JP4110116B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、電子写真感光体及びクリーニング手段を備えた電子写真方式の、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関するものである。
一般に、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置において、ドラム状の電子写真感光体が像担持体として設けられ、その周面において、帯電、露光、現像、転写、クリーニング及び除電等の画像形成工程を経て画像が形成される。
その画像形成工程のうち、帯電工程及び潜像形成工程(露光工程)にて形成された静電潜像は、トナーといわれる微粒子状の現像剤により現像され、現像剤像(トナー像)となる。更に、このトナー像は、転写手段により紙等の転写材に転写される。
ところで、ユーザにおける高画質化の要求レベルは高く、これらの超高画質化の達成は、急務の課題となっている。
そして、近年、トナーを超微粒子化することにより、高い画質を提供する電子写真画像形成装置が開発されはじめてきている。しかし、トナー粒径が4μm以下では、製造が難しく且つ製造コスト大となる傾向にあり、又、残留トナー中の超微粉のクリーニング除去能力に相当高いレベルが要求されており、解決の困難な課題となっている。
そこで、限界点に近づいた粒径トナーを使用して、写真調の超高画質形成を達成する目的で、同一色相で明度の異なる現像剤を収容した、複数の現像装置を利用して、低濃度部と高濃度部の境界領域の段差を少なくし、がさつきを低減する現像システムが提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4参照。)。
尚、同一色相で明度の異なる現像剤とは、通常、現像剤に含有される、樹脂と発色成分(顔料)とを基体とするトナーの中に含まれる発色成分(顔料)の分光特性が等しく、その量が異なるトナーをいう。明度の高い現像剤とは、同一色相で濃度の異なるトナーの組み合わせの中、濃度が相対的に低い方のものをいう。
同一色相で明度の異なる現像剤にて画像を形成することによって、特にハイライト部の再現性に優れた、高画質画像形成を可能とした。
その現像システムを採用した画像形成装置について、種々提案されているが、同一色相で明度の異なる現像剤を収容した現像装置を設置するために、現像装置個数の増大により、1ドラム系では、画像形成時間が長時間となる、といった欠点があるので、コピースピードを兼ね備えた系として、例えば7色の画像形成装置の構成を考えた場合、7つの現像装置を7つの電子写真感光体についてそれぞれ設置させ、それを転写媒体搬送方向に沿って一列に並列させたタンデム系が主流とされている。
しかしながら、タンデム系における、複数の画像形成装置においては、通常モードと写真調画像等を形成するための高画質モードとが併用されることが一般的であり、例えば、全ての電子写真感光体が同時に回転しているため、通常画質形成頻度が高いユーザにおいては、通常モードにおいては不必要な高画質に寄与する明度の低い現像剤に対応する電子写真感光体において、潤滑剤の性質をも兼ねる現像剤が施されない空回転時間が長時間となる。又、各々の電子写真感光体には、現像後に残留した現像剤を除去するためにクリーニング手段として、ウレタンゴム等のクリーニング部材であるブレードが設けられ、明度の低い現像剤を収容する現像装置に対応して設けられている電子写真感光体においては、潤滑剤としての現像剤が施されないまま感光体表面が摺擦されるために、耐久性が低くなり、電子写真感光体の寿命が通常画像に寄与する明度の高い現像剤に対応する電子写真感光体と比べて、極端に短くなることが想定され、明度の低い現像剤に対応する電子写真感光体を交換するためのメンテナンス回数が増大しがちであり、それによるランニングコストアップの課題を残す。
更に、タンデム系においては、空回転時間の長い電子写真感光体は、一般に、クリーニング部材を潤滑走行させる現像剤の減少による、びびり振動や、反転捲れを発生しやすくなり、画像形成装置の稼働率の低下や、故障を引き起こす要因となりかねない。
ここで、通常モードにおいては、使用しない明度の低い現像装置に対応する電子写真感光体の回転を停止させる方法が考えられるが、この場合、感光体と転写体間の相対速度差が大きくなり、感光体表面に転写体で摺擦することになり、画像不良の起点となる、感光体傷の発生が顕著となる。
こうした不都合により、多くの場合、通常モードにても、明度の低いトナー像が形成されないまま、つまり現像剤がそれに対応する電子写真感光体に施されないまま、明度の低い現像剤に対応する電子写真感光体は、他の使用する現像装置に対応する電子写真感光体と同様に稼動しているので、空回転を止めることはできない。
特開2002−229270号公報 特開2004−70208号公報 特開2004−70209号公報 特開2004−93643号公報
