本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかになる。
情報を書き込み可能な素子及び現像剤収容部を有する現像ユニットが着脱可能な着脱部と、潜像を形成可能な感光体と、前記素子に情報を書き込むための書き込み部材と、交流電圧を供給するための交流電圧供給部とを備えた画像形成装置であって、画像形成処理を開始してから終了するまでの間において、前記交流電圧供給部が交流電圧を供給していないときに、前記書き込み部材が、前記着脱部に装着された現像ユニットが有する前記素子に情報を書き込むことを特徴とする画像形成装置。
情報を書き込み可能な素子及び現像剤収容部を有する現像ユニットが着脱部に着脱可能な構成である場合には、着脱部に装着された現像ユニットが取り外される可能性がある。したがって、現像ユニットに収容された現像剤の残量等の情報を該現像ユニットに設けられた素子に適宜書き込んでおくことが好ましい。その一方、交流電圧を供給するための交流電圧供給部を備えている場合、該交流電圧供給部が交流電圧を供給しているときには、電磁的ノイズがその周囲に発生してしまう可能性がある。
前記画像形成装置によれば、画像形成処理を開始してから終了するまでの間において、前記交流電圧供給部が交流電圧を供給していないときに、前記書き込み部材が前記着脱部に装着された現像ユニットが有する前記素子に情報を書き込むから、交流電圧の供給に起因するノイズ等の影響を受けずに精度良く情報を書き込むことが可能となる。
また、かかる画像形成装置において、前記現像ユニットは、現像剤を担持する現像剤担持体を有し、前記交流電圧供給部は、前記現像剤担持体に交流電圧を供給することとしてもよい。
かかる画像形成装置によれば、画像形成処理を開始してから終了するまでの間において、前記交流電圧供給部が前記現像剤担持体に交流電圧を供給していないときに、前記書き込み部材が前記着脱部に装着された現像ユニットが有する前記素子に情報を書き込むから、現像剤担持体への交流電圧の供給に起因するノイズ等の影響を受けずに精度良く情報を書き込むことが可能となる。
また、かかる画像形成装置において、前記感光体を帯電するための帯電部材を有し、前記交流電圧供給部は、前記帯電部材に交流電圧を供給することとしてもよい。
かかる画像形成装置によれば、画像形成処理を開始してから終了するまでの間において、前記交流電圧供給部が前記帯電部材に交流電圧を供給していないときに、前記書き込み部材が前記着脱部に装着された現像ユニットが有する前記素子に情報を書き込むから、帯電部材への交流電圧の供給に起因するノイズ等の影響を受けずに精度良く情報を書き込むことが可能となる。
また、かかる画像形成装置において、前記着脱部を複数備えた移動体と、前記着脱部に前記現像ユニットを着脱するための着脱開口を備え、前記移動体の移動により前記現像ユニットが前記感光体に対向する対向位置に位置した状態にて、該現像ユニットに収容された現像剤による前記潜像の現像が可能となり、前記移動体の移動により前記現像ユニットが前記対向位置とは異なる取り外し位置に位置した状態にて、前記着脱開口を介した該現像ユニットの前記着脱部からの取り外しが可能となり、前記移動体の移動により前記現像ユニットが前記対向位置に到達してから前記取り外し位置に到達するまでの間に、該現像ユニットが有する前記素子に対して、前記書き込み部材が情報を書き込むこととしてもよい。
前記着脱部に前記現像ユニットを着脱するための着脱開口を備えている場合には、着脱部に装着された現像ユニットが着脱開口を介して不用意に取り外される可能性がある。特に、現像ユニットが前記対向位置に位置して現像が行われると該現像ユニット内の現像剤の量が減少するため、減少した現像剤の量に関する情報が素子に書き込まれる前に該現像ユニットが取り外されてしまうと、現像ユニットに収容された現像剤の量等を把握できなくなる可能性がある。
ここで、前述した画像形成装置によれば、前記移動体の移動により前記現像ユニットが前記対向位置に到達してから前記取り外し位置に到達するまでの間に、該現像ユニットが有する前記素子に対して前記書き込み部材が現像剤の残量等の情報を書き込むから、たとえ着脱開口を介して現像剤ユニットが取り外されたとしても、現像ユニットに収容された現像剤の量等が、交流電圧の供給に起因するノイズ等の影響を受けずに精度良く情報を書き込まれることとなる。
また、かかる画像形成装置において、前記対向位置に到達した現像ユニットに設けられた現像剤担持体による前記潜像の現像が終了してから、該現像ユニットが前記取り外し位置に到達するまでの間に、該現像ユニットが有する前記素子に対して、前記書き込み部材が情報を書き込むこととしてもよい。
現像ユニットに設けられた現像剤担持体による潜像の現像が行われると、該現像ユニット内の現像剤は減少する。ここで、前記画像形成装置によれば、前記対向位置に到達した現像ユニットに設けられた現像剤担持体による前記潜像の現像が終了してから、該現像ユニットが前記取り外し位置に到達するまでの間に、該現像ユニットが有する前記素子に対して前記書き込み部材が情報を書き込む。したがって、現像ユニットが有する素子には、現像により減少した現像剤の量に基づいた残量等の情報が書き込まれる。
また、かかる画像形成装置において、前記移動体の移動により、前記現像ユニットが前記対向位置からの移動を開始してから前記取り外し位置に到達するまでの間に、該現像ユニットが有する前記素子に対して、前記書き込み部材が情報を書き込むこととしてもよい。
かかる画像形成装置によれば、前記現像ユニットが前記対向位置からの移動を開始してから前記取り外し位置に到達するまでの時間を利用して、効果的に情報を書き込むことが可能となる。
また、かかる画像形成装置において、前記現像ユニットが前記対向位置からの移動を開始してから前記取り外し位置に到達するまでの間に、該現像ユニットの前記移動体移動方向上流側に隣接する他の現像ユニットが前記対向位置に到達する場合には、前記他の現像ユニットが前記対向位置に到達するまでの間に、該現像ユニットが有する前記素子に対して、前記書き込み部材が情報を書き込むこととしてもよい。
かかる画像形成装置によれば、前記他の現像ユニットが前記対向位置に到達するまでの間に、該現像ユニットが有する前記素子に対して、前記書き込み部材が情報を書き込むから、例えば、前記他の現像ユニットが前記対向位置に到達した後に強制的に現像ユニットが取り外された場合等であっても、前記素子には既に情報が書き込まれていることとなる。
また、かかる画像形成装置において、前記交流電圧の最大電圧値と最小電圧値との差は1000ボルト以上であることとしてもよい。
前記交流電圧の最大電圧値と最小電圧値との差は1000ボルト以上であると発生する電磁的ノイズも大きくなる。前記画像形成装置によれば、画像形成処理を開始してから終了するまでの間において、前記交流電圧供給部が交流電圧を供給していないときに、前記書き込み部材が前記着脱部に装着された現像ユニットが有する前記素子に情報を書き込むから、交流電圧の供給に起因する大きなノイズ等の影響を受けずに精度良く情報を書き込むことが可能となる。
また、かかる画像形成装置において、前記書き込み部材は、前記素子に非接触状態にて情報を書き込むこととしてもよい。
前記書き込み部材が前記素子に非接触状態にて情報を書き込む場合は、前記書き込み部材が前記素子に接触状態にて情報を書き込む場合よりも電磁的ノイズの影響を受けやすい。前記画像形成装置によれば、画像形成処理を開始してから終了するまでの間において、前記交流電圧供給部が交流電圧を供給していないときに、前記書き込み部材が前記着脱部に装着された現像ユニットが有する前記素子に情報を書き込むから、交流電圧の供給に起因する大きなノイズ等の影響を受けずに非接触状態にて精度良く情報を書き込むことが可能となる。
また、かかる画像形成装置において、前記書き込み部材は、前記素子に該素子が設けられている現像ユニットに収容された現像剤の残量を示す情報を書き込むこととしてもよい。
現像を行うにつれて現像ユニットに収容されている現像剤は減少するため、現像剤の残量を素子に適宜書き込んでおくことが好ましい。ここで、かかる画像形成装置によれば、交流電圧の供給に起因する大きなノイズ等の影響を受けずに精度良く残量情報を書き込むことが可能となる。
また、かかる画像形成装置において、前記書き込み部材は、前記素子に該素子が設けられている現像ユニットに収容された現像剤の使用量を示す情報を書き込むこととしてもよい。
現像を行うにつれて現像ユニットに収容されている現像剤は減少するため、現像剤の使用量を素子に適宜書き込んでおくことが好ましい。ここで、かかる画像形成装置によれば、交流電圧の供給に起因する大きなノイズ等の影響を受けずに精度良く使用量情報を書き込むことが可能となる。
情報を書き込み可能な素子及び現像剤収容部を有する現像ユニットが着脱可能な着脱部と、潜像を形成可能な感光体と、前記素子に情報を書き込むための書き込み部材と、交流電圧を供給するための交流電圧供給部とを備えた画像形成装置であって、前記現像ユニットは、現像剤を担持する現像剤担持体を有し、前記交流電圧供給部は、前記現像剤担持体に交流電圧を供給し、画像形成処理を開始してから終了するまでの間において、前記交流電圧供給部が前記現像剤担持体に交流電圧を供給していないときに、前記書き込み部材が、前記着脱部に装着された現像ユニットが有する前記素子に情報を書き込み、前記着脱部を複数備えた移動体と、前記着脱部に前記現像ユニットを着脱するための着脱開口を備え、前記移動体の移動により前記現像ユニットが前記感光体に対向する対向位置に位置した状態にて、該現像ユニットに収容された現像剤による前記潜像の現像が可能となり、前記移動体の移動により前記現像ユニットが前記対向位置とは異なる取り外し位置に位置した状態にて、前記着脱開口を介した該現像ユニットの前記着脱部からの取り外しが可能となり、前記移動体の移動により、前記現像ユニットが前記対向位置からの移動を開始してから前記取り外し位置に到達するまでの間に、該現像ユニットが有する前記素子に対して、前記書き込み部材が情報を書き込み、前記現像ユニットが前記対向位置からの移動を開始してから前記取り外し位置に到達するまでの間に、該現像ユニットの前記移動体移動方向上流側に隣接する他の現像ユニットが前記対向位置に到達する場合には、前記他の現像ユニットが前記対向位置に到達するまでの間に、該現像ユニットが有する前記素子に対して、前記書き込み部材が情報を書き込み、前記交流電圧の最大電圧値と最小電圧値との差は1000ボルト以上であり、前記書き込み部材は、前記素子に非接触状態にて情報を書き込み、前記書き込み部材は、前記素子に該素子が設けられている現像ユニットに収容された現像剤の残量又は使用量を示す情報を書き込む、ことを特徴とする画像形成装置も実現可能である。
情報を書き込み可能な素子及び感光体を有する感光体ユニットが着脱可能な感光体ユニット着脱部と、前記感光体に形成された潜像を現像するための現像装置と、前記素子に情報を書き込むための書き込み部材と、交流電圧を供給するための交流電圧供給部とを備えた画像形成装置であって、画像形成処理を開始してから終了するまでの間において、前記交流電圧供給部が交流電圧を供給していないときに、前記書き込み部材が、前記感光体ユニット着脱部に装着された感光体ユニットが有する前記素子に情報を書き込むことを特徴とする画像形成装置であってもよい。
情報を書き込み可能な素子及び感光体を有する感光体ユニットが感光体着脱部に着脱可能な構成である場合には、着脱部に装着された感光体ユニットが取り外される可能性がある。したがって、感光体ユニットに関する情報を該感光体ユニットに設けられた素子に適宜書き込んでおくことが好ましい。その一方、交流電圧を供給するための交流電圧供給部を備えている場合、該交流電圧供給部が交流電圧を供給しているときには、電磁的ノイズがその周囲に発生してしまう可能性がある。
前記画像形成装置によれば、画像形成処理を開始してから終了するまでの間において、前記交流電圧供給部が交流電圧を供給していないときに、前記書き込み部材が、前記感光体ユニット着脱部に装着された感光体ユニットが有する前記素子に情報を書き込むから、交流電圧の供給に起因するノイズ等の影響を受けずに精度良く情報を書き込むことが可能となる。
また、かかる画像形成装置において、前記現像装置は、現像剤を担持する現像剤担持体を有し、前記交流電圧供給部は、前記現像剤担持体に交流電圧を供給することとしてもよい。
かかる画像形成装置によれば、画像形成処理を開始してから終了するまでの間において、前記交流電圧供給部が前記現像剤担持体に交流電圧を供給していないときに、前記書き込み部材が前記感光体着脱部に装着された感光体ユニットが有する前記素子に情報を書き込むから、現像剤担持体への交流電圧の供給に起因するノイズ等の影響を受けずに精度良く情報を書き込むことが可能となる。
また、かかる画像形成装置において、前記感光体ユニットは、感光体を帯電するための帯電部材を有し、前記交流電圧供給部は、前記帯電部材に交流電圧を供給することとしてもよい。
かかる画像形成装置によれば、画像形成処理を開始してから終了するまでの間において、前記交流電圧供給部が前記帯電部材に交流電圧を供給していないときに、前記書き込み部材が前記感光体着脱部に装着された感光体ユニットが有する前記素子に情報を書き込むから、帯電部材への交流電圧の供給に起因するノイズ等の影響を受けずに精度良く情報を書き込むことが可能となる。
また、かかる画像形成装置において、前記現像装置はユニット化された現像ユニットであり、該現像ユニットが着脱可能な現像ユニット着脱部を複数備えた移動体と、前記現像ユニット着脱部に前記現像ユニットを着脱するための着脱開口を備え、前記移動体の移動により前記現像ユニットが前記感光体に対向する対向位置に位置した状態にて、該現像ユニットに収容された現像剤による前記感光体上の潜像の現像が可能となり、前記移動体の移動により前記現像ユニットが前記対向位置とは異なる取り外し位置に位置した状態にて、前記着脱開口を介した該現像ユニットの前記現像ユニット着脱部からの取り外しが可能となり、前記移動体の移動により前記現像ユニットが前記対向位置に到達してから前記取り外し位置に到達するまでの間に、前記感光体ユニットが有する前記素子に対して、前記書き込み部材が情報を書き込むこととしてもよい。
