JP4114661B2 - 現像装置、画像形成装置、及び、画像形成システム - Google Patents

現像装置、画像形成装置、及び、画像形成システム Download PDF

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Description

本発明は、現像装置、画像形成装置、及び、画像形成システムに関する。
レーザビームプリンタ等の画像形成装置は既によく知られている。かかる画像形成装置は、例えば、潜像を担持するための像担持体と、現像剤によって像担持体に担持された潜像を現像する、画像形成装置本体に設けられている着脱部に対して着脱可能な現像装置と、を有している。この画像形成装置は、ホストコンピュータなどの外部装置から画像信号等が送信されると、現像装置を像担持体と対向する現像位置に位置決めし、像担持体に担持された潜像を、現像装置内の現像剤で現像して現像剤像を形成し、当該現像剤像を媒体に転写して、最終的に媒体に画像を形成する。
上記の現像装置は、着脱部に装着された際に該着脱部に係合して着脱部に対する現像装置本体の位置決めをするための位置決め部材、を有している。この位置決め部材は、例えば、現像装置本体の長手方向一端側に固定されている。また、現像装置は、該現像装置が着脱部に装着された状態で画像形成装置本体側と非接触状態で通信可能な素子、を有している。
さらに、現像装置には、現像装置本体の長手方向他端側に取り付けられ、該現像装置が着脱部に装着された際に着脱部と連結される連結部材、を有しているものがある。かかる連結部材は、像担持体が画像形成装置本体に対して曲がって取り付けられていても、現像装置が像担持体に担持された潜像を現像する際の像担持体と現像装置との間の間隔、を所望の間隔とすることができるようにする目的等のために、現像装置本体との相対位置が変化可能となるように取り付けられている。
国際公開第03/098355号パンフレット
ところで、上記現像装置においては、現像装置が着脱部に装着される際に該着脱部と連結される連結部材が、現像装置本体に、該現像装置本体との相対位置が変化可能となるように取り付けられているから、該現像装置本体に対する素子の取付け位置によっては、素子と画像形成装置本体との距離が、前記相対位置の変化に伴って大きく変化する可能性がある。かかる場合には、素子が画像形成装置本体側と適切に通信を行えない恐れがある。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、画像形成装置本体側と適切に通信可能な現像装置を実現することである。
前記課題を解決するために、主たる本発明は、画像形成装置本体に設けられている着脱部に対して着脱可能な現像装置であって、現像装置本体と、該現像装置本体の長手方向一端側に固定されており、前記現像装置が前記着脱部に装着された際に該着脱部に係合して該着脱部に対する前記現像装置本体の位置決めをするための位置決め部材と、前記現像装置本体の長手方向他端側に、該現像装置本体との相対位置が変化可能となるように取り付けられており、前記現像装置が前記着脱部に装着された際に該着脱部と連結される連結部材と、前記現像装置本体の前記長手方向一端側に設けられており、前記現像装置が前記着脱部に装着された状態で前記画像形成装置本体側と非接触状態で通信可能な素子と、を有することを特徴とする現像装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本明細書及び添付図面の記載により少なくとも次のことが明らかにされる。
画像形成装置本体に設けられている着脱部に対して着脱可能な現像装置であって、現像装置本体と、該現像装置本体の長手方向一端側に固定されており、前記現像装置が前記着脱部に装着された際に該着脱部に係合して該着脱部に対する前記現像装置本体の位置決めをするための位置決め部材と、前記現像装置本体の長手方向他端側に、該現像装置本体との相対位置が変化可能となるように取り付けられており、前記現像装置が前記着脱部に装着された際に該着脱部と連結される連結部材と、前記現像装置本体の前記長手方向一端側に設けられており、前記現像装置が前記着脱部に装着された状態で前記画像形成装置本体側と非接触状態で通信可能な素子と、を有することを特徴とする現像装置。
このような現像装置によれば、画像形成装置本体側と素子との距離が変化し難いから、画像形成装置本体側と適切に通信可能な現像装置を実現することが可能となる。
また、かかる現像装置であって、前記着脱部は、移動可能であり、前記現像装置は、前記着脱部に装着された状態で該着脱部の移動に伴って第一位置に移動した際に、前記画像形成装置本体に設けられた像担持体に担持された潜像を現像し、前記素子は、該現像装置が前記第一位置とは異なる第二位置に移動した際に、前記画像形成装置本体側と非接触状態で通信することとしてもよい。
現像装置が着脱部の移動に伴って移動する場合には、現像装置が移動しない場合に比べて、現像装置が第二位置に位置している際に現像装置本体との連結部材の相対位置が変化し易いから、画像形成装置本体と素子との間の距離がより変化する恐れがある。そのため、現像装置が着脱部の移動に伴って移動する場合には、該素子を現像装置本体の長手方向一端側に設けることによる効果、すなわち、画像形成装置と適切に通信可能な現像装置を実現することが可能となる効果、がより有効に奏される。
また、かかる現像装置であって、前記着脱部は、前記現像装置本体をその長手方向に沿って付勢しているばね、を備え、前記ばねが付勢している付勢量に応じて、前記現像装置本体との前記連結部材の相対位置が変化することとしてもよい。
着脱部が現像装置本体をその長手方向に沿って付勢しているばねを備えている場合には、現像装置が第二位置に位置している際にばねが伸縮することにより、該現像装置が振動する。そして、現像装置が振動すると、画像形成装置本体と素子との間の距離が変化してしまい、素子が画像形成装置本体と適切に通信することができない恐れがある。そのため、着脱部が前記ばねを備えている場合には、該素子を現像装置本体の長手方向一端側に設けることによる効果、すなわち、画像形成装置と適切に通信可能な現像装置を実現することが可能となる効果、がより有効に奏される。
また、かかる現像装置であって、前記現像装置本体は、現像剤を担持し、該現像剤によって前記像担持体に担持された潜像を現像するための現像剤担持体と、該現像剤担持体の長手方向両端部に設けられ、前記像担持体に当接して該像担持体と前記現像剤担持体との間隔を保持するための間隔保持部材と、を備え、前記現像装置が前記第一位置に移動した際には、前記間隔保持部材が前記像担持体に当接して前記間隔を保持することとしてもよい。
像担持体に担持された潜像を適切に現像するためには、現像剤担持体と像担持体の間隔を適切に保持する必要がある。そして、前記間隔を保持するために、現像剤担持体の長手方向両端部に、像担持体に当接する間隔保持部材を設けることがある。かかる場合に、現像剤担持体を備えた現像装置本体との連結部材の相対位置が変化可能であると、像担持体が画像形成装置本体に対して傾いて取り付けられていても現像剤担持体が像担持体に追従するように、間隔保持部材を像担持体に当接させることができるから、現像剤担持体と像担持体の間隔を適切に保持することが可能となる。
また、かかる現像装置であって、前記位置決め部材は、その軸方向が前記現像装置本体の長手方向に沿うように、該現像装置本体の、前記長手方向一端側の側壁に固定されている位置決め軸であり、該位置決め軸は、前記現像装置が前記着脱部に装着された際に、前記着脱部に設けられた位置決め穴に嵌合して、該着脱部に対する前記現像装置本体の位置決めをすることとしてもよい。
位置決め軸が、位置決め穴に嵌合して、着脱部に対する現像装置本体の位置決めをする場合には、簡単な構成にて、着脱部に対する現像装置本体の位置決めをすることが可能となる。
また、かかる現像装置であって、前記着脱部は、連結穴を備え、前記連結部材は、前記連結穴と嵌合可能な連結凸部を備え、前記現像装置本体の、前記長手方向他端側の側壁に取り付けられており、前記現像装置が前記着脱部に装着された際に、前記連結凸部が前記連結穴に嵌合することによって、前記連結部材が前記着脱部と連結されることとしてもよい。
連結凸部が連結穴に嵌合することによって、連結部材が着脱部と連結される場合には、簡単な構成にて、連結部材を着脱部に連結させることが可能となる。
また、かかる現像装置であって、前記現像装置本体は、円状の断面を有する取付け凸部を備え、前記連結部材は、楕円状の断面を有し前記取付け凸部と嵌合可能な取付け穴、を備え、前記取付け穴は、該取付け穴に嵌合した前記取付け凸部の該取付け穴内の移動を許容することとしてもよい。
取付け穴が、該取付け穴に嵌合した取付け凸部の該取付け穴内の移動を許容する場合には、簡単な構成にて、連結部材に対して現像装置本体が移動し易くすることが可能となる。
また、かかる現像装置であって、前記現像装置本体は、現像剤を収容するためのハウジングを備え、前記素子は、前記ハウジングの、その長手方向に沿って設けられた外面、に取り付けられていることとしてもよい。
かかる場合には、容易な構成にて、素子を画像形成装置本体と通信させることが可能となる。
また、かかる現像装置であって、前記現像装置本体は、その長手方向両端部にて前記ハウジングに支持されており、現像剤を担持し、該現像剤によって前記像担持体に担持された潜像を現像するための現像剤担持体、を備え、前記ハウジングの前記外面は、該ハウジングの長手方向に直交する直交面と交わる断面が円弧形状である円弧面、を備え、前記素子は、前記円弧面の、前記現像剤担持体から最も離れた位置、に取り付けられていることとしてもよい。
素子が、円弧面の、現像剤担持体から最も離れた位置、に取り付けられている場合には、現像剤担持体に担持された現像剤が飛散して該素子に付着することを抑止できるから、素子が、より適切に、画像形成装置本体側と通信することが可能となる。
