JP4115910B2 - ナビゲーション装置及び代替経路発生告知方法 - Google Patents

ナビゲーション装置及び代替経路発生告知方法 Download PDF

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Description

本発明は、ユーザに対する経路誘導を行うナビゲーション装置に関するものである。
自動車に搭載されるナビゲーション装置において、ユーザに対して経路誘導を行う技術としては、従来より、ユーザから受け付けた目的地までの間に誘導経路を設定し、地図上に現在位置と設定した誘導経路を表した画像を表示することにより、誘導経路に沿った目的地までの走行を案内する技術が広く用いられている。
また、このような経路案内を行うナビゲーション装置に関する技術としては、誘導経路に従った経路誘導中に、現在の誘導経路よりも好適な目的地までの代替経路が存在しないかどうかを探索し、現在の誘導経路よりも好適な代替経路が存在した場合には、当該代替経路をユーザに提示すると共に、代替経路を新たな誘導経路として設定するかどうかの選択を受付け、設定することの選択を受け付けた場合に、代替経路を新たな誘導経路として設定し、以降の誘導経路に従った走行案内を行う技術が知られている(たとえば、特許文献1)。
また、このような誘導経路と、誘導経路の代替となる代替経路とのユーザへの提示の技術としては、地図上に誘導経路と代替経路とを共に表した画像を表示する技術が知られている(たとえば、特許文献2)。
特開2003−90732号公報 特開2001−304890号公報
さて、特にユーザの走行中などには、以上のような代替経路の発生のユーザへの告知は、代替経路を誘導経路として採用するかどうかを判定する上で知得することが必要となる代替経路についての情報を、ユーザが直感的に把握できるように行うことが好ましい。
しかしながら、前記地図上に誘導経路と代替経路とを共に表した画像を表示することにより代替経路の提示を行う技術によれば、地図上で各々の経路を形成する道路を詳細に確認できる反面、表示が煩雑となり易く、ユーザが直感的に、代替経路を評価するための情報を把握することが困難となる場合がある。
そこで、本発明は、誘導経路の代替となる代替経路の告知を、ユーザが代替経路の評価に必要な情報を直感的に把握可能なように行うことを課題とする。
前記課題達成のために、本発明は、目的地までの間に設定した誘導経路に沿った走行を案内するナビゲーション装置を、現在位置から目的地までの前記誘導経路よりも好適と推定される経路を代替経路として探索する代替経路探索手段と、前記代替経路が探索された場合に、あらかじめ定めた右折、左折を少なくとも含む複数の進行方向の区分のいずれかに、前記代替経路に進む場合の前記誘導経路と前記探索経路との分岐点における車両の進行方向を分類する進行方向分類手段と、前記代替経路が探索された場合に、前記進行方向分類手段が分類した区分に対して予め定義しておいた図形を表示する代替経路告知手段とを備えて構成したものである。
このようなナビゲーション装置によれば、代替経路が探索された場合に、図形の表示によって代替経路の発生をユーザに告知するが、このとき、代替経路に進む場合の前記誘導経路と前記探索経路との分岐点における車両の進行方向の区分に応じて、表示する図形を切り替えることができる。したがって、たとえば、前記図形を、当該図形が定義された区分に分類される一つの進行方向への経路の分岐を少なくとも表現するものとすることにより、代替経路の発生を告知する図形によって、代替経路に進む場合の分岐地点での進行方向を表現することができるようになる。そして、このようにすることにより、ユーザは、表示される図形より、代替経路の発生と、代替経路と誘導経路との配置関係や、代替経路に進む場合の進行方向などを、直感的に把握することができるようになる。
また、本発明は、前記課題達成のために、目的地までの間に設定した誘導経路に沿った走行を案内するナビゲーション装置を、現在位置から目的地までの前記誘導経路よりも好適と推定される経路を代替経路として探索する代替経路探索手段と、前記代替経路が探索された場合に、あらかじめ定めた大、小を少なくとも含む複数の大小関係の区分のいずれかに、前記代替経路を走行した場合の走行距離と前記誘導経路を走行した場合の走行距離との大小関係を分類する走行距離関係分類手段と、前記代替経路が探索された場合に、走行距離関係分類手段が分類した区分に対して予め定義しておいた図形を表示する代替経路告知手段とを備えて構成したものである。
