JP4106732B2 - シート後処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子写真複写機やプリンター等の画像形成装置などに使用されるシート後処理装置であって、画像が形成された複数枚のシートを綴じるステープリング処理を施すシート後処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、上記電子写真複写機やプリンター等の画像形成装置において、複写やプリントされるドキュメントは、事務処理の多様化や効率化等に伴って、単に原稿の画像を所定サイズの用紙に所定枚数だけ複写やプリントするだけにとどまらず、原稿の画像が複写やプリントされた複数部数の用紙を、1部毎に綴じる所謂ステープリング処理を行うことも要求されてきている。その際、原稿の画像が複写ないしプリントされた用紙を綴じる場合には、所定枚数の用紙を1部毎に整合した状態で積層し、この積層された所定枚数の用紙の一端縁に沿って、所定の間隔をおいて複数箇所(一般的には2箇所)綴じたり、積層された所定枚数の用紙の角部を45度傾斜した状態で綴じる、所謂”端綴じ”や、これらの積層された所定枚数の用紙を二分する中心線に沿って、所定の間隔をおいて複数箇所(一般的には2箇所)綴じる、所謂”中綴じ”などが行われる。
【0003】
従来、この種の”端綴じ”と共に”中綴じ”が可能な、上記電子写真複写機やプリンター等の画像形成装置などに使用されるシート後処理装置に関する技術としては、例えば、特開平4−361095号公報や特開平6−72064号公報等に開示されているものが既に提案されている。これらの特開平4−361095号公報や特開平6−72064号公報等に開示されたシート後処理装置は、共に、用紙の端綴じ及び中綴じが可能なシート後処理装置であるが、端綴じ及び中綴じを共通のステープラーを使用して行うように構成したものである。
【0004】
更に説明すると、上記特開平4−361095号公報に係る製本装置は、画像形成装置の排出シートを所定の載置面に重ねて載置可能な載置手段と、シートを載置手段の所定の載置面に搬入し複数枚のシートを重ねて搬送する一方、重ねられたシートの束を載置手段上から搬出する搬送手段と、前記所定の載置面を含む搬送手段のシート搬送軌道面を間に挟んで互いに対向する針打ち部と針受け部とからなり、該針打ち部から前記シート束に打ち込んだ針の先端部を針受け部により折り曲げて複数枚のシートを綴じる手段と、シート後端縁に衝合して後端縁部を支持する後端部支持手段と、を備え、前記後端部支持手段を前記衝合の方向に移動させる移動手段を設けるように構成したものである。
【0005】
また、上記特開平6−72064号公報に係る記録装置のうち、請求項1に係る記録装置は、記録済みの用紙をスタックする傾斜して設けられたスタックトレイと、上記スタックトレイに用紙の進行方向が上方になるように、用紙を搬送して放出する用紙放出装置と、上記用紙放出装置の下方近傍の最上位位置である第1位置とスタックトレイ面に沿ってその下方へ移動した第2位置とをとることのできる用紙スタック基準部材と、上記第1位置に隣接して設けられた上記スタックトレイ面を挟んで片側の綴じステープルを用紙に打ち込む打ち込み部と、他方側にある用紙に打ち込まれたステープルを曲げる曲げ部とが、その間を用紙が移動できるように分離して構成されたステープラと、上記スタックトレイ上の用紙をスタックトレイ上方へ搬送排出する搬送装置とを有するように構成したものである。
【0006】
さらに、この特開平6−72064号公報に係る記録装置のうち、請求項4に係る記録装置は、記録済用紙のステープラによる平綴じと中綴じの可能な記録装置において、記録装置から排出される用紙を直接排紙部へ案内搬送する第1の搬送経路と、記録装置から排出される用紙を上記ステープラによる綴じ位置へ案内搬送する第2の搬送経路と、上記ステープラと用紙の相対位置を制御して中綴じ又は平綴じを行う用紙位置規制装置と、上記綴じ位置から排紙部へ用紙を案内搬送する第3の搬送経路と、上記第3の搬送経路に設けられた、少くとも用紙を2つ折りにする選択動作可能な折り装置と、上記折り装置から排紙部へ用紙を案内搬送する第4の搬送経路とを有するように構成したものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術の場合には、次のような問題点を有している。すなわち、上記特開平4−361095号公報や特開平6−72064号公報等に開示されているシート後処理装置の場合には、用紙に対して中綴じを行う際は、用紙を真ん中から2つに折って冊子にするため、中綴じが可能な用紙の枚数は、10枚程度でも綴じると40ページになり、実使用上で問題は無く、綴じる位置及び角度も、用紙の中心線に沿った2箇所綴じで、直線上に沿ったストレートの角度(0°)で良い。
【0008】
しかし、用紙に対して端綴じを行う場合には、場合によって50枚以上の用紙を綴じる必要が生じることがあり、用紙を綴じる位置及び角度も、用紙の一端縁に沿った2箇所綴じで、直線上に沿ったストレートの角度(0°)以外にも、用紙の角部を1箇所だけ斜め(45°)に綴じる必要が生じることがあり、端綴じと中綴じに要求されるステープラーの仕様と綴じる角度は異なっている。
【0009】
これに対して、上記特開平4−361095号公報や特開平6−72064号公報等に開示されているシート後処理装置の場合には、いずれも端綴じと中綴じを1つのステープラーで行うように構成されている。そのため、綴じる用紙の枚数も多く、しかも綴じる角度も用紙の一端縁に沿った2箇所綴じで、直線上に沿ったストレートの角度(0°)以外にも、用紙の角部を1箇所だけ斜め(45°)に綴じる必要が生じることがある端綴じに合わせて、ステープラーは、大型に構成する必要があるばかりか、この大型のステープラーを、用紙の一端縁に沿って直線上に移動させたり、用紙の角度に斜め(45°)に傾斜した位置に移動させる必要があり、ステープラーの移動機構も大型なものを使用する必要があるため、装置の構成や動作が複雑となったり、コストの面でかえってマイナスとなってしまうという問題点を有していた。
【0010】
また、上記特開平4−361095号公報や特開平6−72064号公報等に開示されているシート後処理装置の場合には、いずれも端綴じと中綴じを1つのステープラーで行うように構成されているため、端綴じのみで良いというユーザーに対しても、必然的に中綴じも可能となってしまうため、端綴じのみで良いというユーザーのニーズにも対応できないという問題点があった。
【0011】
さらに、上記特開平4−361095号公報や特開平6−72064号公報等に開示されているシート後処理装置の場合には、端綴じを行った用紙を排出するトレーと、中綴じを行った用紙を排出するトレーとが共通であるため、端綴じを行った用紙と中綴じを行った用紙とが1つのトレー上で混在し、後処理後の用紙の操作性が悪いという問題点をも有していた。
【0012】
更にまた、上記特開平4−361095号公報に開示されているシート後処理装置の場合には、用紙に対して中綴じを行った際に、中綴じされた用紙を2つに折るための折り装置を備えておらず、ユーザー自身が用紙を手で折らなければならず、使い勝手が悪いという問題点もあった。
【0013】
又、上記特開平6−72064号公報に開示されているシート後処理装置の場合には、中綴じされた用紙を2つに折るための折り装置を備えているが、ナイフ等の折りを補助する機構は無く、用紙の座屈を利用してロールに用紙を噛ませて折る方式であるため、折り精度が悪いという問題点もあった。
【0014】
そこで、この発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その第1の目的とするところは、端綴じ以外にも中綴じが可能なことは勿論のこと、装置の大型化や複雑化を招くことなく、しかも低コスト化が可能なシート後処理装置を提供することにある。
【0015】
また、この発明の第2の目的とするところは、端綴じ以外にも中綴じが可能なことは勿論のこと、端綴じのみで良いというユーザーに対しても、容易に対応することが可能なシート後処理装置を提供することにある。
【0016】