本発明の目的は、複数の像担持体を備える画像形成装置において、保守メンテナンスの簡素化と、稼働率ダウンの抑制と、を達成した、高画質な画像を長期にわたって形成する画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、導電性支持体に感光層を設け、表面が露光されて静電潜像が形成される複数の像担持体と、該各複数の像担持体に対応して設けられた、前記静電潜像を現像剤にて現像する複数の現像装置と、前記複数の像担持体に対応して設けられた像担持体表面を摺擦して現像剤を除去するクリーニング手段と、を有し、該複数の現像装置のうち少なくとも一対の現像装置が同一色相且つ明度が異なる現像剤を収容する画像形成装置において、
所定の色相で明度が低い現像剤が収容される前記現像装置に対向する前記像担持体の前記感光層より表面側に形成された保護層である表面層は、それと同一色相で明度が高い現像剤が収容される前記現像装置に対向する前記像担持体の前記表面層よりも、前記像担持体の表面層全質量に対するフッ素原子含有樹脂質量比が高いことを特徴とする画像形成装置を提供する。
本発明の一実施態様によると、前記像担持体の前記表面層全質量に対するフッ素原子含有樹脂質量比は、5%以上〜45%未満である。
上記本発明にて、一実施態様によると、前記現像装置にて現像された現像剤像が転写材に転写され該転写材に定着されたとき、同一色相で明度の高い現像剤にて現像された前記現像剤像において、前記像担持体上での前記トナー量が0.5mg/cm 2 につき前記転写材に定着後の光学濃度が1.0未満であり、明度の低い現像剤にて現像された前記現像剤像において、前記像担持体上でのトナー量が0.5mg/cm 2 につき前記転写材に定着後の光学濃度が1.0以上である。
上記本発明にて、他の実施態様によると、前記同一色相の現像剤における所定の色相は、シアン、マゼンタ、イエローのいずれかであり、1個の前記像担持体につき1種類の色相の現像剤を収容する現像装置が設けられる。
本発明の画像形成装置は、導電性支持体に感光層を設け、表面が露光されて静電潜像が形成される複数の像担持体と、各複数の像担持体に対応して設けられた、静電潜像を現像剤にて現像する複数の現像装置と、複数の像担持体に対応して設けられた像担持体表面を摺擦して現像剤を除去するクリーニング手段と、を有し、複数の現像装置のうち少なくとも一対の現像装置が同一色相且つ明度が異なる現像剤を収容する画像形成装置において、所定の色相で明度が低い現像剤が収容される現像装置に対向する像担持体の感光層より表面側に形成された保護層である表面層は、それと同一色相で明度が高い現像剤が収容される現像装置に対向する像担持体の表面層よりも、像担持体の表面層全質量に対するフッ素原子含有樹脂質量比が高い構成とされるので、各ステーションの像担持体のダメージや削れ量を均一にすることにつながり、同時期に一括交換メンテを可能とし、サービスコストの低減化や長稼動時間の保持が容易となった。
又、使用頻度の少ないステーションにおける課題であった、像担持体に当接するクリーニング部材のダメージを和らげ、クリーニング部材の異常振動による画像不良発生の防止や、クリーニング部材の損傷による、画像形成装置のダウンタイムを短縮化を達成することが可能となった。
更に、複数の像担持体を有する画像形成装置の、画像露光位置から現像装置までの距離を同一にすることにより、各色相のステーション部材を同一にすることが可能となり、
色相数UPによる、像担持体周りの部材の共通化が達成されて、装置のコストUPを抑制することが可能となった(タンデム画像形成装置系)。
ここで、1つの像担持体に、同一色相の明度の異なる、複数の現像装置を配置することも可能であり、結果的に、像担持体の個数を省略でき、装置全体のコストダウンにもつながることになる。
以上により、高画質画像形成化、電子写真感光体及びクリーニング部材の長寿命化を達成し、高速且つ高い安定性を保持する画像形成装置を提供することが可能となった。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
実施例1
図2に、本発明の画像形成装置の一例として、電子写真画像形成装置の概略全体構成例を示す。
本実施例の画像形成装置は、図2に示すような、4色7ステーションタンデム系フルカラー画像形成装置(複写機)であり、図示のフルカラー画像形成装置本体(以下、「装置本体」と称す。)100の内側に転写媒体としての紙等の転写材も搬送方向上流側(同図右側)から下流側(同図左側)にそって、順に7個の画像形成部(プロセスステーション)S(Sa、Sb、Sc、Sd、Se、Sf、Sg)を備えている。この各プロセスステーションSにおいて、それぞれ像担持体表面に各色のトナー像が形成される工程まで実施される。
各プロセスステーションSは、像担持体としてドラム状の電子写真感光体(以下、「感光ドラム」と称す。)1(1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g)を備えている。感光ドラム1としては、図1に示す第一ステーションSaの感光ドラム1のように、円筒状のアルミニウム基体51の表面にキャリア発生層(CGL)54とキャリア輸送層(CTL)53とを有する感光層55を、キャリア輸送層(CTL)53の厚みが30μmとなるようにコートし、JIS表面粗さ(B0601)で、Rz(10点平均粗さ)が初期状態で、2μm以下のものを使用した。