このようなナビゲーション装置によれば、代替経路が探索された場合に、図形の表示によって代替経路の発生をユーザに告知するが、このとき、代替経路を走行した場合の走行距離と前記誘導経路を走行した場合の走行距離の大小関係の区分に応じて、表示する図形を切り替えることができる。したがって、たとえば、前記図形は、当該図形が定義された区分に分類される一つの大小関係と同じ大小関係を有する二つの経路を少なくとも表現するものとすることにより、代替経路の発生を告知する図形によって、代替経路を走行した場合の走行距離と前記誘導経路を走行した場合の走行距離の大小関係を表現することができるようになる。そして、このようにすることにより、ユーザは、表示される図形より、代替経路を走行した場合の走行距離と前記誘導経路を走行した場合の走行距離の大小関係を、直感的に把握することができるようになる。
ここで、以上のナビゲーション装置の構成は組み合わせて適用することもできる。すなわち、この場合には、ナビゲーション装置に、現在位置から目的地までの前記誘導経路よりも好適と推定される経路を代替経路として探索する代替経路探索手段と、前記代替経路が探索された場合に、あらかじめ定めた右折、左折を少なくとも含む複数の進行方向の区分のいずれかに、前記代替経路に進む場合の前記誘導経路と前記探索経路との分岐点における車両の進行方向を分類する進行方向分類手段と、前記代替経路が探索された場合に、あらかじめ定めた大、小を少なくとも含む複数の大小関係の区分のいずれかに、前記代替経路を走行した場合の走行距離と前記誘導経路を走行した場合の走行距離との大小関係を分類する走行距離関係分類手段と、前記代替経路が探索された場合に、前記進行方向分類手段が分類した区分と走行距離関係分類手段が分類した区分との組み合わせに対して予め定義しておいた図形を表示する代替経路告知手段とを備えるようにしてもよい。
また、前記課題達成のために、本発明は、目的地までの間に設定した誘導経路に沿った走行を案内するナビゲーション装置を、現在位置から目的地までの前記誘導経路よりも好適と推定される経路を代替経路として探索する代替経路探索手段と、前記代替経路が探索された場合に、二つの経路の分岐と合流を表現した図形を表示する代替経路告知手段と、前記図形の各経路の分岐の表現部分に対応づけた、前記誘導経路と代替経路との分岐地点の名称の表示、または、前記図形の一方の経路の表現部分に対応づけた、前記誘導経路と代替経路との比較情報の表示を行う代替経路情報表示手段とをを備えて構成したものである。
このようなナビゲーション装置によれば、ユーザは、代替経路探索時に表示される図形によって代替経路の発生を直感的に認識できると共に、代替経路情報表示手段が行う図形と関連づけられた情報の表示より、直ちに前記誘導経路と代替経路との分岐地点や、前記誘導経路と代替経路との違いの内容などを把握することができるようになる。
以上のように、本発明によれば、誘導経路の代替となる代替経路の告知を、ユーザが代替経路の評価に必要な情報を直感的に把握可能なように行うことができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1に本実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示す。
図示するように、本ナビゲーション装置は、制御装置1、地図データを格納したDVD−ROMやハードディスク等の記録媒体21にアクセスするための記録媒体ドライブ2、GPS受信機3、角加速度センサや車速センサなどの車両の走行状態を検知する走行状態センサ4、VICS(Vehicle Information and Communication System)による交通情報を受信するVICS受信装置5、ユーザよりの入力を受け付けるリモコン6(リモートコントローラ)、表示装置7を備えている。ここで、VICSは、電波ビーコン、光ビーコン、FM多重放送などを介して、約5分毎にリアルタイムな道路交通情報を送受するシステムである。そして、VICS受信装置5は、このように送信された交通情報を受信する装置であり、電波ビーコン受信機、光ビーコン受信機、FM多重放送受信機などを含んで構成される。
また、制御装置1は、地図データバッファ101、地図データ読出処理部102、現在状態算出部103、ルート探索部104、ナビゲーション画像生成部105、交通情報取得部106、メモリ107、主制御部108、GUI制御部109を備えている。ここで、図1における制御装置1の内部の点線121は地図データバッファ101に格納される地図データへの各部のアクセス経路を示し、太線122は各部間の制御情報や各種データの各部の経路を、GUI制御部109に接続する細線はユーザとの間でリモコン6や表示装置7を用いて入出力する操作情報や画像情報の経路を示す。
但し、以上の制御装置1は、ハードウエア的には、マイクロプロセッサや、メモリや、その他のグラフィックプロセッサやジオメトリックプロセッサ等の周辺デバイスを有する一般的な構成を備えたCPU回路であって良く、この場合、以上に示した制御装置1の各部は、マイクロプロセッサが予め用意されたプログラムを実行することにより具現化するプロセスとして実現されるものであって良い。また、この場合、このようなプログラムは、記録媒体21や適当な通信路を介して、制御装置1に提供されるものであって良い。
次に、記録媒体21に記憶される地図データの構成を示す。