現像剤収容部を有する現像ユニットが現像ユニット着脱部に着脱可能な構成である場合には、該現像ユニット着脱部に装着された現像ユニットが着脱開口を介して不用意に取り外される可能性がある。ここで、感光体ユニットが素子を有し、この素子に現像ユニットに関連した情報を書き込む構成の場合には、現像ユニットが着脱開口を介して不用意に取り外されてしまうと、前記素子に記憶される情報が不正確なものとなる可能性がある。
ここで、前述した画像形成装置によれば、前記移動体の移動により前記現像ユニットが前記対向位置に到達してから前記取り外し位置に到達するまでの間に、該感光体ユニットが有する前記素子に対して、前記書き込み部材がノイズ等の影響を受けずに情報を書き込むから、たとえ着脱開口を介して現像剤ユニットが不用意に取り外されたとしても、素子に記憶された情報の正確性が損なわれることを抑制できる。
また、かかる画像形成装置において、前記対向位置に到達した現像ユニットに設けられた現像剤担持体による前記潜像の現像が終了してから、該現像ユニットが前記取り外し位置に到達するまでの間に、前記感光体ユニットが有する前記素子に対して、前記書き込み部材が情報を書き込むこととしてもよい。
現像ユニットに設けられた現像剤担持体による潜像の現像が行われると、該現像ユニット内の現像剤は減少する。ここで、前記画像形成装置によれば、前記対向位置に到達した現像ユニットに設けられた現像剤担持体による前記潜像の現像が終了してから、該現像ユニットが前記取り外し位置に到達するまでの間に、前記感光体ユニットが有する前記素子に対して前記書き込み部材が情報を書き込む。したがって、例えば、感光体ユニットが有する素子に、現像により減少した現像剤の量に基づいた残量等の情報を書き込むこと等が可能となる。
また、かかる画像形成装置において、前記移動体の移動により、前記現像ユニットが前記対向位置からの移動を開始してから前記取り外し位置に到達するまでの間に、前記感光体ユニットが有する前記素子に対して、前記書き込み部材が情報を書き込むこととしてもよい。
かかる画像形成装置によれば、前記現像ユニットが前記対向位置からの移動を開始してから前記取り外し位置に到達するまでの時間を利用して、効果的に情報を書き込むことが可能となる。
また、かかる画像形成装置において、前記現像ユニットが前記対向位置からの移動を開始してから前記取り外し位置に到達するまでの間に、該現像ユニットの前記移動体移動方向上流側に隣接する他の現像ユニットが前記対向位置に到達する場合には、前記他の現像ユニットが前記対向位置に到達するまでの間に、前記感光体ユニットが有する前記素子に対して、前記書き込み部材が情報を書き込むこととしてもよい。
かかる画像形成装置によれば、前記他の現像ユニットが前記対向位置に到達するまでの間に、該現像ユニットが有する前記素子に対して、前記書き込み部材が情報を書き込むから、例えば、前記他の現像ユニットが前記対向位置に到達した後に強制的に現像ユニットが取り外された場合等であっても、前記素子には既に情報が書き込まれていることとなる。
また、かかる画像形成装置において、前記交流電圧の最大電圧値と最小電圧値との差は1000ボルト以上であることとしてもよい。
前記交流電圧の最大電圧値と最小電圧値との差は1000ボルト以上であると発生する電磁的ノイズも大きくなる。前記画像形成装置によれば、画像形成処理を開始してから終了するまでの間において、前記交流電圧供給部が交流電圧を供給していないときに、前記書き込み部材が前記感光体着脱部に装着された感光体ユニットが有する前記素子に情報を書き込むから、交流電圧の供給に起因する大きなノイズ等の影響を受けずに精度良く情報を書き込むことが可能となる。
また、かかる画像形成装置において、前記書き込み部材は、前記素子に非接触状態にて情報を書き込むこととしてもよい。
前記書き込み部材が前記素子に非接触状態にて情報を書き込む場合は、前記書き込み部材が前記素子に接触状態にて情報を書き込む場合よりも電磁的ノイズの影響を受けやすい。前記画像形成装置によれば、画像形成処理を開始してから終了するまでの間において、前記交流電圧供給部が交流電圧を供給していないときに、前記書き込み部材が前記感光体着脱部に装着された感光体ユニットが有する前記素子に情報を書き込むから、交流電圧の供給に起因する大きなノイズ等の影響を受けずに非接触状態にて精度良く情報を書き込むことが可能となる。
また、コンピュータ本体、及び、このコンピュータ本体と接続される画像形成装置であって、情報を書き込み可能な素子及び現像剤担持体を有する現像ユニットが着脱可能な着脱部と、潜像を形成可能な感光体と、前記素子に情報を書き込むための書き込み部材と、交流電圧を供給するための交流電圧供給部とを備えた画像形成装置、を有するコンピュータシステムであって、画像形成処理を開始してから終了するまでの間において、前記交流電圧供給部が交流電圧を供給していないときに、前記書き込み部材が、前記着脱部に装着された現像ユニットが有する前記素子に情報を書き込むことを特徴とするコンピュータシステムも実現可能である。
また、コンピュータ本体、及び、このコンピュータ本体と接続される画像形成装置であって、情報を書き込み可能な素子及び感光体を有する感光体ユニットが着脱可能な感光体ユニット着脱部と、前記感光体に形成された潜像を現像するための現像装置と、前記素子に情報を書き込むための書き込み部材と、交流電圧を供給するための交流電圧供給部とを備えた画像形成装置、を有するコンピュータシステムであって、画像形成処理を開始してから終了するまでの間において、前記交流電圧供給部が交流電圧を供給していないときに、前記書き込み部材が、前記感光体ユニット着脱部に装着された感光体ユニットが有する前記素子に情報を書き込むことを特徴とするコンピュータシステムも実現可能である。
回転軸と、該回転軸の径よりも大きな径を有する大径部であって、現像剤を担持するための大径部と、を有し、前記回転軸回りに回転可能な現像剤担持体と、通信可能な素子と、現像剤を収容するための現像剤収容部と、を有する現像ユニットにおいて、前記素子は、前記回転軸の軸方向において前記大径部よりも外側に設けられていることを特徴とする現像ユニット。
前記現像ユニットによれば、前記素子が、前記回転軸の軸方向において前記大径部よりも外側に設けられているから、例え、前記現像剤担持体に交流電圧が印加されること等により電磁的ノイズが発生したとしても、かかるノイズの通信への悪影響を少なくすることが可能となり、当該素子に対する正確な通信を実現することが可能となる。
また、前記回転軸及び前記大径部は導電性を有し、交流電圧を印加可能であることとしてもよい。
このような場合には、電磁的ノイズの通信への影響度は顕著になるから、上述した効果、すなわち、電磁的ノイズの通信への悪影響を少なくすることが可能となり、当該素子に対する正確な通信を実現することが可能となるという効果がより有効に発揮されることとなる。
また、前記現像剤収容部を形成するためのハウジングを有し、前記素子は該ハウジングに設けられていることとしてもよい。
このような場合には、素子を取り付け易い位置に備えた現像ユニットを実現することが可能となる。
また、該現像ユニットの着脱可能な着脱部を複数備えた回転体を有する画像形成装置本体の、該着脱部に着脱可能であって、前記素子は、前記現像ユニットが前記着脱部に装着された際に、前記回転体の回転径方向において前記現像剤担持体及び現像剤収容部を有する現像ユニット本体よりも外側に位置することとしてもよい。
このような場合には、前記回転体の回転径方向において現像ユニット本体よりも外側に素子が配置されることとなるから、素子の取り付けがさらに容易となる。
また、該現像ユニットの着脱可能な着脱部を複数備えた回転体と、該着脱部に装着された現像ユニットが有する素子と無線で通信するためのアンテナとを有する画像形成装置本体の、該着脱部に着脱可能であって、前記素子は、前記現像ユニットが前記着脱部に装着された際に、前記回転体の回転径方向において前記アンテナよりも内側に位置することとしてもよい。
このような場合には、前記回転体の回転径方向において前記アンテナよりも内側に素子が配置されることとなるから、現像用本体アンテナの取り付けも容易となる。
次に、回転軸と、該回転軸の径よりも大きな径を有する大径部であって、現像剤を担持するための大径部と、を有し、前記回転軸回りに回転可能な現像剤担持体と、通信可能な素子と、現像剤を収容するための現像剤収容部と、を有する現像ユニットと、該現像ユニットが着脱可能な着脱部と、該着脱部に装着された現像ユニットが有する素子と無線で通信するためのアンテナと、を有する画像形成装置において、前記素子は、前記回転軸の軸方向において前記大径部よりも外側に設けられていることを特徴とする画像形成装置。
前記画像形成装置によれば、前記素子が、前記回転軸の軸方向において前記大径部よりも外側に設けられているから、例え、前記現像剤担持体に交流電圧が印加されること等により電磁的ノイズが発生したとしても、かかるノイズの通信への悪影響を少なくすることが可能となり、当該素子に対する正確な通信を実現することが可能となる。
また、前記回転軸及び前記大径部は導電性を有し、交流電圧を印加することとしてもよい。
このような場合には、電磁的ノイズの通信への影響度は顕著になるから、上述した効果、すなわち、電磁的ノイズの通信への悪影響を少なくすることが可能となり、当該素子に対する正確な通信を実現することが可能となるという効果がより有効に発揮されることとなる。
また、前記現像ユニットは、前記現像剤収容部を形成するためのハウジングを有し、前記素子は該ハウジングに設けられていることとしてもよい。
このような場合には、素子を取り付け易い位置に備えた画像形成装置を実現することが可能となる。
また、前記素子は、前記現像ユニットが前記着脱部に装着された際に、前記回転体の回転径方向において前記現像剤担持体及び現像剤収容部を有する現像ユニット本体よりも外側に位置することとしてもよい。
このような場合には、前記回転体の回転径方向において現像ユニット本体よりも外側に素子が配置されることとなるから、素子の取り付けがさらに容易となる。
また、前記素子は、前記現像ユニットが前記着脱部に装着された際に、前記回転体の回転径方向において前記アンテナよりも内側に位置することとしてもよい。
このような場合には、前記回転体の回転径方向において前記アンテナよりも内側に素子が配置されることとなるから、現像用本体アンテナの取り付けも容易となる。
また、前記着脱部に前記現像ユニットを着脱するための着脱開口と、潜像を形成可能な感光体と、を有し、前記回転体の回転により前記現像ユニットが前記感光体に対向する対向位置に位置した状態にて、該現像ユニットに収容された現像剤による前記潜像の現像が可能となり、前記回転体の回転により前記現像ユニットが前記対向位置とは異なる取り外し位置に位置した状態にて、前記着脱開口を介した該現像ユニットの前記着脱部からの取り外しが可能となり、前記回転体の回転により前記現像ユニットが前記対向位置に到達してから前記取り外し位置に到達するまでの間に、該現像ユニットが有する前記素子に対して、前記アンテナを用いて情報を書き込むこととしてもよい。
前記着脱部に前記現像ユニットを着脱するための着脱開口を備えている場合には、着脱部に装着された現像ユニットが着脱開口を介して不用意に取り外される可能性がある。特に、現像ユニットが前記対向位置に位置して現像が行われると該現像ユニット内の現像剤の量が減少するため、減少した現像剤の量に関する情報が素子に書き込まれる前に該現像ユニットが取り外されてしまうと、現像ユニットに収容された現像剤の量等を把握できなくなる可能性がある。
上記のような場合には、かかる問題点を解消することが可能となる。
また、交流電圧を供給するための交流電圧供給部を有し、前記交流電圧供給部が前記現像剤担持体に交流電圧を供給しているときに、前記アンテナを用いて、前記着脱部に装着された現像ユニットが有する前記素子に情報を書き込むこととしてもよい。
このような場合には、前記交流電圧供給部が前記現像剤担持体に交流電圧を供給しているときに素子に情報を書き込むため、電磁的ノイズが通信へ悪影響を及ぼす可能性がより高くなるから、上述した効果、すなわち、電磁的ノイズの通信への悪影響を少なくすることが可能となり、当該素子に対する正確な通信を実現することが可能となるという効果がより有効に発揮されることとなる。
また、前記交流電圧の最大電圧値と最小電圧値の差は1000ボルト以上であることとしてもよい。
前記交流電圧の最大電圧値と最小電圧値との差は1000ボルト以上であると発生する電磁的ノイズも大きくなるから、上述した効果、すなわち、電磁的ノイズの通信への悪影響を少なくすることが可能となり、当該素子に対する正確な通信を実現することが可能となるという効果がより有効に発揮されることとなる。
また、前記アンテナは、前記素子に非接触状態にて通信可能であることとしてもよい。
このような場合には、前記アンテナ及び前記素子間の通信に係る環境が、例えば接触状態にて通信する場合に比較して厳しくなるから、上述した効果、すなわち、電磁的ノイズの通信への悪影響を少なくすることが可能となり、当該素子に対する正確な通信を実現することが可能となるという効果がより有効に発揮されることとなる。
