JP4104902B2 - 基板処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、たとえば液晶表示パネルに用いるプラスチック基板などの柔軟性薄板状基板を基板処理装置内で搬送または処理する際、柔軟性薄板状基板を基板処理装置内で保持する基板保持具を用いた基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示パネルは、透明電極または配向膜などが形成された2枚の透明基板をシール材を介して貼り合わせ、2枚の透明基板の隙間に液晶を注入することによって形成される。このような液晶表示パネルの製造工程においては、複数の表示領域を形成したマザー基板と、マザー基板に対向する対向マザー基板を互いに貼り合わせ、これを表示領域ごとに切り分ける。このように複数の液晶表示パネルを同時に製造することで生産性を向上させている。
【0003】
また近年、液晶表示パネルにプラスチック基板が用いられている。プラスチック基板を用いた液晶表示パネルは、ガラス基板を用いた場合と比較して軽量で割れにくいという利点を有し、携帯電話や携帯情報端末などの分野で大きな期待が寄せられている。
【0004】
液晶表示パネルの基板上には、CVD(Chemical Vapor Deposition)やスパッタリングなどの薄膜形成技術により各種材料の成膜が行われる。このとき基板には、その成膜方法または条件に従い引張り応力または圧縮応力が発生する。これらの応力はガラス基板では問題にならない大きさである。しかし、プラスチック基板を液晶表示パネルに用いた場合、基板の剛性が乏しいため、プラスチック基板に反りが発生するという問題が生じる。
【0005】
たとえば、室温より高い温度条件下で基板より小さい熱膨張率の材料を基板上に成膜する。その後基板を室温に戻すと、基板が成膜材料より縮むため基板に圧縮応力が発生する。したがってプラスチック基板を液晶表示パネルに用いた場合、成膜側が凸になる反りが発生する。
【0006】
このように剛性が乏しい基板に発生する反りを解消する方法または装置として、たとえば特開平11−80928号公報、特開2001−117063または特開2001−117082に開示されている。
【0007】
特開平11−80928号公報によれば、パターニング後発生する基板の凹凸を打ち消す応力に相当する曲率半径に、あらかじめプラスチック基板を変形させる。変形させた状態でプラスチック基板に、金属または金属化合物の成膜を行う。このように特開平11−80928号公報に開示されている薄膜形成方法に従えば、成膜前変形させたプラスチック基板に発生する応力と、成膜後熱膨張率の違いからプラスチック基板に発生する応力がつりあい、プラスチック基板は平坦となる。
【0008】
図20は、特開2001−117063で開示されている液晶セル製造用補助板を示す平面図である。図20を参照して、補助板101には、各液晶セル製造装置の真空吸着台にプラスチック基板を補助板101を介して吸着可能とするため、貫通孔102が複数形成されている。また補助板101には、プラスチック基板を各液晶セル製造装置の所定の位置に精密に位置合わせできるように、アライメントマーク103が形成されている。さらに補助板101には、プラスチック基板を弾性部材を用いた圧入ピンで固定するために、圧入ピン用孔104が形成されている。補助板101は十分な剛性と質量を有する。真空吸着、圧入ピンまたはテープによりプラスチック基板を補助板101に固定し、液晶セル製造工程に投入する。
【0009】
このように特開2001−117063で開示されている液晶セル製造用補助板によれば、補助板101は十分な剛性と質量を有するため、液晶セル製造工程において発生するプラスチック基板の反りを抑制することができる。
【0010】
図21は、特開2001−117082で開示されている液晶表示パネル用マザー基板を示す平面図である。図21を参照して、液晶表示パネル用マザー基板106には、複数の表示領域107、表示領域107を囲むシール材形成位置108および各表示領域107間に帯状に形成される非表示領域109が存在する。非表示領域109にはダミー膜110がドット状に複数形成されている。
【0011】
このように特開2001−117082で開示されている液晶表示パネル用マザー基板によれば、ダミー膜110は撓み防止の役割を果たす。またダミー膜110の内部応力をドット毎に分散させることができるため、基板の反りを防止することができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
液晶表示パネルの製造工程において、1枚のマザー基板から複数個の表示領域を多面取りすることによって生産性の向上を図っているため、マザー基板のサイズは大型化する傾向にある。しかし、上述の従来技術によっては以下に示す理由から、このように大型化したマザー基板や剛性が十分でないプラスチック基板に発生する反りや変形を十分に抑制することができない。
【0013】