ここで、地図データは、所定の地理的区域毎に図葉と呼ばれる単位で管理されており、各図葉は地図の詳細度に応じた複数のレベルで構成されている。そして、各図葉の各レベルの地図は、1つまたは複数のユニットよりなり、各ユニットは、自身が属する図葉の地理的区域またはこれを分割した区域に対応し、対応する区域の地図を、自身が属するレベルで表現したものである。
そして、図2に示すように、地図データは、各ユニットと図葉や対応区域やレベルとの関係を記述した管理データ、地図を表す基本地図データ、路線データと、VICS変換テーブルとを含んで構成される。
ここで、基本地図データは、前述したユニット毎のユニットデータと、各ユニットデータと図葉や対応区域やレベルとの関係を記述したユニット管理データを含む。そして、各ユニットデータはユニット内の道路ネットワークを表す道路ユニットと、ユニット内の表示地図を規定する描画ユニットとを有する。
そして、道路ユニットは、ノードリストと、リンクテーブルと、他ユニットとのノードやリンクの接続、対応関係を記述した接続データとを有する。
ここで、道路ユニットでは、道路を直線であるリンクの集合として表現しており、この各リンクの端点がノードである。このようなノードは、交差点等の道路の接続点に必ず設けられる他、隣接するユニットの境界に必ず設けられる。また、各リンクは方向を持ち、リンクを介して隣接する二つのノードの間には、その道路が一方通行である場合には通行方向の一つのリンクのみが設けられるが、その道路が双方向である場合には基本的には相互に逆方向の二つのリンクが設けられる。
さて、ノードリストは、各ノード毎のノードレコードを含み、各ノードレコードは、ノード番号、ノードの座標、当該ノードが交差点や高速道路の出入口に対応するノードであるか等を表すノード属性、ノードに接続するリンクのリンク番号のリストである接続リンク番号リスト、ノードにリンクを介して隣接するノードのノード番号のリストである隣接ノード番号リストが記述される。
次に、リンクテーブルは、各リンク毎のリンクレコードを含み、各リンクレコードには、リンク番号、リンクの始点となるノードのノード番号を示す始点ノード番号、リンクの終点となるノードのノード番号を示す終点ノード番号、リンクに対応する道路の区間についての各種情報を表す道路属性、リンクの距離、リンクの方位、リンクに与えた経路探索用のコストであるリンクコスト、リンクの属する路線の路線番号等が記述される。ここで、道路属性としては、リンクが属する道路の有料道路や国道や県道などの種別を表す道路種別や、リンクに対応する道路区間の道路幅や車線数等が記述される。
次に、描画ユニットは、地形図形や道路図形や施設図形などの地図の地理的な表示要素や、地域名称や施設名称などの地図上に表示する文字情報や、地図上にガソリンスタンド等の施設の存在を表すために表示する施設マークなどを規定するものである。
そして、地図データに含まれる路線データは、各道路毎に設けられた路線レコードを有し、各路線レコードには、道路の識別子である路線番号や、各道路の高速道路、国道、県道などの路線種別や、各道路の路線名称が記述される。
また、VICS変換テーブルは、VICSで用いられる座標系と基本地図データで用いる座標系の対応を記述した座標変換用のテーブルである。
次に、図1の制御装置1のメモリ107に格納されるデータについて説明する。
図3に示すように、メモリ107には、現在状態情報301、目的地データ302、誘導経路データ303、代替経路データ304、交通情報レコード305を格納する。
現在状態情報301は、現在位置データ3011、現在走行方位データ3012、走行中リンクデータ3013を含み、現在位置データ3011は、車両の現在位置座標を表すデータであり、現在走行方位データ3012は、車両の現在の走行方位を表すデータであり、走行中リンクデータ3013は、現在走行しているリンクのリンク番号を示すデータである。また、目的地データ302は、リンク上の目的地の座標を表す。
そして、誘導経路データ303は、誘導経路を表すデータであり、誘導経路が経由するリンクのリンク番号とリンクのコストを経由順に記述したルートリンクリスト3031と、誘導経路が経由するノードのノード番号を経由順に記述したルートノードリスト3032とを有する。
また、代替経路データ304は、誘導経路の代替候補となる経路である代替経路を表すデータであり、誘導経路データ303と同様に、代替経路が経由するリンクのリンク番号とリンクのコストを経由順に記述した代替ルートリンクリスト3041と、代替経路が経由するノードのノード番号を経由順に記述した代替ルートノードリスト3042とを有する。
そして、交通情報レコード305は、VICS受信装置5で受信した交通情報に対応して設けられ、各交通情報レコード305には、交通情報を受信した受信時刻と、交通情報がその情報を表している地点や道路区間を表す位置情報と、交通情報が表す交通規制や渋滞や要旅行時間といった事象の種別を記述する事象種別と、事象の詳細たとえば渋滞の程度や旅行時間などを表す詳細情報とが格納される。
