JP4115094B2 - 空気調和装置 - Google Patents
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- F25B—REFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
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- F25B2700/21—Temperatures
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、オイルセパレータを備えた空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、圧縮機等の高圧容器のオイルレベルは、フロートスイッチ型の油面センサ等を用いて計測されている。この種のものでは、例えば、容器本体内にフロートを有し、容器本体内の油面が下がった場合、フロート内の磁石がスイッチを吸引して、通電検知する仕組みとなっている。
【0003】
しかし、従来の構成では、油面センサが高圧側に使用される場合、その圧力でフロートがつぶれる等、耐圧信頼性に問題があった。
【0004】
そこで、本出願人は、高圧容器本体のオイル検知レベル位置に接続されて低圧側に連通するオイル戻し管を有し、このオイル戻し管は流路抵抗器とこの流路抵抗器の下流に設けられた第1温度センサとを有するとともに、オイル検知レベル位置よりも上位に接続されて低圧側に連通するガス冷媒戻し管を有し、このガス冷媒戻し管は流路抵抗器とこの流路抵抗器の下流に設けられた第2温度センサとを有し、オイル検知レベル位置よりも下方にオイルが存在する場合、オイル戻し管にガス冷媒が供給されて、第1、第2温度センサの検出温度が略等しくなることを利用して、オイルレベルを検知する検知手段を有したオイルレベル検知装置を提案した(特願2000−143125号)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記構成のものでは、オイル検知レベル位置よりも下方にオイルが存在する場合、オイル不足であると一応判定されるものの、どの程度までオイルが不足しているかを判定できない。すなわち、高圧容器本体内に、ある程度はオイルが存在するのか、或いはオイル切れ直前であって、殆どオイルが存在しないのかを判定することができないという問題がある。
【0006】
この問題を解消するため、種々の工夫が考えられるが、可能な限り、コストアップにつながる技術は採用したくない。
【0007】
そこで、本発明の目的は、上述した従来技術が有する課題を解消し、ほとんどコストアップすることなく、オイルセパレータ内のオイル切れを検出することができる機構を備えた空気調和装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、圧縮機の吐出管に高圧容器からなるオイルセパレータを備えると共に、このオイルセパレータの高圧容器本体の底部と上記圧縮機の吸込側とを連通するオイル戻し管、前記オイルセパレータの底部よりも上側で上記圧縮機の吸込側と連通するオイル戻し管、および前記底部よりも上側に位置するオイル戻し管よりも上位で前記圧縮機の吸込側と連通するガス冷媒戻し管を備え、前記底部よりも上側のオイル戻し管に第1温度センサを設置すると共に、前記ガス冷媒戻し管に第2温度センサを設置し、それぞれのセンサの温度差に基づいてオイル量を判定し、前記底部と連通するオイル戻し管に第3温度センサを備え、この第3温度センサの検出温度と、上記圧縮機の吐出温度との温度差が所定値に達した場合、オイル切れ信号を出力する制御手段を備えたことを特徴とする。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記オイルセパレータを具備する複数の室外ユニットを備え、前記底部と連通するオイル戻し管のそれぞれをバランス管で接続し、いずれかの室外ユニットのオイル量が不足した場合、前記バランス管によって他の室外ユニットからオイルを回収して、室外ユニット間のオイル量をバランスさせることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を添付の図面を参照して説明する。
【0010】
図1において、1a,1bは室外ユニットを示し、3a,3bは室内ユニットを示している。室外ユニット1aは、アキュームレータ10aと、ガスエンジン駆動による圧縮機11aと、オイルセパレータ12aと、四方弁13aと、室外熱交換器14aと、室外電動式膨脹弁15aとで構成されている。なお、17aは室外熱交換器14aのファンである。室外ユニット1bについては、以下の構成を含めて、室外ユニット1aと同じであるので、説明を省略する。
【0011】
また、室内ユニット3aは、室内熱交換器34aと、室内電動式膨脹弁35a(以下「室内メカ弁35a」という。)とで構成されている。なお、室内ユニット3bについては、以下の構成を含めて、室内ユニット3aと同じであるので、説明を省略する。この室内ユニット3a,3bからは、ガス管5及び液管7からなるユニット間配管が延び出し、このユニット間配管には、室外ユニット1a,1bが並列に接続されている。
【0012】
