JP4109797B2 - チューインガム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、チューインガムに関し、更に詳しくは、ざらつき感を生じることなく、咀嚼感に優れ、且つ歯磨き効果の高いチューインガムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、飲食や喫煙によって生じるステイン、プラーク、食べ滓、タバコのヤニなどのさまざまな歯牙に対する汚れや付着物は、虫歯や歯周病の原因となるばかりでなく、口臭などの原因ともなることから、口腔衛生的にも美観的見地からも飲食後や喫煙後直ちに掃除除去することが望ましい。
【0003】
これら口腔内の汚染を除去するには、歯ブラシによる歯磨きが最も効果的であることが判っているが、多忙な現代人にあっては食事の後に、毎回歯ブラシを使うことなど誰しもが実行できることではない。
このような実情等において、いつでもどこでも使用することができる簡便性を備えたチューインガムに、歯ブラシを補完するものとしての役割、即ち、歯磨き効果が強く期待されるところとなり、その目的の商品が既に市場で流通しているところでもある。
【0004】
これらの市場商品は、一般に、歯垢形成抑制効果のある物質(例えば、アスペルギルス属糸状菌から得た生理活性物質であるムタステイン)、歯垢分解酵素(例えば、デキストラナーゼ)、虫歯菌を抑制する鶏卵抗体(Immuno globulin York:IgY)などを含有させたチューインガムベースに、更に、歯磨き効果を強化する目的でリン酸カルシウム粉末を添加することにより構成されている。
【0005】
しかしながら、これらの市場品中に歯磨き効果を高める目的で添加されている研磨剤としてのリン酸カルシウム粉末は、平均粒径が30μm以上でないとその効果が余り期待できないにもかかわらず、リン酸カルシウム粉末の平均粒径が20μmを越えるものであると、中にはざらつきが生じ、利用者に不快感を与えてしまうという点に課題がある。そのため、商品として一定の市場は築けたものの、それ以上の市場の拡大が図ることができないことから、製造者からも、消費者からも、ざらつき感を生じないような研磨添加剤の開発が強く期待され、かつ切望されている。
【0006】
一方、従来技術において、特開平8−154589号公報や特開平8−294373号公報には、両者ともチューインガムに造粒物を含有させることが記載されているものであるが、その目的は、いずれも呈味の初期発現をよくするものや、或いは初期の呈味、香味を長く持続させるためのものであり、いずれも本発明の課題及び技術思想とは明らかに異なるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の技術等の課題に鑑み、これを解消しようとするものであり、ざらつき感を生じることなく、咀嚼感に優れ、且つ歯磨き効果の高いチューインガムを提供することを目的とする。
【0008】
【発明が解決するための手段】
本発明者らは、上記従来の課題等について鋭意検討した結果、特定の顆粒物を用いることなどにより、上記目的のざらつき感を生じることなく、咀嚼感に優れ、且つ歯磨き効果の高いチューインガムが得られることを見い出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、次の(1)〜(4)に存する。
(1) 平均粒径が100μm以下の乳酸カルシウム、卵殻カルシウムから選ばれる少なくとも1種からなるカルシウム微粉末に糖アルコール類と化工澱粉及び含水アルコールを加えて混練したものを顆粒化したカルシウム顆粒を含有し、該カルシウム顆粒の平均粒径が50〜1000μmであり、かつ、含有量がチューインガム全量に対して、0.3〜5重量%であることを特徴とするチューインガム。
(2) 均粒径が100μm以下の乳酸カルシウム、卵殻カルシウムから選ばれる少なくとも1種からなるカルシウム微粉末を多糖類と化工澱粉とを用いて懸濁液となし、この懸濁液を噴霧乾燥し、得た乾燥粉末を造粒し、乾燥したカルシウム顆粒を含有し、該カルシウム顆粒の平均粒径が50〜1000μmであり、かつ、含有量がチューインガム全量に対して、0.3〜5重量%であることを特徴とするチューインガム。