また、回転軸と、該回転軸の径よりも大きな径を有する大径部であって、現像剤を担持するための大径部と、を有し、前記回転軸回りに回転可能な現像剤担持体と、通信可能な素子と、現像剤を収容するための現像剤収容部と、を有する現像ユニットと、該現像ユニットが着脱可能な着脱部と、該着脱部に装着された現像ユニットが有する素子と無線で通信するためのアンテナと、を有する画像形成装置において、前記素子は、前記回転軸の軸方向において前記大径部よりも外側に設けられており、前記回転軸及び前記大径部は導電性を有し、交流電圧を印加し、前記現像ユニットは、前記現像剤収容部を形成するためのハウジングを有し、前記素子は該ハウジングに設けられており、前記素子は、前記現像ユニットが前記着脱部に装着された際に、前記回転体の回転径方向において前記現像剤担持体及び現像剤収容部を有する現像ユニット本体よりも外側に位置し、前記素子は、前記現像ユニットが前記着脱部に装着された際に、前記回転体の回転径方向において前記アンテナよりも内側に位置し、前記着脱部に前記現像ユニットを着脱するための着脱開口と、潜像を形成可能な感光体と、を有し、前記回転体の回転により前記現像ユニットが前記感光体に対向する対向位置に位置した状態にて、該現像ユニットに収容された現像剤による前記潜像の現像が可能となり、前記回転体の回転により前記現像ユニットが前記対向位置とは異なる取り外し位置に位置した状態にて、前記着脱開口を介した該現像ユニットの前記着脱部からの取り外しが可能となり、前記回転体の回転により前記現像ユニットが前記対向位置に到達してから前記取り外し位置に到達するまでの間に、該現像ユニットが有する前記素子に対して、前記アンテナを用いて情報を書き込み、交流電圧を供給するための交流電圧供給部を有し、前記交流電圧供給部が前記現像剤担持体に交流電圧を供給しているときに、前記アンテナを用いて、前記着脱部に装着された現像ユニットが有する前記素子に情報を書き込み、前記交流電圧の最大電圧値と最小電圧値の差は1000ボルト以上であり、前記アンテナは、前記素子に非接触状態にて通信可能であることを特徴とする画像形成装置も実現可能である。
また、コンピュータ本体、コンピュータ本体に接続可能な表示装置、及び、コンピュータ本体に接続可能な画像形成装置であって、回転軸と、該回転軸の径よりも大きな径を有する大径部であって、現像剤を担持するための大径部と、を有し、前記回転軸回りに回転可能な現像剤担持体と、通信可能な素子と、現像剤を収容するための現像剤収容部と、を有する現像ユニットと、該現像ユニットが着脱可能な着脱部と、該着脱部に装着された現像ユニットが有する素子と無線で通信するためのアンテナと、を有する画像形成装置であって、前記素子は、前記回転軸の軸方向において前記大径部よりも外側に設けられている画像形成装置、を具備することを特徴とするコンピュータシステムも実現可能である。
<> 第一実施形態 <>
===画像形成装置(レーザビームプリンタ)の概要===
次に、図1及び図2を用いて、画像形成装置としてレーザビームプリンタ(以下、「プリンタ」ともいう。)10を例にとって、その概要について説明する。図1は、プリンタ本体10aに対する、現像ユニット54(51、52、53)及び感光体ユニット75の着脱構成を説明するための図である。図2は、プリンタ10を構成する主要構成要素を示した図である。なお、図2は、図1におけるX方向と垂直な断面の図である。また、図1、図2には、矢印にて上下方向を示しており、例えば、給紙トレイ92は、プリンタ10の下部に配置されており、定着ユニット90は、プリンタ10の上部に配置されている。
<着脱構成>
プリンタ本体10aには、現像ユニット54(51、52、53)、及び感光体ユニット75が着脱可能である。これら現像ユニット54(51、52、53)及び感光体ユニット75がプリンタ本体10aに装着されることにより、プリンタ10が構成される。
プリンタ本体10aは、開閉可能な第一開閉カバー10b、第一開閉カバー10bより内側に設けられ開閉可能な第二開閉カバー10c、感光体ユニット75を着脱するための感光体ユニット着脱開口10d、及び、現像ユニット54(51、52、53)を着脱するための現像ユニット着脱開口10eを有している。
ここで、ユーザが第一開閉カバー10bを開くことにより、感光体ユニット着脱開口10dを介して感光体ユニット75をプリンタ本体10aに着脱することが可能となる。さらに、ユーザが第二開閉カバー10cを開くことにより、現像ユニット着脱開口10eを介して現像ユニット54(51、52、53)をプリンタ本体10aに着脱することが可能となる。
<プリンタ10の概要>
現像ユニット54(51、52、53)及び感光体ユニット75がプリンタ本体10aに装着された状態におけるプリンタ10の概要を説明する。
本実施の形態に係るプリンタ10は、図2に示すように、潜像を担持する潜像担持体である感光体20の回転方向に沿って、帯電ユニット30、露光ユニット40、YMCK現像デバイス50、一次転写ユニット60、中間転写体70、クリーニングブレード76を有し、さらに、二次転写ユニット80、定着ユニット90、ユーザへの報知手段を構成するための液晶パネル等からなる表示ユニット95、及び、これらのユニット等を制御しプリンタ10の動作を制御する制御ユニット100(図3)を有している。
感光体20は、円筒状の導電性基材とその外周面に形成された感光層を有し、中心軸を中心に回転可能であり、本実施の形態においては、図2中の矢印で示すように時計回りに回転する。
帯電ユニット30は、感光体20を帯電するための装置であり、露光ユニット40は、レーザを照射することによって帯電された感光体20上に潜像を形成する装置である。この露光ユニット40は、半導体レーザ、ポリゴンミラー、F−θレンズ等を有しており、パーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ等の不図示のホストコンピュータから入力された画像信号に基づいて、変調されたレーザを帯電された感光体20上に照射する。
YMCK現像デバイス50は、移動体としてのロータリー55と、このロータリー55に装着された4つの現像ユニットを有している。ロータリー55は、回転可能であり、4つの現像ユニット51、52、53、54それぞれを現像ユニット着脱開口10eを介して着脱可能な、4つの着脱部55b、55c、55d、55eを備えている。シアン(C)トナーを収容したシアン現像ユニット51は、着脱部55bに対して着脱可能であり、マゼンタ(M)トナーを収容したマゼンタ現像ユニット52は、着脱部55cに対して着脱可能であり、ブラック(K)トナーを収容したブラック現像ユニット53は、着脱部55dに対して着脱可能であり、イエロー(Y)トナーを収容したイエロー現像ユニット54は、着脱部55eに対して着脱可能である。
ロータリー55は、回転することにより、着脱部55b、55c、55d、55eにそれぞれ装着された前記4つの現像ユニット51、52、53、54を移動させる。すなわち、このロータリー55は、装着された4つの現像ユニット51、52、53、54を、中心軸55aを中心として、それらの相対位置を維持したまま回転させる。そして、感光体20に形成された潜像に、現像ユニット51、52、53、54を選択的に対向させ、それぞれの現像ユニット51、52、53、54に収容されたトナーにて、感光体20上の潜像を現像する。なお、各現像ユニットの詳細については後述する。
一次転写ユニット60は、感光体20に形成された単色トナー像を中間転写体70に転写するための装置であり、4色のトナーが順次重ねて転写されると、中間転写体70にフルカラートナー像が形成される。
中間転写体70は、エンドレスのベルトであり、感光体20とほぼ同じ周速度にて回転駆動される。中間転写体70の近傍には同期用読み取りセンサRSが設けられている。この同期用読み取りセンサRSは、中間転写体70の基準位置を検知するためのセンサであり、主走査方向と直交する副走査方向における同期信号Vsyncを得る。同期用読み取りセンサRSは、光を発するための発光部と、光を受光するための受光部とを有している。前記発光部から発せられた光が、中間転写体70の所定の位置に形成された穴を通過し、前記受光部によって受光された際に、同期用読み取りセンサRSは、パルス信号を発する。このパルス信号は、中間転写体70が一回転する毎に一つ発せられる。
二次転写ユニット80は、中間転写体70上に形成された単色トナー像やフルカラートナー像を紙、フィルム、布等の記録媒体に転写するための装置である。
定着ユニット90は、記録媒体上に転写された単色トナー像やフルカラートナー像を紙等の記録媒体に融着させて永久像とするための装置である。
クリーニングブレード76は、ゴム製であり、感光体20の表面に当接している。このクリーニングブレード76は、一次転写ユニット60によって中間転写体70上にトナー像が転写された後に、感光体20上に残存するトナーを掻き落として除去する。
感光体ユニット75は、一次転写ユニット60と露光ユニット40との間に設けられ、感光体20、情報を書き込み可能な素子75a、帯電ユニット30、クリーニングブレード76、及び、クリーニングブレード76により掻き落とされたトナーを収容する廃トナー収容部76aを有している。なお、素子75aは、書き込まれた各種の情報を記憶可能な構成となっている。
制御ユニット100は、図3に示すようにメインコントローラ101と、ユニットコントローラ102とで構成され、メインコントローラ101には画像信号が入力され、この画像信号に基づく指令に応じてユニットコントローラ102が前記各ユニット等を制御して画像を形成する。
===プリンタ10の動作===
次に、このように構成されたプリンタ10の動作について、他の構成要素にも言及しつつ説明する。
まず、不図示のホストコンピュータからの画像信号がインターフェイス(I/F)112を介してプリンタ10のメインコントローラ101に入力されると、このメインコントローラ101からの指令に基づくユニットコントローラ102の制御により感光体20、及び中間転写体70が回転する。その後、同期用読み取りセンサRSにより中間転写体70の基準位置が検出され、パルス信号が出力される。このパルス信号は、シリアルインターフェイス121を介してユニットコントローラ102に送られる。ユニットコントローラ102は、受信したパルス信号を基準として、以下の動作を制御する。
感光体20は、回転しながら、帯電位置において帯電ユニット30により順次帯電される。感光体20の帯電された領域は、感光体20の回転に伴って露光位置に至り、露光ユニット40によって、第1色目、例えばイエローYの画像情報に応じた潜像が該領域に形成される。
感光体20上に形成された潜像は、感光体20の回転に伴って現像位置に至り、イエロー現像ユニット54によってイエロートナーで現像される。これにより、感光体20上にイエロートナー像が形成される。
感光体20上に形成されたイエロートナー像は、感光体20の回転に伴って一次転写位置に至り、一次転写ユニット60によって、中間転写体70に転写される。この際、一次転写ユニット60には、トナーの帯電極性とは逆の極性の一次転写電圧が印加される。なお、この間、二次転写ユニット80は、中間転写体70から離間している。
上記の処理が、第2色目、第3色目及び第4色目について繰り返して実行されることにより、各画像信号に対応した各色のトナー像が、中間転写体70に重なり合って転写される。これにより、中間転写体70上にはフルカラートナー像が形成される。
中間転写体70上に形成されたフルカラートナー像は、中間転写体70の回転に伴って二次転写位置に至り、二次転写ユニット80によって記録媒体に転写される。なお、記録媒体は、給紙トレイ92から、給紙ローラ94、レジローラ96を介して二次転写ユニット80へ搬送される。また、転写動作を行う際、二次転写ユニット80は中間転写体70に押圧されるとともに二次転写電圧が印加される。
記録媒体に転写されたフルカラートナー像は、定着ユニット90によって加熱加圧されて記録媒体に融着される。
一方、感光体20は一次転写位置を経過した後に、クリーニングブレード76によって、その表面に付着しているトナーが掻き落とされ、次の潜像を形成するための帯電に備える。掻き落とされたトナーは、廃トナー収容部76aに回収される。
===制御ユニットの概要===
次に、制御ユニット100の構成について図3を参照しつつ説明する。図3は、プリンタ10に設けられた制御ユニット100を示すブロック図である。
制御ユニット100のメインコントローラ101は、インターフェイス112を介してホストコンピュータと接続され、このホストコンピュータから入力された画像信号を記憶するための画像メモリ113を備えている。
制御ユニット100のユニットコントローラ102は、各ユニット(帯電ユニット30、露光ユニット40、一次転写ユニット60、感光体ユニット75、二次転写ユニット80、定着ユニット90、表示ユニット95)及びYMCK現像デバイス50と電気的に接続され、それらが備えるセンサからの信号を受信することによって、各ユニット及びYMCK現像デバイス50の状態を検出しつつ、メインコントローラ101から入力される信号に基づいて、各ユニット及びYMCK現像デバイス50を制御する。各ユニット及びYMCK現像デバイス50を駆動するための構成要素として、図3では、感光体ユニット駆動制御回路、帯電ユニット駆動制御回路、露光ユニット駆動制御回路127、YMCK現像デバイス駆動制御回路125、一次転写ユニット駆動制御回路、二次転写ユニット駆動制御回路、定着ユニット駆動制御回路、及び、表示ユニット駆動制御回路が示されている。
露光ユニット40に接続された露光ユニット駆動制御回路127は、現像剤の消費量を検知するための消費量検知手段たる画素カウンタ127aを有している。この画素カウンタ127aは、露光ユニット40に入力される画素数をカウントする。なお、画素カウンタ127aは、露光ユニット40に設けてもよいし、メインコントローラ101に設けてもよい。なお、画素数とは、プリンタ10の基本解像度単位の画素数、換言すれば、実際に印刷する画像の画素数である。トナーTの消費量(使用量)は、画素数に比例するため、画素数をカウントすることにより、トナーTの消費量を検知することができる。
YMCK現像デバイス駆動制御回路125には、交流電圧供給部126aから交流電圧が供給され、直流電圧供給部126bから直流電圧が供給される。YMCK現像デバイス駆動制御回路125は、これらの交流電圧と直流電圧を重畳した電圧を、適宜のタイミングで現像ローラに印加して、現像ローラと感光体との間に交番電界を形成する。
また、ユニットコントローラ102が備えるCPU120は、シリアルインターフェイス(I/F)121を介して、シリアルEEPROM等の不揮発性記憶素子(以下、「本体側メモリ」ともいう。)122に接続されている。
