JP4100987B2 - フレキシブルフラットケーブルの接続構造、接続方法、インクジェットヘッド及びインクジェット印写装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フレキシブルフラットケーブルの接続構造、及び接続方法に関し、さらに詳しくは、フレキシブルフラットケーブル及びフレキシブルの各電極を接続する際に電極同士をはんだ接続するとともに、フレキシブルフラットケーブルの樹脂を溶融して各電極の周囲を覆うようにしたフレキシブルフラットケーブルの接続構造、及び接続方法に関する。また、前記接続構造を用いたインクジェットヘッド及び該インクジェットヘッドを搭載したインクジェット印写装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリント配線板とフレキシブルフラットケーブルの各電極の接続構造の従来例として、特開2002−16336号公報に記載された接続構造が知られている。
この従来例の接続構造は、一方の面の、1つの辺に沿って配列形成された複数の電極を備えてなるプリント配線板と、フレキシブル基板の一方の面の、1つの辺に沿って配列形成された複数の電極を備えてなるフレキシブル印刷配線板とを、前記プリント配線板の複数の電極と前記フレキシブル印刷配線板の複数の電極とが直接、対応加圧接触するように保持固定して電気的に接続する電気的接続構造であって、前記フレキシブル印刷配線板の複数の電極形成部分から、前記プリント配線板の1つの辺を経由してこのプリント配線板の複数の電極形成面の裏面に至るまでの間をコの字状に覆って前記プリント配線板及び前記フレキシブル印刷配線板をその1つの辺の部分で保持固定するコの字状保持固定用部材を有する電気的接続構造である。
【0003】
一般に、フレキシブル基板は高価であるため、配線を延長して引き出す部分は安価なフレキシブルフラットケーブルをフレキシブル基板に接続して使用することがある。しかし、この場合、フレキシブル基板に接続するフレキシブルフラットケーブルの電極は導体の先端の電極だけが突出しているために曲がりやすく、接続時に隣接電極とショートしてしまう恐れがある。このため、歩留まり低下や電極先端の管理に余分なコストがかかってしまう上、ショートを防止するあまり、電極ピッチが1mm以上ある場合にしか使用されないのが現状である。
【0004】
この従来例では、フレキシブル基板の先端を延長してプリント配線板の端部で裏面に折り曲げているが、(1)プリント配線板との接合方向が限られる、(2)フレキシブル基板がプリント配線板からの配線を引き出すだけの目的の場合、一般には安価なフレキシブルフラットケーブルを使用するが、フレキシブルフラットケーブルはロールに巻かれた電極となる線を並べて樹脂で挟み、切断して製作するため、電極のない先端を延長するのが難しい、(3)プリント配線板の裏面に折り曲げる作業が入るため作業性が劣る、(4)接続対象が柔らかいフレキシブル基板の場合、裏面への折り曲げは更に作業性が劣る等の問題がある。
【0005】
図4は、異なる従来例のフレキシブル基板とフレキシブルフラットケーブルの各電極の接続構造を示す断面図である。
フレキシブルフラットケーブル1は、複数の並列した電極2が絶縁被覆材からなるカバー樹脂3,4の間に挟み込まれ、カバー樹脂3,4を熱溶着させ一体化されている。フレキシブル基板10は、ベース樹脂11上に複数の導体が印刷され、表面がレジスト13で覆われている。ベース樹脂11の一方の面上に形成された複数の導体は、ベース樹脂11の側縁において側縁方向に配列した電極12に接続されている。
【0006】
以上のようなフレキシブル基板10とフレキシブルフラットケーブル1を電気的に接続するに際しては、フレキシブル基板10の電極12に予めはんだを盛っておき、フレキシブルフラットケーブル1は導体の先端の電極2だけを露出させ、フレキシブル基板10の電極12にフレキシブルフラットケーブル1の電極2を重ね合わせ、フレキシブルフラットケーブル側から、熱圧着またははんだごて等の熱圧着ツール20を用いてはんだ付けし、その後、接合した電極の上面に図示しない補強兼絶縁のテープを貼り付けていた。
【0007】