また、画像形成装置本体に設けられている着脱部に対して着脱可能な現像装置であって、現像装置本体と、該現像装置本体の長手方向一端側に固定されており、前記現像装置が前記着脱部に装着された際に該着脱部に係合して該着脱部に対する前記現像装置本体の位置決めをするための位置決め部材と、前記現像装置本体の長手方向他端側に、該現像装置本体との相対位置が変化可能となるように取り付けられており、前記現像装置が前記着脱部に装着された際に該着脱部と連結される連結部材と、前記現像装置本体の前記長手方向一端側に設けられており、前記現像装置が前記着脱部に装着された状態で前記画像形成装置本体側と非接触状態で通信可能な素子と、を有し、前記着脱部は、移動可能であり、前記現像装置は、前記着脱部に装着された状態で該着脱部の移動に伴って第一位置に移動した際に、前記画像形成装置本体に設けられた像担持体に担持された潜像を現像し、前記素子は、該現像装置が前記第一位置とは異なる第二位置に移動した際に、前記画像形成装置本体側と非接触状態で通信し、前記着脱部は、前記現像装置本体をその長手方向に沿って付勢しているばね、を備え、前記ばねが付勢している付勢量に応じて、前記現像装置本体との前記連結部材の相対位置が変化し、前記現像装置本体は、現像剤を担持し、該現像剤によって前記像担持体に担持された潜像を現像するための現像剤担持体と、該現像剤担持体の長手方向両端部に設けられ、前記像担持体に当接して該像担持体と前記現像剤担持体との間隔を保持するための間隔保持部材と、を備え、前記現像装置が前記第一位置に移動した際には、前記間隔保持部材が前記像担持体に当接して前記間隔を保持し、前記位置決め部材は、その軸方向が前記現像装置本体の長手方向に沿うように、該現像装置本体の、前記長手方向一端側の側壁に固定されている位置決め軸であり、該位置決め軸は、前記現像装置が前記着脱部に装着された際に、前記着脱部に設けられた位置決め穴に嵌合して、該着脱部に対する前記現像装置本体の位置決めをし、前記着脱部は、連結穴を備え、前記連結部材は、前記連結穴と嵌合可能な連結凸部を備え、前記現像装置本体の、前記長手方向他端側の側壁に取り付けられており、前記現像装置が前記着脱部に装着された際に、前記連結凸部が前記連結穴に嵌合することによって、前記連結部材が前記着脱部と連結され、前記現像装置本体は、円状の断面を有する取付け凸部を備え、前記連結部材は、楕円状の断面を有し前記取付け凸部と嵌合可能な取付け穴、を備え、前記取付け穴は、該取付け穴に嵌合した前記取付け凸部の該取付け穴内の移動を許容し、前記現像装置本体は、現像剤を収容するためのハウジングを備え、前記素子は、前記ハウジングの、その長手方向に沿って設けられた外面、に取り付けられており、前記現像装置本体は、その長手方向両端部にて前記ハウジングに支持されており、現像剤を担持し、該現像剤によって前記像担持体に担持された潜像を現像するための現像剤担持体、を備え、前記ハウジングの前記外面は、該ハウジングの長手方向に直交する直交面と交わる断面が円弧形状である円弧面、を備え、前記素子は、前記円弧面の、前記現像剤担持体から最も離れた位置、に取り付けられていることを特徴とする現像装置。
このような現像装置によれば、画像形成装置本体側と適切に通信可能な現像装置を実現することが可能となる効果、が最も有効に奏される。
また、潜像を担持するための像担持体、及び、画像形成装置本体に設けられている着脱部に対して着脱可能な現像装置であって、現像装置本体と、該現像装置本体の長手方向一端側に固定されており、前記現像装置が前記着脱部に装着された際に該着脱部に係合して該着脱部に対する前記現像装置本体の位置決めをするための位置決め部材と、前記現像装置本体の長手方向他端側に、該現像装置本体との相対位置が変化可能となるように取り付けられており、前記現像装置が前記着脱部に装着された際に該着脱部と連結される連結部材と、前記現像装置本体の前記長手方向一端側に設けられており、前記現像装置が前記着脱部に装着された状態で前記画像形成装置本体側と非接触状態で通信可能な素子と、を有し、前記着脱部に装着された状態にて前記像担持体に担持された潜像を現像するための現像装置、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
このような画像形成装置によれば、画像形成装置本体側と適切に通信可能な現像装置を備えるから、従来よりも優れた画像形成装置を実現することが可能となる。
また、コンピュータ、並びに、このコンピュータに接続可能な画像形成装置であって、潜像を担持するための像担持体、及び、画像形成装置本体に設けられている着脱部に対して着脱可能な現像装置であって、現像装置本体と、該現像装置本体の長手方向一端側に固定されており、前記現像装置が前記着脱部に装着された際に該着脱部に係合して該着脱部に対する前記現像装置本体の位置決めをするための位置決め部材と、前記現像装置本体の長手方向他端側に、該現像装置本体との相対位置が変化可能となるように取り付けられており、前記現像装置が前記着脱部に装着された際に該着脱部と連結される連結部材と、前記現像装置本体の前記長手方向一端側に設けられており、前記現像装置が前記着脱部に装着された状態で前記画像形成装置本体側と非接触状態で通信可能な素子と、を有し、前記着脱部に装着された状態にて前記像担持体に担持された潜像を現像するための現像装置、を備えた画像形成装置、を具備したことを特徴とする画像形成システム。
このような画像形成システムによれば、画像形成装置本体側と適切に通信可能な現像装置を備えるから、従来よりも優れた画像形成システムを実現することが可能となる。
===画像形成装置の概要===
図1〜図5を用いて、画像形成装置としてレーザビームプリンタ(以下、「プリンタ」ともいう。)10を例にとって、その概要について説明する。図1は、プリンタ本体10aに対する、現像器51、52、53、54の着脱構成を説明するための図である。図2は、プリンタ10を構成する主要構成要素を示した図である。図3は、プリンタ10の制御ユニット100を示すブロック図である。図4は、現像器保持ユニット50の斜視図である。図5は、着脱部50dにイエロー現像器54が装着された状態の現像器保持ユニット50を示した図である。なお、図2は、図1におけるX方向と垂直な断面の図である。また、図1、図2には、矢印にて上下方向を示しており、例えば、給紙トレイ92は、プリンタ10の下部に配置されており、定着ユニット90は、プリンタ10の上部に配置されている。
<着脱構成>
画像形成装置本体の一例であるプリンタ本体10aには、現像装置の一例である現像器51、52、53、54、及び感光体ユニット75が着脱可能である。これら現像器51、52、53、54、及び感光体ユニット75がプリンタ本体10aに装着されることにより、プリンタ10が構成される。
プリンタ本体10aは、開閉可能な第一開閉カバー10b、第一開閉カバー10bより内側に設けられ開閉可能な第二開閉カバー10c、感光体ユニット75を着脱するための感光体ユニット着脱開口10d、及び、現像器51、52、53、54を着脱するための現像器着脱開口10eを有している。
ここで、ユーザが第一開閉カバー10bを開くことにより、感光体ユニット着脱開口10dを介して感光体ユニット75をプリンタ本体10aに着脱することが可能となる。さらに、ユーザが第二開閉カバー10cを開くことにより、現像器着脱開口10eを介して現像器51、52、53、54をプリンタ本体10aに対して着脱することが可能となる。
<プリンタ10の構成>
現像器51、52、53、54、及び感光体ユニット75がプリンタ本体10aに装着された状態におけるプリンタ10の構成を説明する。
本実施の形態に係るプリンタ10は、図2に示すように、潜像を担持する像担持体の一例としての感光体20の回転方向に沿って、帯電ユニット30、露光ユニット40、現像器保持ユニット50、一次転写ユニット60、中間転写体70、クリーニングブレード76を有し、さらに、二次転写ユニット80、定着ユニット90、ユーザへの報知手段をなし液晶パネルでなる表示ユニット95、及び、これらのユニット等を制御しプリンタとしての動作を司る制御ユニット100を有している。
感光体20は、円筒状の導電性基材とその外周面に形成された感光層を有し、中心軸を中心に回転可能であり、本実施の形態においては、図2中の矢印で示すように時計回りに回転する。
帯電ユニット30は、感光体20を帯電するための装置であり、露光ユニット40は、レーザを照射することによって帯電された感光体20上に潜像を形成する装置である。この露光ユニット40は、半導体レーザ、ポリゴンミラー、F−θレンズ等を有しており、パーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ等の不図示のホストコンピュータから入力された画像信号に基づいて、変調されたレーザを帯電された感光体20上に照射する。
現像器保持ユニット50は、感光体20上に形成された潜像を、現像器51、52、53、54に収容された現像剤の一例としてのトナーT、すなわち、ブラック現像器51に収容されたブラック(K)トナー、マゼンタ現像器52に収容されたマゼンタ(M)トナー、シアン現像器53に収容されたシアン(C)トナー及びイエロー現像器54に収容されたイエロー(Y)トナーを用いて現像するための装置である。
この現像器保持ユニット50は、現像器51、52、53、54が着脱可能な4つの着脱部50a、50b、50c、50dを周方向に90°間隔で備えている。すなわち、現像器保持ユニット50には、ブラック現像器51が着脱可能な着脱部50a、マゼンタ現像器52が着脱可能な着脱部50b、シアン現像器53が着脱可能な着脱部50c、イエロー現像器54が着脱可能な着脱部50d、が設けられている。現像器保持ユニット50は、回転軸50eを備え、着脱部50a、50b、50c、50dは、回転軸50eの回転に伴って、移動可能である。
