JP4099865B2 - 生理活性物質固定化用担体およびその製造方法 - Google Patents

生理活性物質固定化用担体およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、抗原、抗体、酵素等の生理活性物質、特に抗原又は抗体に代表される免疫活性物質を効果的に固定化するための担体と、その製造方法に関するものである。詳しくは、特に免疫反応を利用して例えば人体の体液中の微量物質を定量的かつ選択的に測定する免疫学的診断方法に用いられる担体とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、免疫活性物質等の生理活性物質はある選ばれた担体に固定化した態様で使用されることが多い。例えば工業用のバイオリアクター等では、有用な活性を有する酵素をガラスビーズやポリスチレン担体に固定化したうえで、該担体の充填槽に基質を流し込んで酵素反応生成物を取得している。
【0003】
これ以外にも、体液中の特に血清や尿に含まれる微量物質(例えば、甲状腺刺激ホルモン、インスリン等の甲状腺マーカー、IgE、HBsAg等の感染症マーカー、CA19−9のような癌性糖鎖抗原等の癌マーカー等)を検出したりその濃度を測定する方法として、従来より広く用いられている免疫測定法においても、抗体や抗原は、適当な担体に固定化した態様で使用されている。
【0004】
免疫測定法の中で現在最も多く利用され普及しているのが、酵素を標識として用いた酵素免疫測定(Enzymeimmunoassay 、以下EIAと略す)である。
【0005】
本発明では、サンドイッチ免疫測定法等で使用される担体を代表例として本発明を説明するが、これ以外にも本発明の担体は、上記したバイオリアクタ−をはじめ、生理活性物質を固定化した状態で使用するための担体として適用できる。
サンドイッチ免疫測定法は、まず定量したい物質(以下「抗原」という)に対する第一の抗体を吸着又は化学結合により担体に固定化させる(以下この固定化された抗体を「固定化抗体」という)。この固定化抗体とは異なる抗原のエピトープを認識する第二の抗体にラジオアイソト一プや酵素等により標識をした抗体(以下この標識された抗体を「標識抗体」という)を準備する。
【0006】
次にこれら固定化抗体及び標識抗体を含む溶液に、血清、尿などの被検液を加えて、抗原抗体反応を生じさせ、この被検液に含まれる抗原を標識抗体と固定化抗体でサンドイッチにした状態で担体上に捕捉させる。
【0007】
ここで、担体に固定された標識抗体−抗原−固定化抗体の結合物の量は、被検液中に含まれる抗原の濃度に比例するので、固定化担体を介して担体に捕捉された標識抗体と結合していない標識抗体を分離(B/F分離)し、担体上の標識量を測定することで、目的とする抗原濃度が測定できる。
【0008】
この時使用される担体は、例えばセルロ−ス等のペーパーディスク(特開昭61−21983号公報参照)や、クロマト用濾紙、セルロースアセテート膜、マトリックス上に均一に埋封されたシリカ微粉を利用する毛細管含有多孔質(特開昭59―90056号;特開昭61−228354号公報参照)、更には磁気感応性担体等がある。磁気感応性担体とは、例えば、球状化した熱可塑性樹脂の表面に一般に磁性体と呼ばれるフェライト等の磁気応答性粉体を担持させ、その表面をポリマーで被覆したものである。磁気感応性担体を使用した場合には、磁気を利用してB/F分離時の担体の分離、洗浄を容易にすると共に、振動磁界を作用させて反応液を撹拌し、測定感度を高めることが可能である。
【0009】
このような抗体固定化用の担体の基材として一般的に求められる条件としては次の(1)〜(4)がある。(1)抗体の固定化が可能であること、(2)標識抗体等の非特異的吸着が低いこと、(3)洗浄が容易に行なえること、そして (4)化学的、物理的に安定であること。
【0010】
これらの条件は、何等かの方法で抗体等が固定化でき、また固定化操作中及び固定化後において安定であることが担体基材に要求されることを意味している。
抗体固定化の方法として従来より多くの方法が知られている。例えば、クロマト用濾紙等のセルロース製シート物では、これをCNBrで活性化し、抗体と反応し得る活性基を導入する方法が最も代表的である。また、ガラスの担体基材に対しては、ガラスのシラノール基をシランカツプリング剤で化学修飾し、その感応基を介して抗体を固定化する方法が知られている。
【0011】