さらに、この発明の第3の目的とするところは、端綴じを行ったシートと中綴じを行ったシートとを異なったトレーに排出することにより、後処理後のシートの操作性をも向上させることが可能なシート後処理装置を提供することにある。
【0017】
また更に、この発明の第4の目的とするところは、シートに対して中綴じを行った際に、中綴じされたシートを自動的に2つに折るための中折り手段を備えており、中綴じされたシートを自動的に、しかも精度良く2つに折ることが可能なシート後処理装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、画像が形成された複数枚のシートを一端縁を基準にして整合し、これらの整合されたシートの一端縁、又はシートの中央部をステープル手段によって綴じる後処理を行うシート後処理装置において、
鉛直方向に対して傾斜状態で取り付けられ、シートの一端縁、又はシートの中央部を綴じる際に、前記画像が形成された複数枚のシートを下端の一端縁を基準にして整合した状態で載置する整合トレー部材と、
画像が形成されたシートを前記整合トレー部材の下端に導くように、出口からシートを上方に放出するシート搬送路と、
前記シート搬送路の出口の下方で、前記整合トレー部材上のシートを前記一端縁を基準にして前記整合トレー部材に当接した状態で整合させる整合部材と、
前記シート搬送路の出口の下方であって、かつ、前記整合トレー部材の下端側に配置され、当該整合トレー部材上に配置された複数枚のシートの一端縁を綴じる端綴じ用のステープル手段と、
前記整合トレー部材の中間部に配置され、前記整合トレー部材によって整合された複数枚のシートの中央部を綴じる中綴じ用のステープル手段と、
前記整合トレー部材上端部に設けられ、中綴じ用ステープル手段で中綴じされたシートの束の中央部を折り曲げる中折り手段と、
前記整合部材によって一端縁を基準にして整合させるシートの位置と、前記中綴じ用のステープル手段によって中綴じを行うシートの位置と、前記中折り手段によって中折りを行うシートの位置に位置するようにシートを移動させるシート移動手段と、
前記端綴じ用のステープル手段によって綴じられたシートの束を排出する第1シート排出手段と、
前記中折り手段によって折り曲げられたシートの束を排出する第2シート排出手段と、
を具備するように構成したものである。
【0020】
さらに、請求項3に記載の発明は、前記中綴じ用のステープル手段と中折り手段とからなる中綴じ処理部を一体的にユニット化し、この中綴じ処理ユニットを装置本体に対して、着脱自在に取り付けたことを特徴とする請求項第1項記載のシート後処理装置である。
【0021】
また更に、請求項2に記載の発明は、前記端綴じ用のステープル手段によって綴じられたシートの束を排出する第1シート排出手段と、
当該端綴じ用のシート排出手段によって排出されるシートの束を積層状態に収容する端綴じ用のシート収容手段と、
前記中綴じ用のステープル手段によって綴じられたシートの束を排出する第2シート排出手段と、
当該中綴じ用のステープル手段によって綴じられたシートの束を積層状態に収容する中綴じ用のシート収容手段と、をそれぞれ別個に備えたことを特徴とする請求項第1項に記載のシート後処理装置である。
【0022】
更に、請求項4に記載の発明は、前記端綴じ用のステープル手段を、シートを一端縁に沿って移動可能とする移動機構を備えたことを特徴とする請求項第1項乃至第3項のいずれかに記載のシート後処理装置である。
【0023】
【作用】
上記請求項1に記載の発明によれば、前記画像が形成された複数枚のシートをその先後端を上下方向に向けた状態で一端縁を基準に整合する端綴じ又は中綴じのための整合トレー部と、前記整合トレー部の下端側に配置され、当該整合トレー部上に配置された複数枚のシートの一端縁を綴じる端綴じ用ステープル手段と、前記整合トレー部の前記端綴じ用ステープル手段より上方に配置され、整合された複数枚のシートの中央部を綴じる中綴じ用のステープル手段と、を具備するように構成したので、端綴じ用のステープル手段と中綴じ用のステープル手段とを別個に備え、端綴じ以外にも中綴じが可能なことは勿論のこと、端綴じ用のステープル手段と中綴じ用のステープル手段とを、各ステープル手段に要求される機能に応じて別個に設計すればよく、1つのステープル手段を端綴じ用と中綴じ用とに使用する場合のように、シートの移動手段やステープル手段の移動手段が複雑となり、装置の大型化や複雑化を招くことがなく、しかも低コスト化が可能となる。
また、本発明によれば、端綴じ及び中綴じのための整合トレー部の下端部側に端綴じ専用のステープラを、整合トレー部の前記端綴じ用ステープル手段より上方に中綴じ用のステープル手段を配置したので、整合トレー部にシートを整合した状態からシートを大きく移動させることなく端綴じ及び中綴じすることができ、整合トレー部を短く、ひいては、装置高さを低くすることができる効果を有する
【0025】
さらに、上記請求項5に記載の発明によれば、前記中綴じ用のステープル手段と中折り手段とからなる中綴じ処理部を一体的にユニット化し、この中綴じ処理ユニットを装置本体に対して、着脱自在に取り付けるように構成されているので、端綴じ以外にも中綴じが可能なことは勿論のこと、端綴じのみで良いというユーザーに対しては、中綴じ処理ユニットを装置本体から取り外すことによって、容易に対応することが可能となる。
【0026】
また更に、請求項2に記載の発明によれば、前記端綴じ用のステープル手段によって綴じられたシートの束を排出する第1シート排出手段と、当該端綴じ用のシート排出手段によって排出されるシートの束を積層状態に収容する端綴じ用のシート収容手段と、前記中綴じ用のステープル手段によって綴じられたシートの束を排出する第2シート排出手段と、当該中綴じ用のステープル手段によって綴じられたシートの束を積層状態に収容する中綴じ用のシート収容手段と、をそれぞれ別個に備えるように構成されているので、端綴じを行ったシートと中綴じを行ったシートとを異なったシート収容手段に排出することにより、後処理後のシートの操作性をも向上させることが可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
【0028】
図2はこの発明に係るシート後処理装置を適用可能な画像形成装置の一実施の形態としての、プリンタの機能をも兼ね備えたデジタルカラー複写機を示す構成図である。
【0029】
図2において、1はデジタルカラー複写機の本体を示すものであり、このデジタルカラー複写機本体1内の上端部には、原稿2の画像を読み取るImage Input Terminal(以下、「IIT」という。)3が配置されている。このIIT3は、プラテンガラス4上に載置された原稿2をプラテンカバー5によって押圧した状態で、このプラテンガラス4上に載置された原稿2の画像を光源6によって照明するとともに、原稿2の反射光像を第1、第2の走査ミラー7、8及び結像レンズ9を介してCCDセンサー10に走査露光して、このCCDセンサー10によって原稿2の色材反射光像を所定のドット密度(例えば、16ドット/mm)で読み取るようになっている。
【0030】
上記IIT3によって読み取られた原稿2の色材反射光像は、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)(各8bit)の3色の原稿反射率データとして画像処理部12に送られ、この画像処理部12では、原稿2の反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消し、色/移動編集等の所定の画像処理が施される。また、上記画像処理部12では、図示しないホストコンピュータ等から通信回線を介して送られてくる画像データに対しても、所定の画像処理を施すようになっている。
【0031】
そして、上記の如く画像処理部12で所定の画像処理が施された画像データは、黒(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)(各8bit)の3色の原稿色材階調データに変換されて、次のように構成されるImage Output Terminal(以下、「IOT」という。)13によってカラー画像として出力される。上記画像処理部12で所定の画像処理が施された画像データは、黒(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)(各8bit)の3色の原稿色材階調データに変換されて、IOT13のRaster Output Scanner(以下、「ROS」という。)15に送られ、このROS15では、原稿色材階調データに応じてレーザー光による画像露光が行われる。
