JP4104979B2 - 歩数測定機能付き内臓脂肪計 - Google Patents

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Description

【技術分野】
【0001】
この発明は、歩数測定機能を有するとともに、腹部における内臓脂肪に関する定量的な情報を求めることもできる、歩数測定機能付き内臓脂肪計に関する。
【背景技術】
【0002】
体内の脂肪量を適切な量に維持することは成人病等を防ぎ健康を保つ上で必要であり、かかる体内の脂肪量を適切に維持するため、日常摂取されるエネルギー(カロリー)と基礎代謝、運動、身体動作そして食物の消化吸収等のバランスを保つ必要がある。そして、歩行、走行等の運動は、カロリーを消費するための手段として日常的に簡易に用いることができる。また、これらの運動と、該運動に伴う運動量や消費カロリーとの関係を知ることができる機器や、体内の脂肪量を知ることができる各種の機器がある。
【0003】
これらの機器のうち、歩行に伴う運動量や消費カロリーを手軽に知ることができるものとして、歩数計(いわゆる「万歩計(登録商標)」と一般に称される)がある。この歩数計は、身体の腰部等に取り付けることにより歩行や走行の歩数をカウントする機器であり、この歩数と歩幅、体重、年齢等の所要の個人データに基づいて消費カロリーを推定できるようにされたものもある。また、歩行、走行に要した時間を測定して一定時間の平均速度を求め、これに基づいて消費カロリーを推定するものもある。
【0004】
一方、身体の体脂肪重量又は体脂肪率を測定できる機器として体脂肪計がある。この体脂肪計は、身体の部位に電極を接触させることによって測定された人体のインピーダンスである生体インピーダンスと、体重や身長や年齢等の所要の個人データとから、体脂肪重量又は体脂肪率を求め得るものである。
【0005】
さらに、自転車式エルゴメーターを使用したトレーニング装置がある。この装置によると、一定の運動量や消費カロリーに相当する運動を含むメニューを決定し、このメニューに従ってトレーニングを行うものである。また、かかるトレーニング装置のハンドル部分に電極を設け、体脂肪率を測定できるようにしたものもある。
【0006】
ここで、上記歩数計によれば、測定された歩数に基づく運動量や消費カロリーを知ることができ、目標とする運動量等に応じた歩行等の運動を行うことはできるが、その測定された運動に伴って変化した体内の脂肪の変化まで知ることはできない。
【0007】
また、体内の脂肪のうち、特に腹部における内臓部分やその周辺に付着する、いわゆる腹部内臓脂肪と呼ばれる脂肪が成人病等との相関が強いと考えられるので、体内脂肪のうち腹部内臓脂肪に関する情報を求め得る装置が望まれるところである。
【0008】
しかし、前記従来の体脂肪計では、身体の全体に着目した体脂肪率等を求めことができるにすぎず、特に内臓の部位に着目した脂肪に関する情報を求めることができず、内臓の部位に着目した脂肪に関する情報を求めることができる装置が望まれた。しかも、スポーツセンター等に設置される大型の機器ではなく、個人が日常的に携帯して手軽に用い得るものが望まれた。
【0009】
そこで、本発明は、歩行等の運動に伴う運動量を求めることができるとともに、腹部における内臓脂肪に関する定量的な情報を求めることができ、かつ日常的に携帯して手軽に用いることが可能な装置を提供することを目的とする。
【発明の開示】
【0010】
本発明の歩数測定機能付き内臓脂肪計は、被検者の歩行等の運動に伴う歩数を測定する歩数測定手段を有するとともに本体が携帯可能に形成されており、
被検者の人体の胴の部位における周回の寸法であるウエストサイズを含む身体データを入力することができ、
前記身体データの所定の演算式に基づく演算処理により前記被検者の腹部内臓脂肪に関する定量的な情報を求めることができ、
求められた測定結果を表示するための表示手段を有してなり、
前記腹部内臓脂肪に関する定量的な情報を求めるための演算式による演算処理が、前記被検者のウエストサイズを含んでされるものであり、
前記表示手段に、少なくとも前記歩数測定手段により測定された歩数が表示されるように構成されている。
【0011】
これにより、本発明の歩数測定機能付き内臓脂肪計にあっては、歩数データを介して表現される歩行等の運動に伴う運動量を測定できるとともに、上記ウエストサイズに基づく腹部内臓脂肪に関する定量的な情報を求めることもできる。そして、本発明の歩数測定機能付き内臓脂肪計は、携帯可能に形成され日常的に携帯できるので、歩行等に伴う運動量と腹部内臓脂肪に関する定量的な情報とを手軽に何時でも測定することが可能である。そして、歩行の前後における腹部内臓脂肪を測定することにより、歩行等に伴う運動に対する内臓脂肪の変化に関する定量的な情報を手軽に何時でも知ることができる。
【0012】
また、本発明の歩数測定機能付き内臓脂肪計を、被検者の歩行等の運動に伴う歩数を測定する歩数測定手段を有するとともに本体を携帯可能に形成し、
被検者の人体の胴の部位における周回の寸法であるウエストサイズを含む身体データを入力することができ、
前記身体データの所定の演算式に基づく演算処理により前記被検者の腹部内臓脂肪横断面積を求めることができ、
求められた測定結果を表示するための表示手段を備え、
前記腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式による演算処理を、身体データとして前記被検者のウエストサイズを含んで行うようにし、
前記表示手段に、少なくとも前記歩数測定手段により測定された歩数が表示されるように構成することができる。
【0013】
この発明の歩数測定機能付き内臓脂肪計によると、歩数データを介して表現される歩行等の運動に伴う運動量を測定できるとともに、上記ウエストサイズに基づく腹部内臓脂肪に関する定量的な情報として、内臓脂肪量と相関の高い腹部内臓脂肪横断面積を求めることができる。
【0014】
そして、この発明の歩数測定機能付き内臓脂肪計は、携帯可能に形成され日常的に携帯できるので、歩行等に伴う運動量と腹部内臓脂肪横断面積とを手軽に何時でも測定することができる。そして、歩行の前後における腹部内臓脂肪横断面積を測定することにより、歩行等に伴う運動に対する内臓脂肪の変化に関する量的な情報を手軽に何時でも知ることができる。
【0015】
また、歩数測定機能付き内臓脂肪計を、前記歩数測定手段により測定された歩数データを記憶しておくことができ、
第一の身体データに基づく演算処理により求められた第一の腹部内臓脂肪横断面積と、該第一の腹部内臓脂肪横断面積が求められた後に前記歩数測定手段により測定された歩数データと、その後にさらに第二の身体データに基づく演算処理により求められた第二の腹部内臓脂肪横断面積とに基づいて、
前記歩数データに対する、腹部内臓脂肪横断面積の変化を演算する内臓脂肪変化演算手段を有する構成とすることができる。
【0016】
この発明の歩数測定機能付き内臓脂肪計によると、歩行等の運動の前後における前記第一の腹部内臓脂肪横断面積及び第二の腹部内臓脂肪横断面積より求められる腹部内臓脂肪横断面積の変化について、歩数測定手段により測定された歩数データによって把握される運動量に対する変化として演算し、評価することが可能になる。これにより、歩行等の運動が腹部内臓脂肪を消費させる効果をより明確に把握することができる。
【0017】
前記歩数のデータに対する腹部内臓脂肪の変化の演算には、前記第一の腹部内臓脂肪横断面積と第二の腹部内臓脂肪横断面積との差である腹部内臓脂肪横断面積の差を求め、前記歩数データに対する腹部内臓脂肪横断面積の差の比を求めるものがある。その他、歩数データより歩行距離等の運動量を求め、該運動量に対する前記腹部内臓脂肪横断面積の差の比を求めるものを挙げることができる。その他、前記歩数のデータに対する腹部内臓脂肪の変化の演算として、前記腹部内臓脂肪横断面積の差に相当する内臓脂肪量を求め、歩数データより求めた消費カロリーに対する該内臓脂肪量の比を求めるもの等、歩行等の前後における腹部内臓脂肪横断面積の変化を前記第一の腹部内臓脂肪横断面積と第二の腹部内臓脂肪横断面積の差より求め、前記歩数データに基づいて求められる運動量に対する腹部内臓脂肪の変化を評価する各種の演算が含まれる。
【0018】
また、歩数測定機能付き内臓脂肪計を、前記第一の身体データに基づく演算処理による第一の腹部内臓脂肪横断面積の測定、及び前記第二の身体データに基づく演算処理による第二の腹部内臓脂肪横断面積の測定を指示する内臓脂肪測定指示手段と、
前記第一の腹部内臓脂肪横断面積を求める演算の終了が検知されると、前記歩数測定手段による歩数データの測定の開始を指示する歩数測定開始指示手段とを備え、
前記歩数測定手段による歩数の測定の終了が検知されると、前記内臓脂肪測定指示手段が第二の腹部内臓脂肪横断面積の測定を指示し、
前記内臓脂肪変化演算手段が、前記測定された第一の腹部内臓脂肪横断面積及び第二の腹部内臓脂肪横断面積と歩数データとに基づいて、前記歩数データに対する腹部内臓脂肪の変化を演算するように構成することができる。
【0019】
これにより、歩行等の運動を開始する前における第一の腹部内臓脂肪横断面積と、歩行等に伴う歩数データの測定と、運動後における第二の腹部内臓脂肪横断面積の測定とを、操作ミス等を起こすことなく確実に行えるので、歩行等に対する腹部内臓脂肪横断面積の変化の測定を確実たらしめることができる。
【0020】
また、前記内臓脂肪変化演算手段を、前記歩数のデータに基づいて被検者の歩行等の運動によって消費された消費カロリーを演算するとともに、
前記歩数のデータに対する腹部内臓脂肪の変化として、消費カロリーに対する腹部内臓脂肪の変化としての内臓脂肪消費率を求めるように構成できる。これにより、前記歩数のデータに基づき該歩数に伴う運動量として消費カロリーを求めるので、エネルギー量として表される消費カロリーに対する腹部内臓脂肪の変化を把握できる。これにより、該消費カロリーを介して、腹部内臓脂肪の変化と摂取食物等とを明確に対応付けることもできるので便利である。
【0021】
また、前記被検者の歩行等に伴う消費カロリー及び内臓脂肪消費率を求めることができる歩数測定機能付き内臓脂肪計について、被検者の歩幅及び体重を入力できるようにするとともに、前記内臓脂肪変化演算手段を、前記測定された歩数データと、前記入力された被検者の歩幅及び体重とに基づいて、前記消費カロリー及び前記内臓脂肪消費率を求めるようにすることができる。
【0022】
即ち、歩数データと、前記入力された被検者の歩幅及び体重のデータとにより、被検者が一定距離を歩行等することによって消費した運動量である消費カロリーを求めることができる。そして、この消費カロリーと、腹部内臓脂肪の変化とから内臓脂肪消費率を求めることができる。
【0023】
