JP4106836B2 - 検査装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、線状の凸部を有する凹凸パターンが表面上に形成されたデバイスを検査する検査装置に関するものであり、例えば、半導体ウェハ上に形成されたウェハパターンの線幅を測定する線幅測定装置として適用される検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体ウェハの製造プロセスにおいて、例えばCMOSにおけるゲート線幅などのウェハパターンの線幅の検査工程は、半導体ウェハの歩留まりに直接影響するため、製造上の重要な工程の一つとなっている。ウェハパターンの線幅の検査は、走査型電子顕微鏡(SEM)により行われているのが現状である。SEMは、電子線を検査対象に照射する手法を用いた顕微鏡であるため、測定試料である半導体ウェハを真空中に置く必要がある。しかしながら、近年、SEMは、半導体ウェハの大型化にともなって真空漕が大型化している。したがって、SEMの価格やメンテナンス等の関係から半導体製造プロセスの構築時において充分な装置数を確保できず、そのためのスループットの悪化により、ウェハパターンの線幅を全ウェハに対して検査することができなくなっていた。
【0003】
ところで、本出願人は、紫外光レーザを用いた顕微鏡を、特願平11−164448号により提案している。この特願平11−164448号で提案した紫外光レーザを用いた顕微鏡装置は、Nd:YAG(1064nm)レーザの4倍波(266nm)等の紫外光レーザを用いている。このような紫外光レーザを用いれば、例えば、ウェハパターンの回路線幅が0.18nmや0.15nm或いはそれ以下といったディープサブミクロンクラスのCMOSであっても、そのウェハパターンの回路線幅は十分観察することができる。そのため、SEMに代えて、紫外光レーザを用いた顕微鏡装置を用いて、ウェハパターンの線幅を測定することが可能となる。このような紫外光レーザを用いた顕微鏡装置は、光学式であるためSEMほどの絶対精度を得ることはできないが、空気中での測定が可能であるため半導体製造プロセスに容易に組み込むことができ、また、SEMと比較して安価且つ高速にウェハパターンの線幅を測定することができる。
【0004】
以下、紫外光レーザを用いた顕微鏡装置により半導体ウェハのウェハパターンの線幅測定の手法について説明する。
【0005】
照射するレーザ波長と同程度の線幅とされた線状の凸部を有する凹凸パターンを光学顕微鏡で撮像した場合、観察された画像の線状の凸部を幅方向に切断して得られる光学的なプロファイルは、図8に示すように、そのエッジ部分にオーバシュートが現れる。このオーバシュートは、光の干渉・回折等の影響によって生じるものである。
【0006】
このオーバシュートが現れる位置は、理論上、線状の凸部のエッジ部分とは異なるものである。しかしながら、そのオーバシュートのピーク部分は、線状の凸部の形状に対して再現性を有しているため、プロファイルから得られるオーバシュートのピーク部分間の距離を、線状の凸部の線幅として相対的に定義することが可能である。また、線状の凸部の線幅を絶対的な距離として求めるには、例えば、SEM等の高精度な測定装置による測定結果との相関関係を求めることにより、真値に換算すればよい。
【0007】
具体的に、紫外光レーザの波長が266nmとされたDUV顕微鏡装置により、ゲート線幅が150nmとされたCMOSを観察すると、その観察画像は、図9に示すようになり、その線幅方向の光学プロファイルは、線分Xに示すようになる。
【0008】
このように得られるプロファイルは、CCD(charge coupled device)イメージセンサの各ピクセルから得られるものであるため、各ピクセル位置におけるサンプリング値である。そのため、サンプリング値として得られるプロファイルを、例えば2次関数や3次関数等によりフィッティングを行い、図10に示すような、フィッティング曲線を求める。続いて、フィッティングして得られたフィッティング曲線の極小ピーク値を求め、エッジ位置を特定する。そして、2つのエッジ位置間の距離を求めることにより、線幅を測定することができる。
【0009】
