以下、本発明を具体化した実施形態による遠隔見守りシステムについて図面を参照して説明する。図1は遠隔見守りシステムの全体構成を示す。この遠隔見守りシステム1は、宅内の状況を宅外から見守るために宅内の撮影画像を宅外から確認可能とするシステムであり、宅内の状況を外部に送信する機能を持つ宅内装置2と、宅内装置2をインターネット7経由で遠隔制御すると共に携帯端末3との間で交信されるサーバ装置4(Webサーバ)とを備える。宅内装置2は、一般の家電製品と同様にユーザが宅内の適宜の位置に設置し電源投入と電話回線5に接続するだけで、自動的にネットワーク接続設定がなされ、インターネット7に接続されたサーバ装置4からの制御命令を実行し、サーバ装置4に宅内情報をアップロード可能となる。サーバ装置4は、インターネット7に接続され、本遠隔見守りシステム1を運営し、サービスを提供するコンピュータである。
宅内装置2は、ユーザ宅の例えば子供や老人、ペット等が居る部屋に配置されて、所定の監視エリアをカメラにて撮影する。宅内装置2は、電話回線5、ISP(Internet Service Provider)6、及びインターネット7を介して、サーバ装置4に接続可能になっている。
サーバ装置4は、携帯端末3にて設定された制御命令を携帯電話回線8及びインターネット7を介して受信して、その制御命令をインターネット7及び電話回線5を介して宅内装置2に転送し、また、宅内装置2にて撮影された画像を電話回線5及びインターネット7を介して受信して、その画像をインターネット7及び携帯電話回線8を介して携帯端末3に転送する。
携帯端末3は、携帯電話回線8及びインターネット7を介してサーバ装置4に接続可能になっていると共に、携帯電話回線8及び電話回線5を介して宅内装置2に接続可能になっている。このような携帯端末3としては、ユーザの所持する携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistant)等がある。携帯端末3は、宅内装置2にて撮影された画像の送信命令を含む宅内装置2を制御するための制御命令をサーバ装置4に対して設定し、また、宅内装置2にて撮影された画像を表示する。
図2は、遠隔見守りシステム1の動作のタイムチャートを示す。図1及び図2を参照して遠隔見守りシステム1の動作を説明する。図1及び図2において、括弧で囲んだ数字は、動作順序であって、それぞれ対応している。(1)まず、ユーザは、携帯端末3を操作して、携帯端末3をサーバ装置4に接続し、宅内装置2を制御するための制御命令(例えば「画像送信」)を携帯端末3からサーバ装置4に送信する。(2)サーバ装置4は、制御命令が携帯端末3から送られてきたことを受けて、その制御命令を保存する。(3)また、ユーザは、携帯端末3を操作して、携帯端末3から宅内装置2に発呼信号を送信し、すなわちユーザ宅に電話をかけ、1回目の呼出し後、直ちに発呼信号の送信を断つ。すなわち、ユーザは、携帯端末3から宅内装置2に1コール発信を行う。
(4)宅内装置2は、発呼信号の受信後、発呼信号が断たれるまでの呼出回数が所定回数(例えば3回)以下であったことを受けて、ダイヤルアップしてサーバ装置4への接続(コールバック)を行い、(5)サーバ装置4は、宅内装置2が接続されると、保存している制御命令を宅内装置2に送信する。(6)そして、宅内装置2は、サーバ装置4から受取った制御命令を実行し、(7)制御命令を実行完了した旨をサーバ装置4に通知する。このとき、例えば、制御命令が「画像送信」であった場合は、(8)宅内装置2は、カメラにて撮影している画像をキャプチャし、その画像をサーバ装置4に送信し、(9)サーバ装置4は、宅内装置2から送られてきた画像を保存する。(10)その後、サーバ装置4は、制御命令を実行完了した旨を携帯端末3に電子メールで通知する。