そして、前記被検者の歩行等に伴う消費カロリー及び内臓脂肪消費率を求めることができる歩数測定機能付き内臓脂肪計について、前記内臓脂肪消費率を記憶しておくことができ、該内臓脂肪消費率と、前記測定された第一の腹部内臓脂肪横断面積及び第二の腹部内臓脂肪横断面積より求められる腹部内臓脂肪の変化量とから、消費カロリーを推定する演算を行うように構成することができる。
【0024】
一方、前記被検者の歩行等に伴う消費カロリー及び内臓脂肪消費率を求めることができる歩数測定機能付き内臓脂肪計について、前記内臓脂肪消費率を記憶しておくことができ、該内臓脂肪消費率と、前記歩数データの測定に基づき求められる消費カロリーとから腹部内臓脂肪の変化量を推定する演算を行うように構成することもできる。
【0025】
前記求められる内臓脂肪消費率は、消費カロリーに換算された一定の運動量に対して腹部内臓脂肪を消費する率を表すものであり、被検者個人の体質に基づく固有のものである。かかる腹部内臓脂肪消費率を一旦求めることができると、運動に伴う消費カロリーを測定することにより、該測定された消費カロリーと腹部内臓脂肪消費率とから消費された腹部内臓脂肪を推定することが可能である。一方、腹部内臓脂肪を消費することによる腹部内臓脂肪の変化を測定することにより、該測定された腹部内臓脂肪の変化と内臓脂肪消費率とから消費カロリーを推定することが可能である。
【0026】
そして、前記被検者の歩行等に伴う消費カロリー及び内臓脂肪消費率を求めることができる歩数測定機能付き内臓脂肪計について、前記消費カロリー及び内臓脂肪消費率を記憶しておくことができ、
前記内臓脂肪変化演算手段を、前記歩数データと、消費カロリー及び内臓脂肪消費率とに基づいて、目標とする内臓脂肪の一定量を消費させるための、歩数、歩行距離、消費カロリーを求めるように構成することができる。
【0027】
これにより、被検者が腹部内臓脂肪の一定量を消費させたい場合に、これを目標値として設定すると、該腹部内臓脂肪の一定量を消費させるために必要な、歩数、歩行距離、消費カロリーを知ることができる。そして、かかる歩数等を、歩行等の運動の目安とできるので便利である。
【0028】
また、被検者の歩幅及び体重を入力できるようにされた歩数測定機能付き内臓脂肪計について、前記歩数測定手段による歩数の測定を開始した後における時間を測定できるようにし、
前記内臓脂肪変化演算手段が、歩数データと前記歩幅とから被検者の移動した距離と、該移動距離と移動に要した時間とから平均移動速度を求めるとともに、
該平均移動速度に基づいて、前記移動に伴う消費カロリーを求めるように構成することができる。
【0029】
また、以上の内臓脂肪消費率を求めることができる歩数測定機能付き内臓脂肪計について、前記歩数測定手段による歩数の測定を開始した後における時間を測定することができ、歩行等の特定の種類の運動の開始後に一定時間毎に腹部内臓脂肪横断面積を測定できるようにされており、
一定時間毎に測定された腹部内臓脂肪横断面積を前記第一の腹部内臓脂肪横断面積と順次に比較し、前記第一の腹部内臓脂肪横断面積と前記一定時間毎に測定される腹部内臓脂肪横断面積との差が検出されるまでの時間を測定することにより、前記特定の種類の運動を開始した後に内臓脂肪の燃焼が開始されるまでの時間を測定することができ、
該内臓脂肪の燃焼が開始されるまでに経過する時間である内臓脂肪燃焼開始時間を記憶することができ、
前記特定の種類の運動を開始してから前記内臓脂肪燃焼開始時間を経過した後に前記歩数測定手段により測定される歩数データに基づいて被検者の歩行等の運動によって消費される消費カロリーを演算し、この消費カロリーに対する腹部内臓脂肪の変化として、修正された内臓脂肪消費率を求めるように構成することができる。
【0030】
この歩数測定機能付き内臓脂肪計によると、前記脂肪燃焼開始時間が経過した後の腹部内臓脂肪自体の消費が始まって以降における、前記歩数データに基づく被検者の歩行等の運動に伴う消費カロリーに対する内臓脂肪消費率を求めることができる。
【0031】
即ち、人体における前記腹部内臓脂肪は、歩行等の運動開始後直ちに消費が始まるのでなく、人体に蓄えられるグリコーゲン等の消費が始まった後の一定時間が経過してから、その消費が開始される。従って、腹部内臓脂肪自体の直接的な消費に対応する歩数や消費カロリー等を知りたい場合には、前記人体の消費のメカニズムに対応させ、腹部内臓脂肪自体の消費が始まってから以降の歩数や消費カロリー等を知ることが必要である。そして、腹部内臓脂肪自体の消費が始まるまでの前記一定の時間は、歩行や走行等の運動の種類と、被検者の体質等とに基づく固有のものである。
【0032】
当該歩数測定機能付き内臓脂肪計によると、かかる一定の時間を上記脂肪燃焼開始時間として求めることができる。そして、該脂肪燃焼開始時間が一旦求められた以降に、この脂肪燃焼開始時間の経過後の消費カロリーに対する腹部内臓脂肪の変化として修正された内臓脂肪消費率が求められる。そして、この修正された内臓脂肪消費率によれば、腹部内臓脂肪自体の直接的な消費に結びつく消費カロリーに対する腹部内臓脂肪の変化を知ることができる。
【0033】
また、前記内臓脂肪消費率を求めることができる歩数測定機能付き内臓脂肪計について、複数回にわたって求められた前記内臓脂肪消費率の平均値を求めるように構成することができ、複数回にわたって求められた前記内臓脂肪消費率の累積値を求めるように構成することもできる。
【0034】
また、前記修正された内臓脂肪消費率を求めることができる歩数測定機能付き内臓脂肪計について、複数回にわたって求められた前記修正された内臓脂肪消費率の平均値を求めるように構成することができ、複数回にわたって求められた前記修正された内臓脂肪消費率の累積値を求めるように構成することもできる。
【0035】
また、前記被検者の腹部内臓脂肪横断面積を求めることができる歩数測定機能付き内臓脂肪計において、腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式を、多数の標本とされる人体の腹部の断層撮影により得られた腹部内臓脂肪横断面積の実際の測定値と、該標本とされた人体の身体データとの相関の統計的処理により創成し、
前記腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式による演算処理を、前記被検者のウエストサイズを含んでする構成とすることができる。
【0036】
また、前記被検者の腹部内臓脂肪横断面積を求めることができる歩数測定機能付き内臓脂肪計において、被検者の人体の胴の部位における周回の寸法であるウエストサイズ、身長及び体重を含む身体データを入力することができ、
前記腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式を、多数の標本とされる人体の腹部の断層撮影により得られた腹部内臓脂肪横断面積の実際の測定値と、該標本とされた人体の身体データとの相関の統計的処理により創成し、
前記腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式による演算処理を、前記被者者のウエストサイズ、及び被検者の身長と体重とに基づき求められるBMIを含んでする構成とすることができる。
【0037】
また、前記被検者の腹部内臓脂肪横断面積を求めることができる歩数測定機能付き内臓脂肪計において、被検者の人体の胴の部位における周回の寸法であるウエストサイズ、身長、体重、及び腹部皮下脂肪厚を含む身体データを入力することができ、
前記腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式を、多数の標本とされる人体の腹部の断層撮影により得られた腹部内臓脂肪横断面積の実際の測定値と、該標本とされた人体の身体データとの相関の統計的処理により創成し、
前記腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式による演算処理を、前記被検者のウエストサイズ、被検者の身長と体重とに基づき求められるBMI、及び腹部皮下脂肪厚を含んでする構成とすることができる。
【0038】
また、前記被検者の腹部内臓脂肪横断面積を求めることができる歩数測定機能付き内臓脂肪計において、被検者の人体の末端に接触させる電極を介して測定される前記被検者の身体のインピーダンスに基づき体脂肪率を求めることができる体脂肪率測定手段を備え、
前記腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式を、多数の標本とされる人体の腹部の断層撮影により得られた腹部内臓脂肪横断面積の実際の測定値と、該標本とされた人体の身体データとの相関の統計的処理により創成し、
前記腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式による演算処理を、前記被検者のウエストサイズ、及び体脂肪率を含んでする構成とすることができる。
【0039】
また、前記被検者の腹部内臓脂肪横断面積を求めることができる歩数測定機能付き内臓脂肪計において、被検者の人体の胴の部位における周回の寸法であるウエストサイズ、及び腹部皮下脂肪厚を含む身体データを入力することができ、
被検者の人体の末端に接触させる電極を介して測定される前記被検者の身体のインピーダンスに基づき体脂肪率を求めることができる体脂肪率測定手段を備え、
前記腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式を、多数の標本とされる人体の腹部の断層撮影により得られた腹部内臓脂肪横断面積の実際の測定値と、該標本とされた人体の身体データとの相関の統計的処理により創成し、
前記腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式による演算処理を、前記被検者のウエストサイズ、腹部皮下脂肪厚、及び体脂肪率を含んでする構成とすることができる。
【0040】
また、前記被検者の腹部内臓脂肪横断面積を求めることができる歩数測定機能付き内臓脂肪計において、被検者の人体の胴の部位における周回の寸法であるウエストサイズ、身長、及び体重を含む身体データを入力することができ、
被検者の人体の末端に接触させる電極を介して測定される前記被検者の身体のインピーダンスに基づき体脂肪率を求めることができる体脂肪率測定手段を備え、
前記腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式を、多数の標本とされる人体の腹部の断層撮影により得られた腹部内臓脂肪横断面積の実際の測定値と、該標本とされた人体の身体データとの相関の統計的処理により創成し、
前記腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式による演算処理を、前記被検者のウエストサイズ、被検者の身長と体重とに基づき求められるBMI、及び体脂肪率を含んでする構成とすることができる。
【0041】
