以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置である複写機のシート搬送方向に沿った断面図である。また、図2は、図1に示す中綴じ製本部を備えたシート処理装置であるフィニッシャのシート搬送方向に沿った断面図である。また、図3は、図2の開閉シャッタの斜視図である。
図1に示す画像形成装置1000は、原稿給送部100、イメージリーダ部200及びプリンタ部300、折り処理部400、フィニッシャ500、中綴じ製本部800、インサータ900等を有する。上記折り処理部400、シート処理装置としての中綴じ製本部800、インサータ900等は、オプションとして装備することができる。
原稿給送部100のトレイ1001上には、ユーザから見て正立状態で、かつフェイスアップ状態(画像が形成されている面が上向きの状態)で原稿がセットされているものとし、原稿の綴じ位置は、原稿の左端部に位置するものとする。
トレイ1001上にセットされた原稿は、原稿給送部100により先頭ページから順に1枚ずつ左方向(図の矢印方向)、即ち、綴じ位置を先端にして搬送される。そして、更に原稿は、湾曲したパスを介してプラテンガラス102上を左方向から右方向へ搬送され、その後排出トレイ112上に排出される。
なお、この際、スキャナユニット104は、所定の位置に保持された状態にあり、スキャナユニット104上を原稿が左から右へと通過することにより原稿の読取処理が行われる。上述した読み取り方法を原稿流し読みとする。
原稿がプラテンガラス102上を通過する際、原稿は、スキャナユニット104のランプ103により照射され、その原稿からの反射光がミラー105、106、107及びレンズ108を介してイメージセンサ109に導かれる。
なお、原稿給送部100により搬送した原稿をプラテンガラス102上に一旦停止させ、その状態でスキャナユニット104を左から右へと移動させることにより原稿の読取処理を行うこともできる。この読み取り方法を原稿固定読みとする。
原稿給送部100を使用しないで原稿の読み取りを行わせる場合、ユーザは、原稿給送部100を持ち上げ、プラテンガラス102上に原稿をセットする。この場合、上述した原稿固定読みが行なわれる。
イメージセンサ109により読み取られた原稿の画像データは、所定の画像処理が施されて露光制御部110へ送られる。露光制御部110は、画像信号に応じたレーザ光を出力する。レーザ光は、ポリゴンミラー110aにより走査されながら感光体ドラム111上に照射される。感光体ドラム111上には走査されたレーザ光に応じた静電潜像が形成される。
感光体ドラム111上に形成された静電潜像は、感光体ドラム111とともに画像形成部を構成する現像器113により現像され、トナー像として可視化される。一方、記録シート等のシートPは、カセット114、115、手差し給送部125及び両面搬送パス124の何れかから転写部116へ搬送される。そして、可視化されたトナー像が転写部116においてシートPに転写される。転写後のシートPは、定着部177で定着処理が施される。
そして、定着部177を通過したシートPを切替部材121により一旦パス122に導き、シートPの後端が切替部材121を抜けた後に、スイッチバックさせ、切替部材121により排出ローラ118へ搬送する。
そして、排出ローラ118によりシートPをプリンタ部300から排出する。これにより、シートPはトナー像が形成された面を下向きの状態(フェイスダウン)でプリンタ部300から排出される。これを反転排出という。
上述したようにフェイスダウンでシートPを機外に排出することにより、先頭ページから順に画像形成処理を行う。この場合、例えば、原稿給送部100を使用して画像形成処理を行う場合や、コンピュータからの画像データに対する画像形成処理を行う場合にページ順序を揃えることができる。
尚、手差し給送部125から搬送するOHPシート等の硬いシートPに対して画像形成処理を行う場合は、パス122にシートを導くことなく、トナー像が形成された面を上向きの状態(フェイスアップ)で排出ローラ118によりプリンタ部300から排出する。
また、シートPの両面に画像形成処理を行う場合は、シートPを定着部177からまっすぐ排出ローラ118方向へと導き、シートPの後端が切替部材121を抜けた直後にシートPをスイッチバックし、切替部材121により両面搬送パス124へと導く。
次に、折り処理部400及びフィニッシャ500の構成について、図1、2を参照しながら説明する。
