JP4111613B2 - 半導体検査方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体の大規模化、高集積化により、半導体の配線パターン等の微細化が進みつつある。また、パターンの欠陥やパターン上への異物の付着が接続不良の原因となるため、欠陥検査を厳しく行う必要がでてきている。検査を行う際に、従来の作業者による外観検査では、個々の検査員の検査基準にバラツキがあり、また、微細化によりパターンの複雑さが増すにつれ、検査時間の増大や検査員の疲労などの問題により検査が行いずらくなっている。こうした状況から、外観検査を検査員の目視から自動化しようとする試みが行われている。
【0003】
半導体はウエハ上に形成され、ダイシングしてチップに形成する。各チップ上に設けられた半導体は、メモリやロジック部や、配線部や、他の部品の電極と接合するためのパッド部等を含む。半導体に異物が付着していたり、配線部等に欠陥があった場合には、あとで接続不良になるため、欠陥検査を行う必要がある。この種の検査には種々の方法が使われてきたが、その中の1つに対象半導体の画像情報を使った比較検査方法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
比較検査は、同一種類の複数の半導体の画像を使って差分画像を形成し、差分画像中に相違点があれば、対象の2つの半導体のどちらかに欠陥があるとするというものである。従来は検査員による目視等により検査が行われてきたが、検査員による検査では、検査員個々の検査基準のバラツキや検査員の疲労等の問題があった。
【0005】
また、同一種類の複数の半導体の画像を比較する場合、両画像の対応する部分同志が同じ位置となるように精密に位置合わせされていないと、検査の結果が大きな誤差を含むことになり、正しい判断を行うことができないという問題点があった。
本発明の目的は、参照画像と被検査画像を精密に位置合わせして比較を行うことにより、半導体の欠陥を検査することのできる半導体検査方法及び装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明による半導体検査方法は、半導体の参照画像と半導体の被検査画像を取り込み、該参照画像及び該被検査画像内でそれぞれ対応する複数の領域を定めておき、該参照画像及び該被検査画像の対応する領域同志の類似度を求め、得られた領域毎の類似度に従って位置合わせ用領域を定め、該位置合わせ用領域において該参照画像及び該被検査画像の位置合わせを行い、該参照画像及び該被検査画像の比較検査を行うことを特徴とするものである。
【0007】
この方法においては、半導体の欠陥を参照画像と被検査画像上に設定した領域毎に類似度を計算し、類似度の大きい領域を位置合わせ用領域と定め、該位置合わせ用領域において該参照画像及び該被検査画像の位置合わせを行い、該参照画像及び該被検査画像の比較検査を行う。このようにして、参照画像と被検査画像との位置合わせを高精度に行うことができるので、高精度な欠陥検出を行うことができる。
【0008】
この方法を実施できる半導体検査装置は、半導体の画像を撮像する撮像手段と、半導体の参照画像と半導体の被検査画像を記憶する記憶手段と、該参照画像及び該被検査画像内でそれぞれ対応する複数の領域を定める領域設定手段と、該参照画像及び該被検査画像の対応する領域同志の類似度を求め、得られた領域毎の類似度に従って位置合わせ用領域を定める位置合わせ用領域設定手段と、該位置合わせ用領域において該参照画像及び該被検査画像の位置合わせを行う位置合わせ手段と、該参照画像と該被検査画像との比較検査を行う検査手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
これらの方法及び装置は、更に次の特徴を含んでいる。
即ち、位置合わせ用領域は、該参照画像及び該被検査画像の各々の周辺部に設定される。この場合において、該位置合わせ用領域において該参照画像及び該被検査画像のずれ量を算出することが出来る。複数の位置合わせ用領域がある場合には、それぞれの領域で得られるずれ量を平均して、全体のずれ量とする。複数の位置合わせ用領域は互いに離れた位置に設定される。
