JP4105527B2 - Alc縦壁パネルの取付構造及び取付方法 - Google Patents

Alc縦壁パネルの取付構造及び取付方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、上下層のALC縦壁パネルを建物躯体に取り付ける構造及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ALC縦壁パネル下部を建物躯体に取付ける自重受け金具として、図10および図11に示す自重受け金具51が知られている。(特許文献1参照。)
すなわち、図10に示す自重受け金具51は、ALCパネル(以下パネルという。)の下端部を担持する水平部53と、鉄骨梁上面に溶接固定されるL型アングル9の立設片9aを挟持する垂直部52とからなり、垂直部52にはナット55が固着されており、そのナット55にパネル11の高さ方向の調節用の長ボルト56が螺合されている。
【0003】
また、図11に示すように、この自重受け金具51によって、上段パネル11の下部が鉄骨梁10の上面10aに溶接固定されたL型アングルに取付固定されている。
水平部53と垂直部52とからなる自重受け金具51は、その各垂直部52の下部が二股状となって垂下片54が形成されており、L型アングル9の立設片9aと下側の稲妻プレート57とが挟持された状態で取付けられている。
そして、図11に示すように、この下側の稲妻プレート57がL型アングル9の立設片9aに溶接固定されているとともに、下側の稲妻プレート57に挿通されたボルト7が下段パネル11の上部に埋設されたアンカー12に係合されて、建物躯体に下段パネル11が取付けられている。
【0004】
また、他の稲妻プレート57が自重受け金具51の垂直部52をパネル11の表面との間で挟持した状態で、上側の稲妻プレート57を挿通させたボルト7が上段パネル11の下部に埋設されたアンカー12に螺合することにより、建物躯体に上段パネル11が取付固定されている。
さらに、上段パネル11の上下方向の取付位置を調節できる長ボルト56が、自重受け金具51の垂直部52に設けられている。
この長ボルト56は、その先端がL型アングル9の水平片9bに当接した状態で回動されることにより、L型アングル9の立設片9aに係合された自重受け金具51全体を上下方向に摺動させる。これにより、自重受け金具51の水平部53に担持されたパネル11が上下方向に高さ調節される。
【0005】
また、ALC縦壁パネル下部を建物躯体に取付ける固定金具として、図12および図13に示す固定金具71とそれによるパネル取付構造が知られている。(特許文献2参照。)
この固定金具71は断面が略h型形状であり、垂直板72と係合片74、およびそれらにより形成されるアングル係合部74aから構成されている。
固定金具71は、垂直板72に設けられた長孔72aにボルト7を挿通させて上段パネル11下部の埋設アンカー12に螺合させることにより、パネル11に取付けられる。
そして、L字型アングル9の立設片9aにアングル係合部74aが係合された状態でパネル11の高さ調節がされて、その後に係合片74が立設片9aに溶接固定されている。
また、垂直板72の下部には、下段パネル11の上部固定のために爪73が設けられている。
【0006】
係合片74にはナット75が固着されており、そのナット75に高さ調節ボルト76が螺合されている。
この高さ調節ボルト76は、その先端がL型アングルの水平片9bに当接した状態で回動されることにより、L型アングル9の立設片9aに係合された固定金具71全体を上下方向に摺動させる。これにより、固定金具71の垂直板72に固定された上段パネル11が上下方向に高さ調節される。
【0007】
【特許文献1】
特開平9−177213号公報
【特許文献2】
特開平8−338094号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の技術は次の問題点があった。
すなわち、特許文献1に係る自重受け金具では、パネル高さ調節する長ボルト56の先端(調節点T)がL型アングル9の水平片9bに当接されているために、この当接位置(調節点T)と水平部53におけるパネル幅方向の中心点(パネル厚さ方向の重心点W)との水平距離が長くなる。(図11参照)