また、CPU120は、シリアルインターフェイス121、送受信回路123、及び、現像ユニットが有する素子と無線で通信するためのアンテナとしての本体側アンテナ(現像ユニット素子通信用アンテナ)124bを介して、各現像ユニット51、52、53、54に設けられた素子51a、52a、53a、54aと、無線にて通信可能となっている。また、CPU120は、シリアルインターフェイス121、送受信回路123、及び、本体側アンテナ(感光体ユニット素子通信用アンテナ)124aを介して、感光体ユニット75に設けられた素子75aと無線にて通信可能となっている。無線通信の際に、書き込み部材(書き込み手段)としての現像ユニット素子通信用アンテナ124bは、各現像ユニット51、52、53、54に設けられた素子51a、52a、53a、54aに情報を書き込む。また、この現像ユニット素子通信用アンテナ124bは、各現像ユニット51、52、53、54に設けられた素子51a、52a、53a、54aから情報を読み込むことも可能である。無線通信の際に、書き込み部材(書き込み手段)としての感光体ユニット素子通信用アンテナ124aは、感光体ユニット75に設けられた素子75aに情報を書き込む。また、この感光体ユニット素子通信用アンテナ124aは、感光体ユニット75に設けられた素子75aから情報を読み込むことも可能である。
===現像ユニットの概要===
次に、図4、図5を用いて、現像ユニットの概要について説明する。図4は、イエロー現像ユニット54を現像ローラ510側から見た斜視図である。図5は、イエロー現像ユニット54の主要構成要素を示した断面図である。なお、図5にも、矢印にて上下方向を示しており、例えば、現像ローラ510の中心軸は、感光体20の中心軸よりも下方にある。また、図5では、イエロー現像ユニット54が、感光体20と対向する現像位置に位置している状態にて示されている。
YMCK現像デバイス50には、シアン(C)トナーを収容したシアン現像ユニット51、マゼンタ(M)トナーを収容したマゼンタ現像ユニット52、ブラック(K)トナーを収容したブラック現像ユニット53及びイエロー(Y)トナーを収容したイエロー現像ユニット54が設けられているが、各現像ユニットの構成は同様であるので、以下、イエロー現像ユニット54について説明する。
イエロー現像ユニット54は、現像剤としてのイエロートナーTを収容するための現像剤収容部、すなわち、第1収容部530・第2収容部535、素子54a、前記現像剤収容部を形成するためのハウジング540、現像剤担持体としての現像ローラ510、この現像ローラ510にトナーTを供給するトナー供給ローラ550、現像ローラ510に担持されたトナーTの層厚を規制する規制ブレード560等が設けられている。
ハウジング540は、一体成形された上ハウジングと下ハウジング等を接合して製造されたものであり、その内部は下部から上方に(図5の上下方向)延出させた規制壁545により、第1収容部530と第2収容部535とに分けられている。これら第1収容部530と第2収容部535は、現像剤としてのトナーTを収容するための現像剤収容部(530、535)を形成している。第1収容部530と第2収容部535とは、上部が連通され、規制壁545によりトナーTの移動が規制されている。なお、第1収容部530及び第2収容部535に収容されたトナーTを攪拌するための攪拌部材を設けてもよいが、本実施の形態では、ロータリー55の回転に伴って各現像ユニット(シアン現像ユニット51、マゼンタ現像ユニット52、ブラック現像ユニット53、イエロー現像ユニット54)が回転し、これにより各現像ユニット内のトナーTが攪拌されるため、第1収容部530及び第2収容部535には攪拌部材を設けていない。
ハウジング540の外面には情報を書き込み可能な素子54aが設けられている。素子54aは、書き込まれた情報を記憶可能な構成であり、その詳細については後述する。
第1収容部530の下部には、ハウジング540の外部と連通する開口541が設けられている。第1収容部530には、トナー供給ローラ550が、その周面を前記開口541に臨ませて設けられ、ハウジング540に回転可能に支持されている。また、ハウジング540の外側からは、開口541に周面を臨ませて、現像ローラ510が設けられ、この現像ローラ510は、トナー供給ローラ550に当接している。
現像ローラ510は、トナーTを担持して感光体20と対向する現像位置に搬送する。この現像ローラ510は、アルミニウム、ステンレス、鉄等により製造されており、必要に応じて、ニッケルメッキ、クロムメッキ等や、トナー担持領域にはサンドブラスト等が施されている。また、現像ローラ510は、中心軸を中心として回転可能であり、図5に示すように、感光体20の回転方向(図5において時計方向)と逆の方向(図5において反時計方向)に回転する。その中心軸は、感光体20の中心軸よりも下方にある。また、図5に示すように、イエロー現像ユニット54が感光体20と対向している状態では、現像ローラ510と感光体20との間には空隙が存在する。すなわち、イエロー現像ユニット54は、感光体20上に形成された潜像を非接触状態で現像する。なお、感光体20上に形成された潜像を現像する際には、現像ローラ510と感光体20との間に交番電界が形成される。
トナー供給ローラ550は、第1収容部530及び第2収容部535に収容されたトナーTを現像ローラ510に供給する。このトナー供給ローラ550は、ポリウレタンフォーム等からなり、弾性変形された状態で現像ローラ510に当接している。トナー供給ローラ550は、第1収容部530の下部に配置されており、第1収容部530及び第2収容部に収容されたトナーTは、第1収容部530の下部にてトナー供給ローラ550によって現像ローラ510に供給される。トナー供給ローラ550は、中心軸を中心として回転可能であり、その中心軸は、現像ローラ510の回転中心軸よりも下方にある。また、トナー供給ローラ550は、現像ローラ510の回転方向(図5において反時計方向)と逆の方向(図5において時計方向)に回転する。なお、トナー供給ローラ550は、第1収容部530及び第2収容部535に収容されたトナーTを現像ローラ510に供給する機能を有するとともに、現像後に現像ローラ510に残存しているトナーTを、現像ローラ510から剥ぎ取る機能をも有している。
規制ブレード560は、現像ローラ510に担持されたトナーTの層厚を規制し、また、現像ローラ510に担持されたトナーTに電荷を付与する。この規制ブレード560は、ゴム部560aと、ゴム支持部560bとを有している。ゴム部560aは、シリコンゴム、ウレタンゴム等からなり、ゴム支持部560bは、リン青銅、ステンレス等のバネ性を有する薄板である。ゴム部560aは、ゴム支持部560bに支持されており、ゴム支持部560bは、その一端がブレード支持板金562に固定されている。ブレード支持板金562は、後述するシールフレーム526に固定され、規制ブレード560とともに、後述するシールユニット520の一部をなしてハウジング540に取り付けられている。この状態で、ゴム部560aは、ゴム支持部560bの撓みによる弾性力によって、現像ローラ510に押しつけられている。
また、規制ブレード560の現像ローラ510側とは逆側には、モルトプレーン等からなるブレード裏部材570が設けられている。ブレード裏部材570は、ゴム支持部560bとハウジング540との間にトナーTが入り込むことを防止して、ゴム支持部560bの撓みによる弾性力を安定させるとともに、ゴム部560aの真裏からゴム部560aを現像ローラ510の方向へ付勢することによって、ゴム部560aを現像ローラ510に押しつけている。したがって、ブレード裏部材570は、ゴム部560aの現像ローラ510への均一当接性及びシール性を向上させている。
規制ブレード560の、ブレード支持板金562に支持されている側とは逆側の端、すなわち、先端は、現像ローラ510に接触しておらず、該先端から所定距離だけ離れた部分が、現像ローラ510に幅を持って接触している。すなわち、規制ブレード560は、現像ローラ510にエッジにて当接しておらず、腹当たりにて当接している。また、規制ブレード560は、その先端が現像ローラ510の回転方向の上流側に向くように配置されており、いわゆるカウンタ当接している。なお、規制ブレード560が現像ローラ510に当接する当接位置は、現像ローラ510の中心軸よりも下方であり、かつ、トナー供給ローラ550の中心軸よりも下方である。
シール部材520は、イエロー現像ユニット54内のトナーTがユニット外に漏れることを防止するとともに、現像位置を通過した現像ローラ510上のトナーTを、掻き落とすことなく現像ユニット内に回収する。このシール部材520は、ポリエチレンフィルム等からなるシールである。シール部材520は、シール支持板金522によって支持されており、シール支持板金522を介してフレーム540に取り付けられている。また、シール部材520の現像ローラ510側とは逆側には、モルトプレーン等からなるシール付勢部材524が設けられており、シール部材520は、シール付勢部材524の弾性力によって、現像ローラ510に押しつけられている。なお、シール部材520が現像ローラ510に当接する当接位置は、現像ローラ510の中心軸よりも上方である。
このように構成されたイエロー現像ユニット54において、トナー供給ローラ550が、現像剤収容部たる第1収容部530及び第2収容部535に収容されているトナーTを現像ローラ510に供給する。現像ローラ510に供給されたトナーTは、現像ローラ510の回転に伴って、規制ブレード560の当接位置に至り、該当接位置を通過する際に、層厚が規制されるとともに、電荷が付与される。層厚が規制された現像ローラ510上のトナーTは、現像ローラ510のさらなる回転によって、感光体20に対向する現像位置に至り、該現像位置にて交番電界下で感光体20上に形成された潜像の現像に供される。現像ローラ510のさらなる回転によって現像位置を通過した現像ローラ510上のトナーTは、シール部材520を通過して、該シール部材520によって掻き落とされることなく現像ユニット内に回収される。
===素子の構成===
次に、図6A、図6B、図7、図8を参照しつつ、現像ユニットに設けられた素子、感光体ユニットに設けられた素子の構成についてデータの送受信構成を含めて説明する。図6Aは、素子の構成を示す平面透視図である。図6Bは素子及び送受信部の内部構成を説明するためのブロック図である。図7は、素子54aのメモリセル54hに記憶されている情報を説明するための図である。図8は、感光体ユニット75に備えられた素子54aが有するメモリセルに記憶されている情報を説明するための図である。
イエロー現像ユニット54以外の現像ユニットに設けられている素子についても同様であるため、以下、イエロー現像ユニット54に設けられている素子54aを例にとって説明する。
素子54aと本体側アンテナ124bとが所定の位置関係、例えば、相互距離が10mm以内にあれば、互いに非接触状態にて、情報を送受信可能となっている。この素子54aは、全体としてごく小型かつ薄型で、片面に粘着性を持たせてシールとして対象物に貼着させることもできる。メモリタグなどと呼ばれ、多種市販されているものである。
素子54aは、非接触ICチップ54b、金属皮膜をエッチングして形成された共振用コンデンサ54c、及び、アンテナ54dとしての平面状コイルとを有し、これらがプラスチックフィルム上に実装され、透明なカバーシートにより被覆されている。
プリンタ本体10aは、本体側アンテナ124bとしてのコイル、送受信回路123、及び、プリンタ本体10aの制御部(CPU)120に接続されるシリアルインターフェイス121を有している。
非接触ICチップ54bは、整流器54e、信号解析部RF(Radio Frequency)54f、制御部54g、メモリセル54hを有している。メモリセル54hは、NAND型フラッシュROMなど電気的に読み書き可能な不揮発性のメモリであり、書き込まれた情報を記憶しておくこと、及び、記憶した情報を外部から読み取ることが可能なものである。
素子54aのアンテナ54dと、本体側アンテナ124bとは、互いに無線にて通信し合い、メモリセル54hに保存された情報の読み取りやメモリセル54hへの情報の書き込みを行う。また、プリンタ本体10aの送受信回路123で発生された高周波信号は、本体側アンテナ124bを介して高周波磁界として誘起される。この高周波磁界は、素子54aのアンテナ54dを介して吸収され、整流器54eで整流されてICチップ54b内の各回路を駆動する直流電力源となる。
素子54aのメモリセル54hには、図7に示すように、各種の情報が記憶されている。アドレス00Hには、素子のシリアル番号等の、素子毎に固有のID情報が記憶されており、アドレス01Hには、現像ユニットを製造した年月日が記憶されており、アドレス02Hには、現像ユニットの仕向地を特定するための情報が記憶されており、アドレス03Hには、現像ユニットが製造された製造ラインを特定するための情報が記憶されており、アドレス04Hには、現像ユニットが対応可能な機種を特定するための情報が記憶されており、アドレス05Hには、現像ユニットに収容されているトナーの量を示すための情報としてトナー残量情報が記憶されており、アドレス06H以後の領域にも適宜情報が記憶されている。
素子54aのメモリセル54hに記憶されているID情報は、記憶素子の工場製造時において、書き込み処理されることとすればよい。このID情報をプリンタ10本体で読み取ることによって、個々の素子54a、51a、52a、53aを識別することが可能になる。
なお、感光体ユニット75に設けられている素子75aも同様の構成である。感光体ユニット75に設けられている素子が有するメモリセルにも、図8に示すように、各種の情報が記憶されている。
