JP4111862B2 - 負荷駆動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は負荷駆動装置、特に、負荷の駆動状態を検出する検出手段と、その検出結果に応じてその負荷電流を所定値に保持する駆動制御手段と、を備える負荷駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明を適用可能な上記負荷の一例としては、車載用負荷、例えばインジェクタをなすソレノイド負荷がある。
【0003】
かかるソレノイド負荷は、通常、定電流駆動することが多く、そのために電流検出手段と、その検出結果に応じて上記負荷に対してPWM制御を行う駆動制御手段とを備える負荷駆動装置が一般に採用されている。
【0004】
なお本発明に関連する公知技術としては、下記の特許文献1(モータの過電流制御方法)および特許文献2(ハイサイド方式のモータ電流検出回路)がある。しかしいずれの公知技術も、後述する説明から明らかになるとおり、「電流検出手段の処理可能入力範囲」にまで着目して、フェールセーフ機能を発揮させるようにした本発明に係る負荷駆動装置を示唆するものではない。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−65570号公報
【特許文献2】
特開平10−75598号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
後に図を参照しながら詳しく説明するとおり、上記負荷駆動装置における上記検出手段(電流検出手段)は、例えば差動増幅器(オペアンプ)を始めとするいずれかの回路で構成されているが、一般に、該検出手段は固有の「処理可能入力範囲」を有している。
【0007】
ここでもし、上記処理可能入力範囲を外れるような入力がその検出手段に与えられたとすると、この検出手段の出力が“H”または“L”レベルのいずれに倒れるか不定となってしまうことが知られている。そして、このように出力が不定になれば、上記負荷を正常に駆動できなくなることは明らかである。
【0008】
通常は、検出手段の処理可能入力範囲を外れるといった入力状態が生ずることは考慮しない場合が多いが、例えば前述した車載用負荷(インジェクタ)のように過酷な使用環境下に置かれる負荷にとっては、上述した「処理可能入力範囲を外れる」といった入力状態が起こり得ることを想定しておく必要がある。
【0009】
具体例を挙げれば、負荷グランド(GND)の大きな電位変動が上記の状態をもたらす。そしてその大きな電位変動の要因は、負荷GNDに加えられるサージである。このサージの発生要因は種々あるが、代表的には、負荷GNDに断続的に流れる大きな負荷電流である。
【0010】
したがって本発明は、上記検出手段に、上記の処理可能入力範囲を外れるような入力が与えられたとしても、自動的にフェールセーフ機能が働くようにした負荷駆動装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明に係る負荷駆動装置の基本構成を示す図である。
【0012】
本発明に係る負荷駆動装置1は、本図に示すとおり、負荷Lを駆動するための装置であって、駆動制御手段2と、電流検出手段3と、入力監視手段4とを有して構成される。
【0013】
ここに、上記電流検出手段3は、負荷Lに通電される電流を検出する。
【0014】
また上記駆動制御手段2は、上記の電流を所定値(一定値)に保持するように、電流検出手段3による検出結果に応じて、負荷Lの駆動をPWM制御する。
【0015】
上記入力監視手段4は特に注目すべき手段であって、電流検出手段3への入力が、この電流検出手段にとって「処理可能な入力範囲」にあるか否かを監視するものである。
【0016】
そしてこの入力監視手段4による監視によって、上記の入力範囲を外れたと判定されたときは、駆動制御手段2を介し、負荷Lをフェールセーフ側に駆動することを特徴とするものである。
【0017】
負荷Lをフェールセーフ側に駆動する態様は、その負荷の役割に応じてそれぞれ異なる。例えばこの負荷Lが車載用インジェクタを構成するソレノイド負荷であったとすると、通常は、該ソレノイド負荷Lに対し定電流駆動がなされているが、上記入力監視手段4によって、上記の入力範囲を外れたと判定されたときは、電流検出手段3の出力は“H”になるか“L”になるか全く不定であるから、そのときには、上記ソレノイド負荷Lに対して強制通電するように駆動する。これがフェールセーフ側である。なぜなら、この例でのインジェクタ用のソレノイドにとって、負荷電流カットオフ側にもっていくことは、エンジン停止を招き、許されないからである。結局、最悪、誤って負荷電流をカットオフしてしまう、すなわち「誤オフ」してしまう、という事態は回避するようにする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る各種実施例を説明するが、その前に、従来の問題点について図を参照しながら詳しく説明しておく。
