満され
る〔図1、図2(B)〕。
【0023】なお、第1樹脂の射出充填時は、通常、ス
ピルオーバーキャビティへの開閉弁は閉鎖される。つい
で、ガス注入管14よりのガスが、ゲート近辺〔図
1〕、またはスプルー13の直後のランナー20〔図
2〕に設けられたガス注入ピン20より注入が開始され
る。開閉弁17を開くことにより、第1樹脂のキャビテ
ィ内の一部はスピルオーバーキャビティ16へ追い出さ
れ、中空部21aが形成された第1樹脂4からなる中間
成形品が得られる。この場合、中空部がスピルオーバー
キャビティの中まで連続的に21bとして形成されても
よい〔図2(C)〕。
【0024】次いで、中間成形品の中空部内のガス圧を
く。ガス抜きは、ガス注入ピンから、あるいは成形品の
末端部を開口させる方法で行う。引き続いて、予め、第
2樹脂射出ユニットにより溶融、混練、計量された第2
樹脂が射出スクリュー8により、ガスが抜かれた中間成
形品の中空部21内に射出充填される〔図2(D)〕。
ついで、適宜の時間の冷却後に金型が開放されて、複合
樹脂成形品を取り出す。これら一連の工程により成形サ
イクルが終わり、順次繰り返されて連続成形が行われ
る。
【0025】なお、第2樹脂の充填完了時には、射出ユ
ニットの射出ノズル、金型のスプルー、ランナー、ゲー
ト部分に第2樹脂が残留している。このままの状態で、
次サイクルに移行すると、第1樹脂の射出時の初期に、
第2樹脂が混入することとなり、場合によっては、成形
品外観が悪化する恐れがある。この場合には、第2樹脂
の射出量を不完全充填として、引き続き第1樹脂を射出
することにより、充填を完了することができる。すなわ
ち、両樹脂の混合が生じる場合、外観などに影響しな
い、成形品内部で処理することで、問題の発生を回避で
きる。
【0026】図2に示すような板状の複合樹脂成形品
(500×70×15mm)の成形方法としては、外部
樹脂として、プロピレン−エチレンブロック共重合体
〔MI=32g/10分、230℃、2.16Kg荷
重〕を、220℃で溶融し、射出、充填、充満させる。
ついで10MPaの窒素ガスを注入して、第1樹脂の約
30%をスピルオーバーキャビティに押し出して、、中
空部を形成する。その中空部に第2樹脂として、ガラス
繊維強化ポリプロピレン樹脂を、240℃で溶融、混練
し射出充填して、冷却後金型を開放して、複合樹脂成形
品が得られる。
【0027】本発明の複合樹脂成形品の製造方法は、上
述したことに加えて、下記のことを含むものである。第
1樹脂のガス注入による押し出し手段としては、成形金
型キャビティ外に押し出しでき、成形金型キャビティの
樹脂に中空部を形成できけばその手段は問わない。一般
的には、スピルオーバーキャビティの使用が好ましい。
ここで、スピルオーバーキャビティの容積としては、特
に制限はなく、追い出される溶融樹脂に相当する容積以
上であればよい。しかし、樹脂成形品の金型設計におい
て、中空部の容積が特定されるならば、追い出される溶
融樹脂に相当する容積と一致させることができる。これ
により、溶融樹脂排出路の開閉弁の操作、その他の成形
条件が多少変化しても、均一な中空部、均一な重量の複
合樹脂成形品を安定して容易に成形することができる。
【0028】また、第1樹脂と第2樹脂の比率も、複合
樹脂の強度、剛性、密度、成形品のサイズ、厚みなどに
基づいて最適になるように適宜決定することができる。
第1樹脂の中空部の容積比率が高い場合には、成形金型
キャビティ(成形品として利用する樹脂部分)から押し
出される樹脂量が多くなる。この場合には、スクラップ
が多くなるが、このものは単一の樹脂であり、回収、再
利用での問題点は少ない。しかし、このスピルオーバー
キャビティを別途、第1樹脂製の単独成形品を製造する
ための金型キャビティとすることもできる。これによ
り、樹脂の利用効率を大幅に向上することが可能とな
る。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、第1の溶融樹脂を射