抗体固定化の別の方法として、吸着による方法がある。例えはポリスチレンは抗体吸着性の高いものとして知られている。ポリスチレンの抗体吸着性が高い理由は定かではないが、そのプラスチック表面の親水性疎水性のバランスが抗体の吸着性に適している為と考えられる。事実、ポリプロピレンには、抗体等の生体関連物質の結合能力が殆ど無い。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
免疫測定において、抗原や抗体を固定化した、水不溶性の担体が多用されている。このような測定方法において、結合物であるB型と遊離物であるF型の分離(B/F分離)の操作は一般に繁雑であり、迅速かつ正確な免疫測定を実施する上で大きな阻害要因となっている。
【0013】
従来の磁気感応性担体のように単に担体の表面に磁性感応性粒子を担持させた担体を用いた場合、B/F分離時の担体の分離や洗浄の際に、担体表面に担持させた磁性感応性粒子が剥離して、レスポンスの低下やバックグランドの上昇を招き、測定感度が低下することがある。
【0014】
化学結合による抗体固定化においては、担体であるクロマト用濾紙等のセルロース製シート物をCNBrで活性化し、抗体と反応し得る活性基を導入する方法が最も代表的な方法である。しかし、この方法では使用するCNBrが猛毒性であるという問題がある。
【0015】
また、ガラスの担体基材に対しての化学結合による抗体固定化においては、ガラスのシラノール基をシランカツプリング剤で化学修飾し、さらにその感応基を介して抗体を固定化する方法も知られているが、この方法は、工程が複雑であると共に、ガラス繊維濾紙のようなもろい基材には適用できないという問題がある。なお化学結合による抗体固定化方法では、担体表面を化学処理する必要があり、それが不均一な場合、測定の再現性、精度に問題が生じる。
【0016】
吸着による抗体固定化の方法の場合、例えばポリスチレンが抗体吸着性の高いものとして知られていることは前述した。ポリスチレン等で担体を製造する場合には、適当な鋳型を用いて均一な大きさの担休を製造する方法がある。しかし、鋳型を使用して球状ポリスチレン等を製造し、これに磁性物質を融着させる方法等では、鋳型を製造するのに時間とコストを要する。しかも、一種類の鋳型からは一種類の担体(一定の大きさの担体)しか製造できないことから、異なる大きさの担体を使用する場合には鋳型から製造し直さなければならないという課題がある。
【0017】
またこの方法では、担体表面が比較的滑らかであるという課題がある。表面が滑らかであると、担体の比表面積が小さい為、抗体や抗原等の生理活性物質を吸着する能力が小さく、結果として免疫制定の感度が不十分となってしまう。
【0018】
このような課題を解決するため、担体表面を粗面化する技術も提案されているが、工業的レベルに至っておらず解決されるべき課題がある。
【0019】
例えば、酸化アルミニウム等を研磨剤として使用し、成型した担体と共に撹拌する等の操作を行う技術によつても表面の粗面化は達成されるが、この撹拌の操作は混合機等の大型の機器が必要であるためにコストがかかり、また、担体を完成するまでに時間がかかるという課題がある。しかも、このような方法では、研磨剤の量、撹拌時間、撹拌温度等の条件を厳密に管理しなければならず、これを怠ると、研磨の過不足が生じ、比表面積が高くできなかったり、担体の形がゆがんだりしてしまうことがある。
【0020】
このように、ポリスチレンは、加工可能な形状が限定されており、列えば濾紙状やスポンジ状のものを作成することは実際的でない。
【0021】
また免疫測定用の担体は、測定の実施に重要な係わりをもつものであるが、測定様式等や条件によって使用できる担体基材が限定されるなど、その素材、形態等がかなり制限されるのが現状である。
【0022】
例えば、球状担体の場合には、一定数の担体を反応容器等に分注する場合、分注精度を上げるためには真球性が良好であることが要求される。担体への固定化量(抗原、抗体等)を増し、反応性を向上させるには、担体の表面積が大きく、且つ均一にする必要がある。しかしながら、このような要求を満たした担体を、容易且つ安価に製造し提供されていないのが現状である。
【0023】
本発明は、前記のような問題点を解決するためになされたものであり、その目的の―つは、抗原、抗体等の生理活性物質を固定化して免疫反応に用いるに優れた性質を有する抗体等の固定化用担体とその製造方法を提供することにある。また本発明の別の目的は、製造が容易で、かつ安価に提供できる抗体等の固定化用担体とその製造方法を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、免疫測定用担体について以上のような従来技術が有する課題を鑑みて鋭意検討した結果、カルボン酸ビニル系共重合樹脂のケン化物を巧みに使用することにより、多量の抗原や抗体を固定化し得る担体と、その担体を簡便に、多量に且つ安定的に製造できる方法を見出だし、遂に本発明を完成するに至った。 即ち本発明は、カルボン酸ビニル系共重合樹脂のケン化物中に、磁性応答粉体を含有する表面が粗面な任意の形状の生理活性物質固定化用担体である。