特開平11−80928号公報に開示されている薄膜形成方法によると、パターニング後発生する反りを考慮して、基板を変形させておく必要がある。しかし上述のマザー基板の場合、発生する反りの状態は基板のサイズが同じであっても、形成する表示領域のパターンによって異なる。表示領域を多面取りするほど、マザー基板に発生する反りの形態は複雑になり、これを予測して基板を変形させておくことは困難である。また、マザー基板が大型化すると発生する反りは大きくなり、これを打ち消すように変形させるとマザー基板が大きく反った状態となる。このような状態では基板の表面の傾きが場所により異なるため、均一なプロセス処理が困難となる。
【0014】
特開2001−117063で開示されている方法によると、真空吸着、圧入ピンまたはテープによりプラスチック基板を補助板101に固定する。しかし、CVDやドライエッチングなどの基板処理装置においては、真空雰囲気下で基板の搬出入および処理を行うため真空吸着は使用できない。
【0015】
また、基板処理装置内でプラスチック基板の温度は200から300℃という高温になる。テープでプラスチック基板を補助板101に固定した場合、高温条件下でテープの接着力は低下するため、熱膨張率の差が大きい補助板101とプラスチック基板を固定しておくことは困難である。
【0016】
さらに、圧入ピンでプラスチック基板を補助板101に固定した場合、プラスチック基板の固定部が圧入ピン部分のみとなる。このため、プラスチック基板の反りを全面にわたって抑えるために圧入ピンが多数必要となりその管理が困難となる。また、圧入ピンの圧入または取り外しの自動化は困難である。さらに成膜工程において、圧入ピン上に形成された成膜を除去する必要が生じる。
【0017】
特開2001−117082で開示されている方法によると、ダミー膜をマザー基板106の全面に形成した後、これを複数のドット形状に加工することが必要である。しかし、ダミー膜をマザー基板106の全面に形成した時点でマザー基板106に大きな反りが発生する。このような状態ではマザー基板106に対して均一なプロセス処理が困難となる。また、マザー基板106の反り量が大きい場合、マザー基板106を基板処理装置に搬出入する際、搬出入口に干渉するおそれがある。
【0018】
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、たとえば液晶表示パネルに用いるプラスチック基板などの柔軟性薄板状基板を基板処理装置内で平坦に保持する基板保持具を用いた基板処理装置を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
この発明に従った基板処理装置は、柔軟性薄板状基板を保持する基板保持具と、ロードロック室と、柔軟性薄板状基板を処理する第1プロセスチャンバおよび第2プロセスチャンバと、第1プロセスチャンバ、第2プロセスチャンバおよびロードロック室の間で、柔軟性薄板状基板を搬出入する移動手段とを備える。基板保持具は、柔軟性薄板状基板の処理面の反対側の面を受ける補助板と、柔軟性薄板状基板に対してロードロック室において着脱され、補助板上に設けられた柔軟性薄板状基板の帯状部分を、補助板に向かって押圧する押圧手段とを含む。柔軟性薄板状基板は、第1プロセスチャンバ、第2プロセスチャンバおよびロードロック室の間で、補助板および押圧手段に挟持された状態に維持される。
【0020】
このように構成された基板処理装置によれば、補助板と押圧手段とで柔軟性薄板状基板を挟持することとなる。挟持するのは柔軟性薄板状基板の帯状部分であり面接触で柔軟性薄板状基板を固定するため、柔軟性薄板状基板に発生する反りを抑制し平坦に保持することができる。
【0021】
また好ましくは、押圧手段は、押圧手段の自重により帯状部分を補助板に向かって押圧する。このように構成された基板処理装置によれば、押圧手段を簡易な装置として基板保持具を安価に製造することができる。また、柔軟性薄板状基板を保持する工程を短縮し、迅速な基板処理を行うことができる。
【0022】
また好ましくは、押圧手段は額縁形状でその断面がL形のおもり部材である。このように構成された基板処理装置によれば、押圧手段の重量および剛性が向上するので柔軟性薄板状基板をより強固に挟持することができる。このため、柔軟性薄板状基板に発生する反りを抑制し平坦に保持することができる。
【0023】
また好ましくは、基板保持具は、押圧手段が帯状部分を補助板に向かって押圧するように、押圧手段を駆動させる駆動手段をさらに備える。このように構成された基板処理装置によれば、押圧手段の自重に加えて押圧手段を駆動させて柔軟性薄板状基板を押圧するため、より強固に柔軟性薄板状基板を挟持し発生する反りを抑制することができる。また、柔軟性薄板状基板を縦置きにして処理する場合など、帯状部分を補助板に押圧する方向と重力方向が一致しない場合であっても、柔軟性薄板状基板を確実に挟持し発生する反りを抑制することができる。
【0024】
また好ましくは、押圧手段は第1の磁性体を含み、基板保持具は第2の磁性体を含む。第1および第2の磁性体間に発生する磁力により、帯状部分を補助板に向かって押圧する。このように構成された基板処理装置によれば、押圧手段の自重に加えて磁性体間に発生する磁力により柔軟性薄板状基板を押圧するため、より強固に柔軟性薄板状基板を挟持し発生する反りを抑制することができる。また、柔軟性薄板状基板を縦置きにして処理する場合など、帯状部分を補助板に向かって押圧する方向と重力方向が一致しない場合であっても、柔軟性薄板状基板を確実に挟持し発生する反りを抑制することができる。
