JP4103418B2 - 現像装置、画像形成装置、及び、コンピュータシステム - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、現像装置、画像形成装置、及び、コンピュータシステムに関する。
【０００２】
【背景技術】
画像形成装置として、例えば、現像剤の一例としてのトナーによって感光体上に形成された潜像を現像する複数の現像装置を有し、これらの現像装置を回動軸を中心として放射状に配置した画像形成装置等が知られている。これらの画像形成装置は、ホストコンピュータ等の外部装置から画像信号が送信されると、回動軸のまわりに現像装置を回転させることによって、複数の現像装置のうちの一つを感光体と対向する現像位置に位置決めする。そして、感光体上に形成された潜像を現像してトナー像を形成し、中間媒体上に転写する。この時、複数の現像装置を順次切り替えながら、同様に現像、転写を繰り返し複数のトナー像を重ね合わせてカラー画像を形成する。
【０００３】
前記現像装置は、一例として、トナーが収容された収容部と、収容部に軸で回転可能に支持された現像剤担持体としての現像ローラと、収容部に軸で回転可能に支持され、現像ローラに圧接することによりトナーを現像ローラの表面に供給する弾性体から成る現像剤供給部材としてのトナー供給ローラとを備えている。また、収容部から現像ローラの周囲を通過してトナーが漏れることを防止するためのシール部材を備えている。また、現像剤担持体に担持されるトナーの厚さを規制するための層厚規制部材を備えていることもあり、この層厚規制部材が前記シール部材の役割を果たすこともある。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
現像ローラにトナー供給ローラが弾性的に当接している当接部（ニップ部などと言われる）には、トナーが安定して供給される必要がある。ところが、収容部に残存しているトナーの量の多少によって、当接部に供給されるトナーの、重力による下向きの圧力にばらつきが生じてしまう。このようなばらつきの結果、現像ローラに供給されるトナーの帯電性の変化を招くなどして、最終的に形成される画像品質の劣化を生ずることがある。
【０００５】
また、収容部に残存しているトナーの量の多少によって、現像ローラにシール部材が当接している部分、又は現像ローラに層厚規制部材が当接している部分にトナーが高圧力で押し寄せてしまうと、シール箇所の間隙からトナーが漏れ出し、画像形成装置を汚染してしまう可能性がある。
【０００６】
また、上述した例の画像形成装置においては、画像形成の高速化に対応するために、現像装置を高速で回転させたりすると、トナーが勢いよく流動し、前記当接部に高圧力で衝突するように押し寄せてしまい、トナーが安定して当接部に供給されることを阻害してしまうことがある。また、回転による流動によって現像ローラとシール部材、又は現像ローラと層厚規制部材との間にトナーが高圧力で押し寄せ、シール箇所の間隙からトナーが漏れ出し、画像形成装置を汚染してしまう可能性がある。
【０００７】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、現像剤担持体と現像剤供給部材とが互いに当接しあう当接部（ニップ部）への現像剤の供給を安定化し、かつ、現像剤の漏れを防止する現像装置、画像形成装置、及び、コンピュータシステムを実現することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、主たる本発明は、現像剤を収容するため現像剤収容部と、前記現像剤収容部の下部に設けられ現像剤を担持して搬送するための現像剤担持体と、前記現像剤収容部の下部に設けられ前記現像剤担持体に第１当接部にて当接し該現像剤担持体に現像剤を供給するための現像剤供給部材と、前記現像剤担持体の上部に第２当接部にて当接し前記現像剤収容部からの現像剤の漏れを防止するためのシール部材とを有する現像装置を備えた画像形成装置において、前記現像剤収容部に収容された現像剤の流路を規制するための流路規制部材であって、前記第１当接部の上方を覆う第１壁部と、上方から前記第２当接部の上端を越えた位置まで至る第２壁部とを有する流路規制部材を設け、前記流路規制部材は、前記現像剤収容部に収容された現像剤の、前記第１当接部の直上から該第１当接部に至る流路を規制し、前記第１壁部の下端と前記第２壁部の下端により前記流路規制部材の先端が形成されており、該先端と前記現像剤供給部材との間には隙間が存在し、前記先端は、前記現像剤担持体の最上部と前記現像剤供給部材の最上部を結ぶ線よりも下方に位置し、前記第１壁部は、前記先端から前記現像剤担持体側斜め上方に向かって形成されており、前記第１壁部と前記第２壁部のなす角は鋭角であり、前記流路規制部材の先端は、水平方向において、前記第１当接部と前記現像剤供給部材の回転中心との間に位置しており、前記流路規制部材は、前記現像剤収容部を構成するフレームの一部であり、前記現像剤供給部材は、回転することによって、前記第１当接部の上方から該第１当接部に向けて現像剤を搬送し、前記現像剤担持体の回転方向と前記現像剤供給部材の回転方向は、互いに逆方向であり、前記流路規制部材は、前記シール部材よりも前記現像剤供給部材側に設けられており、前記現像装置は、複数のユニット装着部を有する回転体に装着されて該回転体によって回転させられ現像位置にて感光体に形成された潜像を現像可能である、ことを特徴とする画像形成装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【０００９】
【発明の実施の形態】
＝＝＝開示の概要＝＝＝
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかにされる。
【００１０】
現像剤を収容するための現像剤収容部と、前記現像剤収容部の下部に設けられ現像剤を担持して搬送するための現像剤担持体と、前記現像剤収容部の下部に設けられ前記現像剤担持体に第１当接部にて当接し該現像剤担持体に現像剤を供給するための現像剤供給部材と、前記現像剤担持体の上部に第２当接部にて当接し前記現像剤収容部からの現像剤の漏れを防止するためのシール部材とを有する現像装置において、前記現像剤収容部に収容された現像剤の流路を規制するための流路規制部材であって、前記第１当接部の上方を覆う第１壁部と、上方から前記第２当接部の上端を越えた位置まで至る第２壁部とを有する流路規制部材を設けたことを特徴とする現像装置。
このような現像装置によれば、前記第１当接部（いわゆるニップ部）の上方を覆う流路規制部材の第１壁部によって、現像材収容部内の上方から第１当接部へと高圧で押し寄せる現像材の流路を遮断することができ、従って残存する現像材の量の変動などに起因する第１当接部への現像材の圧力の変動を抑制することができ、第１当接部への現像材の安定供給を図ることが可能となる。また、上方から前記第２当接部の上端を越えた位置まで至る第２壁部によって、残存する現像材の圧力などに起因する、シール部材の当接部である第２当接部からの現像材の漏れを防止することが可能となる。
【００１１】
また、 前記流路規制部材は、前記現像剤収容部に収容された現像剤の、前記第１当接部の直上から該第１当接部に至る流路を規制することとしてもよい。
このようにすれば、前記流路規制部材が、第１当接部の直上から第１当接部へと至る流路を規制することよって、現像材収容部内の上方の第１当接部直上部分から第１当接部へと高圧で押し寄せる現像材の流路を遮断することができ、従って残存する現像材の量の変動などに起因する第１当接部への現像材の圧力の変動を抑制することができ、第１当接部への現像材の安定供給を図ることが可能となる。
【００１２】
また、前記第１壁部の下端と前記第２壁部の下端により前記流路規制部材の先端が形成されており、該先端と前記現像剤供給部材との間には隙間が存在することとしてもよい。
このようにすれば、当接部より上方に残存する現像剤の量などに起因する第１当接部への圧力変動を防止し得る一方で、前記隙間を通過させることによって、現像剤供給部材から現像剤を第１当接部に搬送することが可能となる。
【００１３】
また、前記先端は、前記現像剤担持体の最上部と前記現像剤供給部材の最上部を結ぶ線よりも下方に位置することとしてもよい。
このようにすれば、残存する現像材の量の変動などに起因する第１当接部への現像材の圧力の変動をより効果的に抑制することができ、かつ、残存する現像材の圧力などに起因する、第２当接部から現像装置外への現像材の漏れをより効果的に防止することが可能となる。
【００１４】
また、前記第１壁部は、前記先端から前記現像剤担持体側斜め上方に向かって形成されていることとしてもよい。
このようにすれば、流路規制部材の先端から斜め上方に向かって現像剤担持体側に連なる第１壁部と現像剤担持体との間に空間が形成され、この空間にある程度の現像剤を貯留することができるので、第１ 当接部への現像剤の供給量がさらに安定化される。
【００１５】
また、前記前記第１壁部の下端と前記第２壁部の下端により前記流路規制部材の先端が形成されている場合において、前記第１壁部と前記第２壁部のなす角は鋭角であり、前記第１壁部と前記現像材担持体との間に現像材を貯留する空間を有することとしてもよい。
このようにすれば、流路規制部材の鋭角な先端から斜め上方に向かって現像剤担持体側に連なる第１壁部と現像剤担持体との間に空間が形成され、この空間に現像剤を貯留することができるので、より効果的に第１ 当接部への現像剤の供給量の安定化を図ることができる。
【００１６】
また、前記流路規制部材の先端は、水平方向において、前記第１当接部と前記現像剤供給部材の回転中心との間に位置していることとしてもよい。
このようにすれば、第１当接部の上方を、 第１当接部と前記現像剤供給部材の回転中心との間の位置まで覆う流路規制部材によって、第１当接部の直上部分のみならず、現像材収容部内の上方から第１当接部へと高圧で押し寄せる現像材の流路を遮断することができ、従って残存する現像材の量の変動などに起因する第１当接部への現像材の圧力の変動を抑制することができ、第１当接部への現像材の安定供給をより効果的に図ることが可能となる。
【００１７】
また、前記流路規制部材は、前記現像剤収容部を構成するフレームの一部であることとしてもよい。
このようにすれば、壁部の強度の点からも、製造の容易さの点からも好都合である。
【００１８】
また、前記現像剤供給部材は、回転することによって、前記第１当接部の上方から該第１当接部に向けて現像剤を搬送することとしてもよい。
このようにすれば、第１当接部より上方に存在する現像剤の量によって第１当接部に加わる圧力が変動することを防止しつつ、現像剤供給部材の回転によって、第１当接部の上方から該第１当接部に向けて現像剤を効果的に搬送することができる。
【００１９】
また、前記現像剤担持体の回転方向と前記現像剤供給部材の回転方向は、互いに逆方向であることとしてもよい。
このようにすれば、第１当接部より上方に存在する現像剤の量によって第１当接部に加わる圧力が変動することを防止しつつ、現像剤供給部材の回転によって、第１当接部の上方から該第１当接部に向けて現像剤を効果的に搬送し、現像剤供給部材とは逆方向に回転する現像剤担持体に現像剤を供給することが可能となる。
【００２０】
また、前記流路規制部材は、前記シール部材よりも前記現像剤供給部材側に設けられていることとしてもよい。
このようにすれば、現像剤供給部材の側から直接にシール部材へと至る現像剤の流路を、流路規制部材が遮断することによって、シール部材部分に現像剤が高圧で押し寄せることを防止し、シール部材部分から現像装置外への現像剤の漏れを防ぐことが可能となる。
【００２１】
また、前記現像装置は、複数のユニット装着部を有する回転体に装着されて該回転体によって回転させられ現像位置にて感光体に形成された潜像を現像可能。
このようにすれば、重力のみならず回転体の回転による遠心力によって勢いよく流動される現像剤が、第１当接部および第２当接部へと高圧で押し寄せ、両当接部における現像剤の圧力が変動してしまうことを前記流路規制部材によって効果的に防止し、第１当接部への現像剤の安定供給を図ると共に、第２当接部からの現像剤の漏れを防止することが可能となる。
【００２２】