【0019】
図30は本発明の前提となる従来の負荷駆動装置の具体例を示す図であり、
図31は図30における問題点を説明するための波形図である。
【0020】
まず図30を参照する。なお全図を通じて同様の構成要素には同一の参照番号または記号を付して示す。
【0021】
本図の負荷Lは、前述したインジェクタをなすソレノイド負荷であるものとして説明する。
【0022】
当該車両のECUから、当該気筒に対して駆動要求RDが出力されたとすると、このRDを受けてまずMOSトランジスタ7がオンとなる。これで負荷Lは駆動状態となるが、さらに、この駆動状態のもとで既述の定電流駆動を行う。
【0023】
この定電流駆動のために、上記のMOSトランジスタ7に加えて、MOSトランジスタ6が導入され、このMOSトランジスタ6とこれを制御する駆動用ロジック5およびドライバDRとにより、前述の駆動制御手段2が構成される。
【0024】
この駆動制御手段2は、上記の定電流駆動のために、上記電流検出手段3と連係する。すなわちこの電流検出手段3が検出する負荷電流ILの大小に応じて、駆動用ロジック5およびドライバDRを介し、これを一定値とするようにPWM制御を行う。
【0025】
ここで電流検出手段3に着目すると、該手段3を、シャント抵抗8と差動増幅器9とで構成した例が示されている。上記の負荷電流ILが変動すると、この電流変動はシャント抵抗8の両端電圧の変動に変換されて、差動増幅器9に入力される。
【0026】
ところで既に述べたように、電流検出手段3には、「処理可能な入力範囲」があり、例えば低側0.5V以上で高側3.5V以下、といったような所定の電圧範囲でのみ正常動作が保証されている。
【0027】
一般にはそのような所定の電圧範囲内で動作させるようにしているが、例えば今例に挙げているソレノイド負荷(L)においては、その所定の電圧範囲を維持できない状態が発生し得る。これは負荷GNDの電位変動に起因するところが大である。
【0028】
上記MOSトランジスタ6は上記定電流制御のために負荷電流ILを断続的にオン/オフする。この場合、オン/オフすべき電流は数Aにも及び、負荷GNDの電位が変動してしまう。このため、その電位変動に伴って、上記所定の電圧範囲から外れてしまう、という事態が発生し得る。
【0029】
このことを、図31の波形図も参照して説明する。駆動制御手段2およびトランジスタ7が既述の駆動要求RDをECUから受けると、負荷電流ILはまず図示のとおりリニアに立ち上がり、定電流保持レベルL1に達すると、その後は、そのレベルL1を保つようにPWM制御が行われる。この場合、上記レベルL1の他にL0も規定されている。このL0は、負荷オン保持レベルであり、ILがこれより下まわることは許されない。負荷オンが保持できないと、既述のごとく、エンジン停止を招くことがあるからである。しかし実際には、ILがL0を下まわることも起こり得る。
【0030】
そこで図31の下側を参照すると、ここには負荷GNDの電位変動の一例が示されている。既述したサージに起因して、円Aに示す大きな電位変動が生じたとすると、これに伴い、負荷電流ILは円Bに示す状態に置かれる。この円Bの状態は、上記円Aの状態に起因して、電流検出手段3が上記処理可能入力範囲から外れてしまった状態を表す。
【0031】
かかる円Bの状態にあっては、電流検出手段3の出力は既述のように不定となり、ILは矢印Cの方へ増大してしまうか、矢印Dの方へ下降してしまう。
【0032】
この場合、矢印Cの増大は、ソレノイド負荷の寿命に悪影響を及ぼすものの、エンジンの作動を止めるようなことにはならない。しかし矢印Dの下降は、明らかに負荷オン保持レベルL0を下まわることになり、エンジンの作動停止といった重大な結果をもたらす。
【0033】
結局、上記円Aの状態によりひき起こされて上記円Bの状態に入ったことを検出したときは、フェールセーフ機能を即座に働かせるようにする。そのための基本構成を示したのが上記図1である。以下、各種実施例について説明する。
【0034】
【実施例】
図2は本発明に係る実施例1を示す図である。
【0035】
本実施例1は、図1の基本構成図に丁度対応するものであり、図1の入力監視手段4は、図2において、処理可能入力範囲監視回路40として実現される、該回路40により、電流検出手段3の誤動作を防止でき、既述の「誤オフ」を生じさせない。
【0036】
図3は本発明に係る実施例2を示す図である。
【0037】
本実施例2は、図1の入力監視手段4を、電圧監視回路41により構成する。この電圧監視回路41は、入力監視手段4により監視すべき所定の負荷側電圧と、予め定めた基準電圧との差電圧を監視することを特徴とするものである。ここにいう負荷側電圧とは、負荷GNDそのものの電位でもよいし、負荷電源VB の電位であってもよい。
【0038】
図4は実施例2の一具体例を示す図である。
【0039】
