JP2004144610A - ウェハ欠陥検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ウェハの欠陥検査精度を向上させる。
【解決手段】ウェハ表面を撮像した画像に基づいて欠陥を検査するウェハ欠陥検査装置1000であって、検査対象のウェハを撮像する撮像装置と、比較対象のウェハの画像データを記憶する記憶回路と、撮像されたウェハの画像データと比較対象のウェハの画像データとを、予め設定された検査条件を用いて比較する画像比較検出部1010と、検査対象のウェハのWIPデータを取得する取得回路と、取得したWIPデータに基づいて、検査条件を設定するWIPデータ演算部1030とを含む。
【選択図】 図1
【解決手段】ウェハ表面を撮像した画像に基づいて欠陥を検査するウェハ欠陥検査装置1000であって、検査対象のウェハを撮像する撮像装置と、比較対象のウェハの画像データを記憶する記憶回路と、撮像されたウェハの画像データと比較対象のウェハの画像データとを、予め設定された検査条件を用いて比較する画像比較検出部1010と、検査対象のウェハのWIPデータを取得する取得回路と、取得したWIPデータに基づいて、検査条件を設定するWIPデータ演算部1030とを含む。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウェハの欠陥検査に関し、特に、微細パターン欠陥および異物等の検査に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近の半導体ウェハの欠陥検査においては、高感度化と多様な用途とを目指して、様々な検査装置が開発されている。欠陥は、プロセスモジュール別に特徴的なものがあるので、それぞれの欠陥に対する感度が設定される。従来は、同一デバイスの同一工程のウェハは、同じ感度で検査が行われていた。または、このような感度を作業者が調整していた。
【0003】
また、1枚のウェハに色むらが発生すると検査精度が低下する。特開2002−100600公報(特許文献1)は、高感度の検査装置を開示する。特許文献1に記載された欠陥検査装置は、半導体ウェハの全域の画像を取得する光学部と、画像全域を表示するディスプレイ装置と、画像を回路パターンの粗密に応じて複数の領域に分割してディスプレイ装置に表示する画像処理部と、領域ごとに欠陥候補を識別するしきい値を設定する回路とを含む。
【0004】
特許文献1に記載された欠陥検査装置によると、区分けされたそれぞれの領域ごとにしきい値が設定される。そのため、色むらによる虚報を検出しないので、高感度の検査が実現できる。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−100660公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、同じ検査感度で欠陥検査をすると、プロセスバリエーションによるバラツキがあるウェハを同一の検査レシピで測定することになる。このため、検査感度にバラツキが生じて、プロセス管理が困難になる。さらに、同一ウェハにおいてもウェハ内のパターンの粗密の差やプロセスバリエーションの起因する膜厚の差により同一の感度で検査するのは困難である。また、このような感度を作業者が調整するには、莫大な時間を必要とする。
【0007】
上述した特許文献1に記載された欠陥検査装置は、メモリ・ロジック混載のLSI(large scale integrated circuit)に対して、チップ内の領域に応じて、メモリ部とロジック部及びインターフェース部等の周辺回路部などに区分する。
それぞれの領域では、配線のデザインルールが異なっていたり、後に積層されるパターンの種類などに応じて欠陥の致命性が異なる。たとえば、メモリ部ではデザインルールが最も微細であり、小さな異物やパターン形状の不良が致命的な欠陥となる確立が高くなる。周辺回路部は、パターンのデザインルールが比較的大きく、パターンとパターンのスペースの間隔なども広いため、メモリ部に比べて致命的な欠陥のサイズは大きくなる。致命性が低い周辺回路部は感度を低下させて検査することにより、虚報の検出率を低下させる。このように、領域に存在する回路に応じてしきい値を変化させて、異なるLSIチップの同じ領域を、同じ感度で検査する。このため、LSIチップ個体に関連する差異が検査に反映されることはない。
【0008】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、検査対象のウェハ個々に対応させて、高い感度で欠陥検査することができる、ウェハ欠陥検査装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るウェハ欠陥検査装置は、ウェハ表面を撮像した画像に基づいて欠陥を検査する。この検査装置は、検査対象のウェハを撮像するための撮像手段と、比較対象のウェハの画像データを記憶するための記憶手段と、撮像されたウェハの画像データと比較対象のウェハの画像データとを、予め設定された検査条件を用いて比較するための比較手段と、検査対象のウェハのWIPデータを取得するための取得手段と、取得したWIPデータに基づいて、検査条件を設定するための設定手段とを含む。
【0010】
この発明によると、予め設定された検査条件であるしきい値などを用いて、ホールの穴径などの欠陥を検査する。WIPデータの1つであるホールの穴径を実測した測長値のバラツキに応じて、欠陥を表わす信号とノイズを表わす信号との関係が変動する。設定手段は、実測された測長値に対応させてしきい値を設定する。比較手段は、このように設定されたしきい値を用いて、検査対象のウェハと比較対象(良品)のウェハとを、比較して、不一致であると、不良品であると判断する。これにより、ウェハ個々の実測値に基づいて、検査条件をウェハごとに設定して、高い感度で欠陥検査を行なうことができる。その結果、検査対象のウェハ個々に対応させて、高い感度で欠陥検査することができる、ウェハ欠陥検査装置を提供することができる。
【0011】
この発明の別の局面に係るウェア欠陥検査装置は、検査対象のウェハを撮像するための撮像手段と、比較対象のウェハの画像データを記憶するための記憶手段と、撮像されたウェハの画像データと比較対象のウェハの画像データとを、予め設定された検査条件を用いて比較するための比較手段と、検査対象のウェハのミクロ領域において、撮像手段の焦点を合致させるためのオートフォーカス手段と、焦点の合致位置に基づいてミクロ領域におけるウェハの高さを算出して、算出された高さに基づいて、検査条件を設定するための設定手段とを含む。
【0012】
この発明によると、予め設定された検査条件であるしきい値などを用いて、ウェハのミクロな領域の欠陥を検査する。このとき撮像手段は、オートフォーカス手段により、ミクロな領域における焦点が合致させられる。焦点が合致する過程においてミクロな領域におけるウェハの高さを検知できる。パターンが密な領域は高さが高く、パターンが粗な領域は高さが低い。設定手段は、算出された高さに対応させてしきい値を設定する。比較手段は、このように設定されたしきい値を用いて、検査対象のウェハのミクロな領域と比較対象(良品)のウェハのミクロな領域とを、比較して、不一致であると、不良品であると判断する。これにより、ウェハ個々の高さの実測値をリアルタイムで取得して、その高さに基づいて、検査条件をミクロな領域ごとに設定して、高い感度で欠陥検査を行なうことができる。その結果、検査対象のウェハ個々のミクロな領域ごとに対応させて、高い感度で欠陥検査することができる、ウェハ欠陥検査装置を提供することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0014】
