JP4112755B2 - ファクシミリ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、PSTN(Public Switched Telephone Network)などの回線交換ネットワークとインターネットなどのコンピュータネットワークとを任意に使用して画像通信を行うファクシミリ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
遠隔地と画像を通信する方法としては、PSTNやISDNを利用したファクシミリ装置が一般的である。この種のファクシミリ装置は、操作が容易なことと、相手が不在であっても用件を伝えることができるために、ビジネス分野ばかりではなく家庭にも広く普及している。
【0003】
PSTNやISDNを利用したファクシミリの通信規格はITU(International Telecommunication Union)によってG3ファクシミリやG4ファクシミリとして標準勧告されている。
【0004】
このような従来のファクシミリの利点は、直接受信側のファクシミリとの間に通信回線を確保することにより、通信回線の帯域幅の許容する最速の通信速度でデータが転送できること。直接相手と通信することで、データが確実に伝わったことを確認できること。あるいは送信するデータ形式が受信側の許容できる形式であるかの確認を行う能力ネゴシエーションを行うために、確実にデータを伝えることができることなどである。
【0005】
一方、インターネットが一般化するにつれ、従来の回線交換ネットワークの代わりにインターネットを利用するサービスが盛んになってきた。
【0006】
特に伝送距離やデータ量が大きい場合には、インターネットを介して送信する方が通信コストを低く抑える事ができるので、インターネットを介しての画像の送受信を行う機能を、通常のファクシミリ装置が有する機能に加えて備えたファクシミリ装置が登場している。
【0007】
そしてこのようなファクシミリ装置は、回線交換ネットワークとインターネットとの双方を使用してのファクシミリ通信が可能であることを利用して、いずれかのネットワークを介して到来したファクシミリデータを一旦受信し、そのファクシミリデータを他方のネットワークを介して他の端末へと転送する、いわゆるゲートウェイ機能を実現する。
【0008】
このようなゲートウェイ機能を利用すれば、インターネットを介して通信を行う機能を備えていないファクシミリ装置どうしでファクシミリ通信を行う場合にも、それぞれのファクシミリ装置に比較的近い位置に設置されたゲートウェイ機能を有したファクシミリ装置を介在させることで、インターネットを経由してのファクシミリ通信を行うことができる。そしてこの場合には、条件によっては回線交換ネットワークによる伝送距離を短くすることができ、通信コストを低減することが可能となる。
【0009】
さて、ゲートウェイ処理のうちで、回線交換ネットワークへの送信を行うもの、すなわちいわゆるオフランプゲートウェイ処理においては、回線交換ネットワークでの通信料金をゲートウェイ処理を行うファクシミリ装置の所有者が負担することになる。
【0010】
このため従来は、転送要求元を認証し、特定の転送要求元からの転送要求のみを受け付けるようにすることで、第3者による乱用を防止し、無駄な通信費用負担が生じることを防ぐようにしている。
【0011】
そして転送要求元の認証は、転送要求元のアドレスを予め登録されたアドレスと照合したり、暗証番号を用いるなどの手法が用いられている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこれらの認証方法では、成りすましが比較的容易に行え、第3者による乱用を的確に防止することができないという不具合があった。
【0013】
また暗証番号を使用する場合には、転送要求元も暗証番号による認証方法をサポートした端末を用いなければならず、汎用的ではなくなってしまうという不具合があった。
【0014】