このようにCCDのピクセル単位のサンプリング値として得られるプロファイルからフィッティング曲線を求めることにより、紫外光レーザを用いた顕微鏡装置であっても、そのCCDのピクセル間隔以下の距離精度で、即ち、サブピクセル精度で、エッジ間距離を求めることが可能となり、高精度な線幅測定ができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、以上のように紫外光レーザを用いた顕微鏡装置では、光学的な条件等を同一にして同じプロファイルが得られるような状態としたとしても、元のプロファイルには高次項成分が含まれているので、その高次項の成分より低い関数で表されるプロファイル曲線によりフィッティングをしても、量子化誤差が発生してしまう。したがって、紫外光レーザを用いた顕微鏡装置によりエッジ位置を特定する場合、ピクセル単位でサンプリングをすることによる量子化誤差の影響から、フィッティングを行ってサブピクセル精度でエッジ位置を特定する限りにおいては、その再現性には限界が生じる。
【0011】
例えば、半導体ウェハ上におけるピクセルの間隔が24nmであるとすれば、エッジ位置は、その再現性の限界から、±2〜3nm程度間で変動してしまう。
【0012】
具体的に、高次の原関数に対して、低次のフィッティング曲線によりフィッティングを行ったときにおける再現性について説明する。
【0013】
例えば、図11に示すような、(x,y)=(0,0)座標において、
極小ピーク値が存在する関数に対して、3次関数によりフィッティングを行い、極小ピーク値の位置を求めてみる。プロファイルに相当する関数は、便宜的に3次より高次の4次関数を使う。ここでサンプリング間隔は、CCDのピクセル間隔に対応する。
【0014】
図12(A)〜図12(F)に、サンプリング点を0.2ずつずらしてフィッティングをしたときのフィッティング関数を示す。これらは、標本が0.2ピクセル(4.8mm)物体面内で横ずれしたことに相当する。
【0015】
この場合、サンプリング点のピクセルずれに対する極小ピーク値(エッジ位置)は、図13に示すように、1ピクセル間隔に対して約±0.15ピクセル間隔のなかで変動が生じる。例えば、CCDの画素の1ピクセルが24nmであれば、7nm程度の間で変動することとなる。
【0016】
本発明は、このような実情を鑑みてなされたものであり、凹凸パターンが表面上に形成されたデバイスの凸部のエッジ位置を、高精度に再現性よく測定することができる検査装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、本発明にかかる検査装置は、線状の凸部を有する凹凸パターンが表面上に形成されたデバイスを検査する検査装置において、上記デバイスを支持する支持手段と、測定対象を結像させ高次項成分が含まれる光学プロファイルを得る顕微鏡装置と、上記顕微鏡装置に取り付けられ、2次元配列されたピクセルを有する撮像素子により上記デバイスの表面を撮像する撮像手段と、上記線状の凸部の幅方向を横断する上記撮像素子のピクセル列から得られる画像データに基づき、上記線状の凸部の幅方向に対する上記凹凸パターンの2次元の高次項成分が含まれる光学プロファイル曲線を生成し、上記線状の凸部のエッジ位置を低次関数のフィッティングで位置を特定する特定手段とを備え、上記撮像手段は、測定対象となる線状の凸部が結像された像の位置と上記撮像素子のピクセルとの相対位置を、上記線状の凸部の幅方向にピクセル間隔以下で位置ずれさせて、上記デバイスの表面を撮像し、上記特定手段は、幅方向にピクセル間隔以下で位置ずれさせた各位置において測定対象となる上記線状の凸部の幅方向の複数のエッジ位置を低次関数のフィッティングにより特定し、特定した複数のエッジ位置を平均化したエッジ位置を求めることを特徴とする。
【0018】
具体的には、この検査装置は、上記撮像素子のマトリクス状に2次元配列されたピクセルの一方向が、上記線状の凸部の幅方向に対して所定の角度となるように、撮像手段を、上記支持手段に支持された上記デバイスに対して傾けて配置する。そして、この検査装置は、特定手段により、上記線状の凸部の幅方向を横断する上記撮像素子の複数のピクセル列から得られる複数の画像データに基づき、複数の上記プロファイル曲線を生成し、各プロファイル曲線から求めた上記線状の凸部の複数のエッジ位置を特定し、特定した複数のエッジ位置を平均化したエッジ位置を求める。