【0025】
また本発明は、カルボン酸ビニル系共重合樹脂に、磁性応答粉体を練込み切削する第一の工程、磁性応答粉体を練込んだ前記樹脂を、水溶性高分子分散剤を添加した該樹脂を溶解しない溶媒中に分散して加熱し、実質的に真球とする第二の工程、球状化した前記樹脂を、固体分散剤を加えた該樹脂を溶解しない溶媒中、もしくは固体分散剤を加え気相中で強制流動を与えながら加熱し、該樹脂表面に固体分散剤を熱融着させる第三の工程、カルボン酸ビニル系共重合樹脂のカルボン酸ビニル基をアルカリ剤でケン化して、ビニルアルコール基に転化する第四の工程、固体分散剤が熱融着した前記樹脂を酸で処理して、樹脂表面に融着している固体分散剤を溶解し、樹脂の表面を粗面化する第五の工程よりなる生理活性物質固定化用担体を製造する方法である。
【0026】
さらに本発明は、カルボン酸ビニル系共重合樹脂に、磁性応答粉体を練込む第一の工程、磁性応答粉体を練込んだ前記樹脂を、水溶性高分子分散剤を添加した該樹脂を溶解しない溶媒中に分散して加熱し、実質的に真球とする第二の工程、球状化した前記樹脂を、固体分散剤を加えた該樹脂を溶解しない溶媒中、もしくは固体分散剤を加えた気相中で強制流動を与えながら加熱し、該樹脂表面に固体分散剤を熱融着させる第三の工程、固体分散剤が熱融着した前記樹脂を酸で処理して、樹脂表面に融着している固体分散剤を溶解し、樹脂の表面を粗面化する第四の工程、カルボン酸ビニル系共重合樹脂の酢酸ビニル基をアルカリ剤でケン化して、ビニルアルコール基に転化する第五の工程よりなる生理活性物質固定化用担体を製造する方法である。以下本発明をサンドイッチ免疫測定方法用の担体を代表例として詳細に説明する。
【0027】
本発明で実施の対象となる共重合体としては塩化ビニル−酢酸ビニル、塩化ビニル−プロピオン酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル−プロピオン酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル、ビニルピロリドン−酢酸ビニルなどのビニル系共重合体である。さらに酢酸セルロース、酢酸−プロピオン酸セルロース、酢酸−酪酸セルロース等のセルロース系重合体も用いることができる。これらの内、エチレン−酢酸ビニル共重合体が性質上、製造操作上、経済上最も好適である。
【0028】
本発明の担体は、その比表面積と、基材樹脂のカルボン酸ビニル系共重合体のケン化率および重合度を制御することにより、強固に多量の抗原や抗体を固定化し得ると言う特徴を有している。
【0029】
また従来の担体の化学処理は、その担体の表面のみに対して行われる為、それが不均一となり、測定の再現性、精度に問題が生じる場合がある。
【0030】
これに対して、本発明の担体は、カルボン酸ビニル系共重合樹脂を部分もしくは完全ケン化したものを基材として用いる為、表面から内部に至るまで共重合組成、ケン化率および重合度が比較的均一であり、抗原や抗体の固定化にむらが生じ難く、測定の再現性、精度に優れるという特徴がある。
【0031】
熱可塑性樹脂の表面に磁性体を担持し、その表面をポリマーで被覆した磁気感応性担体は、B/F分離時の担体の分離、洗浄を容易にすると共に、振動磁界を作用させて反応液を撹拌し、測定感度を高めることが可能である。反面、その磁性体の一部が測定操作中に脱落し、測定精度を悪化させる。本発明の担体は、磁性体を完全に樹脂中に埋没させ、かつ、その磁性体量を制御することにより、担体の磁性応答性を最適に維持し、かつ測定操作中、磁性体の脱落を防止した担体である。このことにより、本発明の担体は、B/F分離が容易で且つ測定感度が高く測定精度に優れる。
【0032】
担体の製法においては、容易に真球性が高く比表面積が大きい球状の玉(以下、元玉と略す)を安価に大量に製造できる特徴を有している。
【0033】
本発明の担体の基材樹脂はカルボン酸ビニル系共重合樹脂のケン化物である。樹脂の重合比率および、その重合度は特に制限されず、使用する生体関連物質との親和性が最良となる物性に調節する。この親和性と担体の製造操作性の容易さを兼ね備えたものとして、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂が例示できる。さらに好適なものとして酢酸ビニル含量15〜30%で融点(示差走査熱量測定:DSC法)が80℃以下のエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂が例示できる。