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、その目的とするところは、簡易でありながら、第3者によるゲートウェイ機能の乱用を的確に防止して無駄な通信費用負担が生じることを防ぐことができるファクシミリ装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するために第1の発明は、例えばPSTNなどの所定の回線交換ネットワークおよび例えばインターネットなどの所定のコンピュータネットワークのそれぞれを介してのファクシミリ通信を行うことが可能なファクシミリ装置において、前記コンピュータネットワークを介して任意の転送要求元端末から送信されたファクシミリデータを前記転送要求元端末から指定された電話番号を持つ転送先端末へと前記回線交換ネットワークを介して転送する、例えばCPUのソフトウェア処理により実現される転送処理手段と、ユーザにより選択指定された電話番号へと自動発呼を行うためにユーザにより発呼先として予め登録された電話番号を記憶する例えば情報記憶部などの記憶手段と、前記回線交換ネットワークを介してのファクシミリデータの転送が前記コンピュータネットワークを介して要求された際に、前記転送要求元端末から指定された電話番号が前記記憶手段に記憶されているか否かを確認し、前記転送要求元端末から指定された電話番号が前記記憶手段に記憶されている場合にのみ前記転送処理手段にファクシミリデータの転送を実行させる、例えばCPUのソフトウェア処理により実現される転送制御手段とを備えた。
【0016】
このような手段を講じたことにより、コンピュータネットワークを介して要求された回線交換ネットワークを介してのファクシミリデータの転送は、その転送先の電話番号が予めユーザにより登録されて記憶手段に記憶されている場合にのみ実行され、電話番号が登録されていない相手への転送要求は拒否される。従って、回線交換ネットワークを介してのファクシミリデータの転送の実行は、その転送先に応じて制限される。
【0018】
さらに、短縮ダイヤルやワンタッチダイヤルなどの簡易ダイヤルのための登録電話番号が、回線交換ネットワークを介してのファクシミリデータの転送を許容する転送先の登録電話番号として流用される。
【0019】
また第2の発明は、前記第1の発明に加えて、転送要求元端末に向けて転送要求を拒否する旨の通知を行う、例えばCPUのソフトウェア処理により実現される転送拒否メール送信手段などの通知手段を備え、かつ前記転送制御手段を、前記転送要求元端末から指定された電話番号が前記記憶手段に記憶されていない場合に前記通知手段に通知を行わせるものとした。
【0020】
このような手段を講じたことにより、転送要求を拒否した場合には、その旨が転送要求元端末へと通知される。
【0021】
また第3の発明は、前記第1の発明に加えて、拒否すべき転送要求が到来したことを例えば転送拒否報知画像を印刷することで本ファクシミリ装置のユーザに対して報知する、例えばCPUのソフトウェア処理により実現される転送拒否報知画像印刷手段などの報知手段を備え、かつ前記転送制御手段を、前記転送要求元端末から指定された電話番号が前記記憶手段に記憶されていない場合に前記報知手段に報知を行わせるものとした。
【0022】
このような手段を講じたことにより、転送要求を拒否した場合には、その旨が本ファクシミリ装置のユーザに対して報知される。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態につき説明する。
【0024】
図1は本実施形態に係るファクシミリ装置の要部構成を示すブロック図である。
【0025】
この図において、符号1を付して示される部分が本実施形態のファクシミリ装置である。そしてこのファクシミリ装置1は、CPU11、ROM12、RAM13、情報記憶部14、画像記憶部15、符号化・復号化部16、スキャナ17、プリンタ18、モデム19、NCU20、電話機制御部21、回線信号検出部22、LANインタフェース23、操作・表示部24および時計部25を有してなる。
【0026】
そして、CPU11、ROM12、RAM13、情報記憶部14、画像記憶部15、符号化・復号化部16、スキャナ17、プリンタ18、モデム19、NCU20、回線信号検出部22、LANインタフェース23、操作・表示部24および時計部25は、システムバス26を介して互いに接続されている。またNCU20にはモデム19および電話機制御部21が、さらに電話機制御部21には回線信号検出部22がそれぞれ接続されている。
【0027】
CPU11は、ROM12に格納された制御プログラムに基づいて各部を総括制御するための制御処理を行うことでファクシミリ装置としての動作を実現する。
【0028】
ROM12は、CPU11の制御プログラム等を記憶する。
【0029】
