JP4111629B2 - ハイブリッド式ダンプトラック - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉱山での稼動に適合するハイブリッド式ダンプトラックに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、露天掘鉱山では鉱石及び表土を運搬するオフロード大型ダンプトラックとしては電気駆動式ダンプトラックが広く使用されて来ている。また、露天掘鉱山では、谷部で採鉱された鉱石をダンプトラックに積み込み、坂を登って頂上部の所定の排土位置で排土した後、再び谷部に戻るというサイクルの走行路を規定して走行する作業が一般的である。登坂時は通常は走行距離が長く、しかも積荷状態なので、平地走行よりもさらに大きな牽引力が必要となり、この登坂時間の短縮化が鉱山における生産性向上のための非常に重要な課題の一つとなっている。このことから、電気駆動式ダンプトラックには、おおよそ次の2つの駆動方式が採用されている。
【0003】
第1の方式では、図6に示すように、走行経路の内、大きな牽引力を必要とする場所(例えば、登坂路)にトロリー用の架線51を敷設し、平地等での通常走行時はエンジンにより発電機を回転させて発生した電力エネルギを用いて直流電動モータを駆動して駆動輪を制御し、登坂時はトロリー架線から受電する電力により上記エンジン発電によるモータ駆動をアシストしている。このようなトロリーアシストによるダンプトラックは、降坂時及び制動時には、ダイナミックブレーキにより直流電動モータの回生エネルギを抵抗発熱で消費して制動をかけるようにしている。
また第2の方式では、エンジンにより発電機を駆動して発生させた交流電圧を直流に変換し、この発電電力のみにより直流電動モータを駆動するものであり、制動時には上記第1の方式同様にダイナミックブレーキにより制動をかけるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の電気駆動式ダンプトラックには、以下のような問題がある。
第1の電気駆動方式では、生産性を上げるために、登坂時にトロリーアシストにより牽引力を大きくして増速することはできるが、トロリー架線及びこのトロリー架線に高電圧の電力を供給する変電所等の地上設備を設けなければならず、イニシャルコストが非常に高いので、全体として運搬コストが高価となる。また、走行路面の凸凹を影響を受けてトロリー線とパンタグラフとの接触及び離線が頻繁に発生し易く、このためにトロリー線の摩耗が大きくてランニングコストもかかる。さらに、登坂経路の変更及び延長に伴って新たな設備コストがかかり、このために谷部での採鉱が進むに連れての走行経路の変更を自由にはできないという問題がある。
【0005】
また第2の電気駆動方式では、生産性を上げるために登坂時の車速を増速する(例えば2倍とする)場合には、エンジン出力を増加する必要があり、このためにさらに大出力のエンジンを搭載した大型ダンプトラックを導入しなければならない。ところが、大出力が必要なのは登坂時のみであり、したがって通常の平地走行では大出力エンジンの性能を充分に使用しているとは言えず、むしろ過剰性能となっており、この結果運搬コストが高くなる。また、制動時には回生エネルギをダイナミックブレーキ抵抗で発熱させているだけなので、エネルギ効率が悪く、よって消費燃料が多いのでランニングコストが高くなり、生産性が低いという問題もある。
【0006】
本発明は、上記の問題点に着目してなされたものであり、生産性を向上できるハイブリッド式ダンプトラックを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
上記の目的を達成するために、本発明に係る第1発明は、駆動輪を駆動する駆動モータと、発電機を回転駆動して発電するエンジンと、発電機の出力した交流を直流に変換する整流器と、整流器の直流出力ラインに入力電源ラインが接続され、かつ外部からの速度指令信号に応じて駆動モータの回転数を制御して車速を制御するインバータと、整流器の直流出力ライン及びインバータの入力電源ラインに並列に接続されたバッテリと、アクセルペダルの踏み込み量に応じて駆動モータの速度指令信号をインバータに出力して車速を制御するコントローラとを備えたハイブリッド式ダンプトラックにおいて、駆動モータは、エンジンの最大出力よりも大きい最大出力を有し、バッテリから整流器の直流出力ライン及びインバータの入力電源ラインまでの間に、入力指令によってバッテリからインバータへの放電及び整流器からバッテリへの充電のいずれかを可能とするように切り換えるバッテリ開閉スイッチを設け、コントローラは、アクセルペダルの踏み込み量に応じて駆動モータの回転速度を制御するときに、エンジンの最大出力時の発電電力よりも大きい電力が駆動モータの駆動に必要な場合には、バッテリからインバータへの放電を可能とする指令をバッテリ開閉スイッチに出力して放電電流により駆動モータの駆動電力をアシストするバッテリ充放電制御手段と、走行路の路面状態に応じた車速、並びに車速及び路面状態に応じたエンジンによる発電のための回転数等の走行データの目標値を入力する走行データ入力手段と、入力された走行データの所定の目標値に従って所定の走行路を1サイクル走行したとき、その間の実際のエンジンの発電電力量、駆動モータの駆動電力量、及び駆動モータから回生される回生電力量をそれぞれ演算して、バッテリに対する電力量積算値を求める電力量積算手段と、求められた電力量積算値に基づいて、バッテリの放電時の総電力量よりも充電時の総電力量が大きくなるように、現在の走行データを更新する走行データ更新手段とを有する構成としている。
【0008】
第1発明によると、平地走行等のように小さい牽引力で走行できる場合は、エンジン発電電力によるモータ駆動を行い、登坂時のように大きな牽引力を必要とする場合は、エンジン発電電力を最大出力とすると共に、バッテリ放電電力によりアシストするようにしている。これにより、従来のトロリーアシスト方式のようなトロリー架線及び高電圧変電所等の地上設備なしで登坂時等の大きな牽引力が得られるので、イニシャルコストを低減でき、また走行路の変更に対しても柔軟に、しかもコストがかからずに対応できる。したがって、トータルの生産性を向上できる。また、小型のエンジンを使用するので、エンジンの消費燃料を低減できると共に、排気ガス量を低減できる。
【0010】
さらにまた、走行路の路面状態(例えば、登坂、降坂、平坦地及び非平坦地等)に応じた車速及びエンジン回転数等の走行データの設定された目標値に基づいて1サイクル走行した後、このサイクル走行中のエンジンの発電電力量、駆動モータの駆動電力量、及び駆動モータから回生される回生電力量をそれぞれ演算してバッテリに対する電力量積算値を求め、求めた電力量積算値に基づいて、バッテリの放電時の総電力量よりも充電時の総電力量が大きくなるように、現在の走行データを更新する。これにより、走行した時の充放電量により、走行路の所定の基準位置(例えば、露天掘鉱山の現場の低地部の所定位置等)にある時のバッテリの充電状態が常時所定値以上になるように充電量が確保される。したがって、エンジンによる発電電力だけではモータ駆動力が不足するような時(例えば登坂時)に、直ちにバッテリでモータ駆動をアシストできるので、サイクルタイムを短くして走行できる。また、バッテリの略満充電状態から所定の使用可能な低充電状態までの範囲を短時間で放電や充電を行えるので、バッテリを効率的に使用できる。
【0011】
第2発明は、第1発明において、コントローラの走行データ更新手段は、前記充電時の総電力量の前記放電時の総電力量に対する総電力量比が1より大きい所定閾値よりも大きいとき、登坂時及び降坂時の車速目標値を現在の設定値のままとし、降坂時のエンジン回転数目標値を、前記総電力量比が1以上で、かつ前記所定閾値以下となるように変更する構成としている。
【0012】
第2発明によると、前回のサイクル走行によってバッテリが過充電気味になった場合には、走行データのうち、登坂時及び降坂時の車速目標値を現在の設定値のままとするとともに、降坂時のエンジンによる発電電力を抑えるために、降坂時のエンジン回転数目標値を、前記総電力量比が1以上で、かつ前記所定閾値以下となるように変更するので、エンジンの消費燃料及び排気ガス量を低減でき、かつ、登坂時及び降坂時の車速を下げることなく生産性を向上できる。
【0013】
第3発明は、第1発明において、コントローラの走行データ更新手段は、前記総電力量比が1より小さいとき、登坂時の車速目標値を前回サイクルでの目標値よりも遅く設定して放電量を前回よりも抑える構成としている。
【0014】
第3発明によると、前回のサイクル走行によってバッテリが放電気味になった場合には、走行データのうち、登坂時の車速目標値を前回サイクルでの目標値よりも遅く設定して、バッテリでのモータ駆動のアシスト電力量を低減することにより、バッテリ放電量を前回よりも抑えるようにしたので、1サイクル走行を完了して走行路の所定の基準位置にある時のバッテリの充電状態が常時所定値以上になるように充電量が確保される。これにより、必要なときに直ちにバッテリでモータ駆動をアシストできるので、サイクルタイムを短くして走行できる。また、バッテリの略満充電状態から所定の使用可能な低充電状態までの範囲を短時間で放電や充電を行えるので、バッテリを効率的に使用できる。
【0015】