【0034】
エステル結合部のビニルアルコールへの転化割合であるケン化率は5〜100%が好ましく、より好ましくは50〜95%であり、使用する生理活性物質との親和性が最良となるように調節する。ケン化率が低すぎると、保存時や輸送時の圧力、振動、熱等の物理的力により、担体の機械的強度や熱安定性が低下する。
基材樹脂中に含有させる磁性応答粉体は、外部磁界に対し磁性応答を示すものであれば特に制限されないが鉄、ニッケル、鉄−コバルト、珪素鋼、フェライト、およびマグネタイトが入手容易で磁気応答性も強く、好ましい粉体として例示できる。
【0035】
磁性応答粉体の平均粒子径は0.01〜10μmが望ましい。粒子径が0.01μm未満の場合、粉体の凝集性が増加し、基材樹脂中への均一分散性が低下したり、磁性応答特性が減少したりする。また10μmより大きいと基材樹脂中への均一分散性が低下する。
【0036】
基材樹脂中への均一分散性が低下すると、担体個々の性能にバラツキが生じる為、測定感度、精度の低下につながる。
【0037】
担体中の磁気感応性粉体含量は、担体流動のために作用させる磁界の強度、担体の寸法、重量等により異なるが、一般的には担体質量の1〜80wt%、好ましくは5〜40wt%がよい。1重量%より小さいと担体の磁性応答特性が低下し、B/F分離性、測定感度が低下する。逆に80重量%よりも大きいと樹脂へ磁性応答性粉体を練込む際の樹脂粘度が上昇し製造操作性が低下する。
【0038】
担体の表面は粗面化されていることを必須とする。表面が粗面化されていないと、担体の比表面積が小さくなり、生理活性物質の固定化量が著しく減少し、測定感度、および精度が悪化する。
【0039】
担体の大きさや形状に制限はない。任意の大きさや形状を選択できる。しかしながら免疫測定精度の向上、測定時間の短縮の面から、運動特性に優れる球状であることが望ましい。担体の平均粒子径は0.05〜10mmが好ましく、これが小さくても、大きくても、粒子形状の制御および球状化操作がしづらくなる。
本発明の担体の製造方法は、基本的に5つの工程よりなる。第1の工程は担体に磁性応答性を持たせる工程、第2の工程は担体を球状化する工程、第3の工程は固体分散剤を担体に融着するための工程、第4の工程は酢酸ビニルをケン化する工程、第5の工程は担体表面に融着している固体分散剤を溶解又は脱離させ担体の表面を粗面化し、担体の比表面積を増加する工程である。
【0040】
ここで、第4の工程と、第5の工程は用いるカルボン酸ビニル共重樹脂のケン化率、重合比率、その重合度、そして用いる固体分散剤の種類により、前後逆にしても良い。
【0041】
第一の工程は、具体的には原料となるカルボン酸ビニル系共重合樹脂ペレットと磁性粉体をタンブラー等を用いて加熱混合し、ベント式押出機等でストランドとし、これを水冷ペレタイザー等で切削し、所定の大きさのペレットを製造することで達成される。このペレットの作製時の混合により磁性物質は、担体内部に均一に含有させることができる。
【0042】
担体を構成する基材となるカルボン酸ビニル共重樹脂の重合比率および、その重合度は特に制限されず、使用する生理活性物質との親和性が最良となる様に調節することが望ましい。この親和性と担体の製造操作性の容易さを兼ね備えたものとして、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂が例示できる。さらに好適なものとして酢酸ビニル含量15〜30%で融点(示差走査熱量測定:DSC法)が80℃以下のエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂が例示できる。
【0043】
磁性応答粉体としては、鉄、ニッケル、鉄−コバルト、珪素鋼、フェライト、およびマグネタイトから選ばれた少なくとも一種以上の粒径が0.01〜10μmの粉体を好ましく用いることができる。この中で平均粒子径0.01〜1μmの市販マグネタイト(四三酸化鉄)が特に好ましく、市販品がそのまま使える。
担体中への磁性物質の含有量(担持量)は、担体流動のために作用させる磁界の強度、担体重量、形状等により適宜決定することができるが、一般的には1〜80wt%、好ましくは5〜20wt%である。
【0044】
担体を球状化する第2の工程は、具体的には、磁性応答粉体を練込んだ前記樹脂ペレットを、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子分散剤を添加した該樹脂を溶解しない溶媒中にて該樹脂の融点から融点よりも30℃高い温度範囲で分散状態にて加熱する事によって達成される。
