JP4098475B2 - ビタミンb6についての均一系酵素アッセイおよびh2s検出における改良 - Google Patents

ビタミンb6についての均一系酵素アッセイおよびh2s検出における改良 Download PDF

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Description

【0001】
(関連出願の引用)
本願は、米国特許出願第09/340,991(1999年6月28日出願)の一部継続出願であり、その内容は、参考として本明細書中に援用される。本願はまた、仮出願番号60/118,031(1999年2月1日出願)からの優先権を主張する。
【0002】
(技術分野)
本発明は、ビタミンB6についてのアッセイに関する。ビタミンB6の活性型は、ピリドキサール5’−ホスフェートである。そして本発明は、蛍光を使用することによる、H2Sの検出における改良に関する。より具体的には、本発明は、ホモシステイナーゼのアポ酵素を使用して、生物学的流体中のピリドキサールホスフェート濃度を測定するためのキットおよび方法に関する。本発明はまた、ジアルキルフェニレンジアミンおよび酸化剤とのH2Sとの反応により生成される複合体の蛍光を測定することにより、このようなアッセイ、および同様にホモシステインについてのアッセイの感度を改良することに関する。
【0003】
(背景技術)
PCT公開 WO99/05311は、生物学的流体レベルに対して十分な、システインと比較してホモシステインに対して高い特異性を有するホモシステイナーゼ酵素を使用する、生物学的サンプルにおける高特異性ホモシステイナーゼアッセイを記載する。これは、生理学的流体中のホモシステイン自体の有効な測定としての、システインおよびホモシステインの両方に由来する、これらの酵素により生成される共通の生成物(H2S)の測定を可能にする。生成されるH2Sは、上記の出願に記載されるような種々の方法で測定され得る。今回、このアッセイの感度が色素生産性試薬およびN,N−ジアルキルp−フェニレンジアミンおよびフェリシアン化カリウムのような酸化剤と硫化水素とにより形成される複合体の蛍光を測定することにより改良され得ることが見出された。反応生成物(3,7−(ビスジアルキルアミノ)フェノチアジン−5塩化物)は、吸光度によるか、または蛍光の励起および測定により測定され得る。
【0004】
この蛍光の測定はまた、ピリドキサール5’−ホスフェートについて本明細書中に記載されるアッセイにおいて有用である。
【0005】
ピリドキサール5’−ホスフェート(PLP)は、ビタミンB6の生物学的に活性な形態である。PLPは、アミノ酸代謝および脂肪酸代謝に関与する多くの必須酵素(メチオニナーゼおよびホモシステイナーゼを含む)の補因子である。PLPが補欠分子族であるさらなる酵素としては、グリコーゲンホスホリラーゼ、ならびにすべてのアミノトランスフェラーゼが挙げられる。PLPはまた、脱炭酸、脱アミノ、ラセミ化、アミノ基転移およびアミノ酸のα炭素原子でのアルドール切断に関与する。これらの酵素は、活性化であるためにPLPに依存し、それゆえPLPは、重要な代謝因子である。PLPは、ビタミンB6から誘導され;ビタミンB6は、ヒトを含むほとんどの哺乳動物によっては合成されない。従って、このビタミンは、最も一般に食餌で供給される。疫学的研究は、PLPの不足が心血管疾患由来の死亡率に対する最も強力な栄養性の相関現象であることを示した。ビタミンB6の不足は、皮膚炎および神経障害のような症状を生じる。
【0006】
代謝におけるPLPの関与、および種々の疾患状態におけるPLPの不足を考慮すると、ビタミンB6のレベルおよびB6の状態の判定のための複数の方法が当該分野で公知である。
【0007】