【0019】
また、他には、この検査装置は、上記支持手段により、上記線状の凸部の幅方向にピクセル間隔以下で上記デバイスを移動させ、上記撮像手段により、ピクセル間隔以下で移動させて各位置で上記デバイスの表面を撮像する。そして、この検査装置は、上記特定手段により、上記撮像手段が撮像した各位置での画像データに基づき、複数の上記プロファイル曲線を生成し、各プロファイル曲線から求めた上記線状の凸部の複数のエッジ位置を特定し、特定した複数のエッジ位置を平均化したエッジ位置を求める。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態として、本発明を適用した半導体ウェハの線幅測定装置について、図面を参照しながら説明する。
【0021】
本発明の実施の形態の線幅測定装置は、波長266nmの紫外光レーザを用いた顕微鏡装置によって半導体ウェハを撮像し、撮像した画像から半導体ウェハのウェハパターンの回路線幅を測定する装置である。この線幅測定装置は、半導体ウェハの表面上に半導体露光装置により形成されたレジストパターンの線幅の状態を測定する装置である。線幅測定装置が、このように半導体ウェハのエッチングを行って直接デバイスの凹凸を検査するのではなく、エッチング前のレジストパターンを検査するのは、例えば、ウェハパターンの回路線幅の不良が発生しても、エッチング膜を除去することで再度その半導体ウェハを使用することができるためである。
【0022】
また、検査対象となる半導体ウェハは、例えば、線幅が0.15μmのCMOS半導体ウェハである。
【0023】
図1に本発明の実施の形態の線幅測定装置の構成図を示す。
【0024】
図1に示す線幅測定装置1は、可動ステージ2と、紫外線レーザ光源3と、高感度低雑音カメラ4と、光ファイバープローブ5と、ビームスプリッタ6と、対物レンズ7と、音響光学素子8と、コンピュータ9とを備えて構成される。このような線幅測定装置1は、レジストパターンが表面に形成された半導体ウェハ10の線幅を測定する。
【0025】
可動ステージ2は、被検査物となる半導体ウェハ10を支持するためのステージである。この可動ステージ2は、被検査物となる半導体ウェハ10を支持するとともに、この半導体ウェハ10を所定の検査対象位置へと移動させる機能も備えている。
【0026】
具体的には、可動ステージ2は、Xステージ、Yステージ、θステージ、Zステージ、吸着プレート等とを備えて構成される。
【0027】
Xステージ及びYステージは、水平方向に移動するステージであり、XステージとYステージとで、被検査物となる半導体ウェハ10を互いに直交する方向に移動させ、検査対象のデバイスパターンを所定の検査位置へと導くようにしている。θステージは、いわゆる回転ステージであり、半導体ウェハを回転させるためのものである。半導体ウェハの検査時には、θステージにより、例えば、半導体ウェハ上のデバイスパターンが高感度低雑音カメラ4に対して所定の角度となるように、半導体ウェハを回転させる。Zステージは、鉛直方向に移動するステージであり、ステージの高さを調整するためのものである。吸着プレートは、検査対象の半導体ウェハを吸着して固定するためのものである。
【0028】
紫外線レーザ光源3は、波長266nmの紫外光レーザ光源であり、例えば、Nd:YAG4倍波全固体レーザが用いられる。なお、この紫外線レーザ光源としては、例えば、さらに短波長の193nmのレーザ光や、紫外線ランプなどを代わりに光源としてもちいてもよい。
【0029】
高感度低雑音カメラ4は、紫外光に対して高感度化されたカメラであり、内部に撮像素子としてCCDイメージセンサを備え、このCCDイメージセンサにより半導体ウェハ10の表面を撮像する。この高感度低雑音カメラ4は、本体を冷却することにより、CCDイメージセンサ等で発生する熱雑音、読み出し雑音、回路雑音等を抑圧している。
【0030】
光ファイバープローブ5は、紫外線レーザ光の導波路であり、紫外線レーザ光源3から出射された紫外光レーザを、ビームスプリッタ6に導いている。
【0031】