この理由として、長ボルト56の頭部が垂直部52に干渉してしまうために、垂直部52に長ボルト56を極端に近づけられないことがある。
また、この長ボルト56を回動させるとボルトが長尺であるためナット55を中心とした「すりこぎ状の歳差運動」が発生する。
そして、これらの要因により、長ボルト56の微少な回動がパネル高さを大きく変化させることとなり、パネル高さの微調節を困難としたり、長ボルト56のすりこぎ状の歳差運動がL型アングルの立設片上における当初の設定位置から自重受け金具51を移動させて隣接パネルとの目地間隔を変化させてしまい、パネル幅方向位置の再調整が必要となったりしていた。また、長尺なボルトであるために、回動持にボルト自身が曲がってしまうこともあった
【0009】
さらに、長ボルトの先端(調節点T)とパネル11縦方向の中心点(パネル高さ方向の重心点P)との垂直距離が長いため、パネルを上方へ高く調節する際に発生する室外方向へパネル11を傾倒させようとするモーメントが大きくなる。
なお、特許文献1では、図11に示すように、上記の歳差運動とパネルの傾倒を規制するためL型アングル9の上面に突起9cが設けられている。
【0010】
特許文献2に係る固定金具71では、パネル高さ調節する高さ調節ボルト76の先端(調節点T)がL型アングル9の水平片9bに当接されている。
そして、固定金具71の垂直板72の長孔72aを挿通して締め付け係合しているボルト7とアンカー12とにより、パネル11の全重量が担持されている。
なお、この固定金具71は上下段パネル間の目地部にシーリング材を十分に充填するためにパネルの自重受け部を小さくすること、もしくは廃止することを課題としており、爪73は自重受けの機能は有しておらず、下段パネルの上部固定用のために設けられている。
【0011】
そのため、パネルの全重量を負担してもそれに耐え得る大きな剪断力あるいは引き抜き強度を備えたアンカー12が必要となる。しかし、ALCパネルは母材が脆弱であるために、それほど大きな引き抜き耐力をアンカー12に具備させることはできない。
さらに、垂直板72および係合片74は板金を折曲させた構造であるため、重量の大きな大型パネルの取付けに対しては、固定金具自体が変形してパネルの傾倒が生じてしまい十分な取付強度を得ることができない。
そこで、本発明の目的は上記問題点を解決して、上下層のALC縦壁パネルを建物躯体に取り付けるとともに、上層パネルの高さ調節が容易であるALC縦壁パネルの取付構造及び取付方法を提供することにある。また、ALC縦壁パネル下部を建物躯体に取り付けるとともに、パネルの高さ調節が容易である自重受け金具を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記課題を解決するために、
鉄骨梁(10)の上面(10a)に固定されたL型アングル(9)に、自重受け金具(1)、プレート金具(13)および取付金具(14)を使用して、上下層のALC縦壁パネル(11)を取付固定するALC縦壁パネルの取付構造であって、
取付金具(14)は、ボルト挿通孔(14b)が設けられた取付板(14a)と、取付板(14a)の両側縁が折り曲げられて形成されたリブ片(14d)とを含み、取付板(14a)とリブ片(14d)との間に溝部(14e)が形成され、ボルト挿通孔(14b)を挿通したボルト(7)が下層パネル(11)の上部アンカー(12)に螺合されることにより、下層パネル(11)に取付金具(14)が取付けられており、
プレート金具(13)のプレート部(13a)の下端部が取付金具(14)の溝部(14e)にはめ込まれ、プレート部(13a)の上部がL型アングル(9)の立設片(9a)に当接された状態で溶接固定されており、
自重受け金具(1)は、上層パネル(11)のパネル表面に当接する垂直片(2)と上層パネル(11)の下方小口面を担持する自重受け片(3)とがL字状を成し、垂直片(2)のパネル当接面と反対側の躯体係止面の両端から垂下する係止片(4)が設けられ、垂直片(2)に設けられた長孔(2a)を挿通したボルト(7)が上層パネル(11)の下部アンカー(12)に螺合されることにより、上層パネル(11)に自重受け金具(1)が取付けられており、