【0010】
同一の領域の類似度が、ある一定回数連続して規定値よりも悪いとき、あるいは一定回数の平均値が規定値よりも悪いときは、その領域の類似度計算をある一定回数で止め、位置合わせ時間の高速化を図る。また、同一の領域の類似度が、ある一定回数連続して規定値よりも良いとき、あるいは一定回数の平均値が規定値よりも良いときは、その領域を一定回数位置合わせ領域と定め、上記領域以外の類似度計算を止めて、位置合わせ時間の高速化を図る。
【0011】
参照画像を撮像するときの光学倍率を、被検査画像を撮像するときの光学倍率よりも大きくして被検査画像よりも高精細な画像を得、参照画像と被検査画像を比較するときに、被検査画像と同じサイズに再構築して類似度とずれ量を算出することにより、参照画像と被検査画像が同じサイズの場合の画素以下のシフトに伴うボケの影響を低減し、ずれ量算出の高精度化を図る。
【0012】
また、本発明の方法及び装置は次の特徴を含んでいる。
参照画像を被検査画像と同じサイズに再構築する際に、参照画像を間引いて再構築することにより、位置合わせ時間の高速化を図る。また、参照画像を被検査画像と同じサイズに再構築する際に、参照画像の対応画素近傍を平均して再構築することにより、位置合わせ時間の高速化を図る。
参照画像撮像用のレンズのNAを被検査画像用のNAと同等にする。また、参照画像を高倍率で撮像した画像の明るさが、被検査画像の明るさと同等になるように照明光量を調節して参照画像を撮像する。また、さらなる位置合わせ精度向上のために、参照画像を高倍率で撮像した後に、被検査画像の明るさレベルに一致するように参照画像の明るさレベルを補正しておく。そして、類似度計算に正規化相関を使い、参照画像と被検査画像との明るさレベルの違いを無視できるようにする。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は半導体集積回路を形成したシリコンウエハ1を示す図である。シリコンウエハ1は複数の単位半導体2を有する。図2は図1のシリコンウエハ1の丸印の部分を示す図である。図1のシリコンウエハ1はダイシングされて、シリコンチップとしてそれぞれの半導体2に分離される。本発明はシリコンウエハ1の状態の半導体2に適用されることができ、あるいはダイシングされてシリコンチップの状態の半導体2に適用されることもできる。
【0014】
各半導体2は、例えば、メモリやロジック部3と、配線部4と、図示しない別の部品の電極と接合するためのパッド部5とを含む。半導体2に異物が付着していたり、配線部4等に欠陥があった場合には、あとで接続不良になることがあるため、半導体2の欠陥検査を行う必要がある。
半導体2の欠陥検査は、図3に示されるように、半導体2の参照画像2A及び半導体2の被検査画像2Bを取得し、参照画像2Aと被検査画像2Bとを比較することにより行われる。
【0015】
図4は本発明の実施例による半導体検査装置10を示す図である。半導体検査装置10は、シリコンウエハ1の状態又はシリコンチップの状態の半導体2を支持するための移動可能なステージ12と、ステージ12に支持された半導体2の画像を取得するための撮像装置であるCCDカメラ14と、光源16と、ハーフミラー18とを含む。光源16の照明光はハーフミラー18で反射されて半導体2に向かい、半導体2で反射した画像光はハーフミラー18を透過してカメラ14に向かい、撮像される。
【0016】
半導体検査装置10は、さらに、ビデオグラバ20と、第1メモリ22と、第2メモリ24と、制御装置26とを含む。第1メモリ22はカメラ14によって撮像された半導体2の被検査画像2Bを記憶し、第2メモリ24はカメラ14によって撮像された半導体の参照画像2Aを記憶する。半導体2の参照画像2Aは、例えば一連の検査において前に使用された半導体2の被検査画像でもよく、あるいは予め良品の半導体2を撮像しておいた画像でもよい。
【0017】