オイルセパレータ12aは、圧縮機11aから吐出される冷媒中の潤滑油を分離するものであり、ここで分離された潤滑油はオイル戻し管21aを通じて圧縮機11aに戻される。オイル戻し管21aにはキャピラリーチューブ24aが設けられ、このキャピラリーチューブ24aによって圧縮機11aに戻されるオイルに流路抵抗がかけられる。
【0013】
このオイル戻し管21aはオイルセパレータ12aの底部につながれ、オイルセパレータ12a内にオイルが存在する限り、このオイル戻し管21aを通じてオイルが常時圧縮機11aの吸込管に戻される。
【0014】
オイル戻し管22aには開閉弁23a,25aが設けられる。このオイル戻し管22aは、他の室外ユニットにオイルを供給し、或いは他の室外ユニットからオイルを戻すために接続され、オイルセパレータ12aの底部につながれている。室外ユニット1a,1bのオイル戻し管22a,22bどうしは、バランス管51によりつながれる。このバランス管51は、第3の補助管53aを通じて、オイルセパレータ12aとチェッキ弁18aとの間につながれ、第3の補助管53aには第3の開閉弁55aが設けられる。
【0015】
この空気調和機では、各室外ユニット1a,1bにおけるオイル量を計測し、いずれかの室外ユニット1a,1bのオイル量が不足した場合、他の室外ユニット1a,1bからオイルを回収して各室外ユニット1a,1b間のオイル量をバランスさせる制御が行われる。
【0016】
例えば、開閉弁23aを閉じ、開閉弁23bを開き、開閉弁25bを閉じ、開閉弁25aを開いた場合、他の室外ユニット1bからオイルが点線で示すように室外ユニット1aの圧縮機11aに戻される。
【0017】
さて、本実施形態では、オイルセパレータ12a,12bでのオイルレベルを検知することにより、圧縮機11のオイルレベルを推定し、各室外ユニット1a,1bにおけるオイル量を推定する。
【0018】
図2は、その一実施形態を示す。
【0019】
なお、図2では一方の室外ユニット1aのオイルセパレータ12aについて説明し、他方の室外ユニット1bのオイルセパレータ12bについては構造が同じであるので、その説明を省略する。
【0020】
この実施形態では、上述したオイル戻し管21aの他に、オイル戻し管73が接続され、このオイル戻し管73はオイルセパレータ(高圧容器本体)12aの底部から距離Aのレベルに接続され、オイルセパレータ12a内の実際の油面Lが、このレベル以上にある場合、オイルセパレータ12a内のオイルは理論上常時キャピラリーチューブ74aを介して圧縮機11aに戻される。このオイル戻し管73にはキャピラリーチューブ(流路抵抗器)74aが接続され、その下流には第1温度センサ101が設けられている。
【0021】
上記オイル検知レベル位置Aよりも上位であって、オイルセパレータ(高圧容器本体)12aの上方にはガス冷媒戻し管71が接続され、このガス冷媒戻し管71は上記圧縮機11aの低圧側に連通する。このガス冷媒戻し管71には、キャピラリーチューブ(流路抵抗器)72が接続され、このキャピラリーチューブ72の下流には第2温度センサ102が設けられている。
【0022】
オイルセパレータ(高圧容器本体)12aの底部には上記オイル戻し管21aが接続され、オイル戻し管21aにはキャピラリーチューブ(流路抵抗器)24aが接続され、このキャピラリーチューブ24aの下流には第3温度センサ103が設けられている。
【0023】
圧縮機11aの吐出管には第4温度センサ104が設置され、この第4温度センサ104によって吐出温度が検知される。
【0024】
第1、第2、第3および第4温度センサ101,102,103,104は、マイクロコンピュータ(検知手段)105に接続されている。このマイクロコンピュータ105は、各温度センサ101〜104の検知温度に基づいて、オイルセパレータ12a内のオイルレベルを検知する。
【0025】
すなわち、ガス冷媒戻し管71には常時ガス冷媒が供給されるため、第2温度センサ102の検知温度はもともと低い。
【0026】
一方、オイル検知レベル位置Aよりも上方にオイルが存在して、上記オイル戻し管73にオイルが供給されている場合、第1温度センサ101の検知温度は、第2温度センサ102の検知温度よりも高くなっている。そして、オイルセパレータ12a内の油面Lが、オイル検知レベル位置Aよりも下回って、上記オイル戻し管73にガス冷媒が供給された場合、第1温度センサ101の検知温度が低下して、第2温度センサ102の検知温度と略等しくなる。
【0027】
上記第1温度センサ101および第2温度センサ102により検出された温度は、マイクロコンピュータ(制御手段)105に送られ、このマイクロコンピュータ105は、第1および第2温度センサ101,102の検知温度を比較し、これら温度が略等しくなった場合、オイルセパレータ12a内の油面Lが、オイル検知レベル位置Aよりも下回ったことを検知する。
【0028】
図3は、処理フローを示す。
【0029】
室外ユニットが運転中であるか否かを見て(S1)、これが運転中であれば、運転後3分間経過しているか否かを見る(S2)。ここで、運転後3分間経過していなければ、以下に示す取得温度に変化が現れないため、以下の制御は実行されない。運転後3分間経過した場合、オイルセパレータ上温度Tu(第2温度センサ102)と、オイルセパレータ下温度Tl(第1温度センサ101)とを取得して(S3)、これら温度差を比較する(S4)。