<第1の実施の形態>
図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る欠陥検査システムの全体構成を説明する。図1に示すように、この欠陥検査システムは、欠陥検査装置1000と、欠陥検査装置1000とLAN(Local Area Network)1060で接続されたWIPデータベース1040および工場管理システムのCIM(ComputerIntegrated Manufacturing)データベース1050とを含む。欠陥検査装置1000は、画像比較検出部1010と、制御部1020と、WIPデータ演算部1030とを含む。
【0015】
WIPデータベース1040には、ウェハ個々の測長値、膜厚値、重ね合わせ検査結果および前工程の検査データが記憶される。CIMデータベース1050には、各ウェハの規格値、ウェハの製造工程順序などのデータが記憶される。
【0016】
画像比較検出部1010は、後述するWIPデータ演算部1030により算出されたしきい値を用いて、予め記憶された良品のウェハのパターンと、欠陥検査対象のウェハのパターンとを比較して、しきい値よりも大きく異なる欠陥を不良と判断する。WIPデータ演算部1030は、欠陥検査対象のウェハのWIPデータをWIPデータベース1040から読み出して、そのWIPデータに対応するように、検査感度の補正や結果の補正等の処理を実行する。制御部1020は、欠陥検査装置1000の全体を制御する。
【0017】
なお、欠陥検査装置1000の制御部1020およびWIPデータ演算部1030は、コンピュータシステムにより実現するものであってもよい。このとき、制御部1020およびWIPデータ演算部1030をそれぞれ機能を分割した2台のコンピュータシステムで実現してもよいし、機能を統合させた1台のコンピュータシステムで実現してもよい。
【0018】
このようなコンピュータシステムは、記録媒体駆動装置を内蔵したコンピュータと、モニタと、キーボードとを含む。コンピュータは、上記した記録媒体駆動装置に加えて、相互にバスで接続されたCPU(Central Processing Unit)と、メモリと、固定ディスクとを含む。記録媒体駆動装置には、FD(Flexible Disk)やCD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)などの記録媒体が装着される。制御部1020およびWIPデータ演算部1030は、コンピュータハードウェアとCPUにより実行されるソフトウェアとにより実現される。一般的にこうしたソフトウェアは、FD、CD−ROMなどの記録媒体に格納されて流通し、記録媒体駆動装置により記録媒体から読取られて固定ディスクに一旦格納される。さらに固定ディスクからメモリに読出されて、CPUにより実行される。コンピュータシステムのハードウェア自体は一般的なものである。したがって、本発明の1つの局面は、FD、CD−ROM、固定ディスクなどの記録媒体に記録されたソフトウェアである。
【0019】
図2を参照して、WIPデータと感度設定値との関係を示すマップについて説明する。この感度設定値は、良品と不良品との境を示すしきい値である。図2に示すように、画像比較方式の欠陥検査装置においては、WIPデータのばらつきが検査感度に大きな影響を与える。同一工程のウェハであっても、WIPデータ(ここでは測長値)ごとに、パターンノイズ信号と実欠陥信号の強度が異なる。
【0020】
従来は、図2に点線で示すように、同一の検査感度を設定していた。この検査感度で検査を実施すると、WIPデータのばらつきの影響で、ノイズシグナルを欠陥として検出してしまったり、実欠陥シグナルを検出できなかったり正確な検査ができなかった。
【0021】
本実施の形態に係る欠陥検査システムにおいては、この検出できる最小欠陥サイズを、測長値がばらついても一定にするために、測長値毎に検査感度(しきい値)を補正する。この補正のための補正感度設定値は、予めユーザが設定したものをマップ(以下、このマップをしきい値マップと記載する。)として記憶する。しきい値マップには、図2の実線で示される感度設定値が記憶される。これにより、検査時は、WIPデータ演算部1030がWIPデータベース1040からWIPデータを読み出して、検査感度を自動的に補正して、迅速にかつ適切な検査感度で欠陥検査できる。
【0022】
図3を参照して、本実施の形態に係る欠陥検査システムのWIPデータ演算部1030で実行される処理の手順について説明する。
【0023】
ステップ(以下、ステップをSと略す。)100にて、WIPデータ演算部1030は、欠陥検査対象のウェハのWIPデータをWIPデータベース1040から読込む。S102にて、WIPデータ演算部1030は、しきい値マップを読込む。S104にて、WIPデータ演算部1030は、欠陥検査対象のウェハに対する検査しきい値を、WIPデータの測長値としきい値マップとに基づいて算出する。
【0024】
S106にて、WIPデータ演算部1030は、欠陥検査対象のウェハの検査結果に対する補正係数を、WIPデータの測長値に基づいて算出する。この補正係数を用いて、制御部1020は、画像比較検出部1010における検査結果を補正する。すなわち、WIPデータに基づき、検査結果が自動的に補正される。
検査結果である欠陥検出数に、WIPデータに基づき算出された補正係数を乗算して最終的な欠陥検出数として、出力する。このようにすると、WIPデータのばらつきを補正することができる。なお、WIPデータに応じた検査結果に対する補正係数は、予めユーザが設定しておく。
【0025】
S108にて、WIPデータ演算部1030は、欠陥検査対象のウェハの検査規格(UCL:Upper Control Limit)に対する補正係数をWIPデータの測長値に基づいて算出する。この補正係数を用いて、制御部1020は、画像比較検出部1010における検査結果の統計処理を行なう場合の規格値(UCL)を補正する。すなわち、WIPデータに基づき、規格値(UCL)が時動的に補正される。規格値に補正係数を乗算することにより、WIPデータに起因する検査結果のばらつきを補正することができる。なお、WIPデータに応じた検査規格に対する補正係数は、予めユーザが設定しておく。
【0026】
S110にて、WIPデータ演算部1030は、制御部1020に、検査しきい値、検査結果に対する補正係数、検査規格に対する補正係数を送信する。制御部1020は、検査しきい値を画像比較検出部1010におけるしきい値として設定する。
【0027】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る欠陥検査システムの動作について説明する。
【0028】
検査対象のウェハが欠陥検査システムにセットされると、その検査対象のウェハのWIPデータが、WIPデータベース1040から読込まれる(S100)。しきい値マップ(図2)が読込まれ(S102)、マップを用いて検査しきい値が算出される(S104)。
【0029】
欠陥検査対象のウェハの検査結果に対する補正係数が、WIPデータの測長値に基づいて算出され(S106)、欠陥検査対象のウェハの検査規格(UCL)に対する補正係数がWIPデータの測長値に基づいて算出される。算出された検査しきい値、検査結果に対する補正係数、検査規格に対する補正係数は、制御部1020に送信される。検査しきい値が画像比較検出部1010におけるしきい値として設定されて欠陥検査が行なわれる。検査結果が、検査結果に対する補正係数を用いて補正される。検査結果の統計処理を行なう場合の規格値が、検査規格に対する補正係数を用いて補正される。
【0030】
