JP4112789B2 - 垂直磁気記録方式の磁気ディスク装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般的には垂直記録方式の磁気ディスク装置に関し、特にディスク記録媒体の軟磁性層の安定化を実現する機能を備えた磁気ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ハードディスクドライブを代表とする磁気ディスク装置の分野では、長手磁気記録(面内磁気記録)方式での記録密度の限界を超えるための技術として、垂直磁気記録方式が注目されている。この垂直磁気記録方式の中で、記録媒体として2層構造のディスク記録媒体(以下単にディスクと称する)を使用するディスクドライブの実用化が推進されている。
【0003】
2層構造のディスクは、垂直方向の磁気異方性を示す記録磁性層と、当該記録磁性層と基板との間に軟磁性層(裏打ち軟磁性層とも呼ばれる)とを有する。軟磁性層は、データ記録動作時に、ヘッドの一方の磁極から発生する磁束の一部を他方の磁極まで通過させて、いわばヘッドの記録動作を支援するような機能を有するものである。
【0004】
ところで、軟磁性層は、磁区状態の不安定性から磁気ノイズが発生し易いことが確認されている。特に、ヘッドがディスク上を移動しているときに、当該ヘッドに接近する軟磁性層からスパイク状(又はパルス状)の磁気ノイズが発生しやすい。この磁気ノイズは、記録磁性層に影響して、ヘッドからの再生信号レベルの低下などが起こる。また、軟磁性層は、外乱磁界に対する感度が高く、これによる磁区の変化に伴って、記録磁性層の磁化状態の不安定化をもたらす要因になっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
2層構造のディスクを使用する垂直磁気記録方式のディスクドライブの実用化を図るためには、前述のような軟磁性層における磁区状態の不安定性を抑制し、当該軟磁性層からの磁気ノイズの発生を抑制するための対策が必要不可欠になっている。
【0006】
従来では、ディスクドライブの筐体を強磁性体材質の材料から構成して、特に外乱磁界に対するシールド機能を実現する提案がなされている(例えば特開平6−236674号公報を参照)。しかしながら、この提案方法では、外乱磁界に対する軟磁性層の不安定化を抑制できるが、ディスクドライブの内部から発生する磁界(浮遊磁界)には弱く、また軟磁性層の磁区状態の不安定性を解消できない。
【0007】
また、別の提案として、軟磁性層の下層に、当該軟磁性層と交換結合した一様な磁化を有する硬磁性固着層を設けるディスク構造が提案されている(例えば特許第2947029号公報を参照)。このようなディスク構造であれば、外乱磁界に対する耐性を向上できると共に、軟磁性層の磁区状態の安定化も実現できる可能性がある。しかし、硬磁性固着層に対する磁化の一様化工程が必要となり、またディスクの構成層の膜厚が極端に厚くなるなど、特にディスクの製造工程上の課題があり、結果として実用化が困難である。
【0008】
さらに、軟磁性層に対して磁界を印加するための磁界発生素子を有する磁気ヘッドを使用するディスクドライブが提案されている(例えば特開平6−76202号公報を参照)。しかしながら、磁界発生素子からの磁界が磁気ヘッドに対して外乱磁界として影響する致命的な問題があり、結果として実用化が困難である。
【0009】
そこで、本発明の目的は、特別の製造工程や磁気ヘッドに対する影響を及ぼすことなく、ディスクの軟磁性層の磁区状態の安定化を実現して、ノイズの低減化及び外乱磁界に対する安定性を図ることにより、実用化の可能な垂直記録方式の磁気ディスク装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、記録磁性層の下層に軟磁性層を設けた2層構造のディスクを使用し、
当該軟磁性層の磁区を一様化して、磁区構造を安定化させる磁界発生手段を有する垂直記録方式の磁気ディスク装置に関する。
【0011】