RAM13は、CPU11が各種の処理を行うために必要となる各種の情報を記憶するために使用される。
【0030】
情報記憶部14は、例えばフラッシュメモリなどを用いてなり、各種の設定情報やその他の情報を記憶しておく。この情報記憶部14の記憶領域の一部は、短縮番号やワンタッチボタンに対応付けて登録された簡易ダイヤル用の電話番号を記憶しておくための簡易ダイヤル登録領域に設定されている。
【0031】
画像記憶部15は、例えば大容量のDRAMや、ハードディスク装置などを用いてなり、受信した画像データや送信待ちの画像データを一時的に記憶しておく。
【0032】
符号化・復号化部16は、画像データに対して冗長度圧縮のための符号化処理を施すとともに、冗長度圧縮のための符号化がなされている画像データの復号を行うものである。
【0033】
スキャナ17は、送信原稿の読取りを行って、その送信原稿を示す画像データを生成する。
【0034】
プリンタ18は、画像データが示す画像を記録用紙に対して印字する。
【0035】
モデム19は、画像データを変調してファクシミリ伝送信号を生成したり、CPU11から与えられるコマンドを変調してコマンド伝送信号を生成するものであり、これらの伝送信号をNCU20を介してPSTN加入者線2へと送出する。またモデム19は、PSTN加入者線2を介して到来し、NCU20を介して与えられたファクシミリ伝送データを復調して画像データを再生したり、コマンド伝送信号を復調してコマンドを再生する。
【0036】
NCU20には、PSTN3に収容されたPSTN加入者線2が接続されている。そしてNCU20は、この接続されたPSTN加入者線2に関して、状態監視や網への発信処理などを行なう。またNCU20は、PSTN加入者線2に対して送出するファクシミリ伝送信号の等化を図るとともに、レベルを設定する。
【0037】
電話機制御部21には、必要に応じて外部電話機4が接続される。そして電話機制御部21は、接続された外部電話機4を使用してPSTN加入者線2を介しての通話を行うことを可能とするための周知の制御処理を行う。
【0038】
回線信号検出部22は、PSTN加入者線2を介して到来する信号をNCU20および電話機制御部21を介して受け、所定の信号の到来を検出する。
【0039】
LANインタフェース23には、LAN回線5およびメールサーバ6を介してインターネット7が接続されている。そしてLANインタフェース23は、このインターネット7を介してのデータ伝送を行う。
【0040】
操作・表示部24は、ユーザによるCPU11に対する各種の指示入力を受け付けるためのキー入力部や、ユーザに対して報知すべき各種の情報をCPU11の制御の下に表示するための表示部などを有する。
【0041】
時計部25は、計時動作を常時行い、現在時刻を示す現在時刻情報を出力する。
【0042】
さて、CPU11がROM12に格納された制御プログラムに基づいて動作することで実現される制御手段としては、ファクシミリ装置における周知の一般的なものに加えて、転送処理手段、転送拒否メール送信手段、転送拒否報知画像印刷手段および転送制御手段を有している。
【0043】
ここで転送処理手段は、インターネット7を介して任意の転送要求元からの要求に基づいてオフランプゲートウェイによるファクシミリデータの転送処理を行う。
【0044】
転送拒否メール送信手段は、転送要求元に向けて、転送要求を拒否する旨を示す所定の転送拒否メールを送信するための処理を行う。
【0045】
転送拒否報知画像印刷手段は、拒否すべき転送要求が到来したことをファクシミリ装置1のユーザに対して報知するための所定の転送拒否報知画像をプリンタ18により印刷させる。
【0046】
そして転送制御手段は、オフランプゲートウェイの実施が指示された場合に、前記転送要求元から指定された転送先の電話番号が情報記憶部14の簡易ダイヤル登録領域に記憶されているか否かを確認し、記憶されている場合にのみ前記転送処理手段にオフランプゲートウェイ処理を実行させる。また転送制御手段は、指定された転送先の電話番号が情報記憶部14の簡易ダイヤル登録領域に記憶されていないために前記転送処理手段にオフランプゲートウェイ処理を実行させない場合には、転送拒否メールの送信および転送拒否報知画像の印刷を前記送信拒否メール送信手段および前記転送拒否報知画像印刷手段にそれぞれ行わせる。
【0047】
次に以上のように構成されたファクシミリ装置の動作につき説明する。
【0048】