この方式の場合、(1)フレキシブルフラットケーブル1の電極2が曲がりやすく、隣接導体とのショートが起こりやすい、(2)電極2の曲がりを防止するため電極幅、電極厚が大きくなり、微細ピッチの接合ができない、(3)接合した後に補強兼絶縁のテープを貼り付ける必要がありコストアップとなる等の問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記したような従来例の技術が有する問題点に鑑みてなされたもので、フレキシブル基板とフレキシブルフラットケーブルの電気的接続において、0.5mmピッチ程度の微細ピッチでも接続が可能であり、しかも電極先端が曲がることなく、歩留まりの高い接続構造及び接続方法を低コストで提供することである。
また、微細ピッチで高品質のフレキシブル基板とフレキシブルフラットケーブルの電気的接続を採用したインクジェットヘッド及びインクジェット印写装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するためになされたものであって、請求項1の発明は、フレキシブル基板とフレキシブルフラットケーブルとの各電極を接続するフレキシブルフラットケーブルの接続構造において、前記各電極の少なくとも一方にははんだメッキが施され、前記フレキシブルフラットケーブルは、カバー樹脂に貼り付けた前記電極と、前記カバー樹脂の前記電極とは反対側の面に設けられた補強板とからなり、前記フレキシブルフラットケーブルと前記フレキシブル基板との各電極を重ねた状態で、前記フレキシブル基板側からの熱圧着により前記はんだメッキが溶融されて前記電極同士が接続され、前記熱圧着により前記カバー樹脂が溶融されて前記カバー樹脂が前記各電極の周囲を覆って前記フレキシブル基板に溶着されていることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1のフレキシブルフラットケーブルの接続構造において、前記カバー樹脂は、ポリエチレンテレフタレートよりなることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2のフレキシブルフラットケーブルの接続構造において、前記フレキシブルフラットケーブル及び前記フレキシブル基板の各電極のはんだメッキ厚の合計は、1〜10μmであることを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかのフレキシブルフラットケーブルの接続構造において、前記フレキシブル基板の厚みは、80μm以下であることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれかのフレキシブルフラットケーブルの接続構造において、前記フレキシブルフラットケーブル及びフレキシブル基板の各電極に施されたはんだメッキは、SnメッキあるいはSnBiメッキであることを特徴とする。
【0011】
請求項6の発明は、カバー樹脂に貼り付けた電極と、前記カバー樹脂の前記電極とは反対側の面に設けられた補強板とからなるフレキシブルフラットケーブルと、フレキシブル基板との各電極を接続するフレキシブルフラットケーブルの接続方法において、前記各電極の少なくとも一方にははんだメッキを設け、前記フレキシブルフラットケーブルと前記フレキシブル基板との各電極を重ねた状態で、前記フレキシブル基板側からの熱圧着を行い、前記はんだメッキを溶融し前記電極同士が接続するとともに、前記カバー樹脂を溶融し前記各電極の周囲を覆って前記フレキシブル基板に溶着することを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項6のフレキシブルフラットケーブルの接続方法において、前記熱圧着は、前記フレキシブル基板の外周よりも内側に熱圧着ツールを設置して行うことを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項6のフレキシブルフラットケーブルの接続方法において、前記熱圧着は、前記フレキシブル基板とフレキシブルフラットケーブルとの各電極が重なり合う範囲よりも内側に熱圧着ツールを設置して行うことを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項1〜5のフレキシブルフラットケーブルの接続構造を用いたインクジェットヘッドであることを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項9のインクジェットヘッドを搭載したインクジェット印写装置であることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1〜3に示す実施例に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施例によるフレキシブル基板とフレキシブルフラットケーブルの各電極の接続構造を示す断面図である。