本発明の観点に従った磁気ディスク装置は、垂直磁気記録方式のデータ記録媒体として使用されて、記録磁性層、軟磁性層、及び磁化固着層を有する3層構造のディスク記録媒体と、前記ディスク記録媒体に対してデータの記録及び再生を行なうための磁気ヘッドと、前記磁気ヘッドを搭載し、前記ディスク記録媒体上の半径方向に当該磁気ヘッドを移動させるためのアクチュエータ機構と、前記ディスク記録媒体の面内方向に対して所定の磁界の強さを有する直流磁界を印加するための手段であって、前記磁化固着層の着磁方向とほぼ同一方向の当該直流磁界を発生する磁界発生手段とを具備し、前記磁界発生手段は、前記アクチュエータ機構を構成するボイスコイルモータの構成要素であるマグネット部材を兼用するように構成されている。
【0016】
このような構成であれば、磁気ヘッドに対して影響を及ぼすことなく、また特別の製造工程を要することなく、ディスクの軟磁性層の磁区を一様化して、磁区構造の安定化を実現することができる。従って、実用化の可能な方法により当該軟磁性層からのノイズを低減化し、かつ外乱磁界による安定性を確保できる。これにより、2層構造のディスクを使用する垂直記録方式のディスクドライブの実用化を推進することが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
【0018】
(ディスクドライブ機構)
図1は、第1の実施形態に関する垂直記録方式のディスクドライブの要部を示す。同ディスクドライブは、ドライブ本体である筐体(上部カバーを省略している)7の内部に、ディスク1、スピンドルモータ(SPM)2、及びアクチュエータからなるドライブ機構が組み込まれた構成である。
【0019】
アクチュエータは、ヘッド3を搭載しているサスペンションを含むアーム4と、当該アーム4をディスク1上の半径方向に移動させるボイスコイルモータ(VCM)5とからなる。アクチュエータは、データのリード/ライト動作時には、ヘッド3をディスク1上の半径方向に移動させる。また、アクチュエータは、リード/ライト動作の停止時には、ヘッド3をディスク1上から,ディスク1の外側に配置されたランプ部材(図示せず)に退避させるアンロード動作を実行する。
【0020】
また、筐体7には、プリアンプ回路などを実装している回路基板6が配置されている。プリアンプ回路は、FPC(フレキシブル・プリント・ケーブル)を介してヘッド3と接続しており、リード/ライト信号の伝送を行なう。
【0021】
ディスク1は、図2に示すように、垂直方向の磁気異方性を有する記録磁性層24と、当該記録磁性層24と基板21との間に介在する軟磁性層(裏打ち軟磁性層)22とを有する2層構造である。
【0022】
さらに、筐体7の内部には、直流誘導磁界の発生器(以下磁界発生器と表記する)10が設けられている。この磁界発生器10は、後述するように、ディスク1の面内方向(長手方向)に直流磁界を印加し、軟磁性層22の磁区を一様化するように磁区制御するために設けられた永久磁石又は電磁石である。磁界発生器10は、図1に示すように、アクチュエータの近傍でかつヘッド3とは離れた位置であり、さらにヘッド3が移動する範囲に対応するディスク1の範囲に対して磁界が作用する位置に配置される。
【0023】
(ディスク構造)
ディスク1の構造を具体的に説明すると、アルミニューム又はガラス材質の基板21の表面上に、例えばCo−Zr−Nb系の軟磁性層22が300nm程度の厚さで積層される。さらに、軟磁性層22上には、Ti系の中間制御層(配向制御層)23、Co−Cr−Pt系の合金からなる記録磁性層24、及びカーボン材質の表面保護膜25がスパッタリング処理により積層される。なお、軟磁性層22は、センダスト(sendust)、Ni−Fe系合金、またはFe−Co系合金等の磁性材料でもよい。
【0024】
(軟磁性層の特性)
軟磁性層22の磁区状態は、オプティカル表面アナライザを使用するKerr効果測定方法により観察することが可能である。特別の磁区制御を施していない場合、軟磁性層22には多数の磁壁(磁区の境界場所)が存在している。これらの磁壁は移動して、軟磁性層22の磁化状態を変化させる。また、これらの磁壁は、静磁気的なエネルギー状態により、特にディスクの外周側近辺に多く存在している。
【0025】