垂直片(2)と係止片(4)との間に形成された係合溝(4a)にL型アングル(9)の立設片(9a)がはめ込まれることにより、自重受け金具(1)が係止されているとともに、垂直片(2)の躯体係止面に固着されたナット(5)に螺合された調節ボルト(6)先端が前記L型アングル(9)の立設片(9a)に当接され、調節ボルト(6)により上層パネル(11)の上下方向の高さが調節された状態で、L型アングル(9)の立設片(9a)に係止片(4)が溶接固定されていることを特徴とするALC縦壁パネルの取付 構造、としたものである。
また、この取付構造に適する自重受け金具を、
ALC縦壁パネルと鉄骨梁上面に固定されたL型アングルとの間に介在させてパネルの上下方向の高さ調節をしてパネル下部を該L型アングルに取付固定する自重受け金具であって、
該自重受け金具は、前記パネル表面に当接する垂直片とパネルを担持する自重受け片とがL字状を成し、前記L型アングルの立設片に係止される係止片が前記垂直片のパネル当接面と反対側の躯体係止面の両端から垂下して設けられており、さらに、その躯体係止面に固着されたナットにパネルの高さ調節をする調節ボルトが螺合され、その調節ボルトの螺刻部の直径はボルト回動用治具が嵌合する嵌合部の直径より大きく、また、該調節ボルト先端が前記L型アングルの立設片に当接される自重受け金具とすることができる。
さらに、本発明においてより好ましい条件を次に示す。
(1)高さ調節ボルトの中心は、躯体係止面から3〜20mm離間している。
(2)調節ボルトは六角穴付きボルトまたは六角穴付き止めネジとする。
(3)調節ボルトは長さが20〜90mmであり、かつ、ナットの高さが10mm以上とする。
(4)垂直片近傍で自重受け片が下方に屈曲されている。
(5)自重受け片の幅方向の端部が下方に折曲されている。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図1〜図9に基づいて説明する。なお、符号は従来例と同一のものは同一符号を付した。
図1に本発明に使用される自重受け金具の一実施形態の斜視図を示し、図2はその(a)正面図、(b)平面図、(c)右側面図を示す。また、図3および図9にその自重受け金具のパネル下部への取付けの状態を示す。
【0014】
図1に示す自重受け金具1は、図3または図9に示すように、ALC縦壁パネル11と鉄骨梁10の上面10aに固定されたL型アングル9との間に介在させて、さらにパネル11の上下方向の高さ調節をしてパネル下部をL型アングル9に取付固定する自重受け金具1である。
この自重受け金具1は、パネル11の表面に当接する垂直片2と下方小口面を担持する自重受け片3とがL字状を形成し、垂直片2のパネル当接面と反対側の躯体係止面の両端から垂下する係止片4が設けられている。
この垂直片2と係止片4との間に形成された係合溝4aにL型アングル9の立設片9aが勘合して自重受け金具1が係止される。
図1に示す自重受け金具1の垂直片2、自重受け片3および係止片4は、1枚の鋼板が折曲されて形成されている。金具の板厚は4mm〜10mmが好ましい。
また、垂直片2には、パネル11に埋設されたアンカー12に螺合させるボルトを挿通する長孔2aが設けられている。
【0015】
さらに、図2(b)に示すように、その躯体係止面には溶接部5aによりナット5が溶接固着されており、このナット5にパネル11の高さ調節をする調節ボルト6が螺合されている。
ナット5と調節ボルト6とのセットを2対以上設けることにより、パネルの水平調節も調節可能となり好ましい。
図5に示すように、調節ボルト6は嵌合部6aと螺刻部6bとからなり、螺刻部の直径6bbがボルト回動用治具が嵌合する嵌合部の直径6aaより大きく設定されている。
また、調節ボルト6はその先端がL型アングル9の立設片9aに当接されるように自重受け金具1に設定されている。
【0016】
調節ボルト6の螺刻部の直径6bbが、ボルト回動用治具が嵌合する嵌合部の直径6aaより大きく設定されていると、ボルト回動治具の嵌合部分が垂直片2に干渉しないため、従来の自重受け金具51と比べて、調節ボルト6の螺刻部6bを垂直片2にさらに近接させて配置することが可能となる。