ビームスプリッタ6は、紫外線レーザ光源3からの紫外線レーザ光を反射して、対物レンズを介して可動ステージ2上の半導体ウェハ10に照射し、それとともに、半導体ウェハ10から反射された反射光を透過して、高感度低雑音カメラに照射する。すなわち、ビームスプリッタ6は、紫外線レーザ光源3等の出射光の光学系の光路と、高感度低雑音カメラ4への反射光の光学系の光路とを分離するためのレーザ光分離器である。
【0032】
対物レンズ7は、半導体ウェハ10からの反射光を拡大して検出するための光学素子である。この対物レンズ7は、例えば、NAが0.9で、波長266nmで収差補正がされたものである。この対物レンズ7は、ビームスプリッタ6と可動ステージ2との間に配置される。
【0033】
音響光学素子8は、紫外線レーザ光源3から出射される紫外光レーザの光量制御をする。
【0034】
コンピュータ9は、紫外線レーザ光源3のレーザ光の点灯の制御、音響光学素子8の制御、可動ステージ2の移動位置の制御等を行う。また、コンピュータ9は、高感度低雑音カメラ4に備えられるCCDイメージセンサにより撮像した半導体ウェハ10の画像を取り込み、その画像を解析し、線幅の測定を行う。
【0035】
以上のような構成の線幅測定装置1では、紫外線レーザ光源3から出射された紫外光レーザが、光ファイバープローブ5、ビームスプリッタ6、対物レンズ7を介して、半導体ウェハ10に照射される。半導体ウェハ10に照射された紫外光レーザ光は、この半導体ウェハ10の表面で反射される。その反射光は、対物レンズ7、ビームスプリッタ6を介して、高感度低雑音カメラ4に入射する。そして、高感度低雑音カメラ4は、その入射した反射光をCCDイメージセンサにより撮像し、撮像して得られた表面画像情報をコンピュータ9に供給する。
【0036】
ここで、この線幅測定装置1では、半導体ウェハ10上におけるCCDイメージセンサの1ピクセルの大きさが例えば24nmとなるように、対物レンズ7等を含む画像取り込みのための光学系により調整されている。言い換えれば、24nm四方の領域が1つの画素としてサンプリングされて、半導体ウェハ10の表面が撮像がされる。そのため、例えば、CCDイメージセンサのピクセル数が1000×1000であれば、撮像可能な視野の大きさが24μm×24μmとなる。
【0037】
また、図2に示すように、半導体ウェハ10の測定対象となる回路線(レジストが形成されて凸状とされており、半導体ウェハ10上部から見た形状は線状となっている。)の幅方向(図中線分Xで表される方向)と、半導体ウェハ10上におけるCCDイメージセンサのピクセル列との間に、所定の角度(θ)の傾きが生じるように、半導体ウェハ10の方向が可動ステージ2により調整される。すなわち、CCDイメージセンサの各ピクセルの撮像ポイントを回路線を横断する方向に直線で結んだ線と、線幅測定の対象となる回路線の幅方向との角度が、一定の角度とされる。なお、CCDイメージセンサは、2次元の格子状に複数のピクセルが形成されているため、ピクセル列といった場合には直交する2つの列が表せるが、ピクセル列といった場合には、測定対象となる回路線を幅方向に横断するピクセル列を指すものとする。
【0038】
そして、線幅測定装置1では、コンピュータ9が可動ステージ2を制御して半導体ウェハ10とCCDイメージセンサとの位置関係を以上のように傾けた状態に調整し、この傾けた状態で撮像された半導体ウェハ10の表面画像に基づき、回路線幅の測定を行う。
【0039】
つぎに、撮像した半導体ウェハ10の表面画像から回路線幅を測定する手法について説明する。
【0040】
まず、図3に、高感度低雑音カメラ4により撮像された半導体ウェハ10の表面画像の一例を示す。
【0041】
まず、この表面画像には、帯状の回路線が映し出されているが、この回路線の幅方向(図中X方向)は、CCDイメージセンサのピクセル列(図中Y方向)に対して所定の角度(θ)をもって傾けて撮像されている。
【0042】
続いて、この表面画像に対して、回路線を横断する方向(図中Y方向)のピクセル列のデータを取り込み、この方向の光学プロファイルを求める。このプロファイルは、CCDイメージセンサのピクセル単位でサンプリングされたデータなので、ピクセルの間隔(24nm間隔)で光学強度が表された離散的な値である。そして、この光学プロファイルを、n個のピクセル列に対して求める。例えば、図3に示す、ピクセル列番号Y1〜Ynまでのピクセル列に対して、光学プロファイルを求める。