(3) カルシウム顆粒の平均粒径が100〜800μmである上記(1)又は(2)記載のチューインガム。
(4) カルシウム顆粒の含有量がチューインガム全量に対して、0.5〜5重量%である上記(1)〜(3)の何れか一つに記載のチューインガム。
なお、本発明に規定する「平均粒径、単位:μm」は、篩い分けに使用したJISの目開き値をいう。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明のチューインガムは、カルシウム顆粒を含有してなることを特徴とするものである。
【0010】
本発明に用いるカルシウム顆粒(以下、単に「顆粒化物」という)は、炭酸カルシウム、乳酸カルシウム、リン酸三カルシウム(第三リン酸カルシウム)、リン酸一水素カルシウム(第二リン酸カルシウム)及び天然カルシウム(未焼成又は焼成カルシウム)から選ばれる少なくとも1種から構成されるものである。
天然カルシウムとしては、未焼成カルシウム、焼成カルシウムの両方を用いることができ、例えば、うに殻未焼成カルシウム、うに殻焼成カルシウム(以下、単に「うに殻カルシウム」という、また、他の天然カルシウムにおいても同様に略する)が挙げられ、他の天然カルシウムとしては、貝殻カルシウム、骨カルシウム、造礁サンゴカルシウム、乳清カルシウム、卵殻カルシウムなどが挙げられる。
これらの各種カルシウムから構成される顆粒化物は、単独(1種)で、または、2種以上混合して用いることができる。
好ましくは、入手容易性、製造容易性、コスト面などから、卵殻カルシウム、貝殻カルシウム、骨カルシウム、乳清カルシウムから構成される顆粒化物の使用が望ましい。
【0011】
本発明における顆粒化物は、特に限定されるものではないが好ましくは、平均粒径が50〜1000μm、更に好ましくは50〜400μm、特に好ましくは50〜100μmであることが望ましい。
平均粒径が50μm未満では、サクサクした食感に乏しく、且つ歯磨き効果も弱まることとなり、また、平均粒径が1000μmを越えると、チューインガム中に均一して分散することができなくなる傾向があり、好ましくない。
【0012】
本発明における顆粒化物は、例えば前述の各種カルシウム原料から選ばれる少なくとも1種からなるカルシウム微粉末に、糖アルコール類と化工澱粉及び含水アルコールを加えて混練したものを常法の手段により顆粒化し、調製することにより製造される。
具体的には、平均粒子径が100μm以下、好ましくは50μm以下、更に好ましくは20μm以下となる上記各種のカルシウム微粉末に、例えば、還元パラチノース、ラクチトール、マンニトール、マルチトール、ソルビトール及びキシリトールなどから選ばれる糖アルコール類と、酸や酵素により処理した澱粉(デキストリン)、加熱した澱粉(アルファー澱粉)、酸化澱粉、リン酸架橋澱粉などの化工澱粉と、水(含水アルコール全量に対して)20〜80重量%、好ましくは、40〜80重量%、更に好ましくは60〜70重量%を含む含水アルコールを加えて混練したものを押出造粒機で造粒品となし、これをフローコーターなど適宜方法で乾燥を行い、次いで、この乾燥品を篩い分けして平均粒子径が50〜1000μmの顆粒品を得ることができる。
【0013】
また、他の製造方法としては、平均粒子径が100μm以下、好ましくは50μm以下、更に好ましくは20μm以下である上記各種のカルシウム微粉末を、例えば、アラビヤガム、べンゾインガム、ダンマルガム、カラヤガム、グアーガム、天然澱粉などの多糖類と、例えば、デキストリン、リン酸架橋澱粉などの化工澱粉とを用いて懸濁液となし、この懸濁液を、例えば、スプレードライヤーなどを用いて噴霧乾燥し、得た乾燥粉末としたものを流動層造粒機で造粒品となし、これをフローコーターなど適宜方法で乾燥を行い、次いで、この乾燥品を篩い分けして平均粒子径が50〜1000μmの顆粒品を得ることもできる。
なお、本発明における顆粒化物を得る方法については、上記製造方法など限定されるものではなく、上記カルシウム顆粒、好ましくは平均粒径が50〜1000μmとなるカルシウム顆粒が得られるものであれば、通常用いられている各種顆粒化方法も適用されるものである。