さて、図1に戻り、このような構成において、地図データ読出処理部102は、主制御部108の制御下で、記録媒体ドライブ2を介して記録媒体21から地図データの所要範囲を読み出し地図データバッファ101に格納する。
また、現在状態算出部103は、以下の処理を繰り返し行う。
すなわち、現在状態算出部103は、走行状態センサ4やGPS受信機3の出力から推定される現在位置に対して、地図データバッファ101から読み出した前回決定した現在位置の周辺の地図とのマップマッチング処理などを施して、現在位置として最も確からしいリンク座標と、現在の走行方向として最も確からしいリンク方向と、現在の走行中のリンクとして最も確からしいリンクとを、それぞれ現在位置座標、現在走行方位、走行中リンクとして決定し、メモリ107の現在位置データ3011と現在走行方位データ3012と走行中リンクデータ3013に設定する。
また、交通情報取得部106は、VICS受信装置5が受信した交通情報を、地図データのVICS変換テーブルを参照してデコードし、メモリ107に交通情報レコード305として格納する。また、交通情報取得部106は、VICS受信装置5が受信した交通情報と同じ種別と同じ位置情報を持つ交通情報レコード305を削除したり、現在時刻や現在位置から見て、受信時刻が、道路交通情報がもはや有効でないことを表している交通情報レコード305を消去したりする処理も行う。
また、主制御部108は、ユーザの目的地設定要求に応じて、ユーザからリモコン6、GUI制御部109を介して目的地の設定を受付け、これを目的地データ302にセットする。
そして、目的地データ302が示す目的地までの誘導経路をルート探索部104に探索させる。ルート探索部104は、必要地理的範囲の道路ユニットの道路データを地図データバッファ101から読み出し、メモリ107の現在位置データ3011が示す現在位置座標から目的地データ302が示す目的地座標までの、走行中リンクデータ3013が示すリンクを最初に辿る最小コストの経路を、リンクレコードのリンクコストと、交通情報レコード305が示す交通情報とを用いた所定のコストモデルに基づいて誘導経路として算出し、算出した誘導経路の経路データを、誘導経路データ303のルートリンクリスト3031とルートノードリスト3032にそれぞれ格納する。すなわち、たとえば、コストモデルとして走行時間をコストの一つとするコストモデルを用いる場合には、リンクレコードのリンクコストに、当該リンクの要走行時間を含めておくようにする。そして、この各リンクの要走行時間を、交通情報レコード305の交通情報に応じて修正した上で、経路の走行時間に関するコストを求めるようにする。ここで、この交通情報に応じたリンクの要走行時間の修正は、たとえば、渋滞が発生しているリンクについては交通情報が示す渋滞の程度やリンクの長さに応じた走行時間にリンクの要走行時間を修正することにより行う。
また、主制御部108は、表示装置7の表示画面の全面に、図4aに示すナビゲーション画像ウインドウ410を設定した上で、以下のナビゲーション画像生成処理を繰り返す。
すなわち、主制御部108は、現在走行方位データ3012が示す走行方位に応じた方位を表示方位に決定し、予め成されたユーザ設定や初期設定に応じて縮尺を決定し、現在位置データ3011から読み出した現在位置周辺の、決定した表示方位と決定した縮尺とに応じて定まる所定範囲を表示範囲として決定する。ここで表示方位は、現在走行方位が常に上となるように算出する。
そして、ナビゲーション画像生成部105に、決定した表示範囲中の描画ユニットに基づいた、描画ユニットが表す地図表示要素や文字列や施設マークの描画と、現在走行方位データ3012が示す方位に対応する方向を向いた現在位置マークの、現在位置データ3011が示す現在位置に対応する位置への描画とを、各々決定した表示方位が示す方位を上として行わせる。また、主制御部108は、誘導経路データ303が設定されている場合には、ナビゲーション画像生成部105に、決定した表示範囲中の、誘導経路データ303が示す現在位置より目的地側の誘導経路を表す誘導経路図形を、決定した表示方位が示す方位を上として描画させる。また、主制御部108は、経路誘導中であって、目的地が表示範囲に含まれる場合、目的地の位置を示す目的地マークをナビゲーション画像生成部105に描画させる。
ナビゲーション画像生成部105は、主制御部108の制御に従って、以上の各描画を行ってナビゲーション画像を生成し、GUI制御部109を介して表示装置7の表示画面上に設定されたナビゲーション画像ウインドウ410に表示する。
図4aは、このようにして表示されたナビゲーション画像の例を示すものであり、図示するようにナビゲーション画像は、地図表示要素や各種文字列や施設マークが表された地図画像401上に、現在位置マーク402と、誘導経路図形403が表されたものとなる。ただし、誘導経路データ303が設定されておらず経路誘導中でない場合には、前述のように誘導経路図形403は描画されない。また、表示範囲に目的地が含まれる場合には、目的地マーク404も表示されることになる。