また、現像剤を収容するため現像剤収容部と、前記現像剤収容部の下部に設けられ現像剤を担持して搬送するための現像剤担持体と、前記現像剤収容部の下部に設けられ前記現像剤担持体に第１当接部にて当接し該現像剤担持体に現像剤を供給するための現像剤供給部材と、前記現像剤担持体の上部に第２当接部にて当接し前記現像剤収容部からの現像剤の漏れを防止するためのシール部材とを有する現像装置において、前記現像剤収容部に収容された現像剤の流路を規制するための流路規制部材であって、前記第１当接部の上方を覆う第１壁部と、上方から前記第２当接部の上端を越えた位置まで至る第２壁部とを有する流路規制部材を設け、前記流路規制部材は、前記現像剤収容部に収容された現像剤の、前記第１当接部の直上から該第１当接部に至る流路を規制し、前記第１壁部の下端と前記第２壁部の下端により前記流路規制部材の先端が形成されており、該先端と前記現像剤供給部材との間には隙間が存在し、前記先端は、前記現像剤担持体の最上部と前記現像剤供給部材の最上部を結ぶ線よりも下方に位置し、前記第１壁部は、前記先端から前記現像剤担持体側斜め上方に向かって形成されており、前記第１壁部と前記第２壁部のなす角は鋭角であり、前記流路規制部材の先端は、水平方向において、前記第１当接部と前記現像剤供給部材の回転中心との間に位置しており、前記流路規制部材は、前記現像剤収容部を構成するフレームの一部であり、前記現像剤供給部材は、回転することによって、前記第１当接部の上方から該第１当接部に向けて現像剤を搬送し、前記現像剤担持体の回転方向と前記現像剤供給部材の回転方向は、互いに逆方向であり、前記流路規制部材は、前記シール部材よりも前記現像剤供給部材側に設けられていおり、前記現像装置は、複数のユニット装着部を有する回転体に装着されて該回転体によって回転させられ現像位置にて感光体に形成された潜像を現像可能である、ことを特徴とする現像装置。
【００２３】
このような現像装置によれば、現像材供給部材が現像剤担持体に当接する第１当接部に上方から高圧で衝突しようとする現像剤の流動を流路規制部材が最も効果的に抑制し、その結果、第１当接部に現像剤が最も安定して供給される。また、シール部材が現像剤担持体に当接する第２当接部に向かって流れる現像剤の動きを流路規制部材が最も効果的に遮断し、現像装置からの現像剤の漏れが最も効果的に防止することが可能となる。
【００２４】
また、現像剤を収容するための現像剤収容部と、前記現像剤収容部の下部に設けられ現像剤を担持して搬送するための現像剤担持体と、前記現像剤収容部の下部に設けられ前記現像剤担持体に第１当接部にて当接し該現像剤担持体に現像剤を供給するための現像剤供給部材と、前記現像剤担持体の上部に第２当接部にて当接し前記現像剤収容部からの現像剤の漏れを防止するためのシール部材とを有する現像装置において、前記現像剤収容部に収容された現像剤の流路を規制するための流路規制部材であって、前記第１当接部の上方を覆う第１壁部と、上方から前記第２当接部の上端を越えた位置まで至る第２壁部とを有する流路規制部材を有することを特徴とする現像装置を有する画像形成装置も実現することができる。
このようにして実現された画像形成装置は、全体として従来の画像形成装置よりも優れたものとなる。
【００２５】
また、コンピュータ本体、コンピュータ本体に接続可能な表示装置、及び、コンピュータ本体に接続可能な画像形成装置であって、 現像剤を収容するための現像剤収容部と、前記現像剤収容部の下部に設けられ現像剤を担持して搬送するための現像剤担持体と、前記現像剤収容部の下部に設けられ前記現像剤担持体に第１当接部にて当接し該現像剤担持体に現像剤を供給するための現像剤供給部材と、前記現像剤担持体の上部に第２当接部にて当接し前記現像剤収容部からの現像剤の漏れを防止するためのシール部材とを有する現像装置において、前記現像剤収容部に収容された現像剤の流路を規制するための流路規制部材であって、前記第１当接部の上方を覆う第１壁部と、上方から前記第２当接部の上端を越えた位置まで至る第２壁部とを有する流路規制部材を有することを特徴とする現像装置を有する画像形成装置、を具備することを特徴とするコンピュータシステム。
このようにして実現されたコンピュータシステムは、システム全体として従来システムよりも優れたシステムとなる。
【００２６】
＝＝＝装置の全体構成例＝＝＝
まず、図１を用いて、現像装置を有する画像形成装置としてレーザビームプリンタ（以下、プリンタという）１０を例にとって、その概要について説明する。図１は、プリンタ１０を構成する主要構成要素を示した図である。なお、図１には、矢印にて上下方向を示しており、例えば、給紙トレイ９２は、プリンタ１０の下部に配置されており、定着ユニット９０は、プリンタ１０の上部に配置されている。
【００２７】
本実施の形態に係るプリンタ１０は、図１に示すように、潜像を担持する潜像担持体である感光体２０の回転方向に沿って、帯電ユニット３０、露光ユニット４０、回転体としてのＹＭＣＫ現像デバイス５０、一次転写ユニット６０、中間転写体７０、クリーニングユニット７５を有し、さらに、二次転写ユニット８０、定着ユニット９０、ユーザへの報知手段をなし液晶パネルでなる表示ユニット９５、及び、これらのユニット等を制御しプリンタとしての動作を司る制御ユニット（図２）を有している。
【００２８】
感光体２０は、円筒状の導電性基材とその外周面に形成された感光層を有し、中心軸を中心に回転可能であり、 本実施の形態においては、図１中の矢印で示すように時計回りに回転する。
【００２９】
帯電ユニット３０は、感光体２０を帯電するための装置であり、露光ユニット４０は、レーザを照射することによって、帯電された感光体２０上に潜像を形成する装置である。この露光ユニット４０は、半導体レーザ、ポリゴンミラー、Ｆ−θレンズ等を有しており、パーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ等の不図示のホストコンピュータから入力された画像信号に基づいて、変調されたレーザを帯電された感光体２０上に照射する。
【００３０】
ＹＭＣＫ現像デバイス５０は、感光体２０上に形成された潜像を、ブラック現像装置５１に収容されたブラック（Ｋ）トナー、マゼンタ現像装置５２に収容されたマゼンタ（Ｍ）トナー、シアン現像装置５３に収容されたシアン（Ｃ）トナー、及び、イエロー現像装置５４に収容されたイエロー（Ｙ）トナーを用いて現像するための装置である。
【００３１】
このＹＭＣＫ現像デバイス５０は、回転することにより、前記４つの現像装置５１、５２、５３、５４の位置を動かすことを可能としている。すなわち、このＹＭＣＫ現像デバイス５０は、前記４つの現像装置５１、５２、５３、５４を支持フレーム５５の４つの保持部５５ａ、５５ｂ、５５ｃ、５５ｄにより保持しており、前記４つの現像装置５１、５２、５３、５４は、中心軸５０ａを中心として、それらの相対位置を維持したまま回転可能となっている。そして、１ページ分の画像形成が終了する毎に選択的に感光体２０に対向し、それぞれの現像装置５１、５２、５３、５４に収容された 現像剤としてのトナーにて、感光体２０上に形成された潜像を現像する。なお、各現像装置の詳細については後述する。
【００３２】
一次転写ユニット６０は、感光体２０に形成された単色トナー像を中間転写体７０に転写するための装置であり、４色のトナーが順次重ねて転写されると、中間転写体７０にフルカラートナー像が形成される。この中間転写体７０は、エンドレスのベルトであり、感光体２０とほぼ同じ周速度にて回転駆動される。二次転写ユニット８０は、中間転写体７０上に形成された単色トナー像やフルカラートナー像を紙、フィルム、布等の記録媒体に転写するための装置である。
【００３３】
定着ユニット９０は、記録媒体上に転写された単色トナー像やフルカラートナー像を紙等の記録媒体に融着させて永久像とするための装置である。
【００３４】
クリーニングユニット７５は、一次転写ユニット６０と帯電ユニット３０との間に設けられ、感光体２０の表面に当接されたゴム製のクリーニングブレード７６を有し、一次転写ユニット６０によって中間転写体７０上にトナー像が転写された後に、感光体２０上に残存するトナーをクリーニングブレード７６により掻き落として除去するための装置である。
【００３５】
制御ユニット１００は、図２に示すようにメインコントローラ１０１と、ユニットコントローラ１０２とで構成され、メインコントローラ１０１には画像信号が入力され、この画像信号に基づく指令に応じてユニットコントローラ１０２が前記各ユニット等を制御して画像を形成する。
【００３６】
次に、このように構成されたプリンタ１０の動作について、他の構成要素にも言及しつつ説明する。
【００３７】
まず、不図示のホストコンピュータからの画像信号がインターフェイス（Ｉ／Ｆ）１１２を介してプリンタ１０のメインコントローラ１０１に入力されると、このメインコントローラ１０１からの指令に基づくユニットコントローラ１０２の制御により感光体２０、現像装置に設けられたトナー担持体としての現像ローラ、及び、中間転写体７０が回転する。感光体２０は、回転しながら、帯電位置において帯電ユニット３０により順次帯電される。
【００３８】
感光体２０の帯電された領域は、感光体２０の回転に伴って露光位置に至り、露光ユニット４０によって、第１色目、例えばイエローＹの画像情報に応じた潜像が該領域に形成される。また、ＹＭＣＫ現像デバイス５０は、イエロー（Ｙ）トナーを収容したイエロー現像装置５４を、感光体２０に対向した現像位置に位置させる。
【００３９】
感光体２０上に形成された潜像は、感光体２０の回転に伴って現像位置に至り、イエロー現像装置５４によってイエロートナーで現像される。これにより、感光体２０上にイエロートナー像が形成される。
【００４０】
感光体２０上に形成されたイエロートナー像は、感光体２０の回転に伴って一次転写位置に至り、一次転写ユニット６０によって、中間転写体７０に転写される。この際、一次転写ユニット６０には、トナーの帯電極性とは逆の極性の一次転写電圧が印加される。なお、この間、二次転写ユニット８０は、中間転写体７０から離間している。
【００４１】
上記の処理が、第２色目、第３色目、及び、第４色目について繰り返して実行されることにより、各画像信号に対応した４色のトナー像が、中間転写体７０に重なり合って転写される。これにより、中間転写体７０上にはフルカラートナー像が形成される。
【００４２】
中間転写体７０上に形成されたフルカラートナー像は、中間転写体７０の回転に伴って二次転写位置に至り、二次転写ユニット８０によって記録媒体に転写される。なお、記録媒体は、給紙トレイ９２から、給紙ローラ９４、レジローラ９６を介して二次転写ユニット８０へ搬送される。また、転写動作を行う際、二次転写ユニット８０は中間転写体７０に押圧されるとともに二次転写電圧が印加される。
【００４３】
記録媒体に転写されたフルカラートナー像は、定着ユニット９０によって加熱加圧されて記録媒体に融着される。
【００４４】
一方、感光体２０は一次転写位置を経過した後に、クリーニングユニット７５に支持されたクリーニングブレード７６によって、その表面に付着しているトナーが掻き落とされ、次の潜像を形成するための帯電に備える。掻き落とされたトナーは、クリーニングユニット７５が備える残存トナー回収部に回収される。
【００４５】
＝＝＝制御ユニットの概要＝＝＝
次に、制御ユニット１００の構成について図２を参照しつつ説明する。制御ユニット１００のメインコントローラ１０１は、インターフェイス１１２を介してホストコンピュータと接続され、このホストコンピュータから入力された画像信号を記憶するための画像メモリ１１３を備えている。ユニットコントローラ１０２は、装置本体の各ユニット（帯電ユニット３０、露光ユニット４０、一次転写ユニット６０、クリーニングユニット７５、二次転写ユニット８０、定着ユニット９０、表示ユニット９５）及びＹＭＣＫ現像デバイス５０と電気的に接続され、それらが備えるセンサからの信号を受信することによって、各ユニット及びＹＭＣＫ現像デバイス５０の状態を検出しつつ、メインコントローラ１０１から入力される信号に基づいて、各ユニット及びＹＭＣＫ現像デバイス５０を制御する。
【００４６】
また、ユニットコントローラ１０２が備えるＣＰＵ１２０は、シリアルインターフェイス（Ｉ／Ｆ）１２１を介して、シリアルＥＥＰＲＯＭ等の不揮発性記憶素子（以下、本体側メモリとする）１２２に接続されている。またＣＰＵ１２０には、本体側メモリ１２２のみならず、各現像装置５１、５２、５３、５４に設けられた現像装置側メモリ５１ａ、５２ａ、５３ａ、５４ａにもシリアルインターフェイス１２１を介して接続されており、本体側メモリ１２２及び現像装置側メモリ５１ａ、５２ａ、５３ａ、５４ａとの間でデータ転送可能となるとともに、入出力ポート１２３を介して各現像装置側メモリ５１ａ、５２ａ、５３ａ、５４ａにチップセレクト信号ＣＳを入力可能となっている。さらに、このＣＰＵ１２０は入出力ポート１２３を介してＨＰ検出部３１とも接続されている。
【００４７】
＝＝＝現像装置の概要＝＝＝
次に、図３を用いて、現像装置の概要について説明する。図３は、現像装置の主要構成要素を示した断面図である。なお、図１同様、図３にも、矢印にて上下方向を示しており、例えば、現像ローラ５１０の中心軸は、感光体２０の中心軸よりも下方にある。また、図３では、イエロー現像装置５４が、感光体２０と対向する現像位置に位置している状態にて示されている。
【００４８】