【0025】
また好ましくは、第1および第2の磁性体は、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石およびアルニコ磁石からなる群より選ばれた少なくとも一種を含む。このように構成された基板処理装置によれば、柔軟性薄板状基板が所定の処理温度に加熱され磁石の磁力が低下した場合であっても、磁力の回復が可能な磁石を処理温度にあわせて選択することができる。このため、磁石の磁力が回復せず帯状部分を補助板に向かって押圧する力が軽減することを防ぐことができる。
【0026】
また好ましくは、帯状部分に囲まれる内部領域は半導体素子が形成される領域であり、帯状部分は半導体素子が形成されない領域である。このように構成された基板処理装置によれば、押圧する帯状部分は半導体素子が形成されない領域であるため、基板処理装置内で帯状部分が押圧手段に覆われても支障がない。たとえば表示領域が複数形成された液晶表示パネルのマザー基板の場合、各表示領域間に格子状に形成された非表示部分を押圧することで、基板をより強固に挟持することができる。このため、マザー基板に発生する反りを抑制し平坦に保持することができる。
【0027】
また好ましくは、柔軟性薄板状基板はプラスチック基板である。このように構成された基板処理装置によれば、ポリカーボネート、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、またはポリエチレンテレフタレートなどを含むプラスチック基板に発生する反りを抑制し平坦に保持することができる。
【0028】
また好ましくは、補助板は、セラミックス、ガラスおよび表面を不動態処理した金属からなる群より選ばれた少なくとも一種を含む。このように構成された基板処理装置によれば、これらの材料または表面処理は耐プラズマ性を有するため、柔軟性薄板状基板にプラズマを利用した処理を行っても、補助板がプラズマに侵されることがない。このため、柔軟性薄板状基板を確実に挟持し発生する反りを抑制することができる。
【0029】
また好ましくは、押圧手段は、セラミックスまたは表面を不動態処理した金属を含む。このように構成された基板処理装置によれば、これらの材料または表面処理は耐プラズマ性を有するため、柔軟性薄板状基板にプラズマを利用した処理を行っても、押圧手段がプラズマに侵されることがない。このため、柔軟性薄板状基板を確実に挟持し発生する反りを抑制することができる。
【0030】
また好ましくは、この基板処理装置は、柔軟性薄板状基板に対して処理を行っていないときに、押圧手段を柔軟性薄板状基板から離れた位置に位置決めする位置決め手段をさらに備える。このように構成された基板処理装置によれば、押圧手段が柔軟性薄板状基板から離れた状態で、柔軟性薄板状基板を基板処理装置内で搬出入または収納することが可能である。このため、押圧手段を多数準備しておく必要なく柔軟性薄板状基板に対する処理を連続して行うことができる。
【0031】
また好ましくは、この発明に従った基板処理装置は、押圧手段が柔軟性薄板状基板から離れた位置にあるとき、押圧手段を洗浄する洗浄手段をさらに備える。このように構成された基板処理装置によれば、柔軟性薄板状基板に対して処理を行っていないときに、押圧手段に付着した成膜、ダストまたはパーティクルを除去するので、後工程でこれらの付着物が柔軟性薄板状基板を汚染することを防ぐことができる。
【0032】
また好ましくは、補助板は貫通孔を含む。移動手段は貫通孔を通じて柔軟性薄板状基板を移動手段に真空吸着させる。このように構成された基板処理装置によれば、柔軟性薄板状基板を移動手段に真空吸着させるため、押圧手段が柔軟性薄板状基板から離れた位置に位置決めされた後においても、補助板上の柔軟性薄板状基板を基板処理装置内で確実に搬送し、また柔軟性薄板状基板を平坦に保持することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0034】
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1におけるCVD処理装置を示す平面図である。図1を参照して、CVD処理装置2には、トランスファチャンバ5を中心に、加熱室4、プロセスチャンバ1aおよび1b、ならびにロードロック室3がゲートバルブ室9を隔てて形成されている。ロードロック室3はゲートバルブ室10を隔てて大気搬送ロボット8と隣接している。基板カセット6および7は大気搬送ロボット8を挟んで配置されている。なお、この実施の形態ではCVD処理装置について本発明を適用するが、スパッタ処理装置、ドライエッチング装置、または熱処理装置などにも適用可能である。
【0035】