Saccharomyces carlsbergensis(S.uvarum)、Streptococcus faeciumおよびLactobacillus caseiを用いた微生物アッセイは、血液および尿中のB6の種々の形態を測定するために使用されてきた。シアン化物複合体への変換、またはアントラニル酸メチルのような蛍光団との縮合、続いての還元の後の、尿中の4’−ピリドキシン酸および血中PLPの蛍光定量アッセイもまた使用される。4’− ピリドキシン酸はまた、HPLCにより測定され得る。血漿中のPLP濃度はまた、チロシンデカルボシキラーゼのアポ酵素形態を使用して、標識チロシンからの放射性標識チラミンの形成を測定することにより測定され得る。基準区間は、5〜30ng/mlの血漿である(Reynolds,R.D.、Fed.Proc.(抄録番号2185)(1983)42:665)。このアッセイの形態はまた、American Laboratory Products Company,Ltd(Windham,New Hampshire 03087)製の「ALPCO」キットとして市販される。
【0008】
血液トランスアミナーゼは、ビタミンB6の状態の指標として使用されてきた。血清中のこの酵素活性は、B6の欠乏において抑制される。しかし、これらの酵素の放出は、細胞死を反映し、そして種々の組織における分解は、可変性の原因となる。アスパラギン酸およびアラニンのアミノトランスフェラーゼの赤血球レベルは、ビタミンB6状態のより良い指標を提供する(Briggs,M.編 Vitamins in Human Biology and Medicine、Boca Raton,FL,CRC Press,Inc.、1981)。
【0009】
L−トリプトファンの経口負荷(2〜5g)後の、尿中のトリプトファン代謝産物(例えば、キサンツレン酸)の測定もまた、B6の状態を表すために使用されてきた。正常なレベル(25mg/d)を超えるキサンツレン酸の量は、ビタミンB6欠乏を表す。メチオニン負荷試験もまた利用されている(Briggs,M.、引用書中、Brown,M.L.編 Present Knowledge in Nutrition.第6版 Washington,D.C.、International Life Sciences Institute−Nutrition Foundation、1990)。アミノ酸分析により測定されるシステインスルフィン酸に対するシスタチオニンの比は、3gのメチオニン負荷後、B6欠乏患者の24時間後の尿において上昇する。
【0010】
心血管疾患におけるビタミンB6の役割の認識の増加、および心血管疾患からの危険性について患者をスクリーニングする公衆衛生の目的を考慮すると、患者におけるPLP/ビタミンB6のレベルを測定するために使用され得る、より便利でかつ信頼のおける分析手順に対して重大な必要性が存在する。減少したPLP/ビタミンB6の濃度が特定の疾患状態に対する危険性について個体を判定するこれらの場合、および減少したPLP/ビタミンB6の濃度が現存の疾患状態の検出可能な副生成物である場合の両方において、このような手順は、相当な医学的利点を提供することが期待される。
【0011】
本発明において有用である酵素は、例えば、補因子がホモシステインの検出のためのアッセイにおける使用のために与えられる形態で開示される。Hoffman,R.M.ら Netherlands Journal of Medicine(1998)52(補遺)S41およびPCT公開公報WO98/07872。しかし、本明細書中に記載されるアッセイは、補因子の非存在下、すなわちそのアポ酵素形態でこの酵素を使用する。
このような分析手順は、発症が他の手順により検出され得る前に、心血管疾患への患者の感受性を推測することによる、大きな利点を提供する。この点において、大きな利点は、一般的な集団の広範なスクリーニングに、そして特に、別の方法で心血管疾患の危険性があると推測されている患者にこのような手順を適合させることにより達成される。従って、このアッセイが、使用することが簡便で、単純でかつ廉価であることは、非常に重要である。本発明は、臨床設定における使用のための診断キットを含むこのような方法を提供する。
【0012】
(本発明の開示)
本発明は、被験体由来の尿、組織流体、血液、全血、血清または血漿のような生物学的サンプル流体中のPLPレベルを検出し得るアッセイを提供する。従って、本発明の方法は、心血管疾患の危険性を評価するために有用である。本発明の方法はまた、PLP/B6を測定する方法においてのみでなく、色素生産性試薬を使用して、所望の被検体の生成物および尺度としてのH2Sの生成を評価するアッセイ方法においても有用である結果を判定するための方法を含む。