【0014】
本発明における顆粒化物は、平均粒径が50〜1000μmと大きいにもかかわらず、口中でざらつきを生じることなく、更に従来において歯磨き効果の殆どない平均粒径が20μm以下のカルシウム微粉末を使用した顆粒化物であっても極めて高い歯磨き効果を発揮することができるものとなる(この点については更に後述する実施例等で詳しく説明する)。
【0015】
本発明におけるチューインガムは、上記顆粒化物をチューインガム全量に対して、0.3〜5重量%、好ましくは、0.5〜2重量%、更に好ましくは、0.5〜1重量%含有することが必要である。
顆粒化物の含有量が0.3重量%未満の場合では、サクサクとした歯触りの食感はほとんどなく、且つ歯磨き効果も殆どみられず、また、含有量が5重量%を越える場合には、ざらつきとは別の異物感が感じられ、食感としての嗜好性が悪くなり、好ましくない。
【0016】
本発明のチューインガムは、常法により上記カルシウム顆粒をチューインガム成分に配合せしめることにより製造することができ、得られたチューインガムはざらつき感を生じることなく、咀嚼感に優れ、且つ歯磨き効果の高いものとなる。
このように構成される本発明のチューインガムは、カルシウム顆粒を含有していることを要旨とするので、それ以外の成分は特に限定されるものではない。例えば、チューインガム成分としては、通常配合される各種チューインガム成分を用いることができ、例えば、ガムベース、パラチノース、還元パラチノース、マルチトール、ブドウ糖、砂糖、還元麦芽糖水飴、キシリト−ル、アスパルテーム、光沢剤、軟化剤、香料、着色料など適宜組み合わせて配合することができる。
【0017】
また、本発明では、チューインガムの形態も特に限定されず、例えば、チャンク型、粒型、板型などのチューインガムとすることができる。
更に、本発明のチューインガムには、本発明の効果を損なわない範囲で、上記顆粒化物の他、更に、歯垢形成抑制効果のある物質(例えば、ムタステイン)、歯垢分解酵素(例えば、デキストラナーゼ)、虫歯菌を抑制する鶏卵抗体((Immuno globulin York:IgY)などを含有せしめて更に歯磨き効果等を発揮せしめることができる。
【0018】
【実施例】
次に、製造例、実施試験例により本発明を更に説明するが、本発明は下記の製造例、実施試験例に限定されるものではない。
【0019】
〔製造例1〕
卵殻カルシウム微粉末(平均粒径6μm)50g、還元パラチノース(パラチニットPNP:三井製糖製)45g、水素添加デキストリン(H−PDX:松谷化学製)5g及び30%含水アルコール5gを混ぜ合わせ混練したものを押出造粒機(不二パウダル社製)により押出造粒を行い、造粒品はフローコーターで70℃、10分間乾燥した後、篩い分けして卵殻カルシウム顆粒(100〜800μm)70gを得た。
この卵殻カルシウム顆粒(平均粒径100〜800μm)を後述する試験例1で使用した。
【0020】
〔製造例2〕
上記製造例1の押出造粒品を粉砕して平均粒径を10〜40μmとした卵殻カルシウム顆粒70gを得た。
この卵殻カルシウム顆粒(平均粒径10〜40μm)を後述する試験例1で使用した。
【0021】
〔製造例3〕
上記製造例1の卵穀カルシウムの代わりに乳酸カルシウム微粉末(平均粒子径6μm)を用いた以外は、製造例1と同様の操作をして乳酸カルシウム顆粒(平均粒径100〜800μm)72gを得た。
この乳酸カルシウム顆粒(平均粒径100〜800μm)を後述する試験例1で使用した。
【0022】
〔製造例4〕
上記製造例3の押出造粒品を粉砕して平均粒径を10〜40μmとした乳酸カルシウム顆粒70gを得た。
この乳酸カルシウム顆粒(平均粒径10〜40μm)を後述する試験例1で使用した。
【0023】
〔製造例5〕
ハイスピード・ミキサー(深江工業(株)製)を用いて、撹拌転動造粒を行った後、フローコーター(ユニグラット社)を用いて、送風温度70℃にて乾燥し、リン酸三カルシウム粉末を含有する顆粒(平均粒径200〜900μm)を得た。
この平均粒径200〜900μmのリン酸三カルシウム(第三リン酸カルシウム)顆粒を後述する試験例1で使用した。
【0024】
〔製造例6〕