【0045】
この時の処理時間は0.5〜48時間で十分である。短い時間では担体の球状化が十分でなく、長すぎても、時間の割に、球状化効果は大きくできない。
【0046】
該樹脂を溶解しない溶媒としては、操作や洗浄の容易さから水が例示できる。
ポリビニルアルコール(以下、PVAと略す)等の水溶性高分子分散剤の添加量は0.05%〜2重量%である。少ないとスラリー中での樹脂の分散性が低化し樹脂同士の融着が発生し易くなる。多すぎると、後の洗浄においてポリビニルアルコールの除去効率が低化し経済性が減じる。
【0047】
溶媒と樹脂の割合は樹脂が溶媒に分散できればよく、通常、溶媒/樹脂=0.3〜100、より好ましくは1〜5重量部である。
【0048】
加熱および撹拌に使用する装置は、特殊なものは必要とせず、オートクレーブや通常のジャケット加熱器もしくはコイル加熱器およびプロペラ型撹拌機を備えたものを使用できる。系の分散状態は液が流動している状態であればよく、穏やかな撹拌で達成できる。
【0049】
第3の工程で使用できる固体分散剤として炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウムを挙げることができ好適に使用できる。
【0050】
固体分散剤と樹脂との割合は、固体分散剤/樹脂=0.005から0.5(重量比)の範囲で使用することができる。固体分散剤/樹脂が少なすぎると、後の工程で担体表面に融着している固体分散剤を溶解させた時の担体表面の粗面化が減少し比表面積が減じる。これは、生理活性物質の担体への固定化量の減少、測定感度、および精度の低化につながるばかりでなく、樹脂同士の融着が発生し、担体の製造操作性が減じる。固体分散剤/樹脂=0.5より大きすぎると、後の工程で担体表面に融着している固体分散剤を溶解させた時、担体の比表面積が増大しすぎて、抗体を固定化するとその利用効率が低下し、経済性が減少する。又、担体表面の強度が低下し担体の保管、輸送時、生理活性物質の担体への固定化操作時に担体の表面が損傷を受けやすくなる。
【0051】
固体分散剤を担体に融着させる為には、前記の条件にて固体分散剤を加え、該樹脂を溶解しない溶媒中、もしくは気相中にて撹拌しながら該樹脂の融点から融点よりも30℃高い温度範囲にて加熱することによってより容易に達成される。
処理時間は0.5〜48時間が適切である。短すぎると固体分散剤の融着量が減少する。長すぎても、固体分散剤の融着量の増加は大きくなく、経済性が減じる。
【0052】
該樹脂を溶解しない溶媒を使用する場合には、第2の工程における溶媒と同じものが使用できる。この場合の、溶媒と樹脂の割合は樹脂が溶媒に分散できればよく、通常、溶媒/樹脂=0.3〜100、より好ましくは溶媒/樹脂=1〜5重量比である。
【0053】
溶媒中に固体分散剤を分散する際には、適宜界面活性剤を用いることができる。界面活性剤の種類は固体分散剤を均一に溶媒中に分散するものであれば特に制限されないがドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、Tween20、Triton−X等が例示できる。
【0054】
加熱および撹拌に使用する装置は、第3の工程の場合も特殊なものは必要とせず該樹脂を溶解しない溶媒中で撹拌する場合には、オートクレーブや通常のジャケット加熱器もしくはコイル加熱器およびプロペラ型撹拌機を備えたものを使用でき、空気中で加熱する場合にはドラム又はキルン型の加熱撹拌機が使用できる。撹拌は担体が流動している状態を維持する為、必要である。撹拌を行わないと担体同士の融着が発生し、担体の製造が困難になる。
【0055】
第3の工程後、熱融着樹脂を、分級処理してもよい。分級処理の目開きとしては平均粒子径が0.05〜10mmとなるように選ぶことがより好ましい。分級操作は湿式篩を用いるか、又は洗浄乾燥処理した後、ロータリーペレット選別機や通常の篩等を用いて行うことができる。
【0056】
第4の工程は、樹脂をアルカリ剤を溶解した溶液で処理し、該樹脂中のエステル結合部の一部もしくは全部をケン化して、ビニルアルコール基、に転化することで達成される。
【0057】
エステル結合部のビニルアルコールへの転化割合であるケン化率は5〜100%が好ましく、より好ましくは50〜95%であり、使用する生理活性物質との親和性が最良となるように調節する。ケン化率が低すぎると、保存時や輸送時の物理的強度、機械的強度や熱安定性が低下するので好ましくない。
【0058】