また、前記被検者の腹部内臓脂肪横断面積を求めることができる歩数測定機能付き内臓脂肪計において、被検者の人体の胴の部位における周回の寸法であるウエストサイズ、身長、体重、及び腹部皮下脂肪厚を含む身体データを入力することができ、
被検者の人体の末端に接触させる電極を介して測定される前記被検者の身体のインピーダンスに基づき体脂肪率を求めることができる体脂肪率測定手段を備え、
前記腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式を、多数の標本とされる人体の腹部の断層撮影により得られた腹部内臓脂肪横断面積の実際の測定値と、該標本とされた人体の身体データとの相関の統計的処理により創成し、
前記腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式による演算処理を、前記被検者のウエストサイズ、被検者の身長と体重とに基づき求められるBMI、腹部皮下脂肪厚、及び体脂肪率を含んでする構成とすることができる。
【0042】
また、前記被検者の腹部内臓脂肪横断面積を求めることができる歩数測定機能付き内臓脂肪計において、被検者の人体の末端に接触させる電極を介して被検者の身体のインピーダンスを測定できるインピーダンス測定手段を有し、
前記被検者の腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式を、多数の標本とされる人体の腹部の断層撮影により得られた腹部内臓脂肪横断面積の実際の測定値と、該標本とされた人体の身体データとの相関の統計的処理により創成し、
前記腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式による演算処理を、前記被検者のウエストサイズ及び身体のインピーダンスを含んでする構成とすることができる。
【0043】
また、腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式が、多数の標本とされる人体の腹部の断層撮影により得られた腹部内臓脂肪横断面積の実際の測定値と、該標本とされた人体の身体データとの相関の統計的処理により創成されてなる歩数測定機能付き内臓脂肪計において、
前記腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式による演算処理が、前記被検者の年齢による補正項及び/又は性別による補正項を含んでされる構成とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0044】
本発明を実施するための最良の形態について、第1図乃至第4図に基づいて説明する。第1図は本発明の一例である歩数測定機能付き内臓脂肪計10(以下、「内臓脂肪計10」という)の斜視図である。この内臓脂肪計10は、以下に詳しく説明するように、被検者の腹部の内臓脂肪に関する測定を行えることに加え、一般に歩数計と呼ばれる機器としての機能も用い得るように構成されている。
【0045】
即ち、この内臓脂肪計10は、腹部の内臓脂肪に関する測定を行うための各部材と、歩数計として機能させるための歩数測定手段とが、本体1に一体に組み込まれた構成とされている。
【0046】
そして、この内臓脂肪計10は、取り付け具11を介して人の衣服の腰部のベルトに本体1を取り付けることにより、日常的に携帯できるようになっている。本体1は、人が日常的に携帯して使用可能な重量や寸法とされている。
【0047】
なお、内臓脂肪計10の人体への着用は、上記ベルトへ取り付ける以外にも、帽子、首掛け、ポケットに取り付ける他、腕時計のごとく手首に巻き付けるようにしてもよく、人体に携帯する各種の着用の仕方を適用できる。
【0048】
本体1は、表面1a及び裏面1bと、その外周を囲む正面1cや背面1d等の四つの端面とからなるカード型に形成されている。そして、本体1の表面1aには操作部6と、表示部7とが配設されている。操作部6には、操作キーとして、切り替えキー8と、開始/終了キー9と、選択キー5やデクリメントキー4a等からなるデータ入力キーと、が設けられている。
【0049】
切り替えキー8は、この内臓脂肪計10に備わる複数の機能の中から選択するためのキーである。即ち、切り替えキー8を操作することによって、内臓脂肪計10を歩数計として使うか、内臓脂肪の測定に使うか、あるいはその双方を組み合わせた使い方とするかを選択できるようになっている。
【0050】
そして、この切り替えキー8の操作により、内臓脂肪の測定と歩数の測定の双方が組み合わされたモードが選択されると、後に説明する内臓脂肪変化演算制御ルーチンを実行できるようにもなっている。また、開始/終了キー9は、後に説明する歩数測定手段による歩数のカウントの開始や終了を行うためのキーである。
【0051】
データ入力キーは、被検者のウエストサイズや体重等の身体データを入力するためのキーである。この内臓脂肪計10では、データ入力キーとして、身体データの項目を選択するための選択キー5と、数値データを減少させるためのデクリメントキー4aと、数値データを増加させるためのインクリメントキー4bとが設けられている。
【0052】
そして、かかるキー4aや5等の操作を介して、数値データからなる各種のデータを入力できるようになっている。なお、かかるデータ入力キーをいわゆるテンキーによって構成するのであっても構わない。
【0053】
そして、切り替えキー8の操作により選択された上記各機能に応じて、必要な所要の身体データを、キー4a、4b、5により入力できるようにされている。即ち、例えば、切り替えキー8の操作によって内臓脂肪の測定の機能が選択されると、選択キー5によって選択できる項目は、内臓脂肪の測定に必要な身体データの項目となる。また、歩数計としての使用が選択されると、選択キー5によって選択できる項目は、歩数計として機能させるための身体データの項目となる。
【0054】
そして、歩数計として機能させるための身体データの項目には、体重、歩幅、単位消費カロリー等がある。また、内臓脂肪の測定を行うための身体データの項目には、ウエストサイズ、身長、体重、腹部皮下脂肪厚、性別、年齢等がある。ここで、ウエストサイズとは被検者の人体の胴の部位における周回の寸法である。
【0055】
このウエストサイズとして、人体の略第四腰椎の部位における腹回りの周回寸法を用いるのが望ましい。ウエストサイズの寸法としてかかる部位における腹回りの周回の寸法が、被検者の上半身の肥満等に関する状況を最も反映していると考えられるからである。
【0056】
また、腹部皮下脂肪厚とは腹部における皮下脂肪の厚さである。この腹部皮下脂肪厚として、いわゆるキャリパーと呼ばれるものや超音波を用いて測定するもの等、周知の皮下脂肪厚測定手段により測定されたものを用いることができる。
【0057】
かかる腹部皮下脂肪厚について、人体の傍臍部及び腸骨上部の部位より採取して用いることができる。そして、これらの部位より採取された腹部皮下脂肪厚について、いずれか一方の測定値を採用してもよく、これらの二箇所より採取されたものの和の平均値を採用するのであってもよい。
【0058】
表示部7には、前記操作キーの操作を介して入力された各種の身体データや、内臓脂肪に関する測定を行った場合における、又は歩数計として使った場合における、これらの測定結果が表示される。また、後に説明する内臓脂肪変化演算制御ルーチンの実行に伴う各測定の開始の指示が表示部7に表示されるとともに、該ルーチンの実行によって求められる内臓脂肪消費率等も表示される。また、表示部7は、内臓脂肪や歩数等の測定結果をグラフで表示できるようにもされている。
【0059】
また、この内臓脂肪計10の内部には、歩数計として機能させるための特に図示しない歩数測定手段が組み込まれている。この歩数測定手段として、人の歩行や走行に伴う人体の上下動を検出することができる周知の各種の素子を用いて構成することができる。例えば、磁石とバネとセンサーとを組み合わせたものや、圧電素子、電磁ピックアップ、ホール素子の他、その他の加速度計を用いて人体の上下動を検出し、これを積算することによって歩数をカウントするように構成したものを用いることができる。また、内臓脂肪計10の内部には時計が備わっており、歩数の測定を開始した後の経過時間(タイム)を測定できるようにされている。
【0060】
次に、この内臓脂肪計10の信号処理にかかるブロックについて第2図に基づき説明する。この内臓脂肪計10における各種の演算は、演算部21と記憶部22とを備えて構成される演算処理部20によって行われる。即ち、各種の身体データに基づく内臓脂肪の測定にかかる演算や、歩行や走行等の運動に伴う運動量や消費カロリーの演算、この運動量や消費カロリーに対する腹部内臓脂肪の変化についての演算は演算処理部20により行われる。
【0061】
記憶部22には、操作キー4a等のデータ入力部の操作を介して入力された被検者のウエストサイズや体重、身長等の身体データが記憶される。また、記憶部22には、歩数センサー13と歩数計測部14とによって構成される歩数測定手段によってカウントされた歩数が記憶される他、時計23により測定された時間も記憶される。
【0062】
また、記憶部22には、被検者のBMIを求めるための演算式が記憶されており、BMIを求め得るようにされている。このBMIは、肥満に関する指標として比較的に簡易に求めることができ、(体重)/(身長)2 により求めることができる。このBMIが求められると、該BMIについても被検者の身体の特徴を表す身体データの一項目としてデータ処理されるようにされている。
【0063】
また、記憶部22には、腹部内臓脂肪に関する定量的な情報として、各種の身体データに基づく腹部内臓脂肪横断面積を推定演算するための演算式も記憶されている。この腹部内臓脂肪横断面積を推定演算するための演算式として、以下の式(1)乃至式(3)が記憶されている。
【0064】
VA=a1・WL+c1 (1)
VA=a2・WL+b1・BMI+c2 (2)
VA=a4・WL+b2・BMI+e1・s+c4 (3)。
【0065】
上記式(1)乃至式(3)において、VAは腹部内臓脂肪横断面積を表しており、WLはウエストサイズを表しており、sは腹部皮下脂肪厚を表している。
【0066】
また、式(1)乃至式(3)において、a1,a2,a4,b1,b2,c1,c2,c4,e1は、これらの式を後述の方法で創成する過程において得られる係数である。
【0067】
この式(1)乃至式(3)の演算により求められる腹部内臓脂肪横断面積(VA)とは、腹腔内における内臓部分の脂肪の横断面積である。即ち、直立姿勢を取った人体の略第一腰椎の位置での横断面と略第五腰椎の位置での横断面の間の任意の横断面に沿った内臓及びその周辺に付着する脂肪部分が占める横断面積である。
【0068】
そして、かかる腹部内臓脂肪横断面積を求めるにあたり、前記横断面のうち、特に第四腰椎中部の位置における横断面における内臓脂肪横断面積を求めるようにするのが望ましい。かかる横断面の位置における内臓脂肪横断面積は、腹部における内臓脂肪量との相関が特に高いとされているからである。