本実施形態においては、着脱部50a、50b、50c、50dが移動することにより、4つの現像器51、52、53、54の位置を動かすことを可能としている。すなわち、前記4つの現像器51、52、53、54は、回転軸50eを中心として、それらの相対位置を維持したまま回転可能となっている。そして、現像器51、52、53、54は、着脱部50a、50b、50c、50dに装着された状態で着脱部50a、50b、50c、50dの移動に伴って現像位置に移動した際に、それぞれの現像器51、52、53、54に収容されたトナーにて、感光体20に担持された潜像を現像する。なお、各現像器の詳細については、後述する。
また、着脱部50a、50b、50c、50dは、図4に示すように、それぞれ、各現像器の連結部材590(後述)に設けられた連結凸部と嵌合可能な連結穴59、を備えている。例えば、図5に示すように、着脱部50dに設けられた連結穴59は、イエロー現像器54の連結部材590に設けられた連結凸部の一例である連結ピン595a(後述)と嵌合する。また、着脱部50a、50b、50c、50dには、図5に示すように、それぞれ、現像器をその長手方向に沿って付勢しているばね576が設けられている。例えば、着脱部50dに設けられたばね576は、イエロー現像器54をその長手方向に沿って付勢する。また、着脱部50a、50b、50c、50dは、図4に示すように、それぞれ、各現像器に設けられた位置決めピン588(後述)と嵌合可能な位置決め穴58、を備えている。例えば、着脱部50dに設けられた位置決め穴58は、イエロー現像器54に設けられた位置決めピン588と嵌合する。
一次転写ユニット60は、感光体20に形成された単色トナー像を中間転写体70に転写するための装置であり、4色のトナーが順次重ねて転写されると、中間転写体70にフルカラートナー像が形成される。この中間転写体70は、エンドレスのベルトであり、感光体20とほぼ同じ周速度にて回転駆動される。
二次転写ユニット80は、中間転写体70上に形成された単色トナー像やフルカラートナー像を紙、フィルム、布等の記録媒体に転写するための装置である。定着ユニット90は、記録媒体上に転写された単色トナー像やフルカラートナー像を紙等の記録媒体に融着させて永久像とするための装置である。
クリーニングブレード76は、ゴム制であり、感光体20の表面に当接している。このクリーニングブレード76は、一次転写ユニット60によって中間転写体70上にトナー像が転写された後に、感光体20上に残存するトナーを掻き落として除去する。
感光体ユニット75は、一次転写ユニット60と露光ユニット40との間に設けられ、感光体20、帯電ユニット30、クリーニングブレード76、及び、クリーニングブレード76により掻き落とされたトナーを収容する不図示の廃トナー収容部を有している。
制御ユニット100は、図3に示すようにメインコントローラ101と、ユニットコントローラ102とで構成され、メインコントローラ101には画像信号が入力され、この画像信号に基づく指令に応じてユニットコントローラ102が前記各ユニット等を制御して画像を形成する。
<プリンタ10の動作>
次に、このように構成されたプリンタ10の動作について、他の構成要素にも言及しつつ説明する。
まず、不図示のホストコンピュータからの画像信号がインターフェイス(I/F)112を介してプリンタ10のメインコントローラ101に入力されると、このメインコントローラ101からの指令に基づくユニットコントローラ102の制御により感光体20、現像器51、52、53、54に設けられた現像ローラ510、及び、中間転写体70が回転する。感光体20は、回転しながら、帯電位置において帯電ユニット30により順次帯電される。
感光体20の帯電された領域は、感光体20の回転に伴って露光位置に至り、露光ユニット40によって、第1色目、例えばイエローYの画像情報に応じた潜像が該領域に形成される。また、現像器保持ユニット50は、イエロー(Y)トナーを収容したイエロー現像器54を、感光体20に対向した現像位置に位置させる。
感光体20上に形成された潜像は、感光体20の回転に伴って現像位置に至り、イエロー現像器54によってイエロートナーで現像される。これにより、感光体20上にイエロートナー像が形成される。
感光体20上に形成されたイエロートナー像は、感光体20の回転に伴って一次転写位置に至り、一次転写ユニット60によって、中間転写体70に転写される。この際、一次転写ユニット60には、トナーの帯電極性とは逆の極性の一次転写電圧が印加される。なお、この間、二次転写ユニット80は、中間転写体70から離間している。
上記の処理が、第2色目、第3色目、及び、第4色目について繰り返して実行されることにより、各画像信号に対応した4色のトナー像が、中間転写体70に重なり合って転写される。これにより、中間転写体70上にはフルカラートナー像が形成される。
中間転写体70上に形成されたフルカラートナー像は、中間転写体70の回転に伴って二次転写位置に至り、二次転写ユニット80によって記録媒体に転写される。なお、記録媒体は、給紙トレイ92から、給紙ローラ94、レジローラ96を介して二次転写ユニット80へ搬送される。また、転写動作を行う際、二次転写ユニット80は中間転写体70に押圧されるとともに二次転写電圧が印加される。
記録媒体に転写されたフルカラートナー像は、定着ユニット90によって加熱加圧されて記録媒体に融着される。一方、感光体20は一次転写位置を経過した後に、クリーニングブレード76によって、その表面に付着しているトナーが掻き落とされ、次の潜像を形成するための帯電に備える。掻き落とされたトナーは、廃トナー収容部に回収される。
===制御ユニットの概要===
次に、制御ユニット100の構成について図3を参照しつつ説明する。制御ユニット100は、メインコントローラ101とユニットコントローラ102とを有している。
メインコントローラ101は、CPU111と、不図示のコンピュータと接続するためのインターフェイス112と、コンピュータから入力された画像信号を記憶するための画像メモリ113と、電気的に書き換え可能なEEPROM114a、RAM114b、各種制御用のプログラムを備えたプログラムROM等からなるメインコントローラ側メモリ114と、を備えている。
メインコントローラ101のCPU111は、インターフェイスを介して入力される画像データの画像メモリ113への読み込み及び読み出しの制御とともに、コンピュータから入力された制御信号に基づいてユニットコントローラ102のCPU120と同期させて装置全体の制御を司っている。
ユニットコントローラ102は、CPU120と、電気的に書き換え可能なEEPROM116a、RAM、各種制御用のプログラムを備えたプログラムROM等からなるユニットコントローラ側メモリ116と、装置本体の各ユニット(帯電ユニット30、露光ユニット40、現像器保持ユニット50、一次転写ユニット60、感光体ユニット75、二次転写ユニット80、定着ユニット90、表示ユニット95)を駆動制御するための各駆動制御回路等を有している。
ユニットコントローラ102のCPU120は、各駆動制御回路と電気的に接続され、メインコントローラ101のCPU111からの制御信号に基づいて各駆動制御回路を制御する。すなわち、各ユニットが備えるセンサ等からの信号を受信することによって、各ユニットの状態を検出しつつ、メインコントローラ101から入力される信号に基づいて、各ユニットを制御する。
また、ユニットコントローラ102が備えるCPU120は、シリアルインターフェイス(I/F)121を介して、シリアルEEPROM等の不揮発性記憶素子(以下、「本体側メモリ」ともいう。)122に接続されている。この本体側メモリ122には、装置制御のために必要となるデータが記憶されている。
また、CPU120は、シリアルインターフェイス121、送受信回路123、及び、本体側アンテナ124を介して、各現像器51、52、53、54に設けられた素子51a、52a、53a、54aと、無線にて通信可能となっている。無線通信の際に、本体側アンテナ124は、各現像器51、52、53、54に設けられた素子51a、52a、53a、54aに情報を書き込む。また、本体側アンテナ124は、各現像器51、52、53、54に設けられた素子51a、52a、53a、54aから情報を読み込むことも可能である。
===現像器の概要===
次に、図6〜図10を用いて、現像器51、52、53、54の構成、及び、動作について説明する。図6は、イエロー現像器54の斜視図である。図7は、イエロー現像器54の主要構成要素を示した断面図である。図8は、コロ574が設けられた現像ローラ510の斜視図である。図9は、連結部材590の正面図である。図10は、連結部材590の背面を示した斜視図である。なお、図7に示す断面図は、図6に示す長手方向に垂直な面でイエロー現像器54を切り取った断面を表したものである。また、図7においては、図1同様、矢印にて上下方向を示しており、例えば、現像ローラ510の中心軸は、感光体20の中心軸よりも下方にある。また、図7では、イエロー現像器54が、感光体20と対向する現像位置に位置している状態にて示されている。
現像器保持ユニット50には、ブラック(K)トナーを収容したブラック現像器51、マゼンタ(M)トナーを収容したマゼンタ現像器52、シアン(C)トナーを収容したシアン現像器53、及び、イエロー(Y)トナーを収容したイエロー現像器54を装着することができるが、各現像器の構成、及び、動作は同様であるので、以下、イエロー現像器54について説明する。
<イエロー現像器54の内部構成>
まず、イエロー現像器54の構成について説明する。イエロー現像器54は、現像剤担持体の一例である現像ローラ510、トナー収容部530、トナーTを収容するハウジング540、トナー供給ローラ550、規制ブレード560、シール部材520、位置決め部材の一例としての位置決め軸(本実施形態においては、位置決めピンとも呼ぶ)588、連結部材590を有している。
