JP4100152B2 - 電子部品吸着用ノズル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品を真空吸着してピックアップする電子部品吸着用ノズルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子部品の移載や実装などにおけるハンドリングの方法として、真空吸着による方法が広く用いられている。この方法は吸着孔が設けられた吸着ノズルを電子部品に当接させ、吸着孔から真空吸引することにより発生する負圧を利用して電子部品を吸着保持するものである。この吸着保持動作の制御は、吸着孔からの真空吸引をオン・オフすることによって行われ、真空吸引をオンすることによって電子部品を吸着保持し、また真空吸引をオフすることによって吸着保持状態を解除する。
【0003】
一般に真空吸引系における動作応答性は鋭敏ではなく、真空吸引のオン・オフと吸着ノズルの吸着面における実際の部品吸着動作との間にはタイムラグが存在する。このため、電子部品実装装置などに電子部品の吸着ノズルの動作制御においては、このようなタイムラグに起因する吸着ノズルの部品移載動作のタクトタイム上の無駄を極力省くことを目的として、真空吸引のオン・オフのためのバルブ作動のタイミングを、これらのタイムラグを予め見込んだ上で設定している(例えば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平3−166087号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記タイミングを最適に設定することは必ずしも容易ではなく、また一旦適切に設定された場合においても、使用時間の経過による真空吸引系の状態劣化、例えばバルブや配管内の目詰まりなどによって、真空吸引状態は変動する。このため、吸着ノズルによる電子部品の吸着保持や保持解除を安定して行うことができず、動作ミスを発生する場合がある。
【0006】
例えば、吸着ノズルによって電子部品を保持するピックアップ動作において、吸着ノズルの下降途中における真空吸引のオンのタイミングが早すぎた場合には、吸着ノズルが電子部品に当接する前から真空吸引力が電子部品に作用し、電子部品の位置や姿勢を乱す不具合が生じる場合がある。
【0007】
また、電子部品を吸着保持した吸着ノズルを基板に対して下降させて電子部品を基板上に着地させる部品搭載動作において、吸着ノズルの下降途中における真空吸引のオフのタイミングが早すぎた場合には、電子部品が基板に着地する前に吸着保持が解除され、部品落下によって同様に電子部品の位置や姿勢を乱す不具合が生じる場合がある。
【0008】
このような不具合を防止しようとすれば、上述オン・オフのタイミングを遅めに設定せざるを得ず、結果としてタクトタイムの遅延を招く結果となっていた。このように、このように、従来の電子部品吸着用の吸着ノズルには、タクトタイムを短縮しつつ安定した真空吸着動作を実現することが困難であるという課題があった。
【0009】
そこで本発明は、タクトタイムを短縮しつつ安定した真空吸着動作を実現することができる電子部品吸着用ノズルを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の電子部品吸着用ノズルは、吸着ヘッドに装着されこの吸着ヘッドと連通した吸引孔から真空吸引することにより下端部に電子部品を吸着保持する電子部品吸着用ノズルであって、前記吸着ヘッドに装着されこの吸着ヘッドと連通する吸引孔が設けられた本体部と、この本体部の下端面に開孔し前記吸引孔と連通した吸着孔と、前記本体部に吸着孔の近傍に位置して設けられ前記吸引孔を本体部の外部と連通させる側面開口部と、吸着孔が閉塞された状態においてこの側面開口部を閉塞し、吸着孔が非閉塞状態において側面開口部を開放する開閉手段とを備えた。
【0011】
本発明によれば、吸着ヘッドと連通する吸引孔が設けられた本体部の下端面に開孔した吸着孔の近傍に、吸引孔を本体部の外部と連通させる側面開口部を設け、吸着孔が閉塞された状態においてこの側面開口部を閉塞し、吸着孔が非閉塞状態において側面開口部を開放する開閉手段を備えることにより、真空吸引状態を継続しながら真空吸着動作を自動的に制御することができ、タクトタイムを短縮しつつ安定した真空吸着動作を実現することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態の電子部品実装装置の平面図、図2は本発明の一実施の形態の電子部品実装装置の移載ヘッドの構成を示す図、図3は本発明の一実施の形態の電子部品実装装置の真空吸引系および電子部品吸着用ノズルの説明図、図4は本発明の一実施の形態の電子部品吸着用ノズルの動作説明図、図5(a)、図6(a)、図7(a)、図8(a)は本発明の一実施の形態の電子部品吸着用ノズルの吸着部の斜視図、図5(b)、図6(b)、図7(b)、図8(b)は本発明の一実施の形態の電子部品吸着用ノズル動作説明図である。
【0013】
まず図1を参照して電子部品実装装置の構造を説明する。図1において基台1の中央にはX方向に搬送路2が配設されている。搬送路2は基板3を搬送し電子部品の実装位置に位置決めする。搬送路2の両側方には、部品供給部4が配置されており、それぞれの部品供給部4には多数のテープフィーダ5が並設されている。テープフィーダ5はテープに保持された電子部品を収納し、このテープをピッチ送りすることにより電子部品を供給する。
【0014】
基台1上面の両端部上にはY軸テーブル6A,6Bが配設されており、Y軸テーブル6A、6B上には2台のX軸テーブル7A,7Bが架設されている。Y軸テーブル6Aを駆動することにより、X軸テーブル7AがY方向に水平移動し、Y軸テーブル6Bを駆動することにより、X軸テーブル7BがY方向に水平移動する。X軸テーブル7A,7Bには、それぞれ移載ヘッド8および移載ヘッド8と一体的に移動するカメラ9が装着されている。
【0015】
Y軸テーブル6A,X軸テーブル7A,Y軸テーブル6B,X軸テーブル7Bをそれぞれ組み合わせて駆動することにより移載ヘッド8は水平移動し、それぞれの部品供給部4から電子部品を電子部品吸着用ノズル(以下、単に「吸着ノズル」と略記する。)によってピックアップし、搬送路2に位置決めされた基板3上に実装する。基板3上に移動したカメラ9は、基板3を撮像して認識する。
【0016】
また基板3上部品供給部4から搬送路2に至る経路には、ラインカメラ11およびノズルストッカ12が配設されている。ラインカメラ11は、それぞれの移載ヘッド8に保持された状態の電子部品を下方から撮像する。ノズルストッカ12は、吸着対象の電子部品に応じた各種の吸着ノズルを収納しており、移載ヘッド8がノズルストッカ12にアクセスすることにより、吸着ノズルの交換が出来るようになっている。
【0017】
次に図2を参照して移載ヘッド8について説明する。図2に示すように、移載ヘッドはマルチタイプであり、部品保持手段としての吸着ヘッド8aを複数個備えた構成となっており、これらの吸着ヘッド8aはカメラ9と一体的に移動する。各吸着ヘッド8aは、それぞれ電子部品を吸着して保持する吸着部20(図3参照)が設けられた吸着ノズル10を備えている。吸着ノズル10は吸着ヘッド8aに着脱自在に装着され、電子部品の種類に応じて交換される。各吸着ノズル10は、吸着ヘッド8aに備えられたZ軸モータによって個別単独に昇降動作が可能となっており、また共通のθ軸モータ13によって軸廻りの回転が可能となっている。
【0018】
ここで図3を参照して、吸着ヘッド8a、吸着ノズル10およびに吸着ノズル10から真空吸引する真空吸引系の構成について説明する。図3に示すように、吸着ヘッド8aは吸着ノズル10が装着される装着部8bを備えており、装着部8bに設けられた吸引接続用の接続孔8cには、真空バルブ14が接続されている。真空バルブ14は真空吸引手段である真空ポンプ15に接続されており、真空バルブ14は制御部16によって制御される。
【0019】
吸着ノズル10は、装着部8bに嵌合する嵌合係止部(図示省略)の下方に、内部に吸引孔10bが貫通して設けられた軸状の本体部10aおよび円板形状の鍔部10cを設けた構造となっている。鍔部10cは、ラインカメラ11に付設された照明部より照射された照明光を反射する反射板となっている。本体部10aの下端部には、吸着対象の電子部品を吸着保持する吸着部20が設けられている。
【0020】
装着部8bに吸着ノズル10が装着された状態では、吸着ノズル10の吸引孔10bは吸着ヘッド8aと連通し、さらに接続孔8cを介して真空吸引系と連通する。この状態で真空ポンプ15を駆動し、真空バルブ14を開状態にすることにより吸引孔10bから真空吸引し、吸着部20によって電子部品を吸着保持することができる。そしてこの吸着保持動作において、真空バルブ14の開閉状態を制御部16によって制御することにより、任意のタイミングで吸着部20からの真空吸引開始・吸引停止のタイミングを制御することが可能となっている。