図1に、これらのプロセスステーションSの1つである、最上流側の第1のプロセスステーションSaの拡大断面図を示す。他の第2〜第7の画像形成装置Sb、Sc、Sd、Se、Sf、Sgの構成は、第1のプロセスステーションSaとほぼ同様である為、それらについての説明は省略する。
図1に示す第一のプロセスステーションSaにおいて、この感光ドラム1aは、装置本体100によって回転自在に支持されるとともに、不図示の駆動手段によって矢印A方向に200mm/secのプロセス速度で回転駆動され、周囲に設置された各画像形成手段により、各工程における画像形成が施される。尚、感光ドラム1aは、直径60mmのものを使用した。尚、本発明に係る感光ドラム1の構成については詳しくは後述する。
感光ドラム1aの周囲上方には、一次帯電器12aが近接配置されており、感光ドラム1a表面が一様帯電される(帯電工程)。一様帯電された感光ドラム1a表面は、プロセスステーションSa外部上方に配置された光学系(露光手段)13aからの露光Lを受けることで像部分の電位を変更させ、静電潜像が形成される(潜像形成工程)。
続いて、静電潜像は、現像装置である現像器(現像手段)2aによって、それに収容された現像剤中のトナーが付着されてトナー像として、現像される(現像工程)。現像器2aは、感光ドラム1aと近接対向して回転する現像剤担持体である現像スリーブ21を有し、現像スリーブ21の周面にトナーを担持させて、現像スリーブ21の回転によって、トナーを感光ドラム1a周面の静電潜像部分に搬送し、現像剤像(トナー像)が形成される。
尚、現像剤としては、中心粒径7.5μmトナーと中心粒径40μmのフェライト系キャリアとを主成分とする、二成分現像剤を使用した。
さて、感光ドラム1a上のトナー像が感光ドラム1aと転写ブレード3aとが対向する転写部位に到来すると、このときまでに転写材供給搬送部6(図2参照)から給紙された転写材Pは、感光ドラム1a上のトナー像にタイミングを合わせるようにして、転写部位に達し、転写ブレード3aによってトナー像が転写されて画像が形成される。尚、転写ベルト30は、その表面に転写材Pを担持した状態で、7個のプロセスステーションSa〜Sgのそれぞれの転写部位を通過するように構成されている。
尚、トナー像転写後において、転写材Pに転写されずに、感光ドラム1a表面に残留する未転写トナーは、クリーニング装置(クリーニング手段)4aのクリーニング部材であるクリーニングブレード43によって掻き落とされて除去され、感光ドラム1aは、不図示の前露光ランプによって、残留電荷が除去されて、次の画像形成に供される。
クリーニングブレード43は、そのエッジが感光ドラム1a表面に対して、0.098N〜0.392N/cmの当接圧で当接される。尚、クリーニングブレード43については後に詳しく説明する。
以上のように、帯電工程から転写工程までの画像形成工程が、第1のプロセスステーションSaにおいてなされ、感光ドラム1a表面に形成された第1のトナー像が転写された転写材Pは、搬送ベルト30によって下流側に搬送され、第2〜第7のプロセスステーションSb〜Sgにおいて形成されたトナー像が、それぞれ第1のプロセスステーションSaのときと同様に、転写材P上に順次転写される。
但し、第1〜第7のプロセスステーションSa〜Sgで、転写されるトナー像の色相は、イエロー、マゼンタ、シアン各2種類(明度高い及び明度低い)、及び、ブラックの計7色とし、プロセスステーションSは、明度低いイエローSa、明度高いイエローSb、明度低いマゼンタSc、明度高いマゼンタSd、明度低いシアンSe、明度高いシアンSf、ブラックSgの順に配置されている。転写材Pに、この最多で7種類のトナー像が重ねられ、転写材Pが図2に示す定着装置18を通過することによってトナー像が転写材P上に定着されて(定着工程)、7種類トナーの4色フルカラー画像が形成される。
ところで、各プロセスステーションSからのトナー像の転写が終了した転写材Pは、その画像形成が片面の場合には、フラッパ15の上方を通過して排紙トレイ14上に排出される。これに対して、画像形成が両面に渡る場合には、第1面にトナー像が定着された転写材Pは、フラッパ15の切り替えによって排紙トレイ14に排出されないで下方の再給紙手段16に導かれる。そして、転写材Pは、反転装置17で表裏を反転された後、再び第1〜第7のプロセスステーション等Sa〜Sgに供給され、これによって両面の画像形成が完了する。尚、以上の動作中における転写ベルト30の感光ドラム1a〜1gに対する相対速度は、0に設定されている。
尚、画像形成装置の全体構成において、給紙システムや転写システムはこれに限定されず、複数の感光ドラムから中間転写体にトナー像を重ねて一次転写して、中間転写体から転写材に一括して二次転写する中間転写方式の画像形成装置の構成をとってもよい。
以上に説明したように、本発明の画像形成装置は、複数の電子写真感光体である像担持体(感光ドラム)1を有し、複数の像担持体1のうち少なくとも1つは、他の像担持体1に形成されるトナー像と同一色相の明度の異なる現像剤にてトナー像が形成される像担持体である。
そして、本電子写真方式の画像形成装置は、これら複数の像担持体1が、それに作用する画像形成手段と共にプロセスステーションSとして一体化されて、転写媒体としての転写材Pの移動方向に沿って並べて配置されるタンデム方式を採用している。