この具体例によると、上記の電圧監視回路41は、電圧コンパレータ42により構成する。この電圧コンパレータ42は、一方の入力に基準電圧Vr を受信し、他方の入力には比較すべき所定の電圧、本図の例では、負荷GNDの電圧を受信する。なおこの電圧コンパレータ42の構成については、ヒステリシス特性の有無などの限定条件は一切不要である。
【0040】
ここで上記基準電圧Vr についてさらに補足すると、その基準となる電位は、図示する制御GNDである。この制御GNDは負荷GNDと完全には同じでない。
【0041】
図4に一点鎖線で示す領域は、通常、ICで一体に構成される部分であり、負荷側とは区別される。この負荷側のグランドが負荷GNDであり、IC側のグランドが制御GNDである。既述のとおり、負荷GNDには数Aの大電流が断続的に流れ、電位変動を起こすので、IC側の制御GNDとは分けるのが普通である。
【0042】
ただし、両GNDは最終的には同じGND(バッテリーの一端子)に合流するものであって、その合流点までの、L成分を含むハーネスの存在により、最終的なGNDには上記電位変動は現れない。
【0043】
かくして実施例2においても、上記回路41(電圧コンパレータ42)により、電流検出手段3の誤動作を防止でき、既述の「誤オフ」を生じさせない。
【0044】
図5は本発明に係る実施例3を示す図である。
【0045】
本実施例3は、図1の入力監視手段4を、電位差検出回路43から構成する。この電位差検出回路43は、負荷GNDの電位と、電源側の所定の電位との電位差を検出することを特徴とするものである。ここにいう電源側の所定の電位とは、図5に示すように、バッテリー電圧VB でもよいし、IC(図4参照)の電源、すなわち差動増幅器9の電源でもよいし、あるいはこれらの電源とGNDとの間を抵抗分圧して得た基準電位でもよい。
【0046】
かくして実施例3においても、上記回路43により、電流検出手段3の誤動作を防止でき、既述の「誤オフ」を生じさせない。
【0047】
図6は本発明に係る実施例4を示す図である。
【0048】
本実施例4は、図1の入力監視手段4を、クランプ回路44から構成する。このクランプ回路44は、電流検出手段3への入力が、この電流検出手段3にとって処理可能な入力範囲を外れたとき、入力範囲外になったことを示す異常検知信号DETを生成して駆動制御手段2に通知することを特徴とするものである。
【0049】
すなわち、クランプ回路44が動作し始めたことをもって、上記の入力範囲外になったことを検知し、既述のフェールセーフ側に負荷を駆動する。
【0050】
図7は図6におけるクランプ回路44の具体例を示す図である。
【0051】
差動増幅器9の反転入力側と非反転入力側のそれぞれにミラー回路(M)とNPNトランジスタ(TR)の対が設けられる。M1−TR1とM2−TR2である。トランジスタTR1およびTR2の各ベースに与える基準電圧を適当に選択することにより、反転入力側が所定の入力範囲を超えたならば、ミラー回路M1が働き、異常検知信号DET1が流れる。同様に、非反転入力側が所定の入力範囲を超えたならば、ミラー回路M2が働き、異常検知信号DET2が流れる。
【0052】
図6の異常検知信号DETは、上記DET1とDET2の論理和信号である。
図8は本発明に係る実施例5を示す図である。
【0053】
本実施例5は、図1の入力監視手段4を、クランプ回路45から構成する。このクランプ回路45は、電流検出手段3への入力が、この電流検出手段3にとって処理可能な入力範囲を外れるとき、前述したフェールセーフ側になるようにこの電流検出手段3への入力を強制的にクランプ(固定)することを特徴とするものである。
【0054】
図9は図8におけるクランプ回路45の具体例を示す図である。
【0055】
例えば、差動増幅器9の反転入力側の限界値が−0.2Vであり、非反転入力側の限界値が−0.5Vであるものと仮定する。
【0056】
そうすると、反転入力側ではその限界値−0.2Vに達すると、トランジスタTR1はオンし、基準電圧VR1からそのベース−エミッタ電圧(0.7V)分降下した電圧で、反転入力側はその限界値はクランプされる。したがってこの場合は、VR1を0.5(=0.7−0.2)Vに設定すればよい。
【0057】
一方、非反転入力側ではその限界値−0.5Vに達すると、トランジスタTR2はオンし、基準電圧VR2からそのベース−エミッタ電圧(0.7V)分降下した電圧で、非反転入力側はその限界値はクランプされる。したがってこの場合は、VR2を0.2(=0.7−0.5)Vに設定すればよい。そうすれば、上記反転入力側も非反転入力側も所定の入力電圧範囲から外れることはない。
【0058】
かくして実施例4においても実施例5においても、クランプ回路(44,45)により、電流検出手段3の誤動作を防止でき、既述の「誤オフ」を生じさせることはない。
【0059】
図10は本発明に係る実施例6を示す図である。
【0060】