【0069】
上記式(1)乃至式(3)は、別途に以下のようにして創成され記憶される。即ち、不特定多数の標本となる人体について、各個人の実際の腹部内臓脂肪横断面積と、上記式(1)乃至式(3)の各演算式で用いられる各種の身体データとを測定する。そして、各演算式で用いられる身体データと腹部内臓脂肪横断面積との相関を仮定し、この相関を統計的に処理することにより、式(1)乃至式 (3)を各々創成することができる。
【0070】
式(1)乃至式(3)の創成についてより詳しく説明すると、式(1)については、標本とされた各個人について測定された実際の腹部内臓脂肪横断面積と、該標本とされた各個人についてのウエストサイズとが相関していると仮定し、この相関を統計的に処理することにより創成できる。そして、式(1)において、WLに対する係数a1はウエストサイズの第一回帰係数であり、係数c1は第一回帰定数である。
【0071】
また、式(2)については、標本とされた各個人について測定された実際の腹部内臓脂肪横断面積と、該標本とされた各個人についてのウエストサイズ及びBMIとが相関していると仮定し、この相関を統計的に処理することにより創成できる。そして、式(2)において、WLに対する係数a2はウエストサイズの第二回帰係数であり、BMIに対する係数b1はBMIの第一回帰係数であり、係数c2は第二回帰定数である。
【0072】
また、式(3)については、標本とされた各個人について測定された実際の腹部内臓脂肪横断面積と、該標本とされた各個人についてのウエストサイズ、BMI及び腹部皮下脂肪厚とが相関していると仮定し、この相関を統計的に処理することにより創成できる。そして、式(3)において、WLに対する係数a4はウエストサイズの第四回帰係数であり、BMIに対する係数b2はBMIの第二回帰係数であり、sに対する係数e1は腹部皮下脂肪厚の第一回帰係数であり、係数c4は第四回帰定数である。
【0073】
上記標本としての人体の腹部内臓脂肪横断面積の測定は、断層撮影を用いてすることができる。また、標本としての人体に対する腹部内臓脂肪横断面積を測定する部位は、この内臓脂肪計10が求めようとする上記VAの目的とする部位に対応して設定される。そして、かかる腹部内臓脂肪横断面積を測定する部位を設定するにあたり、以上に説明したように、第四腰椎中部の位置における横断面を選ぶのが望ましい。
【0074】
また、上記標本としての人体の腹部内臓脂肪横断面積を測定するための断層撮影の方式として、CTスキャンやMRI、超音波診断等、人体の腹部における横断面を精度良く測定することが可能な各種の方式を用いることができる。
【0075】
また、式(2)、(3)を創成するにあたり、二種類以上の身体データと腹部内臓脂肪横断面積との相関の統計的な処理は、重回帰分析を用いてすることができる。
【0076】
また、上記式(1)乃至式(3)を創成するにあたり、腹部内臓脂肪横断面積、及び身体データの採取を行う標本となる人体の個数として、腹部内臓脂肪横断面積の統計的処理を行う観点から、100人以上とするのが望ましい。より望ましくは、500人以上とするのがよい。
【0077】
以上に説明した式(1)にあっては、VAを求めるための演算処理が被検者の身体データとしてウエストサイズを含んでされるので、VAを求めるにあたり、ウエストサイズを反映させることができる。
【0078】
また、式(2)にあっては、VAを求めるための演算処理が被検者の身体データとしてウエストサイズ及びBMIを含んでされるので、VAを求めるにあたり、ウエストサイズ及びBMIを反映させることができる。
【0079】
また、式(3)にあっては、VAを求めるための演算処理が被検者の身体データとしてウエストサイズ、BMI及び腹部皮下脂肪厚を含んでされるので、VAを求めるにあたり、ウエストサイズ、BMI及び腹部皮下脂肪厚を反映させることができる。
【0080】
また、以上の式(1)乃至式(3)に関して、VAを求めるにあたり、より多くの身体データの項目を含んで求めるようにされているものは、被検者の身体の状態をより多面的に緻密に反映させることができ、VAをより精度良く求めることができる。
【0081】
また、以上の式(1)乃至(3)の各々について、被検者の年齢による補正項や性別による補正項を加えることもできる。年齢による補正項Ycは式(4)に表されるとおりであり、性別による補正項Xcは式(5)に表されるとおりである。
【0082】
Yc=−δ・age (4)
Xc=η・sex (5)。
【0083】
式(4)において、ageは被検者の年齢であり、δは年齢補正係数である。また、式(5)において、sexは男女の性別によって異なる変数であり、ηは性別補正係数である。これらの補正項は、式(1)乃至式(3)に加えた場合には、重回帰式の変数項として定義され扱われることになる。従って、式(4)のδは回帰変数、ageは変数として、式(5)のηは回帰係数として、また、sexは変数として、VAの推定式との相関に基づいて求めることができる。
【0084】
以上の式(1)乃至(3)の各々について、式(4)の補正項Ycや式(5)の補正項Xcも加えてVAを求めるようにすると、被検者の年齢や性別に基づく個人的特徴をより細かく反映させることができる。
【0085】
この補正項Xc、Ycについて、上記式(1)乃至(3)の各々に対して、いずれかを加えてもよく、両方ともに加えるのであっても構わない。Xc及びYcの両方を加えるようにすると、式(1)乃至式(3)の各式に従ってVAを求めるにあたり、被検者の個人的特徴をより細かく反映させることができる。
【0086】
また、記憶部22には、内臓脂肪変化演算制御ルーチンが格納されている。この内臓脂肪変化演算制御ルーチンが実行されると、後に説明するように、内臓脂肪計10のユーザーに対する腹部内臓脂肪の測定の指示や、歩数の測定開始の指示が行われるとともに、歩行等の運動によって内臓脂肪が消費されることに伴う内臓脂肪の変化量の演算等も行われる。
【0087】
次に、内臓脂肪計10の動作例について、第3図及び第4図を参酌しつつ、歩行等に伴う腹部内臓脂肪の変化量を知ることのできる使い方の例により説明する。前記切り替えキー8を操作することにより、内臓脂肪測定の機能と歩数測定の機能を組み合わせた機能を実行できる測定モードが選択される。これにより、図3に示される内臓脂肪変化演算制御ルーチンが実行される。
【0088】
まず、身長、体重、年齢、性別、歩幅等の所要の身体データが入力される(S1)。また、後のS4において腹部内臓脂肪横断面積を演算するにあたり、前記式(3)に基づく演算が行われる場合には、腹部皮下脂肪厚についてもS1において入力される。
【0089】
次に、被検者の内臓脂肪測定の開始が指示される(S2)。そして、該指示に基づき(S2、Y)、被検者のウエストサイズが入力される(S3)。
【0090】
次に、S3で入力されたウエストサイズに基づき第一の腹部内臓脂肪横断面積(VA1)が演算により求められる(S4)。S4の手順におけるVA1の演算は、前記式(1)乃至式(5)による。求められたVA1は、記憶されるとともに、表示部7に表示させることもできる。
【0091】
そして、内臓脂肪測定を終了するか否かが指示される(S5)。内臓脂肪測定を終了する場合には(S5、Y)、歩数のカウントを開始するか否か指示される(S6)。そして、かかる指示に基づき(S6、Y)、被検者が開始/終了キー9を操作して歩数測定手段による歩数のカウント可能な状態とされる。これにより、被検者の歩行等に伴う歩数がカウントされる(S7)。
【0092】
そして、歩数の測定を終了するか否か指示され(S8)、被検者が開始/終了キー9を操作して歩数の測定を停止させると(S8、Y)、歩数のカウントが停止される(S9)。そして、カウントされた歩数は、歩数データとして記憶されるとともに、表示部7に表示させることもできる(S10)。また、かかる歩数の運動に伴う被検者の身体における消費カロリー(K)が演算される。この演算された消費カロリーは、記憶されるとともに、表示部7に表示させることもできる(S10)。このS10において求められる消費カロリーは、歩数と、歩幅と、体重と、単位消費カロリー(単位体重及び単位歩行距離あたり消費されるカロリー)と、の積として求められる。
【0093】
次に、被検者の内臓脂肪測定の開始が再度指示される(S11)。そして、該指示に基づき(S11、Y)、被検者のウエストサイズが入力される(S12)。
【0094】
次に、S12で入力されたウエストサイズに基づき第二の腹部内臓脂肪横断面積(VA2)が演算によって求められる(S13)。このS13の手順でVA2を演算するにあたり、前記式(1)乃至式(5)のうち、S4の手順におけるVA1の演算に用いた式と同じものにより行われる。求められたVA2は、記憶されるとともに、表示部7に表示させることもできる。
【0095】
次に、歩行等の運動に伴う腹部内臓脂肪の変動量(ΔVA)が、VA1とVA2とによって演算される(S14)。また、この腹部内臓脂肪の変動量は、記憶されるとともに、表示部7に表示させることもできる。次に、前記腹部内臓脂肪の変動量(ΔVA)と、消費カロリー(K)とにより、脂肪量消費率(ΔV/K)が演算される(S15)。この脂肪量消費率は、記憶されるとともに、表示部7に表示させることもできる(S15)。
【0096】
以上の説明では、運動の前後における内臓脂肪の変化を求める例として、歩数データに基づき求められた消費カロリーと、腹部内臓脂肪の変動量と、の関係を求めるものを説明した。これ以外にも、歩数データと内臓脂肪の変化との関係を表す各種のデータとして求めることが可能である。例えば、歩数自体と、歩行の前後における腹部内臓脂肪の変化との関係を求めるのであってもよい。これによっても、一定の歩数に対して腹部内臓脂肪がどの程度変化するかを知ることができるからである。
【0097】
また、歩数と腹部内臓脂肪横断面積より近似演算で求めた腹部内臓脂肪量との関係を求めるのであってもよい。即ち、歩数のデータを基礎として該データに反映される運動量と、腹部内臓脂肪についての何らかの定量的な変化との関係を知ることができるのであればよい。
【0098】
また、この内臓脂肪計10にあっては、被検者の移動速度である歩行速度(又は走行速度)から身体の消費カロリーを求めることもできる。図3に示された内臓脂肪変化演算制御ルーチンにおけるS6以降S10の手順を、図4に示されるS16からS25までの手順とすると、歩行速度から身体の消費カロリーを求めることができる。即ち、歩数のカウントを開始するか否か指示され(S16)、かかる指示に基づき(S16、Y)、被検者による開始/終了キー9の操作によって歩数計がカウント可能な状態とされる。そして、歩行時間のカウントが開始され(S17)、また、歩数がカウントされる(S18)。
【0099】