【0032】
上記ROS15は、図2に示すように、半導体レーザー16を原稿色材階調データに応じて変調して、この半導体レーザー16からレーザー光LBを階調データに応じて出射する。この半導体レーザー16から出射されたレーザー光LBは、回転多面鏡17によって偏向走査され、反射ミラー18を介して感光体ドラム20上に走査露光される。
【0033】
上記ROS15によってレーザー光LBが走査露光される感光体ドラム20は、図示しない駆動手段によって矢印方向に沿って所定の速度で回転駆動されるようになっている。この感光体ドラム20の表面は、予め帯電コロトロン21によって所定の電位に帯電された後、原稿色材階調データに応じてレーザー光LBが走査露光されることによって静電潜像が形成される。上記感光体ドラム20上に形成された静電潜像は、黒(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の4色の現像器22K、22Y、22M、22Cを備えたロータリー方式の現像装置22によって順次現像され、所定の色のトナー像となる。
【0034】
上記感光体ドラム20上に形成されたトナー像は、当該感光体ドラム20に隣接して配置された転写ドラム23上に保持された転写用紙24上に、転写コロトロン25の帯電によって順次転写される。上記転写用紙24は、図2に示すように、複写機本体1内の下部に収納された複数の給紙カセット28、29、30の何れかから給紙ロール31によって給紙されるか、又は複写装置本体1外の側面に配置された手差しトレイ38からも給紙可能となっており、給紙された転写用紙24は、搬送ローラ32及びレジストローラ33によって転写ドラム23の表面に所定のタイミングでそれぞれ搬送される。そして、上記転写用紙24は、静電吸着用の帯電器も兼ねる転写コロトロン25の帯電によって転写ドラム23の表面に静電的に吸着された状態で、当該転写ドラム23の表面に保持される。なお、上記手差しトレイ38からは、ハガキ等の定形外の転写用紙以外にオーバーヘッドプロジェクター用の透明なOHPシート等も給紙可能であり、OHPシート等にも画像を形成することができるようになっている。
【0035】
また、上記感光体ドラム20上から所定の色数のトナー像が転写された転写用紙24は、剥離用のコロトロン34の除電によって転写ドラム23の表面から剥離された後、定着装置35へ搬送され、この定着装置35によって熱及び圧力によってトナー像が転写用紙24上に定着され、複写機本体1の外部に排出されて、片面カラーの画像形成工程が終了する。
【0036】
一方、上記デジタルカラー複写機において、両面カラーの画像を形成する場合には、片面にカラー画像が形成された転写用紙24をそのまま外部に排出せずに、この片面にカラー画像が形成された転写用紙24を、搬送方向切り替え部材47によって用紙反転経路48へと搬送して、この転写用紙24の表裏を反転した状態で一旦中間トレイ49に収容し、表裏が反転された転写用紙24を再度転写ドラム23上へと搬送することにより、転写用紙24の表裏両面にカラー画像を形成するように構成されている。
【0037】
なお、図2中、37は転写ドラム23の除電を行うための除電コロトロン対を示している。
【0038】
図3は上記多重転写方式のデジタルカラー複写機の画像形成部を示す構成図である。
【0039】
図3において、20は上記感光体ドラムであり、この感光体ドラム20の表面に接触又は微小な間隙を介して対向するように転写材担持体としての転写ドラム23が配設されている。上記転写ドラム23は、図示しない駆動機構によって感光体ドラム20の周速と同一の速度で回転駆動されるようになっている。この転写ドラム23は、図4に示すように、軸方向の両端部に配置される一対の円環状部材としてのリング部材40、40と、これらのリング部材40、40を互いに連結する連結部材としてのタイバープレート41とを有するドラム状の枠体を備え、上記タイバープレート41にポリエチレンテレフタレートやポリフッ化ビニリデン等の誘電体フィルムからなる転写フィルム42の円周方向の先端縁部42aを固定するとともに、両側端部をリング部材40、40の外周面に沿わせて枠体に巻き付け、転写フィルム42の円周方向の後端縁部42bを、タイバープレート41に固定して中空円筒状に形成されている。
【0040】
上記転写ドラム23には、上述したように、複数の給紙カセット28、29、30の何れかから転写用紙24が供給され、この転写用紙24は、転写ドラム23の裏面側から吸着用の帯電器を兼ねる転写コロトロン25によって帯電を受け、転写ドラム23の転写フィルム42上に静電的に吸着される。この転写ドラム23上に吸着された転写用紙24には、感光体ドラム20上に順次形成される黒(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)のトナー像が、転写コロトロン25の帯電によって順次転写される。
【0041】
そして、上記感光体ドラム20から所定の色数のトナー像が転写された転写用紙24は、剥離コロトロン34によって除電されるとともに、図3に示すように、剥離装置44によって転写ドラム23の表面から剥離された後、搬送ガイド45を介して定着装置35に搬送されて、この定着装置35の定着ローラ35a及び圧力ローラ35bによってトナー像が熱及び圧力により転写用紙24上に定着され、フューザ出口ロール46によって、後述するシート後処理装置へと排出される。
【0042】
ところで、上記の如く構成されるデジタルカラー複写機には、図2に示すように、例えば、当該デジタルカラー複写機によって画像が形成された転写用紙等からなる複数枚のシートを、その一端縁を基準にして整合し、これらの整合されたシートの一端縁、又はシートの中央部をステープル手段によって綴じる後処理を行うシート後処理装置が、組み合わせて使用される。
【0043】
この実施の形態に係るシート後処理装置は、画像が形成された複数枚のシートを一端縁を基準にして整合した状態で載置する整合トレー部材と、
前記整合トレー部材の一端側に配置され、当該整合トレー部材上に配置された複数枚のシートのシートの一端縁を綴じる端綴じ用のステープル手段と、
前記整合トレー部材の中間部に配置され、前記シート揃えトレー部材によって整合された複数枚のシートの中央部を綴じる中綴じ用のステープル手段と、
前記整合トレー部材によって整合された複数枚のシートを、その中央部が中綴じ用のステープル手段に位置するように、シートの束を移動させるシート移動手段と、
前記端綴じ用のステープル手段または中綴じ用のステープル手段によって綴じられたシートの束を排出するシート排出手段と、を具備するように構成されている。
【0044】
また、この実施の形態に係るシート後処理装置は、前記中綴じ用のステープル手段によって中央部が綴じられたシートの束の中央部を、互いに対向するように配置された一対の中折りロールの中央部へ移動させ、当該シートの束の中央部にナイフ状の中折り部材を圧入するとともに、前記一対の中折りロールを回転駆動することにより、中央部が綴じられたシートの束を2つに折り曲げる中折り手段を備えるように構成されている。
【0045】
さらに、この実施の形態に係るシート後処理装置は、前記端綴じ用のステープル手段によって綴じられたシートの束を排出する端綴じ用のシート排出手段と、当該端綴じ用のシート排出手段によって排出されるシートの束を積層状態に収容する端綴じ用のシート収容手段と、前記中綴じ用のステープル手段によって綴じられたシートの束を排出する中綴じ用のシート排出手段と、当該中綴じ用のステープル手段によって綴じられたシートの束を排出する中綴じ用のシート収容手段と、をそれぞれ別個に備えるように構成されている。
【0046】
また更に、この実施の形態に係るシート後処理装置は、前記端綴じ用のステープル手段を、シートを一端縁に沿って移動可能とする移動機構を備えるように構成されている。