アルカリ剤は、アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩が好ましく、より好ましくは水酸化ナトリウムである。水酸化ナトリウムを用いる時、溶液中の水酸化ナトリウム濃度、処理温度、処理時間によりケン化率が調節できる。この水酸化ナトリウム溶液と樹脂の割合は樹脂が該溶液に分散できればよく、通常、溶液/樹脂=0.3〜100、より好ましくは溶液/樹脂=0.5〜5重量比の範囲から選択する。この工程を効率良く実施する為には、同時に撹拌を実施することが好ましい。加熱および撹拌に使用する装置は、第2の工程で用いたものと同一のものが使用できる。
【0059】
第5の工程は、前記樹脂を酸で処理して、樹脂表面に融着している固体分散剤を溶解して、樹脂の表面を露出させることにより、達成できる。
【0060】
酸の使用量は、第3の工程で融着させた固体分散剤を溶解するのに理論上必要な量の1〜10倍が好ましい。少ないと固体分散剤の溶解がやや低下し、樹脂の比表面積が減少する。多すぎると樹脂の表面が変質し、生理活性物質の固定化量が減少することになる。酸の種類としては、固体分散剤を溶解できるものであれば、特に制限されないが、塩酸、硝酸、硫酸、燐酸、酢酸およびそれらの混合物等が例示できる。酸は希釈して1〜10重量%の濃度で用いることが望ましい。濃度が低すぎると固体分散剤の溶解速度が遅くなり、操作効率が低化する。高すぎると樹脂表面が変質し、生理活性物質の固定化量が減少する。酸を希釈する溶媒としては、酸に対して溶解度をもつものであれば特に制限ず、水又はメタノールが好適である。
【0061】
酸溶液と樹脂の割合は樹脂が酸溶液に分散できればよく、通常、酸溶液/樹脂=0.3〜100、好ましくは0.5〜5重量比である。第5の工程を効率良く実施する為には、同時に撹拌を実施することが好ましい。温度は樹脂の融点以下で行うと良い。融点以上で洗浄を行うと樹脂材料がやや変性したり、やや形状が変化する。処理時間は1分〜10時間が好ましい。短すぎると十分に固体分散剤が除去されない。長すぎると、担体表面の形状が担体同士の衝撃や摩擦の為やや劣化する。該樹脂を溶解しない溶媒を使用する場合には、第2の工程における溶媒と同じものが使用できる。加熱や撹拌に使用する装置は、第2の工程で用いたものと同一のものが使用できる。
【0062】
各工程の終了後、再現性、操作性を高め、不純物の混入を防止する為、その都度洗浄を行うことが好ましい。洗浄に使用する溶媒は、樹脂や固体分散剤を溶解しないものであれば、特に制限されないが水、希塩酸メタノール溶液もしくはメタノールが好ましい。溶媒量は樹脂に対して等量から10倍量が好ましい。洗浄回数も特に制限されないが、1回から20回が望ましい。温度は樹脂の融点以下で行うと良い。高いと樹脂材料がやや変性したり形状変化をおこす。
【0063】
以上の5つの工程を行うことにより、本発明の生理活性物質固定化用担体を得ることができる。
【0064】
以上の説明は、免疫測定方法の中でも主としてサンドイッチ免疫測定法を代表例として本発明の担体及びその製造方法を説明したが、本発明の担体はかかる用途以外ににも、生理活性物質の固定化用の担体として、幅広く適用できる。
【0065】
【発明の効果】
本発明の担体は抗原、抗体等の生理活性物質を固定化して免疫反応に用いるに優れた性質を有する抗体等の固定化用の担体であり、実用上極めて有用である。
本発明の生理活性物質固定化用担体は、サンドイッチ法等の免疫測定に使用でき、臨床的に現在用いられている生体試料中の微量測定法に広く応用することができる。
【0066】
本発明の担体の製造方法は、製造が容易で、大量生産に適しており、かつ安価であり、工業的である。
【0067】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0068】
実施例1
エチレンー酢酸ビニル共重合体(東ソー株製ウルトラセン710、以下EVAと略す)200kgにタンブラーを平均粒子径約0.2ミクロンの四三酸化鉄を成分とするマグネタイト(チタン工業株製)を12w/w%の割合で均一に混合し、ベント式押出機(ナカタ二機械製)を用いて、マグネタイト練り込みEVAストランドにし、水冷ペレタイザー(勝製作所製)で重量約1.8〜2mg程度のペレットにして第1の工程を行った。
【0069】
撹拌機付き反応器(容量20L)の中に、0.5重量%ポリビニールアルコール(平均重合度2000)(以下、PVAと略す)水溶液12Lを入れ、そこに、第一の工程で製造したペレットを7800gを添加して97℃で5時間、200RPMにて撹拌して第2の工程を行い、EVAを球状化した。
【0070】