出、充填、充満させて、金型面を確実に転写した後、溶
融樹脂にガスを注入して、成形金型キャビティの内部の
溶融樹脂の一部を金型キャビティ外のスピルオーバーキ
ャビティなどに押し出し、所望の中空部を、所望のサイ
ズで、外観良好に形成することができる。ついで、中空
部に、第2の樹脂を射出、充填する。本発明の樹脂複合
成形品は、外部を構成する樹脂の射出が、完全充填であ
り、成形品表面のヒケ、光沢ムラ、流れマークなどがな
く、金型面の微細な凹凸が確実に転写され、外観にすぐ
れたものである。また、2種の樹脂の組み合わせによ
り、強度、剛性、硬度、感触、耐熱性、軽量化など複数
の特長を複合した成形品を、射出成形で得ることができ
る。したがって、特に外観が重視される複合樹脂成形品
への適用が容易となり、その応用分野の大幅な拡大が期
待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合樹脂成形品の成形方法に用いられ
る、2個の射出ユニットと金型の概念を示す金型開閉方
向断面図である。
【図2】複合樹脂成形品の成形工程の説明図である。
【符号の説明】 1:第1樹脂射出ユニット 2:第2樹脂射出ユニット 3:成形金型 4:第1樹脂 5:第1樹脂射出ユニット射出スクリュー 6:第1樹脂流路 7:第2樹脂 8:第2樹脂射出ユニット射出スクリュー 9:第2樹脂流路 10:射出ノズル 11:固定金型 12:可動金型 13:スプルー 14:ガス注入管 15:金型キャビティ 16:スピルオーバーキャビティ 17:開閉弁 18:ランナー 19:ゲート 20:ガス注入ピン 21:中空部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の溶融樹脂を順次成形金型内に射出す
    る樹脂複合成形品の射出成形方法において、第1の溶融
    樹脂を成形金型キャビティに射出、充填、充満させた
    後、成形金型内の溶融樹脂にガスを注入して、樹脂の一
    部を成形金型外へ押し出し中空部を形成し、第2の溶融
    樹脂を該中空部に射出充填する樹脂複合成形品の射出成
    形方法。
  2. 【請求項2】成形金型外への押し出しを、スピルオーバ
    ーキャビティへ弁を開放することにより行う請求項1記
    載の樹脂複合成形品の成形方法。
  3. 【請求項3】第2溶融樹脂の射出、充填を不完全充填と
    し、引き続き第1の溶融樹脂を充填する請求項1または
    2記載の樹脂複合成形品の成形方法。
  4. 【請求項4】第2の溶融樹脂の射出を部分充填とし、射
    出後にガスを注入する請求項1〜3のいずれかに記載の
    樹脂複合成形品の成形方法。
  5. 【請求項5】第2の溶融樹脂が発泡剤含有樹脂である請
    求項1〜4のいずれかに記載の樹脂複合成形品の成形方
    法。
  6. 【請求項6】第2の発泡剤含有樹脂を射出、充満させた
    後、ガスを注入して溶融樹脂の一部を成形金型外に押し
    出して中空部を形成し、ついで中空部のガス圧を抜いて
    第2溶融樹脂を発泡させる請求項5記載の樹脂複合成形
    品の成形方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007020147A1 (de) * 2005-08-16 2007-02-22 BSH Bosch und Siemens Hausgeräte GmbH Anbau- oder zusatzteil für haushaltsgeräte
CN107672116A (zh) * 2017-11-22 2018-02-09 科成精密模塑科技无锡有限公司 具有回收功能的注塑模具系统
KR20200121467A (ko) * 2019-04-16 2020-10-26 허순덕 금형을 이용한 다용도 경량구조체와 이의 제조방법

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