フレキシブルフラットケーブル1は、複数の並列した導体を絶縁被覆材からなるカバー樹脂3,4の間に挟み込み、カバー樹脂3,4を熱溶融させ導体を一体化したものであり、導体はフレキシブルフラットケーブル1の端部において電極2に形成されている。
フレキシブル基板10は、ベース樹脂11の表面に複数の導体が印刷により形成され、さらに導体が形成された表面をレジスト13で覆ったものである。ベース樹脂11の表面に形成された複数の導体の端部は、ベース樹脂11の側縁において側縁方向に配列した電極12に形成されている。ベース樹脂11は、耐熱性のあるポリイミド樹脂が多く用いられ、電極12の表面には、はんだ、錫、金等がメッキされているのが一般的である。
【0013】
フレキシブルフラットケーブル1の端部構造において、一方のカバー樹脂3は、フレキシブルフラットケーブル1の導体先端の電極2まで達しており、電極2がばらけて隣接電極同士でショートするのを防止している。他方のカバー樹脂4は、電極2の先端より手前で終端しており、電極2の片面が露出し、フレキシブル基板10の電極12との接合面となっている。
電極2の表面には、はんだメッキが1〜10μm程度施されている。
カバー樹脂3,4は熱可塑性樹脂からなり、はんだメッキの融点よりも低い軟化点を有する。
【0014】
フレキシブル基板10の電極12とフレキシブルフラットケーブル1の電極2の接続においては、フレキシブルフラットケーブル1の電極2とフレキシブル基板10の電極12は対向させて、フレキシブル基板10のベース樹脂11側に配置された熱圧着ツール20で加熱・加圧し、電極2,12の表面に施されたはんだメッキを溶融させ電極2,12同士を接合する。
このとき、ベース樹脂11、電極12、電極2を通して伝導された熱により、熱圧着ツール20直下及び近辺のフレキシブルフラットケーブル1のカバー樹脂3,4も溶融し、それらの溶融樹脂3a,4aが電極12及び電極2の周囲を覆うようにフレキシブル基板10と溶着する。溶着樹脂3a,4aは電極12と電極2の接合部を補強している。
【0015】
カバー樹脂3,4は、一般のフレキシブルフラットケーブル用被覆材を用いることができるが、ポリエチレンテレフタレート(PET)により形成すると、ポリエチレンテレフタレートの軟化点が低いことから、フレキシブル基板に溶着させやすい。
【0016】
はんだメッキは、フレキシブルフラットケーブル1の電極2とフレキシブル基板10の電極12の双方に施すことが望ましいが、少なくともいずれか一方の電極に施される。
フレキシブルフラットケーブル1の電極2とフレキシブル基板10の電極12に施すはんだメッキ厚が極端に薄い場合、接合が十分に行われず、各電極間の導通が取れなくなる恐れがある。また、接続強度も低下して剥がれやすくなる
一方、はんだメッキ厚が極端に厚い場合、溶融したはんだメッキが電極上からはみ出して、隣接電極とショートする恐れがある。
そこで、フレキシブルフラットケーブル1の電極2及びフレキシブル基板10の電極12に施されるはんだメッキ厚の合計を、1〜10μmとすることで、オープンやショートを防止することができる。
【0017】
図2は、本発明の異なる実施例によるフレキシブル基板とフレキシブルフラットケーブルの各電極の接続構造を示す断面図である。
図2に示す実施例の接続構造は、図1に示す実施例の接続構造に対し、フレキシブルフラットケーブル1の電極2が露出した裏側に補強板5が貼り付けられている点で相違している。
図1に示す実施例の接続構造では、熱圧着時に溶融したカバー樹脂3が、熱圧着ツール20の加圧部外側に広がってフレキシブルフラットケーブルの図示しない受け台に付着し、熱圧着を繰り返すうちに受け台に不要な樹脂が堆積し、接続の妨げとなる。