ユーザは、携帯端末3に届いた電子メールにより制御命令が実行されたことを知る。このとき、例えば、制御命令が「画像送信」であった場合は、(11)ユーザは、携帯端末3を操作して、携帯端末3をサーバ装置4に接続する。(12)サーバ装置4は、携帯端末3が接続されると、保存している画像を携帯端末3に送信し、(13)携帯端末3は、サーバ装置4から送られてきた画像を表示する。ユーザは、その表示画像を見ることで宅内の撮影画像を確認することができる。
また、遠隔見守りシステム1は、上述の動作に加え、以下のように動作する。まず、宅内装置2は、侵入者等を検出すると、カメラにて撮影している画像をキャプチャし、サーバ装置4へ接続して、異常が発生した旨をサーバ装置4に通知すると共に、そのときにキャプチャした画像をサーバ装置4に送信する。サーバ装置4は、宅内装置から送られてきた画像を保存し、異常が発生した旨を携帯端末3に電子メールで通知する。ユーザは、携帯端末3に届いた電子メールにより異常が発生したことを知り、携帯端末3を操作して、携帯端末3をサーバ装置4に接続する。サーバ装置4は、携帯端末3が接続されると、保存している画像を携帯端末3に送信し、携帯端末3は、サーバ装置4から送られてきた画像を表示する。ユーザは、その表示画像を見ることで、異常発生時に撮影された画像を確認することができる。
図3は宅内装置2の概略構成を示す。宅内装置2は、カメラ11と、人体センサ12と、動作状態表示部13と、警報ブザー14と、電源スイッチ15と、人体センサ12による人体の検出動作をオン又はオフに設定するためのセンサスイッチ16と、ダイヤルアップ時のダイヤル信号の送出の待機時間を設定するための設定スイッチ17とを備える。宅内装置2は、電源ケーブル18を介して商用電源から電力供給を受け、信号ケーブル19を介して電話回線5との間で信号の送受信を行う。
カメラ11は、所定の監視エリアを撮影するものである。人体センサ12は、不法侵入者等を検出するためのものであり、人体から放射される赤外線を受光することにより、カメラ11の撮影エリア内の人体の有無を検出する。動作状態表示部13は、宅内装置2の動作状況を表示するものであり、ダイヤル中であることや通信中であること等を数字やアルファベット等により表示する。警報ブザー14は、人体センサ12により人体を検出した際にブザー音を発するものである。電源スイッチ15は、宅内装置2への電源供給をオン、オフするために操作されるスイッチである。電源スイッチ15、センサスイッチ16、設定スイッチ17は、各々、押下操作式のスイッチである。
図4は本遠隔見守りシステム1の全体のブロック構成を示す。同システムの宅内装置2の構成及び動作について説明する。宅内装置2は、上述の構成に加え、宅内装置2を制御するためのCPU等からなる制御部(接続手段、待機時間書換手段)26を備える。また、宅内装置2は、カメラ11及び人体センサ12と制御部26との間で信号の入出力を行う信号入出力部21と、画像処理部22と、画像メモリ23と、ダイヤルアップ時のダイヤル信号の送出の待機時間を記憶する設定メモリ24と、ネットワークと接続するためのモデム25とを備える。
カメラ11は、制御部26から信号入出力部21を介して入力される制御信号をもとに動作して、所定の監視エリアを撮影する。カメラ11にて撮影された画像は、その画像信号が信号入出力部21を介して制御部26に入力され、静止画像としてキャプチャされる。人体センサ12は、制御部26から信号入出力部21を介して入力される制御信号をもとに動作して、人体の有無を検出する。人体センサ12による検出結果である人体の有無を示すセンサ信号は、信号入出力部21を介して制御部26に入力される。動作状態表示部13は、数字やアルファベット等を点灯又は点滅する。警報ブザー14は、ブザー音を発する。
電源スイッチ15は、押下操作することにより、その操作信号が制御部26に入力され、これにより、宅内装置2への電源供給がオンとオフとに交互に切換えられる。センサスイッチ16は、押下操作することにより、その操作信号が制御部26に入力され、これにより、人体センサ12による人体の検出動作がオンとオフとに交互に切換えられる。設定スイッチ17は、押下操作することにより、その操作信号が制御部26に入力され、これにより、ダイヤルアップ時のダイヤル信号の送出の待機時間を設定するための処理が開始される。