以上のようにして、本実施の形態に係る欠陥検査システムによると、検査対象のウェハ個々のWIPデータに基づいて、検査しきい値、検査結果に対する補正係数、検査規格に対する補正係数を算出する。算出されたしきい値および補正係数を用いて、欠陥検査が行なわれ、補正された検査結果に対して統計処理が行なわれる。その結果、ウェハ個々の実測値を示すWIPデータに基づいて、検査における条件をウェハごとに設定して、高い感度で欠陥検査を行なうことができる。
【0031】
なお、WIPデータとして膜厚値、重ね合わせ検査結果、前工程での検査結果を用いてもよい。この検査結果とは、前工程の検査時に取得したハードパラメータ(アライメント情報、光量調整値、フォーカス値等)である。さらに、出力情報として、検査結果情報にWIPデータを付加してもよい。これにより出力データが次工程のWIPデータとして利用することができるようになる。
【0032】
<第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態に係る欠陥検査システムについて説明する。
【0033】
図4を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る欠陥検査システムの全体構成を説明する。図4に示すように、この欠陥検査システムは、前述の第1の実施の形態に係る欠陥検査システムの欠陥検査装置1000に代えて欠陥検査装置2000を含む。この欠陥検査装置2000は、WIPデータ演算部1030を含まない。また、工場管理システムのCIMデータベース1050には、ウェハ検査装置レシピ演算部2010が接続される。その他の構成は、前述の第1の実施の形態に係る欠陥検査システムと同じである。したがってここでの詳細な説明は繰返さない。
【0034】
さらに、このウェハ検査装置レシピ演算部2010は、前述の制御部1020およびWIPデータ演算部1030と同様、コンピュータシステムで実現するようにしてもよい。コンピュータシステムの構成は、前述の第1の実施の形態に係る欠陥検査システムと同じである。したがってここでの詳細な説明は繰返さない。
【0035】
図5を参照して、本実施の形態に係る欠陥検査システムのウェハ検査装置レシピ演算部2010で実行される処理の手順について説明する。なお、図5に示す処理の中で、前述の図3に示した処理と同じ処理については同じステップ番号を付してある。それらの処理は同じである。したがって、それらについての個々での詳細な説明は繰返さない。
【0036】
S200にて、ウェハ検査装置レシピ演算部2010は、検査装置レシピを読込む。このとき、検査装置レシピで変更できるパラメータは、全く別の条件で欠陥検査を行うためのパラメータである。たとえば、欠陥検査装置2000で使用する、検査倍率、光量、ビーム条件、照明の種類、照明系のパラメータ(明視野照明/暗視野照明)などが変更される。この結果、検査しきい値を変更するだけでは対応できない場合であっても、検査装置レシピを変更することにより、高感度の欠陥検査を実現できるようになる。
【0037】
S202にて、ウェハ検査装置レシピ演算部2010は、欠陥検査対象のウェハに対して最適な検査装置レシピを、WIPデータの測長値に基づいて選択する。S204にて、ウェハ検査装置レシピ演算部2010は、制御部1020に、検査装置レシピ、検査結果に対する補正係数、検査規格に対する補正係数を送信する。制御部1020は、検査レシピに従って、画像比較検出部1010を制御して、欠陥検査を行なう。
【0038】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る欠陥検査システムの動作について説明する。
【0039】
検査対象のウェハが欠陥検査システムにセットされると、その検査対象のウェハのWIPデータが、WIPデータベース1040から読込まれる(S100)。検査装置レシピが読込まれ(S200)、複数の検査装置レシピの中からWIPデータに適合する最適な検査装置レシピが選択される(S202)。
【0040】
欠陥検査対象のウェハの検査結果に対する補正係数が、WIPデータの測長値に基づいて算出され(S106)、欠陥検査対象のウェハの検査規格(UCL)に対する補正係数がWIPデータの測長値に基づいて算出される。算出された検査装置レシピ、検査結果に対する補正係数、検査規格に対する補正係数は、制御部1020に送信される。検査装置レシピに従って制御部1020が画像比較検出部1010を制御して欠陥検査が行なわれる。検査結果が、検査結果に対する補正係数を用いて補正される。検査結果の統計処理を行なう場合の規格値が、検査規格に対する補正係数を用いて補正される。
【0041】
以上のようにして、本実施の形態に係る欠陥検査システムによると、WIPデータに基づいて、ウェハ検査装置レシピ演算部が欠陥検査におけるパラメータを含むレシピを選択する。選択された検査装置レシピは、CIMデータベース1050を介して、欠陥検査装置2000に送信される。その結果、適切な検査装置レシピを選択して、検査制度を向上させることができる。
【0042】
なお、本実施の形態においても、前述の第1の実施の形態と同様、WIPデータとして膜厚値、重ね合わせ検査結果、前工程での検査結果を用いてもよい。この検査結果とは、前工程の検査時に取得したハードパラメータ(アライメント情報、光量調整値、フォーカス値等)である。さらに、出力情報として、検査結果情報にWIPデータを付加してもよい。これにより出力データが次工程のWIPデータとして利用することができるようになる。
【0043】
<第3の実施の形態>
以下、本発明の第3の実施の形態に係る欠陥検査システムについて説明する。
【0044】
図6を参照して、本発明の第3の実施の形態に係る欠陥検査システムの全体構成を説明する。図6に示すように、この欠陥検査システムは、前述の第1の実施の形態に係る欠陥検査システムの欠陥検査装置1000に代えて欠陥検査装置3000を含む。この欠陥検査装置3000は、WIPデータ演算部1030を含まないで、オートフォーカス演算部3010を含む。オートフォーカス演算部3010は、制御部1020に接続され、画像撮像カメラの焦点を自動的に合致させるオートフォーカス動作により検出されたウェハの高さに基づいて、検査感度を設定する。この欠陥検査システムは、前述の第1の実施の形態に係る欠陥検査システムとは異なり、WIPデータベース1040および工場管理システムのCIM1050とを含まない。その他の構成は、前述の第1の実施の形態に係る欠陥検査システムと同じである。したがってここでの詳細な説明は繰返さない。
【0045】
オートフォーカス演算部3010は、欠陥検査中に取得されるオートフォーカス値を利用し、リアルタイムで検査条件である検査感度を調整することができる。オートフォーカス演算部3010は、制御部1020からリアルタイムでオートフォーカス値を入手し、そのオートフォーカス値に基づいて検査感度の補正や結果の補正等をリアルタイムで実施する。このオートフォーカスは、ウェハ上のミクロな領域に対して行なわれ、高さが異なると、そのミクロな領域ごとに検査感度の補正や結果の補正等をリアルタイムで実施する。
【0046】
さらに、このオートフォーカス演算部3010は、前述の制御部1020およびWIPデータ演算部1030と同様、コンピュータシステムで実現するようにしてもよい。コンピュータシステムの構成は、前述の第1の実施の形態に係る欠陥検査システムと同じである。したがってここでの詳細な説明は繰返さない。
【0047】