制御装置26は、これから説明する半導体2の参照画像2Aと被検査画像2Bとの位置合わせ機能と、位置合わせされた参照画像2Aと被検査画像2Bとの比較検査機能とを少なくとも含む。すなわち、制御装置26は、参照画像2A及び被検査画像2B内でそれぞれ対応する複数の領域を定める領域設定手段と、参照画像2A及び被検査画像2Bの対応する領域同志の類似度を求め、得られた領域毎の類似度に従って位置合わせ用領域を定める位置合わせ用領域設定手段と、該位置合わせ用領域において参照画像2A及び被検査画像2Bの位置合わせを行う位置合わせ手段と、参照画像2Aと被検査画像2Bとの比較検査を行う検査手段とを備えている。
【0018】
図3において、参照画像2Aと被検査画像2Bとは同一の種類の半導体2を撮像したものであり、基本的には同一のメモリやロジック部3と、配線部4と、パッド部5との画像を含む。しかし、個々の半導体2毎に異なった欠陥をもっている可能性がある。図3においては、例えば、参照画像2Aは欠陥6Aを有し、被検査画像2Bは欠陥6Bを有する。
【0019】
参照画像2Aと被検査画像2Bとを位置合わせし、比較した結果両者の間に相違点があれば欠陥があると判断する。しかし、参照画像2Aと被検査画像2Bとを位置合わせしたときに、両画像の間に位置合わせのずれが生じると、比較の際にノイズが参入し、正確な欠陥判定を下せなくなる。そのために、精密な位置合わせが必要である。
【0020】
図5は参照画像2Aと被検査画像2Bとの間に位置合わせのずれが生じる例を説明するための図である。参照画像2A及び被検査画像2Bは、特徴のある部分2pを有し、通常はこのような特徴のある部分2が位置合わせの基準として選ばれる。しかし、例えば、被検査画像2Bが特徴のある部分2の近くに欠陥6Bを有すると、参照画像2Aの特徴のある部分2と、被検査画像2Bの欠陥6Bとを基準として、参照画像2Aと被検査画像2Bとを位置合わせする可能性がある。このような場合、参照画像2Aと被検査画像2Bとの間に位置合わせのずれが生じる。
【0021】
従って、本発明では、欠陥6A、6Bの可能性のある部分を基準として位置合わせしないようにしている。そのために、図3に示されるように、参照画像2A及び被検査画像2Bにそれぞれ対応する複数の微小な領域7A、7Bを定める。参照画像2Aの領域7Aは被検査画像2Bの領域7Bと同じ数に分割され且つ同じ位置に存在する。
【0022】
それから、対応する領域7A、7B毎に画像を比較し、類似度計算を行う。類似度計算は画像間の差分の絶対値の和でもよいし、差分の二乗の和でもよいし、正規化相関値でもよい。差分の絶対値の和や差分の二乗の和の場合には類似度が最大の場合に値は0となり、類似度が悪くなるに従って値は大きくなる。正規化相関値の場合、類似度は最大の場合に値が1になり、類似度が悪くなるに従って値は0に近づく。
【0023】
図6は対応する領域7A、7B毎に計算した類似度の例を示す。実施例では、類似度は正規化相関値を用いている。これらの領域7A、7Bの中で、領域7Cの類似度が大きい。従って、類似度の大きい領域7Cを位置合わせ用領域と定める。類似度の大きい位置合わせ用領域7Cにおいては、参照画像2A及び被検査画像2Bの一方に欠陥が含まれている可能性は小さい。従って位置合わせ用領域7Cにおける特定の点(例えば図5の特徴のある部分2p)を基準として位置合わせを行い、参照画像2Aと被検査画像2Bの比較検査を行えば、両画像の間に位置合わせのずれがなく、比較検査の際にノイズが参入せず、正確な欠陥判定を行うことができる。参照画像2Aと被検査画像2Bの比較検査は公知の手法に従って実施することができる。
【0024】
さらに、対応する領域7A、7Bは対応する位置に設けられるが、必ずしも同じ面積である必要はない。図7は、参照画像2Aと被検査画像2Bの一方の領域7Aが他方の領域7Bを包含するようになっている例を示す図である。これによって、包含される領域7Bがもう一方の領域7Aの上を矢印が示されるようにシフトしながらそれぞれの位置で類似度計算を行う。そして、各位置において計算した類似度のうち、最大の類似度が図6に示されている。位置合わせ用領域7Cは最大の類似度が大きい領域である。
【0025】