画像処理部22は、カメラ11にて撮影されて制御部26によりキャプチャされた静止画像を処理する。画像メモリ23は、カメラ11にて撮影されて制御部26によりキャプチャされた静止画像を記憶する。モデム25は、電話回線5との間で送受信する信号を変調する。
設定メモリ24は、ダイヤルアップの際のダイヤルトーンを検出してからダイヤル信号を送出するまでの待機時間を記憶する。また、設定メモリ24は、宅内装置2にて受信した発呼信号がサーバ装置4へのコールバック要求であることを判断するための設定呼出回数を記憶し、さらに、サーバ装置4のIPアドレス、宅内装置2のIPアドレス、s/n(シリアルナンバー)、ユーザID、パスワード等を記憶する。なお、設定メモリ24は、出荷時等の初期状態おいて、待機時間として例えば1秒を予め記憶しており、設定呼出回数として例えば3回を予め記憶している。
制御部26は、携帯端末3から発呼信号を受信したとき、その発呼信号が断たれるまでの呼出回数と、設定メモリ24に記憶されている設定呼出回数とを比較し、呼出回数が設定呼出回数以下であったときにサーバ装置4へのコールバック要求であると判断して、ダイヤルアップしてサーバ装置4に接続する。このとき、制御部26は、電話回線5からのダイヤルトーンを検出した後、設定メモリ24に記憶されている待機時間だけ待機した後に、ダイヤル信号を送出する。
そして、制御部26は、サーバ装置4との接続が行われた状態にて、サーバ装置4に制御命令送信要求を送信し、制御命令送信要求の送信後にサーバ装置4から送信される制御命令を受信して、その制御命令を実行し、制御命令の実行後に制御命令を実行完了した旨をサーバ装置4に送信する。
制御命令としては、「画像送信」「過去の画像の送信」「センサ設定」がある。「画像送信」は、そのときにカメラ11にて撮影している画像をキャプチャし、その画像をサーバ装置4に送信する、という制御命令である。「過去の画像の送信」は、カメラ11にて過去にキャプチャして画像メモリ23に記憶している画像(例えば10フレーム分の画像)をサーバ装置4に送信する、という制御命令である。「センサ設定」は、人体センサ12による人体の検出動作を(従って警報ブザー14の動作も)をオン又はオフに設定する、という制御命令である。
また、制御部26は、人体センサ12にて人体を検出すると、そのときにカメラ11にて撮影している画像をキャプチャし、その画像及び異常が発生した旨をサーバ装置4に送信する。また、制御部26は、設定スイッチ17が操作されたとき、設定メモリ24に記憶されている待機時間を最適な待機時間に自動的に書換える待機時間書換処理を行う。
待機時間書換処理では、制御部26は、設定メモリ24に記憶されている待機時間(例えば1秒)よりも長い検査用時間(例えば2秒)を設定し、電話回線5をオフフック状態にしてダイヤルトーンを検出した後、検査用時間だけ待機した後にダイヤル信号を送出し、その後にダイヤルトーンの検出を試みる。このとき、この試みにおいてダイヤルトーンが検出されなければ、ダイヤル信号が受付けられたとして、一旦オンフックした後、同じ検査用時間待で同様の処理を繰り返す。一方、上記試みにおいてダイヤルトーンが検出されれば、ダイヤル信号が受付けられなかったとして、一旦オンフックした後、検査用時間を長く(例えば1秒長く)して、同様の処理を繰り返す。そして、制御部26は、同じ検査用時間で所定回数連続して(例えば5回連続して)ダイヤルトーンが検出されない状態に至ると、すなわち同じ検査用時間で所定回数連続してダイヤル信号が受付けられると、その検査用時間を最適な待機時間として、設定メモリ24に記憶されている待機時間を書換える。