CVD処理装置2内で基板は以下の工程で処理される。大気搬送ロボット8で基板カセット6または7に収納された基板をロードロック室3へ搬入する。トランスファチャンバ5内の図示しない真空搬送ロボットで、ロードロック室3から加熱室4に基板を搬入する。加熱室4で基板を所定の温度になるまで加熱する。図示しない真空搬送ロボットで、加熱室4からプロセスチャンバ1aまたは1bに基板を搬入する。プロセスチャンバ1aまたは1b内で基板をCVD処理する。基板を冷却した後、プロセスチャンバ1aまたは1bからロードロック室3へ搬送する。基板をロードロック室3から基板カセット6または7に搬送する。
【0036】
図2は、図1中のII−II線上に沿ったプロセスチャンバを示す断面図である。図2を参照して、プロセスチャンバ1aはチャンバ本体20を有する。チャンバ上蓋21がOリング25を介してチャンバ本体20を覆う。チャンバ上蓋21にはシャワーヘッド24が設けられている。シャワーヘッド24には、プロセスチャンバ1aの外部に向けてガス供給口23が、プロセスチャンバ1aの内部に向けてガス噴出口32が形成されている。プロセスチャンバ1aの底面にガス噴出口32と対面して、下部電極カバー29で覆われた下部電極28が設けられている。下部電極28上には、液晶表示パネル用のプラスチック基板19を挟持した状態で補助板16および押圧手段17からなる基板保持具18が設けられている。押圧手段17を覆うように防着板30が設けられている。基板保持具18および防着板30が昇降運動可能なように基板昇降ピン27および防着板昇降ピン26が設けられている。チャンバ本体20に形成された貫通孔20aを介してプロセスチャンバ1aと通じるゲートバルブ室9には、ゲートバルブ31が設けられている。
【0037】
このように形成されたプロセスチャンバ1aは図示しない真空ポンプと接続されており、プロセスチャンバ1a内部を真空状態に保つことができる。ガス供給口23に処理ガスを供給して、ガス噴出口32からプラスチック基板19上に処理ガスを均一に導入することができる。シャワーヘッド24は高周波電源22と接続されており、シャワーヘッド24と下部電極28との間に高周波電圧を印加する。これによりプロセスチャンバ1a内に導入された処理ガスはプラズマ化され、プラスチック基板19の表面をCVD処理する。防着板30は、成膜時に押圧手段17の表面を成膜しないようにマスクの役割を果たす。
【0038】
以下、プラスチック基板19をプロセスチャンバ1aから搬出する工程について説明する。プロセスチャンバ1a内でプラスチック基板19のCVD処理が完了すると、防着板昇降ピン26を上昇させ防着板30を上方に移動させる。基板昇降ピン27を上昇させプラスチック基板19を基板保持具18で保持した状態で上方に移動させる。ゲートバルブ31を開放し、トランスファチャンバ5内の図示しない真空搬送ロボットで基板保持具18で保持したプラスチック基板19をトランスファチャンバ5に搬出する。プラスチック基板19をプロセスチャンバ1aに搬入する場合は逆の順序の工程で処理が行われる。
【0039】
以上プロセスチャンバ1aについて説明したがプロセスチャンバ1bについても同様である。
【0040】
図3は、図2中の押圧手段を示す斜視図である。図3を参照して、押圧手段17は、額縁形状の額縁部17aを有する。
【0041】
図4(A)および(B)は、図2中で基板保持具がプラスチック基板を保持する状態を示す断面図および平面図である。図4(A)中の押圧手段17は図3中のIV−IV線上に沿った断面図である。図4(A)および(B)を参照して、プラスチック基板19が、処理面19aの反対側の面19bと補助板19とが対向するようにして、補助板19上に設けられている。プラスチック基板19の帯状部分33が押圧手段17の自重により押圧されている。補助板16はアルミニウムから形成されており、その表面はアルマイト処理されている。押圧手段17はアルミナから形成されている。補助板16の熱膨張率は押圧手段17の熱膨張率よりも大きい。
【0042】
図5は、図4(A)中で押圧手段がプラスチック基板を押圧する部分の詳細を示す断面図である。図5を参照して、押圧手段17の外周上に形成された段差部17dの内側の段差をh、プラスチック基板19の厚さをt1、補助板16の厚さをt2とした場合、t1+t2の値がhの値より大きくなるように各寸法を設定する。加熱室4で押圧手段17、プラスチック基板19および補助板16はそれぞれ加熱されるため、厚さ方向に膨張する。しかし、補助板16の熱膨張率は押圧手段17の熱膨張率よりも大きく、プラスチック基板19の熱膨張率は補助板16または押圧手段17の熱膨張率よりもはるかに大きいため、t1+t2の値はhの値より常に大きくなる。したがって、押圧手段17の下面が下部電極カバー29に接触することなく、押圧手段17はプラスチック基板19を押圧することができる。
【0043】
なお、押圧手段17の段差部17dの内寸と補助板16またはプラスチック基板19の外寸との間には十分なクリアランスが設けられているため、補助板16またはプラスチック基板19が幅方向に膨張して段差部17dの内側壁に接触することはない。
【0044】