ＹＭＣＫ現像デバイス５０には、ブラック（Ｋ）トナーを収容したブラック現像装置５１、マゼンタ（Ｍ）トナーを収容したマゼンタ現像装置５２、シアン（Ｃ）トナーを収容したシアン現像装置５３、及び、イエロー（Ｙ）トナーを収容したイエロー現像装置５４が設けられているが、各現像装置の構成は同様であるので、以下、イエロー現像装置５４について説明する。
【００４９】
イエロー現像装置５４は、現像剤担持体としての現像ローラ５１０、シール部材５２０、現像剤収容部としてのトナー収容部５３０、フレーム５４０、現像剤供給部材としてのトナー供給ローラ５５０、トナーの層厚を規制する 規制ブレード５６０、規制ブレードを付勢するための不図示のブレード裏部材、流路規制部材６００、第１当接部（いわゆるニップ部）７００、シール部材５２０が現像ローラ５１０に当接している部分である第２当接部７１０などを有している。
【００５０】
現像ローラ５１０は、トナーＴを担持して感光体２０と対向する現像位置に搬送する。この現像ローラ５１０は、アルミニウム、ステンレス、鉄等により製造されており、必要に応じて、ニッケルメッキ、クロムメッキ等が施されている。また、現像ローラ５１０は、中心軸を中心として回転可能であり、図３に示すように本実施形態では、感光体２０の回転方向（図３において時計方向）と逆の方向（図３において反時計方向）に回転する。その中心軸は、感光体２０の中心軸よりも下方にある。
【００５１】
また、図３に示すように、イエロー現像装置５４が感光体２０と対向している状態では、現像ローラ５１０と感光体２０との間には空隙が存在する。すなわち、イエロー現像装置５４は、感光体２０上に形成された潜像を非接触状態で現像する。なお、感光体２０上に形成された潜像を現像する際には、現像ローラ５１０と感光体２０との間に交番電界が形成される。
【００５２】
シール部材５２０は、現像ローラ５１０の上部の第２当接部７１０にて当接しており、イエロー現像装置５４内のトナーＴが装置外に漏れることを防止するとともに、現像位置を通過した現像ローラ５１０上のトナーＴを、掻き落とすことなく現像器内に回収する。このシール部材５２０は、ポリエチレンフィルム等からなるシールである。シール部材５２０は、シール支持板金５２２によって支持されており、シール支持板金５２２を介してフレーム５４０に取り付けられている。また、シール部材５２０の現像ローラ５１０側と逆側には、モルトプレーン等からなるシール付勢部材５２４が設けられており、シール部材５２０は、シール付勢部材５２４の弾性力によって、現像ローラ５１０に押しつけられている。
【００５３】
トナー収容部５３０は、トナーＴを収容する部分であり、フレーム５４０の一部により構成されている。なお、トナー収容部５３０に収容されたトナーＴを攪拌するための攪拌部材を設けてもよいが、本実施の形態では、ＹＭＣＫ現像デバイス５０の回転に伴って各現像装置（ブラック現像装置５１、マゼンタ現像装置５２、シアン現像装置５３、イエロー現像装置５４）が回転し、これにより各現像装置内のトナーＴが攪拌されるため、トナー収容部５３０には攪拌部材を設けていない。
【００５４】
トナー供給ローラ５５０は、トナー収容部５３０に収容されたトナーＴを、第１当接部７００において現像ローラ５１０に供給する。このトナー供給ローラ５５０は、ポリウレタンフォーム等からなり、弾性変形された状態で現像ローラ５１０に第１ 当接部７００において当接している。トナー供給ローラ５５０は、トナー収容部５３０の下部に配置されており、トナー収容部５３０に収容されたトナーＴは、該トナー収容部５３０の下部にてトナー供給ローラ５５０によって現像ローラ５１０に供給される。トナー供給ローラ５５０は、中心軸を中心として回転可能であり、その中心軸は、現像ローラ５１０の回転中心軸よりも下方にある。また、本実施形態においてトナー供給ローラ５５０は、現像ローラ５１０の回転方向（図３において反時計方向）と逆の方向（図３において時計方向）に回転する。なお、トナー供給ローラ５５０は、トナー収容部５３０に収容されたトナーＴを現像ローラ５１０に供給する機能を有するとともに、現像後に現像ローラ５１０に残存しているトナーを、現像ローラ５１０から剥ぎ取る機能をも有している。
【００５５】
現像ローラ５１０の下部に当接して設けられたトナー層厚規制部材としての規制ブレード５６０は、現像ローラ５１０に担持されたトナーＴの層厚を規制するとともに、現像ローラ５１０に担持されたトナーＴに電荷を付与する。この規制ブレード５６０は、ゴム部５６０ａと、ゴム支持部５６０ｂとを有している。ゴム部５６０ａは、シリコンゴム、ウレタンゴム等からなり、ゴム支持部５６０ｂは、リン青銅、ステンレス等のバネ性を有する薄板である。ゴム部５６０ａは、ゴム支持部５６０ｂに支持されており、ゴム支持部５６０ｂは、その一端部が一対のブレード支持板金５６２に挟まれて支持された状態で、ブレード支持板金５６２を介してフレーム５４０に取り付けられている。また、規制ブレード５６０の現像ローラ５１０側とは逆側には、不図示のモルトプレーン等からなるブレード裏部材が設けられている。
【００５６】
ここで、ゴム支持部５６０ｂの撓みによる弾性力によって、ゴム部５６０ａが現像ローラ５１０に押しつけられている。また、ブレード裏部材は、ゴム支持部５６０ｂとフレーム５４０との間にトナーが入り込むことを防止するとともに、ゴム支持部５６０ｂの撓みによる弾性力を安定させるとともに、ゴム部５６０ａの真裏からゴム部５６０ａを現像ローラ５１０の方向へ付勢することによって、ゴム部５６０ａを現像ローラ５１０に押しつけている。したがって、ブレード裏部材は、ゴム部５６０ａの現像ローラ５１０への均一当接性を向上させている。
【００５７】
規制ブレード５６０の、ブレード支持板金５６２に支持されている側とは逆側の端、すなわち、先端は、現像ローラ５１０に接触しておらず、該先端から所定距離だけ離れた部分が、現像ローラ５１０に幅を持って接触している。すなわち、規制ブレード５６０は、現像ローラ５１０にエッジにて当接しておらず、腹当たりにて当接している。また、規制ブレード５６０は、その先端が現像ローラ５１０の回転方向の上流側に向くように配置されており、いわゆるカウンタ当接している。
【００５８】
フレーム５４０は、一体成型された複数のフレーム（上フレーム、下フレーム等）を接合して製造されたものであり、下部に開口部を有している。この開口部には、現像ローラ５１０がその一部が現像装置の外部に対して露出した状態で配置されている。また、本実施形態では、流路規制部材６００がこのフレーム５４０の一部となるように一体的に接合されている。このようにすれば、流路規制部材６００の強度の点からも、製造の容易さの点からも好都合である。
【００５９】
このように構成されたイエロー現像装置５４において、トナー供給ローラ５５０が、回転しつつトナー収容部５３０に収容されているトナーＴを現像ローラ５１０に第１当接部７００にて供給する。現像ローラ５１０に供給されたトナーＴは、現像ローラ５１０の回転に伴って、規制ブレード５６０の当接位置に至り、該当接位置を通過する際に、層厚が規制されるとともに、電荷が付与される。層厚が規制された現像ローラ５１０上のトナーＴは、現像ローラ５１０のさらなる回転によって、感光体２０に対向する現像位置に至り、該現像位置にて交番電界下で感光体２０上に形成された潜像の現像に供される。現像ローラ５１０のさらなる回転によって現像位置を通過した現像ローラ５１０上のトナーＴは、シール部材５２０を通過して、該シール部材５２０によって掻き落とされることなく現像装置内に回収される。
【００６０】
次に、流路規制部材６００について説明する。フレーム５４０と一体的に接合されて設けられた流路規制部材６００は、水平方向において現像ローラ５１０の側からトナー供給ローラ５５０の側に向かって斜めに延出している第１壁部６００ａと、上方から第１当接部７００の上部付近に向かって下方へ延出した第２壁部６００ｂとを有している。第２壁部６００ｂの下端は、第２当接部７１０の上端を越えた水平位置まで到達している。また、流路規制部材６００の裏側、すなわち現像装置５４の収容部５３０と反対の側にはフランジ６００ｃが突設しており、流路規制部材６００の構造を強化している。
【００６１】
第１壁部６００ａと第２壁部６００ｂの先端は鋭角の尖鋭な先端部を形成しており、その先端は、図３から分かるように、水平方向において、当接部７００とトナー供給ローラ５５０の回転中心との間に位置している。また、本実施形態 においては、流路規制部材６００の先端部は、トナー供給ローラ５５０に比較的近接している。しかし、その先端部とトナー供給ローラ５５０との間には所定の隙間が設けられている。トナーＴは、収容部５３０の上方からこの隙間部分を通過し、トナー供給ローラ５５０によって搬送され、第１当接部７００へと至る。
【００６２】
次に、このような流路規制部材６００を設けたことの作用、効果について説明する。回転体であるＹＭＣＫ現像デバイス５０は断続的に回転するが、その際、遠心力によってトナーＴは回転軸５０ａから外側へ向かう方向に力を受ける。また、トナーＴは、重力によって回転時のみならず常に鉛直下向きに力を受けている。その結果、回転動作時にはトナーＴは、おおむね図３に示す黒矢印のような方向に流動しようとする。ここで、黒矢印の大きさには特に意味はない。なお、回転動作時以外では黒矢印は、ほぼ真上から真下へと向かう矢印（不図示）となる。
【００６３】
本実施形態では、楔形の形状を有する流路規制部材６００は、水平方向において、現像ローラ５１０の側から第１当接部７００の上方を経てトナー供給ローラ５５０の上方に若干差し掛かる位置まで至るように設けられている。このことによって、第１当接部７００の上方から第１当接部７００へと至るトナーＴの流れ（黒矢印）が、一旦この流路規制部材６００に衝突することによって抑制される。少なくとも第１当接部７００の直上部分のみを覆うように流路規制部材６００を配設すれば、第１当接部７００の直上から第１当接部７００へと直接に至る流れを遮断することができる。
【００６４】
このような流路規制部材６００を設けたことによって、第１当接部７００の直上から当接部７００へと直接に至る流れを遮断することができるため、第１ 当接部７００に加わるトナーＴの圧力が変動することを防止することができ、第１当接部７００におけるトナー供給ローラ５５０による現像ローラ５１０へのトナーＴの供給を安定化することが可能となる。
【００６５】
また、本実施形態においては、流路規制部材６００の先端が、水平方向において第１当接部７００とトナー供給ローラ５５０の回転中心との間に位置している。そのため第１当接部７００の直上のみならず、当接部７００上方の、一定の水平的広がりを有する範囲（流路規制部材６００の先端部分まで）において、第１当接部７００へと至るトナーＴの流路を規制することが可能となっている。
【００６６】
また、流路規制部材６００の先端は、トナー供給ローラ５５０に比較的近接していながらも両者の間には隙間が設けられている。そのため、第１当接部７００の上方から第１当接部７００へと押し寄せる流れを遮断しつつ、一方でトナーＴをこの隙間を通過させて、トナー供給ローラ５５０の回転により安定した量にて第１当接部７００へと搬送することが可能となる。
【００６７】
このように、流路規制部材６００によって上方から直接に第１当接部７００へと至る流路が抑制されつつも、流路規制部材６００の先端とトナー供給ローラ５５０との間の隙間を通過して安定した量にてトナー供給ローラ５５０の回転により搬送されるトナーＴは、その後、トナー供給ローラ５５０と逆方向に回転する現像ローラ５１０によって感光体２０と対向する位置へと搬送される。その途上、規制ブレード５６０によって、トナーの層厚を規制されるとともに電荷を付与されるが、トナーＴは第１当接部７００において安定的に搬送されるので、その帯電性も安定させることができ、その結果最終的に形成される画像の品質も安定的に上質に保持される。
【００６８】
また、流路規制部材６００は、現像ローラ５１０に第２当接部７１０において当接し収容部５３０からのトナーＴの漏れを防止するためのシール部材５２０よりも、トナー供給ローラ５５０側に設けられているので、回転による遠心力によって図３の黒矢印の様にシール部材５２０へと高圧で押し寄せるトナーＴの流動を規制し、また、当接部７００より上方に存在するたトナーＴの量によってシール部材５２０に加わる圧力が変動することを抑制する。その結果、トナーＴがシール部材５２０部分から漏れることを防止することができるる。
【００６９】
次に、図４を用いて、イエロー現像装置５４が現像位置（図３の位置）から９０度回転した位置、すなわちほぼ図１におけるブラック現像装置５１の位置に移動し、現像ローラ５１０およびシール部材５２０が現像装置５４の最下部付近に位置した状態における流路規制部材６００の作用、効果について説明する。図４においても上下方向を矢印にて示している。
【００７０】