尚、同一色相で明度の異なる現像剤とは、通常、樹脂と発色成分(顔料)とを基体とするトナーの中に含まれる発色成分(顔料)の分光特性が等しく、その量が異なる現像剤をいう。明度の低い現像剤とは、同一色相で明度の異なるトナーの組み合わせの中、明度が相対的に低い方のものをいう。
又、同一色相とは、上述のように、発色成分(顔料)の分光特性が同一であるものを言うが、厳密に同一でなくても、一般的にマゼンタ、シアン、イエロー、ブラック等のように、通常の色概念上同一色と呼べる範囲とする。
本発明にて、同一色相で明度の高い現像剤にて形成されたトナー像は、ドラム1上でのトナー量が0.5mg/cm2につき、転写材Pに定着後の光学濃度が1.0未満であり、明度の低い現像剤で作成されたトナー像はドラム1上でのトナー量が0.5mg/cm2につき、転写材Pに定着後の光学濃度が1.0以上である。
ちなみに、使用した明度の低い現像剤では、25℃/50%の環境下で、ドラム1上のトナー現像量が、0.5mg/cm2で、紙上反射濃度1.6、明度の高い現像剤では、0.6mg/cm2で、紙上反射濃度0.8となるように顔料を調整した。
そして、本画像形成装置では、写真等の高画質な画像を形成する高画質モードと、通常の印刷物を形成する通常モードと、が設定され、高画質モードにおいては、7つのプロセスステーションSa〜Sgが使用され、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4種類の色相で7つのトナー像が重ねられる。通常モードでは、明度低の現像剤を使用せず、明度高の現像剤を使用するプロセスステーションSb、Sd、Sf、Sgにおいて、同様の4種類の色相で4つのトナー像が重ねられる。
そして、通常モードを実行する際においても、従来に説明したのと同様の理由で、画像形成に施されない色の現像器2を備えたプロセスステーションSa、Sc、Seにおける感光ドラム1が回転している。ここでは、現像器2の現像スリーブ21との間にトナーが施されない空回転状態であり、感光ドラム1は、トナーの潤滑作用が施されない周面をその周囲に設置されている一次帯電器12a、現像スリーブ21、転写材P、そしてクリーニングブレード43に摺り合わせる状態となる。
よって、こうした画像形成装置においては、従来に説明したように、使用頻度が低い高画質モードを実行するための明度の低いトナー像が形成される像担持体について、空回転時間が長くなるために、特にクリーニングブレードとの摺擦により、メンテナンス性の低下、びびり振動や、反転捲れ、それに伴う画像形成装置稼働率低下、故障が生じがちであった。
本発明においては、これらの課題を、像担持体である電子写真感光体の表面の性質を変更して解決しようとするものである。つまり、低濃度画像部に明度の高い現像剤による画像形成を適用し、高濃度画像部に、明度の低い現像剤による、画像形成を適用する画像形成装置において、明度の相違に対応して、像担持体表面の物性(摩擦、硬度、膜厚、表面粗さ等)に差違をもたせ、像担持体の切削性や、当接するクリーニング部材のしゅう動性に、相違をもたせたことを特徴とする。
具体的には、本実施例においては、像担持体表層部のフッ素原子含有樹脂量を制御することにより、像持体に当接するクリーニング部材の摩擦力や、像担持体の削れ量、画質等を調整する。
先ず、電子写真感光体である感光ドラム1について説明する。
本実施例では、上記したように、導電支持体である円筒状のアルミニウム基体51の表面に電荷発生層であるキャリア発生層(CGL)54と電荷輸送層であるキャリア輸送層(CTL)53とを有する感光層55をキャリア輸送層(CTL)53の厚みが30μmとなるようにコートし、JIS表面粗さ(B0601)で、Rz(10点平均粗さ)が初期状態で、2μm以下のものを使用した。
このように、本発明に用いられる電子写真感光体の感光層55は、少なくとも、ここではキャリア発生層(CGL)54を構成する電荷発生材料、及び、ここではキャリア輸送層(CTL)53を構成する電荷輸送材料、を含有する。
本実施例以外の電荷発生材料の例としては、フタロシアニン顔料、多環キノン顔料、アゾ系顔料、ペリレン顔料、インジゴ顔料、キナクリドン顔料、アズレニウム塩染料、スクワリリウム染料、シアニン染料、ピリリウム染料、チオピリリウム染料、キサンテン色素、キノンイミン色素、トリフェニルメタン色素、スチリル色素、セレン、セレン−テルル合金、アモルファスシリコン及び硫化カドミウム等が挙げられる。
電荷輸送材料の例としては、ピレン化合物、N−アルキルカルバゾール化合物、ヒドラゾン化合物、N,N−ジアルキルアニリン化合物、ジフェニルアミン化合物、トリフェニルアミン化合物、トリフェニルメタン化合物、ピラゾリン化合物、スチリル化合物、スチルベン化合物、ポリニトロ化合物及びポリシアノ化合物、更にこれらの化合物をポリマー上に固定したペンダントポリマー等が挙げられる。
又、感光層55は単層構成であっても、本実施例のような積層構成であってもよい。積層構成の場合には、少なくとも電荷発生層54と電荷輸送層53により構成され、導電性支持体側51に電荷発生層54が設けられる場合と電荷輸送層53が設けられる場合とでは帯電極性、使用するトナー極性等が異なる。
