JP4111996B1 - 装飾品製作用の筒状治具、デザインボード治具、及び治具セット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】筒状治具6は、線材3を巻きつけるための筒状の本体39と、この本体39の開放された先端部49に長手方向へ形成され前記丸カン5を挿入できるスリット41と、を有する。複数の筒状治具6を、デザインボード治具11の固体穴17や溝19に固定し、筒状治具6に線材を連続して巻きつけることで、モチーフユニット15を容易に作れる。
【選択図】図1
Description
ここで丸カン類とは、図示する丸カン以外にも、後述するスリットに挿入できる形状の全ての金具、例えばパーツ、チェーン、などをいう。
これらの製作作業は、細かな作業をするための小さなペンチ、例えば平ペンチや丸ペンチなどを用いていた。
また、下記特許文献1には、装身具用ワイヤーをコイル状に巻くために、芯材を用い、芯材の周りにワイヤーを巻きつける技術が開示される。
この発明は、以上の問題点を解決するために、丸カンが芯材に干渉せず、よって、きれいな丸みが形成でき、きれいなモチーフが形成でき、さらに、複雑な形状を有するモチーフを形成できる装飾品製作用の筒状治具、デザインボード治具、及び治具セットを提供することを目的とする。
第四発明は、さらに、前記筒状の本体の先端部付近は、複数に分岐し、これら複数の先端部に、前記スリットが形成されていることを特徴とする装飾品製作用の筒状治具である。
第五発明は、さらに、前記筒状の本体の先端部付近は、複数に分岐し、これら複数のうち一部の先端部には、前記スリットが形成され、残りの先端部は、径の異なる筒状となり、前記線材を連続して巻きつけることで前記モチーフがデザインされることを特徴とする装飾品製作用の筒状治具である。
ビーズ1(図6(B)、図9(B)など)に貫通などした金属製の線材であるワイヤー3(図7(F)図10(A))やピンにより、ビーズ1と線材の固定が行われる(図7(G)〜(I)、図10(B)〜図11(J)など)。その線材の丸めた部分に丸カン5(図6(C)、図9(C)など)を通してビーズユニット7(図7(J)、図11(K)など)を作る。その際に、筒状治具6(図3)を用いる。この1個のビーズユニット7を用いて(図12(E))、または丸カン5を共有することで複数のビーズユニット7を連ねたもの(図6(D)など)を用いて、装飾品9(図6(D)は完成品の一部を示す)を製作する。
このうち図1は、この発明の一実施形態を示すデザインボード治具11を、作業台などへ取付けるための取付機構33とともに表す。図2は、図1のデザインボード治具11をより上方から見た斜視図である。このデザインボード治具11には、後述する図3の筒状治具6を、単独で、あるいは複数隣接して固定する。
図3(A)(B)(C)(D)(E)(F)は、図2のデザインボード治具11に固定されて用いられるいろいろの筒状治具6を示す斜視図である。
図3(A)の筒状治具6には、さらに、先端付近が90度屈曲して、逆L字状になっており、スリット41は片側面だけに形成される。
図3(D)の筒状治具6は、2本セットで使用される。図3(D)の右側の筒状治具6は、スリット41が両側面に形成される。図3(D)の左側の筒状治具6は、スリット41が片側面に形成される。
図3(E)の筒状治具6は2本セットで使用される。各筒状治具6の4つの分岐した先端部49には、それぞれ片側面にスリット41が形成される。これらのスリット41は、4つの先端部49が集合した中心から見て、外側に形成される。うち1本の各筒状治具6は、4つの分岐した先端部49のうち1つに、片側面のスリット41と反対の側面にも別のスリット41が形成され、結局、スリット41は両側面に形成される。
図4は、図2のデザインボード治具11に固定されて用いられている筒状治具6の例を示す斜視図である。
図6は、第一作業例を示すもので、(A)は、図3(A)の1本の筒状治具6をデザインボード治具11に固定して装飾品9を製作する状態を示す斜視図、(B)は、(A)の製作に用いられる球形のビーズ1の図、(C)は、(A)の製作に用いられる丸カン5の図、(D)は、(A)の製作により得られる装飾品9の図である。
まず、必要な長さの線材であるワイヤー3を丸カン5に通し(図7(A))、丸カン5を筒状治具6のスリット41にいれたまま、ワイヤー3の先を筒状治具6にかけて輪をつくり、さらにワイヤー3を90度位にする(図7(B)(C))。そして、そのままワイヤー3を輪の根元に2〜3回巻きつける(図7(D))。本実施形態によれば、輪を作る、巻きつけるが、一連の動作でできる。あまったワイヤー3を切る(図7(E))。