まずファクシミリ装置1は、PSTN3やインターネット7を介して他のファクシミリ端末と1対1でファクシミリ通信を行うことは当然可能であるが、その場合の動作は従来よりあるファクシミリ装置と同様であるので、ここでは説明を省略する。また、ファクシミリ装置1は、PSTN3を介して到来したFAXデータをFAXメールに変換した上で、インターネット7を介して他端末に転送するオンランプゲートウェイの機能も有するが、その場合の動作も従来よりあるファクシミリ装置と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0049】
そしてファクシミリ装置1の特徴的な動作は、オフランプゲートウェイに関する動作であるので、以下、このオフランプゲートウェイに関する動作につき説明する。
【0050】
さてCPU11は、ファクシミリ受信を行える状態にあるときに自装置宛のFAXメールがLAN回線5を介して到来すると、図2に示すようなFAXメール到来時処理を実行する。
【0051】
このFAXメール到来時処理においてCPU11はまず、到来したFAXメールの受信を周知の手順により行う(ステップST1)。
【0052】
続いてCPU11は、ステップST1で受信したFAXメールについて、オフランプゲートウェイの実施が指定されているか否かの判断を行う(ステップST2)。
【0053】
ここで、オフランプゲートウェイの実施が指定されていない場合には、受信したFAXメールは自装置を最終宛先としたものであるから、CPU11は当該FAXメールが示す画像の印刷をプリンタ18に行わせる(ステップST3)。そしてこの印刷処理が終了したならば、CPU11は今回のFAXメール到来時処理を終了する。
【0054】
これに対して、オフランプゲートウェイの実施が指定されてる場合にCPU11は続いて、転送先電話番号を抽出する(ステップST4)。具体的には、オフランプゲートウェイを要求する場合のFAXメールのアドレスは、“FAX=0559767676@…”などのようにユーザ名部分に転送先電話番号を表したものとなっているので、このアドレスから転送先電話番号を抽出する。
【0055】
続いてCPU11は、上記のように抽出した転送先電話番号を情報記憶部14中の簡易ダイヤル登録領域から検索する(ステップST5)。そしてCPU11は、転送先電話番号の検索に成功したか否かの判断を行う(ステップST6)。
【0056】
ここでもし、転送先電話番号の検索に成功したならばCPU11は続いて、ステップST1で受信したFAXメールをG3形式のFAXデータに変換し(ステップST7)、この変換されたFAXデータを、指定された送信先へとPSTN3を介してG3手順により送信する(ステップST8)。そしてこのファクシミリ送信処理が終了したならば、CPU11は送信結果メールを作成し、転送要求元に送信する(ステップST9)。
【0057】
なお送信結果メールは、ステップST8のファクシミリ送信処理が正常終了したのならば、例えば図3に示すような正常終了したことを示したものとし、またステップST8のファクシミリ送信処理が失敗したのならば、例えば図4に示すような失敗したことを示したものとする。
【0058】
そしてこの送信結果メールの送信が終了したならば、CPU11は今回のFAXメール到来時処理を終了する。
【0059】
ところで、転送先電話番号の検索に失敗したならば、CPU11は例えば図5に示すように、転送先電話番号が未登録であるために転送要求を受けられない旨を示した転送拒否メールを作成し、転送要求元に送信する(ステップST10)。
【0060】
続いてCPU11は、例えば図6に示すように、転送要求の拒否を行った旨を本ファクシミリ装置1のユーザに対して報知するための転送拒否報知画像を作成し、これをプリンタ18に印刷させる(ステップST11)。
【0061】
そしてこのときにCPU11は、オフランプゲートウェイ処理を実行すること無しに今回のFAXメール到来時処理を終了する。
【0062】
以上のように本実施形態によれば、指定された転送先電話番号が簡易ダイヤルのために登録されている電話番号である場合にのみオフランプゲートウェイを実行し、そうでなければ転送要求を拒否する。
【0063】
従って、本ファクシミリ装置1のユーザが発呼先として認めて簡易ダイヤルのために登録した電話番号の相手先を転送先として指定した転送要求のみが受け付けられてオフランプゲートウェイが実行されるのであり、オフランプゲートウェイによる転送先が制限される。この結果、オフランプゲートウェイの乱用が防止され、無駄な通信費用負担が生じることが確実に防止される。