【0047】
図1はこの発明に係るシート後処理装置の一実施の形態を示すものである。なお、図1と図2とでは、装置を見る方向が前後逆方向となっているため、用紙の排出乃至導入方向が逆となっている。
【0048】
上記シート後処理装置は、図1に示すように、縦長の直方体状に形成されたシート後処理装置本体50を有しており、このシート後処理装置本体50のデジタルカラー複写機本体1側の側面には、当該デジタルカラー複写機本体1の排紙部から排出される転写用紙24等のシート51を内部に導入するためのシート導入口52が開口されている。また、上記シート後処理装置本体50の内部には、シート導入口52から導入されたシート51を整合トレー部材としての整合トレー53上へと案内するガイド部材54、55が、逆S字形状となるように湾曲して配置されている。このガイド部材54、55の両端部及び中間部には、シート51を搬送するための駆動ローラと従動ローラとからなる搬送ローラ対56〜59が、複数組設けられている。
【0049】
また、上記シート後処理装置本体50の内部には、前記ガイド部材54、55と搬送ローラ対56〜59によって順次搬送される複数枚のシート51を、その下端縁を基準にして整合した状態で載置する整合トレー53が設けられている。この整合トレー53は、その下端部がガイド部材54、55の出口近傍に位置するように、鉛直方向に対してやや傾斜した状態で、シート後処理装置本体50の内部に取付けられている。この整合トレー53は、図1に示すように、シート後処理装置本体50に直線状に配置された直線部53aと、この直線部53aの先端側に湾曲した状態で取付けられた湾曲部53bとの、2つの部材に分割された分割式のトレーとなっている。なお、上記整合トレー53の直線部53aの後端側には、当該直線部53aと所定の間隔をおいて対向するようにガイド板60aが、直線状に配置されているとともに、その湾曲部53bには、当該湾曲部53bと所定の間隔をおいて対向するようにガイド板60bが、湾曲した状態で配置されている。
【0050】
そして、上記ガイド部材54、55と搬送ローラ対56〜59によって搬送されたシート51は、当該ガイド部材54、55の出口部に設けられた搬送ローラ対59によって、傾斜した状態に配設された整合トレー53上に排出される。その際、上記搬送ロール対59によって搬送されたシート51は、傾斜した状態で取付けられた整合トレー53上に自重で載置されるとともに、その搬送方向と直交する方向は、後述する左右のタンパー61、62によって、その搬送方向と同一の方向は、図1に示すように、シート51の自重と、整合トレー53上にシート51を整合させる部材としてのパドル63によって、それぞれ整合され、シート51の下端縁が整合トレー53の下端部に設けられた基準フェンス64に当接した状態で停止するようになっている。その結果、上記搬送ロール対59によって順次搬送されるシート51は、その一端縁が基準フェンス64によって整合された状態で、整合トレー53上に順次積層される。なお、上記基準フェンス64の先端部は、整合トレー53上に載置されるシート51の脱落を確実に防止するため、手前側に折り返されている。
【0051】
また、上記基準フェンス64は、下方に回動することによって退避可能となっているとともに、整合トレー53の直線部53aに沿って平行に移動可能となっている。この基準フェンス64は、図5及び図6に示すように、回転シャフト65の長手方向に沿って3個取付けられており、当該回転シャフト65は、基準フェンス64を整合トレー53に沿って平行に移動させるためのスライド部材66にベアリング67を介して回動自在に軸支されている。上記回転シャフト65の中間部には、基準フェンス64を回動させるための軸部68を備えた腕部材69が固着されている。さらに、上記腕部材69の軸部68は、図7に示すように、回動部材69に設けられたU字形状の溝部69aに緩く挿入されており、この回動部材69は、駆動モータ70によって回転駆動されるギア71と噛合するギア部72を備えている。そして、上記基準フェンス64は、駆動モータ70を回転駆動することによって回動部材69を回動させ、この回動部材69のU字形状の溝部69aに緩挿された軸部68を介して、下方に例えば100度の角度に渡って回動可能となっている。
【0052】
さらに、上記基準フェンス64が回動自在に取付けられたスライド部材66は、図5及び図6に示すように、整合トレー53に沿って配設された2本のロッド90に、スライド自在に取付けられているとともに、駆動軸91と従動軸92とにそれぞれ軸支された図示しないプーリの間に掛け渡された駆動ワイヤによって、整合トレー53に沿って所定の位置に移動可能となっており、後述するように、基準フェンス64が取付けられたスライド部材66は、シート51を整合位置と中綴じ位置と中折り位置とに移動させるシート移動部材を構成している。なお、上記基準フェンス64を回動させるための駆動モータ70は、スライド部材66に取付けられており、当該スライド部材66と共に移動可能となっている。また、図5中、93は、駆動軸91を回転駆動するための駆動モータを、図6中、94は整合トレー53に設けられた、基準フェンス64を通過させるための切り欠き部を示している。
【0053】
また、上記整合トレー53の直線部53a上には、図8及び図9に示すように、当該整合トレー53上に載置されたシート51を、その搬送方向と直交する方向に揃えるための上述した左右のタンパー61、62が設けられている。上記左側のタンパー61は、図8及び図9に示すように、シート51の搬送方向と直交する方向に配設された2本のロッド95、96に、スライド自在に取付けられている。また、上記左右のタンパー61、62の下端部は、図9に示すように、シート51の搬送方向と直交する方向に架設された3本の摺動用のガイドレール97、98、99上をスライド自在となっている。また、上記左右のタンパー61、62には、その移動方向に沿って配置されたラックギア100、101が取付けられているとともに、シート後処理装置本体50側には、上記2つのラックギア100、101と噛合する2つのピニオンギア102、103が取付けられている。これら2つのピニオンギア102、103には、シート後処理装置本体50側に取り付けられた駆動モータ104の駆動軸に取付けられた駆動ギア105が噛合されている。また、上記2つのピニオンギア102、103には、図示しない電磁クラッチが内蔵されており、これらの電磁クラッチによって2つのピニオンギア102、103は、選択的に回転駆動することができるようになっている。そして、上記電磁クラッチを双方ともON状態とした場合には、駆動モータ104の駆動ギア105によって、2つのピニオンギア102、103が共に回転駆動され、これら2つのピニオンギア102、103と噛合する2つのラックギア100、101が移動して、これらの2つのラックギア102、103がそれぞれ取付けられた左右のタンパー61、62は、同時に移動して、整合トレー53上に載置されたシート51の束を、当該整合トレー53の中央部に揃えるようになっている。
【0054】
一方、ピニオンギア102に取付けられた電磁クラッチのみをON状態とし、他方のピニオンギア103に取付けられた電磁クラッチをOFF状態とすると、左側のタンパー61のみが駆動され、整合トレー53上に載置されたシート51の束を、当該整合トレー53の一端側(図中、右側)の端部を基準にして揃えるようになっている。
【0055】
更にまた、上記シート後処理装置は、整合トレー53の下端部に、当該整合トレー53上に整合されたシート51の束に対して、その下端縁を綴じる端綴じ用のステープル手段としての端綴じ用ステープラー106が、シート51の下端縁に沿って移動可能に配置されている。
【0056】