現像ローラ510は、トナーTを担持して感光体20と対向する現像位置に搬送し、該現像位置に搬送されたトナーTによって感光体20に担持された潜像を現像する。この現像ローラ510は、金属製であり、5056アルミ合金や6063アルミ合金等のアルミ合金、STKM等の鉄合金等により製造されており、必要に応じて、ニッケルメッキ、クロムメッキ等が施されている。現像ローラ510は、図8に示すように、大径部510aと軸部510bとを有している。
また、現像ローラ510は、図6に示すとおり、その長手方向両端部、すなわち、軸部510b、にてハウジング540に支持されており、中心軸を中心として回転可能である。図7に示すように、現像ローラ510は、感光体20の回転方向(図7において時計方向)と逆の方向(図7において反時計方向)に回転する。その中心軸は、感光体20の中心軸よりも下方にある。
また、図7に示すように、イエロー現像器54が感光体20と対向している状態では、現像ローラ510と感光体20との間には空隙が存在する。すなわち、イエロー現像器54は、感光体20上に形成された潜像を非接触状態で現像する。なお、感光体20上に形成された潜像を現像する際には、現像ローラ510と感光体20との間に交番電界が形成される。
また、図8に示すように、現像ローラ510の長手方向両端部には、間隔保持部材の一例としてのコロ574が設けられている。このコロ574は、現像器51、52、53、54が現像位置に位置している際には、感光体20に当接して該感光体20と現像ローラ510との間隔を保持する機能を有する。このコロ574は、軸部510bに支持されている。コロ574の外径は、大径部510aの外径より大きい。そのため、コロ574は、感光体20と現像ローラ510との間隔を保持することが可能となっている。
シール部材520は、イエロー現像器54内のトナーTが器外に漏れることを防止するとともに、現像位置を通過した現像ローラ510上のトナーTを、掻き落とすことなく現像器内に回収する。このシール部材520は、ポリエチレンフィルム等からなるシールである。シール部材520は、シール支持板金522によって支持されており、シール支持板金522を介してハウジング540に取り付けられている。また、シール部材520の現像ローラ510側とは逆側には、モルトプレーン等からなるシール付勢部材524が設けられており、シール部材520は、シール付勢部材524の弾性力によって、現像ローラ510に押しつけられている。なお、シール部材520が現像ローラ510に当接する当接位置は、現像ローラ510の中心軸よりも上方である。
ハウジング540は、一体成型された複数のハウジング部、すなわち、上ハウジング部542と下ハウジング部544、とを溶着して製造されたものであり、その内部は、内壁から内方へ(図7の上下方向)突出させたトナーTを仕切るための仕切り壁545により、二つのトナー収容部530、すなわち、第一トナー収容部530aと第二トナー収容部530bと、に分けられている。なお、ハウジング540は下部にハウジング開口572を有しており、このハウジング開口572には、現像ローラ510がその一部が露出した状態で配置されている。また、ハウジング540には、素子54aが取り付けられている。この素子54aの構成及びハウジング540に対する取付け位置等については、後述する。
ハウジング540の長手方向他端側の他端側側壁547には、取付け凸部581a、581b(図9参照)が設けられている。取付け凸部581aは、後述する連結部材590の取付け穴593aと嵌合可能であり、取付け凸部581bは、連結部材590の取付け穴593bと嵌合可能である。また、取付け凸部581a、581bは、円状の断面を有する。
また、トナーTを攪拌するための攪拌部材をトナー収容部530に設けてもよいが、本実施の形態では、現像器保持ユニット50の回転に伴って各現像器(ブラック現像器51、マゼンタ現像器52、シアン現像器53、イエロー現像器54)が回転し、これにより各現像器内のトナーTが攪拌されるため、トナー収容部530には攪拌部材を設けていない。
トナー供給ローラ550は、前述した第一トナー収容部530aに設けられ、当該第一トナー収容部530aに収容されたトナーTを現像ローラ510に供給するとともに、現像後に現像ローラ510に残存しているトナーTを、現像ローラ510から剥ぎ取る。このトナー供給ローラ550は、ポリウレタンフォーム等からなり、弾性変形された状態で現像ローラ510に当接している。トナー供給ローラ550は、トナー収容部530の下部に配置されており、トナー収容部530に収容されたトナーTは、該トナー収容部530の下部にてトナー供給ローラ550によって現像ローラ510に供給される。トナー供給ローラ550は、現像ローラ510の回転方向(図6において反時計方向)と逆の方向(図6において時計方向)に回転する。その中心軸は、現像ローラ510の回転中心軸よりも下方にある。
規制ブレード560は、現像ローラ510に担持されたトナーTに電荷を付与し、また、現像ローラ510に担持されたトナーTの層厚を規制する。この規制ブレード560は、ゴム部560aと、ゴム支持部560bとを有している。ゴム部560aは、シリコンゴム、ウレタンゴム等からなり、ゴム支持部560bは、リン青銅、ステンレス等のバネ性を有する薄板である。ゴム部560aは、ゴム支持部560bに支持されており、ゴム支持部560bは、その一端部がブレード支持板金562に支持された状態で、ブレード支持板金562を介してハウジング540に取り付けられている。また、規制ブレード560の現像ローラ510側とは逆側には、モルトプレーン等からなるブレード裏部材570が設けられている。
ここで、ゴム支持部560bの撓みによる弾性力によって、ゴム部560aが現像ローラ510に押しつけられている。また、ブレード裏部材570は、ゴム支持部560bとハウジング540との間にトナーTが入り込むことを防止して、ゴム支持部560bの撓みによる弾性力を安定させるとともに、ゴム部560aの真裏からゴム部560aを現像ローラ510の方向へ付勢することによって、ゴム部560aを現像ローラ510に押しつけている。したがって、ブレード裏部材570は、ゴム部560aの現像ローラ510への均一当接性を向上させている。
規制ブレード560の、ブレード支持板金562に支持されている側とは逆側の端、すなわち、先端は、現像ローラ510に接触しておらず、該先端から所定距離だけ離れた部分が、現像ローラ510に幅を持って接触している。すなわち、規制ブレード560は、現像ローラ510にエッジにて当接しておらず、腹当たりにて当接している。また、規制ブレード560は、その先端が現像ローラ510の回転方向の上流側に向くように配置されており、いわゆるカウンタ当接している。なお、規制ブレード560が現像ローラ510に当接する当接位置は、現像ローラ510の中心軸よりも下方であり、かつ、トナー供給ローラ550の中心軸よりも下方である。
<位置決め部材の構成>
次に、位置決めピン588の構成ついて説明する。位置決めピン588は、図6に示すように、現像装置本体の一例であるイエロー現像器本体の長手方向一端側に設けられている。なお、「イエロー現像器本体」とは、イエロー現像器54のうち、位置決めピン588、連結部材590、及び、素子54aを除いた部分を指す。
この位置決めピン588は、イエロー現像器54が着脱部50dに装着された際に、着脱部50dに係合して、より具体的には、図5に示すように、着脱部50dに設けられた位置決め穴58に嵌合して、着脱部50dに対するイエロー現像器本体の位置決めをする機能を有している。
また、位置決めピン588は、金属製であり、その軸方向が現像器本体の長手方向に沿うように、設けられている。位置決めピン588の一端は、ハウジング540の、長手方向一端側の一端側側壁546、に固定されている。位置決めピン588の他端には、着脱部の位置決め穴58と嵌合しやすいように、テーパーが付けられている。
<連結部材の構成>
次に、連結部材590の構成について説明する。連結部材590は、図6に示すように、イエロー現像器本体の長手方向他端側に取り付けられている。
連結部材590は、図10に示すように、着脱部50dの連結穴59と嵌合可能な連結凸部の一例としての連結ピン595a、595bを備えている。イエロー現像器54が着脱部50dに装着された際に、連結ピン595a、595bが着脱部50dに設けられた連結穴59に嵌合する。これによって、連結部材590が、イエロー現像器54が着脱部50dに装着された際に、着脱部50dと連結されることとなる。なお、連結部材590が着脱部50dと連結されている状態では、着脱部50dに対して連結部材590の移動が規制されている。
また、連結部材590は、図9に示すように、ハウジング540の長手方向他端側の他端側側壁547に設けられた取付け凸部581aと嵌合可能な取付け穴593a、及び、取付け凸部581bと嵌合可能な取付け穴593b、を備えている。取付け凸部581aが取付け穴593aと嵌合し、取付け凸部581bが取付け穴593bに嵌合した状態にて、取付け凸部581a及び取付け凸部581bに設けられたネジ穴に対して、図5に示すように連結部材590を介してネジ598を止めることによって、連結部材590がハウジング540の長手方向他端側の側壁に取り付けられている。
また、取付け穴593a、及び、取付け穴593bは、図9に示すように、楕円状の断面を有している。該取付け穴593a、及び、取付け穴593bは、それぞれの楕円状の断面の長軸の方向が同一方向になるように、設けられている。また、前述したように、取付け凸部581aの断面は、円状である。従って、取付け穴593aは、該取付け穴593aに嵌合した取付け凸部581aの該取付け穴593a内の移動を許容していることとなる。同様に、取付け穴593bは、該取付け穴593bに嵌合した取付け凸部581bの該取付け穴593b内の移動を許容していることとなる。