次に、携帯端末3の構成及び動作について説明する。携帯端末3は、携帯端末3を制御するためのCPU等からなる制御部37と、操作部31と、表示部32と、スピーカ33と、メモリ34と、送受信部35と、ネットワークと接続するためのモデム36とを備える。また、携帯端末3は、ブラウザ表示ソフトウェア、及び電子メールソフトウェアがインストールされている。
操作部31は、文字・数字・記号等の入力、サーバ装置4との接続、宅内装置2への制御命令の設定、電子メールの送受信、宅内装置2にて撮影された画像の表示等を行うために操作されるものである。操作部31は、各種の操作キーを有し、これらのキー操作に対応した信号を制御部37へ入力する。表示部32は、操作部31にて入力した文字・数字・記号、受信した電子メールの表示、宅内装置2にて撮影された画像等を表示する。スピーカ33は、宅内装置2へ発呼信号を送信した際の呼出信号音等を出力する。
メモリ34は、サーバ装置4のURL、携帯端末3のIPアドレス、s/n(シリアルナンバー)、ユーザID、パスワード、宅内装置2の電話番号(ユーザ宅の電話番号)等を記憶する。送受信部35は、アンテナ35aを介して電波信号の形態で携帯電話回線8との間で信号を送受信する。モデム36は、携帯電話回線8との間で送受信する信号を変調する。
制御部37は、操作部31の操作に応じて、宅内装置2を制御するための制御命令をサーバ装置4に送信すると共に、宅内装置2に発呼信号を送信する。また、制御部37は、操作部31の操作に応じて、サーバ装置4に画像送信要求を送信し、サーバ装置4から受信した画像を表示部32に表示する。
次に、サーバ装置4の構成及び動作について説明する。サーバ装置4は、サーバ装置4を制御するためのCPU等からなる制御部44と、ネットワークと接続するためのモデム41と、画像処理部42と、記憶装置43とを備える。モデム41は、インターネット7との間で送受信する信号を変調する。画像処理部42は、宅内装置2から受信した画像を処理する。
記憶装置43は、携帯端末3から送信されてきた宅内装置2を制御するための制御命令を記憶し、また、宅内装置2から送信されてきた画像を記憶する。また、記憶装置43は、宅内装置2のIPアドレス、s/n(シリアルナンバー)、ユーザID、パスワード、及び携帯端末3のIPアドレス、s/n(シリアルナンバー)、ユーザID、パスワード、メールアドレス等を記憶する。
制御部44は、携帯端末3から宅内装置2を制御するための制御命令を受信したとき、その制御命令を記憶装置43に記憶し、宅内装置2から制御命令送信要求を受信したとき、記憶装置43に記憶している制御命令を宅内装置2に送信する。また、制御部44は、宅内装置2から制御命令を実行完了した旨、又は異常が発生した旨を受信すると、携帯端末3に電子メールにて制御命令を実行完了した旨、又は異常が発生した旨を通知する。また、制御部44は、宅内装置2から画像を受信したとき、その画像を記憶装置43に記憶し、携帯端末3から画像送信要求を受信したとき、記憶装置43に記憶している画像を携帯端末3に送信する。
次に、宅内装置2の制御部26による動作について、図5乃至図8のフローチャートを参照して説明する。まず、図5において、制御部26は、携帯端末3から発呼信号を受信すると(#1でYES)、リモート処理を行い(#2)、また、人体センサ12に反応が有ると(#3でYES)、センサ反応時処理を行い(#4)、さらに、設定スイッチ17が押下されると(#5でYES)、待機時間書換処理を行う(#6)。これら、リモート処理、センサ反応時処理、待機時間書換処理については、後述する。
一方、制御部26は、携帯端末3から発呼信号を受信せず(#1でNO)、人体センサ12に反応が無く(#3でNO)、設定スイッチ17が押下されなければ(#5でYES)、所定時間(例えば5分)経過したか否かを判断する(#7)。そして、所定時間経過すると(#7でYES)、カメラ11にて撮影している画像を静止画像としてキャプチャし(#8)、そのキャプチャした静止画像を画像メモリ23に記憶する(#9)。このとき、画像メモリ23内の静止画像が所定フレーム数(例えば50フレーム)に達すると(#10でYES)、画像メモリ23に記憶している最も古い画像を消去する(#11)。