第4発明は、第1発明において、コントローラの走行データ更新手段は、前記総電力量比が1より小さいとき、登坂時及び降坂時以外の走行時のエンジン回転数目標値を前回よりも大きく設定する構成としている。
【0016】
第4発明によると、前回のサイクル走行によってバッテリが放電気味になった場合には、登坂時及び降坂時以外にエンジンを吹かして良いときに、走行データのうち、登坂時及び降坂時以外の走行時のエンジン回転数目標値を前回よりも大きく設定するため、登坂時及び降坂時以外の走行時に、エンジンの発電電力によってバッテリが前回サイクル走行時よりも急速に充電されるので、バッテリが短時間で充電される。したがって、1サイクル走行を完了して走行路の所定の基準位置にある時のバッテリの充電状態が常時所定値以上になるように充電量が確保される。これにより、必要なときに直ちにバッテリでモータ駆動をアシストできるので、サイクルタイムを短くして走行できる。また、バッテリの略満充電状態から所定の使用可能な低充電状態までの範囲を短時間で放電や充電を行えるので、バッテリを効率的に使用できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る実施形態を図を参照して詳細に説明する。
図1に実施形態に係るハード構成ブロック図を示し、まず同図に基づいて構成を説明する。エンジン1の出力軸は発電機2に連結されており、エンジン1の図示しないスロットルレバーにはスロットルレバー制御部11が接続されている。発電機2は3相交流を出力するものであり、その界磁コイル(図示せず)には励磁電流を通電する図示しない励磁回路が接続されている。発電機2の3相出力ラインには短絡防止用のサーキットブレーカ3を介して整流器4が接続されている。整流器4は3相交流を直流に整流し、平滑しており、直流のラインはバッテリ開閉スイッチ5及びヒューズ6を介してバッテリ7に接続されると共に、2つのインバータ8a,8bの入力端子に接続されている。バッテリ7の正端子側に接続され、かつバッテリ開閉スイッチ5とヒューズ6との間のラインには、バッテリ残存量検出センサ26aが接続されている。バッテリ残存量検出センサ26aは本実施形態ではバッテリ7の出力端子電圧をバッテリ残存量信号としてモニタしており、この残存量信号はコントローラ20に入力されている。2つのインバータ8a,8bは入力した速度指令信号に基づいて駆動モータ9a,9bの回転数を制御しており、2つのインバータ8a,8bのモータ出力ライン(本例では3相)は、それぞれ前輪及び後輪の内いずれか1方の駆動モータ9a,9bに接続されている。インバータ8a,8bは駆動モータ9a,9bの駆動電力値及び回生電力値をそれぞれモニタする検出器を有しており、この検出値信号はコントローラ20に入力されている。また、駆動モータ9a,9bは本実施形態では3相誘導モータにより構成されており、それぞれ左右1対の前輪又は後輪を回転駆動する。
【0018】
コントローラ20は、マイクロコンピュータ及び高速数値演算装置等の演算装置を備えており、内部に読み書き可能な(いわゆるRAM)所定容量のメモリ20aを有している。コントローラ20は、スロットルレバー制御部11にスロットル開度制御指令を出力し、励磁回路12には励磁電流指令を出力する。また、2つのインバータ8a,8bには前輪用及び後輪用の駆動モータ9a,9bのそれぞれの速度指令が出力されている。さらに、バッテリ残存量検出センサ26aの検出した残存量信号、2つのインバータ8a,8bに内蔵された回生ユニットを介して回生される電力量の信号、及び2つの駆動モータ9a,9bの回転数をそれぞれ検出する回転数センサ15a,15bからの回転数信号がそれぞれコントローラ20に入力されている。
【0019】
また、コントローラ20にはアクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセル量検出器16からのアクセル量信号、ブレーキペダルの踏み込み量を検出するブレーキ量検出器17からのブレーキ量信号、バッテリ7から電力をアシストして走行可能なバッテリモードを選択するバッテリモードスイッチ18からのバッテリモード信号、及び車両の前後方向傾斜角度を検出する傾斜計19の傾斜角度信号が入力されている。コントローラ20は、上記の入力したアクセル量信号に応じた車速になるように、回転数センサ15a,15bからの回転数信号をフィードバック信号に基づいてインバータ8a,8bに速度指令信号を出力して駆動モータ9a,9bの回転数を制御し、またブレーキ量信号に応じた所定の減速カーブで車速が減速されるようにインバータ8a,8bを介して駆動モータ9a,9bの回転数を制御すると共に、図示しない油圧式ブレーキ装置に制動指令を出力して機械的に制動をかける。