すなわち、取付け穴593aは、取付け凸部581aの、該取付け穴593a内にて楕円状の断面の長軸の方向への移動、を許容し、取付け穴593bは、取付け凸部581bの、該取付け穴593b内にて楕円状の断面の長軸の方向への移動、を許容している。なお、取付け凸部581aの取付け穴593a内の移動と、取付け凸部581bの取付け穴593b内の移動は、同じタイミングで行われる。このように、連結部材590は、現像器本体との相対位置が変化可能となるように取り付けられている。
<イエロー現像器54の動作>
続いて、イエロー現像器54の動作について説明する。このように構成されたイエロー現像器54において、トナー供給ローラ550が、回転することにより、トナー収容部530に収容されているトナーTを現像ローラ510に供給する。
現像ローラ510に供給されたトナーTは、現像ローラ510の回転に伴って、規制ブレード560の当接位置に至り、該当接位置を通過する際に、層厚が規制されるとともに、電荷が付与される。層厚が規制され、電荷が付与された現像ローラ510上のトナーTは、現像ローラ510のさらなる回転によって、感光体20に対向する現像位置に至り、該現像位置にて交番電界下で感光体20上に形成された潜像の現像に供される。
現像ローラ510のさらなる回転によって現像位置を通過した現像ローラ510上のトナーTは、上シール部材520を通過して、上シール部材520によって掻き落とされることなく現像装置内に回収される。また、未だ現像ローラ510に残存しているトナーTは、前記トナー供給ローラ550によって剥ぎ取られうる。
===現像器の現像位置、通信位置、及び、着脱位置===
前述したように、現像器51、52、53、54は、着脱部50a、50b、50c、50dの移動に伴って移動する。この際、各現像器が所定位置に位置するように、着脱部は移動する。この所定位置として、第一位置としての現像位置、第二位置としての通信位置、及び、着脱位置がある。各現像器の現像位置、通信位置、及び、着脱位置は同じであるから、以下においては、イエロー現像器54の現像位置、通信位置、及び、着脱位置について、図11A〜図11Dを用いて説明する。図11Aは、イエロー現像器54が現像位置に位置している際の現像器保持ユニット50等を示した図である。図11Bは、イエロー現像器54が通信位置に位置している際の現像器保持ユニット50等を示した図である。図11Cは、イエロー現像器54が着脱位置に位置している際の現像器保持ユニット50等を示した図である。図11Dは、現像器保持ユニット50が、ホームポジションに位置している状態を示した図である。
図11Aに示した状態では、イエロー現像器54は、現像ローラ510が感光体20と対向している現像位置に位置している。この状態では、現像ローラ510が、感光体20に担持された潜像を現像することが可能である。イエロー現像器54が現像位置に位置している状態では、前述したように、着脱部50dに設けられたばね576が、イエロー現像器本体をその長手方向に沿って付勢している。このばね576の付勢力によって、コロ574が感光体20に当接している。なお、感光体20がプリンタ本体10aに対して曲がって取り付けられているときには、イエロー現像器54が現像位置に位置した際にイエロー現像器本体が連結部材590に対して移動する、すなわち、イエロー現像器本体の取付け凸部581aが連結部材の取付け穴593a内を長軸方向に移動し、かつ、イエロー現像器本体の取付け凸部581bが連結部材590の取付け穴593b内を長軸方向に移動することで、イエロー現像器本体に設けられているコロ574が感光体20に適切に当たるようになっている。かかる際には、現像器本体との連結部材590の相対位置が、ばね576が付勢している付勢量に応じて変化することとなる。なお、イエロー現像器54が現像位置に位置している状態では、マゼンタ現像器52が通信位置に位置している。
また、図11Aに示した状態から、現像器保持ユニット50が回転軸50eを中心に図11Aに示すZ方向に所定角度回転すると、図11Bに示した状態となる。図11Bに示した状態では、イエロー現像器54が通信位置に位置している。この状態では、イエロー現像器54に設けられた素子54aが、本体側アンテナ124と非接触状態にて対向している。そして、この素子54aが、本体側アンテナ124と通信可能である。また、イエロー現像器54が通信位置に位置している状態では、イエロー現像器54のコロ574はプリンタ本体10a側の部材とは当接していない。なお、イエロー現像器54が通信位置に位置している状態では、ブラック現像器51が現像位置に位置している。そのため、本体側アンテナ124との素子の通信は、ブラック現像器51が感光体20に担持された潜像を現像する際に、行うことが可能である。
また、図11Bに示した状態から、現像器保持ユニット50が回転軸50eを中心に図11Bに示すZ方向に所定角度回転すると、図11Cに示した状態となる。図11Cに示した状態では、イエロー現像器54が着脱位置に位置している。この状態では、イエロー現像器54が現像器着脱開口10eを介して着脱可能、即ち、着脱部50dに装着又は着脱部50dから取り外し可能である。
なお、プリンタ本体10aに電源が投入されて初期化動作が行われた後や、プリンタ10が画像を形成する前に、現像器保持ユニット50は、図11Dに示すホームポジションに位置している。
===素子の構成===
次に、図12、図13、図14を参照しつつ、現像器に設けられた素子の構成についてデータの送受信構成を含めて説明する。図12は、素子の構成を示す平面透視図である。図13は、素子及び送受信部の内部構成を説明するためのブロック図である。図14は、素子54aのメモリセル54hに記憶されている情報を説明するための図である。
現像器51、52、53、54には、素子が取付けられているが、各現像器に取付けられた素子の構成及び現像器本体に対する素子の取付け位置等は同様であるので、以下、イエロー現像器54に取り付けられている素子54aを例にとって説明する。
素子54aは、イエロー現像器54が着脱部50dに装着された状態で、プリンタ本体10a側と非接触状態で通信可能である。前述したように、イエロー現像器54は、着脱部50dの移動に伴って、移動する。そして、素子54aは、イエロー現像器54が現像位置とは異なる通信位置に移動した際に、プリンタ本体10aに設けられた本体側アンテナ124と非接触状態で通信する。素子54aは、現像器保持ユニット50の回転径方向において、本体側アンテナ124より内側に設けられている。なお、本体側アンテナ124は、その長手方向(図11Bにて、Y方向)が、現像器保持ユニット50の回転方向(図11Bにて、Z方向)に沿うように設けられている。
素子54aは、図6に示すように、イエロー現像器本体の長手方向にて、位置決めピン588と連結部材590とのうち位置決めピン588側、すなわち、イエロー現像器本体の長手方向一端側、に設けられている。より具体的には、素子54aは、イエロー現像器本体の長手方向一端側の一端側側壁546の近傍に設けられている。
また、素子54aは、ハウジング540の、その長手方向に沿って設けられた外面543、に取り付けられている。ここで、外面543は、図7に示すように、ハウジング540の、一点鎖線に対応する部分を指す。なお、この外面543は、該ハウジング540の長手方向に直交する直交面と交わる断面が円弧形状である円弧面543a、を備えている。この円弧面543aは、その円弧が、イエロー現像器54が着脱部50dに装着された際に現像器保持ユニット50の回転方向に沿うように、設けられている。そして、素子54aは、図7に示すように、円弧面543aの、現像ローラ510から最も離れた位置、に取り付けられている。
素子54aと本体側アンテナ124とが所定の位置関係、例えば、相互距離が10mm以内にあれば、互いに非接触状態にて、情報を送受信可能となっている。この素子54aは、全体としてごく小型かつ薄型で、片面に粘着性を持たせてシールとして対象物に貼着させることもできる。メモリタグなどと呼ばれ、多種市販されているものである。
素子54aは、図12に示すように、非接触ICチップ54b、金属皮膜をエッチングして形成された共振用コンデンサ54c、及び、アンテナ54dとしての平面状コイルとを有し、これらがプラスチックフィルム上に実装され、透明なカバーシートにより被覆されている。
プリンタ本体10aは、図13に示すように、本体側アンテナ124としてのコイル、送受信回路123、及び、プリンタ本体10aの制御部(CPU)120に接続されるシリアルインターフェイス121を有している。
非接触ICチップ54bは、図13に示すように、整流器54e、信号解析部RF(Radio Frequency)54f、制御部54g、メモリセル54hを有している。メモリセル54hは、NAND型フラッシュROMなど電気的に読み書き可能な不揮発性のメモリであり、書き込まれた情報を記憶しておくこと、及び、記憶した情報を外部から読み取ることが可能なものである。
素子54aのアンテナ54dと、本体側アンテナ124とは、互いに無線にて通信し合い、メモリセル54hに保存された情報の読み取りやメモリセル54hへの情報の書き込みを行う。また、プリンタ本体10aの送受信回路123で発生された高周波信号は、本体側アンテナ124を介して高周波磁界として誘起される。この高周波磁界は、素子54aのアンテナ54dを介して吸収され、整流器54eで整流されてICチップ54b内の各回路を駆動する直流電力源となる。
素子54aのメモリセル54hには、図14に示すように、各種の情報が記憶されている。アドレス00Hには、素子のシリアル番号等の、素子毎に固有のID情報が記憶されており、アドレス01Hには、イエロー現像器54を製造した年月日が記憶されており、アドレス02Hには、イエロー現像器54の仕向地を特定するための情報が記憶されており、アドレス03Hには、イエロー現像器54が製造された製造ラインを特定するための情報が記憶されており、アドレス04Hには、イエロー現像器54が対応可能な機種を特定するための情報が記憶されており、アドレス05Hには、イエロー現像器54に収容されているトナーの量を示すための情報としてトナー残量情報が記憶されており、アドレス06H以後の領域にも適宜情報が記憶されている。