アドレス00Hには、素子のシリアル番号等の、素子毎に固有のID情報が記憶されており、アドレス01Hには、感光体ユニットを製造した年月日が記憶されており、アドレス02Hには、感光体ユニットの仕向地を特定するための情報が記憶されており、アドレス03Hには、感光体ユニットが製造された製造ラインを特定するための情報が記憶されており、アドレス04Hには、感光体ユニットが対応可能な機種を特定するための情報が記憶されており、アドレス05Hには、感光体ユニットがプリンタ本体10aに装着された際のプリンタ本体10aの累計印刷枚数を示すための情報が記憶され、アドレス06Hには、感光体ユニットが寿命に達してプリンタ本体10aから取り外される際のプリンタ本体10aの累計印刷枚数を示すための情報が記憶され、アドレス07Hには、その感光体ユニットを用いてカラー印刷を行った枚数が記憶され、アドレス08Hには、その感光体ユニットを用いてモノクロ印刷を行った枚数が記憶され、アドレス09H領域にも適宜情報が記憶されている。
===素子と本体側アンテナの関係===
次に、図9A、図9B、図9Cを参照しつつ、現像ユニットに設けられた素子と本体側アンテナ124bとの関係について、現像ユニット着脱開口10eとの関係をも踏まえて説明する。図9Aは、イエロー現像ユニット54が現像位置に位置しているときの、素子と本体側アンテナの関係を説明するための図である。図9Bは、イエロー現像ユニット54が着脱位置に位置しているときの、素子と本体側アンテナの関係を説明するための図である。図9Cは、ロータリー55がホームポジションに位置しているときの、素子と本体側アンテナの関係を説明するための図である。
図9Aでは、イエロー現像ユニット54が現像位置(対向位置)に位置しており、イエロー現像ユニット54に設けられた素子54aが本体側アンテナ124bと非接触状態にて対向している。本体側アンテナ124bは、図9Aに示すように、素子54aがロータリー55の回転径方向において当該本体側アンテナ124bよりも内側に位置するように設けられている。なお、素子54aは、ロータリー55の回転径方向においてイエロー現像ユニット本体よりも外側に位置している。
本体側アンテナ124bは、その長手方向(図9A〜Cにて、Y方向)が、ロータリー55の回転方向(図9A〜Cにて、Z方向)に沿うように設けられている。このように本体側アンテナ124bを配置することにより、本体側アンテナ124bと素子54aとの無線通信が効果的に行われることとなる。すなわち、図9Aに示した状態のみならず、ロータリー55が所定角度回転した状態においても、本体側アンテナ124bは素子54aと無線通信することが可能であり、本体側アンテナ124bの長手方向をロータリー55の回転方向に沿わせることにより、無線通信可能なロータリー55の回転角度範囲を大きくすることが可能となる。
なお、本体側アンテナ124bは、ロータリー55が静止している状態のみならず、ロータリー55が移動している状態においても、素子54aと無線通信することが可能である。すなわち、本体側アンテナ124bは、移動中の素子54aに対しても無線通信可能である。
図9Bは、イエロー現像ユニット54が現像ユニット着脱開口10eを介して着脱可能な着脱位置に、ロータリー55が位置している状態を示した図である。図9Bに示した状態では、イエロー現像ユニット54を現像ユニット着脱開口10eを介して着脱部55eに対して着脱可能である。また、図9Cは、プリンタ10に電源が投入され初期化動作が行われた後に、ロータリー55がホームポジションに位置している状態を示している。
本体側アンテナ124aと感光体ユニット75に設けられている素子75aとの関係も同様である。本体側アンテナ124aは、感光体ユニット75に設けられた素子75aと非接触状態にて対向しており(図2参照)、本体側アンテナ124aは、感光体ユニット75に設けられた素子75aと非接触状態にて無線通信可能である。
===ロータリー55の回転と現像ユニットの着脱位置(装着・取り外し位置)===
次に、同じく図9A〜Cを参照しつつ、ロータリー55の回転と現像ユニットの取り出し位置との関係について説明する。
前述したように、図9Aに示した状態では、イエロー現像ユニット54が現像位置に位置している。この状態から、ロータリー55がZ方向へ所定角度回転すると、図9Bに示した状態となる。図9Bに示した状態では、イエロー現像ユニット54が着脱可能位置に位置している。この状態では、イエロー現像ユニット54が着脱開口10eを介して着脱可能、即ち、着脱部55eに装着又は着脱部55eから取り外し可能である。さらに、図9Bに示した状態から、ロータリー55がZ方向へ所定角度回転すると、ロータリー55回転方向上流に位置するシアン現像ユニット51が現像位置に位置することとなる。
なお、図9Cは、プリンタ10に電源が投入され初期化動作が行われた後に、ロータリー55がホームポジションに位置している状態を示している。
===現像ユニットに設けられた素子への情報の書き込み===
次に、現像ユニットに設けられた素子への情報の書き込みに関して、図10を参照しつつ説明する。図10は、現像ユニットに設けられた素子への情報の書き込みを説明するためのフローチャートである。
<画像形成処理待ちステップ(ステップ1)>
プリンタ10に電源が投入されると、所定の初期化動作がなされ、プリンタ10は、画像形成処理待ち状態となる。ホストコンピュータからの画像形成処理命令たる画像信号が、インターフェイス(I/F)112を介してプリンタ10のメインコントローラ101に入力されると、感光体20、及び中間転写体70が回転する。その後、同期用読み取りセンサRSにより中間転写体70の基準位置が検出され、パルス信号が出力される。ユニットコントローラ102は、受信したパルス信号を基準として、以下の制御を実行する。
<イエロー画素数カウント開始ステップ(ステップ3)>
露光ユニット40によって、イエローの画像情報に応じた潜像が、帯電済みの感光体上に形成される。この際、画素カウンタ127aは、露光ユニット40に入力される画素数のカウントを開始する。
<イエロー現像ユニット移動ステップ(ステップ5)>
ロータリー55を回転させて、イエロー現像ユニット54を現像位置へ移動させる。
<イエロー現像バイアス印加開始ステップ(ステップ7)>
イエロー現像ユニット54の現像ローラへの現像バイアスの印加を開始する。これにより、感光体20上に形成された潜像が、イエロートナーにて現像される。印加される現像バイアスは、前述したように、交流電圧と直流電圧を重畳した電圧である。なお、イエロー現像ユニット54が現像位置に到達する前に、現像ローラに現像バイアスを印加してもよいし、イエロー現像ユニット54が現像位置に到達してから、現像ローラに現像バイアスを印加してもよい。
<イエロー現像バイアス印加終了ステップ(ステップ9)>
所定のタイミングで、イエロー現像ユニット54の現像ローラへの現像バイアスの印加を終了する。これにより、イエロー現像ユニット54による現像動作が終了する。
<イエロー画素数取得ステップ(ステップ11)>
画素カウンタ127aからカウントされた画素数を取得する。このカウントされた画素数は、トナーの消費量に比例するから、イエロートナーの消費量YTを求めることができる。
<イエロートナー残量読み出し・記憶ステップ(ステップ13)>
RAMに記憶されているイエロートナーの残量YYが、RAMから読み出され、残量YYから消費量YTを減じた値YYnewが、新たな残量としてRAMに記憶される。
<シアン現像ユニット移動開始ステップ(ステップ15)>
シアン現像ユニット51を現像位置へ位置させるべく、ロータリー55が回転を開始する。
<素子54aへの情報書き込みステップ(ステップ17)>
残量YYから消費量YTを減じた値YYnewを、イエロー現像ユニット54が有する素子54aに書き込む。この書き込みは、本体側アンテナ124bを用いて、移動中の素子54aに対して非接触にて実行される。なお、この書き込みが行われるとき、イエロー現像ユニット54は、着脱開口10eを介して取り外し可能な取り外し位置(着脱位置)には至っていない。
<シアン画素数カウント開始ステップ(ステップ19)>
露光ユニット40によって、シアンの画像情報に応じた潜像が、帯電済みの感光体上に形成される。この際、画素カウンタ127aは、露光ユニット40に入力される画素数のカウントを開始する。
<シアン現像ユニット移動終了ステップ(ステップ21)>
シアン現像ユニット51を現像位置へ位置させるための、ロータリー55の回転が終了する。これにより、シアン現像ユニット51が現像位置へ到達する。
<シアン現像バイアス印加開始ステップ(ステップ23)>
シアン現像ユニット51の現像ローラへの現像バイアスの印加を開始する。これにより、感光体20上に形成された潜像が、シアントナーにて現像される。
<シアン現像バイアス印加終了ステップ(ステップ25)>
所定のタイミングで、シアン現像ユニット51の現像ローラへの現像バイアスの印加を終了する。これにより、シアン現像ユニット51による現像動作が終了する。
<シアン画素数取得ステップ(ステップ26)>
画素カウンタ127aからカウントされた画素数を取得する。このカウントされた画素数は、トナーの消費量に比例するから、シアントナーの消費量CTを求めることができる。
<シアントナー残量読み出し・記憶ステップ(ステップ27)>
RAMに記憶されているシアントナーの残量CCが、RAMから読み出され、残量CCから消費量CTを減じた値CCnewが、新たな残量としてRAMに記憶される。
<マゼンタ現像ユニット移動開始ステップ(ステップ29)>
マゼンタ現像ユニット52を現像位置へ位置させるべく、ロータリー55が回転を開始する。
<素子51aへの情報書き込みステップ(ステップ31)>
残量CCから消費量CTを減じた値CCnewを、シアン現像ユニット51が有する素子51aに書き込む。この書き込みは、本体側アンテナ124bを用いて、移動中の素子51aに対して非接触にて実行される。なお、この書き込みが行われるとき、シアン現像ユニット51は、着脱開口10eを介して取り外し可能な取り外し位置(着脱位置)には至っていない。
<マゼンタ画素数カウント開始ステップ(ステップ33)>
露光ユニット40によって、マゼンタの画像情報に応じた潜像が、帯電済みの感光体上に形成される。この際、画素カウンタ127aは、露光ユニット40に入力される画素数のカウントを開始する。
<マゼンタ現像ユニット移動終了ステップ(ステップ35)>
マゼンタ現像ユニット52を現像位置へ位置させるための、ロータリー55の回転が終了する。これにより、マゼンタ現像ユニット52が現像位置へ到達する。
<マゼンタ現像バイアス印加開始ステップ(ステップ37)>
マゼンタ現像ユニット52の現像ローラへの現像バイアスの印加を開始する。これにより、感光体20上に形成された潜像が、マゼンタトナーにて現像される。
<マゼンタ現像バイアス印加終了ステップ(ステップ39)>
所定のタイミングで、マゼンタ現像ユニット52の現像ローラへの現像バイアスの印加を終了する。これにより、マゼンタ現像ユニット52による現像動作が終了する。
<マゼンタ画素数取得ステップ(ステップ41)>
画素カウンタ127aからカウントされた画素数を取得する。このカウントされた画素数は、トナーの消費量に比例するから、マゼンタトナーの消費量MTを求めることができる。
<マゼンタトナー残量読み出し・記憶ステップ(ステップ43)>
RAMに記憶されているマゼンタトナーの残量MMが、RAMから読み出され、残量MMから消費量MTを減じた値MMnewが、新たな残量としてRAMに記憶される。
<ブラック現像ユニット移動開始ステップ(ステップ45)>
ブラック現像ユニット53を現像位置へ位置させるべく、ロータリー55が回転を開始する。
<素子52aへの情報書き込みステップ(ステップ47)>
残量MMから消費量MTを減じた値MMnewを、マゼンタ現像ユニット52が有する素子52aに書き込む。この書き込みは、本体側アンテナ124bを用いて、移動中の素子52aに対して非接触にて実行される。なお、この書き込みが行われるとき、マゼンタ現像ユニット52は、着脱開口10eを介して取り外し可能な取り外し位置(着脱位置)には至っていない。
<ブラック画素数カウント開始ステップ(ステップ49)>
露光ユニット40によって、ブラックの画像情報に応じた潜像が、帯電済みの感光体上に形成される。この際、画素カウンタ127aは、露光ユニット40に入力される画素数のカウントを開始する。
<ブラック現像ユニット移動終了ステップ(ステップ51)>
ブラック現像ユニット53を現像位置へ位置させるための、ロータリー55の回転が終了する。これにより、ブラック現像ユニット53が現像位置へ到達する。
<ブラック現像バイアス印加開始ステップ(ステップ53)>
ブラック現像ユニット53の現像ローラへの現像バイアスの印加を開始する。これにより、感光体20上に形成された潜像が、ブラックトナーにて現像される。
<ブラック現像バイアス印加終了ステップ(ステップ55)>
所定のタイミングで、ブラック現像ユニット53の現像ローラへの現像バイアスの印加を終了する。これにより、ブラック現像ユニット53による現像動作が終了する。
<ブラック画素数取得ステップ(ステップ57)>
画素カウンタ127aからカウントされた画素数を取得する。このカウントされた画素数は、トナーの消費量に比例するから、ブラックトナーの消費量BTを求めることができる。
<ブラックトナー残量読み出し・記憶ステップ(ステップ59)>
RAMに記憶されているブラックトナーの残量BBが、RAMから読み出され、残量BBから消費量BTを減じた値BBnewが、新たな残量としてRAMに記憶される。
<ホームポジション移動開始ステップ(ステップ61)>
ロータリー55をホームポジションへ位置させるべく、ロータリー55が回転を開始する。
<素子53aへの情報書き込みステップ(ステップ63)>
残量BBから消費量BTを減じた値BBnewを、ブラック現像ユニット53が有する素子53aに書き込む。この書き込みは、本体側アンテナ124bを用いて、移動中の素子53aに対して非接触にて実行される。なお、この書き込みが行われるとき、ブラック現像ユニット53は、着脱開口10eを介して取り外し可能な取り外し位置(着脱位置)には至っていない。
<印刷動作終了ステップ(ステップ65)>
ロータリー55がホームポジションへ到達すると画像形成処理が終了し、画像形成処理待ちの状態となる。