本実施の形態に係る欠陥検査システムは、同一のウェハ上であっても、ミクロ的には、メモリ部とロジック部との間、配線上と配線間との間、等において、パターンの粗密度の差、ウェハの高低差および膜厚差が発生する。それらの差は検査感度に、擬似欠陥発生、感度低下というような影響を及ぼす。従来、この影響を低減するために、検査感度を予め低下させたり、マクロなパターンの粗密差を認識する手法の検討等がなされてきた。
【0048】
本実施の形態に係る欠陥検査システムは、欠陥検査装置3000がウェハの表面を測定中に、計測するオートフォーカス値を、第1の実施の形態および第2の実施の形態おけるWIPデータと同じように利用する。図7に、一般的なオートフォーカス(マクロ)動作により得られる高さデータ(Z位置)を示す。図7に示すようにウェハのそり(実線)に対して、オートフォーカス動作により計測されるZ方向の位置には、ばらつきを生じる。たとえば、ウェハ位置が20付近ではZ位置が低い。これは、このミクロ領域は、オートフォーカス位置が他の領域より低いことを示す。一方、ウェハ位置が90から150付近ではZ位置が高い。これは、このミクロ領域は、オートフォーカス位置が他の領域より高いことを示す。図8に示した例では、密パターン部のオートフォーカス面は点線部(Z=0)、粗パターン部のオートフォーカス面はZ=−2.5である。上述した図7のZ位置が低いのは粗パターン、Z位置が高いのは密パターンに対応する。
【0049】
欠陥検査装置3000では、測定中にリアルタイムでオートフォーカス機能を用いて高さ補正を実施している。オートフォーカス演算部3010は、ミクロ領域に対するオートフォーカス値(高さ情報)を利用して、パターン粗密差だけでなく、ミクロな高低差および膜厚差を、オートフォーカス(高さ)値、その変動量等により判定し、ミクロ領域における感度補正を実行する。これにより、迅速に、検査感度の向上および適性化が実現できる。
【0050】
制御部1020で取得されたミクロなオートフォーカス値(高さ情報)は、オートフォーカス演算部3010に送られて、検査感度を自動的に補正する。オートフォーカス値やその変動量と検査感度との間の関数は、予めユーザで設定する。これを図9に示す。図9は、Z位置(高さ情報)に対する検査感度決定値の関数を示す。パターンが粗な状態と密な状態との2つの状態に分けて検査感度決定値が設定される。オートフォーカス演算部3010は、このようなマップ(以下、このマップを検査感度補正マップと記載する。)に高さ情報を当てはめて、検査感度を決定する。図9では、パターン(密)とパターン(粗)の2つの状態を設定しているが、3つ以上の状態を設定してもよい。
【0051】
図10を参照して、本実施の形態に係る欠陥検査システムのオートフォーカス演算部3010で実行される処理の手順について説明する。
【0052】
S300にて、オートフォーカス演算部3010は、制御部1020から受信した情報に基づいて、オートフォーカス値を算出する。S302にて、オートフォーカス演算部3010は、オートフォーカス値に基づいて、Z方向高さ情報を算出する。S304にて、オートフォーカス演算部3010は、検査感度補正マップ(図9)を読込む。S306にて、オートフォーカス演算部3010は、オートフォーカスされたマクロパターンに対して最適な感度補正値を、Z方向高さとマップとに基づいて算出する。S308にて、オートフォーカス演算部3010は、制御部1020に、感度補正値を送信する。制御部1020は、感度補正値を用いて、画像比較検出部1010における感度を調整する。
【0053】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る欠陥検査システムの動作について説明する。
【0054】
検査対象のウェハが欠陥検査システムにセットされると、その検査対象のウェハのミクロ領域において制御部1020によりオートフォーカス動作が実行され、制御部1020から受信した情報に基づいてオートフォーカス演算部3010によりオートフォーカス値が算出される。(S300)。オートフォーカス値からZ方向高さが算出され(S302)、検査感度補正マップが読込まれる(S304)。Z方向高さと検査感度補正マップとに基づいてマクロパターンに最適な感度補正値が算出されて(S306)、算出された感度補正値は、制御部1020に送信される。感度補正値に従って制御部1020が画像比較検出部1010を制御して欠陥検査が行なわれる。
【0055】
以上のようにして、本実施の形態に係る欠陥検査システムによると、ミクロ領域において欠陥検査装置のオートフォーカス動作によりウェハの高さ位置をリアルタイムで算出して、その高さ位置と検査感度補正マップとに基づいてより感度のよいほうに設定した。その結果、リアルタイムでウェハのミクロな領域に対する高さ情報を算出して、検査感度を調整して、検査精度を向上させることができる。
【0056】
なお、本実施の形態においても、前述の第1の実施の形態と同様、検査感度に加えて、規格値(UCL)を、オートフォーカス値に基づいて調整するようにしてもよい。リアルタイムでオートフォーカス値に基づく規格値を設け、統計処理を行って欠陥検査の判定結果を出力する。
【0057】
さらに、本実施の形態においても、前述の第1の実施の形態と同様、出力情報として、検査結果情報にオートフォーカス値(高さ情報)を付加してもよいし、オートフォーカス値別に検査結果情報を出力してもよい。これにより、特定の条件(粗密差、高さ領域)のみのデータを用いて、規格判定や、データ解析が可能になる。また、欠陥検査後に、オートフォーカス値別に規格値(UCL)を設けるようにしてもよい。
【0058】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る欠陥検査システムの前対構成図である。
【図2】WIPデータと感度設定値との関係を示すマップである。
【図3】WIPデータ演算部で実行される処理を表わすフローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る欠陥検査システムの前対構成図である。
【図5】ウェハ検査装置レシピ演算部で実行される処理を表わすフローチャートである。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係る欠陥検査システムの前対構成図である。
【図7】ミクロな領域におけるオートフォーカスの例を示す図である。
【図8】ミクロな領域におけるウェハの断面図である。
【図9】ウェハ高さと感度設定値との関係を示すマップである。
【図10】オートフォーカス演算部で実行される処理を表わすフローチャートである。
【符号の説明】
1000,2000,3000 ウェハ欠陥検査装置、1010 画像比較検出部、1020 制御部、1030 WIPデータ演算部、1040 WIPデータベース、1050 CIMデータベース、1060 LAN、2010 ウェハ検査装置レシピ演算部、3010 オートフォーカス演算部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウェハの欠陥検査に関し、特に、微細パターン欠陥および異物等の検査に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近の半導体ウェハの欠陥検査においては、高感度化と多様な用途とを目指して、様々な検査装置が開発されている。欠陥は、プロセスモジュール別に特徴的なものがあるので、それぞれの欠陥に対する感度が設定される。従来は、同一デバイスの同一工程のウェハは、同じ感度で検査が行われていた。または、このような感度を作業者が調整していた。
【0003】