また、バッテリモードスイッチ18からバッテリモード信号を入力したときは、コントローラ20は後述するような所定の処理を行い、バッテリ7からの放電電力による駆動モータ9a,9bの駆動のアシスト、及びエンジン1による発電電力でのバッテリ充電及び駆動モータ9a,9bの駆動等を所定のタイミングで行う。バッテリモード信号を入力してないときは、バッテリ7からの放電電力による駆動モータ9a,9bの駆動は行わず、エンジン1による発電電力のみによる駆動を行う。
【0020】
さらに、コントローラ20にはバッテリモードでの車速やエンジン回転数等の走行データの目標値を入力する走行データ設定スイッチ21aが接続されている。そしてまた、コントローラ20には、コントローラ20からの表示指令に従って走行データの設定値及び演算値を表示してオペレータに知らせるデータ表示器28が接続されている。
コントローラ20はバッテリモードのとき、詳細は後述するように、設定された走行データに基づいて所定の走行路を1サイクル走行の度に、所定の処理によって、バッテリ7に対する充放電の電力量積算値を演算し、この演算結果に基づいて次回の走行データを求めて更新して行き、常時バッテリ残存量が略満充電状態となるように充放電電力量を制御している。
【0021】
図2は、本発明に係るハイブリッド式ダンプトラックのバッテリ充放電ルールを表している。本発明では、モータ駆動用として車載したバッテリを効率的に使用することによりダンプトラックの登坂時の車速を高速にして生産性を向上するようにしている。このため、バッテリの残存容量(残存量)を、満充電状態(100%)に略近い所定の上限値(例えば95%)から、空状態(0%)に略近い所定の下限値(例えば5%)までの間で短時間に充放電を繰り返すようにしている。
【0022】
すなわち、登坂時は、エンジン発電電力とバッテリ7からの放電電力とにより、駆動モータ9a,9bを駆動する。このとき、走行路の頂上(例えば、露天掘鉱山の排土位置である所定位置)でバッテリ7が略空近傍(図示の所定の下限値Pd)となるように、車速を設定し、バッテリ7の放電量を設定する。また、降坂時は、制動の際の回生電力とエンジン発電電力とにより、バッテリ7を充電する。このとき、走行路の底部(例えば露天掘鉱山の採鉱現場位置)でバッテリ7が満充電(所定の上限値Pu以上)となるように、車速及びエンジン回転数の目標値を設定する。降坂時、エンジン1を定格回転数で回転させても満充電に満たない場合には、登坂時のバッテリ放電量(つまりアシスト量)の見直しをしたり、あるいは排土時、積込み時又は平地走行時等にもエンジン発電電力によりバッテリ7を充電するようにしている。
そして、これらの走行条件は、サイクルタイム及びバッテリ満充電量等から総合的に判断して設定される。
【0023】
次に、図3に示す機能構成ブロック図により、本発明に係るハイブリッド式ダンプトラックのバッテリ充放電制御機能を説明する。
走行データ入力手段21は、ダンプトラックが所定の走行路に沿って走行するとき、予め前記バッテリ充放電ルールに従って走行データの初期値を設定するものである。入力されたデータは、走行データ記憶手段22に出力される。本実施形態では、走行データ入力手段21は走行データ設定スイッチ21aにより構成されているが、本発明はこれに限定されず、例えば予め所定の初期データが設定してあるICメモリカード及びフロッピー等のデータ入力手段でもよい。
走行データ記憶手段22は走行データ入力手段21から入力された走行データをコントローラ20のメモリ20a内に記憶する。
【0024】
バッテリ残存量検出手段26はバッテリ残存量を検出し、残存量信号をバッテリ充放電制御手段23に出力する。本実施形態では、バッテリ残存量検出手段26はバッテリ残存量検出センサ26aにより構成されているが、これに限定されず、例えば走行データに基づいて充電量及び放電量をそれぞれ演算により求め、満充電状態からのこれらの充電量及び放電量の積算値により算出するようにしてもよい。
バッテリ充放電制御手段23は走行データ記憶手段22に記憶された走行データとバッテリ残存量検出手段26により検出されたバッテリ残存量とに基づいて、実際の走行時の、バッテリ7の放電、スロットルレバー制御部11を介するエンジン回転数の制御による発電電力量、及び回生電力及びエンジン1からの電力によるバッテリ7への充電等を制御する。
【0025】
電力量積算手段24は、このバッテリ充放電制御手段23の制御中にバッテリ7の放電量、エンジン1(すなわち発電機2)による発電量、駆動モータ9a,9bの駆動電力量、及び回生電力量等をモニタする。そして、所定の走行路を1サイクル走行した後、バッテリ7への充放電の総電力量を積算する。