折り処理部400は、プリンタ部300から排出されたシートを導入し、フィニッシャ500側に導くための搬送パス131を有する。搬送パス131上には、搬送ローラ対130、排出ローラ対133が設けられている。また、排出ローラ対133の近傍に設けられた切替部材135は、搬送ローラ対130により搬送されたシートPを折りパス136又はフィニッシャ500側に導くためのものである。
シートPの折り処理を行う場合、切替部材135を折りパス136側に切り替え、シートPを折りパス136に導く。折りパス136に導かれたシートPは、折りローラ140まで搬送され、Z型に折り畳まれる。一方、折り処理を行わない場合は、切替部材135をフィニッシャ500側に切り替え、プリンタ部300から排出されたシートPを搬送パス131を介して直接送り込む。
折りパス136を搬送されたシートPは、ストッパ137に先端を突き当てることで形成されるループが、折りローラ140、141により折られる。この折り曲げ部を、上方のストッパ143に突き当てることで形成された部ループを、折りローラ141、142により更に折ることで、シートPはZ折りされる。
このZ折りシートPは、搬送パス145を介して搬送パス131に送られ、排出ローラ対133により下流側に付設されたフィニッシャ500に排出される。なお、折り処理部400による折り処理動作は選択的に行われる。
フィニッシャ500は、折り処理部400を介して搬送されたプリンタ部300からのシートPを取り込み。そして、フィニッシャ500は、取り込んだ複数のシートPを整合して、1つのシート束として束ねる処理、シート束の後端側をステイプルするステイプル処理(綴じ処理)、ソート処理及びノンソート処理等のシートの処理を選択的に行う。
図2に示すように、フィニッシャ500は、折り処理部400を介して搬送されてきたシートPを装置内部に取り込むための搬送パス520を有している。この搬送パス520には、入口ローラ対501からシート搬送方向の下流側に向けて搬送ローラ対502〜508が順次設けられている。
搬送ローラ対502と搬送ローラ対503の間には、パンチユニット530が設けられている。パンチユニット530は、必要に応じて動作を行い、搬送されるシートPの後端部に穴あけ(穿孔)処理を行う。
搬送パス520の終端には切替部材513が設けられている。切替部材513は、下流に繋がれた上排出パス521と下排出パス522とに経路を切り替えるものである。上排出パス521は、上側のスタックトレイ701への排出を行う。
一方、下排出パス522には、搬送ローラ対510、511、512が設けられている。これらの搬送ローラ対510、511、512は、シートPを処理トレイ550に搬送して排出する。
処理トレイ550に排出されるシートPは順次整合処理されながら束状に収容され、操作部1からの設定に応じて、仕分け処理やステイプル処理が選択的に行われ、その後、束排出ローラ対551によりスタックトレイ700、701に排出される。
なお、上記したステイプル処理はステイプラ560により行われる。ステイプラ560は、シートPの搬送方向と直交する幅方向に移動可能となっており、シートPの任意の位置にステイプルすることができる。
スタックトレイ700、701は上下方向に移動可能に構成されている。上側のスタックトレイ701は、上排出パス521と処理トレイ550からのシートを受け取ることができる。また、下側のスタックトレイ700は、処理トレイ550からのシートを受け取ることができる。
このようにして、スタックトレイ700、701には大量のシートPを積載することができ、積載されたシートPはその後端を上下方向に伸びる後端ガイド710に規制されて整列される。
中綴じ製本部800において、折りローラ対810a、810bと突き押し部材としての突き板830とでシート束を折り曲げる処理を折り曲げ処理という。また、折り曲げ処理をされたシート束にプレスローラ対861で折り目を付ける処理を折り目強化処理という。
中綴じ製本部800は、プレスローラ対861を備えている。下排出パス522の途中には切替部材514が設けられており、シートPを処理トレイ550又はサドル排出パス523に導く。切替部材514によりサドル排出パス523に導かれたシートPは、中綴じ製本部800へ送られる。