ハイスピード・ミキサー(深江工業(株)製)を用いて、撹拌転動造粒を行った後、フローコーター(ユニグラット社)を用いて、送風温度70℃にて乾燥し、リン酸一水素カルシウム粉末を含有する顆粒(平均粒径200〜900μm)を得た。
この平均粒径200〜900μmのリン酸一水素カルシウム(第二リン酸カルシウム)顆粒を後述する試験例1で使用した。
【0025】
〔試験例1〕
下記表1に示す配合組成となる板型のチューインガム、下記表2に示す配合組成となるチャンク型のチューインガム及び粒型のチューインガムを常法により調製した。
得られた板型のチューインガム、チャンク型のチューインガム及び粒型のチューインガムのそれぞれについて、下記評価法により食感及び洗浄力(%)について評価した。これらの結果を下記表1及び表2に示す。
【0026】
〔食感の評価法〕
10人の専門パネラーにより、各チューインガムを噛んでもらい下記評価基準で官能評価した。
評価基準:
◎:異物を感じさせないサクサクとした心地よい歯ごたえを有し、食感改善の効果が大きい。
○:わずかに食感改善効果あり。
−:無添加品と同等で、粉末又は顆粒を添加することによる食感改善効果はみられない。
【0027】
〔洗浄力(%)の評価法〕
下記▲1▼〜▲7▼の手順により洗浄力(%)を評価した。
▲1▼ 3gのカルシウム剤等無添加の板型、チャンク型、糖衣する前の粒型チューインガムを50℃の恒温槽に30分間置いて軟化させた。
▲2▼マグネチック・スターラーの回転子(長さ25mm、中央の径8mm、両端の径7mm)の表面を上記▲1▼の軟化したチューインガムでコーティングした。
▲3▼内径60mm、高さ15mmのシャーレに水15mlを入れ、チューインガムでコーティングしたマグネチック・スターラーの回転子をゆっくり回転させながら、ガラス面と接触するチューインガムの表面積が、ほぼ一定(約8mm×20mm)となるようにした。
▲4▼上記のガラス面と接触するチューインガムの表面に下記表1及び表2に示す添加量のカルシウム剤等を付着させるなどの処理をした。
【0028】
▲5▼別の内径60mm、高さ15mmのシャーレの底の中央にクレヨンを約1mgを置き、ホットプレートで加熱し、直径約10mmの円形に広げ、これをステインのモデルとした。
▲6▼このステインのモデルが付着したシャーレに15mlの蒸留水を入れ、上記▲3▼のマグネチック・スターラー(スターラーの回転速度:200rpm、回転時間:2分間)の回転子による洗浄力を比較した。
▲7▼評価結果となる洗浄力は、始めに付着させたステインの面積に対する、洗浄後に脱離したステインの面積として求めた。
なお、表1の試験5、6の卵殻カルシウム粉末を含有する顆粒35mgを付着させたチューインガムをコーティングしたスターラーによる洗浄では、1分45秒から2分間の洗浄時間で、全てのステインが脱離した。
そこで、洗浄時間2分後での各種チューインガムの洗浄力を評価した。
試験はそれぞれ、6回行い洗浄力の平均値を求め、それぞれ下記表1及び表2に示した。
【0029】
【表1】
Figure 0004109797
【0030】
【表2】
Figure 0004109797
【0031】
上記表1及び表2等の結果から次のことが明らかとなった。
▲1▼試験No.1〜7は、平均粒径100〜800μmの卵殻カルシウム顆粒を配合したものである。
試験No.1では、卵殻カルシウム顆粒の配合量が少ないので、食感は良い方であったが、洗浄力に劣ることが判明した。
試験No.2〜7では、サクサクとした心地よい歯ごたえのある食感を有すると共に、洗浄力に優れたものであることが判った。
▲2▼試験No.8、9は、卵殻カルシウム顆粒(平均粒径10〜40μm)を配合したものである。無添加品と比較しても食感に変化は無く、洗浄力が劣ることが判った。
【0032】
▲3▼試験No.10〜12は、乳酸カルシウム顆粒(平均粒径100〜800μm)を配合したものである。サクサクとした心地よい歯ごたえのある食感を有すると共に、洗浄力に優れたものであることが判った。
▲4▼試験No.13、14は、小顆粒の乳酸カルシウム顆粒(平均粒径10〜40μm)を配合したものである。無添加品と比較して、食感に変化は無く、また洗浄力も無添加品より若干よい程度にすぎないことが判った。