そこで、フレキシブルフラットケーブル1の電極2が露出した部分の裏側に補強板5を貼り付け、溶融樹脂3aが受け台に付着することを低減している。
【0018】
また、補強板5は熱圧着時にフレキシブルフラットケーブル1の底面から受け台への放熱を低減しているため、受け台の性状の如何にかかわらず、安定した電極2,12同士の接続とフレキシブル基板10−フレキシブルフラットケーブル1間の溶着が得られる。
さらに、フレキシブル基板10とフレキシブルフラットケーブル1が接続された後では、補強板5の存在により、接続部に引き剥がしの機械的応力が直接掛かりにくく、周辺の柔軟性のあるフレキシブル基板及びフレキシブルフラットケーブルに分散されて、接続部が破断しにくくなる効果もある。
【0019】
また、フレキシブル基板10の厚みを80μm以下に薄くすることにより、フレキシブルフラットケーブル1のカバー樹脂3に熱が伝わりやすくなり、フレキシブル基板10に溶着しやすくなる。
また、熱伝導性の向上により、熱圧着ツール20の加熱、加圧条件設定を容易に行うことができる。
【0020】
フレキシブルフラットケーブル1の電極2、及びフレキシブル基板10の電極12に施すはんだメッキは、一般的なはんだを用いるが、Pbを用いないSnメッキ、またはSnBiメッキとすることにより、Pbによる環境、人体への悪影響を防止することができる。
【0021】
フレキシブルフラットケーブル1及びフレキシブル基板10の各電極2、12と平行する方向のフレキシブルフラットケーブル1とフレキシブル基板10が重なり合う範囲よりも熱圧着ツール20の加圧位置が外側にある場合、各電極上のはんだメッキが熱圧着時に熱圧着ツール20の端部付近で隣接電極方向に溶けて流れやすくなり、隣接電極同士がショートする恐れがある。
そこで、熱圧着ツール20の加圧位置をフレキシブルフラットケーブル1とフレキシブル基板10の重なり代の内側にすることで、隣接電極同士のショートを防止することができる。
【0022】
以上のようなフレキシブルフラットケーブルの接続構造は、プリンタ、スキャナ等のOA機器、コンピュータ機器、音響・ビデオ機器、ロボット等様々の用途を有する。
特に、インクジェットヘッドでは、多くの噴射チャンネルが微細な間隔で配置されており、フレキシブル基板を用いることが多いが、高価であるため、なるべく小型にして安価にしている。しかし、フレキシブル基板から外部へ信号線を配線する際、フレキシブルフラットケーブルの突き出た電極をフレキシブル基板にはんだごて等で接続する方法では、電極間隔が1.0mm程度と広く、配線を引き出すにはフレキシブル基板を大きくする必要がある。
そこで、前記したようなフレキシブルフラットケーブルの接続構造を用いて接続することにより、高価なフレキシブル基板を大きくすることなく配線が引き出せるため、安価なインクジェットヘッドを提供することができる。
【0023】
図3は、本発明の実施例によるインクジェット印写装置の要部を示す斜視図である。
図3において、ケース31の左右の側板32、33にはシート送りモータ35によって駆動されるシート送りローラ34が軸支され、シート送りローラ34の前方にはこれと平行にガイドベルト36が固定されている。
ガイドベルト36にはキャリヤ39が摺動自在に案内支持されており、キャリヤ39上には記録ヘッドが搭載されている。図示の記録ヘッドは、インクタンク付きのインクジェットヘッド40の場合を示し、インクジェットヘッド40の前面には飛翔するインク滴を形成するためのインク吐出孔が設けられている。
キャリヤ39を往復動させるキャリヤモータ41はキャリヤ39自体に搭載され、ラック37に噛み合うピニオン42を回転させることにより、ラック37に沿ってキャリヤ39を移動させる。
【0024】
キャリヤ39のガイドベルト36との摺動部と反対側の部分には支持ローラ43が設けられ、支持ローラ43はキャリヤ39の移動に伴いケース31上面に敷設されたレール38上を転動する。したがって、キャリヤ39はガイドベルト36とレール38によって案内され、所定の姿勢で正しく往復することができる。図3において、ケース31上にはインクジェット印写装置を制御するコントロール基板44が装着されており、コントロール基板44とキャリヤ39上のヘッド駆動回路との電気的接続はフレキシブルフラットケーブル45により行われ、フレキシブルフラットケーブル45とコントロール基板44との接続、フレキシブルフラットケーブル45とキャリヤ39との接続に、前記したフレキシブルフラットケーブルの接続構造を適用することができる。