【0021】
次に、吸着ノズル10の下端部に設けられた吸着部20の構造について説明する。本体部10aの下端部は、吸引孔10bと連通する吸着孔10dが開孔した吸着面となっている。吸着孔10dの近傍には、本体部10aを水平方向に貫通した側面開口部21が、吸引孔10bを本体部10aの外部と連通させて設けられている。
【0022】
本体部10aの下端部の外周には、筒状部材22が本体部10aに対して上下方向のスライドが許容された状態で装着されている。筒状部材22は本体部10aから抜け落ちないように図3に示す上下位置、すなわち側面開口部21に重ならない位置で本体部10aに係止されるようになっており、さらにバネなどの付勢手段23によって下方に付勢された状態となっている。
【0023】
図4は、吸着ノズル10によって電子部品を吸着保持する際の、吸着部20の動作を示している。吸着保持動作においては、まず図4(a)に示すように、吸着ノズル10を吸着対象の電子部品25の上方に位置合わせし、次いで吸着部20を電子部品25に対して下降させる。この状態においては、吸引孔10aからの真空吸引は既に開始されているが、側面開口部21が開放されているため吸着孔10dからの吸引量はわずかである。
【0024】
吸着ノズル10の下降の過程において、図4(b)に示すように、まず筒状部材22の下端部が電子部品25の上面25aに当接する。これにより、電子部品25には筒状部材22を介して付勢手段23の付勢力が作用し、位置や姿勢が保たれる。この後筒状部材22の下降が阻止された状態で、本体部10aのみが下降することにより、筒状部材22は本体部10aに対して相対的に上昇し、この結果、筒状部材22は側面開口部21を塞ぐ方向に移動する。
【0025】
この後図4(c)に示すように、本体部10aの下面が電子部品25の上面25aに当接すると、吸着ノズル10の下降が停止する。この状態においては、筒状部材22は付勢手段23(図3)に抗して上昇した位置にあり、側面開口部21は筒状部材22によって完全に閉塞されている。したがって、吸引孔10bを介して行われる真空吸引は、下端部の吸着孔10dのみに吸着力を発生させ、電子部品25は吸着孔10dの吸着保持力によって保持される。そしてこの状態で吸着ノズル10を上昇させることにより、電子部品25は吸着孔10dに吸着保持された状態で吸着ノズル10とともに上昇し、ピックアップされる。
【0026】
上述の吸着部20を備えた吸着ノズル10による電子部品25のピックアップ動作において、図4(a)、(b)に示す状態においては、吸引孔10bから真空吸引している状態にあるにもかかわらず、電子部品25には吸着孔10dによる真空吸引力は作用していない。したがって吸着ノズル10が電子部品25に当接する前から真空吸引力が電子部品に作用することによって電子部品25の位置や姿勢を乱す不具合が発生しない。
【0027】
さらに、図4(b)以降の状態においては、電子部品25の上面25aは筒状部材22によって上方から保持されており、位置や姿勢が確実の保持される。そして図4(c)に示すように、吸着孔10dが電子部品25に当接して閉塞状態になると、側面開口部21も閉塞され、吸着孔10dによる吸着力のみが発生する。このとき、側面開口部21の外面に位置する筒状部材22が吸引孔10bの真空吸引によって本体部10aの外側面に押し付けられ、側面開口部21の閉塞状態が保たれる。
【0028】
この後引き続いて行われる電子部品25の搭載動作においては、吸引孔10bからの真空吸引を停止すると吸着孔10dの吸着保持力が失われ、電子部品25は吸着ノズル10から離脱する。これにより、筒状部材22は付勢手段23の付勢力によって再び図4(a)に示す状態に復帰し、側面開口部21が開放状態となる。上記構成において、筒状部材22は、吸着孔10dが閉塞された状態において側面開口部21を閉塞し、吸着孔10dが非閉塞状態において側面開口部21を開放する開閉手段となっている。
【0029】
図5〜図8は、上述構成の吸着ノズル10、吸着部20の具体形状例を示している。以下順次説明する。図5において、吸着ノズル10は軸方向に直交する断面の形状が矩形の本体部10aを備えており、本体部10a内には上下に貫通する吸引孔10bが設けられている。本体部10aの側面には側面開口部21が設けられており、本体部10aの下端部には矩形断面の筒状部材22が装着されている。