図6は、図4(A)中で押圧手段がプラスチック基板を押圧する部分の詳細を示す別の断面図である。図6を参照して、押圧手段17の上面の内側に面取り17eが形成されている。押圧手段17に近いプラスチック基板19の表面上には、押圧手段17の影となって成膜41が形成されない領域46が発生する。しかし、押圧手段17に面取り17eを形成しているため、領域46の幅を小さくすることができる。
【0045】
図7から図12は、図1中のロードロック室内のプラスチック基板を大気中に搬出する工程を示す断面図である。
【0046】
図7を参照して、ロードロック室3はロードロック室本体51を有する。ロードロック室本体51の側面には貫通孔51bおよび51cがそれぞれ対面して形成されている。ゲートバルブ52および53が貫通孔51bおよび51cを開閉可能に設けられている。ロードロック室3内には基板支持台54が設けられている。基板支持台54上には、補助板16と押圧手段17に挟持されたプラスチック基板19が設けられている。押圧手段17のみを昇降運動させることができる押圧手段昇降ピン55が設けられている。補助板16と補助板16上のプラスチック基板19を昇降運動させることができる基板昇降ピン56が設けられている。
【0047】
以下、ロードロック室3内のプラスチック基板19をロードロック室3から大気中に搬出する工程について説明する。
【0048】
図7を参照して、ゲートバルブ52を開く。プロセスチャンバ1内でCVD処理を終えたプラスチック基板19を基板保持具18で保持した状態で、トランスファチャンバ5内の図示しない真空搬送ロボットを用いて、ロードロック室3に搬入する。
【0049】
図8を参照して、ゲートバルブ52を閉じ、ロードロック室3内を真空状態から大気状態に戻す。そして、基板昇降ピン56を上昇させプラスチック基板19を基板保持具18に保持した状態で上方に移動させる。ゲートバルブ53を開く。大気搬送ロボット8の搬送アーム61を貫通孔51cから挿入し、補助板16の底面下に位置決めする。
【0050】
図9を参照して、搬送アーム61を上昇させ、プラスチック基板19を基板保持具18で支持した状態で持ち上げる。基板昇降ピン56を下降させる。
【0051】
図10は、図9中で補助板16と搬送アーム61が接触する部分の詳細を示す断面図である。図10を参照して、搬送アーム61の上面には貫通孔64が形成された真空吸着部63が設けられている。補助板16に貫通孔62が形成されている。搬送アーム61の上面と補助板16の底面が接触すると貫通孔62および64は貫通する。搬送アーム61を上昇させ基板保持具18に保持されたプラスチック基板19を持ち上げたあと、大気搬送ロボット8に設けられた図示しない真空ポンプを用いてプラスチック基板19を真空吸着部63に真空吸着する。補助板16もプラスチック基板19と真空吸着部63に挟まれた状態で保持される。なお、押圧手段17がプラスチック基板19を押圧した状態が維持されているので、プラスチック基板19は平坦な状態で吸着される。
【0052】
図11を参照して、押圧手段昇降ピン55を上昇させ押圧手段17のみを上方に移動させる。プラスチック基板19は搬送アーム61に真空吸着されているので平坦な状態を維持している。
【0053】
図12を参照して、搬送アーム61をロードロック室3から退避させて、補助板16上のプラスチック基板19をロードロック室3から大気中に搬出する。補助板16上のプラスチック基板19は基板カセット6または7に搬送される。プラスチック基板19をロードロック室3に搬入する場合は上述の工程と逆の順序の工程で処理が行われる。
【0054】
図13は、図12に示す工程のあと、ロードロック室内で押圧手段を退避させる工程を示す断面図である。図13を参照して、ロードロック室本体51の側面には押圧手段保持ピン65が設けられている。なお、CVD処理装置2は2つのプロセスチャンバ1aおよび1bと加熱室4を備えるため、同時に3枚のプラスチック基板19を処理することができる。このため、2箇所に押圧手段保持ピン65mおよび65nを設けて、3つの押圧手段17をCVD処理装置2内で扱うことができるようにしている。ロードロック室3の上面にはリモートプラズマ源66が設けられている。リモートプラズマ源66は、チャンバ66a内で清浄ガスのプラズマを生成し、この清浄ガスのプラズマから洗浄に有効なイオンやラジカルをロードロック室3内に流入させる。
【0055】
図12に示す工程のあと、押圧手段昇降ピン55をさらに上昇させ押圧手段17mまたは17nを、押圧手段保持ピン65mまたは65n上に位置決めする。押圧手段昇降ピン55を下降させる。リモートプラズマ源66で清浄ガスのプラズマを生成し、押圧手段17の付着物を除去する。プロセスチャンバ1内では押圧手段17を覆うように防着板30が設けられているが、わずかに成膜されるおそれがあり、リモートプラズマ源66を備えることが望ましい。
【0056】
この発明の実施の形態1に従った基板保持具は、柔軟性薄板状基板としてのプラスチック基板19を基板処理装置としてのCVD処理装置2内で保持する基板保持具18であって、プラスチック基板19の処理面19aの反対側の面19bを受ける補助板16と、補助板16上に設けられたプラスチック基板19の帯状部分33を、補助板16に向かって押圧する押圧手段17とを備える。
【0057】