次に、歩数の測定を終了するか否か指示され(S19)、被検者が開始/終了キー9を操作して歩数測定を停止させると(S19、Y)、歩数のカウントが停止される(S20)。そして、カウントされた歩数は、歩数データとして記憶されるとともに、表示部7に表示させることもできる(S20)。また、時間のカウントも停止される(S21)。このカウントされた時間は、後に求められる歩行距離の移動に要する歩行時間であるが、該時間が記憶されるとともに、表示部7に表示させることもできる(S21)。
【0100】
次に、被検者の移動距離である歩行距離が求められる(S22)。この歩行距離は、歩数と歩幅との積として演算される。また、平均移動速度である平均歩行速度が、S22において求められた歩行距離と、S21において求められた歩行時間とから演算される(S23)。次に、エネルギー消費量(単位カロリー(Kcal/Kg/分))が決定される(S24)。次に、消費カロリーが求められる(S25)。この消費カロリーは、S24で決定された単位カロリーと、歩行時間と、体重との積として演算される。
【0101】
ここで、前記S15において脂肪量消費率を記憶させるにあたり、歩行や走行等の運動の種類、該運動を行った時間帯、該運動を行った食前食後の状態等、内臓脂肪の変化を測定した付帯条件とともに記憶させることもできる。そして、脂肪量消費率を、かかる付帯条件におけるパラメータとして表示部7にグラフ表示させるようにしてもよい。
【0102】
また、S15において脂肪量消費率を記憶しておくことにより、次回に歩行等に伴う内臓脂肪の変動量又は消費カロリーの測定を行う場合に、それらの一方と脂肪量消費率とから、他方を求めることもできる。また、前記S15において求められた脂肪量消費率に基づいて、個々の測定で得られた脂肪量消費率の累積値を求めるようにしてもよく、複数回測定された脂肪量消費率の平均値を求めるようにしてもよい。かかる脂肪量消費率の累積値は、一定期間にわたって累積的に消費した腹部内臓脂肪の量を反映するものであるので、一定期間にわたった脂肪の消費の目標を計画する場合に、該目標に対する達成度合いを評価する上で便利である。また、脂肪量消費率の平均値は、一定期間における平均的な脂肪の消費を反映するので、一定期間にわたる脂肪の消費の平均的状況を把握し易い。
【0103】
また、S15において記憶された脂肪量消費率と、S10において記憶された歩数及び消費カロリーとから、目標とする腹部内臓脂肪の一定量の消費(目標脂肪消費量)に必要な歩数、歩行距離、消費カロリーを求めることもできる。そして、かかる目標脂肪消費量を歩行等の運動を行う前に予め設定できるようにし、歩行等によって目標脂肪消費量を消費したことを表示部7に表示するか、又は、ブザーによって警報を発するようにするのであってもよい。
【0104】
また、以上の説明においては、歩数の測定の開始前と終了後に腹部内臓脂肪横断面積を測定し、歩行等の前後における二つの腹部内臓脂肪横断面積と歩数データとに基づいて、歩行等に対する腹部内臓脂肪の変化を求めるものを説明した。ここで、人体の腹部内臓脂肪は、運動開始後直ちに消費が始まるのでなく、人体に蓄えられるグリコーゲン等の消費が始まった後の一定時間の経過後より、その消費が開始される。
【0105】
従って、腹部内臓脂肪自体の直接的な消費に対応する歩数や消費カロリー等を知りたい場合には、前記人体の消費のメカニズムに対応させ、腹部内臓脂肪自体の消費が始まってから以降の歩数や消費カロリー等を知ることが必要となる。かかる腹部内臓脂肪自体の消費と、歩数や消費カロリー等との関係は、例えば以下の手順を用いることにより知ることができる。
【0106】
歩数の測定を開始する前における前記第一の腹部内臓脂肪横断面積を測定する。そして、歩行等に伴う歩数の測定を開始すると、一定時間間隔で順次に腹部内臓脂肪横断面積の測定を行い、時間や歩数とともに記憶する。かかる一定時間間隔で測定された腹部内臓脂肪横断面積と、第一の腹部内臓脂肪横断面積とを、これらに差が検出されるまで順次に比較する。そして、この差が検出されると、前記比較を停止する。前記比較による第一の腹部内臓脂肪横断面積に対する差が検出されることは、腹部内臓脂肪の消費が始まったことを意味している。そして、かかる差が検出されるまでの時間が、歩行等の開始後における腹部内臓脂肪の消費が始まるまでに要する時間である(「内臓脂肪燃焼開始時間」という)。
【0107】
そして、内臓脂肪燃焼開始時間が経過した以降に測定される歩数に基づく消費カロリーが腹部内臓脂肪自体の消費に直接結びつくものであり、歩数の測定の終了後における前記第二の腹部内臓脂肪横断面積とから、腹部内臓脂肪自体の消費に対する修正された脂肪量消費率を求めることもできる。また、かかる内臓脂肪燃焼開始時間を歩行や走行等の運動の種類とともに記憶させることもできる。そして、次回において脂肪量消費率の測定を行う場合に、かかる運動の種類に応じた内臓脂肪燃焼開始時間を用いることにより、腹部内臓脂肪自体の消費に対する修正された脂肪量消費率を求めるようにしてもよい。
【0108】
また、以上の説明では、被検者がした歩行等に伴う運動量に相当する消費カロリーを求めるにあたり、図3におけるS10、図4におけるS25に示されるように、歩行等の運動に伴う歩数や歩行時間等の運動状態における測定に基づいてするものを示した。
【0109】
かかる歩行等の運動に伴う消費カロリーを求めることに関して、該消費カロリーに相当する運動量を、以下のようにして求めることも可能である。即ち、前記歩行等の運動を終了した後に、被検者が触診により心拍数又は脈拍数をカウントし、所定のカウントに要した時間を時計23で測定できるようにする。そして、前記心拍数等の所定のカウント数と前記測定された時間とから単位時間あたりの心拍数又は脈拍数を演算処理部20による演算で求め得るようにする。
【0110】
そして、前記求められた単位時間あたりの心拍数等に基づきさらに運動強度を求めることにより、運動量を得ることができる。このようにして歩行等に伴う運動量を求めるようにすると、歩行等の程度及び個人の特性を考慮できるので、運動量をより正確に求めることができる。
【0111】
以上に説明したように、本発明の歩数測定機能付き内臓脂肪計は、携帯可能であるので、腹部内臓脂肪と、歩行等の運動に伴う歩数とを日常的に手軽に測定することができる。そして、歩行等の運動に伴って変化した腹部内臓脂肪や、該運動量と腹部内臓脂肪の変化量との関係を手軽に知ることもできる。
【0112】
また、以上に説明した歩数測定機能付き内臓脂肪計について、歩数計や内臓脂肪測定機器として機能する以外の携帯性のある各種の部材を、一体をなすように組み込むようにしてもよい。例えば、ストップウオッチ、夜間照明ランプ、電卓、ライター、シャープペンシル、ネクタイピン、温度計、ゴルフコースの距離計等を組み込むようにしてもよく、これによって、これら組み込まれた部材として機能させることもでき便利である。また、携帯性のある脈拍計、血圧計、呼吸計、体温計等を一体をなすように組み込むこともでき、これによって、運動能力チェッカとして用いることも可能となる。
【0113】
以上に説明した内臓脂肪計10について、入力され又は測定された被検者の身体データに基づき、人体の肥満に伴って患うおそれのある各種疾病を発症するおそれがあるか否かの判定を行う構成とすることができる。
【0114】
即ち、BMIに関する判定基準値JBM、ウエストサイズに関する判定基準値JWS、腹部内臓脂肪横断面積に関する判定基準値JNZを記憶部22に予め格納しておく。そして、被検者についてのBMI、ウエストサイズ、腹部内臓脂肪横断面積を前記JBM、JWS、JNZと各々比較するようにする。
【0115】
そして、BMI、ウエストサイズ、腹部内臓脂肪横断面積の各々について、その判定基準値以上である場合には疾病を発症するおそれがあると判定し、その判定基準値未満である場合には疾病を発症するおそれがないと判定し、これらの判定結果について、BMI、ウエストサイズ、腹部内臓脂肪横断面積ごとに表示部7に表示させるようにすることができる。また、判定基準値未満の項目に関する判定結果を○で表示し、判定基準値以上の項目に関する判定結果を×で表示することもできる。
【0116】
そして、BMI、ウエストサイズ、腹部内臓脂肪横断面積に基づいて判定できる疾病として、糖尿病等の耐糖能異常、高血圧、脂質代謝異常、高尿酸血症、心疾患(心電図異常)がある。
【0117】
また、内臓脂肪計10について、図1に特に図示されない寸法測定手段を設け、被検者のウエストサイズを測定できるようにすることもできる。この寸法測定手段の例として、内臓脂肪計10内部に収納可能にメジャーを付設し、前記ウエストサイズを測定する場合に、前記メジャーを内臓脂肪計10の外部に引き出して測定部位に沿わせると、被検者がウエストサイズの寸法を知ることができるように構成されたものを挙げることができる。
【0118】
このように、内臓脂肪計10に寸法測定手段が付設されていると、ウエストサイズの測定を行うための他のメジャー等を別に用意する必要がなく、内臓脂肪計10を使用する際にはウエストサイズを確実に測定することができ、測定時における最新のウエストサイズによる精度の高い測定を確実に行うことができる。
【0119】
また、寸法測定手段を内臓脂肪計10に設ける場合に、ウエスト回りの被測定部位にメジャーを沿わせて該メジャーが採寸状態にある時に、操作部6からの操作に応じてウエストサイズのデータが自動的に演算処理部20に入力され、記憶部22に記憶されるようにしてもよい。このようにすると、測定したウエストサイズの内臓脂肪計10への入力に関して、被検者による操作部6の操作を要することなく入力することができ、該ウエストサイズの入力が容易になる。
【0120】
なお、以上の説明では、腹部内臓脂肪横断面積(VA)を求めるにあたり、式(1)乃至式(5)に示されるように、ウエストサイズやBMI等を含む演算処理により求める例を挙げて説明したが、身体データの項目として体脂肪率を含む演算処理により求めることもできる。
【0121】
以下に、腹部内臓脂肪横断面積(VA)を求めるにあたり、体脂肪率との相関をも仮定して求め得るように構成される例について説明する。以上に説明した内臓脂肪計10について、記憶部22に記憶させるVAを推定演算するための演算式として、以下の式(6)乃至式(9)を記憶させることができる。
【0122】
VA=a3・WL+d1・FAT+c3 (6)
VA=a5・WL+d2・FAT+e2・s+c5 (7)
VA=a6・WL+b3・BMI+d3・FAT+c9 (8)
VA=a7・WL + b4・BMI+ d4・FAT+ e3・s+ c10 (9)。
【0123】
式(6)乃至式(9)において、FATは体脂肪率(%)を表している。また、式(6)乃至式(9)において、a3,a5,a6,a7,b3,b4,c3,c5,c9,c10,d1,d2,d3,d4,e2,e 3は、後に説明する統計的な処理に基づきこれらの式を創成する過程において得られる係数である。
【0124】
