JP4101016B2 - キャリアテープ内の電子部品の外観検査方法及び外観検査機構 - Google Patents
キャリアテープ内の電子部品の外観検査方法及び外観検査機構 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品を収納するための凹型のポケット部が所定間隔で形成されたキャリアテープに収納されている電子部品について画像情報に基づいて外観検査を行なう外観検査方法及びそれに用いる外観検査機構に関するものである。キャリアテープのポケット部に収納される電子部品としては例えば半導体装置のチップ・サイズ・パッケージ(CSP:chip size package)のような小型のチップ型電子部品を挙げることができる。
【0002】
【従来の技術】
キャリアテープに収納されている電子部品について、例えばCCDカメラなどの画像取得手段を用いて電子部品の画像データを取り込み、その画像データを画像処理部にて検査処理することにより、電子部品のマーク検査や異物検査、リード端子の長さ検査などの外観検査が行なわれている。
【0003】
図3はキャリアテープ及びカバーテープからなるテープ状包装体の一例を示す平面図である。
例えばチップ型電子部品を収納するテープ状包装体31は、凹型のポケット部35が所定間隔で形成されたキャリアテープ33と、例えば熱によりポケット部35を覆うようにキャリアテープ33に貼り付けられたカバーテープ37により構成される。キャリアテープ33には、ポケット部35の配列の片側に、キャリアテープ33を移送するための送り穴39が形成されている。送り穴39はテープ状包装体31をスプロケットで確実に送るために使用される。ポケット部35の底面には貫通孔40が形成されている。
【0004】
テープ状包装体31は、ポケット部35に電子部品を収納していないトレイラー部41と、ポケット部35に電子部品を収納している電子部品収納部43と、ポケット部35に電子部品を収納していないリーダー部45で構成されている。リーダー部45は、電子部品を収納していない空ポケット部47と、キャリアテープ33がなく、カバーテープ37のみの部分49で構成されている。電子部品が収納されているポケット部35にはシボを記している。例えば、トレイラー部41は160〜240mm(ミリメートル)、空ポケット部47は160〜240mm、カバーテープのみの部分49は400〜600mmである。
【0005】
図4に従来の外観検査機構の概略構成図を示す。
図示しないキャリアテープ供給リールから図示しない巻取りリールへキャリアテープ33を間欠送りするために、パルスモータ3と、パルスモータ3により回転されるスプロケット5と、ベルト7によりスプロケット5と連動して回転されるスプロケット9が設けられている。スプロケット5,9の外周にはキャリアテープの送り穴に係合する突起が設けられている。パルスモータ3の駆動は制御部25により制御される。パルスモータ3の回転により、スプロケット5,9及びベルト7は一定方向に回転され、キャリアテープ33は矢印Aで示す一定方向に間欠的に送られる。ここで、キャリアテープ33にカバーテープは貼り付けられていない。
【0006】
キャリアテープ33の移送経路上の所定の位置に、ポケット部に収納された電子部品の画像情報を取得するためのカメラ13が設けられている。カメラ13が取得した画像情報は画像処理部27に送られ、画像処理部27により、電子部品の外観良否判定が行なわれる。このような外観検査機構は例えば電子部品をキャリアテープ内に封止するためのテーピング装置に用いられる。
【0007】
図5はキャリアテープのポケット部に電子部品が収納されている状態を示し、(A)は平面図、(B)は側面側から見た透視図である。
キャリアテープ33のポケット部35aに電子部品28aが収納され、ポケット部35bに電子部品28bが収納されている。ポケット部35aでは、電子部品28aがポケット部35aの底面の中央側に正常な状態で収納されている。電子部品28bはポケット部35b内に傾いて収納され、リード端子29の一部がポケット部35bのテーパ形状の壁面に乗り上げた状態になっている。
【0008】