以上説明したように、画像形成処理を開始してから終了するまでの間において、交流電圧供給部126aが現像ローラに交流電圧を供給していないときに、書き込み部材たる本体側アンテナ124bが各現像ユニットの有する素子に情報を書き込む。したがって、交流電圧の供給に起因するノイズ等の影響を受けずに精度良く情報を書き込むことが可能となる。
また、以上説明した例では、移動体55の移動により、現像ユニットが現像位置からの移動を開始してから着脱位置に到達するまでの間に、素子に対して本体側アンテナ124bが情報を書き込むから、現像位置からの移動を開始してから着脱位置に到達するまでの時間を利用して、効果的に情報を書き込むことが可能となる。
なお、素子に書き込む情報は、トナー残量に限られない。例えばトナー使用量であってもよいし、更には、現像時間、現像枚数等であってもよい。
<<<書き込みタイミングの詳細>>>
図10に示したフローチャートは一例に過ぎない。画像形成処理を開始してから終了するまでの間において、交流電圧供給部126aが現像ローラに交流電圧を供給していないときに、書き込み部材たる本体側アンテナ124bが各現像ユニットの有する素子に情報を書き込むことが可能であれば、任意に改変可能である。例えば、素子への情報書き込みステップは、現像ユニット移動開始ステップより前に実行されてもよい。さらには、素子への情報書き込みステップは、トナー残量読み出し・記憶ステップにおいて実行されてもよい。
また、現像ユニット着脱開口10eとの関係を考慮すると次のような書き込みタイミングが好ましい。
一般に、着脱部に装着された現像ユニット、例えばイエロー現像ユニット54、が着脱開口10eを介して不用意に取り外される可能性がある。特に、イエロー現像ユニット54が現像位置に位置して現像が行われるとイエロー現像ユニット54内の現像剤の量が減少するため、減少した現像剤の量に関する情報が素子54aに書き込まれる前にイエロー現像ユニット54が取り外されてしまうと、イエロー現像ユニット54に収容された現像剤の量等を把握できなくなる可能性がある。
したがって、移動体たるロータリー55の移動によりイエロー現像ユニット54が現像位置(図9A参照)に到達してから着脱位置(図9B参照)に到達するまでの間に、素子54aへの情報の書き込みを行うことが好ましい。これにより、たとえ着脱開口10eを介してイエロー現像ユニット54が取り外されたとしても、イエロー現像ユニット54に収容された現像剤の量等が、交流電圧の供給に起因するノイズ等の影響を受けずに精度良く情報を書き込まれることとなる。
より好ましくは、現像位置に到達したイエロー現像ユニット54に設けられた現像ローラ510による潜像の現像が終了してから、イエロー現像ユニット54が着脱位置に到達するまでの間に、イエロー現像ユニット54が有する素子54aに対して、本体側アンテナ124bが情報を書き込むとよい。
また、以上説明した例においては、イエロー現像ユニット54が現像位置からの移動を開始した後、まず、イエロー現像ユニット54が着脱可能な着脱位置に到達し、ロータリー55が更に回転すると、回転方向上流のシアン現像ユニット51が現像位置に到達する構成であったが、イエロー現像ユニット54が現像位置からの移動を開始した後、まず、回転方向上流のシアン現像ユニット51が現像位置に到達し、ロータリー55が更に回転するとイエロー現像ユニット54が着脱可能な着脱位置に到達する構成であってもよい。
このように、現像ユニットが現像位置からの移動を開始してから着脱位置に到達するまでの間に、該現像ユニットのロータリー回転方向上流側に隣接する他の現像ユニットが現像向位置に到達する場合には、前記他の現像ユニットが前記現像位置に到達するまでの間に、該現像ユニットが有する前記素子に対して、本体側アンテナ124bが情報を書き込むことが好ましい。前記他の現像ユニットが前記現像位置に到達するまでの間に、該現像ユニットが有する前記素子に対して、本体側アンテナ124bが情報を書き込むから、例えば、前記他の現像ユニットが前記現像位置に到達した後に強制的に現像ユニットが取り外された場合等であっても、前記素子には既に情報が書き込まれていることとなる。
以上、イエロー現像ユニット54について説明した書き込みタイミングの詳細は、他の色の現像ユニットについても同様に適用可能である。
===感光体ユニットに設けられた素子への情報の書き込み===
次に、感光体ユニット75に設けられた素子75aへの情報の書き込みに関して、図11を参照しつつ説明する。図11は、感光体ユニット75に設けられた素子へ75aの情報の書き込み例を示したフローチャートである。
<画像形成処理待ちステップ(ステップ101)>
プリンタ10に電源が投入されると、所定の初期化動作がなされ、プリンタ10は、画像形成処理待ち状態となる。ホストコンピュータからの画像形成処理命令たる画像信号が、インターフェイス(I/F)112を介してプリンタ10のメインコントローラ101に入力されると、感光体20、及び中間転写体70が回転する。その後、同期用読み取りセンサRSにより中間転写体70の基準位置が検出され、パルス信号が出力される。ユニットコントローラ102は、受信したパルス信号を基準として、以下の制御を実行する。
<イエロー現像ユニット移動開始ステップ(ステップ103)>
イエロー現像ユニット54現像位置へ位置させるべく、ロータリー55が回転を開始する。
<イエロー現像ユニット移動終了ステップ(ステップ105)>
イエロー現像ユニット54を現像位置へ位置させるための、ロータリー55の回転が終了する。これにより、イエロー現像ユニット54が現像位置へ到達する。
<イエロー現像バイアス印加開始ステップ(ステップ107)>
イエロー現像ユニット54の現像ローラへの現像バイアスの印加を開始する。これにより、感光体20上に形成された潜像が、イエロートナーにて現像される。印加される現像バイアスは、前述したように、交流電圧と直流電圧を重畳した電圧である。なお、イエロー現像ユニット54が現像位置に到達する前に、現像ローラに現像バイアスを印加してもよいし、イエロー現像ユニット54が現像位置に到達してから、現像ローラに現像バイアスを印加してもよい。
<イエロー現像バイアス印加終了ステップ(ステップ109)>
所定のタイミングで、イエロー現像ユニット54の現像ローラへの現像バイアスの印加を終了する。これにより、イエロー現像ユニット54による現像動作が終了する。
<シアン現像ユニット移動開始ステップ(ステップ111)>
シアン現像ユニット51を現像位置へ位置させるべく、ロータリー55が回転を開始する。
<シアン現像ユニット移動終了ステップ(ステップ113)>
シアン現像ユニット51を現像位置へ位置させるための、ロータリー55の回転が終了する。これにより、シアン現像ユニット51が現像位置へ到達する。
<シアン現像バイアス印加開始ステップ(ステップ115)>
シアン現像ユニット51の現像ローラへの現像バイアスの印加を開始する。これにより、感光体20上に形成された潜像が、シアントナーにて現像される。
<シアン現像バイアス印加終了ステップ(ステップ117)>
所定のタイミングで、シアン現像ユニット51の現像ローラへの現像バイアスの印加を終了する。これにより、シアン現像ユニット51による現像動作が終了する。
<マゼンタ現像ユニット移動開始ステップ(ステップ119)>
マゼンタ現像ユニット52を現像位置へ位置させるべく、ロータリー55が回転を開始する。
<マゼンタ現像ユニット移動終了ステップ(ステップ121)>
マゼンタ現像ユニット52を現像位置へ位置させるための、ロータリー55の回転が終了する。これにより、マゼンタ現像ユニット52が現像位置へ到達する。
<マゼンタ現像バイアス印加開始ステップ(ステップ123)>
マゼンタ現像ユニット52の現像ローラへの現像バイアスの印加を開始する。これにより、感光体20上に形成された潜像が、マゼンタトナーにて現像される。
<マゼンタ現像バイアス印加終了ステップ(ステップ125)>
所定のタイミングで、マゼンタ現像ユニット52の現像ローラへの現像バイアスの印加を終了する。これにより、マゼンタ現像ユニット52による現像動作が終了する。
<ブラック現像ユニット移動開始ステップ(ステップ127)>
ブラック現像ユニット53を現像位置へ位置させるべく、ロータリー55が回転を開始する。
<ブラック現像ユニット移動終了ステップ(ステップ129)>
ブラック現像ユニット53を現像位置へ位置させるための、ロータリー55の回転が終了する。これにより、ブラック現像ユニット53が現像位置へ到達する。
<ブラック現像バイアス印加開始ステップ(ステップ131)>
ブラック現像ユニット53の現像ローラへの現像バイアスの印加を開始する。これにより、感光体20上に形成された潜像が、ブラックトナーにて現像される。
<ブラック現像バイアス印加終了ステップ(ステップ133)>
所定のタイミングで、ブラック現像ユニット53の現像ローラへの現像バイアスの印加を終了する。これにより、ブラック現像ユニット53による現像動作が終了する。
<素子75aへの情報書き込みステップ(ステップ135)>
感光体ユニット75に設けられた素子75aに対して、本体側アンテナ124aを用いて、カラー印刷枚数を示す情報を書き込む。このカラー印刷枚数は、プリンタ10による通算カラー印刷枚数であってもよいし、プリンタ本体10aに感光体ユニット75を装着してから該感光体ユニット75を用いてカラー印刷を行った枚数であってもよい。
<印刷データ有無判定ステップ(ステップ137)>
更に印刷すべきデータが存在するか否かを判断し、印刷データが存在する場合には、<イエロー現像ユニット移動開始ステップ(ステップ103)>へ移行する。
<ホームポジション移動開始ステップ(ステップ139)>
印刷データが存在する場合には、ホームポジションへ位置するべく、ロータリー55が回転を開始する。
<印刷動作終了ステップ(ステップ141)>
ロータリー55がホームポジションへ到達すると画像形成処理が終了し、画像形成処理待ちの状態となる。
以上説明したように、画像形成処理を開始してから終了するまでの間において、交流電圧供給部126aが現像ローラに交流電圧を供給していないときに、書き込み部材たる本体側アンテナ124aが感光体ユニット75の有する素子75aに情報を書き込む。したがって、交流電圧の供給に起因するノイズ等の影響を受けずに精度良く情報を書き込むことが可能となる。
なお、素子75aに書き込む情報はカラー印刷枚数に限られず、図8に示すように、使用開始印刷枚数、使用終了印刷枚数、モノクロ印刷枚数等であってもよい。
また、各現像ユニットのトナー残量又は使用量等の情報であってもよい。この場合には、例えば、図10における各現像ユニットの素子への情報書き込みステップに代えて、感光体ユニット75の素子75aへの情報書き込みステップを設ければよい。
また、現像ユニット54が着脱開口10eとの関係においては、ロータリー55の移動により現像ユニットが現像位置に到達してから取り外し位置に到達するまでの間に、感光体ユニット75が有する素子75aに対して、本体側アンテナ124aが情報を書き込むことが好ましい。
また、現像ユニットが現像位置からの移動を開始してから取り外し位置に到達するまでの間に、該現像ユニットのロータリー55移動方向上流側に隣接する他の現像ユニットが現像位置に到達する場合には、前記他の現像ユニットが現像位置に到達するまでの間に、感光体ユニット75が有する素子75aに対して、本体側アンテナ124aが情報を書き込むことが好ましい。
===第一実施形態についてのその他の実施の形態===
以上、第一実施形態に基づき本発明に係る現像ユニット等を説明したが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
<交流電圧印加の他の例>
交流電圧供給部126aが帯電ユニット駆動回路を介して帯電ユニット30に交流電圧を供給し、帯電ユニット30が感光体20を交番電界下で帯電するように構成することも可能である。この場合には、画像形成処理を開始してから終了するまでの間において、交流電圧供給部126aが帯電ユニット30に交流電圧を供給していないときに、本体側アンテナ124bが着脱部に装着された現像ユニットが有する素子に情報を書き込むとよい。これにより、帯電ユニット30への交流電圧の供給に起因するノイズ等の影響を受けずに精度良く情報を書き込むことが可能となる。
また、交流電圧供給部126aが一次転写ユニット駆動回路を介して一次転写ユニット60に交流電圧を供給するように構成することも可能である。この場合には、画像形成処理を開始してから終了するまでの間において、交流電圧供給部126aが一次転写ユニット60に交流電圧を供給していないときに、本体側アンテナ124bが着脱部に装着された現像ユニットが有する素子に情報を書き込むとよい。これにより、一次転写ユニット60への交流電圧の供給に起因するノイズ等の影響を受けずに精度良く情報を書き込むことが可能となる。
<交流電圧の大きさ>
本実施の形態は、交流電圧供給部126aにより印加される最大電圧値と最小電圧値との差が大きい画像形成処理において特に有効である。例えば、最大電圧値と最小電圧値との差が1000ボルト以上である画像形成装置において特に有効である。交流電圧の最大電圧値と最小電圧値との差は1000ボルト以上であると発生する電磁的ノイズも大きくなる。このような画像形成装置において、画像形成処理を開始してから終了するまでの間において、交流電圧供給部126aが交流電圧を供給していないときに、書き込み部材が着脱部に装着された現像ユニットが有する素子に情報を書き込むことにより、交流電圧の供給に起因する大きなノイズ等の影響を受けずに精度良く情報を書き込むことが可能となる。
<現像ユニット>
現像ユニットは、前述した実施の形態にて説明した構成の装置に限定されるものではなく、どのような現像ユニットにも適用することが可能である。現像ユニットは、情報を書き込み可能な素子及び現像剤収容部を有していればどのような構成であってもよい。例えば、現像ユニットが現像剤担持体を有しておらず、該現像ユニットがプリンタ本体10aに設けられていてもよい。