その結果として、調節ボルト6の先端をL型アングル9の立設片9aの上端部に当接させことが可能となる。
【0017】
調節ボルト6の先端をL型アングル9の立設片9aに当接させるとともに、その状態で調節ボルト6を回動させることにより、次の効果が得られる。
1)調節ボルト6の先端(調節点T)とパネル幅方向の中心点(パネル厚さ方向の重心点W)との水平距離を短くできる。(図9参照)
2)短い調節ボルト6が使用できるため、ナット5を中心とした「すりこぎ状の歳差運動」が発生しない。(高さの長いナットを使用しなくても「すりこぎ状の歳差運動」が発生しない。)
そして、これらにより調節ボルト6の微少な回動によりパネル高さの微調節が可能となり、また、調節ボルト6の回動によるL型アングルの立設片9a上における自重受け金具1の移動がなくなる。
【0018】
さらに、調節ボルト6の先端(調節点T)とパネル11縦方向の中心点(パネル高さ方向の重心点P)との垂直距離が短くなるため、パネルの高さ調節する際に発生する室外方向へパネル11を傾倒させようとするモーメントが小さくなる。
【0019】
自重受け金具1の垂直片2の躯体係止面から調節ボルト6の中心が3〜20mm離間していると、各部材の寸法等によるばらつきが吸収されて鉄骨梁10の上面10aに固定されたL型アングル9の立設片9aに常に当接されるようになり望ましい。
また、調節ボルト6としては大径の頭部がある六角穴付きボルト(図5(a))、六角穴付き止めネジ(図5(b))および凸状嵌合部を有する特殊ボルト(図5(c))が例示される。
とくに、六角穴付き止めネジ(図5(b))は、その螺刻部の直径6bbより大きな部分がなく、またボルト回動治具の嵌合部もさらに小さな直径となり、さらにボールポイントの六角レンチが使用できるため最も好ましい。調節ボルト6の螺刻部の直径6bbは6〜16mmであるとL型アングル9の立設片9aに適切に当接されて好ましい。
【0020】
調節ボルト6はその長さが20〜90mmであり、かつ、ナットの高さが10mm以上であると、十分な高さ調節ができるとともに、すりこぎ状の歳差運動をより小さくすることができる。
さらに、調節ボルト6の長さが30〜60mmであり、かつ、ナットの高さが10〜20mmであると望ましい。
また、調節ボルト6によるパネル高さの調節代を±15mmとすることが好ましい。
例えば、調節ボルト6として六角穴付き止めネジがM12、(螺刻部)長さ50mmに対して、ナットはM12、高さ20mmが例示できる。
【0021】
また、図4に示すように、垂直片2近傍の自重受け片3が下方に屈曲された屈曲部3aが設けられていると、パネル11を室外方向へ傾倒させようとするモーメントが発生してもパネル角部が自重受け金具1に衝接して欠けることがなくなる。
屈曲部3aは、その深さ(パネル小口面との隙間)が1mm以上で、幅を10mm〜30mmとすると、パネル角部の欠け防止が効果的となり望ましい。
また、その最大深さ部分を2mm以上とした円弧状とすると、欠け発生の防止機能が発揮されるとともに金具製作も容易であり好ましい。
【0022】
図1に示すように、自重受け片3の幅方向の端部が下方に折曲された折端部3bが設けられていると、担持されたパネル11の面内方向のロッキングに対して自重受け片3の折端部3bが隙間をもって当接するようになる。これにより、自重受け片3によりパネル下方小口面が損傷することがなくなり好ましい。
この折端部3bは、1枚のパネルを1つの自重受け金具1で担持させる際は自重受け片3の両側端に、また、2つ以上の自重受け金具1で担持させる際はパネル幅方向中心から外側となる片側端のみに設けると良い。
【0023】
次に自重受け金具1を用いたパネル取付構造について、図3および図6〜図9に基づいて説明をする。
鉄骨梁10の上面10aに固定されたL型アングル9に上下層のALCパネル11を取付固定する際は、自重受け金具1の他にプレート金具13(図6)および取付金具14(図7)が使用される。
図6および図8に示すように、プレート金具13は、プレート部13aのL型アングルの立設片9aへの溶接部14fを長く確保するとともに調節ボルトの先端が当たることがないように切欠き部13bと、また、取付金具14がプレート金具13の下方端部から外れないようにする突起部13cとが設けられている。