中綴じ製本部800の入口からは、サドル入口ローラ対801、シート後端仕分け部材802、シートを収納する収納ガイド803が順次配設されている。さらに、収納ガイド803よりシート積載トレイであるシート積載ガイド806、滑りローラ804、シート位置決め部材(突き当て部材)805が順に配設されている。シート積載ガイド806の対向側には開閉シャッタ(規制部材)807、整合ローラ808a、808bが配設されている。
サドル入口ローラ対801と滑りローラ804は、モータM1により回転するようになっている。また、収納ガイド803の途中には、収納ガイド803を挟んで対向配置されたステイプラ820が設けられている。ステイプラ820は、針を突き出すドライバー820aと突き出された針を折り曲げるアンビル820bとを備えている。
後端仕分け部材802はモータM8により回動中心808aを中心に回動できるようになっており、収納ガイド803に搬送されたシートPの後端を押圧する。また、モータM9により昇降し、シートサイズに応じた位置で停止するようになっている。
シート位置決め部材805は、シート搬入時において、シートの先端(下端)を受け止めて、シートの搬送方向中央部が、ステイプラ820の綴じ位置になるように、昇降して位置を調節できるようになっている。シート位置決め部材805は、モータM2によって昇降して、シートサイズに応じた位置に停止するようになっている。
ステイプラ820の下流側には、折りローラ対810a、810bが設けられている。収納ガイド803を挟んで折りローラ対810a、810bの対向位置には、収納ガイド803に積載されたシートを折りローラ対810a、810bの圧接部に向けて突き押しする突き板830が設けられている。折りローラ対810a、810bと突き押し部材としての突き板830は、折り曲げ部を構成している。
規制部材としての開閉シャッタ807は、折りローラ対810a、810bと収納ガイド803との間に配置され、シート搬入時はシートPが折りローラ対810a、810bに接触しないようにガイドする位置となる。この位置は突き板830の突き押し経路を遮る遮蔽位置である。そして、シート折り曲げ時は突き板830が折りローラ対810a、810bに向かって突き出せるように突き押し経路を開放する開放位置に移動するようになっている。この場合、開閉シャッタ807はモータM6により昇降されるようになっている。
開閉シャッタ807には、図3に示すようにラック833a、833bが配設されている。モータM6の回転は段ギア836、835を介してラック833bに伝わり、ギア835に連結された軸838からギア837、そしてラック833aに伝わる。これにより開閉シャッタ807は図中のA及びB方向に往復移動されるようになっている。また、開閉シャッタ807の先端部807a(図5参照)には回転部材である複数のコロ809が一列状に配設されている。
開閉シャッタ807の昇降動作とガイドギャップ変更動作はともにモータM6によってなされ、開閉シャッタ807に配設されたラック833a、833bはバネ834a、834bによって常にギア835、ギア837にかみ合うよう付勢されている。
また、図4に示すように、開閉シャッタ807にはガイド部材832a、832bが固定され、シート積載ガイド806にはガイド部材831a、831bが固定されている。そして、これらガイド部材831a、831b、832a、832bは、開閉シャッタ807が、図5、6に示すポジションWとXの間をシート積載ガイド806に対して平行に移動するようにガイドする。そして、シートPは開閉シャッタ807により案内され、開閉シャッタ807とシート積載ガイド806とで形成される空間に積載されるようになっている。
ここで、図5は、突き板830が折りローラ対810a、810bへ向けて突き出すことができる状態を示す。このとき、開閉シャッタ807の先端部807aは、図中Wのポジションにあり、折りローラ対810a、810bのニップ線817(突き押し経路)を開放し、折り畳まれるシート束を折りローラ対810a、810bのニップ部へ案内する開放位置になっている。
また、図6は開閉シャッタ807が折りローラ対810a、810bのニップ部(圧接部)を覆った状態の図であり、開閉シャッタ807は図中C方向から搬送されてくるシートPが折りローラ対810a、810bに接触しないようにガイドする。このとき、開閉シャッタ807の先端部807aは、図中Xのポジションにあり、開閉シャッタ807は折りローラ対810a、810bのニップ線817を遮る遮蔽位置となっている。