第2の工程の終了したEVAを12Lの水にて5回洗浄した。
【0071】
実施例2
撹拌機付き反応器(容量20L)の中に、水12Lとドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム6g、平均粒子径10μmの炭酸カルシウム360gおよび実施例1で得たEVA7670gを入れ、97℃で2時間、200RPMにて撹拌して第3の工程を行い、EVA表面に炭酸カルシウムを融着させた。炭酸カルシウム融着量はEVAに対し2.7重量%であった。
【0072】
第3の工程の終了したEVAを12Lの水にて5回洗浄した後、脱水処理し空気流通下で1日乾燥させた。乾燥の終了したEVAを全量ロータリーペレット選別機により分級処理して第4の工程を行うことにより、平均粒子径が1.5mmの球状EVAを得た。
【0073】
撹拌機付き反応器(容量20L)の中に、第4の工程が終了したEVAを2243gと5重量%塩酸メタノール液1800gを入れ、室温にて10分150RPMで撹拌し第5の工程を行った。炭酸カルシウムの溶解率は100%であった。 第5の工程の終了したEVAを1800gのメタノールで1回、2500gの水にて5回洗浄した後、脱水処理し空気流通下で1日乾燥させた。
【0074】
実施例3
撹拌機付き反応器(容量20L)の中に、1モル/LのNaOHメタノール溶液5400gと実施例2で得たEVA2243gを入れ、60℃で20時間、350RPMにて撹拌して第6の工程を行い、EVAのケン化を行った。
【0075】
EVAのケン化率は100%であった。
【0076】
第6の工程の終了したEVAを1800gの5重量%塩酸メタノール溶液で1回、1800gのメタノールで1回、2500gの水にて5回洗浄した後、脱水処理し空気流通下で1日乾燥させ、本発明の生理活性物質固定化用担体を得た。
実施例4
撹拌機付き反応器(容量20L)の中に、水12Lとドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム6g、平均粒子径10マイクロメートルの炭酸カルシウム360gおよび実施例1で得たEVA7670gを入れ、97℃で2時間、200RPMにて撹拌して第3の工程を行い、EVA表面に炭酸カルシウムを融着させた。炭酸カルシウム融着量はEVAに対し2.7重量%であった。
【0077】
第3の工程の終了したEVAを12Lの水にて5回洗浄した後、脱水処理し空気流通下で1日乾燥させた。乾燥の終了したEVAを全量ロータリーペレット選別機により分級処理して第4の工程を行うことにより、平均粒子径が1.5mmの球状EVAを得た。
【0078】
撹拌機付き反応器(容量20L)の中に、1モル/LのNaOHメタノール溶液5400gと第4の工程を行うことにより得た、平均粒子径が1.5mmの球状EVAを2243gを入れ、60℃で20時間、350RPMにて撹拌して第6の工程を行い、EVAのケン化を行った。EVAのケン化率は100%であった。
【0079】
撹拌機付き反応器(容量20L)の中に、第6の工程が終了したEVAを2243gと5重量%塩酸メタノール液1800gを入れ、室温にて10分150RPMで撹拌し第5の工程を行った。炭酸カルシウムの溶解率は100%であった。 第5の工程の終了したEVAを1800gのメタノールで1回、2500gの水にて5回洗浄した後、脱水処理し空気流通下で1日乾燥させ、本発明の生理活性物質固定化用担体を得た。
【0080】
実施例5
撹拌機付き反応器(容量20L)の中に、水12Lとドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム6g、平均粒子径3μmの水酸化カルシウム360gおよび実施例1で得たEVA7670gを入れ、97℃で2時間、200RPMにて撹拌して第3の工程を行い、EVA表面に水酸化カルシウムを融着させた。水酸化カルシウム融着量はEVAに対し1.8重量%であった。
【0081】
第3の工程の終了したEVAを12Lの水にて5回洗浄した後、脱水処理し空気流通下で1日乾燥させた。乾燥の終了したEVAを全量ロータリーペレット選別機により分級処理して第4の工程を行うことにより、平均粒子径が1.5mmの球状EVAを得た。
【0082】
撹拌機付き反応器(容量20L)の中に、1モル/LのNaOHメタノール溶液5400gと第4の工程を行うことにより得た、平均粒子径が1.5mmの球状EVAを2243gを入れ、60℃で20時間、350RPMにて撹拌して第6の工程を行い、EVAのケン化を行った。EVAのケン化率は100%であった。
【0083】