走行データ更新手段25は、電力量積算手段24により求めた電力量積算値に基づいて、1サイクル走行後のバッテリ放電量に対する充電量の比を演算し、前記バッテリ充放電ルールに従った充電状態になるように、走行データを所定のアルゴリズムで演算し直して更新する。
【0026】
図4に、走行路の1サイクル中に登坂及び降坂の走行を所定の時間比で有する場合の、コントローラ20のバッテリ充放電及びエンジン発電の制御フローチャート例を示す。同図により、充放電制御方法を説明する。以下では、各処理ステップ番号をSを付して表す。
まず、走行データ入力手段21により初期値の走行データが設定されているか否か判断し(S1)、設定されてなければオペレータにデータ表示器28でアラーム表示して走行データ入力を促し、これに従ってオペレータは、走行データの目標値として登坂、降坂及び平坦走行での車速、エンジン回転数、及び積荷と空荷の荷状況等を入力する(S2)。前記S1で走行データが設定されているときは、次のS3の処理を行う。次に、バッテリモードスイッチ18によりバッテリモードが選択されているか判断し(S3)、バッテリモードでないときは、バッテリー開閉スイッチ5を閉じてバッテリ7からの放電を停止すると共に、エンジン発電電力のみによる走行(以後、通常走行と言う)を行い(S4)、S3へ戻って処理を繰り返す。バッテリモードのときは、設定された走行データをデータ表示器28に表示し、オペレータに設定された車速で走行するように促すとともに、登坂走行中か、又は降坂走行中かチェックする(S5、S6)。ここで登坂走行中か、また降坂走行中かは、傾斜計19により検出した傾斜角度に基づいて判断するようにしてもよいし、あるいはアクセル量検出器16からのアクセル量によりアクセルペダルが踏み込まれていると判断したときは登坂走行中と判断し、ブレーキ量検出器17からのブレーキ量によりブレーキペダルが踏み込まれていると判断したときは降坂走行中と判断してもよい。登坂走行中のときはS11へ、降坂走行中のときはS21へ処理を移行し、両者以外の平地走行のときは通常走行を行い(S7)、S5,S6処理を繰り返す。
【0027】
登坂走行中のときは、車速が設定した所定の登坂時車速値になるようにインバータ8a,8bを介して駆動モータ9a,9bを制御すると共に、エンジンバッテリ残存量検出センサ26aにより検出したバッテリ残存量が所定の下限値以上かチェックし(S11)、下限値より小さいときはこれ以上の放電を避けるために通常走行を行う(S12)。この通常走行時は、設定した登坂時車速値に達しない場合もある。S11で下限値以上のときは、さらにエンジン回転数が定格回転数に達しているかをチェックし(S13)、定格回転数以下のときはそのまま通常走行を行い(S14)、定格回転数に達しているときは前記設定した車速で走行するにはエンジン発電電力のみでは牽引力が不足している可能性があるので、バッテリー開閉スイッチ5を開き、エンジン発電電力に加えてモータ駆動電力をバッテリ7からアシストして走行する(S15)。次に、登坂終了かチェックし(S16)、終了するまでS11に戻って処理を繰り返す。尚、S12、S14での通常走行処理の後は、同様にS16で登坂終了するまで処理を繰り返す。登坂終了したときは、登坂時のエンジン発電量、バッテリ放電量及びモータ駆動電力をそれぞれ積算し(S17)、この後通常走行を行って(S18)、S6に処理を移行する。
【0028】
降坂走行中のときは、バッテリ残存量検出センサ26aにより検出したバッテリ残存量が所定の上限値以下かチェックし(S21)、上限値より大きいときはエンジン発電及びバッテリ7への充電を停止する(S22)。このとき、駆動モータ9a,9bの回生エネルギは図示しないブレーキ抵抗器で発熱させるとともに、このブレーキ抵抗器の制動能力を超えないよう図示しないメカニカルブレーキを併用する。上限値以下のときは設定した回転数でエンジン発電し(S23)、このエンジン発電エネルギと回生エネルギとをバッテリ7に充電する(S24)。この後、降坂終了かチェックし(S25)、終了するまでS21に戻って処理を繰り返す。尚、S22での処理の後は、同様にS25で降坂終了まで処理を繰り返す。降坂終了したときは、降坂時のエンジン発電量、制動回生電力量及びバッテリ充電量のそれぞれの積算値を演算し(S26)、この後通常走行を行う(S27)。
【0029】