素子54aのメモリセル54hに記憶されているID情報は、記憶素子の工場製造時において、書き込み処理されることとすればよい。このID情報をプリンタ本体10aで読み取ることによって、個々の素子54a、51a、52a、53aを識別することが可能になる。
なお、本体側アンテナ124は、現像器保持ユニット50が静止している状態のみならず、現像器保持ユニット50が移動している状態においても、素子54aと無線通信することとしてもよい。すなわち、本体側アンテナ124は、移動中の素子54aに対しても無線通信可能としてもよい。
===本実施形態に係る現像器の有効性===
本実施形態に係る現像装置、すなわち、プリンタ本体10a(画像形成装置本体)に設けられている着脱部50a、50b、50c、50dに対して着脱可能な現像器51、52、53、54は、現像器本体(現像装置本体)と、現像器本体の長手方向一端側に固定されており、現像器51、52、53、54が着脱部50a、50b、50c、50dに装着された際に着脱部に係合して着脱部に対する現像器本体の位置決めをするための位置決めピン588(位置決め部材)と、現像器本体の長手方向他端側に、該現像器本体との相対位置が変化可能となるように取り付けられており、現像器51、52、53、54が着脱部50a、50b、50c、50dに装着された際に該着脱部と連結される連結部材590と、現像器本体の長手方向一端側に設けられており、現像器51、52、53、54が着脱部50a、50b、50c、50dに装着された状態でプリンタ本体10a側と非接触状態で通信可能な素子51a、52a、53a、54aと、を有している。これにより、プリンタ本体10aと適切に通信可能な現像器51、52、53、54を実現することが可能となる。以下において、詳細に説明する。
現像器51、52、53、54においては、該現像器が着脱部50a、50b、50c、50dに装着される際に該着脱部と連結される連結部材590が、現像器本体に、該現像器本体との相対位置が変化可能となるように取り付けられているから、該現像器本体に対する素子の取付け位置によっては、素子とプリンタ本体10aとの距離が、前記相対位置の変化に伴って大きく変化する可能性がある。かかる場合には、素子がプリンタ本体10aと適切に通信を行えない恐れがある。
比較例を用いて、より具体的に説明する。ここで、比較例における現像器では、素子が現像器本体の長手方向他端側、すなわち、連結部材590が取り付けられている側、に設けられている。この連結部材590は、感光体20がプリンタ本体10aに対して曲がって取り付けられていても、現像器が感光体20に担持された潜像を現像する際の感光体20と現像器との間の間隔、を所望の間隔とすることができるようにするために、現像器本体との相対位置が変化可能となるように取り付けられている。そのため、素子が、現像器本体の長手方向他端側、すなわち、連結部材590が取り付けられている側、に設けられている場合には、現像器本体との連結部材590の相対位置の変化に伴って、プリンタ本体10aと素子との間の距離が大きく変化する可能性がある。そして、プリンタ本体10aと素子との距離が大きく変化した場合には、素子がプリンタ本体10aと適切に通信することが出来ない恐れがある。
一方、本実施形態においては、図6に示すように、素子51a、52a、53a、54aが、現像器本体の長手方向一端側に設けられている。かかる場合には、素子が位置決めピン588側に位置することとなる。前述したように、位置決めピン588は、着脱部に対する現像器本体の位置決めをするから、前記長手方向一端側にて、現像器本体とプリンタ本体10aとの距離の変化は生じ難い。また、長手方向他端側に設けられた連結部材590の、現像器本体との相対位置が変化しても、長手方向一端側においては、その影響は小さい。そのため、素子が、現像器本体の長手方向一端側、すなわち、位置決めピン588側、に設けられている場合には、現像器本体に取り付けられた素子とプリンタ本体10aとの距離が変化し難い。従って、素子51a、52a、53a、54aが、プリンタ本体10aと適切に通信することが可能となる。
以上から、現像器51、52、53、54が、現像器本体の長手方向一端側に設けられた素子51a、52a、53a、54aを有する場合には、プリンタ本体10aと該素子との距離が変化し難いから、プリンタ本体10aと適切に通信可能な現像器を実現することが可能となる。
===その他の実施形態===
以上、上記実施の形態に基づき本発明に係る画像形成装置等を説明したが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
なお、上記実施の形態において、画像形成装置として中間転写型のフルカラーレーザビームプリンタを例にとって説明したが、本発明は、中間転写型以外のフルカラーレーザビームプリンタ、モノクロレーザビームプリンタ、複写機、ファクシミリなど、各種の画像形成装置に適用可能である。
なお、上記実施の形態において、像担持体である感光体は、円筒状の導電性基材の外周面に感光層を設けた構成として説明したが、これに限定されるものではない。例えば、ベルト状の導電性基材の表面に感光層を設けて構成した、いわゆる感光ベルトであってもよい。
さらに、上記実施の形態において、図2等に示すように、着脱部50a、50b、50c、50dは、移動可能であり、現像器51、52、53、54は、着脱部に装着された状態で該着脱部の移動に伴って現像位置(第一位置)に移動した際に、プリンタ本体10aに設けられた感光体20(像担持体)に担持された潜像を現像することとした。また、素子51a、52a、53a、54aは、現像器51、52、53、54が現像位置とは異なる通信位置(第二位置)に移動した際に、プリンタ本体10a側と非接触状態で通信することとした。しかし、上記に限定されるものではない。例えば、現像器は、移動しないこととしてもよい。
ただし、現像器51、52、53、54が着脱部50a、50b、50c、50dの移動に伴って移動する場合には、該現像器が移動しない場合に比べて、現像器が通信位置に位置している際に現像器本体との連結部材590の相対位置が変化し易いから、プリンタ本体10aと素子51a、52a、53a、54aとの間の距離がより変化する恐れがある。そのため、現像器が着脱部の移動に伴って移動する場合には、該素子を現像器本体の長手方向一端側に設けることによる効果、すなわち、プリンタ本体10aと適切に通信可能な現像器を実現することが可能となる効果、がより有効に奏される。従って、上記実施の形態の方がより望ましい。
さらに、上記実施の形態において、図4に示すように、着脱部50a、50b、50c、50dは、現像器本体をその長手方向に沿って付勢しているばね576、を備えていることとした。また、ばね576が付勢している付勢量に応じて、現像器本体との連結部材590の相対位置が変化することとした。しかし、上記に限定されるものではない。例えば、着脱部は、現像器本体をその長手方向に沿って付勢するばねを備えていないこととしてもよい。
ただし、着脱部50a、50b、50c、50dが、現像器本体をその長手方向に沿って付勢しているばね576を備えている場合には、現像器51、52、53、54が通信位置に位置している際にばね576が伸縮することにより、該現像器が振動する。そして、現像器が振動すると、プリンタ本体10aと素子との間の距離が変化していまい、素子がプリンタ本体10aと適切に通信することができない恐れがある。そのため、着脱部がばね576を備えている場合には、該素子を現像器本体の長手方向一端側に設けることによる効果、すなわち、プリンタ本体10aと適切に通信可能な現像器を実現することが可能となる効果、がより有効に奏される。従って、上記実施の形態の方がより望ましい。
さらに、上記実施の形態において、図8に示すように、現像器本体は、トナーT(現像剤)を担持し、トナーTによって感光体20に担持された潜像を現像するための現像ローラ510(現像剤担持体)と、現像ローラ510の長手方向両端部に設けられ、感光体20に当接して該感光体20と現像ローラ510との間隔を保持するためのコロ574(間隔保持部材)と、を備えていることとした。また、現像器51、52、53、54が現像位置に移動した際には、コロ574が感光体20に当接して前記間隔を保持することとした。しかし、上記に限定されるものではない。
感光体20に担持された潜像を適切に現像するためには、現像ローラ510と感光体20との間隔を適切に保持する必要がある。そして、前記間隔を保持するために、現像ローラ510の長手方向両端部に、感光体20に当接するコロ574を設けることがある。かかる場合に、現像ローラ510を備えた現像器本体との連結部材590の相対位置が変化可能であると、感光体20がプリンタ本体10aに対して傾いて取り付けられていても現像ローラ510が感光体20に追従するように、コロ574を感光体20に当接させることができるから、現像ローラ510と感光体20との間隔を適切に保持することが可能となる。従って、上記実施の形態の方がより望ましい。
さらに、上記実施の形態において、図6に示すように、位置決め部材は、その軸方向が現像器本体の長手方向に沿うように、該現像器本体の、前記長手方向一端側の一端側側壁546に固定されている位置決めピン588(位置決め軸)であることとした。また、図5に示すように、位置決めピン588は、現像器51、52、53、54が着脱部50a、50b、50c、50dに装着された際に、着脱部に設けられた位置決め穴58に嵌合して、着脱部に対する現像器本体の位置決めをすることとした。しかし、上記に限定されるものではない。例えば、位置決めピン588が位置決め穴58に嵌合する以外の構成にて、位置決め部材が、着脱部に対する現像器本体の位置決めをすることとしてもよい。
ただし、位置決めピン588が、位置決め穴58に嵌合して、着脱部50a、50b、50c、50dに対する現像器本体の位置決めをする場合には、簡単な構成にて、着脱部に対する現像器本体の位置決めをすることが可能となる。従って、上記実施の形態の方がより望ましい。