現像装置５４がこのような位置に移動する際、トナーＴは回転による遠心力と重力の作用で、おおむね図４に示した黒矢印の様に鉛直下方へと向かう力を受ける。ところが、本実施形態における流路規制部材６００の、第１壁部６００ａと第２壁部６００ｂとが形成する先端は、現像ローラ５１０よりもトナー供給ローラ５５０の近傍に位置し、かつその先端は、現像ローラ５１０の（図３のような現像位置における）最上部Ｐ１とトナー供給ローラ５５０の最上部Ｐ２とを結んだ線よりも左側、すなわち両ローラ５１０、５５０の回転中心側に位置している。そのため、流路規制部材６００の先端とトナー供給ローラ５５０との間にはわずかな隙間が残されているのみである。従って、黒矢印の様に流動するトナーＴは、その大半が壁部６００に遮られ、シール部材５２０の第２当接部７１０や第１当接部７００へと直接に高圧で衝突しようとするトナーＴの流動は規制される。
【００７１】
一方、わずかに設けられた流路規制部材６００の先端とトナー供給ローラ５５０との間の隙間によって、トナーＴは、シール部材５２０の第２当接部への衝突が抑制される一方で、第１当接部７００に安定した量にて供給されることが可能となる。
【００７２】
図３による説明に戻る。本実施形態の流路規制部材６００の第１壁部６００ａは、下端部から斜め上方に向かって延伸しており、この第１壁部６００ａの下方にシール部材５２０が配設されるような位置関係となっている。シール部材５２０の現像ローラ５１０への当接を付勢しているシール付勢部材５２４の上面は、第１壁部６００ａの下面に当接している。
【００７３】
第１壁部６００ａと第２壁部６００ｂの下端部は、流路規制部材６００の鋭角な先端部を形成している。そして流路規制部材６００の下端から斜め上方に向かって現像ローラ５１０側に連なる第１壁部６００ａと現像ローラ５１０（およびトナー供給ローラ５５０）との間には、適宜な空間が形成されている。この空間にある程度のトナーＴを常時貯留しておくことができるので、第１当接部７００へのトナーＴの供給量がさらに安定化する。
【００７４】
＝＝＝その他の実施の形態＝＝＝
以上、幾つかの上記実施の形態に基づき本発明に係る画像形成装置等を説明したが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
【００７５】
上記実施形態においては、流路規制部材として、その先端が尖鋭である楔状のものとしたが、これに限定されるものではない。例えば、図５に示す流路規制部材６２０のように先端に切り欠きを有する平坦な端部を有することしてもよい。また、図５における流路規制部材６２０は、第１壁部６２０ａ、第２壁部６２０ｂ、およびフランジ６２０ｃを有する点は上記実施形態と同様であるが、第２壁部６２０ｂの厚みが上記実施形態よりも厚い形状となっている。図５のような流路規制部材６２０であっても、第１当接部７００の直上から第１当接部７００に至るトナーＴの流路を遮断しているので、トナーＴの第１当接部７００への高圧衝突を防ぎ、安定供給を図ることができる。また、流路規制部材６２０の先端は、水平方向において第１当接部７００とトナー供給ローラ５５０の回転中心との間に位置し、かつ両者の間には狭いながらも隙間が設けられているので、第１当接部７００の直上のみならず広い水平範囲にわたって第１当接部７００へのトナーＴの高圧衝突を防止すると共に、トナーＴが隙間を通過して第１当接部７００へと至ることによりトナーＴの第１当接部７００への安定供給を図ることが可能となる。また、シール部材５２０（あるいは第２当接部７１０の上端）へと押し寄せるトナーＴの流動を規制することもでき、トナーＴの漏れを防止することも可能である。
【００７６】
また、上記実施の形態においては、流路規制部材６００の先端部の水平方向における位置は、第１当接部７００と現像材供給部材としてのトナー供給部材５５０の回転中心との間に配置されることとしたが、これに限られるものではない。すなわち、トナー供給部材５５０の回転中心よりも左側、すなわち、第１当接部７００から遠い側に位置することとしてもよい。このような形状の流路規制部材であっても、第１当接部７００の直上のみならず広い水平範囲にわたって第１当接部７００へのトナーＴの高圧衝突を防止することにより、トナーＴの第１当接部７００へ安定供給を図ることが可能となる。また、シール部材５２０（あるいは第２当接部７１０の上端）へと押し寄せるトナーＴの流動を規制することもでき、トナーＴの現像装置５４外への漏れを防止することも可能である。
【００７７】
上記実施の形態においては、トナー供給ローラ５５０の回転方向は、図３において時計方向であるとしたが、これに限定されるものではない。例えば、図３において反時計方向でもよい。
【００７８】
また、上記実施形態においては、トナー供給ローラ５５０は、弾性部材であるとしたが、これに限定されるものではない。例えば、トナー供給ローラ５５０は、弾性部材でなくてもよい。
【００７９】
また、上記実施の形態においては、シール部材５２０はフィルムから成るとしたが、これに限定されるものではない。例えば、シール部材５２０は、フィルム以外の硬い部材から成ってよい。
【００８０】
上記実施の形態においては、画像形成装置として中間転写型のフルカラーレーザビームプリンタを例にとって説明したが、本発明は、中間転写型以外のフルカラーレーザビームプリンタ、モノクロレーザビームプリンタ、複写機、ファクシミリなど、各種の画像形成装置に適用可能である。
【００８１】
また、上記実施の形態においては、ＹＭＣＫ現像デバイスが回転して、各現像装置が選択的に感光体と対向するロータリ方式の現像デバイスを備えたプリンタについて説明したが、これに限らず、現像装置が並列配置されてスライドする方式等の構成であっても構わない。
【００８２】
また、感光体についても、円筒状の導電性基材の外周面に感光層を設けて構成した、いわゆる感光ローラに限られず、ベルト状の導電性基材の表面に感光層を設けて構成した、いわゆる感光ベルトであってもよい。
【００８３】
また、上記実施の形態においては、ブラック、マゼンタ、シアン、イエローの４色の現像装置を例に説明したが、現像装置の数は４つに限定されるものではなく、その数はこれよりも多くても、少なくてもよい。
【００８４】
＝＝＝コンピュータシステム等の構成＝＝＝
次に、本発明に係る実施形態の一例であるコンピュータシステム、コンピュータプログラム、及び、コンピュータプログラムを記録した記録媒体の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【００８５】
図６は、コンピュータシステムの外観構成を示した説明図である。コンピュータシステム１０００は、コンピュータ本体１１０２と、表示装置１１０４と、プリンタ１１０６と、入力装置１１０８と、読取装置１１１０とを備えている。コンピュータ本体１１０２は、本実施形態ではミニタワー型の筐体に収納されているが、これに限られるものではない。表示装置１１０４は、ＣＲＴ（Cathode Ray Tube：陰極線管）やプラズマディスプレイや液晶表示装置等が用いられるのが一般的であるが、これに限られるものではない。プリンタ１１０６は、上記に説明されたプリンタが用いられている。入力装置１１０８は、本実施形態ではキーボード１１０８Ａとマウス１１０８Ｂが用いられているが、これに限られるものではない。読取装置１１１０は、本実施形態ではフレキシブルディスクドライブ装置１１１０ＡとＣＤ−ＲＯＭドライブ装置１１１０Ｂが用いられているが、これに限られるものではなく、例えばＭＯ（Magneto Optical）ディスクドライブ装置やＤＶＤ（Digital Versatile Disk）等の他のものであっても良い。
【００８６】
図７は、図６に示したコンピュータシステムの構成を示すブロック図である。コンピュータ本体１１０２が収納された筐体内にＲＡＭ等の内部メモリ１２０２と、ハードディスクドライブユニット１２０４等の外部メモリがさらに設けられている。
【００８７】
なお、以上の説明においては、プリンタ１１０６が、コンピュータ本体１１０２、表示装置１１０４、入力装置１１０８、及び、読取装置１１１０と接続されてコンピュータシステムを構成した例について説明したが、これに限られるものではない。例えば、コンピュータシステムが、コンピュータ本体１１０２とプリンタ１１０６から構成されても良く、コンピュータシステムが表示装置１１０４、入力装置１１０８及び読取装置１１１０のいずれかを備えていなくても良い。
【００８８】
また、例えば、プリンタ１１０６が、コンピュータ本体１１０２、表示装置１１０４、入力装置１１０８、及び、読取装置１１１０のそれぞれの機能又は機構の一部を持っていても良い。一例として、プリンタ１１０６が、画像処理を行う画像処理部、各種の表示を行う表示部、及び、デジタルカメラ等により撮影された画像データを記録した記録メディアを着脱するための記録メディア着脱部等を有する構成としても良い。
【００８９】
このようにして実現されたコンピュータシステムは、システム全体として従来システムよりも優れたシステムとなる。
【００９０】
【発明の効果】
本発明によれば、現像剤担持体と現像剤供給部材とが互いに当接しあう当接部（ニップ部）への現像剤の供給を安定化し、かつ、現像剤の漏れを防止する現像装置、画像形成装置、及び、コンピュータシステムを実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本実施形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示した図である。
【図２】図１の画像形成装置の制御ユニットを示すブロック図である。
【図３】現像装置の主要構成要素を示す断面図である。
【図４】現像位置よりほぼ９０度回転した位置における現像ユニットの断面図である。
【図５】流路規制部材の変形例を示す現像装置の断面図である。
【図６】コンピュータシステムの外観構成を示した説明図である。
【図７】図６に示したコンピュータシステムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
１０ レーザビームプリンタ（本体）
２０ 感光体
３０ 帯電ユニット
３１ ＨＰ検出部
４０ 露光ユニット
５０ ＹＭＣＫ現像デバイス
５０ａ 回転軸
５１ ブラック現像装置
５１ａ、５２ａ、５３ａ、５４ａ 記憶素子（現像装置側メモリ）
５２ マゼンタ現像装置
５３ シアン現像装置
５４ イエロー現像装置
５５ 支持フレーム
５５ａ、５５ｂ、５５ｃ、５５ｄ 保持部
６０ 一次転写ユニット
７０ 中間転写体
７５ クリーニングユニット
７６ クリーニングブレード
８０ 二次転写ユニット
９０ 定着ユニット
９２ 給紙トレイ
９４ 給紙ローラ
９５ 表示ユニット
９６ レジローラ
１００ 制御ユニット
１０１ メインコントローラ
１０２ ユニットコントローラ
１１２ インターフェイス
１１３ 画像メモリ
１２０ ＣＰＵ
１２１ シリアルインターフェイス
１２２ 本体側メモリ（記憶素子）
１２３ 入出力ポート
５１０ 現像ローラ
５２０ シール部材
５２２ シール支持板金
５２４ シール付勢部材
５３０ 収容部
５４０ フレーム
５５０ トナー供給ローラ
５６０ 規制ブレード
５６０ａ ゴム部
５６０ｂ ゴム支持部
５６２ ブレード支持板金
６００、６２０ 流路規制部材
６００ａ、６２０ａ 第１壁部
６００ｂ、６２０ｂ 第２壁部
６００ｃ、６２０ｃ フランジ
７００ 第１当接部
７１０ 第２当接部
１０００ コンピュータシステム
１００２ コンピュータ本体
１１０４ 表示装置
１１０６ プリンタ
１１０８ 入力装置
１１０８Ａ キーボード
１１０８Ｂ マウス
１１１０ 読取装置
１１１０Ａ フレキシブルディスクドライブ装置
１１１０Ｂ ＣＤ−ＲＯＭドライブ装置
１２０２ 内部メモリ
１２０４ ハードディスクドライブユニット
Ｐ１ 現像ローラ最上部
Ｐ２ トナー供給ローラ最上部
Ｔ トナー
【発明の属する技術分野】
本発明は、現像装置、画像形成装置、及び、コンピュータシステムに関する。
【０００２】
【背景技術】
画像形成装置として、例えば、現像剤の一例としてのトナーによって感光体上に形成された潜像を現像する複数の現像装置を有し、これらの現像装置を回動軸を中心として放射状に配置した画像形成装置等が知られている。これらの画像形成装置は、ホストコンピュータ等の外部装置から画像信号が送信されると、回動軸のまわりに現像装置を回転させることによって、複数の現像装置のうちの一つを感光体と対向する現像位置に位置決めする。そして、感光体上に形成された潜像を現像してトナー像を形成し、中間媒体上に転写する。この時、複数の現像装置を順次切り替えながら、同様に現像、転写を繰り返し複数のトナー像を重ね合わせてカラー画像を形成する。
【０００３】