例えば図3に示した外観検査装置を用いて電子部品28bのリード端子29の長さを検査した場合、電子部品28bのリード端子29の影30がキャリアテープ33のポケット部35bの壁面に反射して、あたかもリード端子29が長くなってしまったような画像データとなり、良品を不良と判定してしまうことがあった。そのため、カメラ13で画像を取り込む際には、電子部品がキャリアテープ33のポケット部35に水平に、かつできるだけ中央部に配置されているような正常な状態で収納されている必要がある。
【0009】
従来は、ポケット部の底面に貫通孔が設けられたキャリアテープを用い、リード端子の検査結果で不良と判定された場合に、キャリアテープ33の上面をガラス板で塞いで電子部品の飛散を防止した上で、ポケット部の底面に設けられた貫通孔から圧縮空気を挿入して、電子部品に動きを与えて移動させ、再検査を実施するようにしていた。
【0010】
また、他の従来例として、ポケット部の底面に貫通孔が設けられたキャリアテープを用い、ポケット部の底面の貫通穴内を移動し得る吸着ノズルによりポケット部内の電子部品を吸着し、電子部品が正確に収納されていない場合には吸着ノズルの先端に電子部品を吸着させた状態で吸着ノズルを上下動させることにより電子部品をポケット部内の正常な位置に収納する検査方法がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0011】
【特許文献1】
特開2002−264910号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の方法では、検査とは本質的に関わりのない圧縮空気を挿入するための装置や、圧縮空気を制御するための制御装置、又は吸着ノズルや吸引機構が必要となり、検査装置のコストアップや大型化を招いていた。さらに、圧縮空気を挿入して電子部品の収納位置を修正する方法では、必ずしも電子部品がキャリアテープの底面に水平に収まる保証はなく、信頼性の低いものであった。
【0013】
そこで本発明は、特別の機構を用いることなくキャリアテープのポケット部内に収納された電子部品の収納位置を修正し、外観検査を行なうことができる電子部品の外観検査方法及び外観検査装置を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる電子部品の外観検査方法は、電子部品を収納するための凹型のポケット部が所定間隔で形成されたキャリアテープに収納されている電子部品について画像情報に基づいて外観検査を行なう外観検査方法であって、キャリアテープのポケット部を画像情報取得位置に間欠送りするための機構として正逆回転可能な搬送機構を用い、電子部品の検査結果が不良と判定された場合に、上記搬送機構を正回転及び逆回転させてキャリアテープを進行方向及び後退方向に移動させることによりキャリアテープを振動させる振動工程と、上記振動工程後に再検査を行なう再検査工程を行なう。
【0015】
本発明の外観検査方法では、電子部品の検査結果が不良と判定された場合に、搬送機構の駆動によってキャリアテープに振動を与え、電子部品がポケット部に異常収納されているときには収納状態を正常にすることができる。その後、電子部品の再検査を行なうことにより、電子部品の異常収納に起因する誤検査を回避することができる。このように、キャリアテープのポケット部を画像情報取得位置に間欠送りするため搬送機構によりキャリアテープに振動を与えるようにしているので、電子部品の収納位置を修正するための特別の機構を用いることなく、電子部品の収納位置を修正することができ、低コストで、装置の大型化を招くことなく、電子部品の異常収納に起因する誤検査を回避することができる。
【0016】
本発明にかかる電子部品の外観検査装置は、電子部品を収納するための凹型のポケット部が所定間隔で形成されたキャリアテープを間欠送りするための搬送機構と、キャリアテープの移送経路上の所定の位置に設けられ、ポケット部内の電子部品の画像情報を取得するための画像取得手段と、画像取得手段からの画像情報に基づいて電子部品の外観良否判定を行なう画像処理部と、搬送機構の動作を制御するための制御部を備えた電子部品の外観検査機構であって、上記画像処理部による電子部品の検査結果が不良と判定された場合に、上記制御部はキャリアテープを進行方向及び後退方向に移動させるように上記搬送機構を駆動させてキャリアテープを振動させ、上記画像取得部はキャリアテープの振動後に電子部品の画像情報を再度取得し、上記画像処理部は外観良否判定を再度行なう。
【0017】