その後、制御部26は、上記#1以降の処理を繰り返す。これにより、宅内装置2では、カメラ11にて撮影している画像が所定時間(例えば5分)経過毎に静止画像としてキャプチャされ、常に、最新の所定フレーム数(例えば50フレーム)の静止画像が画像メモリ23に記憶されている状態となる。そして、上述のように、携帯端末3から発呼信号を受信すると、リモート処理が行われ、また、人体センサ12に反応が有ると、センサ反応時処理が行われ、設定スイッチ17が押下されると、待機時間書換処理が行われる。
次に、上記リモート処理について図6を参照して説明する。制御部26は、リモート処理では(上記#1で携帯端末3から発呼信号を受信すると)、まず、発呼信号の呼出回数を計数する(#21)。次に、発呼信号が断たれると(#22でYES)、発呼信号が断たれるまでにあった呼出回数が、設定メモリ24に設定されている設定呼出回数(例えば3回)以下であるか否かを判断する(#23)。
呼出回数が設定呼出回数以下であれば(#23でYES)、制御部26は、サーバ装置4へのコールバック要求であると判断し、電話回線5をオフフック状態にし(#24)、ダイヤルトーン検出後(#25でYES)、設定メモリ24に記憶されている待機時間だけ待機し(#26)、その後、ダイヤル信号を送出して(#27)、サーバ装置4への接続要求を送信し(#28)、サーバ装置4との接続を開始する(#29)。なお、上記#25でダイヤルトーンが検出されなかった場合は、一旦、オンフック状態にし(#30)、再度、上記#24以降の処理を行って、サーバ装置4との接続を開始する。
このようにして、制御部26は、発呼信号の呼出回数が設定メモリ24に設定されている設定呼出回数以下であったときに、サーバ装置4にダイヤルアップ(コールバック)して接続する。このとき、制御部26は、設定メモリ24に記憶しているサーバ装置4のIPアドレスをもとにサーバ装置4への接続を行い、また、宅内装置2の認証のために、設定メモリ24に記憶している宅内装置2のIPアドレス、s/n(シリアルナンバー)、ユーザID、パスワード等をサーバ装置4に送信する。
サーバ装置4との接続後、制御部26は、制御命令送信要求をサーバ装置4に送信し(#31)、その後、制御命令をサーバ装置4から受信すると(#32でYES)、その制命令を実行する(#33)。なお、制御命令としては、上述のように「画像送信」「過去の画像の送信」「センサ設定」がある。従って、制御部26は、制御命令が「画像送信」の場合は、その制御命令を受信したときにカメラ11にて撮影している画像をキャプチャして、その画像をサーバ装置4に送信し、制御命令が「過去の画像の送信」の場合は、過去にキャプチャした画像(例えば10フレーム分の画像)をサーバ装置4に送信し、制御命令が「センサ設定」の場合は、人体センサ12による人体の検出動作をオン又はオフに設定する。制御部26は、制御命令を実行した旨をサーバ装置4に通知し(#34)、その後、サーバ装置4との接続を終了して(#35)、リモート処理を終える。
次に、上記センサ反応時処理について図7を参照して説明する。制御部26は、センサ反応時処理では(上記#3で人体センサ12に反応が有ると)、まず、そのときにカメラ11にて撮影している画像を静止画像としてキャプチャする(#41)。そして、制御部26は、電話回線5をオフフック状態にし(#42)、ダイヤルトーン検出後(#43でYES)、設定メモリ24に記憶されている待機時間だけ待機し(#44)、その後、ダイヤル信号を送出して(#45)、サーバ装置4への接続要求を送信し(#46)、サーバ装置4との接続を開始する(#47)。なお、上記#43でダイヤルトーンが検出されなかった場合は、一旦、オンフック状態にし(#48)、再度、上記#42以降の処理を行って、サーバ装置4との接続を開始する。