前記現像装置は、一例として、トナーが収容された収容部と、収容部に軸で回転可能に支持された現像剤担持体としての現像ローラと、収容部に軸で回転可能に支持され、現像ローラに圧接することによりトナーを現像ローラの表面に供給する弾性体から成る現像剤供給部材としてのトナー供給ローラとを備えている。また、収容部から現像ローラの周囲を通過してトナーが漏れることを防止するためのシール部材を備えている。また、現像剤担持体に担持されるトナーの厚さを規制するための層厚規制部材を備えていることもあり、この層厚規制部材が前記シール部材の役割を果たすこともある。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
現像ローラにトナー供給ローラが弾性的に当接している当接部（ニップ部などと言われる）には、トナーが安定して供給される必要がある。ところが、収容部に残存しているトナーの量の多少によって、当接部に供給されるトナーの、重力による下向きの圧力にばらつきが生じてしまう。このようなばらつきの結果、現像ローラに供給されるトナーの帯電性の変化を招くなどして、最終的に形成される画像品質の劣化を生ずることがある。
【０００５】
また、収容部に残存しているトナーの量の多少によって、現像ローラにシール部材が当接している部分、又は現像ローラに層厚規制部材が当接している部分にトナーが高圧力で押し寄せてしまうと、シール箇所の間隙からトナーが漏れ出し、画像形成装置を汚染してしまう可能性がある。
【０００６】
また、上述した例の画像形成装置においては、画像形成の高速化に対応するために、現像装置を高速で回転させたりすると、トナーが勢いよく流動し、前記当接部に高圧力で衝突するように押し寄せてしまい、トナーが安定して当接部に供給されることを阻害してしまうことがある。また、回転による流動によって現像ローラとシール部材、又は現像ローラと層厚規制部材との間にトナーが高圧力で押し寄せ、シール箇所の間隙からトナーが漏れ出し、画像形成装置を汚染してしまう可能性がある。
【０００７】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、現像剤担持体と現像剤供給部材とが互いに当接しあう当接部（ニップ部）への現像剤の供給を安定化し、かつ、現像剤の漏れを防止する現像装置、画像形成装置、及び、コンピュータシステムを実現することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、主たる本発明は、現像剤を収容するため現像剤収容部と、前記現像剤収容部の下部に設けられ現像剤を担持して搬送するための現像剤担持体と、前記現像剤収容部の下部に設けられ前記現像剤担持体に第１当接部にて当接し該現像剤担持体に現像剤を供給するための現像剤供給部材と、前記現像剤担持体の上部に第２当接部にて当接し前記現像剤収容部からの現像剤の漏れを防止するためのシール部材とを有する現像装置を備えた画像形成装置において、前記現像剤収容部に収容された現像剤の流路を規制するための流路規制部材であって、前記第１当接部の上方を覆う第１壁部と、上方から前記第２当接部の上端を越えた位置まで至る第２壁部とを有する流路規制部材を設け、前記流路規制部材は、前記現像剤収容部に収容された現像剤の、前記第１当接部の直上から該第１当接部に至る流路を規制し、前記第１壁部の下端と前記第２壁部の下端により前記流路規制部材の先端が形成されており、該先端と前記現像剤供給部材との間には隙間が存在し、前記先端は、前記現像剤担持体の最上部と前記現像剤供給部材の最上部を結ぶ線よりも下方に位置し、前記第１壁部は、前記先端から前記現像剤担持体側斜め上方に向かって形成されており、前記第１壁部と前記第２壁部のなす角は鋭角であり、前記流路規制部材の先端は、水平方向において、前記第１当接部と前記現像剤供給部材の回転中心との間に位置しており、前記流路規制部材は、前記現像剤収容部を構成するフレームの一部であり、前記現像剤供給部材は、回転することによって、前記第１当接部の上方から該第１当接部に向けて現像剤を搬送し、前記現像剤担持体の回転方向と前記現像剤供給部材の回転方向は、互いに逆方向であり、前記流路規制部材は、前記シール部材よりも前記現像剤供給部材側に設けられており、前記現像装置は、複数のユニット装着部を有する回転体に装着されて該回転体によって回転させられ現像位置にて感光体に形成された潜像を現像可能である、ことを特徴とする画像形成装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【０００９】
【発明の実施の形態】
＝＝＝開示の概要＝＝＝
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかにされる。
【００１０】
現像剤を収容するための現像剤収容部と、前記現像剤収容部の下部に設けられ現像剤を担持して搬送するための現像剤担持体と、前記現像剤収容部の下部に設けられ前記現像剤担持体に第１当接部にて当接し該現像剤担持体に現像剤を供給するための現像剤供給部材と、前記現像剤担持体の上部に第２当接部にて当接し前記現像剤収容部からの現像剤の漏れを防止するためのシール部材とを有する現像装置において、前記現像剤収容部に収容された現像剤の流路を規制するための流路規制部材であって、前記第１当接部の上方を覆う第１壁部と、上方から前記第２当接部の上端を越えた位置まで至る第２壁部とを有する流路規制部材を設けたことを特徴とする現像装置。
このような現像装置によれば、前記第１当接部（いわゆるニップ部）の上方を覆う流路規制部材の第１壁部によって、現像材収容部内の上方から第１当接部へと高圧で押し寄せる現像材の流路を遮断することができ、従って残存する現像材の量の変動などに起因する第１当接部への現像材の圧力の変動を抑制することができ、第１当接部への現像材の安定供給を図ることが可能となる。また、上方から前記第２当接部の上端を越えた位置まで至る第２壁部によって、残存する現像材の圧力などに起因する、シール部材の当接部である第２当接部からの現像材の漏れを防止することが可能となる。
【００１１】
また、 前記流路規制部材は、前記現像剤収容部に収容された現像剤の、前記第１当接部の直上から該第１当接部に至る流路を規制することとしてもよい。
このようにすれば、前記流路規制部材が、第１当接部の直上から第１当接部へと至る流路を規制することよって、現像材収容部内の上方の第１当接部直上部分から第１当接部へと高圧で押し寄せる現像材の流路を遮断することができ、従って残存する現像材の量の変動などに起因する第１当接部への現像材の圧力の変動を抑制することができ、第１当接部への現像材の安定供給を図ることが可能となる。
【００１２】
また、前記第１壁部の下端と前記第２壁部の下端により前記流路規制部材の先端が形成されており、該先端と前記現像剤供給部材との間には隙間が存在することとしてもよい。
このようにすれば、当接部より上方に残存する現像剤の量などに起因する第１当接部への圧力変動を防止し得る一方で、前記隙間を通過させることによって、現像剤供給部材から現像剤を第１当接部に搬送することが可能となる。
【００１３】
また、前記先端は、前記現像剤担持体の最上部と前記現像剤供給部材の最上部を結ぶ線よりも下方に位置することとしてもよい。
このようにすれば、残存する現像材の量の変動などに起因する第１当接部への現像材の圧力の変動をより効果的に抑制することができ、かつ、残存する現像材の圧力などに起因する、第２当接部から現像装置外への現像材の漏れをより効果的に防止することが可能となる。
【００１４】
また、前記第１壁部は、前記先端から前記現像剤担持体側斜め上方に向かって形成されていることとしてもよい。
このようにすれば、流路規制部材の先端から斜め上方に向かって現像剤担持体側に連なる第１壁部と現像剤担持体との間に空間が形成され、この空間にある程度の現像剤を貯留することができるので、第１ 当接部への現像剤の供給量がさらに安定化される。
【００１５】
また、前記前記第１壁部の下端と前記第２壁部の下端により前記流路規制部材の先端が形成されている場合において、前記第１壁部と前記第２壁部のなす角は鋭角であり、前記第１壁部と前記現像材担持体との間に現像材を貯留する空間を有することとしてもよい。
このようにすれば、流路規制部材の鋭角な先端から斜め上方に向かって現像剤担持体側に連なる第１壁部と現像剤担持体との間に空間が形成され、この空間に現像剤を貯留することができるので、より効果的に第１ 当接部への現像剤の供給量の安定化を図ることができる。
【００１６】
また、前記流路規制部材の先端は、水平方向において、前記第１当接部と前記現像剤供給部材の回転中心との間に位置していることとしてもよい。
このようにすれば、第１当接部の上方を、 第１当接部と前記現像剤供給部材の回転中心との間の位置まで覆う流路規制部材によって、第１当接部の直上部分のみならず、現像材収容部内の上方から第１当接部へと高圧で押し寄せる現像材の流路を遮断することができ、従って残存する現像材の量の変動などに起因する第１当接部への現像材の圧力の変動を抑制することができ、第１当接部への現像材の安定供給をより効果的に図ることが可能となる。
【００１７】
また、前記流路規制部材は、前記現像剤収容部を構成するフレームの一部であることとしてもよい。
このようにすれば、壁部の強度の点からも、製造の容易さの点からも好都合である。
【００１８】
また、前記現像剤供給部材は、回転することによって、前記第１当接部の上方から該第１当接部に向けて現像剤を搬送することとしてもよい。
このようにすれば、第１当接部より上方に存在する現像剤の量によって第１当接部に加わる圧力が変動することを防止しつつ、現像剤供給部材の回転によって、第１当接部の上方から該第１当接部に向けて現像剤を効果的に搬送することができる。
【００１９】
また、前記現像剤担持体の回転方向と前記現像剤供給部材の回転方向は、互いに逆方向であることとしてもよい。
このようにすれば、第１当接部より上方に存在する現像剤の量によって第１当接部に加わる圧力が変動することを防止しつつ、現像剤供給部材の回転によって、第１当接部の上方から該第１当接部に向けて現像剤を効果的に搬送し、現像剤供給部材とは逆方向に回転する現像剤担持体に現像剤を供給することが可能となる。
【００２０】
また、前記流路規制部材は、前記シール部材よりも前記現像剤供給部材側に設けられていることとしてもよい。
このようにすれば、現像剤供給部材の側から直接にシール部材へと至る現像剤の流路を、流路規制部材が遮断することによって、シール部材部分に現像剤が高圧で押し寄せることを防止し、シール部材部分から現像装置外への現像剤の漏れを防ぐことが可能となる。
【００２１】
また、前記現像装置は、複数のユニット装着部を有する回転体に装着されて該回転体によって回転させられ現像位置にて感光体に形成された潜像を現像可能。
このようにすれば、重力のみならず回転体の回転による遠心力によって勢いよく流動される現像剤が、第１当接部および第２当接部へと高圧で押し寄せ、両当接部における現像剤の圧力が変動してしまうことを前記流路規制部材によって効果的に防止し、第１当接部への現像剤の安定供給を図ると共に、第２当接部からの現像剤の漏れを防止することが可能となる。
【００２２】
また、現像剤を収容するため現像剤収容部と、前記現像剤収容部の下部に設けられ現像剤を担持して搬送するための現像剤担持体と、前記現像剤収容部の下部に設けられ前記現像剤担持体に第１当接部にて当接し該現像剤担持体に現像剤を供給するための現像剤供給部材と、前記現像剤担持体の上部に第２当接部にて当接し前記現像剤収容部からの現像剤の漏れを防止するためのシール部材とを有する現像装置において、前記現像剤収容部に収容された現像剤の流路を規制するための流路規制部材であって、前記第１当接部の上方を覆う第１壁部と、上方から前記第２当接部の上端を越えた位置まで至る第２壁部とを有する流路規制部材を設け、前記流路規制部材は、前記現像剤収容部に収容された現像剤の、前記第１当接部の直上から該第１当接部に至る流路を規制し、前記第１壁部の下端と前記第２壁部の下端により前記流路規制部材の先端が形成されており、該先端と前記現像剤供給部材との間には隙間が存在し、前記先端は、前記現像剤担持体の最上部と前記現像剤供給部材の最上部を結ぶ線よりも下方に位置し、前記第１壁部は、前記先端から前記現像剤担持体側斜め上方に向かって形成されており、前記第１壁部と前記第２壁部のなす角は鋭角であり、前記流路規制部材の先端は、水平方向において、前記第１当接部と前記現像剤供給部材の回転中心との間に位置しており、前記流路規制部材は、前記現像剤収容部を構成するフレームの一部であり、前記現像剤供給部材は、回転することによって、前記第１当接部の上方から該第１当接部に向けて現像剤を搬送し、前記現像剤担持体の回転方向と前記現像剤供給部材の回転方向は、互いに逆方向であり、前記流路規制部材は、前記シール部材よりも前記現像剤供給部材側に設けられていおり、前記現像装置は、複数のユニット装着部を有する回転体に装着されて該回転体によって回転させられ現像位置にて感光体に形成された潜像を現像可能である、ことを特徴とする現像装置。