本発明の外観検査装置では、画像処理部により電子部品の検査結果が不良と判定された場合に、制御部からの制御により搬送機構を駆動させてキャリアテープに振動を与える。これにより、電子部品がポケット部に異常収納されているときには収納状態を正常にすることができる。その後、電子部品の再検査を行なうことにより、電子部品の異常収納に起因する誤検査を回避することができる。このように、搬送機構によりキャリアテープに振動を与えることによりポケット部内の電子部品の収納位置を修正できるようにしているので、電子部品の収納位置を修正するための特別の機構を用いることなく電子部品の収納位置を修正することができ、低コストで、装置の大型化を招くことなく、電子部品の異常収納に起因する誤検査を回避することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の電子部品の外観検査方法及び外観検査装置において、上記搬送機構の駆動源の一例としてパルスモータを挙げることができる。パルスモータを駆動源として用いることにより、搬送機構の正回転及び逆回転が容易に可能となる。
【0019】
本発明の外観検査方法において上記再検査工程で不良と判定された場合に、上記振動工程及び上記再検査工程を所定回数まで繰り返して行なうことが好ましく、本発明の外観検査装置において上記画像取得部及び上記画像処理部による再検査工程で不良と判定された場合に、上記搬送機構によるキャリアテープの振動工程と上記再検査工程を所定回数まで繰り返して行なうことが好ましい。その結果、ポケット部内の電子部品の異常収納に起因する誤検査の回避率を向上させることができる。
【0020】
本発明の外観検査方法の上記振動工程において、キャリアテープのポケット部に収納されている電子物品の種類に応じて、キャリアテープを進行方向及び後退方向に移動させる距離及び回数を設定することが好ましく、本発明の外観検査装置において上記制御部は、キャリアテープのポケット部に収納されている電子物品の種類に応じて、キャリアテープを進行方向及び後退方向に移動させる距離及び回数を異ならせるように上記搬送機構を駆動させることが好ましい。その結果、電子部品の大きさや形状の違いなど、電子部品の種類に適した振動をキャリアテープに与えることができ、収納位置の修正の効果を向上させることができる。
【0021】
本発明の外観検査方法の上記振動工程においてキャリアテープを進行方向及び後退方向に移動させる距離、及び本発明の外観検査装置においてキャリアテープを振動させるために上記搬送機構によりキャリアテープを進行方向及び後退方向に移動させる距離の一例として、キャリアテープのポケット部のピッチの1/50〜1/2程度の距離を挙げることができる。キャリアテープを振動させるためにキャリアテープを移動させる距離をキャリアテープのポケット部のピッチの1/50〜1/2程度に設定することにより、キャリアテープの振動による収納位置の修正の効果を十分得ることができ、さらに、キャリアテープを振動させるための時間を短くして検査時間の増大を抑制することができる。
【0022】
本発明の外観検査方法において、上記振動工程における上記搬送機構の駆動速度はキャリアテープのポケット部を画像情報取得位置に間欠送りするときの速度と同じであることが好ましく、本発明の外観検査装置において、キャリアテープを振動させるために上記搬送機構によりキャリアテープを進行方向及び後退方向に移動させるときの上記搬送機構の駆動速度はキャリアテープを間欠送りするときの駆動速度と同じであることが好ましい。その結果、搬送機構の駆動源、例えばパルスモータの回転速度を変更するための回路を別途設ける必要はないので、コストアップ及び装置の大型化を防止することができる。
【0023】
【実施例】
図1は電子部品の外観検査機構の一実施例を示す概略構成図である。
図示しないキャリアテープ供給リールから巻取りリール1へキャリアテープ33を間欠送りするために、パルスモータ3と、パルスモータ3により回転されるスプロケット5、ベルト7によりスプロケット5と連動して回転されるスプロケット9が設けられている。スプロケット5,9の外周にはキャリアテープ33の送り穴に係合する突起が設けられている。パルスモータ3の駆動を制御するための制御部11が設けられている。パルスモータ3、スプロケット5、ベルト7及びスプロケット9は搬送機構を構成し、パルスモータ3は駆動源を構成する。
【0024】