図5において、開閉シャッタ807に配設されているコロ809は、折りローラ810bの後述する凹部に当接し、折りローラ対810a、810bと開閉シャッタ807の位置を安定させている。これにより、開閉シャッタ807はシート束の折りローラ対810a、810bのニップへの入りこみをガイド816とともに安定させている(図7参照)。
図8に示すように、折りローラ810bの周面には凹部810b−Bが回転方向に複数形成され、これら凹部810b−Bに開閉シャッタ807の複数のコロ809が個別に当接している。そして、コロ809は、折りローラ810bの凸部810b−Aには当接せず、折りローラ810bのニップ部を形成する部分に変形や傷及び汚れが発生しないようにしている。即ち、開閉シャッタ807のコロ809は折りローラ810bの凹部810b−Bに当接し、ニップ形成面に傷や変形及び汚れを与えないため、折り畳まれるシート束に傷や汚れを与えることはない。
また、折りローラ810aは、図9に示すように、折りローラ810bの凹凸と一致する位置に、凹部810a−B及び凸部810a−Aをそれぞれ有する。突き板830の先端部は、凹部810a−Bに対応する位置(軸方向において)に出入り可能な凸部830aを有する。
これにより、折りローラ対810a、810bのニップ部内への突き板830aの出入りを容易にしている。即ち、突き板830が折りローラ対810a、810bのニップ部内に挿入され、シートPの束折り時にシートPの折り部が束ごと確実にニップされるようになっている。
したがって、例えばカラー画像が印字されたシートPのように摩擦係数が低いシートPが表紙として使われた場合、表紙のみが折りローラ対810a、810bに挟持され、シート束から離脱してしまうことが防止される。
さらには、突き板830の折りローラ対810a、810bのニップ部内への出入り時、突き板830が内側のシートPと擦れるなどの画像へのダメージが軽減される。
この突き板830は、収納ガイド803から退避した位置をホームポジションとしている。そして、突き板830は、収納されたシート束に向けてモータM3により突出し、シート束を折りローラ対810a、810bのニップ部に押し込み、再び、ホームポジションに戻るようになっている。また、折りローラ対810a、810b間には、シート束を折り曲げる折り曲げ処理に充分な力が不図示のばねにより加わっている。
折りローラ対810a、810bにより折り畳まれたシート束は、第1折り搬送ローラ対811a、811b、第2折り搬送ローラ対812a、812bを介して、折り束トレイ850に排出されるようになっている。
第1折り搬送ローラ対811a、811b間及び第2折り搬送ローラ対812a、812b間にも、折り曲げられたシート束を搬送及び停止させるのに充分な力が加わっている。
搬送ガイド813は、折りローラ対810a、810bと第1折り搬送ローラ対811a、811bとの間でシート束を案内するようになっている。搬送ガイド814は、第1折り搬送ローラ対811a、811bと第2折り搬送ローラ対812a、812bとの間でシート束を案内するようになっている。
なお、折りローラ対810a、810b、第1折り搬送ローラ対811a、811b、第2折り搬送ローラ対812a、812bは、中折りされたシート束を両面から挟持して、同一のモータM4により等速回転するようになっている。
また、ステイプラ820で綴じられたシート束の折り畳みは、シート位置決め部材805が、シート束をステイプル処理時の位置から所定距離降下させて、シート束のステイプル位置を折りローラ対810a、810bのニップ位置に一致させた後行われる。この結果、シート束がステイプル処理をされた(綴じられた)部分を中心にして折り畳まれる。
整合板対815は、折りローラ対810a、810bの外周面を周りながら収納ガイド803に突出した面を有し、収納ガイド803に収納されたシートPの幅整合をするようになっている。整合板対815は、モータM5によってシートPを挟みこみ方向に移動するし、シートPの幅方向の位置決め(整合)を行うようになっている。
整合ローラ808a、808bは収納ガイド803に搬送されたシートPをシート位置決め部材805まで搬送するローラで、モータM10により回転する。また、不図示の駆動源により、シート搬送時にはシート積載面あるいはシート面に接触し、シート幅方向の位置決め(整合)時にはシート積載面あるいはシート面から離間するようになっている。