【0043】
求められた光学プロファイルの一例を図4に示す。この図4に示すように、この光学プロファイルは、光の干渉の影響によって、回路線の凸部分のエッジ位置に対応して、2つのオーバシュートが現れている。このオーバシュートが現れる位置は、理論上、線状の凸部のエッジ部分とは異なるものである。しかしながら、そのオーバシュートのピーク部分は、線状の凸部の形状に対して再現性を有しているため、プロファイルから得られるオーバシュートのピーク部分間の距離を、線状の凸部の線幅として相対的に定義することが可能である。以下、このオーバシュートのピーク部分を、回路線のエッジ部分とみなす。なお、回路線の線幅を絶対的な距離として求めるには、例えば、SEM等の高精度な測定装置による測定結果との相関関係を求めることにより、真値に換算すればよい。
【0044】
続いて、この光学プロファイルに現れたオーバシュート部分を、例えば2次関数や3次関数等により、片側ずつフィッティングを行い、フィッティング曲線を求める。そして、求めたフィッティング曲線から、この曲線のピーク値を求め、このピーク値の位置を特定する。このピーク値の位置は、ピクセル間隔以下の単位精度まで求める。このピーク値の位置が、この光学プロファイルから求められた回路線のエッジ位置となる。
【0045】
続いて、以上のオーバシュート部分のフィッティング曲線生成してエッジ位置を特定する処理を、先に求めた複数の光学プロファイル全てに対して行う。このことにより、1つの回路線に対して複数のエッジ位置が特定される。
【0046】
続いて、複数の光学プロファイルから特定された複数のエッジ位置を、平均化する。そして、平均化して得られた平均エッジ位置を、測定対象となる回路線の最終的なエッジ位置として特定する。
【0047】
続いて、これらの平均化したエッジ位置を、光学プロファイルに現れる2つのオーバシュートに対して求め、これら2つのエッジ位置の間隔を求める。そして、このエッジ位置の間隔に、cos(θ)を乗じて補正した値が測定対象となるウェハパターンの回路線幅となる。
【0048】
以上のような処理を行うことによって線幅測定装置1では、測定対象となる1つの回路線に対して、この回路線の幅方向に横断する複数の光学プロファイルを生成する。CCDイメージセンサのピクセル列と測定対象の回路線の幅方向との位置関係が所定の角度(θ)で傾けられているので、生成された各光学プロファイルは、回路線のエッジ位置に対してのサンプリング位置が、それぞれ微小に変動している。なお、この変動量は、ピクセル間隔以下とされる必要がある。すなわち、本例では、ピクセルの間隔が24nmであるので、この24nmより少ない量で変動する必要がある。
【0049】
そして、線幅測定装置1では、ピクセルの間隔以下でサンプリング位置が変動している複数のプロファイルからフィッティング曲線を求め、複数のエッジ位置を特定する。そして、これらの複数のエッジ位置を平均化し、最終的なエッジ位置を求める。
【0050】
このことにより、線幅測定装置1では、ピクセル間隔以下の詳細な精度で、回路線のエッジ位置を特定することができるとともに、離散的な画像データの影響により生じる量子化誤差を抑え、再現性を高めてエッジ位置を特定することができる。
【0051】
なお、回路線とピクセル列との傾け角(θ)は、平均化を行う複数のピクセル列の間で、サンプリング位置がピクセル間隔以下で変動をするように設定する必要がある。したがって、この傾け角(θ)は、以下のように規定する。
【0052】
平均化するピクセル列の数をn、CCDイメージセンサのピクセルのサイズをδ1×δ2としたとき、傾け角(θ)をtan-1(δ1×δ2)[rad]の整数倍とする。
【0053】
また、このCCDイメージセンサと半導体ウェハ10との相対的な位置が、以上のような傾け角(θ)の関係を有すればいいので、可動ステージ2により半導体ウェハ10を回転移動させて調整しても良いし、高感度低雑音カメラ4を回転させて調整しても良い。
【0054】
つぎに、以上の手法により測定したときにおける傾け角(θ)に対するエッジ位置の再現性の結果を示す。
【0055】