キャリアテープ33の移送経路上の所定の位置(画像情報取得位置)に、キャリアテープ33のポケット部に収納された電子部品の画像情報を取得するためのカメラ(画像取得手段)13が設けられている。カメラ13には、カメラ13からの取得した画像情報に基づいて電子部品の外観良否判定を行なう画像処理部15が設けられている。カメラ13からの画像情報や画像処理部15の判定結果などを表示するためのモニタ17が設けられている。
【0025】
カメラ13と巻取りリール1の間に、キャリアテープ33に対してカバーテープ37を例えば熱により貼り付けるためのシール機構19が設けられている。シール機構19の上方に、カバーテープ37を供給するためのカバーテープ供給リール21が設けられている。
【0026】
図2は電子部品の外観検査方法の一実施例を説明するためのフローチャートである。このフローチャートは図1に示した外観検査装置の動作の一例でもある。制御部11により、キャリアテープ33が進行方向(矢印A参照)に間欠送りされるようにパルスモータ3を回転(正回転)させて、キャリアテープ33のポケット部に収納された電子部品を画像情報取得位置に送り、カメラ13により電子部品の画像情報を取得する(ステップS1)。取得された画像情報はモニタ17に表示される。ここではキャリアテープ33の1つのポケット部を画像情報取得位置に送るために、例えば正回転方向に10パルスの信号をパルスモータ3に印加している。
【0027】
画像処理部15により、例えば電子部品のマーク検査、異物検査、及びリード端子の長さ検査などの外観検査をカメラ13からの画像情報を解析することにより行なって、電子部品が良品か不良かを判定する(ステップS2)。
ステップS2で電子部品を正常と判定した場合(Yes)、画像処理部15は電子部品を良品として処理し(ステップS3)、ステップS10に移行する。
【0028】
ステップS2で電子部品を不良と判定した場合(No)、画像処理部15は制御部11に電子部品が不良である旨の信号23を送る。電子部品が不良である旨の信号23を受けた制御部11は、パルスモータ3に例えば正回転方向に3パルスの信号を与えてキャリアテープ33を進行方向(矢印A参照)に移動させた後、逆回転方向に3パルスの信号を与えてキャリアテープ33を後退方向(矢印B参照)に移動させてキャリアテープ33に振動を与える(振動工程、ステップS4)。例えば図5のポケット部35bに示したように、電子部品28bがポケット部35b内に傾いて収納されている場合、キャリアテープ33に振動を与えることにより電子部品28bの収納位置を正常な位置に修正することができる。
【0029】
ここで、キャリアテープ33に振動を与える際のパルス信号は、キャリアテープ33のポケット部を画像情報取得位置に間欠送りするときの信号と同じタイミング信号でよく、特に早くしたり遅くしたりする必要はない。これにより、キャリアテープ33に振動を与える回路を特別に用意する必要はなく、キャリアテープ33の搬送制御を行なうプロセッサーに若干のプログラムを追加するだけで実施できるため、ほとんどコストはかからない。
【0030】
ステップS4でキャリアテープ33に振動を与えた後、カメラ13により電子部品の画像情報を再度取得する(ステップS5)。画像処理部15により、カメラ13からの画像情報に基づいて電子部品が良品か不良かを再度判定する(ステップS6)。ステップS5及びステップS6は本発明の外観検査方法の再検査工程を構成する。
【0031】
ステップS6で電子部品を正常と判定した場合(Yes)、電子部品を良品として処理し(ステップS7)、ステップS10に移行する。
ステップS6で電子部品を電子部品の不良と判定した場合(No)、画像処理部15は所定回数の再検査を行なったかを判定する(ステップS6)。ここで、再検査を行なう回数は電子部品の種類毎に設定され、例えば実験によって得られた最適回数に設定される。
【0032】
ステップS6で、まだ所定回数の再検査を行なっていないと判定した場合(No)、ステップS3に戻ってキャリアテープ33への振動の印加及び再検査を行なう。
ステップS6で所定回数の再検査を行なった場合(Yes)、画像処理部15は電子部品を不良と判定し(ステップS9)、ステップS10に移行する。
【0033】
ステップS10で、画像処理部15は所定数のポケット部について電子部品の外観検査を行なったか否かを判断する。