押圧手段17は、押圧手段17の自重により帯状部分33を補助板16に向かって押圧する。補助板16は、表面を不動態処理した金属としてのアルマイト処理されたアルミニウムを含む。押圧手段17は、セラミックスとしてのアルミナを含む。
【0058】
またこの発明の実施の形態1に従った基板処理装置としてのCVD処理装置2は、基板保持具18を備え、プラスチック基板19に対して処理を行っていないときに、押圧手段17をプラスチック基板19から離れた位置としての押圧手段保持ピン65上に位置決めする位置決め手段としての押圧手段昇降ピン55をさらに備える。
【0059】
押圧手段17が押圧手段保持ピン65上にあるとき、押圧手段17を洗浄する洗浄手段としてのリモートプラズマ源66をさらに備える。
【0060】
CVD処理装置2は、基板保持具18と、プラスチック基板19を搬出入する移動手段としての搬送アーム61とをさらに備え、補助板16は貫通孔62を含み、搬送アーム61は貫通孔62を通じてプラスチック基板19を搬送アーム61に真空吸着させる。
【0061】
このように構成された基板保持具によれば、押圧手段17は十分な重量と剛性を有するため、補助板16と押圧手段17とで帯状部分33を強固に挟持することができる。このため、プラスチック基板19とプラスチック基板19上に形成する成膜41との熱膨張率が違うことから内部応力が生じた場合であっても、プラスチック基板19に発生する反りを抑制することができる。また、プロセスチャンバ1およびロードロック室3の間では、常に押圧手段17と補助板16でプラスチック基板19を挟持しているので、プラスチック基板19は平坦な状態に維持される。このように平坦な状態が維持されれば、プロセスチャンバ1内でプラスチック基板19上に均一なCVD処理を行うことができる。
【0062】
さらに補助板16はアルマイト処理されたアルミニウムを含み、押圧手段17はアルミナを含むため、プロセスチャンバ1内の処理ガスにより補助板16または押圧手段17が侵されることがない。このため、プラスチック基板19を確実に挟持し平坦な状態に保持することができる。
【0063】
またこのように構成された基板処理装置によれば、ロードロック室3内に押圧手段保持ピン65を備えるため、押圧手段17を3つ準備しておけばCVD処理装置2内でプラスチック基板19を連続して処理することができる。
【0064】
さらにロードロック室3内に押圧手段17を洗浄するリモートプラズマ源66を備えているため、押圧手段17の付着物が後工程においてプラスチック基板19を汚染するおそれがない。
【0065】
さらにプラスチック基板19は搬送アーム61に真空吸着されているため、プラスチック基板19の搬出入または収納を確実に行うことができる。また押圧手段17がプラスチック基板19を押圧していない状態であっても、プラスチック基板19を補助板16上で平坦に保持することができる。このため、たとえばプラスチック基板19がロードロック室3の貫通孔51cを通過する際に貫通孔51cに干渉するという問題が生じるおそれがない。
【0066】
(実施の形態2)
実施の形態2では、押圧手段17の形状が実施の形態1と異なる。図14は、この発明の実施の形態2において押圧手段17を示す斜視図である。図15(A)および(B)は、実施の形態2において、基板保持具がプラスチック基板を保持する状態を示す断面図および平面図である。図15(A)中の押圧手段17は、図14中のXV−XV線上に沿った断面図である。図14および図15は、実施の形態1における図3および図4にそれぞれ対応する。
【0067】
図14を参照して、押圧手段17は額縁形状の額縁部17aと、格子形状の格子部17bおよび17cとを有する。
【0068】
図15(A)および(B)を参照して、プラスチック基板19は4箇所の表示部69を有する液晶表示パネル用のマザー基板である。プラスチック基板19が、処理面19aの反対側の面19bと補助板19とが対向するようにして、補助板19上に設けられている。プラスチック基板19に格子状に形成された非表示部70が押圧手段17の自重により押圧される。押圧手段17に押圧されていない領域である表示部69に成膜が行われる。マザー基板としてのプラスチック基板19は表示部69ごとに切り分けられ、4枚の液晶表示パネルが同時に製造される。
【0069】
この発明の実施の形態2に従った基板保持具は、帯状部分としての非表示部70に囲まれる表示部69は半導体素子が形成される領域であり、非表示部70は半導体素子が形成されない領域である。このように構成された基板保持具によれば、押圧手段17の重量および剛性はより一層向上するため、補助板16と押圧手段17とでプラスチック基板19を強固に挟持し平坦に保持することができる。
【0070】
(実施の形態3)
実施の形態3では、押圧手段17がプラスチック基板19を押圧する構造が実施の形態1と異なる。図16および図17は、この発明の実施の形態3において、基板保持具がプラスチック基板を保持する状態を示す断面図である。図16および図17は、実施の形態1における図4(A)に対応する。
【0071】
図16を参照して、押圧手段17には、補助板16と対面する位置に永久磁石71が埋めこまれている。永久磁石71として、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石またはアルニコ磁石を用いる。プラスチック基板19を加熱室4で所定温度に加熱すると、同時に永久磁石71も加熱される。磁石は加熱されると磁力が弱まるが、その温度が許容温度を超えない場合その磁石を室温に戻すと磁力は回復する。その逆に許容温度を超えた場合磁力は回復しない。したがって加熱室4で加熱される温度を考慮して、磁石を選択する必要がある。たとえば、加熱温度が約200℃までであればフェライト磁石を、約300℃までであればサマリウムコバルト磁石を、約450℃までであればアルニコ磁石を用いることができる。補助板16は、磁性材料72から形成されており、表面は不動態処理またはセラミックスの溶射による被膜がされている。
【0072】
この発明の実施の形態3に従った基板保持具は、押圧手段17は第1の磁性体としての永久磁石71を含み、基板保持具18は第2の磁性体としての磁性材料72を含み、永久磁石71と磁性材料72との間に発生する磁力により、帯状部分33を補助板16に向かって押圧する。永久磁石71は、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石またはアルニコ磁石を含む。
【0073】
このように構成された基板保持具によれば、押圧手段17の自重に加えて永久磁石71と磁性材料72との間に発生する磁力により帯状部分33を押圧するため、より強固にプラスチック基板19を挟持し平坦な状態に保持することができる。
【0074】
(実施の形態4)
実施の形態4では、押圧手段17がプラスチック基板19を押圧する構造が実施の形態1と異なる。図18は、この発明の実施の形態4において、図1中のII−II線上に沿ったプロセスチャンバを示す断面図である。図18は、実施の形態1における図2に対応する。
【0075】
図18を参照して、押圧手段17は押圧手段昇降ピン77bの一方端と連結されている。押圧手段昇降ピン77bの他方端が昇降ピン駆動部77aと連結されている。押圧手段駆動部77は、昇降ピン駆動部77aと押圧手段昇降ピン77bとで構成される。
【0076】
押圧手段17を上方に移動させた状態で補助板16およびプラスチック基板19をプロセスチャンバ1内に搬入する。昇降ピン駆動部77aを用いて押圧手段昇降ピン77bを下降させ、プラスチック基板19の帯状部分33を押圧手段17で押圧する。プラスチック基板19をプロセスチャンバ1から搬出する場合は逆の順序の工程で処理が行われる。なお、実施の形態4ではCVD処理装置2内でプラスチック基板19は補助板16とともに移動し、押圧手段17はプロセスチャンバ1外に移動しない。
【0077】
この発明の実施の形態4に従った基板保持具は、押圧手段17が帯状部分33を補助板16に向かって押圧するように、押圧手段17を駆動させる押圧手段駆動部77をさらに備える。このように構成された基板保持具によれば、押圧手段17の自重に加えて昇降ピン駆動部77aの駆動力により帯状部分33を押圧するため、より強固にプラスチック基板19を挟持し平坦な状態に保持することができる。
【0078】
(実施の形態5)
実施の形態5では、押圧手段17の形状が実施の形態1と異なる。図19は、この発明の実施の形態5において、図1中のII−II線上に沿ったプロセスチャンバを示す断面図である。図19は、実施の形態1における図2に対応する。
【0079】
図19を参照して、押圧手段17の外周上に形成された段差部17dの高さが実施の形態1と比べて高い。これに対応して下部電極28および下部電極カバー29の周縁部81に切り欠きが設けられている。
【0080】
この発明の実施の形態5に従った基板保持具は、押圧手段17は額縁形状でその断面がL形のおもり部材である。このように構成された基板保持具によれば、押圧手段17の重量および剛性はより一層向上するため、補助板16と押圧手段17とでプラスチック基板19を強固に挟持し平坦に保持することができる。
【0081】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0082】
【発明の効果】
たとえば液晶表示パネルに用いるプラスチック基板などの柔軟性薄板状基板を基板処理装置内で平坦に保持する基板保持具を用いた基板処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1におけるCVD処理装置を示す平面図である。
【図2】 図1中のII−II線上に沿ったプロセスチャンバを示す断面図である。
【図3】 図2中の押圧手段を示す斜視図である。
【図4】 図2中で基板保持具がプラスチック基板を保持する状態を示す断面図(A)および平面図(B)である。
【図5】 図4(A)中で押圧手段がプラスチック基板を押圧する部分の詳細を示す断面図である。
【図6】 図4(A)中で押圧手段がプラスチック基板を押圧する部分の詳細を示す別の断面図である。
【図7】 図1中のロードロック室内のプラスチック基板を大気中に搬出する第1工程を示す断面図である。
【図8】 図1中のロードロック室内のプラスチック基板を大気中に搬出する第2工程を示す断面図である。