そして、主制御部108は、以上のような経路誘導中、現在位置データ3011が示す現在地座標と目的地データ302が示す目的地座標との距離が、所定距離(たとえば、数十m)以下となったかどうかを監視し、所定距離以下となったならば、目的地に到着したものと見なして、誘導経路データ303と目的地データ302をクリアし、経路誘導を終了する。
そして、主制御部108は、以上のような誘導経路に従った経路誘導中、以下に示す代替経路探索処理を行う。
図5に、代替経路探索処理の手順を示す。
ただし、以下では、前記経路探索のコストモデルとして、走行時間のみをコストとして用いる場合への適用を例にとり説明する。
図示するように、この処理では、まず、誘導経路データ303と現在情報情報301を参照し、現在位置から目的地までの間の誘導経路のコストを、ルートリンクリスト3031のリンクコストと交通情報レコード305に基づいて、現コストとして算出する(ステップ502)。ここで、この現コストは、たとえ、現在位置の移動に伴い変化する他、VICS受信装置5が受信する交通情報が示す交通状況に応じて動的に変化する。
次に、主制御部108は、現在位置から目的地までの間の誘導経路のコストの増加要因となっている交通情報レコード305が存在する場合には、その交通情報レコード305の内容を迂回原因情報として抽出する(ステップ504)。すなわち、たとえば、コストモデルとして走行時間をコストの一つとするモデルを用いている場合において、誘導経路上の地点で、渋滞が発生しており、この渋滞が現コストを渋滞が発生していない場合に比べ増加させているのであれば、この渋滞発生を表している交通情報レコード305の内容を迂回原因情報として抽出する。
次に、現在位置から目的地までの、現在の最小コストの経路をルート探索部104に、地図データと交通情報レコードとに基づいて代替経路として探索させ(ステップ506)、代替経路データ304に格納させ、代替経路のコストを、代替経路データ304と交通情報レコード305を参照して、代替コストして求める(ステップ508)。
そして、代替コストと現コストを比較し(ステップ510)、現コストが代替コスト以下であれば、そのままステップ502に戻る。一方、代替コストの方が現コストより小さければ、代替経路と誘導経路との、現在位置から目的地までの走行距離の差と走行時間の差とを比較情報として求める(ステップ512)。
そして、誘導経路データ303と代替経路データ304を参照して、誘導経路と代替経路の分岐地点と合流地点とを求め(ステップ514)、誘導経路と代替経路の分岐パターンと算定する(ステップ516)。ここで、分岐パターンとしては代替経路に進む場合の分岐地点の右左折、直進の別を算定する。
そして、代替経路選択処理を実行し(ステップ518)、代替経路選択処理が終了したならば、ステップ502に戻る。
ここで、ステップ518の代替経路選択処理の手順を図6に示す。
図示するように代替経路選択処理では、まず、図4bに示すように、ナビゲーション画像ウインドウ410のウインドウサイズを表示装置7の表示画面の左半分に収まるサイズに縮小すると共に、表示装置7の表示画面の右半分に代替経路選択ウインドウ420を設定する(ステップ602)。
そして、ナビゲーション画像生成部105に、ナビゲーション画像上に分岐地点を表す分岐点マークと合流地点を表す合流点マークとを描画させる(ステップ604)。
この結果、代替経路探索処理において、図4cに破線430で示した誘導経路に対して、誘導経路上の地点431で工事が行われているために、代替経路432が設定された場合には、図4bに示すように、分岐点マーク405と合流点マーク406が、ナビゲーション画像の地図上の分岐地点と合流地点に対応する位置の表示されることになる。
さて、図6に戻り、主制御部108は、次に、代替経路探索処理で求めた比較情報と分岐パターンとの組み合わせに対して予め定めておいたシンボル図形421を図4bに示すように代替経路選択ウインドウ420に表示する(ステップ606)。
ここで、比較情報と分岐パターンとの組み合わせに対して、シンボル図形421は図7に示すように予め定めておく。
図7中において、a1は、比較情報が誘導経路と代替経路の走行距離が近似しており、代替経路の走行時間が誘導経路の走行時間よりも短いことを表し、分岐パターンが代替経路に進む場合に分岐地点で左折することを表している場合に、代替経路選択ウインドウ420に表示するシンボル図形421である。また、a2は比較情報が、誘導経路と代替経路の走行距離が近似しており、代替経路の走行時間が誘導経路の走行時間よりも短いことを表し、分岐パターンが代替経路に進む場合に分岐地点で右折することを表している場合に、代替経路選択ウインドウ420に表示するシンボル図形421である。