【0025】
また、インクジェット印写装置は、カラー印写が一般的になっており、インクジェット印写装置内に複数のインクジェットヘッドを備えている。このため、フレキシブル基板が大きくなると、インクジェットヘッドの数に応じて高価になる。
そこで、前記したようなフレキシブルフラットケーブルの接続構造を用いたインクジェットヘッドを用いることにより、安価なインクジェット印写装置を提供することができる。
【0026】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば次のような効果を奏する。
フレキシブル基板の電極とフレキシブルフラットケーブルの電極を接続するフレキシブルフラットケーブルの接続構造において、前記電極にははんだメッキが施され、前記電極底面がカバー樹脂に貼り付けられた前記フレキシブルフラットケーブルの電極が前記フレキシブル基板の電極と重ね合わされ、前記フレキシブル基板側から熱圧着して前記はんだメッキを溶融して前記電極同士を接続するとともに前記カバー樹脂が溶融した樹脂が前記電極の周囲を覆って前記フレキシブル基板に溶着するので、複雑な機構、構造となることなしに、微細ピッチの接続構造が、容易に、かつ安価に提供することができる。
【0027】
フレキシブルフラットケーブルのカバー樹脂をポリエチレンテレフタレート(PET)により形成するので、樹脂カバーの軟化点が低く、フレキシブル基板に溶着させやすく作業性の良い接続構造を提供することができる。
【0028】
フレキシブルフラットケーブルの電極に施されたはんだメッキ厚と前記フレキシブル基板の電極に施されたはんだメッキ厚の合計は、1〜10μmであるので、電極間のオープンや隣接電極間のショートを防止することができる。
【0029】
フレキシブルフラットケーブルの熱圧着部裏面に補強板を貼り付けたので、熱圧着時に溶融樹脂が受け台へ付着することを低減し、安定した接続が得られ、接続部へストレスが加わることを緩和することができる。
【0030】
フレキシブル基板の厚みは80μm以下であるので、熱伝導性が良くなり、フレキシブルフラットケーブルのカバー樹脂を溶着させやすく、熱圧着ツールの加熱、加圧条件設定が容易に行うことができる。
【0031】
フレキシブルフラットケーブル及びフレキシブル基板の電極の施されたはんだメッキは、SnメッキあるいはSnBiメッキであるので、Pbによる環境、人体への悪影響を防止することができる。
【0032】
フレキシブル基板とフレキシブルフラットケーブルの各電極にははんだメッキが施されており、接合する電極底面がカバー樹脂に貼り付けられた前記フレキシブルフラットケーブルの電極を前記フレキシブル基板の電極と重ね合わせ、前記フレキシブル基板側から熱圧着し、前記はんだメッキを溶融して前記電極同士を接続するとともに前記フレキシブルフラットケーブルのカバー樹脂を前記フレキシブル基板に溶着するフレキシブルフラットケーブルの接続方法において、前記熱圧着ツールは、前記フレキシブル基板とフレキシブルフラットケーブルが重なり合う範囲よりも内側にして熱圧着するので、各電極上のメッキが熱圧着時に熱圧着ツール20の端部付近で隣接電極方向に溶けて流れることがなく、隣接電極同士のショートを防止することができる。
【0033】
インクジェットヘッドに請求項1〜5のフレキシブル基板とフレキシブルフラットケーブルの各電極の接続構造を用いたので、高価なフレキシブル基板を大きくすることなく配線が引き出せるため、安価なインクジェットヘッドを提供することができる。
【0034】
インクジェット印写装置に請求項9のインクジェットヘッドを用いたので、高価なフレキシブル基板を大きくすることなく配線が引き出せるため、安価なインクジェットヘッドを提供でき、複数のインクジェットヘッドを備えることが一般的になっているインクジェット印写装置も安価に提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例によるフレキシブル基板とフレキシブルフラットケーブルの各電極の接続構造を示す断面図である。