積層構成の場合、電荷発生層54の膜厚としては0.001〜6μm、好ましくは0.01〜2μmである。電荷発生層54に含有される電荷発生材料の含有率は10〜100質量%であることが好ましく、より好ましくは50〜100質量%である。
電荷輸送層53の膜厚は5〜40μm、好ましくは15〜30μmである。電荷輸送層53中に含有される電荷輸送材料の含有量は20〜80質量%であることが好ましく、より好ましくは30〜70質量%である。
導電性支持体51としては、鉄、銅、金、銀、アルミニウム、亜鉛、チタン、鉛、ニッケル、錫、アンチモン及びインジウム等の金属や合金あるいは前記金属の酸化物、カーボン、導電性ポリマー等が使用可能であり、形状は円筒状、円柱状等のドラム状、ベルト状及びシート状のもの等がある。前記導電性材料はそのまま成型加工される場合、塗料として用いられる場合、蒸着される場合やエッチング、プラズマ処理により加工される場合もある。塗料の場合には、支持体として前記の金属や合金、紙、プラスチック等も用いられる。
導電性支持体51と感光層55の間に、界面での電荷注入制御や接着層として機能する下引き層52を設けてもよい。下引き層52は、主に結着剤樹脂から構成されるが、これらの金属や合金又はそれらの酸化物、塩類、界面活性剤等を含んでいてもよい。この下引き層の膜厚は0.05〜7μmが好ましく、より好ましくは0.1〜2μmである。
下引き層52を形成する結着剤樹脂の例としては、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアリレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリイミド、フェノール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂、ポリアミド−イミド、ポリサルホン、ポリアリルエーテル、ポリアセタール及びブチラール樹脂等が挙げられる。
そして、本発明においては、フッ素原子含有樹脂の微粒子を、表面層として形成された感光層55の電荷発生材料及び電荷輸送材料と共に、それぞれ成膜性を有する結着剤樹脂中に分散するか、あるいは、溶解した溶液を塗布して乾燥して保護層として形成する。ここでは、感光層55の表面に保護層56として塗布した。
かかる結着剤樹脂としては、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアリレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリイミド、フェノール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂、ポリアミド−イミド、ポリサルホン、ポリアリルエーテル、ポリアセタール及びブチラール樹脂等が挙げられる。
そして、フッ素原子含有樹脂粒子としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリジクロロジフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体及びテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体等が挙げられ、これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
又、これらの樹脂粒子の分子量は、重量平均分子量で3000〜500万であることが好ましく、粒径は0.01〜10μmであることが好ましく、特には0.05〜2.0μmであることが好ましい。
そして、本発明において、表面層である保護層56のフッ素原子含有樹脂粒子の含有量は、表面層56全質量に対して5.0〜45.0質量%であり、より好ましくは10.0〜35.0質量%である。含有量が5.0質量%に満たないと充分な潤滑性を得ることができないことがあり、45.0質量%を越えると層の成膜性や感度等の点で好ましくない。
上記の構成において、本実施例では、上記の範囲で表面層56におけるフッ素原子含有樹脂粒子の含有量を、明度の低い現像剤に対応する感光ドラム1とそれと同一色相で明度の高い現像剤に対応する感光ドラム1において変更させ、表面層56の滑り特性、具体的には摩擦係数を変化させた。尚、摩擦係数は、0.001〜1.2の間の値に調整する。
具体的には、フッ素原子含有樹脂粒子の含有量を、Y、M、C色の明度が高いトナー像を作成する第2、第4、第6ステーションSb、Sd、Sfでは、低くし、ここでは10%とし、それと同一色相のY、M、C色の明度が低いトナー像を形成する第1、第3、第5ステーションSa、Sc、Seでは、高くし、ここでは30%とし、高画質モード用のステーションSにおける感光ドラム1の表面に滑り性を施し、差異を持たせた。
これにより、明度高い現像剤用の感光ドラム1b、1d、1fに比べ、使用頻度が低いと想定される明度低い現像剤用の感光ドラム1a、1c、1eの表層の滑り性が、明度高い現像剤用のものと比較して、大となり、空回転時間の長くなる、明度低い現像剤用の感光ドラム1とクリーニングブレード43との摩耗が低減された。