そして、対応する領域7A、7Bにおいて最大の類似度の値から実験的に定めた計算式に従って両画像の間のずれ量を計算できる。従って、類似度の大きい位置合わせ用領域7Cにおける特定の点を基準として、且つその特定の点の位置ずれ量を補正して、精密な位置合わせを行い、参照画像2Aと被検査画像2Bの比較検査を行い、正確な欠陥判定を行うことができる。位置合わせ用領域7Cが1つの場合には、ずれ量はその領域7Cのずれ量で決まる。複数の位置合わせ用領域7Cが選択されている場合には、位置ずれ量はそれぞれの領域で得られるずれ量を平均して、全体のずれ量とする。
【0026】
類似度の計算は、図6に示すように全ての領域7A、7Bにおいて実施する必要はない。類似度の計算は予め定められた幾つかの領域7A、7Bにおいて実施すればよく、あるいは類似度の計算は計算の過程において選択された様式に従って実施すればよい。
図8及び図9は、位置合わせ用領域7Cとなるべき領域7A、7Bを予め参照画像2A及び被検査画像2Bの周辺部7Dに設定しておく。例えば、参照画像2A及び被検査画像2Bが矩形状の画像である場合には、位置合わせ用領域7Cとなるべき領域7A、7Bを矩形の三隅部又は四隅部に限定しておく。あるいは、位置合わせ用領域7Cとなるべき領域7A、7Bを内接三角形の頂点付近の3領域に限定しておく。
【0027】
参照画像2A及び被検査画像2Bの周辺部7Dは複数の領域7A、7Bを含み、これらの領域7A、7Bにおいて上記したのと同様にして類似度の計算を行い、位置合わせ用領域7Cを定め、ずれ量を計算する。参照画像2A及び被検査画像2Bの中央部並びに周辺部7Dの間の部分の領域7A、7Bははじめから位置合わせ用領域7Cとはしないようになっているので、類似度の計算を行わない。従って、類似度の計算処理の高速化を図ることができる。
【0028】
このようにして選ばれた位置合わせ用領域7Cのずれ量を使って参照画像2A及び被検査画像2Bの位置合わせを行うことにより、欠陥6A、6Bを含む画像の比較検査で生じる誤差の影響を低減して、欠陥判定を行うことができる。
図10は複数回の検査における類似度計算の例を示す図である。複数回の検査を行う過程で、連続して類似度が悪い領域7A、7Bがあらわれることがある。例えば、図10においては、左上、中央、右下の順に3回の検査において類似度計算を行った例が示されている。連続して類似度が悪い領域は右下の図に×点で示されており、これらの領域では以後の検査において類似度の計算を止める。つまり、これらの領域は以後の検査において位置合わせ用領域から除外する。
【0029】
このように、複数回の検査で連続して類似度が悪い領域7A、7Bの類似度の計算を止める、あるいは逆に連続して類似度が良い領域7A、7B以外の類似度の計算を止めることにより、位置合わせ時間の高速化を図ることができる。また、同一の領域の類似度が、ある一定回数連続して、あるいは一定回数の平均値が規定値よりも良いときは、その領域を一定回数位置合わせ領域と定め、上記領域以外の類似度計算を止めて、位置合わせ時間の高速化を図ることもできる。
【0030】
図11は、位置合わせ時の類似度の計算を画素以下の精度で行う例を示している。図11において、領域7A、7Bは複数の画素2x、2yに分割され、各画素2x、2yはサブ画素2′x、2′yに分割される。類似度の計算はサブ画素2′x、2′yを基に実施される。このようにすることにより、位置合わせ精度のさらなる向上を図ることができる。
【0031】
しかし、同図に示すように画像の各画素を画素以下の精度に分割する場合、各検査ごとに参照画像2Aだけでなく被検査画像2Bも画素以下の精度で分割する必要が生じるため、計算に時間がかかる。このように画像処理によりサブピクセル化を行うよりも、カメラ14の分解能を高くして撮像するのが計算時間の短縮を図る上で好ましいことがある。
【0032】