また、1枚のウェハに色むらが発生すると検査精度が低下する。特開2002−100600公報(特許文献1)は、高感度の検査装置を開示する。特許文献1に記載された欠陥検査装置は、半導体ウェハの全域の画像を取得する光学部と、画像全域を表示するディスプレイ装置と、画像を回路パターンの粗密に応じて複数の領域に分割してディスプレイ装置に表示する画像処理部と、領域ごとに欠陥候補を識別するしきい値を設定する回路とを含む。
【0004】
特許文献1に記載された欠陥検査装置によると、区分けされたそれぞれの領域ごとにしきい値が設定される。そのため、色むらによる虚報を検出しないので、高感度の検査が実現できる。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−100660公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、同じ検査感度で欠陥検査をすると、プロセスバリエーションによるバラツキがあるウェハを同一の検査レシピで測定することになる。このため、検査感度にバラツキが生じて、プロセス管理が困難になる。さらに、同一ウェハにおいてもウェハ内のパターンの粗密の差やプロセスバリエーションの起因する膜厚の差により同一の感度で検査するのは困難である。また、このような感度を作業者が調整するには、莫大な時間を必要とする。
【0007】
上述した特許文献1に記載された欠陥検査装置は、メモリ・ロジック混載のLSI(large scale integrated circuit)に対して、チップ内の領域に応じて、メモリ部とロジック部及びインターフェース部等の周辺回路部などに区分する。
それぞれの領域では、配線のデザインルールが異なっていたり、後に積層されるパターンの種類などに応じて欠陥の致命性が異なる。たとえば、メモリ部ではデザインルールが最も微細であり、小さな異物やパターン形状の不良が致命的な欠陥となる確立が高くなる。周辺回路部は、パターンのデザインルールが比較的大きく、パターンとパターンのスペースの間隔なども広いため、メモリ部に比べて致命的な欠陥のサイズは大きくなる。致命性が低い周辺回路部は感度を低下させて検査することにより、虚報の検出率を低下させる。このように、領域に存在する回路に応じてしきい値を変化させて、異なるLSIチップの同じ領域を、同じ感度で検査する。このため、LSIチップ個体に関連する差異が検査に反映されることはない。
【0008】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、検査対象のウェハ個々に対応させて、高い感度で欠陥検査することができる、ウェハ欠陥検査装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るウェハ欠陥検査装置は、ウェハ表面を撮像した画像に基づいて欠陥を検査する。この検査装置は、検査対象のウェハを撮像するための撮像手段と、比較対象のウェハの画像データを記憶するための記憶手段と、撮像されたウェハの画像データと比較対象のウェハの画像データとを、予め設定された検査条件を用いて比較するための比較手段と、検査対象のウェハのWIPデータを取得するための取得手段と、取得したWIPデータに基づいて、検査条件を設定するための設定手段とを含む。
【0010】
この発明によると、予め設定された検査条件であるしきい値などを用いて、ホールの穴径などの欠陥を検査する。WIPデータの1つであるホールの穴径を実測した測長値のバラツキに応じて、欠陥を表わす信号とノイズを表わす信号との関係が変動する。設定手段は、実測された測長値に対応させてしきい値を設定する。比較手段は、このように設定されたしきい値を用いて、検査対象のウェハと比較対象(良品)のウェハとを、比較して、不一致であると、不良品であると判断する。これにより、ウェハ個々の実測値に基づいて、検査条件をウェハごとに設定して、高い感度で欠陥検査を行なうことができる。その結果、検査対象のウェハ個々に対応させて、高い感度で欠陥検査することができる、ウェハ欠陥検査装置を提供することができる。
【0011】
この発明の別の局面に係るウェア欠陥検査装置は、検査対象のウェハを撮像するための撮像手段と、比較対象のウェハの画像データを記憶するための記憶手段と、撮像されたウェハの画像データと比較対象のウェハの画像データとを、予め設定された検査条件を用いて比較するための比較手段と、検査対象のウェハのミクロ領域において、撮像手段の焦点を合致させるためのオートフォーカス手段と、焦点の合致位置に基づいてミクロ領域におけるウェハの高さを算出して、算出された高さに基づいて、検査条件を設定するための設定手段とを含む。
【0012】
この発明によると、予め設定された検査条件であるしきい値などを用いて、ウェハのミクロな領域の欠陥を検査する。このとき撮像手段は、オートフォーカス手段により、ミクロな領域における焦点が合致させられる。焦点が合致する過程においてミクロな領域におけるウェハの高さを検知できる。パターンが密な領域は高さが高く、パターンが粗な領域は高さが低い。設定手段は、算出された高さに対応させてしきい値を設定する。比較手段は、このように設定されたしきい値を用いて、検査対象のウェハのミクロな領域と比較対象(良品)のウェハのミクロな領域とを、比較して、不一致であると、不良品であると判断する。これにより、ウェハ個々の高さの実測値をリアルタイムで取得して、その高さに基づいて、検査条件をミクロな領域ごとに設定して、高い感度で欠陥検査を行なうことができる。その結果、検査対象のウェハ個々のミクロな領域ごとに対応させて、高い感度で欠陥検査することができる、ウェハ欠陥検査装置を提供することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0014】
<第1の実施の形態>
図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る欠陥検査システムの全体構成を説明する。図1に示すように、この欠陥検査システムは、欠陥検査装置1000と、欠陥検査装置1000とLAN(Local Area Network)1060で接続されたWIPデータベース1040および工場管理システムのCIM(ComputerIntegrated Manufacturing)データベース1050とを含む。欠陥検査装置1000は、画像比較検出部1010と、制御部1020と、WIPデータ演算部1030とを含む。
【0015】
WIPデータベース1040には、ウェハ個々の測長値、膜厚値、重ね合わせ検査結果および前工程の検査データが記憶される。CIMデータベース1050には、各ウェハの規格値、ウェハの製造工程順序などのデータが記憶される。
【0016】
画像比較検出部1010は、後述するWIPデータ演算部1030により算出されたしきい値を用いて、予め記憶された良品のウェハのパターンと、欠陥検査対象のウェハのパターンとを比較して、しきい値よりも大きく異なる欠陥を不良と判断する。WIPデータ演算部1030は、欠陥検査対象のウェハのWIPデータをWIPデータベース1040から読み出して、そのWIPデータに対応するように、検査感度の補正や結果の補正等の処理を実行する。制御部1020は、欠陥検査装置1000の全体を制御する。
【0017】
なお、欠陥検査装置1000の制御部1020およびWIPデータ演算部1030は、コンピュータシステムにより実現するものであってもよい。このとき、制御部1020およびWIPデータ演算部1030をそれぞれ機能を分割した2台のコンピュータシステムで実現してもよいし、機能を統合させた1台のコンピュータシステムで実現してもよい。
【0018】