このようにして、制御部26は、人体センサ12に反応が有ると、カメラ11にて撮影している画像をキャプチャした後、サーバ装置4にダイヤルアップして接続する。このとき、制御部26は、設定メモリ24に記憶しているサーバ装置4のIPアドレスをもとにサーバ装置4への接続を行い、また、宅内装置2の認証のために、設定メモリ24に記憶している宅内装置2のIPアドレス、s/n(シリアルナンバー)、ユーザID、パスワード等をサーバ装置4に送信する。
サーバ装置4との接続後、制御部26は、異常が発生した旨、及び上記#41でキャプチャした画像をサーバ装置4に送信する(#49)。そして、サーバ装置4との接続を終了して(#50)、センサ反応時処理を終える。なお、人体センサ12による人体の検出動作がオフに設定されている場合は、上記センサ反応時処理(上記#3及び#41〜#50の処理)は行われない。
次に、上記待機時間書換処理について図8を参照して説明する。制御部26は、待機時間書換処理では(上記#5で設定スイッチ17が押下されると)、まず、パラメータ「t」の値を「1」とし(#51)、設定メモリ24に記憶されている待機時間(例えば初期の状態では、1秒が記憶されている)に「t」秒を加算した時間を検査用時間に設定し(#52)、パラメータ「n」の値を「1」にする(#53)。
続いて、制御部26は、電話回線5をオフフック状態にし(#54)、ダイヤルトーン検出後に(#55でYES)、検査用時間だけ待機し(#56)、その後、ダイヤル信号(例えば数字「0」に対応するパルス)を送出して(#57)、ダイヤルトーンの検出を試みる(#58)。なお、上記#55でダイヤルトーンが検出されなかった場合は、一旦、オンフック状態にし(#59)、再度、上記#54以降の処理を行って、ダイヤルトーンの検出を試みる。
ここで、ダイヤルトーンが検出されれば(#58でNO)、ダイヤル信号が受付けられなかったということであり、制御部26は、一旦、オンフック状態にし(#60)、「t」の値を「1」増加させて(#61)、上記#52以降の処理を行う。これにより、ダイヤル信号を送出したにも拘らず、ダイヤル信号が受付けられなかった場合には、1秒長くした検査用時間によって、ダイヤル信号が受付けられるか否かが再度検査される。
一方、ダイヤルトーンが検出されなければ(#58でYES)、ダイヤル信号が受付けられたということであり、制御部26は、「n」の値が「5」であるか否かを判断する(#62)。そして、制御部26は、「n」の値が「5」未満であれば(#62でNO)、一旦、オンフック状態にし(#63)、「n」の値を「1」増加させて(#64)、上記#52以降の処理を行い、「n」の値が「5」に達すれば(#62でYES)、そのときの検査用時間を待機時間として、設定メモリ24に記憶されている待機時間を書換える(#65)。
これにより、ある長さの検査用時間によってダイヤル信号が受付けられた場合には、同じ長さの検査用時間によって再度ダイヤル信号が受付けられるか否かが検査され、同じ長さの検査用時間によって5回連続してダイヤル信号が受付けられると、その検査用時間が待機時間として設定メモリ24に再設定される。そして、制御部26は、オンフック状態にして(#66)、待機時間書換処理を終える。このような待機時間書換処理によれば、設定スイッチ1を押下操作することにより、設定メモリ17に記憶されている待機時間が1秒単位で最適な値に自動的に書換えられる。
次に、携帯端末3の動作について、図9のフローチャート、及び図10(a)(b)(c)の画面表示例を参照して説明する。まず、ユーザは、操作部31を操作(サーバ装置4のURLの入力等)して、サーバ装置4への接続操作を行う。制御部37は、操作部31によりサーバ装置4への接続操作が行われると(#71でYES)、サーバ装置4への接続要求を送信し(#72)、サーバ装置4との接続を開始する(#73)。このとき、制御部37は、携帯端末3の認証のために、メモリ34に記憶している携帯端末3のIPアドレス、s/n(シリアルナンバー)、ユーザID、パスワード等を送信する。なお、制御部37は、サーバ装置4への接続操作が行わなければ(#71でNO)、通常処理を実行する(#74)。