図7に示す取付金具14は、ボルト挿通孔14bが設けられた取付板14aと、その下部が延長して形成されている突出片14cと、この取付板14aの両側縁が折り曲げられて形成されたリブ片14dとから構成されており、取付板14aとリブ片14dとの間に溝部14eが形成されている。
【0024】
図8および図9に示すように、取付金具14のボルト挿通孔14bおよびワッシャ8を挿通させたボルト7が下層パネル11の上部アンカー12に螺合されて、下層パネル11に取付金具14が取付けられている。
そして、プレート金具13は、その突起部13cを室内側になるように配設してL型アングル9の立設片9aに当接された状態で切欠き部13bの周縁部(溶接部14f)が立設片9aに溶接固定されており、プレート部13aの下方は取付金具14の溝部14eにはめ込まれている。これにより、下層パネル11は、その面外方向の動きが拘束されて建物躯体に取付けられている。
【0025】
また、自重受け金具1は、図3または図9に示すように、調節ボルト6の先端がL型アングル9の立設片9aの上端部に当接しているとともに、係合溝4aがL型アングル9の立設片9aに係合された状態でL型アングルの立設片9aに係止片4が溶接固定されている。
このとき図9に示すように、自重受け金具1の係合溝4aにプレート金具13のプレート部13aおよびL型アングルの立設片9aを併せて狭持させても、また、図8に示すように、L型アングルの立設片9aのみを狭持させても良い。
そして、上層パネル11の下端部が自重受け片3に担持されているとともに、自重受け金具1の垂直片に設けられた長孔2aを挿通させたボルト7が、上層パネル11の下部アンカー12に螺合されて、上層パネル11に自重受け金具1が取付けられている。
なお、上記のパネル取付構造によれば自重受け金具1の係止片4をL型アングルに溶接固定する前に、L型アングル9の立設片9aの上端部に当接している調節ボルト6を回動させることにより、自重受け金具1の自重受け片3に担持されている上層パネル11の上下方向の高さを調節することができる。
【0026】
さらに、1枚の大型パネル(例えば、幅1000mm以上、長さ2000mm以上、厚さ100mm以上)の建物躯体への取付の際に、自重受け金具1、プレート金具13および取付金具15のセットをその幅方向に2カ所以上に設置すると、重量の大きな大型パネルであっても担持できるとともに、パネルの高さやパネルの水平性が容易に調節可能となり好ましい。
【0027】
次に自重受け金具1を用いたパネル取付方法について、図3および図6〜図9に基づいてその工程を説明する。なお、下層パネル11の下部は建物躯体に既に取付固定されているものとする。
(1)図8および図9に示すように、取付金具14のボルト挿通孔14bおよびワッシャ8を挿通させたボルト7を、下層パネル11の上部アンカー12に螺合させて、下層パネル11に取付金具14を取付ける。
(2)プレート金具13を、その突起部13cを室内側になるように配設して、プレート部13aの下方を取付金具14の溝部14eにはめ込み、そしてL型アングル9の立設片9aに当接させた状態で切欠き部13bの周縁部(溶接部14f)を立設片9aに溶接固定する。
これにより、下層パネル11は、その面外方向の動きが拘束されて建物躯体に取付けられる。
【0028】
(3)上層パネル11の下端部を自重受け片3が担持する状態で、自重受け金具1の垂直片に設けられた長孔2aを挿通させたボルト7を、上層パネル11の下部アンカー12に螺合させて、上層パネル11に自重受け金具1を取付ける。
(4)図3または図9に示すように、自重受け金具1の調節ボルト6の先端をL型アングル9の立設片9aの上端部に当接させるとともに、係合溝4aをL型アングル9の立設片9aに係合させる。
このとき図9に示すように、自重受け金具1の係合溝4aにプレート金具13のプレート部13aおよびL型アングルの立設片9aを併せて狭持させても、また、図8に示すように、L型アングルの立設片9aのみを狭持させても良い。
【0029】
(5)調節ボルト6を回動させることにより、自重受け金具1の自重受け片3に担持されている上層パネル11の上下方向の高さを調節する。