例えば、現像剤担持ローラとしては、磁性、非磁性、導電性、絶縁性、金属、ゴム、樹脂等、現像剤担持ローラを構成し得るものであればすべてのものを用いることができる。例えば、材質的には、アルミニウム、ニッケル、ステンレス、鉄等の金属、天然ゴム、シリコンゴム、ウレタンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ネオプレンゴム、NBR等のゴム、スチロール樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂、メタクリル樹脂、ナイロン樹脂等の樹脂を用いることができる。また、これらの材質の上層部にコートしても使用できることは言うまでもない。その場合、コート材としては、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエステル、ナイロン、アクリル等が使用できる。また、形態としては、非弾性体、弾性体、単層、多層、フィルム、ローラ等のすべてのものを用いることができる。また、現像剤は、トナーに限らず、キャリアと混合された二成分の現像剤等であっても構わない。
また、トナー供給部材についても同様であり、材質としては、前述したポリウレタンフォームの他、ポリスチレンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリエステルフォーム、エチレンプロピレンフォーム、ナイロンフォーム、シリコンフォーム等が使用することができる。なお、トナー供給手段の発泡セルは単泡、連泡のどちらでも使用できる。なお、フォーム材に限られず、弾性を有するゴム材を使用しても良い。詳しくは、シリコンゴム、ウレタンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、エピクロロヒドリンゴム、ニトリルブタジエンゴム、アクリルゴムにカーボン等の導電剤を分散成型したものが使用できる。
<感光体ユニット>
感光体ユニット75も、前述した実施の形態にて説明した構成の装置に限定されるものではなく、どのようなものにも適用することが可能である。感光体ユニット75は、情報を書き込み可能な素子、及び、感光体を有していればよい。例えば、帯電ユニット30を有しておらず、該帯電ユニットがプリンタ本体10aに設けられていてもよい。また、感光体は、ローラ状の感光ローラに限られず、ベルト状のものであってもよい。
<素子>
現像ユニットに設けられている素子、及び、感光体ユニットに設けられている素子も、前述した実施の形態にて説明した構成に限定されるものではない。情報を書き込み可能なものであればよく、例えば、アンテナが別体となっているもの等であってもよい。
<画像形成装置>
前述した実施の形態においては、画像形成装置として中間転写型のフルカラーレーザビームプリンタを例にとって説明したが、本発明は、中間転写型以外のフルカラーレーザビームプリンタ、モノクロレーザビームプリンタ、複写機、ファクシミリなど、各種の画像形成装置に適用可能である。
===コンピュータシステム等の構成===
次に、本発明に係る実施形態の一例であるコンピュータシステム、コンピュータプログラム、及び、コンピュータプログラムを記録した記録媒体の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図12は、コンピュータシステムの外観構成を示した説明図である。コンピュータシステム1000は、コンピュータ本体1102と、表示装置1104と、プリンタ1106と、入力装置1108と、読取装置1110とを備えている。コンピュータ本体1102は、本実施形態ではミニタワー型の筐体に収納されているが、これに限られるものではない。表示装置1104は、CRT(Cathode Ray Tube:陰極線管)やプラズマディスプレイや液晶表示装置等が用いられるのが一般的であるが、これに限られるものではない。プリンタ1106は、上記に説明されたプリンタが用いられている。入力装置1108は、本実施形態ではキーボード1108Aとマウス1108Bが用いられているが、これに限られるものではない。読取装置1110は、本実施形態ではフレキシブルディスクドライブ装置1110AとCD−ROMドライブ装置1110Bが用いられているが、これに限られるものではなく、例えばMO(Magneto Optical)ディスクドライブ装置やDVD(Digital Versatile Disk)等の他のものであっても良い。
図13は、図12に示したコンピュータシステムの構成を示すブロック図である。コンピュータ本体1102が収納された筐体内にRAM等の内部メモリ1202と、ハードディスクドライブユニット1204等の外部メモリがさらに設けられている。
なお、以上の説明においては、プリンタ1106が、コンピュータ本体1102、表示装置1104、入力装置1108、及び、読取装置1110と接続されてコンピュータシステムを構成した例について説明したが、これに限られるものではない。例えば、コンピュータシステムが、コンピュータ本体1102とプリンタ1106から構成されても良く、コンピュータシステムが表示装置1104、入力装置1108及び読取装置1110のいずれかを備えていなくても良い。
また、例えば、プリンタ1106が、コンピュータ本体1102、表示装置1104、入力装置1108、及び、読取装置1110のそれぞれの機能又は機構の一部を持っていても良い。一例として、プリンタ1106が、画像処理を行う画像処理部、各種の表示を行う表示部、及び、デジタルカメラ等により撮影された画像データを記録した記録メディアを着脱するための記録メディア着脱部等を有する構成としても良い。
このようにして実現されたコンピュータシステムは、システム全体として従来システムよりも優れたシステムとなる。
<> 第二実施形態 <>
第二実施形態では、各現像ユニットにおける素子(2051a、2052a、2053a、2054a)の配置が、第一実施形態と異なる。以下、第二実施形態が第一実施形態と異なる点を中心に説明するが、特に説明しない部分の構成及び処理は、第一実施例と同様のものである。また、第一実施形態と同じ符号を用いているものの構成、処理等は、第一実施形態と同様である。
===現像ユニットの概要===
次に、図14、図15を用いて、現像ユニットの概要について説明する。図14は、イエロー現像ユニット2054を現像ローラ2510側から見た斜視図である。図15は、イエロー現像ユニット2054の主要構成要素を示した断面図である。なお、図15にも、矢印にて上下方向を示しており、例えば、現像ローラ2510の中心軸は、感光体20の中心軸よりも下方にある。また、図15では、イエロー現像ユニット2054が、感光体20と対向する現像位置に位置している状態にて示されている。
YMCK現像デバイス50には、シアン(C)トナーを収容したシアン現像ユニット2051、マゼンタ(M)トナーを収容したマゼンタ現像ユニット2052、ブラック(K)トナーを収容したブラック現像ユニット2053及びイエロー(Y)トナーを収容したイエロー現像ユニット2054が設けられているが、各現像ユニットの構成は同様であるので、以下、イエロー現像ユニット2054について説明する。
イエロー現像ユニット2054は、現像剤としてのイエロートナーTを収容するための現像剤収容部、すなわち、第1収容部2530・第2収容部2535、素子2054a、前記現像剤収容部を形成するためのハウジング2540、現像剤担持体としての現像ローラ2510、この現像ローラ2510にトナーTを供給するトナー供給ローラ2550、現像ローラ2510に担持されたトナーTの層厚を規制する規制ブレード2560等が設けられている。
ハウジング2540は、一体成形された上ハウジングと下ハウジング等を接合して製造されたものであり、その内部は下部から上方に(図15の上下方向)延出させた規制壁2545により、第1収容部2530と第2収容部2535とに分けられている。これら第1収容部2530と第2収容部2535は、現像剤としてのトナーTを収容するための現像剤収容部(2530、2535)を形成している。第1収容部2530と第2収容部2535とは、上部が連通され、規制壁2545によりトナーTの移動が規制されている。なお、第1収容部2530及び第2収容部2535に収容されたトナーTを攪拌するための攪拌部材を設けてもよいが、本実施の形態では、ロータリー55の回転に伴って各現像ユニット(シアン現像ユニット2051、マゼンタ現像ユニット2052、ブラック現像ユニット2053、イエロー現像ユニット2054)が回転し、これにより各現像ユニット内のトナーTが攪拌されるため、第1収容部2530及び第2収容部2535には攪拌部材を設けていない。
また、ハウジング2540の外面には、素子2054aが設けられている。この素子2054aは、書き込まれた情報を記憶可能な構成である。
第1収容部2530の下部には、ハウジング2540の外部と連通する開口2541が設けられている。第1収容部2530には、トナー供給ローラ2550が、その周面を前記開口2541に臨ませて設けられ、ハウジング2540に回転可能に支持されている。また、ハウジング2540の外側からは、開口2541に周面を臨ませて、現像ローラ2510が設けられ、この現像ローラ2510は、トナー供給ローラ2550に当接している。
現像ローラ2510は、トナーTを担持して感光体20と対向する現像位置に搬送する。この現像ローラ2510は、アルミニウム、ステンレス、鉄等により製造されており、必要に応じて、ニッケルメッキ、クロムメッキ等や、トナー担持領域にはサンドブラスト等が施されている。また、現像ローラ2510は、その長手方向が、イエロー現像ユニット2054の長手方向に沿うように設けられている。
また、現像ローラ2510は、回転軸2512と、当該回転軸2512の径よりも大きな径を有する、現像剤を担持するための大径部2514と、を有している。現像ローラ2510は、当該回転軸2512回りに回転可能であり、図15に示すように、感光体20の回転方向(図15において時計方向)と逆の方向(図15において反時計方向)に回転する。その回転軸2512は、感光体20の中心軸よりも下方にある。また、図15に示すように、イエロー現像ユニット2054が感光体20と対向している状態では、現像ローラ2510と感光体20との間には空隙が存在する。すなわち、イエロー現像ユニット2054は、感光体20上に形成された潜像を非接触状態で現像する。なお、回転軸2512及び大径部2514は導電性を有しており、感光体20上に形成された潜像を現像する際には、前記回転軸2512及び前記大径部2514に、前述した交流電圧と直流電圧を重畳した電圧が印加され、現像ローラ2510と感光体20との間に交番電界が形成される。
また、前述した素子2054aは、ハウジング2540の外面のうち、回転軸2512の軸方向において大径部2514よりも外側に設けられている。素子2054aは、回転軸2512の軸方向において大径部2514よりも外側であれば、現像ローラ2510の軸方向において上流側又は下流側のどちら側に設けられていてもよいが、本実施の形態においては、図14に示す方向を前記軸方向とした場合に、前記上流側に設けられている。
トナー供給ローラ2550は、第1収容部2530及び第2収容部2535に収容されたトナーTを現像ローラ2510に供給する。このトナー供給ローラ2550は、ポリウレタンフォーム等からなり、弾性変形された状態で現像ローラ2510に当接している。トナー供給ローラ2550は、第1収容部2530の下部に配置されており、第1収容部2530及び第2収容部に収容されたトナーTは、第1収容部2530の下部にてトナー供給ローラ2550によって現像ローラ2510に供給される。トナー供給ローラ2550は、中心軸を中心として回転可能であり、その中心軸は、現像ローラ2510の回転中心軸よりも下方にある。また、トナー供給ローラ2550は、現像ローラ2510の回転方向(図15において反時計方向)と逆の方向(図15において時計方向)に回転する。なお、トナー供給ローラ2550は、第1収容部2530及び第2収容部2535に収容されたトナーTを現像ローラ2510に供給する機能を有するとともに、現像後に現像ローラ2510に残存しているトナーTを、現像ローラ2510から剥ぎ取る機能をも有している。
規制ブレード2560は、現像ローラ2510に担持されたトナーTの層厚を規制し、また、現像ローラ2510に担持されたトナーTに電荷を付与する。この規制ブレード2560は、ゴム部2560aと、ゴム支持部2560bとを有している。ゴム部2560aは、シリコンゴム、ウレタンゴム等からなり、ゴム支持部2560bは、リン青銅、ステンレス等のバネ性を有する薄板である。ゴム部2560aは、ゴム支持部2560bに支持されており、ゴム支持部2560bは、その一端がブレード支持板金2562に固定されている。ブレード支持板金2562は、シールフレームに固定され、規制ブレード2560とともに、後述するシールユニット2520の一部をなしてハウジング2540に取り付けられている。この状態で、ゴム部2560aは、ゴム支持部2560bの撓みによる弾性力によって、現像ローラ2510に押しつけられている。
また、規制ブレード2560の現像ローラ2510側とは逆側には、モルトプレーン等からなるブレード裏部材2570が設けられている。ブレード裏部材2570は、ゴム支持部2560bとハウジング2540との間にトナーTが入り込むことを防止して、ゴム支持部2560bの撓みによる弾性力を安定させるとともに、ゴム部2560aの真裏からゴム部2560aを現像ローラ2510の方向へ付勢することによって、ゴム部2560aを現像ローラ2510に押しつけている。したがって、ブレード裏部材2570は、ゴム部2560aの現像ローラ2510への均一当接性及びシール性を向上させている。
規制ブレード2560の、ブレード支持板金2562に支持されている側とは逆側の端、すなわち、先端は、現像ローラ2510に接触しておらず、該先端から所定距離だけ離れた部分が、現像ローラ2510に幅を持って接触している。すなわち、規制ブレード2560は、現像ローラ2510にエッジにて当接しておらず、腹当たりにて当接している。また、規制ブレード2560は、その先端が現像ローラ2510の回転方向の上流側に向くように配置されており、いわゆるカウンタ当接している。なお、規制ブレード2560が現像ローラ2510に当接する当接位置は、現像ローラ2510の中心軸よりも下方であり、かつ、トナー供給ローラ2550の中心軸よりも下方である。