さらに、上記実施の形態において、図4に示すように、着脱部50a、50b、50c、50dは、連結穴59を備えていることとした。また、図10に示すように、連結部材590は、連結穴59と嵌合可能な連結ピン595a、595b(連結凸部)を備え、現像器本体の、前記長手方向他端側の他端側側壁547に取り付けられていることとした。また、図5に示すように、現像器51、52、53、54が着脱部50a、50b、50c、50dに装着された際に、連結ピン595a、595bが連結穴59に嵌合することによって、連結部材590が着脱部と連結されることとした。しかし、上記に限定されるものではない。例えば、連結ピン595aが連結穴59に嵌合する以外の構成にて、連結部材590が着脱部に連結されることとしてもよい。
ただし、連結ピン595a、595bが連結穴59に嵌合することによって、連結部材590が着脱部50a、50b、50c、50dと連結される場合には、簡単な構成にて、連結部材590を着脱部に連結させることが可能となる。従って、上記実施の形態の方がより望ましい。
さらに、上記実施の形態において、図9に示すように、現像器本体は、円状の断面を有する取付け凸部581a、581bを備えていることとした。また、連結部材590は、楕円状の断面を有し取付け凸部と嵌合可能な取付け穴(取付け凸部581aと嵌合可能な593a、取付け凸部581bと嵌合可能な593b)を備えていることとした。また、取付け穴593a、593bは、該取付け穴に嵌合した該取付け凸部の該取付け穴内の移動を許容することとした。しかし、上記に限定されるものではない。例えば、取付け穴593a、593bの断面形状が、楕円状以外の形状であることとしてもよい。
さらに、上記実施の形態において、図7に示すように、現像器本体は、トナーTを収容するためのハウジング540を備えていることとした。また、図6に示すように、素子51a、52a、53a、54aは、ハウジング540の、その長手方向に沿って設けられた外面543、に取り付けられていることとした。しかし、上記に限定されるものではない。例えば、素子は、位置決めピン588が固定された、現像器本体の長手方向一端側の一端側側壁546、に取り付けられていることとしてもよい。
さらに、上記実施の形態において、図6に示すように、現像器本体は、その長手方向両端部にてハウジング540に支持されており、トナーTを担持し、該トナーTによって感光体20に担持された潜像を現像するための現像ローラ510、を備えていることとした。また、図7に示すように、ハウジング540の外面543は、該ハウジング540の長手方向に直交する直交面と交わる断面が円弧形状である円弧面543a、を備えていることとした。また、図7に示すように、素子51a、52a、53a、54aは、円弧面543aの、現像ローラ510から最も離れた位置、に取り付けられていることとした。しかし、上記に限定されるものではない。例えば、素子は、円弧面543aの、現像ローラ510に近い位置、に取り付けられていることとしてもよい。
ただし、素子51a、52a、53a、54aが、円弧面543aの、現像ローラ510から最も離れた位置、に取り付けられている場合には、現像ローラ510に担持されたトナーTが飛散して該素子に付着することを抑止できるから、素子が、より適切に、プリンタ本体10a側と通信することが可能となる。従って、上記実施の形態の方がより望ましい。
===画像形成システム等の構成===
次に、本発明に係る実施の形態の一例である画像形成システムの実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図15は、画像形成システムの外観構成を示した説明図である。画像形成システム700は、コンピュータ702と、表示装置704と、プリンタ10と、入力装置708と、読取装置710とを備えている。
コンピュータ702は、本実施形態ではミニタワー型の筐体に収納されているが、これに限られるものではない。表示装置704は、CRT(Cathode Ray Tube:陰極線管)やプラズマディスプレイや液晶表示装置等が用いられるのが一般的であるが、これに限られるものではない。プリンタ10は、上記に説明されたプリンタが用いられている。入力装置708は、本実施形態ではキーボード708Aとマウス708Bが用いられているが、これに限られるものではない。読取装置710は、本実施形態ではフレキシブルディスクドライブ装置710AとCD−ROMドライブ装置710Bが用いられているが、これに限られるものではなく、例えばMO(Magneto Optical)ディスクドライブ装置やDVD(Digital Versatile Disk)等の他のものであっても良い。
図16は、図15に示した画像形成システムの構成を示すブロック図である。コンピュータ702が収納された筐体内にRAM等の内部メモリ802と、ハードディスクドライブユニット804等の外部メモリがさらに設けられている。
なお、以上の説明においては、プリンタ10が、コンピュータ702、表示装置704、入力装置708、及び、読取装置710と接続されて画像形成システムを構成した例について説明したが、これに限られるものではない。例えば、画像形成システムが、コンピュータ702とプリンタ10から構成されても良く、画像形成システムが表示装置704、入力装置708及び読取装置710のいずれかを備えていなくても良い。
また、例えば、プリンタ10が、コンピュータ702、表示装置704、入力装置708、及び、読取装置710のそれぞれの機能又は機構の一部を持っていても良い。一例として、プリンタ10が、画像処理を行う画像処理部、各種の表示を行う表示部、及び、デジタルカメラ等により撮影された画像データを記録した記録メディアを着脱するための記録メディア着脱部等を有する構成としても良い。
このようにして実現された画像形成システムは、システム全体として従来システムよりも優れたシステムとなる。
プリンタ本体10aに対する、現像器51、52、53、54の着脱構成を説明するための図である。 プリンタ10を構成する主要構成要素を示した図である。 プリンタ10の制御ユニット100を示すブロック図である。 現像器保持ユニット50の斜視図である。 着脱部50dにイエロー現像器54が装着された状態の現像器保持ユニット50を示した図である。 イエロー現像器54の斜視図である。 イエロー現像器54の主要構成要素を示した断面図である。 コロ574が設けられた現像ローラ510の斜視図である。 連結部材590の正面図である。 連結部材590の背面を示した斜視図である。 図11Aは、イエロー現像器54が現像位置に位置している際の現像器保持ユニット50等を示した図である。図11Bは、イエロー現像器54が通信位置に位置している際の現像器保持ユニット50等を示した図である。図11Cは、イエロー現像器54が着脱位置に位置している際の現像器保持ユニット50等を示した図である。図11Dは、現像器保持ユニット50が、ホームポジションに位置している状態を示した図である。 素子の構成を示す平面透視図である。 素子及び送受信部の内部構成を説明するためのブロック図である。 素子54aのメモリセル54hに記憶されている情報を説明するための図である。 画像形成システムの外観構成を示した説明図である。 図15に示した画像形成システムの構成を示すブロック図である。
符号の説明
10 プリンタ、10a プリンタ本体、10b 第一開閉カバー、
10c 第二開閉カバー、10d 感光体ユニット着脱開口、10e 現像器着脱開口、
20 感光体、30 帯電ユニット、40 露光ユニット、50 現像器保持ユニット、
50a、50b、50c、50d 着脱部、50e 回転軸、51 ブラック現像器、
52 マゼンタ現像器、53 シアン現像器、54 イエロー現像器、
51a、52a、53a、54a 素子、54b ICチップ、
54c 共振用コンデンサ、54d アンテナ、54e 整流器、
54f 信号解析部RF、54g 制御部、54h メモリセル、58 位置決め穴、
59 連結穴、60 一次転写ユニット、70 中間転写体、75 感光体ユニット、
76 クリーニングブレード、80 二次転写ユニット、90 定着ユニット、
92 給紙トレイ、94 給紙ローラ、95 表示ユニット、96 レジローラ、
100 制御ユニット、101 メインコントローラ、102 ユニットコントローラ、
111 CPU、112 インターフェイス、113 画像メモリ、
114 メインコントローラ側メモリ、114a EEPROM、114b RAM、
116 ユニットコントローラ側メモリ、116a EEPROM、120 CPU、
121 シリアルインターフェイス、122 本体側メモリ、123 送受信回路、
124 本体側アンテナ、
510 現像ローラ、510a 大径部、510b 軸部、520 シール部材、
522 シール支持板金、524 シール付勢部材、530 トナー収容部、
530a 第一トナー収容部、530b 第二トナー収容部、540 ハウジング、
542 上ハウジング部、543 外面、543a 円弧面、544 下ハウジング部、
546 一端側側壁、547 他端側側壁、550 トナー供給ローラ、
560 規制ブレード、560a ゴム部、560b ゴム支持部、
562 ブレード支持板金、570 ブレード裏部材、572 ハウジング開口、
574 コロ、576 ばね、581a、581b 取付け凸部、
588 位置決めピン、590 連結部材、593a、593b 取付け穴、
595a、595b 連結ピン、
700 画像形成システム、702 コンピュータ、704 表示装置、
708 入力装置、708A キーボード、708B マウス、710 読取装置、
710A フレキシブルディスクドライブ装置、
710B CD−ROMドライブ装置、
802 内部メモリ、804 ハードディスクドライブユニット、T トナー

Claims (12)