(6)所定の高さに上層パネル11を調整後、L型アングルの立設片9aに自重受け金具1の係止片4を溶接部4bにより室内側より溶接固定する。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、上下層のALC縦壁パネルを建物躯体に取り付けることができるとともに、自重受け金具に設けられた調節ボルト6の微少な回動により上層パネル高さの微調節が可能となる。
また、上層パネルの高さ調節時に、調節ボルトの回動によるL型アングルの立設片上における自重受け金具の移動がなくなるため、上層パネルの高さ調節および上層パネルを所定位置へ取付けることが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用される自重受け金具の一実施形態を示す斜視図。
【図2】
(a)本発明に使用される自重受け金具の一実施形態を示す正面図。
(b)本発明に使用される自重受け金具の一実施形態を示す平面図。
(c)本発明に使用される自重受け金具の一実施形態を示す右側面図。
【図3】本発明に使用される自重受け金具がパネル下部に取り付けられる状態を示す一部破断説明図。
【図4】本発明に使用される自重受け金具がパネル下部に取り付けられた状態を示す断面図。
【図5】本発明に使用される自重受け金具の調節ネジの例を示す斜視図。
【図6】本発明自重受け金具とともに使用される稲妻型プレートを示す斜視図。
【図7】本発明自重受け金具とともに使用されるパネル上部固定金具を示す斜視図。
【図8】自重受け金具を用いた本発明のパネルの取付構造の一実施形態を示す斜視図。
【図9】自重受け金具を用いた本発明のパネルの取付構造の一実施形態を示す断面図。
【図10】従来例の自重受け金具を示す斜視図。
【図11】従来例の自重受け金具を示す断面図。
【図12】従来例のパネル下部の取付金具を示す斜視図。
【図13】従来例のパネル下部の取付金具を示す断面図。
【符号の説明】
1 自重受け金具
2 垂直片
2a 長孔
3 自重受け片
3a 屈曲部
3b 折端部
4 係止片
4a 係合溝
4b 溶接部
5 ナット
5a 溶接部
6 調節ボルト
6a 嵌合部
6aa 嵌合部の直径
6b 螺刻部
6bb 螺刻部の直径
7 ボルト
8 ワッシャ
9 L型アングル
9a 立設片
9b 水平片
9c 突起
10 梁
10a 上面
11 ALCパネル
12 アンカー
13 プレート金具
13a プレート部
13b 切欠き部
13c 突起部
14 取付金具
14a 取付板
14b ボルト挿通孔
14c 突出片
14d リブ片
14e 溝部
14f 溶接部
51 自重受け金具
52 垂直部
53 水平部
54 垂下片
55 ナット
56 長ボルト
57 稲妻プレート
71 固定金具
72 垂直板
72a 長孔
73 爪
74 係合片
74a アングル係合部
75 ナット
76 高さ調節ボルト
T 調節点
P パネル高さ方向の重心点
W パネル厚さ方向の重心点

Claims (7)

  1. 鉄骨梁(10)の上面(10a)に固定されたL型アングル(9)に、自重受け金具(1)、プレート金具(13)および取付金具(14)を使用して、上下層のALC縦壁パネル(11)を取付固定するALC縦壁パネルの取付構造であって、
    取付金具(14)は、ボルト挿通孔(14b)が設けられた取付板(14a)と、取付板(14a)の両側縁が折り曲げられて形成されたリブ片(14d)とを含み、取付板(14a)とリブ片(14d)との間に溝部(14e)が形成され、ボルト挿通孔(14b)を挿通したボルト(7)が下層パネル(11)の上部アンカー(12)に螺合されることにより、下層パネル(11)に取付金具(14)が取付けられており、
    プレート金具(13)のプレート部(13a)の下端部が取付金具(14)の溝部(14e)にはめ込まれ、プレート部(13a)の上部がL型アングル(9)の立設片(9a)に当接された状態で溶接固定されており、
    自重受け金具(1)は、上層パネル(11)のパネル表面に当接する垂直片(2)と上層パネル(11)の下方小口面を担持する自重受け片(3)とがL字状を成し、垂直片(2)のパネル当接面と反対側の躯体係止面の両端から垂下する係止片(4)が設けられ、垂直片(2)に設けられた長孔(2a)を挿通したボルト(7)が上層パネル(11)の下部アンカー(12)に螺合されることにより、上層パネル(11)に自重受け金具(1)が取付けられており、