サーバ装置4との接続後、制御部37は、図10(a)に示すように、表示部32にメニュー選択画面を表示する(#75)。図10(a)に示す例では、選択可能なメニューとして「宅内制御」と「画像表示」が表示されている。ここで、ユーザは、操作部31を操作して、「宅内制御」又は「画像表示」の何れかのメニューを選択する。
操作部31により「宅内制御」が選択操作されると(#76でYES)、制御部37は、図10(b)に示すように、表示部32に制御命令選択画面を表示する(#77)。図10(b)に示す例では、選択可能な制御命令として「画像送信」と「過去の画像の送信」と「センサ設定」が表示されている。ここで、ユーザは、操作部31を操作して、「画像送信」「過去の画像の送信」「センサ設定」のうちの何れかを選択する。
操作部31により制御命令の選択操作が行われると(#78でYES)、制御部37は、図10(c)に示すように、表示部32に制御命令確認画面を表示する(#79)。図10(c)に示す例は、制御命令として「画像送信」が選択された場合の確認画面であり、「制御命令→画像送信」の表示は、選択された制御命令が画像送信であることを示しており、選択可能な項目として「OK」と「キャンセル」が表示されている。「OK」の表示の下の「XX−XXXX−XXXXに発信します」の表示は、「OK」を選択すると、XX−XXXX−XXXX(宅内装置2の電話番号(ユーザ宅の電話番号))に発呼信号が送信される旨を示している。なお、制御命令として「過去の画像の送信」又は「センサ設定」が選択された場合も、同様の確認画面が表示される。
そして、操作部31により確認操作が行われると(#80でYES)、制御部37は、上記#78で選択された制御命令をサーバ装置4に送信し(#81)、その後、サーバ装置4との接続を終了して(#82)、宅内装置2への接続要求(発呼信号)を発信する(#83)。ここで、ユーザは、スピーカ33から発せられる発呼信号の呼出音を聞き、例えば1回目の呼出音が聞こえた後、直ちに携帯端末3を操作して発呼信号の送信を断つ(1回目の呼出音が聞こえた後、直ちに発呼信号の送信を断つのが好ましいが、宅内装置2にて設定されている設定呼出回数や回線状況によっては、2〜3回程度の呼出音が聞こえた後に発呼信号の送信を断ってもよい場合もある)。これにより、宅内装置2では、呼出回数が設定呼出回数以下の発呼信号が受信され、その発呼信号がサーバ装置4へのコールバック要求であると判断され、ダイヤルアップしてサーバ装置4への接続が行われる。
また、上記#76で「宅内制御」が選択されずに、「画像表示」が選択操作されると(#84でYES)、制御部37は、画像送信要求をサーバ装置4に送信し(#85)、サーバ装置4から画像を受信すると(#86でYES)、制御部37は、受信した画像を表示部32に表示する(#87)。これにより、ユーザは、表示部32に表示される画像を確認することができる。
次に、上記サーバ装置4の動作について、図11乃至図13のフローチャートを参照して説明する。まず、制御部44は、図11に示すように、携帯端末3から接続要求を受信すると(#91でYES)、携帯端末3との通信処理を行い(#92)、また、宅内装置2から接続要求を受信すると(#93でYES)、宅内装置2との通信処理を行う(#94)。
携帯端末3との通信処理では、図12に示すように、制御部44は、まず、携帯端末3との接続を開始する(#101)。なお、制御部44は、携帯端末3との接続に際し、携帯端末3から送信される携帯端末3のIPアドレス、s/n(シリアルナンバー)、ユーザID、パスワード等を基に、携帯端末3の認証を行う。