【００２３】
このような現像装置によれば、現像材供給部材が現像剤担持体に当接する第１当接部に上方から高圧で衝突しようとする現像剤の流動を流路規制部材が最も効果的に抑制し、その結果、第１当接部に現像剤が最も安定して供給される。また、シール部材が現像剤担持体に当接する第２当接部に向かって流れる現像剤の動きを流路規制部材が最も効果的に遮断し、現像装置からの現像剤の漏れが最も効果的に防止することが可能となる。
【００２４】
また、現像剤を収容するための現像剤収容部と、前記現像剤収容部の下部に設けられ現像剤を担持して搬送するための現像剤担持体と、前記現像剤収容部の下部に設けられ前記現像剤担持体に第１当接部にて当接し該現像剤担持体に現像剤を供給するための現像剤供給部材と、前記現像剤担持体の上部に第２当接部にて当接し前記現像剤収容部からの現像剤の漏れを防止するためのシール部材とを有する現像装置において、前記現像剤収容部に収容された現像剤の流路を規制するための流路規制部材であって、前記第１当接部の上方を覆う第１壁部と、上方から前記第２当接部の上端を越えた位置まで至る第２壁部とを有する流路規制部材を有することを特徴とする現像装置を有する画像形成装置も実現することができる。
このようにして実現された画像形成装置は、全体として従来の画像形成装置よりも優れたものとなる。
【００２５】
また、コンピュータ本体、コンピュータ本体に接続可能な表示装置、及び、コンピュータ本体に接続可能な画像形成装置であって、 現像剤を収容するための現像剤収容部と、前記現像剤収容部の下部に設けられ現像剤を担持して搬送するための現像剤担持体と、前記現像剤収容部の下部に設けられ前記現像剤担持体に第１当接部にて当接し該現像剤担持体に現像剤を供給するための現像剤供給部材と、前記現像剤担持体の上部に第２当接部にて当接し前記現像剤収容部からの現像剤の漏れを防止するためのシール部材とを有する現像装置において、前記現像剤収容部に収容された現像剤の流路を規制するための流路規制部材であって、前記第１当接部の上方を覆う第１壁部と、上方から前記第２当接部の上端を越えた位置まで至る第２壁部とを有する流路規制部材を有することを特徴とする現像装置を有する画像形成装置、を具備することを特徴とするコンピュータシステム。
このようにして実現されたコンピュータシステムは、システム全体として従来システムよりも優れたシステムとなる。
【００２６】
＝＝＝装置の全体構成例＝＝＝
まず、図１を用いて、現像装置を有する画像形成装置としてレーザビームプリンタ（以下、プリンタという）１０を例にとって、その概要について説明する。図１は、プリンタ１０を構成する主要構成要素を示した図である。なお、図１には、矢印にて上下方向を示しており、例えば、給紙トレイ９２は、プリンタ１０の下部に配置されており、定着ユニット９０は、プリンタ１０の上部に配置されている。
【００２７】
本実施の形態に係るプリンタ１０は、図１に示すように、潜像を担持する潜像担持体である感光体２０の回転方向に沿って、帯電ユニット３０、露光ユニット４０、回転体としてのＹＭＣＫ現像デバイス５０、一次転写ユニット６０、中間転写体７０、クリーニングユニット７５を有し、さらに、二次転写ユニット８０、定着ユニット９０、ユーザへの報知手段をなし液晶パネルでなる表示ユニット９５、及び、これらのユニット等を制御しプリンタとしての動作を司る制御ユニット（図２）を有している。
【００２８】
感光体２０は、円筒状の導電性基材とその外周面に形成された感光層を有し、中心軸を中心に回転可能であり、 本実施の形態においては、図１中の矢印で示すように時計回りに回転する。
【００２９】
帯電ユニット３０は、感光体２０を帯電するための装置であり、露光ユニット４０は、レーザを照射することによって、帯電された感光体２０上に潜像を形成する装置である。この露光ユニット４０は、半導体レーザ、ポリゴンミラー、Ｆ−θレンズ等を有しており、パーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ等の不図示のホストコンピュータから入力された画像信号に基づいて、変調されたレーザを帯電された感光体２０上に照射する。
【００３０】
ＹＭＣＫ現像デバイス５０は、感光体２０上に形成された潜像を、ブラック現像装置５１に収容されたブラック（Ｋ）トナー、マゼンタ現像装置５２に収容されたマゼンタ（Ｍ）トナー、シアン現像装置５３に収容されたシアン（Ｃ）トナー、及び、イエロー現像装置５４に収容されたイエロー（Ｙ）トナーを用いて現像するための装置である。
【００３１】
このＹＭＣＫ現像デバイス５０は、回転することにより、前記４つの現像装置５１、５２、５３、５４の位置を動かすことを可能としている。すなわち、このＹＭＣＫ現像デバイス５０は、前記４つの現像装置５１、５２、５３、５４を支持フレーム５５の４つの保持部５５ａ、５５ｂ、５５ｃ、５５ｄにより保持しており、前記４つの現像装置５１、５２、５３、５４は、中心軸５０ａを中心として、それらの相対位置を維持したまま回転可能となっている。そして、１ページ分の画像形成が終了する毎に選択的に感光体２０に対向し、それぞれの現像装置５１、５２、５３、５４に収容された 現像剤としてのトナーにて、感光体２０上に形成された潜像を現像する。なお、各現像装置の詳細については後述する。
【００３２】
一次転写ユニット６０は、感光体２０に形成された単色トナー像を中間転写体７０に転写するための装置であり、４色のトナーが順次重ねて転写されると、中間転写体７０にフルカラートナー像が形成される。この中間転写体７０は、エンドレスのベルトであり、感光体２０とほぼ同じ周速度にて回転駆動される。二次転写ユニット８０は、中間転写体７０上に形成された単色トナー像やフルカラートナー像を紙、フィルム、布等の記録媒体に転写するための装置である。
【００３３】
定着ユニット９０は、記録媒体上に転写された単色トナー像やフルカラートナー像を紙等の記録媒体に融着させて永久像とするための装置である。
【００３４】
クリーニングユニット７５は、一次転写ユニット６０と帯電ユニット３０との間に設けられ、感光体２０の表面に当接されたゴム製のクリーニングブレード７６を有し、一次転写ユニット６０によって中間転写体７０上にトナー像が転写された後に、感光体２０上に残存するトナーをクリーニングブレード７６により掻き落として除去するための装置である。
【００３５】
制御ユニット１００は、図２に示すようにメインコントローラ１０１と、ユニットコントローラ１０２とで構成され、メインコントローラ１０１には画像信号が入力され、この画像信号に基づく指令に応じてユニットコントローラ１０２が前記各ユニット等を制御して画像を形成する。
【００３６】
次に、このように構成されたプリンタ１０の動作について、他の構成要素にも言及しつつ説明する。
【００３７】
まず、不図示のホストコンピュータからの画像信号がインターフェイス（Ｉ／Ｆ）１１２を介してプリンタ１０のメインコントローラ１０１に入力されると、このメインコントローラ１０１からの指令に基づくユニットコントローラ１０２の制御により感光体２０、現像装置に設けられたトナー担持体としての現像ローラ、及び、中間転写体７０が回転する。感光体２０は、回転しながら、帯電位置において帯電ユニット３０により順次帯電される。
【００３８】
感光体２０の帯電された領域は、感光体２０の回転に伴って露光位置に至り、露光ユニット４０によって、第１色目、例えばイエローＹの画像情報に応じた潜像が該領域に形成される。また、ＹＭＣＫ現像デバイス５０は、イエロー（Ｙ）トナーを収容したイエロー現像装置５４を、感光体２０に対向した現像位置に位置させる。
【００３９】
感光体２０上に形成された潜像は、感光体２０の回転に伴って現像位置に至り、イエロー現像装置５４によってイエロートナーで現像される。これにより、感光体２０上にイエロートナー像が形成される。
【００４０】
感光体２０上に形成されたイエロートナー像は、感光体２０の回転に伴って一次転写位置に至り、一次転写ユニット６０によって、中間転写体７０に転写される。この際、一次転写ユニット６０には、トナーの帯電極性とは逆の極性の一次転写電圧が印加される。なお、この間、二次転写ユニット８０は、中間転写体７０から離間している。
【００４１】
上記の処理が、第２色目、第３色目、及び、第４色目について繰り返して実行されることにより、各画像信号に対応した４色のトナー像が、中間転写体７０に重なり合って転写される。これにより、中間転写体７０上にはフルカラートナー像が形成される。
【００４２】
中間転写体７０上に形成されたフルカラートナー像は、中間転写体７０の回転に伴って二次転写位置に至り、二次転写ユニット８０によって記録媒体に転写される。なお、記録媒体は、給紙トレイ９２から、給紙ローラ９４、レジローラ９６を介して二次転写ユニット８０へ搬送される。また、転写動作を行う際、二次転写ユニット８０は中間転写体７０に押圧されるとともに二次転写電圧が印加される。
【００４３】
記録媒体に転写されたフルカラートナー像は、定着ユニット９０によって加熱加圧されて記録媒体に融着される。
【００４４】
一方、感光体２０は一次転写位置を経過した後に、クリーニングユニット７５に支持されたクリーニングブレード７６によって、その表面に付着しているトナーが掻き落とされ、次の潜像を形成するための帯電に備える。掻き落とされたトナーは、クリーニングユニット７５が備える残存トナー回収部に回収される。
【００４５】
＝＝＝制御ユニットの概要＝＝＝
次に、制御ユニット１００の構成について図２を参照しつつ説明する。制御ユニット１００のメインコントローラ１０１は、インターフェイス１１２を介してホストコンピュータと接続され、このホストコンピュータから入力された画像信号を記憶するための画像メモリ１１３を備えている。ユニットコントローラ１０２は、装置本体の各ユニット（帯電ユニット３０、露光ユニット４０、一次転写ユニット６０、クリーニングユニット７５、二次転写ユニット８０、定着ユニット９０、表示ユニット９５）及びＹＭＣＫ現像デバイス５０と電気的に接続され、それらが備えるセンサからの信号を受信することによって、各ユニット及びＹＭＣＫ現像デバイス５０の状態を検出しつつ、メインコントローラ１０１から入力される信号に基づいて、各ユニット及びＹＭＣＫ現像デバイス５０を制御する。
【００４６】
また、ユニットコントローラ１０２が備えるＣＰＵ１２０は、シリアルインターフェイス（Ｉ／Ｆ）１２１を介して、シリアルＥＥＰＲＯＭ等の不揮発性記憶素子（以下、本体側メモリとする）１２２に接続されている。またＣＰＵ１２０には、本体側メモリ１２２のみならず、各現像装置５１、５２、５３、５４に設けられた現像装置側メモリ５１ａ、５２ａ、５３ａ、５４ａにもシリアルインターフェイス１２１を介して接続されており、本体側メモリ１２２及び現像装置側メモリ５１ａ、５２ａ、５３ａ、５４ａとの間でデータ転送可能となるとともに、入出力ポート１２３を介して各現像装置側メモリ５１ａ、５２ａ、５３ａ、５４ａにチップセレクト信号ＣＳを入力可能となっている。さらに、このＣＰＵ１２０は入出力ポート１２３を介してＨＰ検出部３１とも接続されている。
【００４７】
＝＝＝現像装置の概要＝＝＝
次に、図３を用いて、現像装置の概要について説明する。図３は、現像装置の主要構成要素を示した断面図である。なお、図１同様、図３にも、矢印にて上下方向を示しており、例えば、現像ローラ５１０の中心軸は、感光体２０の中心軸よりも下方にある。また、図３では、イエロー現像装置５４が、感光体２０と対向する現像位置に位置している状態にて示されている。
【００４８】
ＹＭＣＫ現像デバイス５０には、ブラック（Ｋ）トナーを収容したブラック現像装置５１、マゼンタ（Ｍ）トナーを収容したマゼンタ現像装置５２、シアン（Ｃ）トナーを収容したシアン現像装置５３、及び、イエロー（Ｙ）トナーを収容したイエロー現像装置５４が設けられているが、各現像装置の構成は同様であるので、以下、イエロー現像装置５４について説明する。
【００４９】
イエロー現像装置５４は、現像剤担持体としての現像ローラ５１０、シール部材５２０、現像剤収容部としてのトナー収容部５３０、フレーム５４０、現像剤供給部材としてのトナー供給ローラ５５０、トナーの層厚を規制する 規制ブレード５６０、規制ブレードを付勢するための不図示のブレード裏部材、流路規制部材６００、第１当接部（いわゆるニップ部）７００、シール部材５２０が現像ローラ５１０に当接している部分である第２当接部７１０などを有している。
【００５０】
現像ローラ５１０は、トナーＴを担持して感光体２０と対向する現像位置に搬送する。この現像ローラ５１０は、アルミニウム、ステンレス、鉄等により製造されており、必要に応じて、ニッケルメッキ、クロムメッキ等が施されている。また、現像ローラ５１０は、中心軸を中心として回転可能であり、図３に示すように本実施形態では、感光体２０の回転方向（図３において時計方向）と逆の方向（図３において反時計方向）に回転する。その中心軸は、感光体２０の中心軸よりも下方にある。