第2折り搬送ローラ対812a、812bの下流には、折り曲げ部処理ユニットとしての折り目プレスユニット860が設けられている。この折り目プレスユニット860は、プレスローラ対861を支持した不図示のプレスホルダを有し、プレスローラ対861が折り部をニップした状態で、プレスホルダを折り目方向に移動させることで、折り目を強化するようになっている。
インサータ900はフィニッシャ500の上部に設けられ、シートPの先頭ページ、最終ページ又は途中ページに通常のシートとは別のシート(インサートシート)を挿入するためのものである。すなわち、インサータ900は、プリンタ部300にて画像が形成されたシート間にインサートシートや表紙用のシートを挿入するためのものである。
インサータ900は、ユーザによりインサートトレイ901、902にセットされたシートPをプリンタ部300を通さずに、スタックトレイ701、700、折り束トレイ850のいずれかに給送するためのものである。インサートトレイ901、902上に積載されたシート束は、1枚ずつ順次分離され、所望のタイミングで搬送パス520に合流する。
図10は、画像形成装置1000の制御ブロック図である。CPU回路部150は、CPU(不図示)を有している。CPU回路部150は、ROM151に格納された制御プログラムと操作部1の設定に基づいて、原稿給送制御部101、イメージリーダ制御部201を制御する。更に、画像信号制御部202、プリンタ制御部301、折り処理制御部401、フィニッシャ制御部515、外部I/F203を制御するようになっている。
そして、原稿給送制御部101は原稿給送部100を、イメージリーダ制御部201はイメージリーダ部200を、プリンタ制御部301はプリンタ部300を、折り処理制御部401は折り処理部400を夫々制御するようになっている。
フィニッシャ制御部515はフィニッシャ500、中綴じ製本部800、インサータ900を夫々制御するようになっている。操作部1は、画像形成に関する各種機能を設定するための複数のキー、設定状態を表示するための表示部等を有している。
操作部1は、ユーザによる各キーの操作に対応するキー信号をCPU回路部150に出力するとともに、CPU回路部150からの信号に基づき対応する情報を表示部に表示するようになっている。
RAM152は、制御データを一時的に保持するための領域や、制御にともなう演算の作業領域として用いられるようになっている。
外部I/F203は、画像形成装置1000と外部のコンピュータ204とのインタフェースであり、コンピュータ204からのプリントデータをビットマップ画像に展開して、画像データとして画像信号制御部202へ出力するようになっている。
また、イメージリーダ制御部201から画像信号制御部202へは、イメージセンサ(不図示)で読み取った原稿の画像が出力されるようになっている。プリンタ制御部301は、画像信号制御部202からの画像データを露光制御部(不図示)へ出力するようになっている。
本実施の形態において、フィニッシャ制御部515をフィニッシャ500に搭載する構成について説明するが、これに限らず、CPU回路部150と一体的にプリンタ部300に設け、プリンタ部300側からフィニッシャ500を制御してもよい。
図11はフィニッシャ制御部515のブロック図であり、各駆動モータM1〜M10を制御するようになっている。
次に、中綴じ製本部800の中綴じ製本の動作について、図12のフロ―チャ―トを参照して説明する。
ユーザにより、中綴じ製本モードが設定されると(ステップS1)、設定されたシートサイズに応じた位置にシート位置決め部材805が移動する(ステップS2)。また、開閉シャッタ807が折りローラ対810a、810bのニップ部を覆う遮蔽位置に移動する(ステップS3)。
図2に示すように、画像形成されたシートPが順次、プリンタ部300の排出ローラ118から排出される。シートPは、折り処理部400を通過し、入口ローラ対501(図1)に受け渡された後、搬送パス520をへて下排出パス522に送り込まれる。
シートPは、下排出パス522の途中に設けられた切替部材514により、右側に切り替えられて、サドル排出パス523を通過して、中綴じ製本部800へ送られる。
シートPは、サドル入口ローラ対801に受け渡されて、中綴じ製本部800の収納ガイド803内に搬入される(ステップS4)。シートPは、滑りローラ804の搬送力と整合ローラ808の搬送力を受けながら、ステップS2において予めシートサイズに適合した位置に停止しているシート位置決め部材805に突き当てられて、搬送方向の位置決めがされる。このとき、ステップS3で移動した開閉シャッタ807は搬送されてくるシートPが折りローラ対810a、810bに接触しないようガイドしている(図6参照)。