所定数のポケット部について電子部品の外観検査を行なっていない場合(No)、画像処理部15は次のポケット部を画像取得位置へ移動させる旨の信号23を制御部11に送り(ステップS11)、ステップS1へ戻って次のポケット部に収納された電子部品について外観検査を行なう。
【0034】
所定数のポケット部について電子部品の外観検査を行なった場合は(Yes)、電子部品の外観検査を終了する。
電子部品の外観検査が終了したポケット部は、シール機構19によりカバーテープ37を貼り付けられた後、巻取りテープ1に順次巻き取られる。
【0035】
このように、電子部品の検査結果が不良と判定された場合に、パルスモータ3の駆動によってキャリアテープ33に振動を与えることにより、電子部品がポケット部に異常収納されているときには収納状態を正常にすることができる。その後、電子部品の再検査を行なうことにより、電子部品の異常収納に起因する誤検査を回避して正常な電子部品を不合格にすることを回避することができる。
【0036】
上記の実施例ではキャリアテープ33のポケット部を画像情報取得位置に間欠送りするためパルスモータ3の駆動によりキャリアテープ33に振動を与えるようにしているので、電子部品の収納位置を修正するための特別の機構を用いることなく、電子部品の収納位置を修正することができ、低コストで、装置の大型化を招くことなく、電子部品の異常収納に起因する誤検査を回避することができる。
【0037】
また、上記の実施例では、キャリアテープ33を振動させるためにキャリアテープ33を前進方向及び後退方向に1回だけ移動させているが、前進方向及び後退方向に複数回移動させるようにしてもよい。
【0038】
また、キャリアテープ33を間欠送りする際の移動距離(10パルス分)に対して、キャリアテープ33を振動させるために3パルスの信号を与えてキャリアテープ33を移動させているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、振動を与えるためのキャリアテープの移動距離は、通常、キャリアテープのポケット部のピッチの1/2以下で十分である。移動量を大きくしても収納位置修正の効果は変わらず、振動のための時間が増え、検査時間が長くなるのを回避するためである。さらに、移動量が小さすぎると収納位置修正の効果が得られない場合があるので、移動量はキャリアテープのポケット部のピッチ1/50〜1/2であることが好ましく、特に、上記実施例で説明したようにポケット部のピッチの1/3付近が望ましい。キャリアテープ33を振動させるための移動距離は、電子部品の大きさ、形状、リード端子の数など、電子部品の種類に応じて、最適な振動が得られるパルス数を設定することができる。
【0039】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で種々の変更が可能である。
【0040】
【発明の効果】
請求項1に記載された電子部品の外観検査方法では、キャリアテープのポケット部を画像情報取得位置に間欠送りするための機構として正逆回転可能な搬送機構を用い、電子部品の検査結果が不良と判定された場合に、搬送機構を正回転及び逆回転させてキャリアテープを進行方向及び後退方向に移動させることによりキャリアテープを振動させる振動工程と、振動工程後に再検査を行なう再検査工程を行なうようにしたので、電子部品の収納位置を修正するための特別の機構を用いることなく、電子部品がポケット部に異常収納されているときに振動工程により収納状態を正常にすることができ、その後、電子部品の再検査を行なうことにより、電子部品の異常収納に起因する誤検査を回避することができる。これにより、低コストで、装置の大型化を招くことなく、電子部品の異常収納に起因する誤検査を回避することができる。
【0041】
請求項2に記載された電子部品の外観検査方法では、搬送機構の駆動源としてパルスモータを用いるようにしたので、搬送機構の正回転及び逆回転が容易に可能となる。
【0042】
請求項3に記載された電子部品の外観検査方法では、再検査工程において不良と判定された場合に、振動工程及び再検査工程を所定回数まで繰り返して行なうようにしたので、ポケット部内の電子部品の異常収納に起因する誤検査の回避率を向上させることができる。
【0043】
請求項4に記載された電子部品の外観検査方法では、キャリアテープのポケット部に収納されている電子物品の種類に応じて、キャリアテープを進行方向及び後退方向に移動させる距離及び回数を設定するようにしたので、電子部品の種類に適した振動をキャリアテープに与えることができ、収納位置の修正の効果を向上させることができる。