次に、走行路を1サイクル走行したら、バッテリモードスイッチ18によりバッテリモードが選択されているか判断し(S28)、バッテリモードでないときはS4へ移行して通常走行を行い、以後前記同様の処理を繰り返す。バッテリモードのときは、1サイクル中のエンジン発電量、バッテリ放電量、モータ駆動電力、制動回生電力量及びバッテリ充電量のそれぞれの積算値に基づいて、バッテリ放電量に対する充電量の比を演算し、充放電ルールに従ってこの比が所定の範囲内に入るように走行データを演算する。すなわち、走行路の谷部の所定基準位置においてバッテリ充電状態が所定の上限値Pu(図2参照)以上となるように走行データを学習する。この学習によって、登坂時、降坂時、排土時、積込時及び平地走行時等のそれぞれの車速及びエンジン回転数を演算して設定値を更新し(S29)、そしてS1に戻って以上の処理を繰り返す。
【0030】
つぎに、図5は上記フローチャートのS29における学習の詳細な手順を示したフローチャートであり、同図により学習方法を説明する。
いま、直前まで走行していたときの現在の設定値が、登坂時車速はVu、降坂時車速はVd、エンジン回転数は最大発電量相当の定格回転数rmax とする。
先ず、数1より求めたバッテリ7の充電量と放電量との第1の比R1を演算し、この第1の比R1が数式「1≦R1≦1.1」を満足するかチェックする(S41)。ここで、第1の比R1は数1により演算される。
【数1】
但し、Pu(Vu)は車速Vuでの登坂時の車両牽引に要する出力電力、Pd(Vd)は車速Vdでの降坂時の制動回生による入力電力、Pe(rmax)は定格回転数rmaxでのエンジン発電電力、T(Vd)は車速Vdでの降坂走行時間、T(Vu)は車速Vuでの登坂走行時間とする。
数式「1≦R1≦1.1」を満足するときは、現在の設定値のままとして本学習処理を終了する(S42)。
【0031】
満足しないときは、次に第1の比R1が数式「1.1<R1」を満足するかチェックする(S43)。満足するときは過充電気味なので、登坂時車速Vu及び降坂時車速Vdは現在の設定値のままとし、第2の比R2が数式「1≦R2≦1.1」となるような最小のエンジン回転数r1を求めて降坂時のエンジン回転数とし(S44)、本学習処理を終了する。ここで、第2の比R2は数2により演算される。これにより、次回の走行の降坂時は、エンジン回転数r1でエンジン発電を行ってバッテリ充電が行われる。
【数2】
但し、Pe(r1) は回転数r1でのエンジン発電電力とする。
【0032】
S43において満足しないときは、第1の比R1が1以下なのでバッテリ放電気味であると判断し、次に登坂時及び降坂時以外にエンジンを吹かして(つまりエンジン回転数を所定回転以上に上げて)よいか否かをチェックし(S45)、よくないときは、降坂時車速Vdは現在のままとし、降坂時のエンジン回転数は定格回転数rmax とし、登坂時車速Vuは第3の比R3が数式「1≦R3≦1.1」を満たすような最大の登坂時車速V3(但し、初期の登坂時車速Vuを上限値とする)に設定し(S46),本学習処理を終了する。ここで、第3の比R3は数3により演算される。これにより、登坂時車速を前回走行時よりも遅くして放電量を前回よりも抑え、降坂時の回生電力とエンジン発電のみでバッテリを充電するようにする。
【数3】
但し、Pu(V3)は車速V3での登坂時の車両牽引に要する出力電力、T(V3)は車速V3での降坂走行時間とする。
【0033】
S45において登坂時及び降坂時以外にエンジンを吹かしてよいと判断したときは、次に第4の比R4が数式「1≦R4」を満足するかチェックする(S47)。満足するときは、登坂時車速Vu及び降坂時車速Vdは現在のままとし、降坂時のエンジン回転数は定格回転数rmax とし、さらに排土時のエンジン回転数は第5の比R5が数式「1≦R5≦1.1」を満たすような最大のエンジン回転数r3(但し、定格回転数rmaxを上限値とする)に設定し(S48)、本学習処理を終了する。ここで、第4の比R4及び第5の比R5はそれぞれ数4及び数5により演算される。これにより、降坂時以外に排土時にもエンジン発電により充電される。
【数4】
【数5】
但し、Tdは排土時間、Pe(r3) は回転数r3でのエンジン発電電力とする。
【0034】
S47において「1≦R4」を満足しないときは、第6の比R6が数式「1≦R6」を満足するかチェックする(S49)。満足するときは、登坂時車速Vu及び降坂時車速Vdは現在のままとし、降坂時のエンジン回転数及び排土時のエンジン回転数を定格回転数rmax とし、さらに積込時のエンジン回転数は第7の比R7が数式「1≦R7≦1.1」を満たすような最大のエンジン回転数r4(但し、定格回転数rmaxを上限値とする)に設定し(S50)、本学習処理を終了する。ここで、第6の比R6及び第7の比R7はそれぞれ数6及び数7により演算される。これにより、降坂時及び排土時以外に積込時にもエンジン発電により充電される。
【数6】
【数7】
但し、TLは排土時間、Pe(r4) は回転数r4でのエンジン発電電力とする。
【0035】