図12は参照画像2Aに対して分解能を高くして撮像する方法を示す図である。片一方の画像のみを画素以下の精度でシフトした場合、時間は短縮できるが、シフト後にボケが生じるという問題がある。そのため画素以下の精度で類似度計算を行う方法として、例えば参照画像2Aを被検査画像2Bに対して分解能を高くして撮像する。図12において、上方の参照画像2Aはサブ画素2′xを有する高い分解能で撮像したものであり、これを類似度計算をするために使用するときには、左下の図のように領域7Aが画素2xを有するように再構築される。図12においては、1つの画素2xは4つのサブ画素2′xで構成されている。被検査画像2Bは再構築された画素2xと同レベルの画素2yで撮像され且つこれで類似度計算をする。これによって、サブピクセル化に伴う画像のボケの影響を低減することができ、かつ参照画像のみサブピクセル化の演算をすればよいので、類似度計算時間の短縮を図ることができる。
【0033】
このように、参照画像を撮像するときの光学倍率を、被検査画像を撮像するときの光学倍率よりも大きくして被検査画像よりも高精細な画像を得、参照画像と被検査画像を比較するときに、被検査画像と同じサイズに再構築して類似度とずれ量を算出することにより、参照画像と被検査画像が同じサイズの場合の画素以下のシフトに伴うボケの影響を低減し、ずれ量算出の高精度化を図ることができる。そして、参照画像を被検査画像と同じサイズに再構築する際に、参照画像を間引いて再構築することにより、位置合わせ時間の高速化を図ることができる。また、参照画像を被検査画像と同じサイズに再構築する際に、参照画像の対応画素近傍を平均して再構築することにより、位置合わせ時間の高速化を図ることができる。
【0034】
このような高分解能の参照画像を得るときには、参照画像2Aを得るための撮像光学系は被検査画像2Bを得るための撮像光学系とは相違点があるが、その相違点を最も小さくするように工夫が必要になる。図13(A)は参照画像2A用の高分解能の撮像光学系であり、(B)は被検査画像2B用の撮像光学系である。16は照明光源、18はハーフミラー、14はカメラ、30は結像レンズ、32は参照画像2A用の高分解能の対物レンズ、34は円形スリット、36は被検査画像2B用の対物レンズである。
【0035】
ここで、参照画像2Aと被検査画像2Bの見栄えを同等にするために、スリット34を使って被検査画像2B用の対物レンズ36のNAが参照画像2A用の高分解能の対物レンズ32のNAと同等になるように調節する。これにより、両画像の見栄えは同等となる。加えて、(B)の被検査画像2Bを得るための撮像光学系で撮像した画像の明るさの平均を記憶しておき、(A)の参照画像2A用の高分解能の撮像光学系で撮像した画像の明るさと同等になるように(A)の照明光源16の出力を調整してもよい。以上のごとく、位置合わせを行うことにより、より精密、高速に位置合わせを行うことができ、検査の精度向上と高速化を図ることができる。
【0036】
このように、参照画像を高倍率で撮像した画像の明るさが、被検査画像の明るさと同等になるように照明光量を調節して参照画像を撮像することができる。また、さらなる位置合わせ精度向上のために、参照画像を高倍率で撮像した後に、被検査画像の明るさレベルに一致するように参照画像の明るさレベルを補正しておく。また、必要ならば類似度計算に正規化相関を使い、参照画像と被検査画像との明るさレベルの違いを無視できるようにする。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、半導体の欠陥を検出する検査装置において、参照画像と被検査画像上に設定した領域毎の類似度を計算し、類似度の大きい領域を使って位置合わせを行い、欠陥を比較検出することにより、高精度の欠陥検出を行うことができ、半導体検査の自動化、高効率化に寄与するところが大きい。また、画素以下の精度で類似度を計算し、最大類似度の大きい領域を使ってずれを算出し位置合わせを行い、欠陥を比較検出することにより、高精度の欠陥検出を行うことが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体集積回路を形成したシリコンウエハを示す図である。
【図2】図1のシリコンウエハの丸印の部分を示す拡大図である。
【図3】本発明による半導体検査方法を説明するための半導体の参照画像及び被検査画像を示す図である。
【図4】本発明による半導体検査装置を示す図である。
【図5】参照画像と被検査画像との間に位置合わせのずれが生じる例を説明する図である。