このような軟磁性層を有するディスク1を直流(DC)消磁した後に、当該ディスク1に対して磁気ヘッド3によりリード動作を実行して、ヘッド3からの再生波形を観察する。この観察から、データが記録されていないディスク1から、スパイク状(パルス状)の多数のノイズが発生する現象を確認することができる。これらのスパイク状のノイズの発生箇所は、軟磁性層22の磁壁の存在位置にほぼ対応している。従って、軟磁性層22の磁壁が、スパイク状ノイズの発生要因であることが推定される。軟磁性層22の磁壁は、わずかな外乱磁界でも影響されて変化してしまう。
【0026】
次に、オプティカル表面アナライザを使用する測定方法により、ディスク1に対して例えば永久磁石により磁界を与えた場合の軟磁性層22の磁区状態(磁化状態)を観察することができる。この観察から、永久磁石からの印加磁界により、軟磁性層22の磁区状態が一様化されることが確認できる。ここで、永久磁石による印加磁界領域は限定された領域である。しかし、軟磁性層22の一部の磁化を永久磁石により飽和させることで、その磁束が軟磁性層22の内部を伝わり、かなりの広範囲で軟磁性層22の磁区状態が一様化されることも確認されている。
【0027】
(第1の実施形態の作用効果)
以下、同実施形態のディスクドライブに設けられた磁界発生器10による作用効果を説明する。
【0028】
同実施形態では、図1に示すように、アクチュエータの近傍に設けられた磁界発生器10により、ディスク1の面内方向(径方向)には、常に直流磁界が印加されている。なお、磁界発生器10としては、鉄心にコイルを巻いた電磁石を想定する。但し、実際にディスクドライブに搭載させる磁界発生器10としては、電源を必要としない永久磁石の方が望ましい。
【0029】
電磁石は、コイルに流す電流値により、ディスク1に印加する直流磁界の強さ(H=A/m)を調整することが可能である。ここで、電磁石からディスク1に対して、例えば磁界の強さ(H)が「10×79.58A/m」以下の直流磁界を印加しても、前述の軟磁性層22の磁区状態に応じたスパイク状ノイズの発生頻度は変化しない。従って、ノイズの低減化に対する顕著な効果が得られない。
【0030】
一方、例えば磁界の強さ(H)が「50×79.58A/m」以上の直流磁界を印加すると、前述の軟磁性層22の磁区状態に応じたスパイク状ノイズは発生しなくなり、ノイズの低減化に対する顕著な効果がある。
【0031】
要するに、磁界発生器10から、軟磁性層22の磁気異方性の磁界より大きい磁界の強さの印加磁界を発生させることにより、軟磁性層22の磁化が飽和し、磁区状態を一様化できると推定できる。
【0032】
また、例えば磁界の強さ(H)が「1500×79.58A/m」以上の直流磁界を印加すると、ヘッド3からの再生信号の振幅値が規定値より減少することが確認されている。要するに、磁界発生器10からの印加磁界の強過ぎると、ヘッド3及び記録磁性層24に対して影響を及ぼすことになる。特に、記録磁性層24の保磁力より大きい磁界が印加されると、記録磁性層24の磁化が減衰するものと推定できる。
【0033】
従って、磁界発生器10からディスク1に印加される磁界の強さ(H)は、軟磁性層22の磁気異方性の磁界より大きく、かつ記録磁性層24の保磁力(図3の31)より小さくするように設定する必要がある。ここで、ディスク1として角型性のよい2層構造のディスクの場合には、当該磁界発生器10からの印加磁界の強さ(H)は、ディスクの記録磁性層24の非可逆磁化反転開始の磁界の強さ(図3の30)よりも小さいことが望ましい。
【0034】
次に、磁界発生器10の配置関係について説明する。
【0035】
磁界発生器10の配置としては、印加磁界により、ヘッド3が移動する範囲(シーク動作の範囲)に対応する軟磁性層22の磁区状態を一様化できる位置が望ましい。即ち、図4(A)に示す磁界発生器10の配置である。なお、ヘッド3が移動する範囲とは、ディスク1上の記録磁性層24におけるデータの記録有効範囲を意味する。
【0036】