図9は、第二作業例を示すもので、(A)は、図3(B)の筒状治具6をデザインボード治具11に固定して装飾品9を製作する状態を示す斜視図、(B)は、(A)の製作に用いられるビーズ1の図、(C)は、(A)の製作に用いられる丸カン5の図、(D)は、(A)の製作により得られるビーズユニット7の図である。
まずワイヤー3にビーズ1を通す(図10(A))。そして、通したワイヤー3の両端を、ビーズ1にそわせて手で押さえる(図10(B))。そのまま、隣接させて固定した2本の筒状治具6にワイヤー3を支持させる(図10(C)(D))。すなわちワイヤー3の短い部分3Aを、補助筒状治具43のU字状の形状の部分と、両スリットとに、直線的に通す。ワイヤー3の長い部分3Bを、U字状の形状の部分に入れ、90度に曲げて両筒状治具6の間から外へ露出させる。この露出するワイヤー3の部分3Bに、丸カン5を通す。
図12は第三作業例を示すもので、(A)は、図3(C)の筒状治具6をデザインボード治具11に固定して装飾品9を製作する状態を示す斜視図、(B)は、(A)の製作に用いられるビーズユニットの図、(C)は、(A)の製作に用いられるモチーフ13の図、(D)は、(A)の製作に用いられるイヤーフックと呼ばれる金具の図、(E)は、(A)の製作により得られる装飾品9であるイヤリングの図である。
4本のうち図中上側の1本の筒状治具6の係止孔47に、ワイヤー3の始端部45を挿入し、そのワイヤー3を反時計回りに隣接する2つ目の筒状治具6に巻き、3つ目の筒状治具6の右横に出す(図13(A))。出したワイヤー3の他端部に、第二作業例で製作したビーズユニット7の丸カン5を通す(図13(B))。さらに、ワイヤー3を3つ目の筒状治具6に巻く。このとき、丸カン5は3つ目の筒状治具6のスリット41に挿入する。そして、ワイヤー3を4つ目の筒状治具6に巻き、はじめの筒状治具6の左横に出す(図13(C)(D))。
図14は、第四作業例を示すもので、(A)は、図3(D)の筒状治具6をデザインボード治具11に固定して装飾品9を製作する状態を示す斜視図、(B)は、(A)の製作に用いられるマンテルと呼ばれる留め具の図、(C)は、(A)の製作に用いられる図7(J)に示すビーズユニットの図、(D)は、(A)の製作により得られる装飾品9(図14(D)は完成品の一部を示す))の図である。
準備として、図14(A)のデザインボード治具11に、図3(D)の筒状治具6をネジ機構21で固定する。2つの筒状治具6は、所定の間隔だけあけて配置、固定される。この間隔は、ワイヤー3を巻きつけるスペースになる。
まずワイヤー3を、ビーズユニット7の丸カン5へ通し、全体をU字状にする(図15(A))。そして、その丸カン5を、一方の筒状治具の片面のスリットに41に挿入し、ワイヤー3の始端部45を、他方の筒状治具6の両側面のスリット41に通す。ワイヤー3の他の端部は、筒状治具6に沿わせる。(図15(B)(C))。
図17は、第五作業例を示すもので、(A)は、図3(E)の筒状治具6をデザインボード治具11に固定して装飾品9を製作する状態を示す斜視図、(B)は、(A)の製作に用いられるビーズユニットの図、(C)は、(A)の製作に用いられる丸カン5の図、(D)は、(A)の製作により得られる装飾品9(図は完成品の一部を示す)の図である。
まず、ワイヤー3を図下の筒状治具6の中央斜めに位置させ、ビーズユニット7の丸カン5を通す(図18(A))。このビーズユニットの丸カン5を、筒状治具の右の先端部49Aのスリット41に挿入して、その先端部49Aに巻き、別の丸カン5を通す(図18(B)(C))。巻いたワイヤー3を筒状治具6の中央で逆斜めにクロスさせ、時計回りに2つ目の筒状の先端部49Bに巻き、丸カン5をその先端部49Bのスリット41に挿入する。巻いたワイヤー3を筒状治具6の中央で逆方向から斜めにクロスさせ、3つ目の筒状の先端部49Cに巻き、筒状治具6の中央で反対方向から逆斜めにクロスさせ、3つ目と4つ目の先端部49C、49Dの間から外に出す(図18(D))。
すなわち、以上の例では、2本セットで使用される筒状治具6のうち1本は、4つの先端部49が、いわば、1つと3つに分割した形状を有したが、他の変形例では、このような分割形状を採らないことが可能である。
図20は、第六作業例を示すもので、(A)は、図3(F)の筒状治具6をデザインボード治具11に固定して装飾品9を製作する状態を示す斜視図、(B)は、(A)の製作に用いられるビーズ1の図、(C)は、(A)の製作に用いられる丸カン5の図、(D)は、(A)の製作により得られる装飾品9の図である。
図21(A)から(G)、図22(H)から(N)は第六作業例の手順を示す図である。