上記端綴じ用ステープラー106を移動させる移動機構73は、図10に示すように、端綴じ用のステープラー106をシート51の端縁に沿って平行に案内するガイドレール74を備えており、このガイドレール74は、A4サイズのシート61であってその長手方向の長さに対応した直線部74aと、この直線部74aの両端に45度傾斜するようにそれぞれ連設された傾斜部74bとを有している。上記ガイドレール74は、端綴じ用ステープラー106の上端部に移動方向に沿って設けられた2つのガイドローラ75、76が、当該ガイドレール74の内部に嵌合した状態で走行するようになっている。そのため、上記端綴じ用ステープラー106が移動する軌跡は、ガイドレール74の形状によって規定されている。また、上記ガイドレール74は、図1及び図11に示すように、ガイド板77に設けられた凹所78に嵌合された状態でネジ止めされており、当該ガイド板77上は、図1及び図10に示すように、端綴じ用ステープラー106の上端部に当該端綴じ用ステープラー106の移動方向と直交する方向に、片側に2つ、反対側に1つ回転自在に取り付けられたガイドローラ79、79、80が走行するようになっている。その結果、上記端綴じ用ステープラー106は、移動方向と直交する方向の位置がガイドレール74内を走行する2つのガイドローラ75、76によって規制されるとともに、上下方向の位置がガイド板77上を走行する3つのガイドローラ79、79、80によって規制された状態で、移動するように構成されており、当該端綴じ用ステープラー106が移動する平面は、整合トレー53上にされたシート51と同一平面を形成するようになっている。
【0057】
さらに、上記ガイドレール74が取り付けられたガイド板77は、図11に示すように、シート後処理装置本体50に傾斜した状態で固定配置された取付基板81によって、ブッシュ82を介して一定の間隔を維持するように、複数の箇所でネジ83止めされている。また、上記取付基板81は、端綴じ用ステープラー106を移動させるための駆動ベルト84を、循環移動自在に支持する5つの従動プーリ85が回転自在に取付けられている。上記駆動ベルト84は、図11に示すように、5つの従動プーリ85に掛け回されているとともに、その一部84aが端綴じ用ステープラー106に連結固定されている。上記5つの従動プーリー85のうち、中央部の従動プーリ85aは、端綴じ用ステープラー106の移動方向と直交する方向に移動自在に支持されているとともに、図示しないスプリングによって駆動ベルト84に常に一定の張力を付与するように付勢されている。
【0058】
また、上記5つの従動プーリ85のうち、一端部の従動プーリ85bには、図12に示すように、駆動モータ86によって回転駆動される駆動プーリ87との間に、駆動力伝達用のベルト88が掛け回されている。そして、上記駆動ベルト84は、駆動モータ86を回転駆動することによって、任意の方向に任意の量だけ往復移動可能となっており、当該駆動ベルト84に連結された端綴じ用ステープラー106を移動させるものである。なお、上記従動プーリ85や駆動ベルト84は、ガイド板77と取付基板81との間に配設されている。
【0059】
上記駆動ベルト84によって駆動される端綴じ用ステープラー106は、図1に示すように、当該ステープラー106に取付けられた位置検出用部材107を、シート後処理装置本体50側に設けられた基準位置センサー108で検知することによって基準位置が検出され、その後の駆動ベルト84を駆動する駆動モータ86の回転量を制御することによって、移動位置が制御されるようになっている。
【0060】
また、上記端綴じ用ステープラー106は、図1及び図11に示すように、当該ステープラー106に固定した状態で取付けられ、内部に収容されたステープラーの針を突出させて、積層された複数枚のシート51を貫通し、可動部110のダイによって針の先端部を互いに向き合うように折り曲げてステープリング処理を行う固定部109と、固定部109に対して当接するように支点を中心にして回動し、ダイによって針の先端部を互いに向き合うように折り曲げる可動部110とから構成されている。この端綴じ用ステープラー106の可動部109は、駆動モータ111によって回転駆動される複数枚のギア112を介して、支点を中心にして固定部110に対して当接するように回動可能となっている。また、上記端綴じ用ステープラー106は、基準フェンス64が退避した後に、固定部110と可動部109がシート51の端縁部を介して対向するように移動する。その際、上記端綴じ用ステープラー106の固定部110とシート51の表面とは、図1に示すように、互いに平行となるように端綴じ用ステープラー106がガイドレール74及びガイド板77に取付けられている。
【0061】
なお、上記整合トレー53の直線部53aの上方には、当該直線部53a上に載置されたシート51を上方から押圧するための平板状の押圧部材146が、直線部53aと接離する方向に移動可能に取付けられている。
【0062】
また、上記シート後処理装置は、整合トレー部材の中間部に配置され、前記整合トレー部材によって整合された複数枚のシートの中央部を綴じる中綴じ用のステープル手段が固定した位置に取付けられている。
【0063】
上記中綴じ用のステープル手段としての中綴じ用ステープラー113は、図1に示すように、整合トレー53の中間部に配置されており、当該整合トレー53に沿って搬送されるシート51に対して、シート51の端部ではなく、当該シート51を中央部で2つに折る場合の中間位置にステープリング処理を施すようになっている。この中綴じ用のステープラー113は、左右のタンパー61、62によって整合トレー53の幅方向の中央部を基準に、所定の間隔をおいて2つ配置されている。
【0064】
上記中綴じ用のステープラー113は、図1に示すように、シート後処理装置本体50側に可動な状態で取付けられ、内部に収容されたステープラーの針を突出させて、積層された複数枚のシート51を貫通し、固定部114のダイによって針の先端部を互いに向き合うように折り曲げてステープリング処理を行う可動部115と、可動部115に対して当接するように固定され、ダイによって針の先端部を互いに向き合うように折り曲げる固定部114とから構成されている。この中綴じ用ステープラー113の可動部115は、駆動モータ116によって回転駆動される複数枚のギア117を介して、支点を中心にして固定部114に対して当接するように回動可能となっている。また、上記中綴じ用ステープラー113の固定部114は、図13に示すように、ホルダー118に一体的に取付けられているとともに、当該ホルダー118は、シート後処理装置本体50に摺動用のロッド119によって出没する方向に移動可能に支持されているとともに、圧縮バネ120によって可動部115の押圧力に対向するように取付けられている。さらに、上記固定部114のダイ121は、回動軸122によって若干揺動可能となっており、シート51の束の厚さが異なる場合でも、可動部115と常に適正な状態で当接するようになっている。
【0065】
また、上記シート後処理装置は、前記中綴じ用のステープル手段によって中央部が綴じられたシートの束の中央部を、互いに対向するように配置された一対の中折りロールの中央部へ移動させ、当該シートの束の中央部にナイフ状の中折り部材を圧入するとともに、前記一対の中折りロールを回転駆動することにより、中央部が綴じられたシートの束を2つに折り曲げる中折り手段を備えている。
【0066】
この中折り手段130は、折りナイフ131と、折りロール132とから構成されている。上記折りナイフ131は、図14及び図15に示すように、整合トレー53上に整合されたシート51の束に対して直交する方向に、出没可能にシート後装置本体50に装着されている。この折りナイフ131を出没させる出没機構133は、図15に示すように、細長い直方体状に形成されたケーシング134を備えており、このケーシング134には、折りナイフ131が取付けられた保持部材135が上下方向に移動自在に取付けられている。このナイフ保持部材135は、ケーシング134の長手方向に所定の間隔をおいて取付けられた摺動用のロッド136に上下方向に沿って移動自在に装着されている。上記2つのナイフ保持部材135は、連結用のロッド137によって互いに連結されており、この連結用のロッド137には、相対的に長い第1のクランク部材138が回動自在に挿通されている。また、上記第1のクランク部材138の他端部には、相対的に短い第2のクランク部材139が、当該第2のクランク部材139に一体的に設けられたロッド部140を介して回動自在に挿通されている。さらに、上記第2のクランク部材139の他端部は、回り止め用のDカット部141を介して駆動軸142に固定された状態で挿通されている。上記駆動軸142には、直径の大きな従動ギア143が固定した状態に取付けられているとともに、この従動ギア143には、ギア付きの駆動モータ144の駆動軸に取付けられた駆動ギア145が噛合されている。