また、b1は、比較情報が誘導経路よりも代替経路の走行距離が大きく、代替経路の走行時間が誘導経路の走行時間よりも短いことを表し、分岐パターンが代替経路に進む場合に分岐地点で左折することを表している場合に、代替経路選択ウインドウ420に表示するシンボル図形421である。また、b2は、比較情報が誘導経路よりも代替経路の走行距離が大きく、代替経路の走行時間が誘導経路の走行時間よりも短いことを表し、分岐パターンが代替経路に進む場合に分岐地点で右折することを表している場合に、代替経路選択ウインドウ420に表示するシンボル図形421である。
そして、c1は、比較情報が誘導経路よりも代替経路の走行距離が小さく、代替経路の走行時間が誘導経路の走行時間よりも短いことを表し、分岐パターンが代替経路に進む場合に分岐地点で左折することを表している場合に、代替経路選択ウインドウ420に表示するシンボル図形421である。また、b2は、比較情報が誘導経路よりも代替経路の走行距離が小さく、代替経路の走行時間が誘導経路の走行時間よりも短いことを表し、分岐パターンが代替経路に進む場合に分岐地点で右折することを表している場合に、代替経路選択ウインドウ420に表示するシンボル図形421である。
また、d1は、分岐パターンが代替経路に進む場合に分岐地点で直進し、誘導経路に進む場合に分岐地点で右折することを表している場合に、代替経路選択ウインドウ420に表示するシンボル図形421である。そして、d2は、分岐パターンが代替経路に進む場合に分岐地点で直進し、誘導経路に進む場合に分岐地点で左折することを表している場合に、代替経路選択ウインドウ420に表示するシンボル図形421である。
図示するように、各シンボル図形421は、黒線を誘導経路、灰色線を代替経路に見立てて、代替経路に進む場合の誘導経路との分岐地点での右左折/直進の別と、代替経路と誘導経路との走行距離の大小が一瞥して把握できるパターンとなっている。
このようにシンボル図形421を予め用意しておくことにより、図4cに破線430で示した誘導経路に対して、誘導経路上の地点431で工事が行われているために、代替経路432が設定された場合には、誘導経路に対して代替経路の走行距離が増加し、代替経路に進むために誘導経路との分岐地点で右折することになるので、図4bに示すように、代替経路選択ウインドウ420には、図7b2のシンボル図形421が表示されることになる。なお、前述のように、ここでは、経路探索のコストモデルとして走行時間のみをコストとするモデルを設定した場合を例にとり説明しているので、誘導経路に対して代替経路の走行時間は常に短縮することになる。
さて、図6に戻り、シンボル図形421を代替経路選択ウインドウ420に表示したならば、次に、比較情報が示す誘導経路と代替経路の走行時間の差と走行距離の差を、図4bの422に示すように代替経路選択ウインドウ420中に描画する(ステップ608)。また、分岐地点の名称と合流地点の名称を(たとえば、交差点名称)を図4bの423に示すように代替経路選択ウインドウ420中に描画する(ステップ610)。また、分岐地点までの、走行距離を求めて、求めた距離を図4bの424に示すように代替経路選択ウインドウ420中に描画する(ステップ612)。そして、迂回原因情報が示す交通事象の種別を示す交通事象マークを、図4bの425のように、代替経路選択ウインドウ420中に描画する(ステップ614)。ここで、以上の誘導経路と代替経路の走行時間の差と走行距離の差や、分岐地点の名称や、合流地点の名称や、分岐地点までの距離や、交通事象マークは、描画したシンボル図形421の種別に応じて予め定めておいた位置に描画する。すなわち、図4bに示すように、誘導経路と代替経路の走行時間の差と走行距離の差は、シンボル図形中で代替経路を表す灰色の線上に配置され、分岐地点の名称と分岐地点までの距離はシンボル図形中で誘導経路を表す黒色の線と代替経路を表す灰色の線の下側の接続点の下に配置され、合流地点の名称はシンボル図形中で誘導経路を表す黒色の線と代替経路を表す灰色の線の上側の接続点の下に配置され、交通事象マークはシンボル図形中で誘導経路を表す黒色の線上の代替経路との二つの接続点の間に配置されるように、各情報の描画位置を各シンボル図形に対して予め定めておく。
さて、図6に戻り主制御部108は、以上のようにしてシンボル図形421の各種情報を代替経路選択ウインドウ420に表示したならば、所定のタイムアウト時間(たとえば、10秒)を持つタイマをセットし(ステップ616)、代替経路選択ウインドウ420に設けたキャンセルボタン426の操作か(ステップ618)、代替経路選択ウインドウ420に設けた採用ボタン427の操作か(ステップ620)、タイマのタイムアウト(ステップ622)が発生するのを待つ。
そして、キャンセルボタン426が操作されたならば、代替経路選択ウインドウ420を閉じ、ナビゲーション画像ウインドウ410を、図4aに示すように表示装置7の表示画面前面に拡大して(ステップ626)、処理を終了する。