本実施例6は、図1の入力監視手段4を図1の電流検出手段3と一体に構成し、この電流検出手段3への入力が、この電流検出手段3にとって処理可能な入力範囲を外れるとき、この電流検出手段より前述したフェールセーフ側になるような出力信号OUTを生成することを特徴とするものである。
【0061】
図11は図10における電流検出手段3の具体的構成例を示す図である。
【0062】
本図の左側部分は、電流検出手段3の入力部分側であり、点線の円9′は、差動増幅器(差動アンプ)の差動対トランジスタである。
【0063】
差動アンプの入力電圧が、処理可能入力範囲から外れたとすると、差動対トランジスタ9′は動作不能となる。そうすると、入力監視手段4を構成するトランジスタN1もオンできなくなって、前述の出力信号OUTとして“L”を出し続けることになる。これは負荷Lにとってフェールセーフ側への制御論理となる。
【0064】
かくして実施例6においても、例えば図11の構成とすることによって、電流検出手段3の誤動作を防止でき、既述の「誤オフ」を生じさせない。
【0065】
図12は本発明に係る実施例7を示す図である。
【0066】
実施例7以降は、単に既述の「誤オフ」を防止することに止まらず、さらなる付加機能も兼備するようにした実施態様である。
【0067】
本実施例7における駆動制御手段2は、負荷Lに対して大電流を流す「突入状態」とするか、小電流を流す「保持状態」とするか、を指定する外部指令(ECD)を受信し、この外部指令(ECD)が「保持状態」を指定するときのみ、電流検出手段3および入力監視手段4からの各内部指令(ICD1,ICD2)を有効にすることを特徴とするものである。
【0068】
負荷Lを駆動する場合、図31には表していないが、通常、2段階駆動が行われている。第1段階は例えば4A程度の大電流を流し、続く第2段階は例えば1A程度の小電流を流す。前者が「突入状態」であり、後者が「保持状態」である。
【0069】
このような2段階駆動によって効率のよい負荷制御が行えるが、このような負荷制御のもとで、本実施例7では、上記「保持状態」のときに限って、既述した実施例1〜実施例6でのフェールセーフ制御、すなわち強制通電を行うようにする。
【0070】
図12を再び参照すると、第1の駆動要求をなす第1の外部指令(パルスECD1)の他に第2の駆動要求をなす第2の外部指令(パルスECD2)が例えばECUから与えられる。この場合、ECD1とECD2との論理積がとれる期間が上記の「突入状態」であり、ECD2が“L”に立ち下がったところで上記の「保持状態」に入る。
【0071】
「保持状態」では前述の例によると1A程度と小電流であり、図31の定電流保持レベルL1に相当する。したがって、負荷オン保持レベルL0を下まわって「誤オフ」に至る可能性はかなり大である。そこで、この「保持状態」に限って前述の内部指令ICD1およびICD2をアクティブにする。以上のことを図に表すと、以下のようになる。
【0072】
図13は実施例7の動作を表すフローチャートである。
【0073】
例えばECUから、駆動要求が駆動制御手段2に与えられたとすると、
ステップS11:その要求に係るモードが「突入状態」か「保持状態」か判定し、
ステップS12:「突入状態」と判定されたら、既述の強制通電機能(フェールセーフ機能)は停止させる。
【0074】
ステップS13:逆に「保持状態」と判定されたならば、入力監視手段4による本来の入力監視を行い、
ステップS14:所定の入力範囲を外れたならば、上記の強制通電を実施し、ステップS15:所定の入力範囲内にあるならば、電流検出手段3の検出結果に基づく、通常のPWM制御を行う。
【0075】
図14は本発明に係る実施例8を示す図である。
【0076】
本実施例8における駆動制御手段2は、外部信号EXを受信したときのみ、電流検出手段3および入力監視手段4からの各内部指令ICD1およびICD2を有効にすることを特徴とするものである。
【0077】
ここにいう外部信号とは、前述した駆動要求も含めたさらに広い概念であり、ECUからの出力のみならず、マニュアルで外部から与えられるような指示信号も含むものである。
【0078】
例えば、本発明に係る負荷駆動装置を内含するシステムについて見てみると、このシステムにはユーザから求められた固有の「仕様」というものがある。このようなシステム仕様の内容によっては、本発明に係る強制通電機能(フェールセーフ機能)を停止させた方がよい場合がある。あるいは、外部信号EXで指定したときだけ、その強制通電機能(フェールセーフ機能)を働かせた方がよい場合がある。このような状況に対応するのが本実施例8であり、その動作を図に表すと以下のようになる。
【0079】
図15は実施例8の動作例を表すフローチャートである。
【0080】
駆動要求が駆動制御手段2に与えられたとすると、
ステップS21:その要求に外部信号が含まれているか否か判定し、
ステップS22:含まれていなければ、強制通電機能を停止させ、
ステップS23:含まれていれば、強制通電機能をアクティブにして、