【0044】
請求項5に記載された電子部品の外観検査方法では、振動工程においてキャリアテープを進行方向及び後退方向に移動させる距離は、キャリアテープのポケット部のピッチの1/50〜1/2程度であるようにしたので、キャリアテープの振動による収納位置の修正の効果を十分得ることができ、さらに、キャリアテープを振動させるための時間を短くして検査時間の増大を抑制することができる。
【0045】
請求項6に記載された電子部品の外観検査方法では、振動工程における搬送機構の駆動速度はキャリアテープのポケット部を画像情報取得位置に間欠送りするときの速度と同じであるようにしたので、搬送機構の駆動源、例えばパルスモータの回転速度を変更するための回路を別途設ける必要はないので、コストアップ及び装置の大型化を防止することができる。
【0046】
請求項7に記載された電子部品の外観検査装置では、キャリアテープを間欠送りするための搬送機構と、ポケット部内の電子部品の画像情報を取得するための画像取得手段と、画像取得手段からの画像情報に基づいて電子部品の外観良否判定を行なう画像処理部と、搬送機構の動作を制御するための制御部を備えた電子部品の外観検査機構において、画像処理部による電子部品の検査結果が不良と判定された場合に、制御部はキャリアテープを進行方向及び後退方向に移動させるように搬送機構を駆動させてキャリアテープを振動させ、画像取得部はキャリアテープの振動後に電子部品の画像情報を再度取得し、画像処理部は外観良否判定を再度行なうようにしたので、キャリアテープに振動を与えることにより、電子部品がポケット部に異常収納されているときには収納状態を正常にすることができ、その後、電子部品の再検査を行なうことにより、電子部品の異常収納に起因する誤検査を回避することができる。これにより、電子部品の収納位置を修正するための特別の機構を用いることなく電子部品の収納位置を修正することができ、低コストで、装置の大型化を招くことなく、電子部品の異常収納に起因する誤検査を回避することができる。
【0047】
請求項8に記載された電子部品の外観検査装置では、搬送機構の駆動源はパルスモータであるようにしたので、搬送機構の正回転及び逆回転が容易に可能となる。
【0048】
請求項9に記載された電子部品の外観検査装置では、画像取得部及び画像処理部による再検査工程で不良と判定された場合に、搬送機構によるキャリアテープの振動工程と再検査工程を所定回数まで繰り返して行なうようにしたので、ポケット部内の電子部品の異常収納に起因する誤検査の回避率を向上させることができる。
【0049】
請求項10に記載された電子部品の外観検査装置では、制御部は、キャリアテープのポケット部に収納されている電子物品の種類に応じて、キャリアテープを進行方向及び後退方向に移動させる距離及び回数を異ならせるように搬送機構を駆動させるようにしたので、電子部品の種類に適した振動をキャリアテープに与えることができ、収納位置の修正の効果を向上させることができる。
【0050】
請求項11に記載された電子部品の外観検査装置では、キャリアテープを振動させるために搬送機構によりキャリアテープを進行方向及び後退方向に移動させる距離はキャリアテープのポケット部のピッチの1/50〜1/2程度であるようにしたので、キャリアテープの振動による収納位置の修正の効果を十分得ることができ、さらに、キャリアテープを振動させるための時間を短くして検査時間の増大を抑制することができる。
【0051】
請求項12に記載された電子部品の外観検査装置では、キャリアテープを振動させるために搬送機構によりキャリアテープを進行方向及び後退方向に移動させるときの搬送機構の駆動速度はキャリアテープを間欠送りするときの駆動速度と同じであるようにしたので、搬送機構の駆動源、例えばパルスモータの回転速度を変更するための回路を別途設ける必要はないので、コストアップ及び装置の大型化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子部品の外観検査機構の一実施例を示す概略構成図である。
【図2】電子部品の外観検査方法の一実施例を説明するためのフローチャートである。
【図3】キャリアテープ及びカバーテープからなるテープ状包装体の一例を示す平面図である。
【図4】従来の外観検査機構の一例を示す概略構成図である。