【図2】 異なる実施例によるフレキシブル基板とフレキシブルフラットケーブルの各電極の接続構造を示す断面図である。
【図3】 本発明の実施例によるインクジェット印写装置の要部を示す斜視図である。
【図4】 従来例のフレキシブル基板とフレキシブルフラットケーブルの各電極の接続構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1…フレキシブルフラットケーブル、2…電極、3,4…カバー樹脂、3a,4a…溶融樹脂、5…補強板、10…フレキシブル基板、11…ベース樹脂、12…電極、13…レジスト、20…熱圧着ツール、31…ケース、32,33…側板、34…シート送りローラ、35…シート送りモータ、36…ガイドベルト、37…ラック、38…レール、39…キャリヤ、40…インクジェットヘッド、41…キャリヤモータ、42…ピニオン、43…支持ローラ、44…コントロール基板、45…フレキシブルフラットケーブル。
Claims (10)
- フレキシブル基板とフレキシブルフラットケーブルとの各電極を接続するフレキシブルフラットケーブルの接続構造において、前記各電極の少なくとも一方にははんだメッキが施され、前記フレキシブルフラットケーブルは、カバー樹脂に貼り付けた前記電極と、前記カバー樹脂の前記電極とは反対側の面に設けられた補強板とからなり、前記フレキシブルフラットケーブルと前記フレキシブル基板との各電極を重ねた状態で、前記フレキシブル基板側からの熱圧着により前記はんだメッキが溶融されて前記電極同士が接続され、前記熱圧着により前記カバー樹脂が溶融されて前記カバー樹脂が前記各電極の周囲を覆って前記フレキシブル基板に溶着されていることを特徴とするフレキシブルフラットケーブルの接続構造。
- 前記カバー樹脂は、ポリエチレンテレフタレートよりなることを特徴とする請求項1記載のフレキシブルフラットケーブルの接続構造。
- 前記フレキシブルフラットケーブル及び前記フレキシブル基板の各電極のはんだメッキ厚の合計は、1〜10μmであることを特徴とする請求項1または2に記載のフレキシブルフラットケーブルの接続構造。
- 前記フレキシブル基板の厚みは、80μm以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のフレキシブルフラットケーブルの接続構造。
- 前記フレキシブルフラットケーブル及びフレキシブル基板の各電極に施されたはんだメッキは、SnメッキあるいはSnBiメッキであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のフレキシブルフラットケーブルの接続構造。
- カバー樹脂に貼り付けた電極と、前記カバー樹脂の前記電極とは反対側の面に設けられた補強板とからなるフレキシブルフラットケーブルと、フレキシブル基板との各電極を接続するフレキシブルフラットケーブルの接続方法において、前記各電極の少なくとも一方にははんだメッキを設け、前記フレキシブルフラットケーブルと前記フレキシブル基板との各電極を重ねた状態で、前記フレキシブル基板側からの熱圧着を行い、前記はんだメッキを溶融し前記電極同士が接続するとともに、前記カバー樹脂を溶融し前記各電極の周囲を覆って前記フレキシブル基板に溶着することを特徴とするフレキシブルフラットケーブルの接続方法。
- 前記熱圧着は、前記フレキシブル基板の外周よりも内側に熱圧着ツールを設置して行うことを特徴とする請求項6に記載のフレキシブルフラットケーブルの接続方法。
- 前記熱圧着は、前記フレキシブル基板とフレキシブルフラットケーブルとの各電極が重なり合う範囲よりも内側に熱圧着ツールを設置して行うことを特徴とする請求項6に記載のフレキシブルフラットケーブルの接続方法。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載されたフレキシブルフラットケーブルの接続構造を用いたことを特徴とするインクジェットヘッド。
- 請求項9に記載されたインクジェットヘッドを搭載したことを特徴とするインクジェット印写装置。
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