【００５１】
また、図３に示すように、イエロー現像装置５４が感光体２０と対向している状態では、現像ローラ５１０と感光体２０との間には空隙が存在する。すなわち、イエロー現像装置５４は、感光体２０上に形成された潜像を非接触状態で現像する。なお、感光体２０上に形成された潜像を現像する際には、現像ローラ５１０と感光体２０との間に交番電界が形成される。
【００５２】
シール部材５２０は、現像ローラ５１０の上部の第２当接部７１０にて当接しており、イエロー現像装置５４内のトナーＴが装置外に漏れることを防止するとともに、現像位置を通過した現像ローラ５１０上のトナーＴを、掻き落とすことなく現像器内に回収する。このシール部材５２０は、ポリエチレンフィルム等からなるシールである。シール部材５２０は、シール支持板金５２２によって支持されており、シール支持板金５２２を介してフレーム５４０に取り付けられている。また、シール部材５２０の現像ローラ５１０側と逆側には、モルトプレーン等からなるシール付勢部材５２４が設けられており、シール部材５２０は、シール付勢部材５２４の弾性力によって、現像ローラ５１０に押しつけられている。
【００５３】
トナー収容部５３０は、トナーＴを収容する部分であり、フレーム５４０の一部により構成されている。なお、トナー収容部５３０に収容されたトナーＴを攪拌するための攪拌部材を設けてもよいが、本実施の形態では、ＹＭＣＫ現像デバイス５０の回転に伴って各現像装置（ブラック現像装置５１、マゼンタ現像装置５２、シアン現像装置５３、イエロー現像装置５４）が回転し、これにより各現像装置内のトナーＴが攪拌されるため、トナー収容部５３０には攪拌部材を設けていない。
【００５４】
トナー供給ローラ５５０は、トナー収容部５３０に収容されたトナーＴを、第１当接部７００において現像ローラ５１０に供給する。このトナー供給ローラ５５０は、ポリウレタンフォーム等からなり、弾性変形された状態で現像ローラ５１０に第１ 当接部７００において当接している。トナー供給ローラ５５０は、トナー収容部５３０の下部に配置されており、トナー収容部５３０に収容されたトナーＴは、該トナー収容部５３０の下部にてトナー供給ローラ５５０によって現像ローラ５１０に供給される。トナー供給ローラ５５０は、中心軸を中心として回転可能であり、その中心軸は、現像ローラ５１０の回転中心軸よりも下方にある。また、本実施形態においてトナー供給ローラ５５０は、現像ローラ５１０の回転方向（図３において反時計方向）と逆の方向（図３において時計方向）に回転する。なお、トナー供給ローラ５５０は、トナー収容部５３０に収容されたトナーＴを現像ローラ５１０に供給する機能を有するとともに、現像後に現像ローラ５１０に残存しているトナーを、現像ローラ５１０から剥ぎ取る機能をも有している。
【００５５】
現像ローラ５１０の下部に当接して設けられたトナー層厚規制部材としての規制ブレード５６０は、現像ローラ５１０に担持されたトナーＴの層厚を規制するとともに、現像ローラ５１０に担持されたトナーＴに電荷を付与する。この規制ブレード５６０は、ゴム部５６０ａと、ゴム支持部５６０ｂとを有している。ゴム部５６０ａは、シリコンゴム、ウレタンゴム等からなり、ゴム支持部５６０ｂは、リン青銅、ステンレス等のバネ性を有する薄板である。ゴム部５６０ａは、ゴム支持部５６０ｂに支持されており、ゴム支持部５６０ｂは、その一端部が一対のブレード支持板金５６２に挟まれて支持された状態で、ブレード支持板金５６２を介してフレーム５４０に取り付けられている。また、規制ブレード５６０の現像ローラ５１０側とは逆側には、不図示のモルトプレーン等からなるブレード裏部材が設けられている。
【００５６】
ここで、ゴム支持部５６０ｂの撓みによる弾性力によって、ゴム部５６０ａが現像ローラ５１０に押しつけられている。また、ブレード裏部材は、ゴム支持部５６０ｂとフレーム５４０との間にトナーが入り込むことを防止するとともに、ゴム支持部５６０ｂの撓みによる弾性力を安定させるとともに、ゴム部５６０ａの真裏からゴム部５６０ａを現像ローラ５１０の方向へ付勢することによって、ゴム部５６０ａを現像ローラ５１０に押しつけている。したがって、ブレード裏部材は、ゴム部５６０ａの現像ローラ５１０への均一当接性を向上させている。
【００５７】
規制ブレード５６０の、ブレード支持板金５６２に支持されている側とは逆側の端、すなわち、先端は、現像ローラ５１０に接触しておらず、該先端から所定距離だけ離れた部分が、現像ローラ５１０に幅を持って接触している。すなわち、規制ブレード５６０は、現像ローラ５１０にエッジにて当接しておらず、腹当たりにて当接している。また、規制ブレード５６０は、その先端が現像ローラ５１０の回転方向の上流側に向くように配置されており、いわゆるカウンタ当接している。
【００５８】
フレーム５４０は、一体成型された複数のフレーム（上フレーム、下フレーム等）を接合して製造されたものであり、下部に開口部を有している。この開口部には、現像ローラ５１０がその一部が現像装置の外部に対して露出した状態で配置されている。また、本実施形態では、流路規制部材６００がこのフレーム５４０の一部となるように一体的に接合されている。このようにすれば、流路規制部材６００の強度の点からも、製造の容易さの点からも好都合である。
【００５９】
このように構成されたイエロー現像装置５４において、トナー供給ローラ５５０が、回転しつつトナー収容部５３０に収容されているトナーＴを現像ローラ５１０に第１当接部７００にて供給する。現像ローラ５１０に供給されたトナーＴは、現像ローラ５１０の回転に伴って、規制ブレード５６０の当接位置に至り、該当接位置を通過する際に、層厚が規制されるとともに、電荷が付与される。層厚が規制された現像ローラ５１０上のトナーＴは、現像ローラ５１０のさらなる回転によって、感光体２０に対向する現像位置に至り、該現像位置にて交番電界下で感光体２０上に形成された潜像の現像に供される。現像ローラ５１０のさらなる回転によって現像位置を通過した現像ローラ５１０上のトナーＴは、シール部材５２０を通過して、該シール部材５２０によって掻き落とされることなく現像装置内に回収される。
【００６０】
次に、流路規制部材６００について説明する。フレーム５４０と一体的に接合されて設けられた流路規制部材６００は、水平方向において現像ローラ５１０の側からトナー供給ローラ５５０の側に向かって斜めに延出している第１壁部６００ａと、上方から第１当接部７００の上部付近に向かって下方へ延出した第２壁部６００ｂとを有している。第２壁部６００ｂの下端は、第２当接部７１０の上端を越えた水平位置まで到達している。また、流路規制部材６００の裏側、すなわち現像装置５４の収容部５３０と反対の側にはフランジ６００ｃが突設しており、流路規制部材６００の構造を強化している。
【００６１】
第１壁部６００ａと第２壁部６００ｂの先端は鋭角の尖鋭な先端部を形成しており、その先端は、図３から分かるように、水平方向において、当接部７００とトナー供給ローラ５５０の回転中心との間に位置している。また、本実施形態 においては、流路規制部材６００の先端部は、トナー供給ローラ５５０に比較的近接している。しかし、その先端部とトナー供給ローラ５５０との間には所定の隙間が設けられている。トナーＴは、収容部５３０の上方からこの隙間部分を通過し、トナー供給ローラ５５０によって搬送され、第１当接部７００へと至る。
【００６２】
次に、このような流路規制部材６００を設けたことの作用、効果について説明する。回転体であるＹＭＣＫ現像デバイス５０は断続的に回転するが、その際、遠心力によってトナーＴは回転軸５０ａから外側へ向かう方向に力を受ける。また、トナーＴは、重力によって回転時のみならず常に鉛直下向きに力を受けている。その結果、回転動作時にはトナーＴは、おおむね図３に示す黒矢印のような方向に流動しようとする。ここで、黒矢印の大きさには特に意味はない。なお、回転動作時以外では黒矢印は、ほぼ真上から真下へと向かう矢印（不図示）となる。
【００６３】
本実施形態では、楔形の形状を有する流路規制部材６００は、水平方向において、現像ローラ５１０の側から第１当接部７００の上方を経てトナー供給ローラ５５０の上方に若干差し掛かる位置まで至るように設けられている。このことによって、第１当接部７００の上方から第１当接部７００へと至るトナーＴの流れ（黒矢印）が、一旦この流路規制部材６００に衝突することによって抑制される。少なくとも第１当接部７００の直上部分のみを覆うように流路規制部材６００を配設すれば、第１当接部７００の直上から第１当接部７００へと直接に至る流れを遮断することができる。
【００６４】
このような流路規制部材６００を設けたことによって、第１当接部７００の直上から当接部７００へと直接に至る流れを遮断することができるため、第１ 当接部７００に加わるトナーＴの圧力が変動することを防止することができ、第１当接部７００におけるトナー供給ローラ５５０による現像ローラ５１０へのトナーＴの供給を安定化することが可能となる。
【００６５】
また、本実施形態においては、流路規制部材６００の先端が、水平方向において第１当接部７００とトナー供給ローラ５５０の回転中心との間に位置している。そのため第１当接部７００の直上のみならず、当接部７００上方の、一定の水平的広がりを有する範囲（流路規制部材６００の先端部分まで）において、第１当接部７００へと至るトナーＴの流路を規制することが可能となっている。
【００６６】
また、流路規制部材６００の先端は、トナー供給ローラ５５０に比較的近接していながらも両者の間には隙間が設けられている。そのため、第１当接部７００の上方から第１当接部７００へと押し寄せる流れを遮断しつつ、一方でトナーＴをこの隙間を通過させて、トナー供給ローラ５５０の回転により安定した量にて第１当接部７００へと搬送することが可能となる。
【００６７】
このように、流路規制部材６００によって上方から直接に第１当接部７００へと至る流路が抑制されつつも、流路規制部材６００の先端とトナー供給ローラ５５０との間の隙間を通過して安定した量にてトナー供給ローラ５５０の回転により搬送されるトナーＴは、その後、トナー供給ローラ５５０と逆方向に回転する現像ローラ５１０によって感光体２０と対向する位置へと搬送される。その途上、規制ブレード５６０によって、トナーの層厚を規制されるとともに電荷を付与されるが、トナーＴは第１当接部７００において安定的に搬送されるので、その帯電性も安定させることができ、その結果最終的に形成される画像の品質も安定的に上質に保持される。
【００６８】
また、流路規制部材６００は、現像ローラ５１０に第２当接部７１０において当接し収容部５３０からのトナーＴの漏れを防止するためのシール部材５２０よりも、トナー供給ローラ５５０側に設けられているので、回転による遠心力によって図３の黒矢印の様にシール部材５２０へと高圧で押し寄せるトナーＴの流動を規制し、また、当接部７００より上方に存在するたトナーＴの量によってシール部材５２０に加わる圧力が変動することを抑制する。その結果、トナーＴがシール部材５２０部分から漏れることを防止することができるる。
【００６９】
次に、図４を用いて、イエロー現像装置５４が現像位置（図３の位置）から９０度回転した位置、すなわちほぼ図１におけるブラック現像装置５１の位置に移動し、現像ローラ５１０およびシール部材５２０が現像装置５４の最下部付近に位置した状態における流路規制部材６００の作用、効果について説明する。図４においても上下方向を矢印にて示している。
【００７０】
現像装置５４がこのような位置に移動する際、トナーＴは回転による遠心力と重力の作用で、おおむね図４に示した黒矢印の様に鉛直下方へと向かう力を受ける。ところが、本実施形態における流路規制部材６００の、第１壁部６００ａと第２壁部６００ｂとが形成する先端は、現像ローラ５１０よりもトナー供給ローラ５５０の近傍に位置し、かつその先端は、現像ローラ５１０の（図３のような現像位置における）最上部Ｐ１とトナー供給ローラ５５０の最上部Ｐ２とを結んだ線よりも左側、すなわち両ローラ５１０、５５０の回転中心側に位置している。そのため、流路規制部材６００の先端とトナー供給ローラ５５０との間にはわずかな隙間が残されているのみである。従って、黒矢印の様に流動するトナーＴは、その大半が壁部６００に遮られ、シール部材５２０の第２当接部７１０や第１当接部７００へと直接に高圧で衝突しようとするトナーＴの流動は規制される。
【００７１】
一方、わずかに設けられた流路規制部材６００の先端とトナー供給ローラ５５０との間の隙間によって、トナーＴは、シール部材５２０の第２当接部への衝突が抑制される一方で、第１当接部７００に安定した量にて供給されることが可能となる。