このようなコンピュータシステムは、記録媒体駆動装置を内蔵したコンピュータと、モニタと、キーボードとを含む。コンピュータは、上記した記録媒体駆動装置に加えて、相互にバスで接続されたCPU(Central Processing Unit)と、メモリと、固定ディスクとを含む。記録媒体駆動装置には、FD(Flexible Disk)やCD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)などの記録媒体が装着される。制御部1020およびWIPデータ演算部1030は、コンピュータハードウェアとCPUにより実行されるソフトウェアとにより実現される。一般的にこうしたソフトウェアは、FD、CD−ROMなどの記録媒体に格納されて流通し、記録媒体駆動装置により記録媒体から読取られて固定ディスクに一旦格納される。さらに固定ディスクからメモリに読出されて、CPUにより実行される。コンピュータシステムのハードウェア自体は一般的なものである。したがって、本発明の1つの局面は、FD、CD−ROM、固定ディスクなどの記録媒体に記録されたソフトウェアである。
【0019】
図2を参照して、WIPデータと感度設定値との関係を示すマップについて説明する。この感度設定値は、良品と不良品との境を示すしきい値である。図2に示すように、画像比較方式の欠陥検査装置においては、WIPデータのばらつきが検査感度に大きな影響を与える。同一工程のウェハであっても、WIPデータ(ここでは測長値)ごとに、パターンノイズ信号と実欠陥信号の強度が異なる。
【0020】
従来は、図2に点線で示すように、同一の検査感度を設定していた。この検査感度で検査を実施すると、WIPデータのばらつきの影響で、ノイズシグナルを欠陥として検出してしまったり、実欠陥シグナルを検出できなかったり正確な検査ができなかった。
【0021】
本実施の形態に係る欠陥検査システムにおいては、この検出できる最小欠陥サイズを、測長値がばらついても一定にするために、測長値毎に検査感度(しきい値)を補正する。この補正のための補正感度設定値は、予めユーザが設定したものをマップ(以下、このマップをしきい値マップと記載する。)として記憶する。しきい値マップには、図2の実線で示される感度設定値が記憶される。これにより、検査時は、WIPデータ演算部1030がWIPデータベース1040からWIPデータを読み出して、検査感度を自動的に補正して、迅速にかつ適切な検査感度で欠陥検査できる。
【0022】
図3を参照して、本実施の形態に係る欠陥検査システムのWIPデータ演算部1030で実行される処理の手順について説明する。
【0023】
ステップ(以下、ステップをSと略す。)100にて、WIPデータ演算部1030は、欠陥検査対象のウェハのWIPデータをWIPデータベース1040から読込む。S102にて、WIPデータ演算部1030は、しきい値マップを読込む。S104にて、WIPデータ演算部1030は、欠陥検査対象のウェハに対する検査しきい値を、WIPデータの測長値としきい値マップとに基づいて算出する。
【0024】
S106にて、WIPデータ演算部1030は、欠陥検査対象のウェハの検査結果に対する補正係数を、WIPデータの測長値に基づいて算出する。この補正係数を用いて、制御部1020は、画像比較検出部1010における検査結果を補正する。すなわち、WIPデータに基づき、検査結果が自動的に補正される。
検査結果である欠陥検出数に、WIPデータに基づき算出された補正係数を乗算して最終的な欠陥検出数として、出力する。このようにすると、WIPデータのばらつきを補正することができる。なお、WIPデータに応じた検査結果に対する補正係数は、予めユーザが設定しておく。
【0025】
S108にて、WIPデータ演算部1030は、欠陥検査対象のウェハの検査規格(UCL:Upper Control Limit)に対する補正係数をWIPデータの測長値に基づいて算出する。この補正係数を用いて、制御部1020は、画像比較検出部1010における検査結果の統計処理を行なう場合の規格値(UCL)を補正する。すなわち、WIPデータに基づき、規格値(UCL)が時動的に補正される。規格値に補正係数を乗算することにより、WIPデータに起因する検査結果のばらつきを補正することができる。なお、WIPデータに応じた検査規格に対する補正係数は、予めユーザが設定しておく。
【0026】
S110にて、WIPデータ演算部1030は、制御部1020に、検査しきい値、検査結果に対する補正係数、検査規格に対する補正係数を送信する。制御部1020は、検査しきい値を画像比較検出部1010におけるしきい値として設定する。
【0027】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る欠陥検査システムの動作について説明する。
【0028】
検査対象のウェハが欠陥検査システムにセットされると、その検査対象のウェハのWIPデータが、WIPデータベース1040から読込まれる(S100)。しきい値マップ(図2)が読込まれ(S102)、マップを用いて検査しきい値が算出される(S104)。
【0029】
欠陥検査対象のウェハの検査結果に対する補正係数が、WIPデータの測長値に基づいて算出され(S106)、欠陥検査対象のウェハの検査規格(UCL)に対する補正係数がWIPデータの測長値に基づいて算出される。算出された検査しきい値、検査結果に対する補正係数、検査規格に対する補正係数は、制御部1020に送信される。検査しきい値が画像比較検出部1010におけるしきい値として設定されて欠陥検査が行なわれる。検査結果が、検査結果に対する補正係数を用いて補正される。検査結果の統計処理を行なう場合の規格値が、検査規格に対する補正係数を用いて補正される。
【0030】
以上のようにして、本実施の形態に係る欠陥検査システムによると、検査対象のウェハ個々のWIPデータに基づいて、検査しきい値、検査結果に対する補正係数、検査規格に対する補正係数を算出する。算出されたしきい値および補正係数を用いて、欠陥検査が行なわれ、補正された検査結果に対して統計処理が行なわれる。その結果、ウェハ個々の実測値を示すWIPデータに基づいて、検査における条件をウェハごとに設定して、高い感度で欠陥検査を行なうことができる。
【0031】
なお、WIPデータとして膜厚値、重ね合わせ検査結果、前工程での検査結果を用いてもよい。この検査結果とは、前工程の検査時に取得したハードパラメータ(アライメント情報、光量調整値、フォーカス値等)である。さらに、出力情報として、検査結果情報にWIPデータを付加してもよい。これにより出力データが次工程のWIPデータとして利用することができるようになる。
【0032】
<第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態に係る欠陥検査システムについて説明する。
【0033】
図4を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る欠陥検査システムの全体構成を説明する。図4に示すように、この欠陥検査システムは、前述の第1の実施の形態に係る欠陥検査システムの欠陥検査装置1000に代えて欠陥検査装置2000を含む。この欠陥検査装置2000は、WIPデータ演算部1030を含まない。また、工場管理システムのCIMデータベース1050には、ウェハ検査装置レシピ演算部2010が接続される。その他の構成は、前述の第1の実施の形態に係る欠陥検査システムと同じである。したがってここでの詳細な説明は繰返さない。
【0034】
さらに、このウェハ検査装置レシピ演算部2010は、前述の制御部1020およびWIPデータ演算部1030と同様、コンピュータシステムで実現するようにしてもよい。コンピュータシステムの構成は、前述の第1の実施の形態に係る欠陥検査システムと同じである。したがってここでの詳細な説明は繰返さない。
【0035】