一方、タイムアウトか採用ボタンの操作が発生した場合には、代替経路データ304で誘導経路データ303を置き換えた上で(ステップ624)、代替経路選択ウインドウ420を閉じ、ナビゲーション画像ウインドウ410を、図4aに示すように表示装置7の表示画面前面に拡大して(ステップ626)、処理を終了する。
この結果、代替経路が新たな誘導経路に設定され、以降、図4dに示すように、この新たな誘導経路のナビゲーション画像による経路誘導が行われることになる。
以上、本発明の実施形態について説明した。
ところで、以上の実施形態では、代替経路選択ウインドウ420に表示するシンボル図形421を、比較情報が示す誘導経路の走行距離と代替経路の走行距離の大小関係と、分岐パターンが示す代替経路に進む場合の右左折/直進と、誘導経路に進む場合の右左折との組み合わせに対して予め用意したが、このシンボル図形421は、比較情報が示す誘導経路の走行距離と代替経路の走行距離の大小関係に対してのみ用意し、比較情報が示す誘導経路の走行距離と代替経路の走行距離の大小関係に応じてシンボル図形421を選択して、代替経路選択ウインドウ420に表示するようにしてもよい。
図8aは、このように誘導経路の走行距離と代替経路の走行距離の大小関係に対してのみシンボル図形421を用意した例を示したものであり、a1が比較情報が誘導経路と代替経路の走行距離が近似しており、代替経路の走行時間が誘導経路の走行時間よりも短いことを表している場合に、代替経路選択ウインドウ420に表示するシンボル図形421である。また、a2が比較情報が誘導経路よりも代替経路の走行距離が大きく、代替経路の走行時間が誘導経路の走行時間よりも短いことを表している場合に、代替経路選択ウインドウ420に表示するシンボル図形421である。また。a3が比較情報が誘導経路よりも代替経路の走行距離が小さく、代替経路の走行時間が誘導経路の走行時間よりも短いことを表している場合に、代替経路選択ウインドウ420に表示するシンボル図形421である。
図示するように、これらのシンボル図形421は、黒線を誘導経路、灰色線を代替経路に見立てて、代替経路と誘導経路との走行距離の長短が一瞥して把握できるパターンとなっている。
このようなシンボル図形421を用いることにより、図4cに破線430で示した誘導経路に対して、誘導経路上の地点431で工事が行われているために、代替経路432が設定された場合には、誘導経路に対して代替経路の走行距離が増加しているので、図9aに示すように、代替経路選択ウインドウ420には、図8a2のシンボル図形421が表示されることになる。
また、以上のシンボル図形421は、分岐パターンが示す代替経路に進む場合の右左折に対してのみ用意し、分岐パターンが示す代替経路に進む場合の右左折に応じてシンボル図形421を選択して、代替経路選択ウインドウ420に表示するようにしてもよい。
図8bは、このように分岐パターンが示す代替経路に進む場合の右左折に対してのみシンボル図形421を用意した例を示したものであり、b1が分岐パターンが代替経路に進む場合に分岐地点で左折することを表している場合に、代替経路選択ウインドウ420に表示するシンボル図形421である。また、b2が分岐パターンが代替経路に進む場合に分岐地点で右折することを表している場合に、代替経路選択ウインドウ420に表示するシンボル図形421である。図示するように、これらのシンボル図形421は、黒線を誘導経路、灰色線を代替経路に見立てて、代替経路に進む場合の誘導経路との分岐地点での右左折の別が一瞥して把握できるパターンとなっている。
このようなシンボル図形421を用いることにより、図4cに破線430で示した誘導経路に対して、誘導経路上の地点431で工事が行われているために、代替経路432が設定された場合には、代替経路に進む場合には分岐地点で右折することになるので、図9bに示すように代替経路選択ウインドウ420には、図8b2のシンボル図形421が表示されることになる。
また、さらに以上のシンボル図形421は、図8cに示すような誘導経路と代替経路の分岐と合流を1種類のシンボル図形421のみを用意しておくようにしてもよい。
この場合、図4cに破線430で示した誘導経路に対して、誘導経路上の地点431で工事が行われているために、代替経路432が設定された場合を含め、代替経路選択ウインドウ420には、図9cに示すように図8cのシンボル図形421が表示されることになる。
本発明の実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るナビゲーション装置が備える地図データを示す図である。 本発明の実施形態に係るナビゲーション装置がメモリに格納するデータを示す図である。 本発明の実施形態に係るナビゲーション装置の表示画面例を示す図である。 本発明の実施形態に係る代替経路探索処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る代替経路選択処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るナビゲーション装置において代替経路の告知に用いるシンボル図形のセットを示す図である。 本発明の実施形態に係るナビゲーション装置において代替経路の告知に用いるシンボル図形の他の例を示す図である。 本発明の実施形態に係るナビゲーション装置の表示画面の他の例を示す図である。