【００７２】
図３による説明に戻る。本実施形態の流路規制部材６００の第１壁部６００ａは、下端部から斜め上方に向かって延伸しており、この第１壁部６００ａの下方にシール部材５２０が配設されるような位置関係となっている。シール部材５２０の現像ローラ５１０への当接を付勢しているシール付勢部材５２４の上面は、第１壁部６００ａの下面に当接している。
【００７３】
第１壁部６００ａと第２壁部６００ｂの下端部は、流路規制部材６００の鋭角な先端部を形成している。そして流路規制部材６００の下端から斜め上方に向かって現像ローラ５１０側に連なる第１壁部６００ａと現像ローラ５１０（およびトナー供給ローラ５５０）との間には、適宜な空間が形成されている。この空間にある程度のトナーＴを常時貯留しておくことができるので、第１当接部７００へのトナーＴの供給量がさらに安定化する。
【００７４】
＝＝＝その他の実施の形態＝＝＝
以上、幾つかの上記実施の形態に基づき本発明に係る画像形成装置等を説明したが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
【００７５】
上記実施形態においては、流路規制部材として、その先端が尖鋭である楔状のものとしたが、これに限定されるものではない。例えば、図５に示す流路規制部材６２０のように先端に切り欠きを有する平坦な端部を有することしてもよい。また、図５における流路規制部材６２０は、第１壁部６２０ａ、第２壁部６２０ｂ、およびフランジ６２０ｃを有する点は上記実施形態と同様であるが、第２壁部６２０ｂの厚みが上記実施形態よりも厚い形状となっている。図５のような流路規制部材６２０であっても、第１当接部７００の直上から第１当接部７００に至るトナーＴの流路を遮断しているので、トナーＴの第１当接部７００への高圧衝突を防ぎ、安定供給を図ることができる。また、流路規制部材６２０の先端は、水平方向において第１当接部７００とトナー供給ローラ５５０の回転中心との間に位置し、かつ両者の間には狭いながらも隙間が設けられているので、第１当接部７００の直上のみならず広い水平範囲にわたって第１当接部７００へのトナーＴの高圧衝突を防止すると共に、トナーＴが隙間を通過して第１当接部７００へと至ることによりトナーＴの第１当接部７００への安定供給を図ることが可能となる。また、シール部材５２０（あるいは第２当接部７１０の上端）へと押し寄せるトナーＴの流動を規制することもでき、トナーＴの漏れを防止することも可能である。
【００７６】
また、上記実施の形態においては、流路規制部材６００の先端部の水平方向における位置は、第１当接部７００と現像材供給部材としてのトナー供給部材５５０の回転中心との間に配置されることとしたが、これに限られるものではない。すなわち、トナー供給部材５５０の回転中心よりも左側、すなわち、第１当接部７００から遠い側に位置することとしてもよい。このような形状の流路規制部材であっても、第１当接部７００の直上のみならず広い水平範囲にわたって第１当接部７００へのトナーＴの高圧衝突を防止することにより、トナーＴの第１当接部７００へ安定供給を図ることが可能となる。また、シール部材５２０（あるいは第２当接部７１０の上端）へと押し寄せるトナーＴの流動を規制することもでき、トナーＴの現像装置５４外への漏れを防止することも可能である。
【００７７】
上記実施の形態においては、トナー供給ローラ５５０の回転方向は、図３において時計方向であるとしたが、これに限定されるものではない。例えば、図３において反時計方向でもよい。
【００７８】
また、上記実施形態においては、トナー供給ローラ５５０は、弾性部材であるとしたが、これに限定されるものではない。例えば、トナー供給ローラ５５０は、弾性部材でなくてもよい。
【００７９】
また、上記実施の形態においては、シール部材５２０はフィルムから成るとしたが、これに限定されるものではない。例えば、シール部材５２０は、フィルム以外の硬い部材から成ってよい。
【００８０】
上記実施の形態においては、画像形成装置として中間転写型のフルカラーレーザビームプリンタを例にとって説明したが、本発明は、中間転写型以外のフルカラーレーザビームプリンタ、モノクロレーザビームプリンタ、複写機、ファクシミリなど、各種の画像形成装置に適用可能である。
【００８１】
また、上記実施の形態においては、ＹＭＣＫ現像デバイスが回転して、各現像装置が選択的に感光体と対向するロータリ方式の現像デバイスを備えたプリンタについて説明したが、これに限らず、現像装置が並列配置されてスライドする方式等の構成であっても構わない。
【００８２】
また、感光体についても、円筒状の導電性基材の外周面に感光層を設けて構成した、いわゆる感光ローラに限られず、ベルト状の導電性基材の表面に感光層を設けて構成した、いわゆる感光ベルトであってもよい。
【００８３】
また、上記実施の形態においては、ブラック、マゼンタ、シアン、イエローの４色の現像装置を例に説明したが、現像装置の数は４つに限定されるものではなく、その数はこれよりも多くても、少なくてもよい。
【００８４】
＝＝＝コンピュータシステム等の構成＝＝＝
次に、本発明に係る実施形態の一例であるコンピュータシステム、コンピュータプログラム、及び、コンピュータプログラムを記録した記録媒体の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【００８５】
図６は、コンピュータシステムの外観構成を示した説明図である。コンピュータシステム１０００は、コンピュータ本体１１０２と、表示装置１１０４と、プリンタ１１０６と、入力装置１１０８と、読取装置１１１０とを備えている。コンピュータ本体１１０２は、本実施形態ではミニタワー型の筐体に収納されているが、これに限られるものではない。表示装置１１０４は、ＣＲＴ（Cathode Ray Tube：陰極線管）やプラズマディスプレイや液晶表示装置等が用いられるのが一般的であるが、これに限られるものではない。プリンタ１１０６は、上記に説明されたプリンタが用いられている。入力装置１１０８は、本実施形態ではキーボード１１０８Ａとマウス１１０８Ｂが用いられているが、これに限られるものではない。読取装置１１１０は、本実施形態ではフレキシブルディスクドライブ装置１１１０ＡとＣＤ−ＲＯＭドライブ装置１１１０Ｂが用いられているが、これに限られるものではなく、例えばＭＯ（Magneto Optical）ディスクドライブ装置やＤＶＤ（Digital Versatile Disk）等の他のものであっても良い。
【００８６】
図７は、図６に示したコンピュータシステムの構成を示すブロック図である。コンピュータ本体１１０２が収納された筐体内にＲＡＭ等の内部メモリ１２０２と、ハードディスクドライブユニット１２０４等の外部メモリがさらに設けられている。
【００８７】
なお、以上の説明においては、プリンタ１１０６が、コンピュータ本体１１０２、表示装置１１０４、入力装置１１０８、及び、読取装置１１１０と接続されてコンピュータシステムを構成した例について説明したが、これに限られるものではない。例えば、コンピュータシステムが、コンピュータ本体１１０２とプリンタ１１０６から構成されても良く、コンピュータシステムが表示装置１１０４、入力装置１１０８及び読取装置１１１０のいずれかを備えていなくても良い。
【００８８】
また、例えば、プリンタ１１０６が、コンピュータ本体１１０２、表示装置１１０４、入力装置１１０８、及び、読取装置１１１０のそれぞれの機能又は機構の一部を持っていても良い。一例として、プリンタ１１０６が、画像処理を行う画像処理部、各種の表示を行う表示部、及び、デジタルカメラ等により撮影された画像データを記録した記録メディアを着脱するための記録メディア着脱部等を有する構成としても良い。
【００８９】
このようにして実現されたコンピュータシステムは、システム全体として従来システムよりも優れたシステムとなる。
【００９０】
【発明の効果】
本発明によれば、現像剤担持体と現像剤供給部材とが互いに当接しあう当接部（ニップ部）への現像剤の供給を安定化し、かつ、現像剤の漏れを防止する現像装置、画像形成装置、及び、コンピュータシステムを実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本実施形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示した図である。
【図２】図１の画像形成装置の制御ユニットを示すブロック図である。
【図３】現像装置の主要構成要素を示す断面図である。
【図４】現像位置よりほぼ９０度回転した位置における現像ユニットの断面図である。
【図５】流路規制部材の変形例を示す現像装置の断面図である。
【図６】コンピュータシステムの外観構成を示した説明図である。
【図７】図６に示したコンピュータシステムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
１０ レーザビームプリンタ（本体）
２０ 感光体
３０ 帯電ユニット
３１ ＨＰ検出部
４０ 露光ユニット
５０ ＹＭＣＫ現像デバイス
５０ａ 回転軸
５１ ブラック現像装置
５１ａ、５２ａ、５３ａ、５４ａ 記憶素子（現像装置側メモリ）
５２ マゼンタ現像装置
５３ シアン現像装置
５４ イエロー現像装置
５５ 支持フレーム
５５ａ、５５ｂ、５５ｃ、５５ｄ 保持部
６０ 一次転写ユニット
７０ 中間転写体
７５ クリーニングユニット
７６ クリーニングブレード
８０ 二次転写ユニット
９０ 定着ユニット
９２ 給紙トレイ
９４ 給紙ローラ
９５ 表示ユニット
９６ レジローラ
１００ 制御ユニット
１０１ メインコントローラ
１０２ ユニットコントローラ
１１２ インターフェイス
１１３ 画像メモリ
１２０ ＣＰＵ
１２１ シリアルインターフェイス
１２２ 本体側メモリ（記憶素子）
１２３ 入出力ポート
５１０ 現像ローラ
５２０ シール部材
５２２ シール支持板金
５２４ シール付勢部材
５３０ 収容部
５４０ フレーム
５５０ トナー供給ローラ
５６０ 規制ブレード
５６０ａ ゴム部
５６０ｂ ゴム支持部
５６２ ブレード支持板金
６００、６２０ 流路規制部材
６００ａ、６２０ａ 第１壁部
６００ｂ、６２０ｂ 第２壁部
６００ｃ、６２０ｃ フランジ
７００ 第１当接部
７１０ 第２当接部
１０００ コンピュータシステム
１００２ コンピュータ本体
１１０４ 表示装置
１１０６ プリンタ
１１０８ 入力装置
１１０８Ａ キーボード
１１０８Ｂ マウス
１１１０ 読取装置
１１１０Ａ フレキシブルディスクドライブ装置
１１１０Ｂ ＣＤ−ＲＯＭドライブ装置
１２０２ 内部メモリ
１２０４ ハードディスクドライブユニット
Ｐ１ 現像ローラ最上部
Ｐ２ トナー供給ローラ最上部
Ｔ トナー
Claims (1)
- 現像剤を収容するため現像剤収容部と、前記現像剤収容部の下部に設けられ現像剤を担持して搬送するための現像剤担持体と、前記現像剤収容部の下部に設けられ前記現像剤担持体に第１当接部にて当接し該現像剤担持体に現像剤を供給するための現像剤供給部材と、前記現像剤担持体の上部に第２当接部にて当接し前記現像剤収容部からの現像剤の漏れを防止するためのシール部材とを有する現像装置を備えた画像形成装置において、
前記現像剤収容部に収容された現像剤の流路を規制するための流路規制部材であって、前記第１当接部の上方を覆う第１壁部と、上方から前記第２当接部の上端を越えた位置まで至る第２壁部とを有する流路規制部材を設け、
前記流路規制部材は、前記現像剤収容部に収容された現像剤の、前記第１当接部の直上から該第１当接部に至る流路を規制し、
前記第１壁部の下端と前記第２壁部の下端により前記流路規制部材の先端が形成されており、該先端と前記現像剤供給部材との間には隙間が存在し、
前記先端は、前記現像剤担持体の最上部と前記現像剤供給部材の最上部を結ぶ線よりも下方に位置し、
前記第１壁部は、前記先端から前記現像剤担持体側斜め上方に向かって形成されており、
前記第１壁部と前記第２壁部のなす角は鋭角であり、
前記流路規制部材の先端は、水平方向において、前記第１当接部と前記現像剤供給部材の回転中心との間に位置しており、
前記流路規制部材は、前記現像剤収容部を構成するフレームの一部であり、
前記現像剤供給部材は、回転することによって、前記第１当接部の上方から該第１当接部に向けて現像剤を搬送し、
前記現像剤担持体の回転方向と前記現像剤供給部材の回転方向は、互いに逆方向であり、
前記流路規制部材は、前記シール部材よりも前記現像剤供給部材側に設けられており、
前記現像装置は、複数のユニット装着部を有する回転体に装着されて該回転体によって回転させられ現像位置にて感光体に形成された潜像を現像可能である、
ことを特徴とする画像形成装置。
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