【0067】
そして、上記出没機構123は、図14に示すように、駆動モータ144を回転駆動することにより、当該駆動モータ144の駆動軸に取付けられた駆動ギア145を介して、当該駆動ギア145に噛合された従動ギア143が回転駆動され、この従動ギア143が取付けられた駆動軸142が回転駆動されるようになっている。すると、上記駆動軸142に取付けられた第2のクランク部材139が回動するとともに、当該第2のクランク部材139に連結された第1のクランク部材138も回動する。そして、上記第1のクランク部材138の回動に伴って、当該第1のクランク部材138の一端部に連結された連結用のロッド137が、上下方向に沿って移動移動し、当該連結用のロッド137に連結されたナイフ保持部材135も一緒に上下方向に移動する。その結果、上記ナイフ保持部材135に取付けられた折りナイフ131も、ケーシング134から出没する方向に大きなストロークで移動するようになっている。なお、上記折りナイフ131が最も突出した状態における先端部には、図1及び図14に示すように、当該折りナイフ131の先端部を嵌合した状態で案内する案内部材166が設けられている。この案内部材166は、図14に示すように、折りナイフ131の先端部が嵌合するスリット167を備えており、当該スリット167の上端部には、折りナイフ131の先端部を案内するテーパー部168が設けられている。
【0068】
また、上記折りロール132は、図1に示すように、直径の等しい一対のロール132a、bを高いに圧接させて回転駆動するように構成したものであり、一方のロール132bは、他方のロール132aに押圧するように配設されているとともに、当該他方のロール132aと接離する方向に移動可能となっている。
【0069】
この中折り手段130は、図14に示すように、中綴じ用のステープラー113によって中央部が綴じられたシート51の束の中央部を、互いに対向するように配置された一対の中折りロール132の中央部へ移動させ、当該シート51の束の中央部に中折りナイフ131を圧入するとともに、前記一対の中折りロール132を回転駆動することにより、中央部が綴じられたシート51の束を2つに折り曲げるようになっている。
【0070】
さらに、上記シート後処理装置は、前記端綴じ用のステープル手段または中綴じ用のステープル手段によって綴じられたシートの束を排出するシート排出手段を備えている。
【0071】
すなわち、上記シート後処理装置は、図1に示すように、整合トレー53の湾曲部53bの出口部分に、インジェクトロール147が配設されておい、このインジェクトロール147は、図示しない駆動手段によって回転駆動されるようになっている。また、上記インジェクトロール147の上方には、当該インジェクトロール147とともに積層されたシート51を挟持した状態で保持し、かつ端綴じのステープリング処理が終了した後に、シート51をシート排出口148からシート後処理装置本体50の外部に設けられた端綴じ用の積載トレー149上に搬送するピンチロール150が配置されている。この端綴じ用の積載トレー149は、図1及び図17に示すように、上向きに傾斜した状態で、シート後処理装置本体50に取付けられている。このピンチロール150は、図1及び図16に示すように、板バネからなる取付板151の先端部に回転自在に取付けられており、当該取付板151は、は、回転シャフト152を中心にして回動可能に取付けられている。上記回転シャフト152の一端部には、図16に示すように、当該取付板151を回動させるための腕部材153が取付けられており、この腕部材153には、駆動モータ154によって回転駆動され、かつ当該駆動モータ154の回転軸155に対して偏心した位置に取付けられた偏心コロ156が当接するようになっている。また、上記駆動モータ154の回転軸155には、所定の角度に渡ってスリット158aが設けられたスリット板158が取付けられており、このスリット板158のスリット158aは、180度対向する位置に配置された2つのセンサー159、160によって検知されるようになっている。そして、上記取付板151は、駆動モータ154を回転駆動すると、当該駆動モータ154によって回転駆動される偏心コロ156が腕部材153を押し下げ、腕部材153が取付けられた回転シャフト152を回動することによって、ピンチロール150がインジェクトロール147とともにシート51を挟持するようになっている。その際、上記ピンチロール150の移動量及び移動タイミングは、スリット板158とセンサー159、160によって制御される。
【0072】
なお、図1中、161は、端綴じ用の積載トレー149の下方に、当該端綴じ用の積載トレー149と同様に上向きに傾斜した状態で、シート後処理装置本体50に取付けられた端綴じ用の補助トレーを示している。
【0073】
さらに、上記シート後処理装置は、前記中綴じ用のステープラー113によって中綴じされ、中折り手段130によって中折りされたシート51の束を、シート排出口162から排出する中綴じ用の積載トレー163が、シート後処理装置本体50に下向きに傾斜した状態で取付けられている。このように、上記中綴じ用の積載トレー163は、シート後処理装置本体50に下向きに傾斜した状態で取付けられているので、当該中綴じ用の積載トレー163に排出される中綴じされたシート51の束は、自重によって互いに押圧され、中折りされた状態を保持することができるようになっている。
【0074】
また、上記中折り手段130の中折りロール132とシート排出口162との間には、中綴じ中折りされたシート51の束を、排出するための排出ロール164と、ガイド部材165とが設けられている。
【0075】
以上の構成において、この実施の形態に係るシート後処理装置では、次のようにして、端綴じ以外にも中綴じが可能なことは勿論のこと、装置の大型化や複雑化を招くことなく、しかも低コスト化が可能となっている。また、この実施の形態に係るシート後処理装置では、シートに対して中綴じを行った際に、中綴じされたシートを自動的に2つに折るための中折り手段を備えており、中綴じされたシートを自動的に、しかも精度良く2つに折ることが可能となっている。さらに、この実施の形態に係るシート後処理装置では、端綴じを行ったシートと中綴じを行ったシートとを異なったトレーに排出することにより、後処理後のシートの操作性をも向上させることが可能となっている。
【0076】
すなわち、上記シート後処理装置が組合せられるデジタルカラー複写機では、図2に示すように、画像処理部12に一連の画像情報が入力されると、この画像処理部12から出力される画像情報に基づいて感光体ドラム20上に、シアン、イエロー、マゼンタ、黒の各色のトナー像が順次形成され、この感光体ドラム20上に形成された各色のトナー像は、転写ドラム23上に保持された転写用紙24上に順次多重に転写される。これらのトナー像が転写された転写用紙24は、定着装置35によってトナー像が熱及び圧力で定着される。そして、上記トナー像が転写された転写用紙24等からなるシート51は、図2に示す用紙反転経路48によって、必要に応じて表裏が反転された状態で、デジタルカラー複写機から排出され、当該デジタルカラー複写機の排紙部に連続するように配置されたシート後処理装置に送られる。
【0077】
このシート後処理装置では、図1に示すように、デジタルカラー複写機から排出された転写用紙24等からなるシート51が、シート後処理装置本体50の導入口52から搬送ロール対56〜59によって内部に導入される。このシート後処理装置本体50の内部に導入されたシート51は、ガイド部材54、55に沿って複数組みの搬送ロール対56〜59によって整合トレー53上へと搬送されるとともに、その自重によって傾斜した状態に配置された整合トレー53上をスライドし、下端縁が基準フェンス64に当接した状態で、整合トレー53上に載置される。その際、上記整合トレー64上に載置された状態で搬送されるシート51は、自重及びゴム製のパドル63の搬送力によって、その下端縁が基準フェンス64に当接した状態で整合されるとともに、その搬送方向と直交する方向は、図9に示すように、端綴じを行う場合には、搬送方向と直交する方向の一端部を基準にして、又、中綴じを行う場合には、搬送方向と直交する方向の中央部を基準にして、タンパー61、62によって整合された状態で、整合トレー53上に順次積層して載置される。