ステップS24およびS25において、図13のステップS14およびS15と同様の動作を行う。
【0081】
図16は本発明に係る実施例9を示す図である。
【0082】
本実施例9では、駆動制御手段2に連係するタイマー手段51をさらに備える。このタイマー手段51は、前述したフェールセーフ側への駆動のための負荷Lに対する強制通電モードの継続時間を計時すると共に、その継続時間が予め設定された時間を超えたとき、その強制通電モードを解除することを特徴とするものである。
【0083】
強制通電モードに入るべきことが入力監視手段4から指示されると、駆動用ロジック5を該モードに設定するが、これと同時にタイマー手段51をセットする。そして該モードの継続時間が予め設定された時間を超えるときには、そのモードを解除する。強制通電が不必要に長く続くと、負荷LやドライバDRを焼損してしまうおそれがあるからである。以上の動作を図に表すと、以下のようになる。
【0084】
図17は実施例9を説明するためのタイムチャートであり、
図18は実施例9の動作を表すフローチャートである。
【0085】
まず図17を参照すると、入力監視手段4から、同図(b)のように、強制通電機能要求パルスが出力されたとする。
【0086】
そうすると上記タイマー手段51は同時に上記の強制通電の継続時間を計時し始める。そして所定の時間Tが経過した時点で、該強制通電を停止する。
【0087】
次に図18を参照すると、
まず駆動要求がECUから出力されると、
ステップS31:本発明に基づく入力監視を開始し、既述の処理可能な入力範囲内か否か判断する。
【0088】
ステップS32:入力範囲内(正常)と判断されたならば、従来どおり、電流検出手段3によるPWM制御を行う。
【0089】
ステップS33:逆に、入力範囲を外れたと判断されたならば、タイマー手段33が起動し、
ステップS34:そのカウント値が設定時間(前述の所定の時間T)を超えたか否か判定し、
ステップS35:超えていなければそのカウントを続行し、
ステップS36:超えたならば強制通電を停止し、
ステップS37:それと同時にタイマー手段51のカウントをクリアする。
【0090】
上記の実施例9は変形が可能である。この変形実施例9において、前述のタイマー手段は、強制通電モードから通常通電モードに切り替わっても、その通常通電モードの継続時間が予め設定された時間を超えないときは、その強制通電モードを解除しないことを特徴とするものである。これを図で示すと次のとおりである。
【0091】
図19は変形実施例9を説明するためのタイムチャートである。
【0092】
この図19と前記図17とを比較すると、変形実施例9の動作がよく分かる。すなわち、強制通電モードから通常通電モードに切り替わっても(図19(b)のP参照)、その通常通電モードの継続時間がtを超えないときは、同図(a)の解除は行わないようにする。
【0093】
わずかな時間(t)通常通電モードになっても、過熱した負荷LあるいはドライバDRが急に平常温度に復帰することはないからである。
【0094】
本変形実施例9と上記実施例9とで入力監視手段4の構成を変更するには及ばない。これを図で説明する。
【0095】
図20は入力監視手段4の出力部分における波形図である。
【0096】
強制通電モードに入ったあと(a)、一旦その強制通電モードが解除されたとする(b)。このときの立下りパルスを入力としてこれに一定時間の遅延を加えた立下りパルスを生成しておく(c)。そして、入力監視手段4からの最終的な出力としては、上記(b)のパルスと(c)のパルスの論理和(OR)をとったパルスとする(d)。
【0097】
このような処理を施せば、変形実施例9と実施例9とで共通の入力監視手段4が使える。
【0098】
図21は本発明に係る実施例10を示す図である。
【0099】
本実施例10では、駆動制御手段2に連係するスイッチング監視手段52をさらに備える。このスイッチング監視手段52は、負荷Lに対するスイッチング駆動の周期および頻度を監視して、予め設定された周期および頻度を超えたとき、前述したフェールセーフ側への駆動のための負荷Lに対する強制通電モードを解除することを特徴とするものである。
【0100】
強制通電モードのもとでは、負荷Lに対するスイッチング駆動の周期および頻度が増大し、特にMOSトランジスタ6での損失が増加して、熱破壊に至るおそれがある。
【0101】
そこで、かかる熱破壊に至る可能性があることを上記スイッチング監視手段52で事前に検知し、強制通電を解除するようにする。
【0102】
図22は本発明に係る実施例11を示す図である。
【0103】
本実施例11は、電流検出手段3が差動増幅器9からなるとき、その反転入力(−)および非反転入力(+)のいずれか一方のみが前述の入力範囲を外れたものと入力監視手段4により判定されたとき、前述したフェールセーフ側への駆動のための負荷Lに対する強制通電モードを実行し、その反転入力および非反転入力の双方が該入力範囲を外れたものと判定されたときは、負荷Lに対する駆動能力をカットすることを特徴とするものである。かかる制御を、図を参照して、以下に説明する。