シール部材2520は、イエロー現像ユニット2054内のトナーTがユニット外に漏れることを防止するとともに、現像位置を通過した現像ローラ2510上のトナーTを、掻き落とすことなく現像ユニット内に回収する。このシール部材2520は、ポリエチレンフィルム等からなるシールである。シール部材2520は、シール支持板金2522によって支持されており、シール支持板金2522を介してフレーム2540に取り付けられている。また、シール部材2520の現像ローラ2510側とは逆側には、モルトプレーン等からなるシール付勢部材2524が設けられており、シール部材2520は、シール付勢部材2524の弾性力によって、現像ローラ2510に押しつけられている。なお、シール部材2520が現像ローラ2510に当接する当接位置は、現像ローラ2510の中心軸よりも上方である。
このように構成されたイエロー現像ユニット2054において、トナー供給ローラ2550が、現像剤収容部たる第1収容部2530及び第2収容部2535に収容されているトナーTを現像ローラ2510に供給する。現像ローラ2510に供給されたトナーTは、現像ローラ2510の回転に伴って、規制ブレード2560の当接位置に至り、該当接位置を通過する際に、層厚が規制されるとともに、電荷が付与される。層厚が規制された現像ローラ2510上のトナーTは、現像ローラ2510のさらなる回転によって、感光体20に対向する現像位置に至り、該現像位置にて交番電界下で感光体20上に形成された潜像の現像に供される。現像ローラ2510のさらなる回転によって現像位置を通過した現像ローラ2510上のトナーTは、シール部材2520を通過して、該シール部材2520によって掻き落とされることなく現像ユニット内に回収される。
このように、素子が回転軸2512の軸方向において大径部2514よりも外側に設けられているから、当該素子に対する正確な通信を実現することが可能となる。
すなわち、発明が解決しようとする課題の項で説明したとおり、素子とプリンタ本体10aとの通信は、正確になされなければならない。例えば、現像ユニットに備えられた素子に、トナー残量情報を書き込む際に、通信エラーが生じて誤った情報を書き込んでしまうと、現像ユニット内のトナー残量を正しく管理できなくなってしまう。
一方で、交流電圧を供給するための交流電圧供給部を備えている場合、該交流電圧供給部が交流電圧を供給しているときには、電磁的ノイズがその周囲に発生してしまう可能性がある。
そこで、前述したように、素子が回転軸2512の軸方向において大径部2514よりも外側に設けられている場合には、例えば、当該素子が回転軸2512の軸方向において大径部2514よりも内側に設けられている場合と比較して、回転軸2512と大径部2514の径の差の分、素子及び現像ローラ2510間の距離が遠くなるから、例え、現像ローラ2510に交流電圧を印加することにより前記電磁的ノイズが発生したとしても、かかるノイズの通信への悪影響を少なくすることが可能となり、当該素子に対する正確な通信を実現することができる。
===素子と本体側アンテナの関係===
次に、図16A〜Cを参照しつつ、現像ユニットに設けられた素子と本体側アンテナ2124bとの関係について説明する。図16Aは、イエロー現像ユニット2054が現像位置に位置しているときの、素子と本体側アンテナの関係を説明するための図である。図16Bは、イエロー現像ユニット2054が着脱位置に位置しているときの、素子と本体側アンテナの関係を説明するための図である。16Cは、ロータリー55がホームポジションに位置しているときの、素子と本体側アンテナの関係を説明するための図である。
図16Aでは、イエロー現像ユニット2054が現像位置(対向位置)に位置しており、イエロー現像ユニット2054に設けられた素子2054aが本体側アンテナ2124bと非接触状態にて対向している。本体側アンテナ2124bは、図16Aに示すように、素子2054aがロータリー55の回転径方向において当該本体側アンテナ2124bよりも内側に位置するように設けられている。
なお、素子2054aは、ロータリー55の回転径方向においてイエロー現像ユニット本体よりも外側に位置している。
また、本体側アンテナ2124bは、ロータリー55が静止している状態のみならず、ロータリー55が移動している状態においても、素子2054aと無線通信することが可能である。すなわち、本体側アンテナ2124bは、移動中の素子2054aに対しても無線通信可能である。
===ロータリー55の回転と現像ユニットの着脱位置(装着・取り外し位置)===
次に、同じく図16A〜Cを参照しつつ、ロータリー55の回転と現像ユニットの取り出し位置との関係について説明する。
前述したように、図16Aに示した状態では、イエロー現像ユニット2054が現像位置に位置している。この状態から、ロータリー55がZ方向へ所定角度回転すると、図16Bに示した状態となる。図16Bに示した状態では、イエロー現像ユニット2054が着脱可能位置に位置している。この状態では、イエロー現像ユニット2054が着脱開口10eを介して着脱可能、即ち、着脱部55eに装着又は着脱部55eから取り外し可能である。さらに、図16Bに示した状態から、ロータリー55がZ方向へ所定角度回転すると、ロータリー55回転方向上流に位置するシアン現像ユニット2051が現像位置に位置することとなる。
なお、図16Cは、プリンタ10に電源が投入され初期化動作が行われた後に、ロータリー55がホームポジションに位置している状態を示している。
また、素子への情報の書き込み手順等は、第一実施形態と同様であるので、説明を省略する。
===第二実施形態についてのその他の実施の形態===
以上、第二実施形態に基づき本発明に係る現像ユニット等を説明したが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
上記実施の形態においては、回転軸及び大径部は導電性を有し、交流電圧を印加可能であることとしたが、これに限定されるものではない。
ただし、このような場合には、電磁的ノイズの通信への影響度は顕著になるから、上述した効果、すなわち、電磁的ノイズの通信への悪影響を少なくすることが可能となり当該素子に対する正確な通信を実現することが可能となるという効果がより有効に発揮されることとなる点で、上記実施の形態の方がより効果的である。
また、上記実施の形態においては、前記現像ローラを形成するためのハウジングを有し、前記素子は該ハウジングに設けられていることとしたが、これに限定されるものではない。例えば、ハウジング以外の他の部材に素子を設けてもよい。
ただし、素子を取り付け易い位置に備えた現像ユニットを実現することが可能となる点で、上記実施の形態の方が望ましい。
また、上記実施の形態においては、素子は、現像ユニットが着脱部に装着された際に、ロータリーの回転径方向において現像剤収容部を有する現像ユニット本体よりも外側に位置することとしたが、これに限定されるものではない。
ただし、このような場合には、ロータリーの回転径方向において現像ユニット本体よりも外側に素子が配置されることとなるから、素子の取り付けがさらに容易となる点で、上記実施の形態の方がより望ましい。
また、上記実施の形態においては、素子は、現像ユニットが着脱部に装着された際に、ロータリーの回転径方向において本体側アンテナ(現像ユニット素子通信用アンテナ)よりも内側に位置することとしたが、これに限定されるものではない。
ただし、このような場合には、ロータリーの回転径方向において本体側アンテナ(現像ユニット素子通信用アンテナ)よりも内側に素子が配置されることとなるから、本体側アンテナ(現像ユニット素子通信用アンテナ)の取り付けも容易となる点で、上記実施の形態の方がより望ましい。
また、上記実施の形態においては、ロータリーの回転により、現像ユニットが感光体に対向する対向位置に到達してから、現像ユニットが着脱部から着脱開口を介して取り外し可能となる取り外し位置に到達するまでの間に、本体側アンテナを用いて、着脱部に装着された現像ユニットが有する素子に情報を書き込むこととしたが、これに限定されるものではない。例えば、他のタイミングで、本体側アンテナを用いて、着脱部に装着された現像ユニットが有する素子に情報を書き込むこととしてもよい。
ただし、前記着脱部に前記現像ユニットを着脱するための着脱開口を備えている場合には、着脱部に装着された現像ユニットが着脱開口を介して不用意に取り外される可能性がある。特に、現像ユニットが前記対向位置に位置して現像が行われると該現像ユニット内の現像剤の量が減少するため、減少した現像剤の量に関する情報が素子に書き込まれる前に該現像ユニットが取り外されてしまうと、現像ユニットに収容された現像剤の量等を把握できなくなる可能性がある。したがって、かかる問題点を解消することが可能となる点で、上記実施の形態の方がより望ましい。
また、上記実施の形態においては、交流電圧を供給するための交流電圧供給部を有し、前記交流電圧供給部が現像ローラに交流電圧を供給していないときに、前記アンテナを用いて、前記着脱部に装着された現像ユニットが有する前記素子に情報を書き込むこととしたが、前記交流電圧供給部が現像ローラに交流電圧を供給しているときに、前記アンテナを用いて、前記着脱部に装着された現像ユニットが有する前記素子に情報を書き込むこととしてもよい。
このような場合には、前記交流電圧供給部が現像ローラに交流電圧を供給しているときに素子に情報を書き込むため、電磁的ノイズが通信へ悪影響を及ぼす可能性がより高くなるから、上述した効果、すなわち、電磁的ノイズの通信への悪影響を少なくすることが可能となり、当該素子に対する正確な通信を実現することが可能となるという効果がより有効に発揮されることとなる。
また、前記交流電圧の最大電圧値と最小電圧値の差は1000ボルト以上であることとしてもよい。
前記交流電圧の最大電圧値と最小電圧値との差は1000ボルト以上であると発生する電磁的ノイズも大きくなるから、上述した効果、すなわち、電磁的ノイズの通信への悪影響を少なくすることが可能となり、当該素子に対する正確な通信を実現することが可能となるという効果がより有効に発揮されることとなる。
また、上記実施の形態においては、本体側アンテナ(現像ユニット素子通信用アンテナ)は、素子に非接触状態にて通信可能であることとしたが、これに限定されるものではない。
ただし、このような場合には、本体側アンテナ(現像ユニット素子通信用アンテナ)及び前記素子間の通信に係る環境が、例えば接触状態にて通信する場合に比較して厳しくなるから、上述した効果、すなわち、電磁的ノイズの通信への悪影響を少なくすることが可能となり、当該素子に対する正確な通信を実現することが可能となるという効果がより有効に発揮されることとなる点で、上記実施の形態の方がより効果的である。
<感光体ユニット>
感光体ユニット75は、前述した実施の形態にて説明した構成の装置に限定されるものではなく、どのようなものにも適用することが可能である。感光体ユニット75は、情報を書き込み可能な素子、及び、感光体を有していればよい。例えば、帯電ユニット30を有しておらず、該帯電ユニットがプリンタ本体10aに設けられていてもよい。また、感光体は、ローラ状の感光ローラに限られず、ベルト状のものであってもよい。
<現像ローラ等>
現像ローラとしては、磁性、非磁性、導電性、絶縁性、金属、ゴム、樹脂等、現像ローラを構成し得るものであればすべてのものを用いることができる。例えば、材質的には、アルミニウム、ニッケル、ステンレス、鉄等の金属、天然ゴム、シリコンゴム、ウレタンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ネオプレンゴム、NBR等のゴム、スチロール樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂、メタクリル樹脂、ナイロン樹脂等の樹脂を用いることができる。また、これらの材質の上層部にコートしても使用できることは言うまでもない。その場合、コート材としては、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエステル、ナイロン、アクリル等が使用できる。また、形態としては、非弾性体、弾性体、単層、多層、フィルム、ローラ等のすべてのものを用いることができる。また、現像剤は、トナーに限らず、キャリアと混合された二成分の現像剤等であっても構わない。なお、現像ローラの導電性、絶縁性に関しては、前述したとおり、導電性を有する方が好ましい。
また、トナー供給部材についても同様であり、材質としては、前述したポリウレタンフォームの他、ポリスチレンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリエステルフォーム、エチレンプロピレンフォーム、ナイロンフォーム、シリコンフォーム等が使用することができる。なお、トナー供給手段の発泡セルは単泡、連泡のどちらでも使用できる。なお、フォーム材に限られず、弾性を有するゴム材を使用しても良い。詳しくは、シリコンゴム、ウレタンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、エピクロロヒドリンゴム、ニトリルブタジエンゴム、アクリルゴムにカーボン等の導電剤を分散成型したものが使用できる。
<素子>
現像ユニットに設けられている素子、及び、感光体ユニットに設けられている素子も、前述した実施の形態にて説明した構成に限定されるものではない。情報を書き込み可能なものであればよく、例えば、アンテナが別体となっているもの等であってもよい。
<画像形成装置>
前述した実施の形態においては、画像形成装置として中間転写型のフルカラーレーザビームプリンタを例にとって説明したが、本発明は、中間転写型以外のフルカラーレーザビームプリンタ、モノクロレーザビームプリンタ、複写機、ファクシミリなど、各種の画像形成装置に適用可能である。