【0030】
筒状部材22に設けられたガイド端部22aは、本体部10aの側面に上下方向に設けられたガイド溝24に嵌合しており、これにより筒状部材22の上下方向のスライド動作がガイドされるとともに、筒状部材22はガイド溝24によって係止され、抜け落ちが防止される。
【0031】
図4(b)は、吸着部20による電子部品25の吸着保持動作を示している。(イ)に示すように、筒状部材22が電子部品25に対してまだ当接していない状態では、筒状部材22は側面開口部21に部分的に重なった状態であり、側面開口部21は閉塞されていない。そして(ロ)に示すように、筒状部材22が電子部品25に当接し、さらに本体部10aの吸着面が電子部品25に当接するまで下降することにより、側面開口部21が完全に閉塞され、電子部品25は本体部10aに吸着保持される。
【0032】
図6に示す吸着部20Aは、図5と同様の矩形の断面形状を有する本体部10aに装着される筒状部材の下面形状を、テープ27のエンボス部27a内に収容された電子部品25を吸着保持するのに適した形状に設定した例を示している。図6(a)に示すように、筒状部材26に設けられたガイド端部26aは、本体部10aの側面に上下方向に設けられたガイド溝24に嵌合しており、これにより筒状部材26の上下方向のスライドがガイドされるとともに、筒状部材22はガイド溝24によって係止され、抜け落ちが防止される。筒状部材26の下部には、両側面方向に張り出した張出部26bが設けられている。
【0033】
図6(b)に示すように、張出部26bの張出幅は、エンボス部27aの幅よりも広く設定されており、また、本体部10aの幅はエンボス部27aの幅よりも狭く設定されている。これにより、このような筒状部材26を備えた吸着ノズル10をテープ27に対して下降させた状態において、筒状部材26はテープ27の上面に当接した状態で停止し、本体部10aのみがエンボス部27a内に下降して電子部品25に当接する。側面開口部21の閉塞・開放については、図5に示す例と同様である。
【0034】
図7に示す吸着部20Bは、図5と同様の矩形の断面形状を有する本体部10aに装着される筒状部材において、当接面のサイズが小さい小型の電子部品に対応可能なように当接ピンを設けた例を示している。図7(a)において、図5に示す筒状部材22と同様の外形形状の筒状部材28には、左右2つの側面部を連結する連結ピン29aが設けられている。連結ピン29aは、本体部10aへ装着された状態において側面開口部21を水平方向に貫通し、側面開口部21内で上下方向に移動可能となっている。
【0035】
連結ピン29aには、下方に延出する当接ピン29bが結合されており、筒状部材28が本体部10aに対して相対的に下降した係止状態において、当接ピン29bの下端部は、筒状部材28の下端部よりもさらに下方に突出している。
【0036】
図7(b)は、吸着部20Bによる小型の電子部品25Aの吸着保持動作を示している。(イ)に示すように、当接ピン29bが電子部品25Aに対してまだ当接していない状態では、筒状部材28は側面開口部21に部分的に重なった状態であり、側面開口部21は閉塞されていない。そして(ロ)に示すように、当接ピン29bが電子部品25Aに当接し、さらに本体部10aの吸着面が電子部品25Aに当接するまで下降することにより、筒状部材28は当接ピン29b、連結ピン29aによって本体部10aに対して相対的に上方に移動し、側面開口部21が完全に閉塞される。
【0037】
さらに図8に示す吸着部20Cは、図5と略同様の矩形断面の本体部10aの下端部に、図5と同様形状の側面開口部21を開閉するための回転部材30を設けた例を示している。回転部材30は略扇形の板状部材であり、本体部10aの下端隅部近傍に設けられたピン31によって回転自在に軸支されている。回転部材30は、ピン31廻りに回転することにより側面開口部21を閉塞するような形状になっており、本体部10aの下端部が電子部品に当接していないフリーな状態で、回転部材30が常に図8(a)の状態にあるよう、回転方向(矢印方向)に付勢されている。
【0038】
図8(b)は、吸着部20Cによる電子部品25の吸着保持動作を示している。(イ)に示すように、本体部10aが電子部品25の上方に隔てた位置にある状態では、回転部材30は本体部10aの下端部から下方に突出した状態にあり、側面開口部21は閉塞されずに開放状態にある。
【0039】