  1. 画像形成装置本体に設けられている着脱部に対して着脱可能な現像装置であって、
    現像装置本体と、
    該現像装置本体の長手方向一端側に固定されており、前記現像装置が前記着脱部に装着された際に該着脱部に係合して該着脱部に対する前記現像装置本体の位置決めをするための位置決め部材と、
    前記現像装置本体の長手方向他端側に、該現像装置本体との相対位置が変化可能となるように取り付けられており、前記現像装置が前記着脱部に装着された際に該着脱部と連結される連結部材と、
    前記現像装置本体の前記長手方向一端側に設けられており、前記現像装置が前記着脱部に装着された状態で前記画像形成装置本体側と非接触状態で通信可能な素子と、
    を有することを特徴とする現像装置。
  2. 請求項1に記載の現像装置であって、
    前記着脱部は、移動可能であり、
    前記現像装置は、前記着脱部に装着された状態で該着脱部の移動に伴って第一位置に移動した際に、前記画像形成装置本体に設けられた像担持体に担持された潜像を現像し、
    前記素子は、該現像装置が前記第一位置とは異なる第二位置に移動した際に、前記画像形成装置本体側と非接触状態で通信することを特徴とする現像装置。
  3. 請求項2に記載の現像装置であって、
    前記着脱部は、前記現像装置本体をその長手方向に沿って付勢しているばね、を備え、
    前記ばねが付勢している付勢量に応じて、前記現像装置本体との前記連結部材の相対位置が変化することを特徴とする現像装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の現像装置であって、
    前記現像装置本体は、
    現像剤を担持し、該現像剤によって前記像担持体に担持された潜像を現像するための現像剤担持体と、
    該現像剤担持体の長手方向両端部に設けられ、前記像担持体に当接して該像担持体と前記現像剤担持体との間隔を保持するための間隔保持部材と、
    を備え、
    前記現像装置が前記第一位置に移動した際には、前記間隔保持部材が前記像担持体に当接して前記間隔を保持することを特徴とする現像装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の現像装置であって、
    前記位置決め部材は、その軸方向が前記現像装置本体の長手方向に沿うように、該現像装置本体の、前記長手方向一端側の側壁に固定されている位置決め軸であり、
    該位置決め軸は、前記現像装置が前記着脱部に装着された際に、前記着脱部に設けられた位置決め穴に嵌合して、該着脱部に対する前記現像装置本体の位置決めをすることを特徴とする現像装置。
  6. 請求項5に記載の現像装置であって、
    前記着脱部は、連結穴を備え、
    前記連結部材は、前記連結穴と嵌合可能な連結凸部を備え、前記現像装置本体の、前記長手方向他端側の側壁に取り付けられており、
    前記現像装置が前記着脱部に装着された際に、前記連結凸部が前記連結穴に嵌合することによって、前記連結部材が前記着脱部と連結されることを特徴とする現像装置。
  7. 請求項6に記載の現像装置であって、
    前記現像装置本体は、円状の断面を有する取付け凸部を備え、
    前記連結部材は、楕円状の断面を有し前記取付け凸部と嵌合可能な取付け穴、を備え、
    前記取付け穴は、該取付け穴に嵌合した前記取付け凸部の該取付け穴内の移動を許容することを特徴とする現像装置。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれかに記載の現像装置であって、
    前記現像装置本体は、現像剤を収容するためのハウジングを備え、
    前記素子は、前記ハウジングの、その長手方向に沿って設けられた外面、に取り付けられていることを特徴とする現像装置。
  9. 請求項8に記載の現像装置であって、
    前記現像装置本体は、
    その長手方向両端部にて前記ハウジングに支持されており、現像剤を担持し、該現像剤によって前記像担持体に担持された潜像を現像するための現像剤担持体、
    を備え、
    前記ハウジングの前記外面は、該ハウジングの長手方向に直交する直交面と交わる断面が円弧形状である円弧面、を備え、
    前記素子は、前記円弧面の、前記現像剤担持体から最も離れた位置、に取り付けられていることを特徴とする現像装置。
  10. 画像形成装置本体に設けられている着脱部に対して着脱可能な現像装置であって、
    現像装置本体と、
    該現像装置本体の長手方向一端側に固定されており、前記現像装置が前記着脱部に装着された際に該着脱部に係合して該着脱部に対する前記現像装置本体の位置決めをするための位置決め部材と、
    前記現像装置本体の長手方向他端側に、該現像装置本体との相対位置が変化可能となるように取り付けられており、前記現像装置が前記着脱部に装着された際に該着脱部と連結される連結部材と、
    前記現像装置本体の前記長手方向一端側に設けられており、前記現像装置が前記着脱部に装着された状態で前記画像形成装置本体側と非接触状態で通信可能な素子と、
    を有し、
    前記着脱部は、移動可能であり、
    前記現像装置は、前記着脱部に装着された状態で該着脱部の移動に伴って第一位置に移動した際に、前記画像形成装置本体に設けられた像担持体に担持された潜像を現像し、
    前記素子は、該現像装置が前記第一位置とは異なる第二位置に移動した際に、前記画像形成装置本体側と非接触状態で通信し、
    前記着脱部は、前記現像装置本体をその長手方向に沿って付勢しているばね、を備え、
    前記ばねが付勢している付勢量に応じて、前記現像装置本体との前記連結部材の相対位置が変化し、
    前記現像装置本体は、
    現像剤を担持し、該現像剤によって前記像担持体に担持された潜像を現像するための現像剤担持体と、
    該現像剤担持体の長手方向両端部に設けられ、前記像担持体に当接して該像担持体と前記現像剤担持体との間隔を保持するための間隔保持部材と、
    を備え、
    前記現像装置が前記第一位置に移動した際には、前記間隔保持部材が前記像担持体に当接して前記間隔を保持し、
    前記位置決め部材は、その軸方向が前記現像装置本体の長手方向に沿うように、該現像装置本体の、前記長手方向一端側の側壁に固定されている位置決め軸であり、
    該位置決め軸は、前記現像装置が前記着脱部に装着された際に、前記着脱部に設けられた位置決め穴に嵌合して、該着脱部に対する前記現像装置本体の位置決めをし、
    前記着脱部は、連結穴を備え、
    前記連結部材は、前記連結穴と嵌合可能な連結凸部を備え、前記現像装置本体の、前記長手方向他端側の側壁に取り付けられており、
    前記現像装置が前記着脱部に装着された際に、前記連結凸部が前記連結穴に嵌合することによって、前記連結部材が前記着脱部と連結され、
    前記現像装置本体は、円状の断面を有する取付け凸部を備え、
    前記連結部材は、楕円状の断面を有し前記取付け凸部と嵌合可能な取付け穴、を備え、
    前記取付け穴は、該取付け穴に嵌合した前記取付け凸部の該取付け穴内の移動を許容し、
    前記現像装置本体は、現像剤を収容するためのハウジングを備え、
    前記素子は、前記ハウジングの、その長手方向に沿って設けられた外面、に取り付けられており、
    前記現像装置本体は、
    その長手方向両端部にて前記ハウジングに支持されており、現像剤を担持し、該現像剤によって前記像担持体に担持された潜像を現像するための現像剤担持体、
    を備え、
    前記ハウジングの前記外面は、該ハウジングの長手方向に直交する直交面と交わる断面が円弧形状である円弧面、を備え、
    前記素子は、前記円弧面の、前記現像剤担持体から最も離れた位置、に取り付けられていることを特徴とする現像装置。
  11. 潜像を担持するための像担持体、及び、
    画像形成装置本体に設けられている着脱部に対して着脱可能な現像装置であって、現像装置本体と、該現像装置本体の長手方向一端側に固定されており、前記現像装置が前記着脱部に装着された際に該着脱部に係合して該着脱部に対する前記現像装置本体の位置決めをするための位置決め部材と、前記現像装置本体の長手方向他端側に、該現像装置本体との相対位置が変化可能となるように取り付けられており、前記現像装置が前記着脱部に装着された際に該着脱部と連結される連結部材と、前記現像装置本体の前記長手方向一端側に設けられており、前記現像装置が前記着脱部に装着された状態で前記画像形成装置本体側と非接触状態で通信可能な素子と、を有し、前記着脱部に装着された状態にて前記像担持体に担持された潜像を現像するための現像装置、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  12. コンピュータ、並びに、
    このコンピュータに接続可能な画像形成装置であって、潜像を担持するための像担持体、及び、画像形成装置本体に設けられている着脱部に対して着脱可能な現像装置であって、現像装置本体と、該現像装置本体の長手方向一端側に固定されており、前記現像装置が前記着脱部に装着された際に該着脱部に係合して該着脱部に対する前記現像装置本体の位置決めをするための位置決め部材と、前記現像装置本体の長手方向他端側に、該現像装置本体との相対位置が変化可能となるように取り付けられており、前記現像装置が前記着脱部に装着された際に該着脱部と連結される連結部材と、前記現像装置本体の前記長手方向一端側に設けられており、前記現像装置が前記着脱部に装着された状態で前記画像形成装置本体側と非接触状態で通信可能な素子と、を有し、前記着脱部に装着された状態にて前記像担持体に担持された潜像を現像するための現像装置、を備えた画像形成装置、
    を具備したことを特徴とする画像形成システム。


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