【図9】 図1中のロードロック室内のプラスチック基板を大気中に搬出する第3工程を示す断面図である。
【図10】 図1中のロードロック室内のプラスチック基板を大気中に搬出する第4工程を示す断面図である。
【図11】 図1中のロードロック室内のプラスチック基板を大気中に搬出する第5工程を示す断面図である。
【図12】 図1中のロードロック室内のプラスチック基板を大気中に搬出する第6工程を示す断面図である。
【図13】 図12に示す工程のあと、ロードロック室内で押圧手段を退避させる工程を示す断面図である。
【図14】 この発明の実施の形態2において、押圧手段17を示す斜視図である。
【図15】 同実施の形態において、基板保持具がプラスチック基板を保持する状態を示す断面図(A)および平面図(B)である。
【図16】 この発明の実施の形態3において、基板保持具がプラスチック基板を保持する状態を示す断面図である。
【図17】 同実施の形態において、基板保持具がプラスチック基板を保持する状態を示す別の断面図である。
【図18】 この発明の実施の形態4において、図1中のII−II線上に沿ったプロセスチャンバを示す断面図である。
【図19】 この発明の実施の形態5において、図1中のII−II線上に沿ったプロセスチャンバを示す断面図である。
【図20】 特開2001−117063で開示されている液晶セル製造用補助板を示す平面図である。
【図21】 特開2001−117082で開示されている液晶表示パネル用マザー基板を示す平面図である。
【符号の説明】
2 CVD処理装置、16 補助板、17 押圧手段、18 基板保持具、19 プラスチック基板、33 帯状部分、55 押圧手段昇降ピン、61 搬送アーム、62 貫通孔、65 押圧手段保持ピン、66 リモートプラズマ源、69 表示部、70 非表示部、71 永久磁石、72 磁性材料、77 押圧手段駆動部。
Claims (13)
- 柔軟性薄板状基板を保持する基板保持具と、
ロードロック室と、
前記柔軟性薄板状基板を処理する第1プロセスチャンバおよび第2プロセスチャンバと、
前記第1プロセスチャンバ、前記第2プロセスチャンバおよび前記ロードロック室の間で、前記柔軟性薄板状基板を搬出入する移動手段とを備え、
前記基板保持具は、
前記柔軟性薄板状基板の処理面の反対側の面を受ける補助板と、
前記柔軟性薄板状基板に対して前記ロードロック室において着脱され、前記補助板上に設けられた前記柔軟性薄板状基板の帯状部分を、前記補助板に向かって押圧する押圧手段とを含み、
前記柔軟性薄板状基板は、前記第1プロセスチャンバ、前記第2プロセスチャンバおよび前記ロードロック室の間で、前記補助板および前記押圧手段に挟持された状態に維持される、基板処理装置。 - 前記押圧手段は、前記押圧手段の自重により前記帯状部分を前記補助板に向かって押圧する、請求項1に記載の基板処理装置。
- 前記押圧手段は額縁形状でその断面がL形のおもり部材である、請求項2に記載の基板処理装置。
- 前記基板保持具は、前記押圧手段が前記帯状部分を前記補助板に向かって押圧するように、前記押圧手段を駆動させる駆動手段をさらに含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の基板処理装置。
- 前記押圧手段は第1の磁性体を含み、前記基板保持具は第2の磁性体を含み、前記第1および第2の磁性体間に発生する磁力により、前記帯状部分を前記補助板に向かって押圧する、請求項1から4のいずれか1項に記載の基板処理装置。
- 前記第1および第2の磁性体は、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石およびアルニコ磁石からなる群より選ばれた少なくとも一種を含む、請求項5に記載の基板処理装置。
- 前記帯状部分に囲まれる内部領域は半導体素子が形成される領域であり、前記帯状部分は半導体素子が形成されない領域である、請求項1から6のいずれか1項に記載の基板処理装置。
- 前記柔軟性薄板状基板はプラスチック基板である、請求項1から7のいずれか1項に記載の基板処理装置。
- 前記補助板は、セラミックス、ガラスおよび表面を不動態処理した金属からなる群より選ばれた少なくとも一種を含む、請求項1から8のいずれか1項に記載の基板処理装置。
- 前記押圧手段は、セラミックスまたは表面を不動態処理した金属を含む、請求項1から9のいずれか1項に記載の基板処理装置。
- 前記柔軟性薄板状基板に対して処理を行っていないときに、前記押圧手段を前記柔軟性薄板状基板から離れた位置に位置決めする位置決め手段をさらに備える、請求項1から10のいずれか1項に記載の基板処理装置。
- 前記押圧手段が前記柔軟性薄板状基板から離れた位置にあるとき、前記押圧手段を洗浄する洗浄手段をさらに備える、請求項11に記載の基板処理装置。
- 前記補助板は貫通孔を含み、前記移動手段は前記貫通孔を通じて前記柔軟性薄板状基板を前記移動手段に真空吸着させる、請求項1から10のいずれか1項に記載の基板処理装置。
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