式(6)については、標本とされた各個人について測定された実際の腹部内臓脂肪横断面積と、該標本とされた各個人についてのウエストサイズ(WL)及びFATとが相関していると仮定し、この相関を統計的に処理することにより創成できる。そして、式(6)において、WLに対する係数a3はウエストサイズの第三回帰係数であり、FATに対する係数d1は体脂肪率の第一回帰係数であり、c3は第三回帰定数である。
【0125】
また、式(7)については、標本とされた各個人について測定された実際の腹部内臓脂肪横断面積と、該標本とされた各個人についてのウエストサイズ、FAT及び腹部皮下脂肪厚とが相関していると仮定し、この相関を統計的に処理することにより創成できる。そして、式(7)において、WLに対する係数a5はウエストサイズの第五回帰係数であり、FATに対する係数d2は体脂肪率の第二回帰係数であり、sに対する係数e2は腹部皮下脂肪厚の第二回帰係数であり、係数c5は第五回帰定数である。
【0126】
また、式(8)については、標本とされた各個人について測定された実際の腹部内臓脂肪横断面積と、該標本とされた各個人についてのウエストサイズ、BMI及びFATとが相関していると仮定し、この相関を統計的に処理することにより創成できる。そして、式(8)において、WLに対する係数a6はウエストサイズの第六回帰係数であり、BMIに対する係数b3はBMIの第三回帰係数であり、FATに対する係数d3は体脂肪率の第三回帰係数であり、係数c9は第九回帰定数である。
【0127】
また、式(9)については、標本とされた各個人について測定された実際の腹部内臓脂肪横断面積と、該標本とされた各個人についてのウエストサイズ、BMI、FAT及び腹部皮下脂肪厚とが相関していると仮定し、この相関を統計的に処理することにより創成できる。そして、式(9)において、WLに対する係数a7はウエストサイズの第七回帰係数であり、BMIに対する係数b4はBMIの第四回帰係数であり、FATに対する係数d4は体脂肪率の第四回帰係数であり、sに対する係数e3は腹部皮下脂肪厚の第三回帰係数であり、係数c10は第十回帰定数である。
【0128】
そして、上記式(6)乃至式(9)の創成においても、式(1)乃至式(3)の場合と同様に、標本としての人体の腹部内臓脂肪横断面積の測定は断層撮影によってすることができ、また、二種類以上の身体データと腹部内臓脂肪横断面積との相関の統計的な処理は重回帰分析を用いてすることができる。
【0129】
また、式(6)乃至式(9)の創成においても、腹部内臓脂肪横断面積及び身体データの採取を行う標本となる人体の個数として、100人以上とするのが望ましく、より望ましくは500人以上とするのがよい。
【0130】
以上に説明した式(6)にあっては、VAを求めるための演算処理が被検者の身体データとしてウエストサイズ及びFATを含んでされるので、VAを求めるにあたり、ウエストサイズ及びFATを反映させることができる。
【0131】
また、式(7)にあっては、VAを求めるための演算処理が被検者の身体データとしてウエストサイズ、FAT及び腹部皮下脂肪厚を含んでされるので、VAを求めるにあたり、ウエストサイズ、FAT及び腹部皮下脂肪厚を反映させることができる。
【0132】
また、式(8)にあっては、VAを求めるための演算処理が被検者の身体データとしてウエストサイズ、BMI及びFATを含んでされるので、VAを求めるにあたり、ウエストサイズ、BMI及びFATを反映させることができる。
【0133】
また、式(9)にあっては、VAを求めるための演算処理が被検者の身体データとしてウエストサイズ、BMI、FAT及び腹部皮下脂肪厚を含んでされるので、VAを求めるにあたり、ウエストサイズ、BMI、FAT及び腹部皮下脂肪厚を反映させることができる。
【0134】
以上の式(6)乃至式(9)に関して、VAを求めるにあたり、より多くの身体データの項目を含んで求めるようにされているものは、被検者の身体の状態をより多面的に緻密に反映させることができ、VAをより精度良く求めることができる。
【0135】
また、以上の式(6)乃至式(9)の各々に関して、前記式(4)による年齢による補正項や、前記式(5)による性別による補正項を加えることもできる。これにより、式(4)の補正項Ycや式(5)の補正項Xcも加えてVAを求めるようにすると、被検者の性別や年齢に基づく個人的特徴をより細かく反映させることができる。
【0136】
また、補正項Xc、Ycについて、上記式(6)乃至式(9)の各々に対して、いずれかを加えてもよく、両方ともに加えるのであっても構わない。Xc及びYcの両方を加えるようにすると、式(6)乃至式(9)の各式に従ってVAを求めるにあたり、被検者の個人的特徴をより細かく反映させることができる。
【0137】
前記式(6)乃至式(9)の演算を行う上での体脂肪率(FAT)のデータについて、他の体脂肪計等により別に測定したものを操作部6より身体データの一項目として入力して用いることができる。また、かかる体脂肪率のデータについて、内臓脂肪計10にさらに体脂肪率測定手段を設け、該体脂肪率測定手段により測定されたものを用いるようにすることもできる。
【0138】
内臓脂肪計10に体脂肪率測定手段を設けるにあたり、以下のようにできる。内臓脂肪計10の本体1を両手で把持した状態において、左右の各々の手におけるいずれか一の指を接触させることが可能な一対の電極を設けるとともに、左右の各々の手におけるいずれか他の一の指を接触させることが可能な他の一対の電極を設ける。
【0139】
そして、前記一対の電極をこれを介して両手を人体の両末端とする電流路を形成するための一対の電流路形成電極とするとともに、前記他の一対の電極をこれを介して両手間での電位差を測定するための一対の電圧測定用電極とする。
【0140】
そして、前記一対の電流路形成電極には電流源を電気的に接続して人体に電流路を形成できるようにするとともに、一対の電圧測定用電極には電圧測定手段を電気的に接続して該電圧測定用電極間の電圧を測定できるようにし、両手間のインピーダンスを測定できるようにする。
【0141】
また、体脂肪率を測定するためには、前記インピーダンスとともに体脂肪率を演算するための体重や身長、性別、年齢等の身体データが必要となるので、該必要な身体データの項目を不足なく操作部6より入力できるようにする。
【0142】
また、これらインピーダンスや身体データから体脂肪率を演算するための所定の演算式を記憶部22に記憶するとともに、演算処理部20による演算によって体脂肪率を求め得るようにする。
【0143】
さらに、本発明にかかる歩数測定機能付き内臓脂肪計の例として、腹部内臓脂肪横断面積(VA)を、人体のインピーダンスに関する項目を含む演算処理により求めるように構成することもできる。
【0144】
以下に、腹部内臓脂肪横断面積(VA)を求めるにあたり、人体のインピーダンスに関する項目との相関をも仮定して求めるように構成する例について説明する。以上に説明した内臓脂肪計10について、記憶部22に記憶させるVAを推定演算するための演算式として、以下の式(10)を記憶させる。
【0145】
VA=a8・WL+g1・(TL 2/Z)+c11 (10)。
式(10)において、Zは人体のインピーダンスを表し、TLは身長を表している。また、式(10)において、a8,g1,c11は、後に説明する統計的な処理に基づきこれらの式を創成する過程において得られる係数である。
【0146】
式(10)によると、腹部内臓脂肪横断面積(VA)を、被検者のウエストサイズと、身長の二乗値をインピーダンスで除して得られる項((TL2/Z)と、から求めることができる。この式(10)において、((TL2/Z)が人体のインピーダンスに関する項目である。
【0147】
この式(10)は、標本とされた各個人について測定された実際の腹部内臓脂肪横断面積と、該標本とされた各個人についてのウエストサイズ及び((TL2/Z)とが相関していると仮定し、この相関を統計的に処理することにより創成できる。そして、式(10)において、WLに対する係数a8はウエストサイズの第八回帰係数であり、(TL 2/Z)に対する係数g1は(TL 2/Z)の第一回帰係数であり、係数c11は第十一回帰定数である。
【0148】
この式(10)の創成においても、以上に説明した式(1)乃至(3)と同様に、標本としての人体の腹部内臓脂肪横断面積の測定は断層撮影によってすることができ、また、身体データの複数の項目と腹部内臓脂肪横断面積との相関の統計的な処理は重回帰分析を用いてすることができる。
【0149】
また、式(10)の創成においても、腹部内臓脂肪横断面積及び身体データの採取を行う標本となる人体の個数として、100人以上とするのが望ましく、より望ましくは500人以上とするのがよい。
【0150】
以上に説明した式(10)にあっては、VAを求めるための演算処理が被検者の身体データとしてウエストサイズ及び((TL2/Z)を含んでされるので、VAを求めるにあたり、ウエストサイズ及び((TL2/Z)を反映させることができる。
【0151】
また、以上の式(10)に関して、前記式(4)による年齢による補正項や、前記式(5)による性別による補正項を加えることもできる。これにより、式(4)の補正項Ycや式(5)の補正項Xcも加えてVAを求めるようにすると、被検者の性別や年齢に基づく個人的特徴をより細かく反映させることができる。
【0152】
また、補正項Xc、Ycについて、上記式(10)に対して、いずれかを加えてもよく、両方ともに加えるのであっても構わない。Xc及びYcの両方を加えるようにすると、式(10)に従ってVAを求めるにあたり、被検者の個人的特徴をより細かく反映させることができる。
【0153】
前記式(10)の演算を行う上でのインピーダンスのデータについて、他の装置により別に測定したものを身体データの一項目として操作部6より入力して用いることができる。
【0154】
また、かかるインピーダンスのデータについて、以上に説明したように内臓脂肪計10に体脂肪率測定手段を設け、該体脂肪率測定手段のインピーダンス測定手段で測定されたインピーダンスのデータが演算処理部20に入力され演算処理されるようにして用いることもできる。
【0155】
また、腹部内臓脂肪横断面積(VA)を求める演算式として、インピーダンスに関する身体データの項目をインピーダンス(Z)とすることにより、式(11)を創成することができる。
【0156】
VA=a9・WL+g2・Z+c12 (11)。
式(11)において、a9,g2,c12は、統計的な処理に基づき式(11)を創成する過程において得られる係数である。
【0157】
この式(11)について、式(10)について説明したと同様に、標本とされた各個人について測定された実際の腹部内臓脂肪横断面積と、該標本とされた各個人についてのウエストサイズ、及びインピーダンス(Z)とが相関していると仮定し、この相関を統計的に処理することにより創成できる。そして、式(11)において、WLに対する係数a9はウエストサイズの第九回帰係数であり、(Z)に対する係数g2はインピーダンス(Z)の第二回帰係数であり、係数c12は第十二回帰定数である。