撹拌機付き反応器(容量20L)の中に、第6の工程が終了したEVAを2243gと5重量%塩酸メタノール液1800gを入れ、室温にて10分150RPMで撹拌し第5の工程を行った。水酸化カルシウムの溶解率は100%であった。
【0084】
第5の工程の終了したEVAを1800gのメタノールで1回、2500gの水にて5回洗浄した後、脱水処理し空気流通下で1日乾燥させ、本発明の生理活性物質固定化用担体を得た。
【0085】
比較例1
ウォーターストランド法により得た平均重量1.4mgのエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)ペレット(東ソー(株)製)を特願昭61−38279号に記載された方法に従って真球化しフェライト(東ソー(株)製)を熱融着させ、1.4〜1.6mmの篩いにより篩分した後、グリシジルメタクリレート(GMA)でコートし、更に苛性ソーダ/メタノール溶液により表面層のエポキシ基を開環させてジオールにし、生理活性物質固定化用担体を得た。
【0086】
実施例6
実施例1〜5で製造した本発明の担体と、比較例1のようにして製造した担体を使用して免疫測定を実施した。
【0087】
担体への抗体の固定化
担体2000個を、4mlの0.1M炭酸ナトリウム緩衝液pH9.5に懸濁し、抗TSH(甲状腺刺激ホルモン)モノクローナル抗体を250μg加え、室温で16時間振鏝した。リン酸・生理食塩水で5回洗浄した後、0.5%牛血清アルブミン、0.1Mリン酸緩衝液pH7.5中に室温で3時間懸濁し、担体表面に吸着部位のブロッキングを行なった。
【0088】
TSHの酵素免疫測定
抗TSHモノクローナル抗体を固定化した担体の12個づつを、直径10mm、高さ10mmのポリプロピレン製カップに入れた。これに、上記担体に固定化した抗体とは異なるエピトーブを認識する抗TSHモノクローナル抗体−アルカリ性 フォスファターゼ結合体を牛血清で希釈した溶液50μlと、既知濃度のTSHを含む標準ヒト血清100μlを分注し、マグネチックスターラを用いて37℃で40分間担体を撹拝させながら反応させた。
【0089】
0.1%ツイーン20(Tween20)・リン酸緩衝液で5回洗浄したあと、1mMの4メチルウンベリフエリルリン酸溶液pH10.0を100μlを加え、37度で10分間振鏝した。次いで、1MのEDTA(エチレンジアミン四酢酸)を含む0.14Mのリン酸緩衝液を500μl加えて反応を停止させた。
【0090】
反応を停止させた液を、励起波長360nm、蛍光波長450nmで蛍光強度を測定し、その結果を第1表に示した。
【0091】
【表1】
Figure 0004099865
【0092】
表1からは、本発明により製造した生理活性物質固定化用担体は、従来の方法により製造した生理活性物質固定化用担体に比べシグナルが高く、またS/N比も改善されており、本発明の生理活性物質固定化用担体を用いることにより、感度精度の高い免疫測定を実施できることが分る。
【0093】
なお表1中Posiの欄は50uIU/mlの濃度のTSHを含む生体血清試料溶液についての結果であり、Zeroの欄は0uIU/mlの濃度のTSHを含む生体血清試料溶液についての結果である。Posi/Zeroの欄はPosi値/Zero値の値、即ちS/N比を示している。

Claims (7)

  1. エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂のケン化物中に、磁性応答粉体を含有する表面が粗面な任意の形状を有した、反応性官能基が導入されていない生理活性物質固定化用担体。
  2. 導入される生理活性物質が抗原又は抗体である、請求項1の生理活性物質固定化用担体。
  3. エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂のケン化率が5〜100%であることを特徴とする請求項1又は2の生理活性物質固定化用担体。
  4. 磁性応答粉体が鉄、ニッケル、鉄−コバルト、珪素鋼、フェライト、マグネタイトより選ばれた少なくとも1種であり、且つその平均粒子径が0.01〜10μmであることを特徴とする請求項1〜いずれかの生理活性物質固定化用担体。
  5. 担体が磁性応答粉体を1〜80重量%含有することを特徴とする請求項1〜いずれかの生理活性物質固定化用担体。
  6. 担体が平均粒子径0.05〜10mmの任意の形状であることを特徴とする請求項1〜いずれかの生理活性物質固定化用担体。
  7. 担体が球状であることを特徴とする請求項1〜いずれかの生理活性物質固定化用担体。
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