▲5▼試験No.15〜17は、平均粒径200〜900μmのリン酸三カルシウム(第三リン酸カルシウム)顆粒を配合したものであり、また、試験No.18〜20は、平均粒径200〜900μmのリン酸一水素カルシウム(第二リン酸カルシウム)顆粒配合したものであり、これらは、いずれも、サクサクとした心地よい歯ごたえのある食感を有すると共に、洗浄力に優れたものであることが判った。▲6▼試験No.21、22は、平均粒径6μm(最大粒径35μm)の卵殻粉末を配合したものであり、また、試験No.23、24は、平均粒径5μm(最大粒径30μm)の乳酸カルシウム粉末を配合したものであるので、これらは、いずれも、試験No.25の無添加品と比較して、食感に変化が無く、また洗浄力も同程度であることが判った。
【0033】
▲7▼試験No.26〜28は、チャンク型のチューインガムであり、卵殻カルシウム顆粒(平均粒径100〜800μm)を配合したものであり、サクサクとした心地よい歯ごたえのある食感を有すると共に、洗浄力に優れたものであることが判った。
▲8▼試験No.29〜31は、粒型のチューインガムであり、卵殻カルシウム顆粒(平均粒径100〜800μm)を配合したものであり、サクサクとした心地よい歯ごたえのある食感を有すると共に、洗浄力に優れたものであることが判った。▲9▼なお、上記表1及び表2に示されない、i)炭酸カルシウム顆粒単独、うに殻カルシウム顆粒単独、貝殻カルシウム顆粒単独、骨カルシウム顆粒単独、造礁サンゴカルシウム顆粒単独、乳清カルシウム顆粒単独の何れか一つの顆粒化物、並びに、ii)炭酸カルシウム顆粒、乳酸カルシウム顆粒、リン酸三カルシウム(第三リン酸カルシウム)顆粒、リン酸一水素カルシウム(第二リン酸カルシウム)顆粒、天然カルシウム(未焼成又は焼成カルシウム)顆粒の2種以上の混合物からなる顆粒化物を使用し、これらの顆粒物の平均粒径を50〜1000μmとし、かつ、その含有量をチューインガム全量に対して、0.3〜5重量%とした配合組成となる板型のチューインガム、チャンク型のチューインガム及び粒型のチューインガムは、いずれも上記評価法により食感及び洗浄力(%)を評価したところ、試験No.2〜12等と同様に、サクサクとした心地よい歯ごたえのある食感を有すると共に、洗浄力に優れたものであることが判った。
以上の▲1▼〜▲9▼を総合すると、本発明のカルシウム顆粒を含有するチューインガムとすることにより、初めてサクサクとした心地よい歯ごたえのある食感を有すると共に、洗浄力に優れたもの、すなわち、ざらつき感を生じることなく、咀嚼感に優れ、且つ歯磨き効果の高いチューインガムであることが判った。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、ざらつき感を生じることなく、咀嚼感に優れ、且つ歯磨き効果の高いチューインガムが提供される。

Claims (4)

  1. 平均粒径が100μm以下の乳酸カルシウム、卵殻カルシウムから選ばれる少なくとも1種からなるカルシウム微粉末に糖アルコール類と化工澱粉及び含水アルコールを加えて混練したものを顆粒化したカルシウム顆粒を含有し、該カルシウム顆粒の平均粒径が50〜1000μmであり、かつ、含有量がチューインガム全量に対して、0.3〜5重量%であることを特徴とするチューインガム。
  2. 均粒径が100μm以下の乳酸カルシウム、卵殻カルシウムから選ばれる少なくとも1種からなるカルシウム微粉末を多糖類と化工澱粉とを用いて懸濁液となし、この懸濁液を噴霧乾燥し、得た乾燥粉末を造粒し、乾燥したカルシウム顆粒を含有し、該カルシウム顆粒の平均粒径が50〜1000μmであり、かつ、含有量がチューインガム全量に対して、0.3〜5重量%であることを特徴とするチューインガム。
  3. カルシウム顆粒の平均粒径が100〜800μmである請求項1又は2記載のチューインガム。
  4. カルシウム顆粒の含有量がチューインガム全量に対して、0.5〜5重量%である請求項1〜3の何れか一つに記載のチューインガム。
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