符号の説明
1…制御装置、2…記録媒体ドライブ、3…GPS受信機、4…走行状態センサ、5…VICS受信装置、6…リモコン、7…表示装置、21…記録媒体、101…地図データバッファ、102…地図データ読出処理部、103…現在状態算出部、104…ルート探索部、105…ナビゲーション画像生成部、106…交通情報取得部、107…メモリ、108…主制御部、109…GUI制御部。

Claims (4)

  1. 目的地までの間に設定した誘導経路に沿った走行を案内するナビゲーション装置であって、
    現在位置から目的地までの前記誘導経路よりも好適と推定される経路を代替経路として探索する代替経路探索手段と、
    前記代替経路が探索された場合に、あらかじめ定めた右折、左折を少なくとも含む複数の進行方向の区分のいずれかに、前記代替経路に進む場合の、前記誘導経路と前記探索経路との分岐点における車両の進行方向を分類する進行方向分類手段と、
    前記代替経路が探索された場合に、あらかじめ定めた大、小を少なくとも含む複数の大小関係の区分のいずれかに、前記代替経路を走行した場合の走行距離と前記誘導経路を走行した場合の走行距離との大小関係を分類する走行距離関係分類手段と、
    前記代替経路が探索された場合に、あらかじめ、前記進行方向の各区分と前記大小関係の各区分との組み合わせに対して各々用意された複数の図形のうちから、前記進行方向分類手段が分類した進行方向の区分と走行距離関係分類手段が分類した大小関係の区分との組み合わせに対して用意されている図形を選択して表示する代替経路告知手段とを有し、
    前記進行方向の各区分と前記大小関係の各区分との組み合わせに対して用意された各図形は、前記誘導経路を表す第1の線と前記代替経路を表す第2の線との分岐と合流を表現した図形であって、前記第1の線と第2の線との分岐の方向によって当該図形が用意されている前記組み合わせを構成する進行方向の区分を表し、前記分岐と合流との間の前記第1の線と第2の線との長短によって、当該図形が用意されている前記組み合わせを構成する前記大小関係の区分を表す図形であることを特徴とするナビゲーション装置。
  2. 請求項1記載のナビゲーション装置であって、
    前記第1の線と前記第2の線との分岐部分に対応づけた、前記誘導経路と代替経路との分岐地点の名称の表示、または、前記第2の線に対応づけた、前記誘導経路と代替経路との比較情報の表示を行う代替経路情報表示手段を有することを特徴とするナビゲーション装置。
  3. 目的地までの間に設定した誘導経路に沿った走行を案内するナビゲーション装置において、前記誘導経路の代替となる代替経路の発生を告知する代替経路発生告知方法であって、
    現在位置から目的地までの前記誘導経路よりも好適と推定される経路を代替経路として探索するステップと、
    前記代替経路が探索された場合に、あらかじめ定めた右折、左折を少なくとも含む複数の進行方向の区分のいずれかに、前記代替経路に進む場合の前記誘導経路と前記探索経路との分岐点における車両の進行方向を分類するステップと、
    前記代替経路が探索された場合に、あらかじめ定めた大、小を少なくとも含む複数の大小関係の区分のいずれかに、前記代替経路を走行した場合の走行距離と前記誘導経路を走行した場合の走行距離との大小関係を分類するステップと、
    前記代替経路が探索された場合に、あらかじめ、前記進行方向の各区分と前記大小関係の各区分との組み合わせに対して各々用意された複数の図形のうちから、前記分類した進行方向の区分と前記分類した大小関係の区分との組み合わせに対して用意されている図形を選択して表示するステップとを有し、
    前記進行方向の各区分と前記大小関係の各区分との組み合わせに対して用意された各図形は、前記誘導経路を表す第1の線と前記代替経路を表す第2の線との分岐と合流を表現した図形であって、前記第1の線と第2の線との分岐の方向によって当該図形が用意されている前記組み合わせを構成する進行方向の区分を表し、前記分岐と合流との間の前記第1の線と第2の線との長短によって、当該図形が用意されている前記組み合わせを構成する前記大小関係の区分を表す図形であることを特徴とする代替経路発生告知方法。
  4. 請求項3記載の代替経路発生告知方法であって、
    前記第1の線と前記第2の線との分岐部分に対応づけた、前記誘導経路と代替経路との分岐地点の名称の表示、または、前記第2の線に対応づけた、前記誘導経路と代替経路との比較情報の表示を行うステップを有することを特徴とする代替経路発生告知方法。
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