【0064】
なお、転送先が簡易ダイヤルのために登録されているのであれば、転送要求元に拘わらずにオフランプゲートウェイが実行されるのであり、第3者がファクシミリ装置1のオフランプゲートウェイ機能を利用できるのであるが、そのような第3者が送信したい相手と本ファクシミリ装置1のユーザが発呼先として認めて簡易ダイヤルのために登録した相手とが一致する可能性は極めて低く、また簡易ダイヤルのためにどのような電話番号が登録されているのかを第3者が知ることは困難であることから、第3者が本ファクシミリ装置1のオフランプゲートウェイ機能を乱用することは極めて困難である。
【0065】
また本実施形態によれば、オフランプゲートウェイによる転送先となることを許容する相手の電話番号を簡易ダイヤルのために登録した電話番号としているので、オフランプゲートウェイによる転送先となることを許容する相手の電話番号を専用に記憶するための記憶領域を別途確保する必要がなく、情報記憶部14を有効利用することが可能であるとともに、個々の電話番号の登録を個別に行わなければならな場合に比べてユーザの負担が軽減される。
【0066】
また本実施形態によれば、転送要求を拒否する場合にはその旨を転送要求元に通知することとしているので、転送要求者がその旨を確実に知ることができる。従って、転送要求者がファクシミリ装置1のオフランプゲートウェイを利用する権利を有したものであるならば、ファクシミリ装置1のユーザ(管理者)に対して転送先の電話番号の登録を要求するなどの適切な処置を速やかに行うことが可能である。
【0067】
また本実施形態によれば、転送要求を拒否した旨を本ファクシミリ装置1のユーザに対して報知することとしているので、電話番号の登録漏れなどによりファクシミリ装置1のオフランプゲートウェイを利用する権利を有した正規の転送要求者からの要求が拒否されるようなことがあった場合にはそのことを速やかに知ることができ、電話番号の登録を行うなどの適切な処置を速やかに行うことが可能となる。さらには、不正な転送要求の内容を知ることも可能であり、例えば不正に転送要求者に対して警告を行うなどのセキュリティ上の処置を行うことが可能となる。
【0068】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、オフランプゲートウェイによる転送先となることを許容する相手の電話番号を簡易ダイヤルのために登録した電話番号としているが、それらを個別に登録するようにしても良い。
【0069】
また上記実施形態では、PSTN3を介しての通信手順としてG3方式を用いるものとしているが、G2方式や、独自方式などのその他の方式を用いる場合にも本願の適用が可能である。
【0070】
また上記実施形態では、回線交換ネットワークとしてPSTN3を用いるものとしているが、ISDNなどの他のネットワークを用いる場合にも本願発明の適用が可能である。
【0071】
また上記実施形態では、コンピュータネットワークとしてインターネットを用いるものとしているが、LANやWAN(Wide Area Network)などの他のネットワークを用いる場合にも本願発明の適用が可能である。
【0072】
このほか、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能である。
【0073】
【発明の効果】
第1の発明によれば、所定の回線交換ネットワークおよび所定のコンピュータネットワークのそれぞれを介してのファクシミリ通信を行うことが可能なファクシミリ装置において、前記コンピュータネットワークを介して任意の転送要求元端末から送信されたファクシミリデータを前記転送要求元端末から指定された電話番号を持つ転送先端末へと前記回線交換ネットワークを介して転送する転送処理手段と、ユーザにより選択指定された電話番号へと自動発呼を行うためにユーザにより発呼先として予め登録された電話番号を記憶する記憶手段と、前記回線交換ネットワークを介してのファクシミリデータの転送が前記コンピュータネットワークを介して要求された際に、前記転送要求元端末から指定された電話番号が前記記憶手段に記憶されているか否かを確認し、前記転送要求元端末から指定された電話番号が前記記憶手段に記憶されている場合にのみ前記転送処理手段にファクシミリデータの転送を実行させる転送制御手段とを備えたので、回線交換ネットワークを介してのファクシミリデータの転送の実行は、その転送先に応じて制限されることとなり、簡易でありながら、第3者によるゲートウェイ機能の乱用を的確に防止して無駄な通信費用負担が生じることを防ぐことができるファクシミリ装置となる。