ここで、電子写真感光体の表面摩擦係数について説明する。本発明において、電子写真感光体の表面摩擦係数が、0.001〜1.2であるが、摩擦係数が0.001に満たないと残留トナーのすり抜けに起因するクリーニング不良が発生することがあり、1.2を越えると摩擦抵抗の増大によるクリーニングブレード43の反転に起因するクリーニング不良が発生することがある。
つまり、この範囲で明度が低い現像剤に対応する感光ドラム1表面の摩擦係数を、明度が高い現像剤に対応した感光ドラム1における摩擦係数より小さくすることによって、空回転による感光ドラム1の摩耗を軽減し、長寿命化することができる。
又、このとき、本発明において、電子写真感光体のJIS表面粗さ(B0601)であるRz(10点平均面粗さ)は、0.1〜5.0μmであるが、Rzが0.1μmに満たないと、充分な潤滑性を得ることができないことがあり、5.0μmを越えると、特に微小粒径のトナーのすり抜けに起因するクリーニング不良が発生することがある。
そして、ここでも、摩擦係数を考慮して、感光ドラム1に対応する現像剤の明度が低い方が、それと同一色相で明度の高い現像剤を収容する現像装置に対応する感光ドラム1より初期状態における表面の10点平均粗さRzが大きい方が好適である。
その理由は、明度の低い現像剤は、一般的に、使用頻度が、明度の高い現像剤よりも低く、そのため、現像剤による感光ドラム1の表面粗れが小さくなり、結果として、明度の高い現像剤に対応する感光ドラム1よりも、クリーニングブレード43との摩擦係数が大となってしまい、クリーニングブレード43は、反転めくれやびびり振動による画像不良の発生を顕著としてしまうためである。
又、電子写真感光体の表面硬度は、テーバ摩耗試験で、0.1〜10.0mgであるが、0.1mgに満たないと充分な耐摩耗性を得ることができないことがあり、10.0mgを越えるとコロナ生成物や紙粉の除去が不充分になることがある。
ここで、本発明を適用できる条件としては、クリーニングブレード43として用いられるゴム弾性体として、例えば、ポリウレタンゴム、シリコーンゴム、ニトリルゴム及びクロロプレンゴム等のゴム弾性を持つものが挙げられるが、安価で汎用性が高く、耐摩耗性及び永久変形性が優れている点から、ポリウレタンゴムが使用されることが多い。更に、ポリウレタンゴムの場合、永久歪が小さいことから2液性熱硬化型ポリウレタンゴム材料が特に使用されることが多い。
硬化剤としては、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ハイドロキノンジエチロールエーテル、ビスフェノールA、トリメチロールプロパン及びトリメチロールエタン等の一般的なウレタン硬化剤を用いることができる。
尚、ゴム弾性体ブレードは、一種のゴム弾性体から形成されていてもよく、又、予め成型したゴム弾性体に別途成型したゴム弾性体先端部を装着して形成してもよい。
又、ブレードの43の感光ドラム1への当接形態は、感光ドラム1の回転方向に対し、順方向でもカウンタ方向でもよいが、カウンタ方向の方が、クリーニング特性が高く且つフィルミング除去能力が高いので、より好ましい。
又、クリーニングブレード43が電子写真感光体である感光ドラム1に対して当接角度が20〜40度の範囲に収まることが、フィルミング及びブレードびびり、めくれを防止する上で好ましい。
クリーニングブレード43のヤング率は、490N〜980Nkg/cm2の範囲において、本発明は適用できる。ヤング率が490N/cm2未満の場合は、小粒径トナーのすり抜けやフィルミングが発生し易く、980N/cm2を越えた場合、ブレードのびびりやへたり(永久ひずみ)が大きくなる傾向がなる。
又、クリーニングブレード43の反発弾性値は20%〜50%の範囲にある。反発弾性値が50%を越える場合、ブレード43のバウンド現象が顕著となり、ブレード鳴きやフィルミングが発生し易い状況となる。逆に反発弾性値が20%未満の場合、変形からの復帰速度が遅くなり、トナーのすり抜けを発生させ易くなる。
いずれの場合においても、クリーニングブレード43の感光ドラム1に対する線圧は0.12〜0.25N/cmであるが、線圧が0.12N/cmに満たないと、特に高湿の環境下において感光ドラム1の表面抵抗の低下に起因する画像流れが発生し易くなり、0.25N/cmを越えると、特に低湿の環境下において感光ドラム1の表面が均一に削れないことに起因する画像ムラやブレードメクレが発生し易くなる。
又、本発明を適用できる条件として、使用されるトナーは、高画質画像形成を実行するために、小粒径トナー(重量平均粒径3〜7μm)を使用することが好ましい。又、高速化を達成するために、高速定着性を施すことを考慮し、トナーのガラス転移点(Tg)を40℃〜60℃の範囲に収める。又、フィルミング・飛散・すり抜け抑制のために、4μm以下のトナーが2〜20体積%であることが好ましく、高画質維持のために、5μm以下の粒径を有するトナーが40個数%より多く含有されており、且つ8μm以上の粒径を有するトナーが6体積%以下であることが好ましい。