【0104】
図23は実施例11の動作を表すフローチャートである。
【0105】
例えばECUから駆動用ロジック5に駆動要求が与えられたとすると、
ステップS41:差動増幅器9への入力電圧が所定の範囲に入っているか否か判定し、
ステップS42:入っていると判定されれば、従来どおりの電流検出手段3の検出結果によるPWM制御を行う。
【0106】
ステップS43:一方、その所定の範囲から外れたと判定されれば、今度は、反転入力(−)および非反転入力(+)の双方が外れているか、いずれか一方が外れているか、を判断する。
【0107】
ステップS44:もし上記の一方がその範囲から外れているならば、強制通電モードを実行し、
ステップS45:もし上記の双方がその範囲から外れているならば、ドライバDRの駆動能力をカットしてしまう。このように双方がその範囲から外れているときは、相当大きな電流が負荷Lに流れているものと想定されるからである。
【0108】
図24は本発明に係る実施例12を示す図である。
【0109】
本実施例12においては、前述したフェールセーフ側への駆動のための負荷Lに対する強制通電機能に加えて、他の種類の機能も合わせて実施可能なとき、駆動制御手段2は、これらの機能に優先順位をつけて実施することを特徴とするものである。
【0110】
図25は実施例12の動作を表すフローチャートである。
【0111】
例えばECUから駆動用ロジック5に対し、優先順位選択信号と共に駆動要求が与えられたものとすると、
ステップS51:強制通電機能を優先すべきものと、上記選択信号により判断したならば、
ステップS52:入力電圧が所定の範囲内にあるか否か、入力監視手段4により判定し、
ステップS53:その範囲から外れていると判定されたときは、強制通電を実行する。
【0112】
ステップS54:一方その範囲内にあると判定されたときは、上記の選択信号に基づいて、今度はDIAG機能を実行する。
【0113】
ステップS55:そのDIAG機能の実行により当該装置が正常でないと判断されたときは、そのDIAG機能のもとに診断を続行する。
【0114】
ステップS56:そのDIAG機能により当該装置が正常であると判断されれば、従来どおりの電流検出手段3の検出結果によるPWM制御を実行する。
【0115】
次に再びステップS51に戻って、ここで上記の選択信号により、DIAG機能の方が優先すると判断したならば、
ステップS61:そのDIAG機能により当該装置が正常であるか否か判定し、
ステップS62:正常でないと判定されたならば、そのDIAG機能のもとに診断を続行する。
【0116】
ステップS63:逆に正常であると判定されたならば、入力電圧が所定の範囲内にあるか否か入力監視手段4により判定し、
ステップS64:その範囲から外れていると判定されたならば、強制通電モードに入り、
ステップS65:その範囲内にあると判定されたならば、従来どおりの電流検出手段3の検出結果によるPWM制御を実行する。
【0117】
上記優先順位について補足すると、負荷を誤オフしてしまうようなシステム的な欠陥度がかなり低いと認められる場合には、強制通電機能の優先順位をDIAG機能の優先順位よりも下げるようにすればよい。
【0118】
図26は本発明に係る実施例13を示す図である。
【0119】
本実施例13では、駆動制御手段2に連係する個別処理設定手段53を設け、電流検出手段3が差動増幅器9からなるとき、その反転入力(−)および非反転入力(+)のうちのいずれがあるいは双方が、前述した入力範囲を外れているか入力監視手段(4−1,4−2)により判定されたとき、その入力範囲の外れの態様が、いずれの態様に属するかに応じて、個別処理設定手段53により設定された個別の処理を負荷Lに対して行うことを特徴とするものである。
【0120】
要するに、差動増幅器9への入力電圧が上述の所定の範囲から外れるときの外れ方の態様に応じて、ドライバDRから負荷側への処理の仕方に変化を持たせるものである。
【0121】
図27は実施例13の動作を表すフローチャートである。
【0122】
例えばECUから駆動用ロジック5に駆動要求が与えられると、
ステップS71:第1の電圧監視手段4−1により、非反転入力(+)側電圧が所定の範囲内か否か判定し、
ステップS72:その所定の範囲内ならば、次に第2の電圧監視手段4−2により反転入力(−)側の電圧が所定の範囲内か否か判定し、
ステップS73:その範囲から外れていると判定されたときは、ドライバDRの駆動を止めてしまう。
【0123】
ステップS74:一方その範囲内であると判定されたときは、従来どおりのPWM制御を実行する。
【0124】
上記ステップS71において、非反転入力(+)側電圧が所定の範囲から外れていると判定したときは、