まずワイヤー3は、図下のはじめの先端部49の左横から入って、反時計回りに、下右の2つ目の先端部49cの上を通ってこの先端部49cを巻き、その上の右の大きな3つ目の先端部49bの外を巻き、図上の4つ目の先端部49aの下を通って外に出る(図21(A))。
すなわち、以上の例では、図3(F)の筒状治具6は、6つの先端部49が、2段の分岐により形成され、いわば2つと4つに分割した形状を有するものであった。しかし、他の変形例では、このような分割形状を採らないことも可能である。
この実施形態によれば、線材であるワイヤー3を筒状治具6の本体39に巻きつけて丸めた部分を形成する際に、丸カン5をスリット41に挿入できる(図7(B)(G)図8(L)図10(E))ので、丸カン5が芯材としての筒状治具6の本体39に干渉せず、よって、きれいな丸みが形成できる。
以上の実施形態では、線材は、ワイヤー3 であったが、他の実施形態では、より短くて剛性のあるピンでも良い。
以上の実施形態では、ビーズユニットは、ビーズ1に形成した貫通孔に線材を通して固定し、この固定した線材の丸めた部分に丸カン5を通して作ったものであるが、他の実施形態では、ビーズ1を他の構造で線材に固定するものでもよい。例えば、複数の爪でつかんだ構造、接着剤で固定した構造などである。
以上の実施形態では、筒状治具6を固定するのに、デザインボード治具11を用いたが、他の実施形態では、バイスや万力に挟んで固定し、装飾品9の製作を行うこともできる。
Claims (8)
- ビーズに固定した金属製の線材の丸めた部分に丸カン類を通してビーズユニットを作り、この1個のビーズユニットを用いて、または前記丸カン類を共有することで複数の前記ビーズユニットを連ねたものを用いて、装飾品を製作するための製作用の治具、
あるいは、金属製の線材を屈曲して形成するモチーフの丸めた部分に丸カン類を通してモチーフユニットを作り、前記丸カン類を共有することで複数の前記ビーズユニット及び前記モチーフユニットを連ねたものを用いて、装飾品を製作するための製作用の治具、
であって、前記線材を巻きつけるための筒状の本体と、この本体の開放された先端部に長手方向へ形成され前記丸カン類を挿入できるスリットと、を有することを特徴とする装飾品製作用の筒状治具。 - 前記金属製の線材は、ワイヤーまたはピンであり、前記ビーズユニットは、前記ビーズに形成した貫通孔に前記線材を通して固定し、この固定した線材の丸めた部分に丸カン類を通して作ったものであり、前記装飾品はネックレス、イヤリング、リストリング、またはアンクルリングであることを特徴とする請求項1に記載の装飾品製作用の筒状治具。
- 前記筒状の本体の先端部付近には、前記線材の始端部を挿入して係止するための係止孔が設けられていることを特徴とする請求項1、または2に記載の装飾品製作用の筒状治具。
- 前記筒状の本体の先端部付近は、複数に分岐し、これら複数の先端部に、前記スリットが形成されていることを特徴とする請求項1、2、または3に記載の装飾品製作用の筒状治具。
- 前記筒状の本体の先端部付近は、複数に分岐し、これら複数のうち一部の先端部には、前記スリットが形成され、残りの先端部は、径の異なる筒状となり、前記線材を連続して巻きつけることで前記モチーフがデザインされることを特徴とする請求項1、2、3、または4に記載の装飾品製作用の筒状治具。
- 請求項1、2、3、または4に記載の筒状治具を複数隣接して固定し、これら複数の筒状治具に前記線材を連続して巻きつけることで前記モチーフをデザインして前記モチーフユニットを作り、前記装飾品を製作するための製作用の治具であって、
前記筒状治具の基部を挿入し固定するための多数の固定穴を有することを特徴とする装飾品製作用のデザインボード治具。 - 請求項1、2、3、または4に記載の筒状治具を複数隣接して固定し、これら複数の筒状治具に前記線材を連続して巻きつけることで前記モチーフをデザインして前記モチーフユニットを作り、前記装飾品を製作するための製作用の治具であって、
前記筒状治具の基部を挿入するための溝と、この挿入された基部を締め付けることで前記溝における長手方向の位置を固定するネジ機構(移動または固定式も可、複数も可)と、を有することを特徴とする装飾品製作用のデザインボード治具。 - 請求項1、2、3、または4に記載の筒状治具と、請求項5、または6に記載のデザインボード治具と、前記線材を巻きつけることで前記モチーフをデザインする際に、前記線材を補助的に支持するための形状を先端に形成した補助筒状治具と、を備えたことを特徴とする装飾品製作用の治具セット。
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