以上説明したように、本発明においては、像担持体である電子写真感光体の表面の性質を変更して、つまり、明度の低い現像剤による画像形成部、明度の高い現像剤による画像形成部かによって、像担持体表面の物性、ここでは摩擦係数を、像担持体表層部のフッ素原子含有樹脂量を制御することによって、相違をもたせたことを特徴とする。
上記のように本実施例の画像形成装置において、イエロー、マゼンタ、シアントナーに対する感光ドラム1表面に関して、明度が高いトナー像を形成する第2、第4、第6ステーションSb、Sd、Sfの感光ドラム1b、1d、1fは、表層にフッ素原子含有樹脂微粒子を10%含有させ、明度が低いトナー像を形成する第1、第3、第5ステーションSa、Sc、Se、の感光ドラム1a、1c、1f表層には、フッ素原子含有樹脂微粒子を30%含有させ、実際に転写材PにA4普通紙を用い、連続画像形成を実行した。
これにより、明度高い現像剤用の感光ドラム1a、1c、1e、1gに比べ、使用頻度が低いと想定される明度低い現像剤用の感光ドラム1b、1d、1fの表層のすべり性が、明度高い現像剤用のものと比較して大となり、空回転時間の長くなる明度低い現像剤用の感光ドラム1とクリーニングブレード43との摩擦係数が低減され、通常モード(画像比率5%)1枚間欠試験において、1万枚未満で、クリーニングブレード43のびびり現像(異常振動)による、ピッチむら画像不良が発生していたが、2万枚を超えても、画像不良の発生は、確認されなかった。
このように、電子写真感光体の表面層の物性を変化させることで、ここでは、表面層におけるフッ素原子含有樹脂の含有量を、質量比で、明度の低い現像剤に対応する電子写真感光体とそれと同一色相で明度の高い現像剤に対応する電子写真感光体において変更させることで、明度の高いトナーのみを使用し、明度の低いトナーに対する電子写真感光体を空回転させる画像形成モードを実行する画像形成装置においても、使用頻度の少ないステーションにおける、電子写真感光体や、それに当接するクリーニング部材のダメージを和らげ、クリーニング部材の異常振動による画像不良発生の防止や、クリーニング部材の損傷による、画像形成装置のダウンタイムを短縮化を達成することが可能となり、高画質画像形成化、電子写真感光体及びクリーニング部材の長寿命化を達成し、高速且つ高い安定性を保持する、電子写真画像形成装置を提供することが可能となった。
実施例2
本実施例においても、図1、図2に示す構成の画像形成装置において、明度の低い現像剤に使用するプロセスステーションSa、Sc、Se、明度の高い現像剤に使用するプロセスステーションSb、Sd、Sfに対して、明度の相違に対応して、感光ドラム1の表面の物性に差違をもたせ、感光ドラム1の切削性や、当接するクリーニングブレード43のしゅう動性に、相違をもたせるが、本実施例では、明度が高い現像剤用の感光ドラム1b、1d、1fの表面と、明度が低い現像剤用の感光ドラム1a、1c、1eに対して、表面層56のテーバー磨耗量を変更することにより、画像形成頻度の高い明度が高い現像剤用感光ドラム1のコピー枚数の累積による、削れ量の増大化を抑制し、カラー画像機における感光体削れむらによる、二次色の色むら防止や明度低い現像剤用の感光ドラム1よりも削れ量が過大となることを防ぎ、各ステーションSa〜Sdの感光ドラム1の交換時期を長期化することを可能とした。
つまり、現像装置2に収容される所定の色相における現像剤の明度が低い方に対応する感光ドラム1において、それと同一色相で明度の高い現像剤を収容する現像装置に対応する感光ドラム1より表面の硬度が小さいようにする。
例えば、明度高い現像剤用の感光ドラム1の表面層のテーバー磨耗量3mg、明度低い現像剤現像用の感光ドラム1の表面層56のテーバー磨耗量を6mgとすることにより、感光ドラム1の削れ量が各ステーションSにおいて均一となり、各ステーションSの感光体交換時期を5万枚に統一化できた。
ちなみに、明度高い現像剤用感光ドラム1のテーバー磨耗量を大きくするために、表面層56に、高分子の架橋性が強く、切断されにくいバインダー樹脂である、ポリアリレートを含有させ、明度低い現像剤用感光ドラム1の表層バインダー樹脂として、高分子の架橋性が小さいポリカーボネートを使用し、分子鎖の切断の容易さを利用して、摩耗量の最適化を行った。
又、一般に表面層の膜厚が薄い方が硬度が低くなるので、本実施例では、実施例1における、明度が低いトナー用感光ドラム1の表面層56の膜厚を薄くし、ここでは3μmとし、明度高い現像剤用感光体表面層56の膜厚を厚くし、ここでは5μmとした。このように膜厚を調整することによって感光ドラム1表面層56の物性を調節することもある。
実施例
本発明では、実施例1におけるイエロートナーの明度を1つに固定し、画質に特に影響を与えるシアンとマゼンタにおいて、各々、明度高いトナー像形成用と明度低いトナー像形成用のステーションに設け、画像形成ステーション数を減らし、画像形成装置の転写材搬送方向の全体サイズを縮小し、コストダウン化と画像形成スピードの高速化、及び高画質画像形成を同時に達成することが可能となった。
実施例
本発明では、実施例1における、感光体ドラム1として、表面層にETTE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体)の薄膜で構成されたものを使用した、アモルファス系シリコン感光ドラム1を使用した。