【図6】対応する領域毎に計算した類似度の例を示す図である。
【図7】対応する領域において参照画像及び被検査画像の一方が他方を包含する例を示す図である。
【図8】位置合わせ用領域となるべき領域を予め参照画像及び被検査画像の周辺部に設定しておく例を示す図である。
【図9】図8に相当する部位において計算した類似度の例を示す図である。
【図10】複数回の検査における類似度の例を示す図である。
【図11】位置合わせ時の類似度の計算を画素以下の精度で行う例を示す図である。
【図12】参照画像を分解能を高くして撮像する方法を示す図である。
【図13】参照画像用の高分解能の撮像光学系及び被検査画像用の撮像光学系を示す図である。
【符号の説明】
2…半導体
2A…参照画像
2B…被検査画像
7A、7B…領域
7C…位置合わせ用領域
10…半導体検査装置
12…ステージ
14…カメラ
16…光源
18…ハーフミラー
22…第1メモリ
24…第2メモリ
26…制御装置

Claims (5)

  1. 半導体の参照画像と半導体の被検査画像を取り込み、該参照画像及び該被検査画像内でそれぞれ対応する複数の領域を定めておき、該参照画像及び該被検査画像の対応する領域同志の類似度を求め、得られた領域毎の類似度に従って、該参照画像及び該被検査画像の各々の周辺部に設定される位置合わせ用領域を定め、該位置合わせ用領域において該参照画像及び該被検査画像の位置合わせを行い、該参照画像及び該被検査画像の比較検査を行うことを特徴とする半導体検査方法。
  2. 半導体の参照画像と半導体の被検査画像を取り込み、該参照画像及び該被検査画像内でそれぞれ対応する複数の領域を定めておき、該参照画像及び該被検査画像の対応する領域同志の類似度を求め、得られた領域毎の類似度に従って位置合わせ用領域を定め、該位置合わせ用領域において該参照画像及び該被検査画像の位置合わせを行い、該参照画像及び該被検査画像の比較検査を行い、参照画像を撮像するときの光学倍率を、被検査画像を撮像するときの光学倍率よりも大きくして被検査画像よりも高精細な画像を得、参照画像と被検査画像を比較するときに、被検査画像と同じサイズに再構築して類似度とずれ量を算出することにより、参照画像と被検査画像が同じサイズの場合の画素以下のシフトに伴うボケの影響を低減し、ずれ量算出の高精度化を図ることを特徴とする半導体検査方法。
  3. 該位置合わせ用領域において該参照画像及び該被検査画像のずれ量を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体検査方法。
  4. 半導体の画像を撮像する撮像手段と、半導体の参照画像と半導体の被検査画像を記憶する記憶手段と、該参照画像及び該被検査画像内でそれぞれ対応する複数の領域を定める領域設定手段と、該参照画像及び該被検査画像の対応する領域同志の類似度を求め、得られた領域毎の類似度に従って、該参照画像及び該被検査画像の各々の周辺部に設定される位置合わせ用領域を定める位置合わせ用領域設定手段と、該位置合わせ用領域において該参照画像及び該被検査画像の位置合わせを行う位置合わせ手段と、該参照画像と該被検査画像との比較検査を行う検査手段とを備えたことを特徴とする半導体検査装置。
  5. 半導体の画像を撮像する撮像手段と、
    該半導体の被検査画像よりも大きい光学倍率で撮像された参照画像と半導体の被検査画像とを記憶する記憶手段と、
    該参照画像及び該被検査画像内でそれぞれ対応する複数の領域を定める領域設定手段と、
    該参照画像及び該被検査画像の対応する領域同志の類似度を求め、得られた領域毎の類似度に従って位置合わせ用領域を定める位置合わせ用領域設定手段と、
    該位置合わせ用領域において該参照画像及び該被検査画像の位置合わせを行う位置合わせ手段と、
    該参照画像を該被検査画像と同じサイズに再構築して類似度とずれ量を算出することにより、該参照画像と該被検査画像との比較検査を行う検査手段と、
    を備えたことを特徴とする半導体検査装置。
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