【0078】
次に、上記整合トレー53上に整合されたシート51の束は、その下端縁にステープリング処理を施す場合には、当該整合トレー53上に整合された状態で、押圧部材146によって整合トレー53上に押圧される。
【0079】
その後、図1及び図7に示すように、駆動モータ70を回転駆動することによって、基準フェンス64を下側に向けて回動し、この基準フェンス64を端綴じ用のステープラー106の移動経路から退避させる。この状態で、図1、図10及び図18に示すように、端綴じ用のステープラー106を移動させる駆動モータ86を駆動して、駆動ベルト84を移動させることにより、端綴じ用のステープラー106を所定の位置に移動させる。その際、シート51の角部を斜めに綴じる場合には、図18に示す位置に端綴じ用のステープラー106を停止させ、当該端綴じ用のステープラー106によってステープリング処理を施す。
【0080】
さらに、上記シート51の束の他の位置に端綴じのステープリング処理を施すには、駆動モータ86を回転駆動して端綴じ用のステープラー106を図18に示すように移動させ、シート51の所定の位置に端綴じ用のステープラー106によって端綴じのステープリング処理を実施するようになっている。
【0081】
そして、端綴じのステープリング処理が施されたシート51の束を排出するには、基準フェンス64を元の位置まで回動した後、押圧部材146による押圧状態を解除して、当該基準フェンス64を整合トレー53の直線部53aに沿って上方へと移動させ、シート51の束の上端部がインジェクトロール147の位置まで来るようにする。この状態で、ピンチロール150を図1及び図16に示す機構により回動させて、インジェクトロール147の位置まで来るように移動されたシート51の束の上端部を、インジェクトロール147と共に挟持する。その後、上記インジェクトロール147を回転駆動することにより、端綴じのステープリング処理が施されたシート51の束を、シート後処理装置本体50の側面に設けられたシート排出口148から、端綴じ用の積載トレー149上へと排出する。
【0082】
一方、上記整合トレー53上に整合されたシート51の束に対して、その搬送方向に沿った中央部を中綴じする場合には、当該整合トレー53上に整合されたシート51の束の中央部が、中綴じ用のステープラー113のステープル位置に位置するように、基準フェンス64を図5及び図6に示すように整合トレー53に対して平行に所定量だけ移動させる。この状態で、図1に示すように、中綴じ用のステープラー113を駆動させる駆動モータ116を駆動して、中綴じを行うようになっている。
【0083】
その後、上記中綴じ用のステープラー113によって中綴じのステープリング処理が施されたシート51の束は、基準フェンス64によって僅か上方へ移動され、中綴じのステープリング処理が施されたシート51の束の中央部が、中綴じ手段130の中折りロール132の中央部に位置するように移動される。
【0084】
この状態で、上記中折り手段130は、図14に示すように、中綴じ用のステープラー113によって中央部が綴じられたシート51の束の中央部を、互いに対向するように配置された一対の中折りロール132の中央部へ移動させ、当該シート51の束の中央部に中折りナイフ131を圧入するとともに、前記一対の中折りロール132を回転駆動することにより、中央部が綴じられたシート51の束が2つに折り曲げられる。
【0085】
そして、上記中折り手段130によって中折りされたシート51の束は、中折りロール132及び排出ロール164によって、ガイド部材165に沿って搬送され、中綴じのステープリング処理及び中折りが施されたシート51の束を、シート後処理装置本体50の側面に設けられたシート排出口162から、中綴じ用の積載トレー163上へと排出するようになっている。
【0086】
このように、上記実施の形態に係るシート後処理装置では、画像が形成された複数枚のシート51を一端縁を基準にして整合した状態で載置する整合トレー53と、前記整合トレー53の一端側に配置され、当該整合トレー53上に配置された複数枚のシート51の一端縁を綴じる端綴じ用のステープラー106と、前記整合トレー53の中間部に配置され、前記整合トレー53によって整合された複数枚のシート51の中央部を綴じる中綴じ用のステープラー113と、前記整合トレー53によって整合された複数枚のシート51を、その中央部が中綴じ用のステープラー113に位置するように、シート51の束を移動させるシート移動手段としての機能をも兼ねる基準フェンス64と、前記端綴じ用のステープラー106または中綴じ用のステープラー113によって綴じられたシート51の束を排出するシート排出手段としてのインジェクトロール147とピンチロール150、及び排出ロール164と、を具備するように構成したので、端綴じ用のステープラー106と中綴じ用のステープラー113とを別個に備え、端綴じ以外にも中綴じが可能なことは勿論のこと、端綴じ用のステープラー106と中綴じ用のステープラー113とを、各ステープラー106、113に要求される機能に応じて別個に設計すればよく、1つのステープル手段を端綴じ用と中綴じ用とに使用する場合のように、シートの移動手段やステープル手段の移動手段が複雑となり、装置の大型化や複雑化を招くことがなく、しかも低コスト化が可能となる。
【0087】
また、上記実施の形態に係るシート後処理装置では、前記中綴じ用のステープルラー113によって中央部が綴じられたシート51の束の中央部を、互いに対向するように配置された一対の中折りロール132の中央部へ移動させ、当該シート51の束の中央部に中折りナイフ131を圧入するとともに、前記一対の中折りロール132を回転駆動することにより、中央部が綴じられたシート51の束を2つに折り曲げる中折り手段130を備えるように構成されているので、シート51に対して中綴じを行った際に、中綴じされたシート51を、中折り手段130によって自動的に、しかも精度良く2つに折ることが可能となる。
【0088】
さらに、上記実施の形態に係るシート後処理装置では、前記端綴じ用のステープラー106によって綴じられたシート51の束を排出する端綴じ用のシート排出手段としてのインジェクトロール147とピンチロール150と、当該インジェクトロール147とピンチロール150によって排出されるシート51の束を積層状態に収容する端綴じ用の積載トレー149と、前記中綴じ用のステープラー113によって綴じられたシート51の束を排出する中綴じ用のシート排出手段としての排出ロール164と、当該中綴じ用のステープラー113によって綴じられたシート51の束を排出する中綴じ用の積載トレー163と、をそれぞれ別個に備えるように構成されているので、端綴じを行ったシート51と中綴じを行ったシート51とを異なった積載トレー149又は積載トレー163に排出することにより、後処理後のシート51の操作性をも向上させることが可能となる。
【0089】
実施の形態2
図 はこの発明の実施の形態2を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態2に係るシート後処理装置は、中綴じ用のステープル手段と中折り手段とからなる中綴じ処理部を一体的にユニット化し、この中綴じ処理ユニットを装置本体に対して、着脱自在に取り付けるように構成されている。
【0090】
すなわち、この実施の形態2に係るシート後処理装置は、図19に示すように、中綴じ用のステープラー113及び中折り手段130が一体的にユニット化されており、この中綴じユニット170は、シート後処理装置本体50に対して着脱可能となっており、中綴じ用のステープラーを使用しないユーザーに対しては、中綴じユニット170を取り外し可能となっている。このように、中綴じ用のステープラー113及び中折り手段130を備えた中綴じユニット170を着脱可能に構成することにより、中綴じ用のステープラー113等を使用するユーザーだけでなく、中綴じ用のステープラー等113を使用しないユーザーに対しても、シート後処理装置50を共通化することができ、その分だけ装置の製造コストを低減化することが可能となるという利点を有している。