【図5】キャリアテープのポケット部に電子部品が収納されている状態を示し、(A)は平面図、(B)は側面側から見た透視図である。
【符号の説明】
1 巻取りリール
3 パルスモータ
5,9 スプロケット
7 ベルト
11 制御部
13 カメラ
15 画像処理部
17 モニタ
19 シール機構
21 カバーテープ供給リール
23 信号
33 キャリアテープ
37 カバーテープ
Claims (12)
- 電子部品を収納するための凹型のポケット部が所定間隔で形成されたキャリアテープに収納されている電子部品について画像情報に基づいて外観検査を行なう電子部品の外観検査方法において、
キャリアテープのポケット部を画像情報取得位置に間欠送りするための機構として正逆回転可能な搬送機構を用い、電子部品の検査結果が不良と判定された場合に、前記搬送機構を正回転及び逆回転させてキャリアテープを進行方向及び後退方向に移動させることによりキャリアテープを振動させる振動工程と、前記振動工程後に再検査を行なう再検査工程を行なうことを特徴とする外観検査方法。 - 前記搬送機構の駆動源としてパルスモータを用いる請求項1に記載の外観検査方法。
- 前記再検査工程において不良と判定された場合に、前記振動工程及び前記再検査工程を所定回数まで繰り返して行なう請求項1又は2に記載の外観検査方法。
- 前記振動工程において、キャリアテープのポケット部に収納されている電子物品の種類に応じて、キャリアテープを進行方向及び後退方向に移動させる距離及び回数を設定する請求項1、2又は3のいずれかに記載の外観検査方法。
- 前記振動工程においてキャリアテープを進行方向及び後退方向に移動させる距離は、キャリアテープのポケット部のピッチの1/50〜1/2程度である請求項1から4のいずれかに記載の外観検査方法。
- 前記振動工程における前記搬送機構の駆動速度はキャリアテープのポケット部を画像情報取得位置に間欠送りするときの速度と同じである請求項1から5のいずれかに記載の外観検査方法。
- 電子部品を収納するための凹型のポケット部が所定間隔で形成されたキャリアテープを間欠送りするための搬送機構と、キャリアテープの移送経路上の所定の位置に設けられ、ポケット部内の電子部品の画像情報を取得するための画像取得手段と、画像取得手段からの画像情報に基づいて電子部品の外観良否判定を行なう画像処理部と、搬送機構の動作を制御するための制御部を備えた電子部品の外観検査機構において、
前記画像処理部による電子部品の検査結果が不良と判定された場合に、前記制御部はキャリアテープを進行方向及び後退方向に移動させるように前記搬送機構を駆動させてキャリアテープを振動させ、前記画像取得部はキャリアテープの振動後に電子部品の画像情報を再度取得し、前記画像処理部は外観良否判定を再度行なうことを特徴とする外観検査機構。 - 前記搬送機構の駆動源はパルスモータである請求項7に記載の外観検査機構。
- 前記画像取得部及び前記画像処理部による再検査工程において不良と判定された場合に、前記搬送機構によるキャリアテープの振動工程と前記再検査工程を所定回数まで繰り返して行なう請求項7又は8に記載の外観検査機構。
- 前記制御部は、キャリアテープのポケット部に収納されている電子物品の種類に応じて、キャリアテープを進行方向及び後退方向に移動させる距離及び回数を異ならせるように前記搬送機構を駆動させる請求項7、8又は9のいずれかに記載の外観検査機構。
- キャリアテープを振動させるために前記搬送機構によりキャリアテープを進行方向及び後退方向に移動させる距離はキャリアテープのポケット部のピッチの1/50〜1/2程度である請求項7から10のいずれかに記載の外観検査機構。
- キャリアテープを振動させるために前記搬送機構によりキャリアテープを進行方向及び後退方向に移動させるときの前記搬送機構の駆動速度はキャリアテープを間欠送りするときの駆動速度と同じである請求項7から11のいずれかに記載の外観検査機構。
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JP2002309125A JP4101016B2 (ja) | 2002-10-24 | 2002-10-24 | キャリアテープ内の電子部品の外観検査方法及び外観検査機構 |
Publications (2)
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