ステップS75:第2の電圧監視手段4−2により、反転入力(−)側の電圧が所定の範囲内か否か判定し、
ステップS76:その範囲から外れていると判定されたときは、ドライバDRの駆動を止めてしまう。
【0125】
ステップS77:一方その範囲内であると判定されたときは、前述した強制通電モードに入る。
【0126】
図28は本発明に係る実施例14を示す図である。
【0127】
本実施例14は、電流検出手段3および入力監視手段4からの各内部指令(ICD)のいずれかの値が異常値を示すとき、駆動制御手段2は、前述したフェールセーフ側への駆動のための負荷Lに対する強制通電モードを解除し、さらに一定時間を超えるときは該負荷に対する駆動を停止すると共に、外部から検知可能なアラーム信号ALMを生成することを特徴とするものである。
【0128】
これにより、IC回路内に異常、例えば入力監視手段4が論理“H”を出し続けるといった異常が発生したような場合に、ドライバDRの駆動を停止し、負荷Lを焼損から保護できる。以上の動作例を図を参照して次に説明する。
【0129】
図29は実施例14の動作を表すフローチャートである。
【0130】
前述した駆動要求が与えられると、
ステップS81:入力監視手段4および/または電流検出手段3からの各内部指令が正常か否か判断する。
【0131】
ステップS82:正常と判断されたならば、従来どおりのPWM制御を電流検出手段3の出力に基づいて行う。
【0132】
ステップS83:正常でないと判断されたならば、例えば入力監視手段4からの出力が“H”固定のままであったとしたら、タイマー(図示せず)をスタートさせる。
【0133】
ステップS84:そのタイマーのカウント値が、予め設定した時間を超えるか否か判定し、
ステップS85:その設定時間を超えないうちは、強制通電モードを実行しながら、
ステップS86:上記タイマーのカウンタアップを継続する。
【0134】
ステップS87:そのタイマーのカウント値が、予め設定した時間を超えたものと判定されたならば、ドライバDRによる駆動(強制通電)を停止させ、
ステップS88:その停止と共に、異常の発生を外部に知らせるためのアラーム信号ALMを出力する。
【0135】
ステップS89:このアラーム信号ALMを出力することによって、上記の診断ルーチンは終了する。したがって上記タイマーをクリアし、カウント値を零に戻す。
【0136】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の実施例1〜実施例6によれば、電流検出手段3の誤動作を検知することによって、負荷Lを誤ってオフにしてしまうことを防止できる。
【0137】
また実施例7〜実施例14によれば、上記の「誤オフ」防止機能に加えて、さらに各種の付加価値をもたせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る負荷駆動装置の基本構成を示す図である。
【図2】本発明に係る実施例1を示す図である。
【図3】本発明に係る実施例2を示す図である。
【図4】実施例2の一具体例を示す図である。
【図5】本発明に係る実施例3を示す図である。
【図6】本発明に係る実施例4を示す図である。
【図7】図6におけるクランプ回路44の具体例を示す図である。
【図8】本発明に係る実施例5を示す図である。
【図9】図8におけるクランプ回路45の具体例を示す図である。
【図10】本発明に係る実施例6を示す図である。
【図11】図10における電流検出手段3の具体的構成例を示す図である。
【図12】本発明に係る実施例7を示す図である。
【図13】実施例7の動作を表すフローチャートである。
【図14】本発明に係る実施例8を示す図である。
【図15】実施例8の動作例を表すフローチャートである。
【図16】本発明に係る実施例9を示す図である。
【図17】実施例9を説明するためのタイムチャートである。
【図18】実施例9の動作を表すフローチャートである。
【図19】変形実施例9を説明するためのタイムチャートである。
【図20】入力監視手段4の出力部分における波形図である。
【図21】本発明に係る実施例10を示す図である。
【図22】本発明に係る実施例11を示す図である。
【図23】実施例11の動作を表すフローチャートである。
【図24】本発明に係る実施例12を示す図である。
【図25】実施例12の動作を表すフローチャートである。
【図26】本発明に係る実施例13を示す図である。
【図27】実施例13の動作を表すフローチャートである。
【図28】本発明に係る実施例14を示す図である。
【図29】実施例14の動作を表すフローチャートである。
【図30】本発明の前提となる従来の負荷駆動装置の具体例を示す図である。
【図31】図30における問題点を説明するための波形図である。
【符号の説明】
1…負荷駆動装置
2…駆動制御手段
3…電流検出手段
4…入力監視手段
5…駆動用ロジック
6…MOSトランジスタ
8…シャント抵抗
9…差動増幅器