そして、S49において「1≦R6」を満足しないときは、第8の比R8が数式「1≦R8」を満足するかチェックする(S51)。満足するときは、登坂時車速Vu及び降坂時車速Vdは現在のままとし、降坂時、排土時及び積込時のエンジン回転数を定格回転数rmax とし、さらに平地走行時のエンジン回転数(平地走行車速V5での走行に必要な発電電力に対応する回転数r2よりも余裕ある回転数とする)は第9の比R9が数式「1≦R9≦1.1」を満たすような最大のエンジン回転数r5(但し、定格回転数rmaxを上限値とする)に設定し(S52)、本学習処理を終了する。ここで、第8の比R8及び第9の比R9はそれぞれ数8及び数9により演算される。これにより、降坂時、排土時及び積込時以外に平地走行時にもエンジン発電により充電される。
【数8】
【数9】
但し、Pe(r2) 、Pe(r5) はそれぞれ回転数r2,r5でのエンジン発電電力、T(V5)は平地走行車速V5での走行時間とする。
【0036】
S51において「1≦R8」を満足しないときは、降坂時車速Vdは現在のままとし、降坂時、排土時及び積込時のエンジン回転数を定格回転数rmax とし、登坂時車速Vuは第10の比R10が数式「1≦R10≦1.1」を満たすような最大の登坂時車速V4(但し、V4<Vu)に設定し(S53)、本学習処理を終了する。ここで、第10の比R10は数10により演算される。これにより、降坂時、排土時及び積込時にエンジン発電により充電されると共に、登坂時車速V4を前回走行時の登坂時車速Vuよりも遅くして登坂時の放電量を少なくし、バッテリ7への充電が進むようにしている。
【数10】
但し、Pu(V4)は車速V4での登坂時の車両牽引に要する出力電力、T(V4)は車速V4での登坂走行時間とする。
【0037】
以上説明したように、本発明によると、平地走行等のように小さい牽引力で走行できる場合は、エンジン発電電力によるモータ駆動を行い、登坂時のように大きな牽引力を必要とする場合は、エンジン発電電力をバッテリ放電電力によりアシストするようにしている。これにより、従来のトロリーアシスト方式のようなトロリー架線及び高電圧変電所等の地上設備なしで登坂時等の大きな牽引力が得られるので、イニシャルコストを低減でき、また走行路の変更に対しても柔軟に、しかもコストがかからずに対応できる。したがって、トータルの生産性を向上できる。また、小出力のエンジンを使用するので、エンジンの消費燃料を低減できると共に、排気ガス量を低減できる。
【0038】
また、走行路の路面状態(例えば、登坂、降坂、平坦地及び非平坦地等)に応じた車速及びエンジン回転数等の走行データの設定された目標値に基づいて走行した後、この走行中のエンジンの発電電力量、駆動モータの駆動電力量、及び駆動モータから回生される回生電力量をそれぞれ演算してバッテリに対する電力量積算値を求めている。そして、求めた電力量積算値に基づいて、バッテリの放電時の総電力量よりも充電時の総電力量が大きくなるように、現在の走行データを更新している。このように学習を行って走行データを更新するので、走行した時の充放電量により、走行路の所定の基準位置(例えば、露天掘鉱山の現場の低地部の所定位置等)にある時のバッテリの充電状態が常時所定値以上になるように充電量が確保される。このとき、バッテリ充電のタイミングとして、エンジンの発電電力がモータ駆動電力に対して余裕があるとき(降坂時、排土時、積込時及び平地走行時等)は余った発電電力をバッテリの充電に使用する、あるいは降坂時には、エンジンによる発電電力に加えて駆動モータによる回生電力によってバッテリが充電されるように走行データが更新される。この結果、エンジン発電により走行しながら、バッテリが可能な限り短時間で充電される。
したがって、エンジンによる発電電力だけではモータ駆動力が不足するような時(例えば登坂時)に、直ちにバッテリでモータ駆動をアシストできるので、設定通りに高速走行が可能となり、サイクルタイムを短くして走行できる。また、バッテリの略満充電状態から所定の使用可能な低充電状態までの範囲を短時間で放電や充電を行えるので、バッテリを効率的に使用できる。さらに、小出力エンジンが搭載されていても、登坂時の大きな牽引力を出せるので、消費燃料を低減でき、生産性を向上できる。
【0039】
さらに、降坂時の回生エネルギを単に抵抗発熱させて無駄にすることなくバッテリの充電電力として使用するので、充電及びモータ駆動に必要なエンジンの発電電力を従来に比して低減することができ、エンジンからの排気ガス量を低減できると共に、消費燃料も大きく低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るハード構成ブロック図である。
【図2】本発明に係るバッテリ充放電ルールの説明図である。