まず、平均化するピクセル列の数(n)を80列としたときにおける、傾け角(θ)に対するエッジ位置の再現性(pixel)を表したグラフを図5に示す。この図5に示すように、80列を平均する場合、エッジ位置の再現性は、0度から5度まで傾け角(θ)を変化させていくと、角度が大きくなるにつれ良くなり、それとともに、一定の周期毎に変動があることがわかる。この図5に示すグラフから、ピクセル間隔が24nmで、測定対象の回路線幅が0.15nmの場合には、2〜3度程度の傾き角(θ)で、充分な再現性を得られることがわかる。
【0056】
また、平均化するピクセル列の数(n)を10列としたときにおける、傾け角(θ)に対するエッジ位置の再現性(pixel)を表したグラフを図6に示す。この図6に示すように、10列を平均する場合、エッジ位置の再現性は、0度から15度まで傾け角(θ)を変化させていくと、角度が大きくなるにつれ良くなり、それとともに、一定の周期毎に変動があることがわかる。この図5に示すグラフから、ピクセル間隔が24nmで、測定対象の回路線幅が0.15nmの場合には、2〜3度程度の傾き角(θ)で、充分な再現性を得られることがわかる。このように、平均化するピクセル列の数が少なくなると、傾け角(θ)を大きくする必要がある。
【0057】
また、平均化するピクセル列の数(n)を10列としたときにおける、傾け角(θ)に対するエッジ位置の再現性(pixel)を表したグラフを図7に示す。この図7に示すグラフは、図6に示すグラフと比較して傾け角(θ)をより大きくとった場合のグラフである。この図7に示すように、10列を平均する場合であっても、傾け角(θ)を大きくしすぎると、周期的に非常に大きな量子化ノイズが発生する。この原因は、平均化するピクセル列に直交する方向の量子化ノイズと考えられる。このことから、あまり大きな傾け角(θ)としても再現性が悪化する可能性が生じるので、傾け角(θ)は、あまり大きくしないようにする方が好適である。
【0058】
以上、本発明の実施の形態を説明するにあたり、測定対象となる1つの回路線に対してこの回路線の幅方向に横断する複数の光学プロファイルを生成する手法として、ピクセル列に対して測定対象となる回路線を所定の角度で傾ける例をとり説明した。しかしながら、測定対象となる1つの回路線に対してこの回路線の幅方向に横断する複数の光学プロファイルを生成する手法としては、このようなものに限られない。すなわち、回路線のエッジ位置に対してのサンプリング位置がそれぞれ微小(サブピクセル単位)に変動する光学プロファイルを、複数個検出できるように、半導体ウェハを撮像できればよい。このような手法としては、他に例えば、半導体ウェハ10を支持している可動ステージ2を、測定対象の回路線の長手方向に微小(サブピクセル間隔)で移動させ、各移動位置において半導体ウェハ10を撮像して、複数の光学プロファイルを生成してもよい。また、勿論、高感度低雑音カメラ4を同様に移動させてもよい。
【0059】
また、以上、本発明の実施の形態を説明するにあたり、レジストパターンの線幅を測定する線幅測定装置を一例にとったが、本発明は、このようにレジスト膜の線幅を測定するものに限定されない。例えば、エッチングを行ったのちの半導体ウェハの線幅を直接測定してもよく、また、その他LCD等に用いられるTFT等のウェハパターンの回路線幅等を測定してもよい。
【0060】
【発明の効果】
本発明にかかる検査装置では、凹凸パターンが表面上に形成されたデバイスの凸部のエッジ位置を、高精度に再現性よく測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の線幅測定装置の構成図である。
【図2】線幅の測定対象となる回路線と、CCDイメージセンサのピクセル列との位置関係を説明するための図である。
【図3】半導体ウェハの表面画像と、ピクセル列との位置関係を説明するための図である。
【図4】線幅の測定対象となる回路線の光学プロファイルを説明するための図である。
【図5】平均化するピクセル列の数(n)を80列としたときにおける、傾け角(θ)に対するエッジ位置の再現性を表したグラフを示す図である。
【図6】平均化するピクセル列の数(n)を10列としたときにおける、傾け角(θ)に対するエッジ位置の再現性を表したグラフを示す図である。