図5を参照して、本実施の形態に係る欠陥検査システムのウェハ検査装置レシピ演算部2010で実行される処理の手順について説明する。なお、図5に示す処理の中で、前述の図3に示した処理と同じ処理については同じステップ番号を付してある。それらの処理は同じである。したがって、それらについての個々での詳細な説明は繰返さない。
【0036】
S200にて、ウェハ検査装置レシピ演算部2010は、検査装置レシピを読込む。このとき、検査装置レシピで変更できるパラメータは、全く別の条件で欠陥検査を行うためのパラメータである。たとえば、欠陥検査装置2000で使用する、検査倍率、光量、ビーム条件、照明の種類、照明系のパラメータ(明視野照明/暗視野照明)などが変更される。この結果、検査しきい値を変更するだけでは対応できない場合であっても、検査装置レシピを変更することにより、高感度の欠陥検査を実現できるようになる。
【0037】
S202にて、ウェハ検査装置レシピ演算部2010は、欠陥検査対象のウェハに対して最適な検査装置レシピを、WIPデータの測長値に基づいて選択する。S204にて、ウェハ検査装置レシピ演算部2010は、制御部1020に、検査装置レシピ、検査結果に対する補正係数、検査規格に対する補正係数を送信する。制御部1020は、検査レシピに従って、画像比較検出部1010を制御して、欠陥検査を行なう。
【0038】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る欠陥検査システムの動作について説明する。
【0039】
検査対象のウェハが欠陥検査システムにセットされると、その検査対象のウェハのWIPデータが、WIPデータベース1040から読込まれる(S100)。検査装置レシピが読込まれ(S200)、複数の検査装置レシピの中からWIPデータに適合する最適な検査装置レシピが選択される(S202)。
【0040】
欠陥検査対象のウェハの検査結果に対する補正係数が、WIPデータの測長値に基づいて算出され(S106)、欠陥検査対象のウェハの検査規格(UCL)に対する補正係数がWIPデータの測長値に基づいて算出される。算出された検査装置レシピ、検査結果に対する補正係数、検査規格に対する補正係数は、制御部1020に送信される。検査装置レシピに従って制御部1020が画像比較検出部1010を制御して欠陥検査が行なわれる。検査結果が、検査結果に対する補正係数を用いて補正される。検査結果の統計処理を行なう場合の規格値が、検査規格に対する補正係数を用いて補正される。
【0041】
以上のようにして、本実施の形態に係る欠陥検査システムによると、WIPデータに基づいて、ウェハ検査装置レシピ演算部が欠陥検査におけるパラメータを含むレシピを選択する。選択された検査装置レシピは、CIMデータベース1050を介して、欠陥検査装置2000に送信される。その結果、適切な検査装置レシピを選択して、検査制度を向上させることができる。
【0042】
なお、本実施の形態においても、前述の第1の実施の形態と同様、WIPデータとして膜厚値、重ね合わせ検査結果、前工程での検査結果を用いてもよい。この検査結果とは、前工程の検査時に取得したハードパラメータ(アライメント情報、光量調整値、フォーカス値等)である。さらに、出力情報として、検査結果情報にWIPデータを付加してもよい。これにより出力データが次工程のWIPデータとして利用することができるようになる。
【0043】
<第3の実施の形態>
以下、本発明の第3の実施の形態に係る欠陥検査システムについて説明する。
【0044】
図6を参照して、本発明の第3の実施の形態に係る欠陥検査システムの全体構成を説明する。図6に示すように、この欠陥検査システムは、前述の第1の実施の形態に係る欠陥検査システムの欠陥検査装置1000に代えて欠陥検査装置3000を含む。この欠陥検査装置3000は、WIPデータ演算部1030を含まないで、オートフォーカス演算部3010を含む。オートフォーカス演算部3010は、制御部1020に接続され、画像撮像カメラの焦点を自動的に合致させるオートフォーカス動作により検出されたウェハの高さに基づいて、検査感度を設定する。この欠陥検査システムは、前述の第1の実施の形態に係る欠陥検査システムとは異なり、WIPデータベース1040および工場管理システムのCIM1050とを含まない。その他の構成は、前述の第1の実施の形態に係る欠陥検査システムと同じである。したがってここでの詳細な説明は繰返さない。
【0045】
オートフォーカス演算部3010は、欠陥検査中に取得されるオートフォーカス値を利用し、リアルタイムで検査条件である検査感度を調整することができる。オートフォーカス演算部3010は、制御部1020からリアルタイムでオートフォーカス値を入手し、そのオートフォーカス値に基づいて検査感度の補正や結果の補正等をリアルタイムで実施する。このオートフォーカスは、ウェハ上のミクロな領域に対して行なわれ、高さが異なると、そのミクロな領域ごとに検査感度の補正や結果の補正等をリアルタイムで実施する。
【0046】
さらに、このオートフォーカス演算部3010は、前述の制御部1020およびWIPデータ演算部1030と同様、コンピュータシステムで実現するようにしてもよい。コンピュータシステムの構成は、前述の第1の実施の形態に係る欠陥検査システムと同じである。したがってここでの詳細な説明は繰返さない。
【0047】
本実施の形態に係る欠陥検査システムは、同一のウェハ上であっても、ミクロ的には、メモリ部とロジック部との間、配線上と配線間との間、等において、パターンの粗密度の差、ウェハの高低差および膜厚差が発生する。それらの差は検査感度に、擬似欠陥発生、感度低下というような影響を及ぼす。従来、この影響を低減するために、検査感度を予め低下させたり、マクロなパターンの粗密差を認識する手法の検討等がなされてきた。
【0048】
本実施の形態に係る欠陥検査システムは、欠陥検査装置3000がウェハの表面を測定中に、計測するオートフォーカス値を、第1の実施の形態および第2の実施の形態おけるWIPデータと同じように利用する。図7に、一般的なオートフォーカス(マクロ)動作により得られる高さデータ(Z位置)を示す。図7に示すようにウェハのそり(実線)に対して、オートフォーカス動作により計測されるZ方向の位置には、ばらつきを生じる。たとえば、ウェハ位置が20付近ではZ位置が低い。これは、このミクロ領域は、オートフォーカス位置が他の領域より低いことを示す。一方、ウェハ位置が90から150付近ではZ位置が高い。これは、このミクロ領域は、オートフォーカス位置が他の領域より高いことを示す。図8に示した例では、密パターン部のオートフォーカス面は点線部(Z=0)、粗パターン部のオートフォーカス面はZ=−2.5である。上述した図7のZ位置が低いのは粗パターン、Z位置が高いのは密パターンに対応する。
【0049】
欠陥検査装置3000では、測定中にリアルタイムでオートフォーカス機能を用いて高さ補正を実施している。オートフォーカス演算部3010は、ミクロ領域に対するオートフォーカス値(高さ情報)を利用して、パターン粗密差だけでなく、ミクロな高低差および膜厚差を、オートフォーカス(高さ)値、その変動量等により判定し、ミクロ領域における感度補正を実行する。これにより、迅速に、検査感度の向上および適性化が実現できる。
【0050】
制御部1020で取得されたミクロなオートフォーカス値(高さ情報)は、オートフォーカス演算部3010に送られて、検査感度を自動的に補正する。オートフォーカス値やその変動量と検査感度との間の関数は、予めユーザで設定する。これを図9に示す。図9は、Z位置(高さ情報)に対する検査感度決定値の関数を示す。パターンが粗な状態と密な状態との2つの状態に分けて検査感度決定値が設定される。オートフォーカス演算部3010は、このようなマップ(以下、このマップを検査感度補正マップと記載する。)に高さ情報を当てはめて、検査感度を決定する。図9では、パターン(密)とパターン(粗)の2つの状態を設定しているが、3つ以上の状態を設定してもよい。