【図3】本発明に係るバッテリ充放電制御の機能構成ブロック図である。
【図4】本発明に係るバッテリ充放電及びエンジン発電の制御フローチャート例を示す。
【図5】本発明に係るバッテリ充放電制御の学習の詳細フローチャート例である。
【図6】従来技術に係るダンプトラックの電気駆動方式の説明図である。
【符号の説明】
1…エンジン、2…発電機、4…整流器、5…バッテリー開閉スイッチ、7…バッテリ、8a,8b…インバータ、9a,9b…駆動モータ、11…スロットルレバー制御部、15a,15b…回転数センサ、16…アクセル量検出器、17…ブレーキ量検出器、18…バッテリモードスイッチ、20…コントローラ、21…走行データ入力手段、21a…走行データ設定スイッチ、22…走行データ記憶手段、23…バッテリ充放電制御手段、24…電力量積算手段、25…走行データ更新手段、26…バッテリ残存量検出手段、26a…バッテリ残存量検出センサ、28…データ表示器。
Claims (4)
- 駆動輪を駆動する駆動モータ(9a,9b) と、発電機(2) を回転駆動して発電するエンジン(1) と、発電機(2) の出力した交流を直流に変換する整流器(4) と、整流器(4) の直流出力ラインに入力電源ラインが接続され、かつ外部からの速度指令信号に応じて駆動モータ(9a,9b) の回転数を制御して車速を制御するインバータ(8a,8b) と、整流器(4) の直流出力ライン及びインバータ(8a,8b) の入力電源ラインに並列に接続されたバッテリ(7) と、アクセルペダルの踏み込み量に応じて駆動モータ(9a,9b) の速度指令信号をインバータ(8a,8b) に出力して車速を制御するコントローラとを備えたハイブリッド式ダンプトラックにおいて、
駆動モータ(9a,9b) は、エンジン(1) の最大出力よりも大きい最大出力を有し、
バッテリ(7) から整流器(4) の直流出力ライン及びインバータ(8a,8b) の入力電源ラインまでの間に、入力指令によってバッテリ(7) からインバータ(8a,8b) への放電及び整流器(4) からバッテリ(7) への充電のいずれかを可能とするように切り換えるバッテリ開閉スイッチ(5) を設け、
コントローラ(20)は、アクセルペダルの踏み込み量に応じて駆動モータ(9a,9b) の回転速度を制御するときに、エンジン(1) の最大出力時の発電電力よりも大きい電力が駆動モータ(9a,9b) の駆動に必要な場合には、バッテリ(7) からインバータ(8a,8b) への放電を可能とする指令をバッテリ開閉スイッチ(5) に出力して放電電流により駆動モータ(9a,9b) の駆動電力をアシストするバッテリ充放電制御手段(23)と、
走行路の路面状態に応じた車速、並びに車速及び路面状態に応じたエンジン (1) による発電のための回転数等の走行データの目標値を入力する走行データ入力手段 (21) と、
入力された走行データの所定の目標値に従って所定の走行路を1サイクル走行したとき、その間の実際のエンジン (1) の発電電力量、駆動モータ (9a,9b) の駆動電力量、及び駆動モータ (9a,9b) から回生される回生電力量をそれぞれ演算して、バッテリ (7) に対する電力量積算値を求める電力量積算手段 (24) と、
求められた電力量積算値に基づいて、バッテリ (7) の放電時の総電力量よりも充電時の総電力量が大きくなるように、現在の走行データを更新する走行データ更新手段 (25) とを有する
ことを特徴とするハイブリッド式ダンプトラック。 - 請求項1記載のハイブリッド式ダンプトラックにおいて、
コントローラ(20)の走行データ更新手段 (25)は、前記充電時の総電力量の前記放電時の総電力量に対する総電力量比が1より大きい所定閾値よりも大きいとき、登坂時及び降坂時の車速目標値を現在の設定値のままとし、降坂時のエンジン回転数目標値を、前記総電力量比が1以上で、かつ前記所定閾値以下となるように変更する
ことを特徴とするハイブリッド式ダンプトラック。 - 請求項1記載のハイブリッド式ダンプトラックにおいて、
コントローラ(20)の走行データ更新手段 (25)は、前記総電力量比が1より小さいとき、登坂時の車速目標値を前回サイクルでの目標値よりも遅く設定して放電量を前回よりも抑える
ことを特徴とするハイブリッド式ダンプトラック。 - 請求項1記載のハイブリッド式ダンプトラックにおいて、
コントローラ(20)の走行データ更新手段 (25)は、前記総電力量比が1より小さいとき、登坂時及び降坂時以外の走行時のエンジン回転数目標値を前回よりも大きく設定する
ことを特徴とするハイブリッド式ダンプトラック。
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