【0013】
1つの局面において、本発明は、生物学的サンプル中のPLPの量を測定するための方法に関し、この方法は、PLPが存在するときに、生成物(好ましくは、色または蛍光により測定され得るもの)を生成し得るPLP必須酵素のアポ酵素形態を使用して上記サンプルを接触させる工程を包含する。従って、本発明の好ましいアポ酵素は、通常付随するPLPが除かれたホモシステイン/メチオニンα−γリアーゼである。システインから硫化水素を生成するような酵素もまた、好ましい。これらの酵素が、ホロ酵素形態へ戻される/活性化される場合、この酵素は、比色定量的(colorometric)手段または蛍光定量手段により容易に検出可能である生成物を生成する。アッセイの感度は、補因子としてのPLPの機能により非常に増え;従って、高レベルの基質が使用され得、そして高レベルの生成物が生成され得る。
【0014】
別の局面では、本発明は、硫化水素を生成するホモシステインについてのアッセイのようなアッセイにおいて生成されるH2Sの検出の感度を改良する方法に関する。この方法は、ジアルキルp−フェニレンジアミンおよびフェリシアン化物のような酸化剤と硫化水素との生成物の蛍光を測定する工程を包含する。この改良は、ホモシステインまたはシステイン自体についてのアッセイにおいて特に重要である。なぜなら、アッセイの感度が100倍を超えて増強するからである。しかし、この方法は、PLPの補酵素の作用の倍増した効果のために、増強された感度がそれほど重要でない、PLPについてのアッセイにおいてもまた使用され得る。
【0015】
別の局面では、本発明は、本発明の方法のための診断キットに関する。
【0016】
(発明を実施するための形態)
低下したPLP/ビタミンレベルは、心血管疾患についての危険因子として認識される。本発明は、PLP/ビタミンB6のアッセイ手順、およびそのための試薬に関する。これらの手順および試薬は、生物学的サンプル中のPLP/ビタミンB6の濃度の簡便な測定を可能にする。本発明の実施に従って、生物学的サンプル中のPLP/ビタミンB6の濃度は、本明細書中以下、「アポ酵素」と呼ぶPLP必須酵素のアポ酵素形態を用いて、酵素学的に測定される。サンプル中のPLPのレベルは、その対応するホロ酵素活性の修復を測定し、従って、適切な基質と接触する際の酵素活性の検出により、所定のサンプル中のPLP/ビタミンB6の濃度を測定する。好ましいアポ酵素は、これらのアミノ酸の分解を触媒するメチオニナーゼ/メチオニナーゼ/システイナーゼのアポ酵素の形態である。生成物である硫化水素を検出することが好ましいが、生成物であるアンモニアおよび/もしくは変換生成物(例えば、α−ケトブチレート)または他の生成物もまた検出され得る。
【0017】
メチオニナーゼおよびホモシステイナーゼについて、1ナノモルの酵素は、約10ユニットに相当する172μgの酵素に相当する。メチオニナーゼホロ酵素またはホモシステイナーゼホロ酵素は、一量体当たり1個のPLPすなわち四量体当たり4個のPLPを結合することから、4ナノモルのPLPのみが、10ユニットの酵素に等しい1ナノモルの酵素を活性化し得る。10ユニットの酵素は、メチレンブルーの原理によってか、酢酸鉛からの硫酸鉛の形成によってか、またはMBTHアッセイを使用するα−ケトブチレートの形成によって、測定される10mMのホモシステインまたはメチオニンの存在下で、光学密度(すなわち10以上光学密度)を与える。B6の血清におけるレベルは、10-2Mのホモシステインまたはメチオニンの触媒作用つまり107の増幅を誘発する。
【0018】
回復した/活性化したホロ酵素からのシグナルは、均一な臨床化学診断が実現可能であるに十分な強度である。分光学的検出は、最も簡便な検出方法である。「分光学的に生成物を検出する」とは、その生成物が有色であるか、蛍光性であることを意味する。分光学的検出は、裸眼を使用し得るか、または分光光度計もしくは蛍光光度計のような機器を使用し得る。例えば、その上にアポ酵素が固定されたディップスティックの使用によるような乾式化学試験が血清または尿中のPLPを検出するために使用され得るアッセイもまた、十分な感度を有する。