【0074】
第1の発明によればさらに、短縮ダイヤルやワンタッチダイヤルなどの簡易ダイヤルのための登録電話番号を、回線交換ネットワークを介してのファクシミリデータの転送を許容する転送先の登録電話番号として流用されることとなり、メモリの有効利用と電話番号登録の手間の削減が図られる。
【0075】
また第2の発明によれば、前記第1の発明に加えて、転送要求元端末に向けて転送要求を拒否する旨の通知を行う通知手段を備え、かつ前記転送制御手段を、前記転送要求元端末から指定された電話番号が前記記憶手段に記憶されていない場合に前記通知手段に通知を行わせるものとしたので、転送要求を拒否した場合には、その旨が転送要求元端末へと通知されることとなり、転送要求が拒否された旨を転送要求元に確実に認識させることが可能となる。
【0076】
また第3の発明によれば、前記第1の発明に加えて、拒否すべき転送要求が到来したことを本ファクシミリ装置のユーザに対して報知する報知手段を備え、かつ前記転送制御手段を、前記転送要求元端末から指定された電話番号が前記記憶手段に記憶されていない場合に前記報知手段に報知を行わせるものとしたので、転送要求を拒否した場合には、その旨が本ファクシミリ装置のユーザに対して報知されることとなり、転送要求の拒否が行われたことを本ファクシミリ装置のユーザに対して確実に認識させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るファクシミリ装置の要部構成を示すブロック図。
【図2】図1中のCPU11によるFAXメール到来時処理の際の処理手順を示すフローチャート。
【図3】ファクシミリ送信が正常終了した場合の送信結果メールの内容の一例を示す図。
【図4】ファクシミリ送信に失敗した場合の送信結果メールの内容の一例を示す図。
【図5】転送拒否メールの内容の一例を示す図。
【図6】転送拒否報知画像の一例を示す図。
【符号の説明】
1…ファクシミリ装置
2…PSTN加入者線
3…PSTN
4…外部電話機
5…LAN回線
6…メールサーバ
7…インターネット
11…CPU
12…ROM
13…RAM
15…画像記憶部
16…符号化・復号化部
17…スキャナ
18…プリンタ
19…モデム
20…NCU
21…電話機制御部
22…回線信号検出部
23…LANインタフェース
24…操作・表示部
25…時計部
26…システムバス
Claims (3)
- 所定の回線交換ネットワークおよび所定のコンピュータネットワークのそれぞれを介してのファクシミリ通信を行うことが可能なファクシミリ装置において、
前記コンピュータネットワークを介して任意の転送要求元端末から送信されたファクシミリデータを前記転送要求元端末から指定された電話番号を持つ転送先端末へと前記回線交換ネットワークを介して転送する転送処理手段と、
ユーザにより選択指定された電話番号へと自動発呼を行うためにユーザにより発呼先として予め登録された電話番号を記憶する記憶手段と、
前記回線交換ネットワークを介してのファクシミリデータの転送が前記コンピュータネットワークを介して要求された際に、前記転送要求元端末から指定された電話番号が前記記憶手段に記憶されているか否かを確認し、前記転送要求元端末から指定された電話番号が前記記憶手段に記憶されている場合にのみ前記転送処理手段にファクシミリデータの転送を実行させる転送制御手段とを具備したことを特徴とするファクシミリ装置。 - 転送要求元端末に向けて転送要求を拒否する旨の通知を行う通知手段を備え、
かつ前記転送制御手段は、前記転送要求元端末から指定された電話番号が前記記憶手段に記憶されていない場合に前記通知手段に通知を行わせるものとしたことを特徴とする請求項1に記載のファクシミリ装置。 - 拒否すべき転送要求が到来したことを本ファクシミリ装置のユーザに対して報知する報知手段を備え、
かつ前記転送制御手段は、前記転送要求元端末から指定された電話番号が前記記憶手段に記憶されていない場合に前記報知手段に報知を行わせるものとしたことを特徴とする請求項1に記載のファクシミリ装置。
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