【0091】
その他の構成及び作用については、前記実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
【0092】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、前記画像が形成された複数枚のシートをその先後端を上下方向に向けた状態で一端縁を基準に整合する端綴じ又は中綴じのための整合トレー部と、前記整合トレー部の下端側に配置され、当該整合トレー部上に配置された複数枚のシートの一端縁を綴じる端綴じ用ステープル手段と、前記整合トレー部の前記端綴じ用ステープル手段より上方に配置され、整合された複数枚のシートの中央部を綴じる中綴じ用のステープル手段と、を具備するように構成したので、端綴じ用のステープル手段と中綴じ用のステープル手段とを別個に備え、端綴じ以外にも中綴じが可能なことは勿論のこと、端綴じ用のステープル手段と中綴じ用のステープル手段とを、各ステープル手段に要求される機能に応じて別個に設計すればよく、1つのステープル手段を端綴じ用と中綴じ用とに使用する場合のように、シートの移動手段やステープル手段の移動手段が複雑となり、装置の大型化や複雑化を招くことがなく、しかも低コスト化が可能となる。
また、本発明によれば、端綴じ及び中綴じのための整合トレー部の下端部側に端綴じ専用のステープラを、整合トレー部の前記端綴じ用ステープル手段より上方に中綴じ用のステープル手段を配置したので、整合トレー部にシートを整合した状態からシートを大きく移動させることなく端綴じ及び中綴じすることができ、整合トレー部を短く、ひいては、装置高さを低くすることができる効果を有する
【0094】
さらに、上記請求項5に記載の発明によれば、前記中綴じ用のステープル手段と中折り手段とからなる中綴じ処理部を一体的にユニット化し、この中綴じ処理ユニットを装置本体に対して、着脱自在に取り付けるように構成されているので、端綴じ以外にも中綴じが可能なことは勿論のこと、端綴じのみで良いというユーザーに対しては、中綴じ処理ユニットを装置本体から取り外すことによって、容易に対応することが可能となる。
【0095】
また更に、請求項2に記載の発明によれば、前記端綴じ用のステープル手段によって綴じられたシートの束を排出する第1シート排出手段と、当該端綴じ用のシート排出手段によって排出されるシートの束を積層状態に収容する端綴じ用のシート収容手段と、前記中綴じ用のステープル手段によって綴じられたシートの束を排出する第2シート排出手段と、当該中綴じ用のステープル手段によって綴じられたシートの束を積層状態に収容する中綴じ用のシート収容手段と、をそれぞれ別個に備えるように構成されているので、端綴じを行ったシートと中綴じを行ったシートとを異なったシート収容手段に排出することにより、後処理後のシートの操作性をも向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明の一実施の形態に係るシート後処理装置を示す構成図である。
【図2】 図2はこの発明に係るシート後処理装置を適用した画像形成装置の一実施の形態としてのデジタルカラー複写機を示す構成図である。
【図3】 図3は同デジタルカラー複写機の画像形成部を示す構成図である。
【図4】 図4は転写ドラムを示す斜視図である。
【図5】 図5は基準フェンスを移動させる機構を示す断面構成図である。
【図6】 図6は基準フェンスを移動させる機構を示す平面構成図である。
【図7】 図7は基準フェンスを回動させる機構を示す構成図である。
【図8】 図8はタンパーを移動させる機構を示す断面構成図である。
【図9】 図9はタンパーを移動させる機構を示す平面構成図である。
【図10】 図10は端綴じ用のステープラーを移動させるための移動機構を示す平面図である。
【図11】 図11(a)(b)は端綴じ用のステープラーを移動させるための移動機構の要部をそれぞれ示す構成図である。
【図12】 図12は端綴じ用のステープラーを移動させるための移動機構の要部を示す構成図である。
【図13】 図13は中綴じ用のステープラーの固定部を示す構成図である。
【図14】 図14は中折り手段を示す構成図である。
【図15】 図15は中折り手段を示す構成図である。
【図16】 図16はピンチロールを移動させる機構を示す構成図である。
【図17】 図17はシートの積載トレーを示す構成図である。
【図18】 図18は端綴じ用のステープラーを移動させた状態を示す構成図である。
【図19】 図19はこの発明の実施の形態2に係るシート後処理装置を示す構成図である。
【符号の説明】
50:シート後処理装置本体、51:シート、53:整合トレー、64:基準フェンス、106:端綴じ用のステープラー、113:中綴じ用のステープラー、147:インジェクトロール、150:ピンチロール、164:排出ロール、149:端綴じ用の積載トレー、163:中綴じ用の積載トレー。

Claims (4)

  1. 画像が形成された複数枚のシートを一端縁を基準にして整合し、これらの整合されたシートの一端縁、又はシートの中央部をステープル手段によって綴じる後処理を行うシート後処理装置において、
    鉛直方向に対して傾斜状態で取り付けられ、シートの一端縁、又はシートの中央部を綴じる際に、前記画像が形成された複数枚のシートを下端の一端縁を基準にして整合した状態で載置する整合トレー部材と、
    画像が形成されたシートを前記整合トレー部材の下端に導くように、出口からシートを上方に放出するシート搬送路と、
    前記シート搬送路の出口の下方で、前記整合トレー部材上のシートを前記一端縁を基準にして前記整合トレー部材に当接した状態で整合させる整合部材と、
    前記シート搬送路の出口の下方であって、かつ、前記整合トレー部材の下端側に配置され、当該整合トレー部材上に配置された複数枚のシートの一端縁を綴じる端綴じ用のステープル手段と、
    前記整合トレー部材の中間部に配置され、前記整合トレー部材によって整合された複数枚のシートの中央部を綴じる中綴じ用のステープル手段と、
    前記整合トレー部材上端部に設けられ、中綴じ用ステープル手段で中綴じされたシートの束の中央部を折り曲げる中折り手段と、
    前記整合部材によって一端縁を基準にして整合させるシートの位置と、前記中綴じ用のステープル手段によって中綴じを行うシートの位置と、前記中折り手段によって中折りを行うシートの位置に位置するようにシートを移動させるシート移動手段と、
    前記端綴じ用のステープル手段によって綴じられたシートの束を排出する第1シート排出手段と、
    前記中折り手段によって折り曲げられたシートの束を排出する第2シート排出手段と、
    を具備することを特徴とするシート後処理装置。
  2. 前記端綴じ用のステープル手段によって綴じられたシートの束を排出する第1シート排出手段と、
    当該端綴じ用のシート排出手段によって排出されるシートの束を積層状態に収容する端綴じ用のシート収容手段と、
    前記中綴じ用のステープル手段によって綴じられたシートの束を排出する第2シート排出手段と、
    当該中綴じ用のステープル手段によって綴じられたシートの束を積層状態に収容する中綴じ用のシート収容手段と、をそれぞれ別個に備えたことを特徴とする請求項第1項に記載のシート後処理装置。
  3. 前記中綴じ用のステープル手段と中折り手段とからなる中綴じ処理部を一体的にユニット化し、この中綴じ処理ユニットを装置本体に対して、着脱自在に取り付けたことを特徴とする請求項第1項記載のシート後処理装置。
  4. 前記端綴じ用のステープル手段を、シートを一端縁に沿って移動可能とする移動機構を備えたことを特徴とする請求項第1項乃至第3項のいずれかに記載のシート後処理装置。
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