【0158】
また、式(11)を創成するにあたっても、標本としての人体の腹部内臓脂肪横断面積の測定は断層撮影によってすることができ、また、身体データの複数の項目と腹部内臓脂肪横断面積との相関の統計的な処理は重回帰分析を用いてすることができる。また、その標本となる人体の個数として、100人以上とするのが望ましく、より望ましくは500人以上とするのがよい。
【0159】
そして、式(11)によると、VAを求めるための演算処理が被検者の身体データとしてウエストサイズ及びインピーダンスを含んでされるので、VAを求めるにあたり、ウエストサイズ及びインピーダンスを反映させることができる。また、式(11)を演算処理するためのインピーダンスのデータの入力に関しては、式(10)の場合と同様であり、操作部6より入力して用いることもでき、体脂肪率測定手段を設けて、そのインピーダンス測定手段から得たインピーダンスのデータを演算処理部20に入力して演算処理されるようにしてもよい。
【0160】
また、式(11)について、前記式(4)や式(5)による補正項を加えることもできる。これにより、被検者の性別や年齢に基づく個人的特徴をより細かく反映させることができる。また、補正項Xc、Ycについて、いずれかを加えてもよく、両方ともに加えるのであっても構わない。Xc及びYcの両方を加えるようにすると、VAを求めるにあたり、被検者の個人的特徴をより細かく反映させることができる。
【0161】
さらに、本発明にかかる歩数測定機能付き内臓脂肪計を、腹部内臓脂肪横断面積(VA)を(WL 2・TL・age)と(WL 2・TL・FAT)との相関の仮定に基づき求めるように構成することもできる。以上に説明した内臓脂肪計10の記憶部22に、VAを推定演算する演算式として式(12)を記憶させる。
【0162】
VA= i1・WL 2・TL・age + h1・WL 2・TL・FAT−c13 (12)。
式(12)において、WLは人体のウエストサイズを表し、TLは身長を表し、ageは年齢を表し、FATは体脂肪率を表している。また、式(12)において、i1,h1,c13は、後に説明する統計的な処理に基づきこれらの式を創成する過程において得られる係数である。
【0163】
この式(12)は、標本とされた各個人について測定された実際の腹部内臓脂肪横断面積と、該標本とされた各個人についての(WL 2・TL・age)及び(WL 2・TL・FAT)とが相関していると仮定し、この相関を統計的に処理することにより創成できる。そして、式(12)において、(WL 2・TL・age)に対する係数i1は(WL 2・TL・age)の第一回帰係数であり、(WL 2・TL・FAT)に対する係数h1は(WL 2・TL・FAT)の第一回帰係数であり、係数c13は第十三回帰定数である。
【0164】
この式(12)によりVAの推定値を求めると、被検者が男性である場合について、精度良く求めることができる。従って、操作部7より被検者の性別が男性と入力された場合に、式(12)を選択してVAの推定値を求めると、男性の被検者に対して、精度良くVAの推定値を求めることができる。
【0165】
また、式(12)によると、VAを求めるための演算処理が被検者の身体データとして(WL 2・TL・age)及び(WL 2・TL・FAT)を含んでされるので、VAを求めるにあたり、(WL 2・TL・age)及び(WL 2・TL・FAT)を反映させることができる。
【0166】
また、本発明にかかる歩数測定機能付き内臓脂肪計を、腹部内臓脂肪横断面積(VA)を(WL 2・TL・age)と体脂肪率FATとの相関の仮定に基づいて求めるように構成することもできる。以上に説明した内臓脂肪計10の記憶部22に、VAを推定演算する演算式として式(13)を記憶させる。
【0167】
VA= i2・WL 2・TL・age + d5・FAT −c14 (13)。
式(13)において、WLは人体のウエストサイズを表し、TLは身長を表し、ageは年齢を表し、FATは体脂肪率を表している。また、式(13)において、i2,d5,c14は、後に説明する統計的な処理に基づきこれらの式を創成する過程において得られる係数である。
【0168】
この式(13)は、標本とされた各個人について測定された実際の腹部内臓脂肪横断面積と、該標本とされた各個人についての(WL 2・TL・age)及びFATとが相関していると仮定し、この相関を統計的に処理することにより創成できる。そして、式(13)において、(WL 2・TL・age)に対する係数i2は(WL 2・TL・age)の第二回帰係数であり、FATに対する係数d5は体脂肪率FATの第五回帰係数であり、係数c14は第十四回帰定数である。
【0169】
この式(13)によりVAの推定値を求めると、被検者が女性である場合について、精度良く求めることができる。従って、操作部7より被検者の性別が女性と入力された場合に、式(13)を選択してVAの推定値を求めると、女性の被検者に対して、精度良くVAの推定値を求めることができる。
【0170】
また、式(13)によると、VAを求めるための演算処理が被検者の身体データとして(WL 2・TL・age)及びFATを含んでされるので、VAを求めるにあたり、(WL 2・TL・age)及びFATを反映させることができる。
【0171】
以上の式(12)、(13)を創成するにあたっても、標本としての人体の腹部内臓脂肪横断面積の測定は断層撮影によってすることができ、また、身体データの複数の項目と腹部内臓脂肪横断面積との相関の統計的な処理は重回帰分析を用いてすることができる。また、その標本となる人体の個数として、100人以上とするのが望ましく、より望ましくは500人以上とするのがよい。
【0172】
また、式(12)、(13)の演算に用いる体脂肪率(FAT)のデータについて、他の体脂肪計等により別に測定したものを操作部6より身体データの一項目として入力して用いることができる。また、かかる体脂肪率のデータについて、内臓脂肪計10に体脂肪率測定手段を設け、該体脂肪率測定手段により測定されたものを用いるようにすることもできる。
【0173】
また、式(12)、(13)の各々について、前記式(4)や式(5)による補正項を加えることもできる。これにより、被検者の性別や年齢に基づく個人的特徴をより細かく反映させることができる。また、補正項Xc、Ycについて、いずれかを加えてもよく、両方ともに加えるのであっても構わない。Xc及びYcの両方を加えるようにすると、VAを求めるにあたり、被検者の個人的特徴をより細かく反映させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0174】
本発明の歩数測定機能付き内臓脂肪計によると、携帯可能であり、腹部の内臓脂肪に関する測定と歩行等の運動に伴う歩数とを日常的に手軽に測定することができる。また、歩行等の運動に伴う運動量や消費カロリーと該運動によって消費された腹部内臓脂肪との関係を知ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0175】
【図1】 第1図は、歩数測定機能付き内臓脂肪計の斜視図である。
【図2】 第2図は、歩数測定機能付き内臓脂肪計のブロック図である。
【図3】 第3図は、内臓脂肪変化演算制御ルーチンのフローチャートを示す図である。
【図4】 第4図は、歩行速度から消費カロリーを求めるフローチャートを示す図である。
【符号の説明】
1 本体
5 選択キー
6 操作部
8 切り替えキー
9 開始/終了キー
10 内臓脂肪計
11 取り付け具

Claims (19)

  1. 被検者の歩行等の運動に伴う歩数を測定する歩数測定手段を有するとともに本体が携帯可能に形成されており、
    被検者の人体の胴の部位における周回の寸法であるウエストサイズを含む身体データを入力することができ、
    前記身体データの所定の演算式に基づく演算処理により前記被検者の腹部内臓脂肪横断面積を求めることができ、
    求められた測定結果を表示するための表示手段を有してなり、
    前記腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式による演算処理が、身体データとして前記被検者のウエストサイズを含んでされるものであり、
    前記表示手段に、少なくとも前記歩数測定手段により測定された歩数が表示されるように構成されており、
    前記歩数測定手段により測定された歩数データを記憶しておくことができ、
    第一の身体データに基づく演算処理により求められた第一の腹部内臓脂肪横断面積と、該第一の腹部内臓脂肪横断面積が求められた後に前記歩数測定手段により測定された歩数データと、その後にさらに第二の身体データに基づく演算処理により求められた第二の腹部内臓脂肪横断面積とに基づいて、
    前記歩数データに対する、腹部内臓脂肪横断面積の変化を演算する内臓脂肪変化演算手段を有し、
    前記第一の身体データに基づく演算処理による第一の腹部内臓脂肪横断面積の測定、及び前記第二の身体データに基づく演算処理による第二の腹部内臓脂肪横断面積の測定を指示する内臓脂肪測定指示手段と、
    前記第一の腹部内臓脂肪横断面積を求める演算の終了が検知されると、前記歩数測定手段による歩数データの測定の開始を指示する歩数測定開始指示手段とを備え、
    前記歩数測定手段による歩数の測定の終了が検知されると、前記内臓脂肪測定指示手段が第二の腹部内臓脂肪横断面積の測定を指示し、
    前記内臓脂肪変化演算手段が、前記測定された第一の腹部内臓脂肪横断面積及び第二の腹部内臓脂肪横断面積と歩数データとに基づいて、前記歩数データに対する腹部内臓脂肪の変化を演算するように構成され、
    前記内臓脂肪変化演算手段は、前記歩数データに基づいて被検者の歩行等の運動によって消費された消費カロリーを演算するとともに、
    前記歩数データに対する腹部内臓脂肪の変化として、消費カロリーに対する腹部内臓脂肪の変化としての内臓脂肪消費率を求め、
    前記歩数測定手段による歩数の測定を開始した後における時間を測定することができ、歩行等の特定の種類の運動の開始後に一定時間毎に腹部内臓脂肪横断面積を測定できるようにされており、
    一定時間毎に測定された腹部内臓脂肪横断面積を前記第一の腹部内臓脂肪横断面積と順次に比較し、前記第一の腹部内臓脂肪横断面積と前記一定時間毎に測定される腹部内臓脂肪横断面積との差が検出されるまでの時間を測定することにより、前記特定の種類の運動を開始した後に内臓脂肪の燃焼が開始されるまでの時間を測定することができ、
    該内臓脂肪の燃焼が開始されるまでに経過する時間である内臓脂肪燃焼開始時間を記憶することができ、
    前記特定の種類の運動を開始してから前記内臓脂肪燃焼開始時間を経過した後に前記歩数測定手段により測定される歩数データに基づいて被検者の歩行等の運動によって消費される消費カロリーを演算し、この消費カロリーに対する腹部内臓脂肪の変化として、修正された内臓脂肪消費率を求めるように構成された歩数測定機能付き内臓脂肪計。