【図7】傾け角(θ)より大きくしたときのエッジ位置の再現性を表したグラフを示す図である。
【図8】観察された画像の線状の凸部を幅方向に切断して得られる光学プロファイルを説明する図である。
【図9】ゲート線幅が150nmとされたCMOSデバイスを観察したときの、観察画像を説明する図である。
【図10】光学プロファイルのオーバシュート部分をフィッティングしたフィッティング曲線を説明する図である。
【図11】(x,y)=(0,0)座標において極小ピーク値が存在する4次関数と、この4次関数をフィッティングするための3次関数の曲線を示す図である。
【図12】4次関数をフィッティングする際におけるサンプリング位置を0.2ピクセル単位でずらしたときに得られる各3次関数を示す図である。
【図13】上記4次関数を3次関数でフィッティングしたときの極小ピーク値の位置の再現性を示す図である。
【符号の説明】
1 線幅測定装置、2 可動ステージ、3 紫外線レーザ光源、4 高感度低雑音カメラ、5 光ファイバープローブ、6 ビームスプリッタ、7 対物レンズ、8 音響光学素子、9 コンピュータ、10 半導体ウェハ

Claims (5)

  1. 線状の凸部を有する凹凸パターンが表面上に形成されたデバイスを検査する検査装置において、
    上記デバイスを支持する支持手段と、
    測定対象を結像させ高次項成分が含まれる光学プロファイルを得る顕微鏡装置と、
    上記顕微鏡装置に取り付けられ、2次元配列されたピクセルを有する撮像素子により上記デバイスの表面を撮像する撮像手段と、
    上記線状の凸部の幅方向を横断する上記撮像素子のピクセル列から得られる画像データに基づき、上記線状の凸部の幅方向に対する上記凹凸パターンの2次元の高次項成分が含まれる光学プロファイル曲線を生成し、上記線状の凸部のエッジ位置を低次関数のフィッティングで位置を特定する特定手段とを備え、
    上記撮像手段は、上記測定対象となる線状の凸部が結像された像の位置と上記撮像素子のピクセルとの相対位置を、上記線状の凸部の幅方向にピクセル間隔以下で位置ずれさせて、上記デバイスの表面を撮像し、
    上記特定手段は、幅方向にピクセル間隔以下で位置ずれさせた各位置において測定対象となる上記線状の凸部の幅方向の複数のエッジ位置を低次関数のフィッティングにより特定し、特定した複数のエッジ位置を平均化したエッジ位置を求めることを特徴とする検査装置。
  2. 上記撮像手段は、上記撮像素子のマトリクス状に2次元配列されたピクセル列の一方向が、上記線状の凸部の幅方向に対して所定の角度となるように上記支持手段に支持された上記デバイスに対して傾けて配置され、
    上記特定手段は、上記線状の凸部の幅方向を横断する上記撮像素子の複数のピクセル列から得られる複数の画像データに基づき、複数の上記プロファイル曲線を生成し、各プロファイル曲線から求めた上記線状の凸部の複数のエッジ位置を特定し、特定した複数のエッジ位置を平均化したエッジ位置を求めることを特徴とする請求項1記載の検査装置。
  3. 上記撮像素子は、δ×δのピクセルサイズを有し、
    上記特定手段は、n列のピクセル列から得られる複数の画像データに基づき、n個のプロファイル曲線を生成し、
    上記撮像手段は、上記撮像素子の上記線状の凸部の幅方向を横断するピクセル列と上記線状の凸部の幅方向とのなす角がtan−1(δ/δ)以上となるように傾けて配置されることを特徴とする請求項2記載の検査装置。
  4. 上記支持手段は、上記線状の凸部の幅方向にピクセル間隔以下で上記デバイスを移動させ、
    上記撮像手段は、ピクセル間隔以下で移動させて各位置で上記デバイスの表面を撮像し、
    上記特定手段は、上記撮像手段が撮像した各位置での画像データに基づき、複数の上記プロファイル曲線を生成し、各プロファイル曲線から求めた上記線状の凸部の複数のエッジ位置を特定し、特定した複数のエッジ位置を平均化したエッジ位置を求めることを特徴とする請求項1記載の検査装置。
  5. 上記特定手段は、上記線状の凸部の幅方向の両端のエッジ位置に基づき、上記線状の凸部の幅を測定することを特徴とする請求項1記載の検査装置。
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