続いて、整合ローラ808が離間され、シートPが収納ガイド803に送り込まれてくるとき支障のない位置に待機していた整合板対815によって、シートPが挟み込み整合されて、シートPの両側端が整合される。この結果、シートPは、図13に示すように、下端と両側端とが整合されたことになる。
続いて、後端仕分け部材802がシート後端をクランプし、シート位置を固定する。その後、図14に示すように、整合板対815が待機位置に戻り、次シートPの搬送に待機する。また、整合ローラ808もシート積載面に接触位置に移動する。
そして、搬送されてきた次シートPが後端仕分け部材802を通過し、シート位置決め部材805に突き当たる(図15)と、後端仕分け部材802のクランプを開放する(図16)。続いて上述の整合ローラ808の離間、整合板対815による整合動作が開始される。
以上のシート収容、整合動作は、シートPが収納ガイド803に送り込まれてくるたびに行われる。最終のシートPの整合が終了すると(ステップS5)、後端仕分け部材802のシート束クランプを開放(図17)し、ステイプラ820が、収納ガイド803に収容されたシート束の搬送方向中央部を針綴じする(ステップS6)。
針綴じされた束は、図18に示すように、シート位置決め部材805の下降にともなって、下方(矢印D方向)に移動する。シート位置決め部材805は、シート束の中央部、すなわち、針綴じ部が、折りローラ対810のニップ部に対向する位置で停止する(ステップS7、S8)。同時に開閉シャッタ807も下降し(ステップS9)、突き板830の折りローラ対810a、810bへの突き押し経路を開放する(図5参照)。
次に、図19のように、待機位置にいた突き板830が、折りローラ対810のニップへ(矢印E方向へ)と動き出して、折りローラ対810を押し広げながらシート束Pの中央部を折りローラ対810のニップに押し込む。このときシート束Pは折りローラ対810のニップに入り込みやすいよう、開閉シャッタ807、ガイド816に案内される。
開閉シャッタ807はシート束Pから押し付け力を受けるが、可動の開閉シャッタ807に配設されたコロ809が折りローラ810bに当接しているため位置が安定する。折りローラ対810は、ニップでシート束を挟持して回転しながら搬送して2つに折り畳む(ステップS10)。
このとき、折りローラ対810の他に、第1折り搬送ローラ対811、第2折り搬送ローラ対812も、モータM4(図1)の駆動を受けて矢印方向に回転している。これらのローラ対810、811、812は、折られたシート束(折りシート束)Pの折り部を先頭にして折りシート束を搬送する。折りシート束は、搬送ガイド813、814内を搬送されていく。
そして、図20に示すように、折りシート束Pは、プレスローラ対861にニップされる位置まで搬送されると、折り部がセンサ884に検知されて、モータM4が停止して搬送を停止される。その後、プレスローラ対861にニップされて折り目をつけられ(ステップS11)、図21、図22のように排出される(ステップS12〜S14)。
このように、本実施の形態では、開閉シャッタ807と折りローラ810bとが接するので、折りローラ対810a、810bと開閉シャッタ807との位置関係が安定する。したがって、シート束が折りローラニップに適切に導かれ、折り位置ズレを無くすことができる。これにより、安定した折り位置でシート束が折られる。本実施の形態において、開閉シャッタ807は一方の折りローラ810bと接するようになっているが、これに限らず、シート束の折り搬送を妨げない搬送領域外で他方の折りローラ810aと当接、あるいは両方の折りローラと当接するようにしてもよい。
また、開閉シャッタ807と折りローラ810bとの間にコロ809を介在させることで、折りローラ対810a、810bのニップ形成面に汚れや傷及び変形を与えず、折りローラ対810a、810bはスムースに回転される。
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は、前記実施の形態記載に限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲に記載されている発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の変更ができるものである。