【0051】
図10を参照して、本実施の形態に係る欠陥検査システムのオートフォーカス演算部3010で実行される処理の手順について説明する。
【0052】
S300にて、オートフォーカス演算部3010は、制御部1020から受信した情報に基づいて、オートフォーカス値を算出する。S302にて、オートフォーカス演算部3010は、オートフォーカス値に基づいて、Z方向高さ情報を算出する。S304にて、オートフォーカス演算部3010は、検査感度補正マップ(図9)を読込む。S306にて、オートフォーカス演算部3010は、オートフォーカスされたマクロパターンに対して最適な感度補正値を、Z方向高さとマップとに基づいて算出する。S308にて、オートフォーカス演算部3010は、制御部1020に、感度補正値を送信する。制御部1020は、感度補正値を用いて、画像比較検出部1010における感度を調整する。
【0053】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る欠陥検査システムの動作について説明する。
【0054】
検査対象のウェハが欠陥検査システムにセットされると、その検査対象のウェハのミクロ領域において制御部1020によりオートフォーカス動作が実行され、制御部1020から受信した情報に基づいてオートフォーカス演算部3010によりオートフォーカス値が算出される。(S300)。オートフォーカス値からZ方向高さが算出され(S302)、検査感度補正マップが読込まれる(S304)。Z方向高さと検査感度補正マップとに基づいてマクロパターンに最適な感度補正値が算出されて(S306)、算出された感度補正値は、制御部1020に送信される。感度補正値に従って制御部1020が画像比較検出部1010を制御して欠陥検査が行なわれる。
【0055】
以上のようにして、本実施の形態に係る欠陥検査システムによると、ミクロ領域において欠陥検査装置のオートフォーカス動作によりウェハの高さ位置をリアルタイムで算出して、その高さ位置と検査感度補正マップとに基づいてより感度のよいほうに設定した。その結果、リアルタイムでウェハのミクロな領域に対する高さ情報を算出して、検査感度を調整して、検査精度を向上させることができる。
【0056】
なお、本実施の形態においても、前述の第1の実施の形態と同様、検査感度に加えて、規格値(UCL)を、オートフォーカス値に基づいて調整するようにしてもよい。リアルタイムでオートフォーカス値に基づく規格値を設け、統計処理を行って欠陥検査の判定結果を出力する。
【0057】
さらに、本実施の形態においても、前述の第1の実施の形態と同様、出力情報として、検査結果情報にオートフォーカス値(高さ情報)を付加してもよいし、オートフォーカス値別に検査結果情報を出力してもよい。これにより、特定の条件(粗密差、高さ領域)のみのデータを用いて、規格判定や、データ解析が可能になる。また、欠陥検査後に、オートフォーカス値別に規格値(UCL)を設けるようにしてもよい。
【0058】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る欠陥検査システムの前対構成図である。
【図2】WIPデータと感度設定値との関係を示すマップである。
【図3】WIPデータ演算部で実行される処理を表わすフローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る欠陥検査システムの前対構成図である。
【図5】ウェハ検査装置レシピ演算部で実行される処理を表わすフローチャートである。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係る欠陥検査システムの前対構成図である。
【図7】ミクロな領域におけるオートフォーカスの例を示す図である。
【図8】ミクロな領域におけるウェハの断面図である。
【図9】ウェハ高さと感度設定値との関係を示すマップである。
【図10】オートフォーカス演算部で実行される処理を表わすフローチャートである。
【符号の説明】
1000,2000,3000 ウェハ欠陥検査装置、1010 画像比較検出部、1020 制御部、1030 WIPデータ演算部、1040 WIPデータベース、1050 CIMデータベース、1060 LAN、2010 ウェハ検査装置レシピ演算部、3010 オートフォーカス演算部。
Claims (13)
- ウェハ表面を撮像した画像に基づいて欠陥を検査するウェハ欠陥検査装置であって、
検査対象のウェハを撮像するための撮像手段と、
比較対象のウェハの画像データを記憶するための記憶手段と、
前記撮像されたウェハの画像データと比較対象のウェハの画像データとを、予め設定された検査条件を用いて比較するための比較手段と、
前記検査対象のウェハのWIPデータを取得するための取得手段と、
前記取得したWIPデータに基づいて、前記検査条件を設定するための設定手段とを含む、ウェハ欠陥検査装置。 - 前記検査条件は、検査感度を補正する条件である、請求項1に記載のウェハ欠陥検査装置。
- 良品と不良品との境界を定めたしきい値を、前記WIPデータに基づいて変更することにより検査感度を補正する、請求項2に記載のウェハ欠陥検査装置。
- 前記検査条件は、検査レシピである、請求項1に記載のウェハ欠陥検査装置。
- 前記検査レシピは、検査倍率、光量およびビーム条件のいずれかが異なる複数の検査レシピの中から、前記WIPデータに基づいて選択される、請求項4に記載のウェハ欠陥検査装置。
- 前記WIPデータは、測長値、膜厚値、重ね合わせ検査結果および前工程の検査データのいずれかである、請求項1〜4のいずれかに記載のウェハ欠陥検査装置。
- 検査結果を補正するための補正係数を、前記WIPデータに基づいて算出するための算出手段をさらに含む、請求項1〜6のいずれかに記載のウェハ欠陥検査装置。
- 検査結果の統計処理に用いられる規格値を補正するための補正係数を、前記WIPデータに基づいて算出するための算出手段をさらに含む、請求項1〜6のいずれかに記載のウェハ欠陥検査装置。
- 検査結果と前記WIPデータとを出力するための出力手段をさらに含む、請求項1〜8のいずれかに記載のウェハ欠陥検査装置。
- ウェハ表面を撮像した画像に基づいて欠陥を検査するウェハ欠陥検査装置であって、
検査対象のウェハを撮像するための撮像手段と、
比較対象のウェハの画像データを記憶するための記憶手段と、
前記撮像されたウェハの画像データと比較対象のウェハの画像データとを、予め設定された検査条件を用いて比較するための比較手段と、
前記検査対象のウェハのミクロ領域において、前記撮像手段の焦点を合致させるためのオートフォーカス手段と、
前記焦点の合致位置に基づいて前記ミクロ領域における前記ウェハの高さを算出して、算出された高さに基づいて、前記検査条件を設定するための設定手段とを含む、ウェハ欠陥検査装置。 - 前記検査条件は、検査感度を補正する条件である、請求項10に記載のウェハ欠陥検査装置。
- 検査結果の統計処理に用いられる規格値を補正するための補正係数を、前記WIPデータに基づいて算出するための算出手段をさらに含む、請求項10または11に記載のウェハ欠陥検査装置。
- 検査結果と前記WIPとを出力するための出力手段をさらに含む、請求項10または11に記載のウェハ欠陥検査装置。
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