    垂直片(2)と係止片(4)との間に形成された係合溝(4a)にL型アングル(9)の立設片(9a)がはめ込まれることにより、自重受け金具(1)が係止されているとともに、垂直片(2)の躯体係止面に固着されたナット(5)に螺合された調節ボルト(6)先端が前記L型アングル(9)の立設片(9a)に当接され、調節ボルト(6)により上層パネル(11)の上下方向の高さが調節された状態で、L型アングル(9)の立設片(9a)に係止片(4)が溶接固定されていることを特徴とするALC縦壁パネルの取付構造。
  2. 自重受け金具(1)の係合溝(4a)に、プレート金具(13)のプレート部(13a)の上部およびL型アングル(9)の立設片(9a)を併せて狭持させている請求項1記載のALC縦壁パネルの取付構造。
  3. プレート金具(13)に、プレート部(13a)のL型アングル(9)の立設片(9a)への溶接部(14f)を長く確保するとともに調節ボルト(6)の先端が当たらないようにするための切欠き部(13b)が設けられ、切欠き部(13b)の周縁部が立設片(9a)に溶接固定されている請求項1又は2記載のALC縦壁パネルの取付構造。
  4. プレート金具(13)に、取付金具(14)がプレート部(13a)の下端部から外れないようにするための室内側に突出する突起部(13c)が設けられている請求項1〜3のいずれか1項に記載のALC縦壁パネルの取付構造。
  5. 自重受け金具(1)に、垂直片(2)近傍で自重受け片(3)が下方に屈曲された屈曲部(3a)が設けられている請求項1〜4のいずれか1項に記載のALC縦壁パネルの取付構造。
  6. 自重受け金具(1)に、自重受け片(3)の幅方向の端部が下方に折曲された折端部(3b)が設けられている請求項1〜5のいずれか1項に記載のALC縦壁パネルの取付構造。
  7. 鉄骨梁(10)の上面(10a)に固定されたL型アングル(9)に、自重受け金具(1)、プレート金具(13)および取付金具(14)を使用して、上下層のALC縦壁パネル(11)を取付固定するALC縦壁パネルの取付方法であって、
    取付金具(14)は、ボルト挿通孔(14b)が設けられた取付板(14a)と、取付板(14a)の両側縁が折り曲げられて形成されたリブ片(14d)とを含み、取付板(14a)とリブ片(14d)との間に溝部(14e)が形成され、ボルト挿通孔(14b)を挿通したボルト(7)を下層パネル(11)の上部アンカー(12)に螺合することにより、下層パネル(11)に取付金具(14)を取付ける工程と、
    プレート金具(13)のプレート部(13a)の下端部を取付金具(14)の溝部(14e)にはめ込み、プレート部(13a)の上部をL型アングル(9)の立設片(9a)に当接させた状態で溶接固定する工程と、
    自重受け金具(1)は、上層パネル(11)のパネル表面に当接する垂直片(2)と上層パネル(11)の下方小口面を担持する自重受け片(3)とがL字状を成し、垂直片(2)のパネル当接面と反対側の躯体係止面の両端から垂下する係止片(4)が設けられ、垂直片(2)に設けられた長孔(2a)を挿通したボルト(7)を上層パネル(11)の下部アンカー(12)に螺合することにより、上層パネル(11)に自重受け金具(1)を取付ける工程と、
    垂直片(2)と係止片(4)との間に形成された係合溝(4a)にL型アングル(9)の立設片(9a)がはめ込むことにより、自重受け金具(1)を係止させるとともに、垂直片(2)の躯体係止面に固着されたナット(5)に螺合された調節ボルト(6)先端を前記L型アングル(9)の立設片(9a)に当接させる工程と、
    調節ボルト(6)を回動させることにより上層パネル(11)の上下方向の高さを調節し、その後L型アングル(9)の立設片(9a)に係止片(4)を溶接固定する工程とを含むことを特徴とするALC縦壁パネルの取付方法。
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