そして(ロ)に示すように、本体部10aが下降して、回転部材30の端部30aが電子部品25に当接し、さらに本体部10aの吸着面が電子部品25に当接するまで下降することにより、回転部材30はピン31廻りに回転する。これにより、側面開口部21が完全に閉塞され、電子部品25は本体部10aによって吸着保持される。この構成においては、回転部材30が側面開口部21を開閉する開平手段となっている。
【0040】
上記説明したように、本実施の形態に示す電子部品吸着用ノズルでは、吸着孔の近傍に側面開口部を設け、吸着孔が閉塞された状態においてこの側面開口部を閉塞し、吸着孔が非閉塞状態において側面開口部を開放する開閉手段を備えるようにしている。これにより、真空バルブの開閉操作をその都度行うことなく真空吸引状態を継続しながら真空吸着動作を自動的に制御することができる。
【0041】
したがって、真空バルブの開閉タイミングが適切に設定されていないことによる各種の不具合、すなわち、ピックアップ動作において、吸着ノズルの下降途中における真空吸引のオンのタイミングが早すぎた場合や、電子部品を基板上に着地させる部品搭載動作において、吸着ノズルの下降途中における真空吸引のオフのタイミングが早すぎた場合に生じる電子部品の位置や姿勢の不良などの不具合を防止することができる。
【0042】
これにより、従来、このような不具合を防止するために必要とされたタイミング設定上での余裕、すなわち上述オン・オフのタイミングを遅めに設定する必要が無く、タクトタイムを短縮しつつ、前述の不具合がない安定した真空吸着動作を実現することができる。
【0043】
なお上記実施の形態に示す各実施例においては、本体部の断面形状が矩形断面の例を示しているが、円形断面の本体部に、円筒状の筒状部材を組み合わせた構成であってもよい。さらに、上記各実施例では筒状部材を本体部の外側面に装着する例を示したが、筒状部材を本体部の吸引孔内に挿入する構成としてもよい。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、吸着ヘッドと連通する吸引孔が設けられた本体部の下端面に開孔した吸着孔の近傍に、吸引孔を本体部の外部と連通させる側面開口部を設け、吸着孔が閉塞された状態においてこの側面開口部を閉塞し、吸着孔が非閉塞状態において側面開口部を開放する開閉手段を備えるたので、真空吸引状態を継続しながら真空吸着動作を自動的に制御することができ、タクトタイムを短縮しつつ安定した真空吸着動作を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の電子部品実装装置の平面図
【図2】本発明の一実施の形態の電子部品実装装置の移載ヘッドの構成を示す図
【図3】本発明の一実施の形態の電子部品実装装置の真空吸引系および電子部品吸着用ノズルの説明図
【図4】本発明の一実施の形態の電子部品吸着用ノズルの動作説明図
【図5】(a)本発明の一実施の形態の電子部品吸着用ノズルの吸着部の斜視図(b)本発明の一実施の形態の電子部品吸着用ノズル動作説明図
【図6】(a)本発明の一実施の形態の電子部品吸着用ノズルの吸着部の斜視図(b)本発明の一実施の形態の電子部品吸着用ノズル動作説明図
【図7】(a)本発明の一実施の形態の電子部品吸着用ノズルの吸着部の斜視図(b)本発明の一実施の形態の電子部品吸着用ノズル動作説明図
【図8】(a)本発明の一実施の形態の電子部品吸着用ノズルの吸着部の斜視図(b)本発明の一実施の形態の電子部品吸着用ノズル動作説明図
【符号の説明】
3 基板
8 移載ヘッド
8a 吸着ヘッド
10 吸着ノズル
10a 本体部
10b 吸引孔
10d 吸着孔
20,20A,20B,20C 吸着部
25,25A 電子部品
22、26,28 筒状部材
30 回転部材
Claims (1)
- 吸着ヘッドに装着されこの吸着ヘッドと連通した吸引孔から真空吸引することにより下端部に電子部品を吸着保持する電子部品吸着用ノズルであって、前記吸着ヘッドに装着されこの吸着ヘッドと連通する吸引孔が設けられた本体部と、この本体部の下端面に開孔し前記吸引孔と連通した吸着孔と、前記本体部に吸着孔の近傍に位置して設けられ前記吸引孔を本体部の外部と連通させる側面開口部と、吸着孔が閉塞された状態においてこの側面開口部を閉塞し、吸着孔が非閉塞状態において側面開口部を開放する開閉手段とを備えたことを特徴とする電子部品吸着用ノズル。
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