40…処理可能入力範囲監視回路
41…電圧監視回路
42…電圧コンパレータ
43…電位差検出回路
44,45…クランプ回路
51…タイマー手段
52…スイッチング監視手段
53…個別処理手段
L…負荷
IL…負荷電流
RD…駆動要求
DR…ドライバ
Claims (11)
- 負荷に通電される電流を検出する電流検出手段と、
前記電流を所定値に保持するように、該電流検出手段による検出結果に応じて、前記負荷の駆動を制御する駆動制御手段と、
前記電流検出手段への入力が、該電流検出手段にとって処理可能な入力範囲にあるか否かを監視する入力監視手段と、を有し、
該入力監視手段により、前記入力範囲を外れたと判定されたとき、前記駆動制御手段を介し、前記負荷をフェールセーフ側に駆動することを特徴とする負荷駆動装置。 - 前記入力監視手段はクランプ回路からなり、該クランプ回路は、前記電流検出手段への入力が、該電流検出手段にとって処理可能な入力範囲を外れたとき、入力範囲外になったことを示す異常検知信号を生成して前記駆動制御手段に通知することを特徴とする請求項1に記載の負荷駆動装置。
- 前記入力監視手段はクランプ回路からなり、該クランプ回路は、前記電流検出手段への入力が、該電流検出手段にとって処理可能な入力範囲を外れるとき、前記フェールセーフ側になるように該電流検出手段への入力を強制的にクランプすることを特徴とする請求項1に記載の負荷駆動装置。
- 前記駆動制御手段に連係するタイマー手段をさらに備え、該タイマー手段は、前記フェールセーフ側への駆動のための前記負荷に対する強制通電モードの継続時間を計時すると共に、その継続時間が予め設定された時間を超えたとき、その強制通電モードを解除することを特徴とする請求項1に記載の負荷駆動装置。
- 前記タイマー手段は、前記強制通電モードから通常通電モードに切り替わっても、その通常通電モードの継続時間が予め設定された時間を超えないときは、その強制通電モードを解除しないことを特徴とする請求項4に記載の負荷駆動装置。
- 前記駆動制御手段に連係するスイッチング監視手段をさらに備え、該スイッチング監視手段は、前記負荷に対するスイッチング駆動の周期および頻度を監視して、予め設定された周期および頻度を超えたとき、前記フェールセーフ側への駆動のための前記負荷に対する強制通電モードを解除することを特徴とする請求項1に記載の負荷駆動装置。
- 前記電流検出手段が差動増幅器からなるとき、その反転入力および非反転入力のいずれか一方のみが前記入力範囲を外れたものと前記入力監視手段により判定されたとき、前記フェールセーフ側への駆動のための前記負荷に対する強制通電モードを実行し、その反転入力および非反転入力の双方が前記入力範囲を外れたものと判定されたときは、該負荷に対する駆動能力をカットすることを特徴とする請求項1に記載の負荷駆動装置。
- 前記駆動制御手段に連係する個別処理設定手段を設け、前記電流検出手段が差動増幅器からなるとき、その反転入力および非反転入力のうちのいずれかあるいは双方が、前記入力範囲を外れているか前記入力監視手段により判定されたとき、その入力範囲の外れの態様が、いずれの態様に属するかに応じて、前記個別処理設定手段により設定された個別の処理を前記負荷に対して行うことを特徴とする請求項1に記載の負荷駆動装置。
- 前記電流検出手段および前記入力監視手段からの各内部指令のいずれかの値が異常値を示すとき、前記駆動制御手段は、前記フェールセーフ側への駆動のための前記負荷に対する強制通電モードを解除し、さらに一定時間を超えるときは該負荷に対する駆動を停止すると共に、外部から検知可能なアラーム信号を生成することを特徴とする請求項1に記載の負荷駆動装置。
- 負荷に通電される電流を検出する電流検出手段を設け、
該電流検出手段による検出結果に応じて、前記負荷に対し定電流駆動を制御する負荷駆動装置において、
前記電流検出手段の入力にクランプ回路を設け、
該クランプ回路は、前記電流検出手段への入力が、該電流検出手段にとって処理可能な 入力範囲を外れるとき、前記負荷がフェールセーフ側に駆動するように該電流検出手段への入力をクランプすることを特徴とする負荷駆動装置。 - 車両の気筒に対し駆動要求を出力して、インジェクタをなすソレノイド負荷に対し定電流駆動を行う負荷制御装置の動作を制御する電子制御装置において、前記負荷制御装置は、
負荷に通電される電流を検出する電流検出手段と、
前記電流を所定値に保持するように、該電流検出手段による検出結果に応じて、前記ソレノイド負荷の駆動を制御する駆動制御手段と、
前記電流検出手段への入力が、該電流検出手段にとって処理可能な入力範囲にあるか否かを監視する入力監視手段と、を有し、
該入力監視手段により、前記入力範囲を外れたと判定されたとき、前駆駆動制御手段を介し、前記ソレノイド負荷をフェールセーフ側に駆動することを特徴とする電子制御装置。
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