携帯端末3との接続後、制御部44は、宅内装置2に対する制御命令を受信すると(#102でYES)、その受信した制御命令を記憶装置43に保存する(#103)。一方、制御部44は、宅内装置2に対する制御命令ではなく(#102でNO)、画像送信要求を受信すると(#104でYES)、記憶装置43に保存している画像を携帯端末3に送信する(#105)。そして、制御部44は、携帯端末3との接続を終了して(#106)、携帯端末3との通信処理を終える。
また、宅内装置2との通信処理では、図13に示すように、制御部44は、まず、宅内装置2との接続を開始する(#111)。なお、制御部44は、宅内装置2との接続に際し、宅内装置2から送信される宅内装置2のIPアドレス、s/n(シリアルナンバー)、ユーザID、パスワード等を基に、宅内装置2の認証を行う。
宅内装置2との接続後、制御部44は、宅内装置2から制御命令送信要求を受信すると(#112でYES)、記憶装置43に保存している制御命令を宅内装置2に送信する(#113)。その後、制御部44は、宅内装置2から制御命令を実行した旨を受信すると(#114)、宅内装置2との接続を終了し(#115)、制御命令を実行した旨を携帯端末3に電子メールにて通知して(#116)、宅内装置2との通信処理を終える。なお、上記#113で送信した制御命令が「画像送信」又は「過去の画像の送信」の場合は、上記#114で制御命令を実行した旨に加えて画像も宅内装置2から受信することになり、制御部44は、宅内装置2から受信した画像を記憶装置43に保存する。
一方、制御部44は、上記#112で制御命令送信要求を受信せず、宅内装置2から異常発生の旨、及び異常発生時の画像を受信すると(#117でYES)、その受信した画像を記憶装置43に保存し(#118)、宅内装置2との接続を終了し(#119)、異常が発生した旨を携帯端末3に電子メールにて通知して(#120)、宅内装置2との通信処理を終える。
このように、上記構成の遠隔見守りシステム1によれば、宅内装置2は、発呼信号を受信したとき、その発呼信号が断たれるまでの呼出回数が設定メモリ24に設定されている設定呼出回数以下であったときに、その発呼信号がサーバ装置4へのコールバック要求を示していると判断して、ダイヤルアップしてサーバ装置4への接続(コールバック)を行う。また、宅内装置2は、人体センサ12により人体を検出して、そのときの撮影画像をサーバ装置4に送信する際にも、ダイヤルアップしてサーバ装置4への接続を行う。そして、宅内装置2は、ダイヤルアップの際、ダイヤルトーンを検出した後、設定メモリ24に記憶されている待機時間だけ待機した後に、ダイヤル信号を送出する。
従って、上記構成の遠隔見守りシステム1によれば、宅内装置2がサーバ装置4にダイヤルアップする際、ダイヤルトーンを検出した後に所定の待機時間経過してからダイヤル信号が送出されるため、ダイヤル信号が正確に受付けられ、宅内装置2からサーバ装置4への接続が確実に行われる。また、設定メモリ24に記憶されている待機時間は、書換えることが可能であるため、電話回線状況や各家庭の宅内配線状況に応じて待機時間を変更して、ダイヤル信号がより正確に受付けられるように設定できる。さらに、待機時間の書換えは、設定スイッチ17を押下操作することにより自動的に行われる。しかも、待機時間の書換においては、所定回数連続してダイヤル信号が受付けられたときの待機時間が新しい待機時間とされるため、ダイヤル信号が正確に受付けられる最適な待機時間を設定できる。
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態において、設定メモリ24に初期状態で記憶されている待機時間は1秒に限らず、0.5秒や2秒以上であってもよい。また、待機時間の書換は、設定スイッチ17を押下することにより自動的に行われる方法に限られず、例えばノート型パーソナルコンピュータ等の外部機器を接続し、外部機器を操作して外部機器から信号入力することによって行ってもよい。また、待機時間は、1秒単位に限らず、任意の時間に書換えられてもよい。