しかしながら、この配置構成では、磁界発生器10からの印加磁界の強さが「50×79.58A/m」程度でも、ヘッド3からの再生信号の振幅が規定値より減衰するほど、強すぎることが確認されている。即ち、図4(A)に示す磁界発生器10の配置では、磁界発生器10の位置がヘッド3に接近しすぎるため、印加磁界がヘッド3に大きく影響するものと推定できる。このため、ヘッド3と軟磁性層22との相互作用により、強いヘッド磁界が発生し、記録磁性層24の磁化を減磁させる事態となることが容易に推測できる。従って、図1に示すように、磁界発生器10の位置は、ヘッド3に対して印加磁界がそれ程影響しない程度に離れた場所が望ましい。
【0037】
次に、図4(B)に示すような磁界発生器10の配置を検討する。
【0038】
この配置構成は、磁界発生器10の位置を、スピンドルモータ2を中間として、ディスク1上のヘッド3の移動範囲(データの記録範囲)の反対側に設定している。この位置であれば、ヘッド3に対する磁界発生器10からの印加磁界の影響を抑制することが可能である。
【0039】
しかしながら、この配置構成では、磁界発生器10からの印加磁界の強さを「1000×79.58A/m」程度に増大した場合でも、ヘッド3からの再生出力にはスパイク状ノイズが発生することが確認されている。要するに、磁界発生器10からの印加磁界がディスク1の軟磁性層22には有効に作用していないものと推定できる。即ち、磁界発生器10からの印加磁界による磁区制御(磁区状態の一様化)は、磁界の印加位置から近い範囲でのみ有効であることが確認できる。
【0040】
以上のような理由から、図1に示すように、同実施形態での磁界発生器10の配置構成が、軟磁性層22の磁区制御に有効である。また、この配置構成であれば、ヘッド3に対して印加磁界がそれ程影響しない程度に離れている。換言すれば、磁界発生器10の位置とヘッド3の位置(移動位置)とを結ぶ直線が、ディスク1の回転中心(スピンドルモータ2の回転軸)と交差しないような配置構成が望ましい。
【0041】
なお、ヘッド3に対して直接作用する印加磁界の強さ(H)は「5×79.58A/m」以下になるように、磁界発生器10の配置を調整する必要がある。これにより、印加磁界により、ヘッド3が誤動作するような事態を防止することができる。
【0042】
以上のように同実施形態によれば、ディスクドライブの内部に、永久磁石などの磁界発生器10を所定の位置に設けるだけで、2層構造のディスク1に対して軟磁性層22の磁区状態を一様化するように磁区制御を実現することができる。この場合、磁界発生器10からの印加磁界が、磁気ヘッド3に対して許容範囲外の影響を及ぼすような事態を未然に防止できる。要するに、同実施形態の方式であれば、特別の製造工程等を要することなく、ディスクの軟磁性層22の磁区状態の安定化を実現できる。従って、実用化の可能な方法により当該軟磁性層22からのノイズを低減化し、かつ外乱磁界による安定性を確保できる。
【0043】
(変形例)
図5から図7は、第1の実施形態の変形例に関する図である。
【0044】
本変形例は、磁界発生器10としてVCM5の磁気回路を構成するマグネット部材(永久磁石)を兼用した構成である(図5の50)。このような構成であれば、独立の部品として磁界発生器10を用意する必要は無い。予めVCM5を設計する場合に、磁界発生器10の機能(軟磁性層22に対する有効な磁界の印加)を得られるようにマグネット部材50の仕様(磁気特性やサイズなど)を設定すればよい。
【0045】
図6は、従来のVCM5の構造を示す概念図である。VCM5は、マグネット部材15と電磁コイルとの相互作用により、アーム4を駆動させる。従来では、マグネット部材15からの磁束(矢印)が、ディスク1側には作用しないように、VCM5の設計が行なわれている。
【0046】
本変形例では、図7に示すように、兼用マグネット部材50から所定の磁界がディスク1側に印加されるように、VCM5の設計を行なうことになる。即ち、ディスク1の記録磁性層24の保磁力を超えず、かつ軟磁性層22の磁区状態の一様化(磁化を一様に飽和させること)に有効な程度の漏れ磁束が、マグネット部材50から出るような設計仕様で、VCM5を設計することになる。
【0047】
本変形例の構成であれば、独立の部品として磁界発生器10を削減できるため、相対的に低コストで、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0048】