  2. 被検者の歩幅及び体重を入力できるようにされており、
    前記内臓脂肪変化演算手段が、前記測定された歩数データと、前記入力された被検者の歩幅及び体重とに基づいて、前記消費カロリー及び前記内臓脂肪消費率を求めることを特徴とする請求項1に記載の歩数測定機能付き内臓脂肪計。
  3. 前記内臓脂肪消費率を記憶しておくことができ、該内臓脂肪消費率と、前記測定された第一の腹部内臓脂肪横断面積及び第二の腹部内臓脂肪横断面積より求められた腹部内臓脂肪の変化量とから、消費カロリーを推定する演算を行うことができる、請求項1又は2に記載の歩数測定機能付き内臓脂肪計。
  4. 前記内臓脂肪消費率を記憶しておくことができ、該内臓脂肪消費率と、前記歩数データの測定に基づき求められる消費カロリーとから腹部内臓脂肪の変化量を推定する演算を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の歩数測定機能付き内臓脂肪計。
  5. 前記消費カロリー及び内臓脂肪消費率を記憶しておくことができ、
    前記内臓脂肪変化演算手段は、前記歩数データと、消費カロリー及び内臓脂肪消費率とに基づいて、目標とする内臓脂肪の一定量を消費させるための、歩数、歩行距離、消費カロリーを求めることができる請求項1又は2に記載の歩数測定機能付き内臓脂肪計。
  6. 前記歩数測定手段による歩数の測定を開始した後における時間を測定することができ、
    前記内臓脂肪変化演算手段が、歩数データと前記歩幅とから被検者の移動した距離と、該移動距離と移動に要した時間とから平均移動速度を求めるとともに、
    該平均移動速度に基づいて、前記移動に伴う消費カロリーを求めるように構成された請求項2に記載の歩数測定機能付き内臓脂肪計。
  7. 複数回にわたって求められた前記内臓脂肪消費率の平均値を求めることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の歩数測定機能付き内臓脂肪計。
  8. 複数回にわたって求められた前記内臓脂肪消費率の累積値を求めることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の歩数測定機能付き内臓脂肪計。
  9. 複数回にわたって求められた前記修正された内臓脂肪消費率の平均値を求めることを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の歩数測定機能付き内臓脂肪計。
  10. 複数回にわたって求められた前記修正された内臓脂肪消費率の累積値を求めることを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の歩数測定機能付き内臓脂肪計。
  11. 前記被検者の腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式が、多数の標本とされる人体の腹部の断層撮影により得られた腹部内臓脂肪横断面積の実際の測定値と、該標本とされた人体の身体データとの相関の統計的処理により創成されてなり、
    前記腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式による演算処理が、前記被検者のウエストサイズを含んでされることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の歩数測定機能付き内臓脂肪計。
  12. 被検者の人体の胴の部位における周回の寸法であるウエストサイズ、身長及び体重を含む身体データを入力することができ、
    前記被検者の腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式が、多数の標本とされる人体の腹部の断層撮影により得られた腹部内臓脂肪横断面積の実際の測定値と、該標本とされた人体の身体データとの相関の統計的処理により創成されてなり、
    前記腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式による演算処理が、前記被検者のウエストサイズ、及び被検者の身長と体重とに基づき求められるBMIを含んでされることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の歩数測定機能付き内臓脂肪計。
  13. 被検者の人体の胴の部位における周回の寸法であるウエストサイズ、身長、体重、及び腹部皮下脂肪厚を含む身体データを入力することができ、
    前記被検者の腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式が、多数の標本とされる人体の腹部の断層撮影により得られた腹部内臓脂肪横断面積の実際の測定値と、該標本とされた人体の身体データとの相関の統計的処理により創成されてなり、
    前記腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式による演算処理が、前記被検者のウエストサイズ、被検者の身長と体重とに基づき求められるBMI、及び腹部皮下脂肪厚を含んでされることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の歩数測定機能付き内臓脂肪計。
  14. 被検者の人体の末端に接触させる電極を介して測定される前記被検者の身体のインピーダンスに基づき体脂肪率を求めることができる体脂肪率測定手段を有し、
    前記被検者の腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式が、多数の標本とされる人体の腹部の断層撮影により得られた腹部内臓脂肪横断面積の実際の測定値と、該標本とされた人体の身体データとの相関の統計的処理により創成されてなり、
    前記腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式による演算処理が、前記被検者のウエストサイズ及び体脂肪率を含んでされることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の歩数測定機能付き内臓脂肪計。
  15. 被検者の人体の胴の部位における周回の寸法であるウエストサイズ及び腹部皮下脂肪厚を
    含む身体データを入力することができ、被検者の人体の末端に接触させる電極を介して測定される前記被検者の身体のインピーダンスに基づき体脂肪率を求めることができる体脂肪率測定手段を有し、
    前記被検者の腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式が、多数の標本とされる人体の腹部の断層撮影により得られた腹部内臓脂肪横断面積の実際の測定値と、該標本とされた人体の身体データとの相関の統計的処理により創成されてなり、
    前記腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式による演算処理が、前記被検者のウエストサイズ、腹部皮下脂肪厚、及び体脂肪率を含んでされることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の歩数測定機能付き内臓脂肪計。
  16. 被検者の人体の胴の部位における周回の寸法であるウエストサイズ、身長、及び体重を含む身体データを入力することができ、被検者の人体の末端に接触させる電極を介して測定される前記被検者の身体のインピーダンスに基づき体脂肪率を求めることができる体脂肪率測定手段を有し、
    前記被検者の腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式が、多数の標本とされる人体の腹部の断層撮影により得られた腹部内臓脂肪横断面積の実際の測定値と、該標本とされた人体の身体データとの相関の統計的処理により創成されてなり、
    前記腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式による演算処理が、前記被検者のウエストサイズ、被検者の身長と体重とに基づき求められるBMI、及び体脂肪率を含んでされることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の歩数測定機能付き内臓脂肪計。
  17. 被検者の人体の胴の部位における周回の寸法であるウエストサイズ、身長、体重、及び腹部皮下脂肪厚を含む身体データを入力することができ、
    被検者の人体の末端に接触させる電極を介して測定される前記被検者の身体のインピーダンスに基づき体脂肪率を求めることができる体脂肪率測定手段を有し、
    前記被検者の腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式が、多数の標本とされる人体の腹部の断層撮影により得られた腹部内臓脂肪横断面積の実際の測定値と、該標本とされた人体の身体データとの相関の統計的処理により創成されてなり、
    前記腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式による演算処理が、前記被検者のウエストサイズ、被検者の身長と体重とに基づき求められるBMI、腹部皮下脂肪厚、及び体脂肪率を含んでされることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の歩数測定機能付き内臓脂肪計。
  18. 被検者の人体の末端に接触させる電極を介して被検者の身体のインピーダンスを測定できるインピーダンス測定手段を有し、
    前記被検者の腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式が、多数の標本とされる人体の腹部の断層撮影により得られた腹部内臓脂肪横断面積の実際の測定値と、該標本とされた人体の身体データとの相関の統計的処理により創成されてなり、
    前記腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式による演算処理が、前記被検者のウエストサイズ及び身体のインピーダンスを含んでされることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の歩数測定機能付き内臓脂肪計。
  19. 前記腹部内臓脂肪横断面積を求めるための演算式による演算処理において、さらに前記被検者の年齢による補正項及び/又は性別による補正項を含んでされることを特徴とする請求項11乃至18のいずれかに記載の歩数測定機能付き内臓脂肪計。
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