ここで、明度高い現像剤用のアモルファスシリコンドラムのJIS表面粗さ(B0601)である、10点平均粗さRzを0.2μm中心、ビッカース硬度7350N/mm2、明度低い現像剤用のアモルファスシリコンドラムの表面粗さを0.5μm中心とした。尚、一般的に、アモルファスシリコンドラムの表面粗さを決定付けるものは、基層であるアルミ円筒の表面粗さによるものであり、アルミ基層の表面の研磨により、ドラム表面荒さRzを調整した。
ここで、本実施例において、アモルファス感光体表層に当接されるクリーニング部材は、板厚3mm、硬度80°のものを使用し、静止時、当接角25度、線圧0.098N/cmとなるように設定し、感光ドラム1の回転走行方向に対して、カウンタ当接となるように設定した。
又、現像剤として重量平均粒径7.5μmの一成分系磁性トナーを使用した。
ここで、本発明では、ドラム表面層56は、構成要素として、シリコン原子−酸素−窒素系の非単結晶材料を選択したが、炭素原子を含有させて、ドラム削れ量等を調整してもよい。
尚、本発明では、ドラム導電性支持体51をALとしたが、Cr、Mo、Au、In、Nb、Te、V、Pt、Pd、Fe等の金属、及びこれらの合金を使用しても良い。
これにより、感光ドラム1とクリーニングブレード43間の摩擦係数が、OPC系よりも過大となる、アモルファス系ドラムにおける、空回転時間の長い、明度の低いトナー像を形成するステーションSにおける、クリーニングブレード43の異常振動を抑制し、当面の目標である、30万枚の高画質画像形成を達成することが可能となった。
ちなみに、明度低い現像剤対応ドラムの表層を、明度高い現像剤と同じにした場合、クリーニングブレード43の微小びびり振動による、トナー抜けクリーニング不良による画像流れが高温高湿環境下(35℃/85%)5万枚未満にて、発生した。
実施例1〜に説明したように、同一色相で明度が相違する現像装置を備え、低濃度画像部に明度の高い現像剤を使用し、高濃度画像部に明度の低い現像剤を使用する構成の画像形成装置において、明度の相違に対応して、像担持体表面の物性(摩擦、硬度、膜厚、表面粗さ等)に差違をもたせ、像担持体の切削性や、当接するクリーニング部材のしゅう動性に、相違をもたせたことにより、メンテナンス回数を低減でき、サービスコストの低減化や長稼動時間の保持が容易となり、像担持体やそれに当接するクリーニング部材のダメージを和らげ、クリーニング部材の異常振動による画像不良発生の防止や、クリーニング部材の損傷による画像形成装置のダウンタイムを短縮化を達成することが可能となり、高速且つ高い安定性を保持する電子写真画像形成装置を提供することが可能となった。
本発明に係る像担持体及びそれに作用する画像形成手段の一例を示す概略構成図である。 本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
符号の説明
1 感光ドラム(像担持体)
2 現像器(現像装置)
4 クリーニング手段
21 現像スリーブ
43 クリーニング部材(クリーニングブレード)
51 アルミニウム基体(導電性支持体)
55 感光層
56 保護層、表面層

Claims (4)

  1. 導電性支持体に感光層を設け、表面が露光されて静電潜像が形成される複数の像担持体と、該各複数の像担持体に対応して設けられた、前記静電潜像を現像剤にて現像する複数の現像装置と、前記複数の像担持体に対応して設けられた像担持体表面を摺擦して現像剤を除去するクリーニング手段と、を有し、該複数の現像装置のうち少なくとも一対の現像装置が同一色相且つ明度が異なる現像剤を収容する画像形成装置において、
    所定の色相で明度が低い現像剤が収容される前記現像装置に対向する前記像担持体の前記感光層より表面側に形成された保護層である表面層は、それと同一色相で明度が高い現像剤が収容される前記現像装置に対向する前記像担持体の前記表面層よりも、前記像担持体の表面層全質量に対するフッ素原子含有樹脂質量比が高いことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記像担持体の前記表面層全質量に対するフッ素原子含有樹脂質量比は、5%以上〜45%未満であることを特徴とする請求項1の画像形成装置。
  3. 前記現像装置にて現像された現像剤像が転写材に転写され該転写材に定着されたとき、同一色相で明度の高い現像剤にて現像された前記現像剤像において、前記像担持体上での前記トナー量が0.5mg/cm2につき前記転写材に定着後の光学濃度が1.0未満であり、明度の低い現像剤にて現像された前記現像剤像において、前記像担持体上でのトナー量が0.5mg/cm2につき前記転写材に定着後の光学濃度が1.0以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記同一色相の現像剤における所定の色相は、シアン、マゼンタ、イエローのいずれかであり、1個の前記像担持体につき1種類の色相の現像剤を収容する現像装置が設けられることを特徴とする請求項1〜のいずれかの項に記載の画像形成装置。
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