(第2の実施形態)
図8及び図9は、第2の実施形態に関する図である。
【0049】
同実施形態は、図8に示すように、軟磁性層22と基板21間に、磁化固着層80を設けた3層構造のディスク100を使用するディスクドライブに関するものである。
【0050】
このような3層構造のディスク100の場合でも、図9に示すように、アクチュエータの近傍に磁気発生器10を配置することにより、ディスク100の軟磁性層22の磁区状態の安定化を実現できるため、垂直磁気記録におけるノイズの低減化と外乱磁界に対する安定性を実現できる。同実施形態では、特に磁気発生器10からの印加磁界の方向(ディスクの面内方向)91が、磁化固着層80の固着磁化方向90とほぼ同一方向になるように、磁気発生器10の設計を行なうことが望ましい。
【0051】
なお、第1及び第2の実施形態、及び第1の実施形態の変形例に関するいずれのディスクドライブにおいて、ディスクの軟磁性層22は、外部磁界の時間的変化に敏感であり、不安定化することが確認されている。そこで、ディスクドライブの筐体7及び上部カバー(トップカバー)を強磁性体材料で構成することにより、外部磁界に対する磁気シールド効果を高めることが望ましい。
【0052】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、軟磁性層を有する2層構造のディスクを使用する垂直記録方式のディスクドライブにおいて、ディスクに対して直流磁界を印加する磁気発生手段を配置させることにより、実用的かつ効果的に当該軟磁性層の磁区状態の安定化を実現できる。従って、垂直記録方式の課題であるノイズの低減化及び外乱磁界に対する安定性を図ることができるため、垂直記録方式のディスクドライブの実用化を推進することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に関するディスクドライブの要部を示す図。
【図2】同実施形態に関するディスクの構造を説明するための図。
【図3】同実施形態に関する記録磁性層の磁気特性(MHループ)を説明するための図。
【図4】同実施形態に関する磁界発生部材の配置関係を説明するための図。
【図5】同実施形態の変形例に関するディスクドライブの要部を示す図。
【図6】同変形例に関する磁界発生作用を説明するための図。
【図7】同変形例に関する磁界発生作用を説明するための図。
【図8】本発明の第2の実施形態に関するディスクの構造を説明するための図。
【図9】同実施形態に関するディスクドライブの要部を示す図。
【符号の説明】
1…ディスク
2…スピンドルモータ
3…ヘッド
4…アーム
5…ボイスコイルモータ
6…回路基板
7…筐体
10…磁界発生器(永久磁石または電磁石)
21…ディスク基板
22…軟磁性層
23…中間制御層(配向制御層)
24…記録磁性層
25…表面保護膜
50…VCMの兼用マグネット部材
80…磁化固着層
Claims (2)
- 垂直磁気記録方式のデータ記録媒体として使用されて、記録磁性層、軟磁性層、及び磁化固着層を有する3層構造のディスク記録媒体と、
前記ディスク記録媒体に対してデータの記録及び再生を行なうための磁気ヘッドと、
前記磁気ヘッドを搭載し、前記ディスク記録媒体上の半径方向に当該磁気ヘッドを移動させるためのアクチュエータ機構と、
前記ディスク記録媒体の面内方向に対して所定の磁界の強さを有する直流磁界を印加するための手段であって、前記磁化固着層の着磁方向とほぼ同一方向の当該直流磁界を発生する磁界発生手段とを具備し、
前記磁界発生手段は、前記アクチュエータ機構を構成するボイスコイルモータの構成要素であるマグネット部材を兼用するように構成されていることを特徴とする磁気ディスク装置。 - 前記ディスク記録媒体、前記磁気ヘッド、前記アクチュエータ機構、及び前記磁界発生手段を収納する筐体が強磁性材料から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の磁気ディスク装置。
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