【0030】
これら温度差が10℃よりも大きい場合、オイルセパレータ12a内の油面Lは、オイル検知レベル位置Aよりも上回っていると判断し、オイルセパレータ内の油量=多とされる(S5)。上記温度差が10℃よりも小さい場合、ついで、当該温度差が5℃と比較される(S6)。
【0031】
そして、温度差が5℃よりも大きい場合、オイルセパレータ12a内の油量=適量とされ(S7)、温度差が5℃よりも小さい場合、オイルセパレータ12a内の油量=不足と判断される(S8)。
【0032】
上記温度差を5℃と10℃の二段階に亘って比較するため、オイルセパレータ12a内の油量を適量と不足に区別できる。
【0033】
ところで、このままでは、オイル検知レベル位置Aよりも下方にオイルが存在する場合、オイル不足であると一応判定されるものの、どの程度までオイルが不足しているかを判定できない。すなわち、オイルセパレータ12a内に、ある程度はオイルが存在するのか、或いはオイル切れ直前であって、殆どオイルが存在しないのかを判定することができない。
【0034】
本実施形態では、マイクロコンピュータ105によって、オイル戻し管21aを流れるキャピラリーチューブ24a下流でのオイル温度が常時監視される。そして、このマイクロコンピュータ105は、第3温度センサ103の検知温度と、図2に示す圧縮機11aの吐出管に設置された第4温度センサ104による検知温度(吐出温度)とを比較し、これら温度差が所定値(例えば、20〜50℃)に達した場合、オイルセパレータ12a内がオイル切れに至ったと判定し、オイル切れ信号を出力する。これが出力された場合、例えば、圧縮機11aの運転が緊急停止される。オイル戻し管21aをオイルが流れている場合、上記温度差が小さくなり、オイル戻し管21aをガスが流れている場合(オイル切れ)、上記温度差が大きくなることが利用されている。
【0035】
上記構成では、高圧側と低圧側とをつなぐ管路が、オイル戻し管21aを含めて三本の管路21a,71,73で構成される。この管路の本数が増加した場合、性能に影響を与える。
【0036】
本実施形態では、高圧側と低圧側とをつなぐ管路の本数を増加させることなく、従来から設置されていたオイル戻し管21aを利用して、このオイル戻し管21aのキャピラリーチューブ24aの下流に、第3温度センサ103を追加するだけの簡単な構成で、オイルセパレータ12a内のオイル切れを検知するため、性能に影響を与えることがない。
【0037】
以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明は、オイルセパレータ12a,12b内のオイル切れを検知するものであり、オイル切れに至るまでのオイルレベル検知は、上記実施形態に限定されるものでなく、例えば、従来のように、フロートスイッチ型の油面センサを用いることも可能である。
【0038】
【発明の効果】
本発明では、オイル戻し管に流路抵抗器と温度センサを設けるだけの簡単な構成であるため、安価なセンサとなり、高圧容器本体内のオイル切れを確実に検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による空気調和装置の一例を示す系統図である。
【図2】オイルセパレータ近傍の冷媒回路図である。
【図3】一実施形態の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1a,1b 室外ユニット
3 室内ユニット
5 ガス管
7 液管
11a,11b 圧縮機
12a,12b オイルセパレータ
21a,21b 戻し管
42a,42b キャピラリーチューブ(流路抵抗器)
101 第1温度センサ
102 第2温度センサ
103 第3温度センサ(温度センサ)
104 第4温度センサ
105 検知手段
Claims (2)
- 圧縮機の吐出管に高圧容器からなるオイルセパレータを備えると共に、このオイルセパレータの高圧容器本体の底部と上記圧縮機の吸込側とを連通するオイル戻し管、前記オイルセパレータの底部よりも上側で上記圧縮機の吸込側と連通するオイル戻し管、および前記底部よりも上側に位置するオイル戻し管よりも上位で前記圧縮機の吸込側と連通するガス冷媒戻し管を備え、
前記底部よりも上側のオイル戻し管に第1温度センサを設置すると共に、前記ガス冷媒戻し管に第2温度センサを設置し、それぞれのセンサの温度差に基づいてオイル量を判定し、前記底部と連通するオイル戻し管に第3温度センサを備え、この第3温度センサの検出温度と、上記圧縮機の吐出温度との温度差が所定値に達した場合、オイル切れ信号を出力する制御手段を備えたことを特徴とする空気調和装置。 - 前記オイルセパレータを具備する複数の室外ユニットを備え、前記底部と連通するオイル戻し管のそれぞれをバランス管で接続し、いずれかの室外ユニットのオイル量が不足した場合、前記バランス管によって他の室外ユニットからオイルを回収して、室外ユニット間のオイル量をバランスさせることを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。
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