本発明の好ましい実施形態では、ホモシステイナーゼおよびメチオニナーゼの常在PLPは、ヒドロキシルアミンとの接触により穏やかに除去され、後にPLPを再結合して活性を回復し得るアポ酵素を生じる。例えば、このようなアポ酵素は、ディップスティックのような濾紙上に固定され、次いでこのアポ酵素は、血清または尿中のPLPにより活性化され得る。このディップスティック反応は、過剰なホモシステインまたはシステイン、および硫化鉛の形成に起因してディップスティックブラック(black)を元に戻す酢酸鉛の存在下で実施され得る。別の好ましい実施形態では、再構成されたホロ酵素は、ホモシステインを加水分解する能力を回復し、利用可能なPLPの量に正比例してH2Sを生成する。
【0019】
アポ酵素は、当該分野で公知の方法により、サンプルとの接触を簡単にするために適切な任意の固体媒体(例えば、濾紙またはビーズ)上に固定され得る。酵素活性の回復/活性化はまた、ホロ酵素に対する適切な基質の存在下で起こり、サンプル中のPLPの量を直接的に反映する酵素生成物の生成を生じ得る。
【0020】
好ましい実施形態において、本発明は、PLPを有さないメチオニン/ホモシステインα,γ−リアーゼの場合、過剰のホモシステインの存在下で実施され得る。さらに、本発明は、メチレンブルー誘導体を使用して実施され、ホモシステインまたはシステイン由来のH2Sを測定し得るか;MBTHを使用してα−ケトブチレートを測定するか;酢酸鉛を使用してH2Sを測定し得るか;または、ジメチルフェニレンジアミン(PDA)、ジエチルPDA、ジプロピルPDAもしくはジブチルPDAを使用してH2Sを測定し得る。あるいは、本発明は、乳酸デヒドロゲナーゼおよびNADHを利用して過剰のシステイン由来のピルビン酸を測定することにより;または過剰のメチオニン、ホモシステインもしくはシステインの存在下でアンモニアを測定することにより、実施され得る。濾紙上に固定される場合、本発明はまた、過剰のホモシステインまたはシステイン、および上記のリアーゼの存在下で硫化鉛を形成するために酢酸鉛を用いて実施され得る。
【0021】
生物学的サンプル(例えば、体液)中に存在するPLPの総濃度が、遊離形態で存在せずかわりに他の分子に共有結合しているPLP分子を含むことが、認識される。本発明の方法は、測定する前にこのPLPを遊離させるための工程を包含する。しかし、本発明の方法論は、遊離PLPレベルの正確な測定を提供することから、遊離PLPのみが検出される場合でも、有益な情報が提供されることは、注意されるべきである。多くの使用の中で、このような情報が迅速な初期診断の道具として(例えば、ビタミンB6の不足についての初期検査において)非常に有用であることが期待される。
【0022】
測定の様式に依存して、他のサンプル調製技術が望ましくまたは必要であり得る。例えば、比色(colorometric)アッセイについて、全血は、赤血球を除去するために処理され得る。さらなる分画もまた、望ましくあり得る。
【0023】
本発明はまた、これらのアポ酵素を含む診断キット、および特に例えば、Pseudomonas putidaおよびTrichomonas vaginalisおよびPseudomonas ovalis由来のメチオニン/ホモシステインα,γ−リアーゼまたはシステインα,β−リアーゼを使用するビタミンB6についての均一系診断試験に関する。これらの酵素は、天然に存在する供給源からか、または組換え手段により調製され得る。
【0024】
本発明のこれらの技術的な局面は、過剰のメチオニンまたはホモシステインの存在下で任意の活性を除去するのに十分にPLPが除去された、メチオニナーゼまたはホモシステイナーゼの単離を含む。この条件は、nMレベルのB6がその酵素を活性化するのを可能にし、そして上記のような非常に増幅したシグナルを与えるのを可能にする。従って、この酵素は、トランジスタまたはスイッチに類似して作用し、非常に少量のビタミンB6から非常に増幅されたシグナルを与える。
【0025】
本発明の実施において好ましい、1個のPLP必須酵素は、細菌供給源であるPseudomonas putida由来のL−メチオニン−α−デアミノ−γ−メルカプトメタンリアーゼ(メチオニンリアーゼ)である。この酵素は、S.Itoらにより精製され(Journal of Biochemistry、(1976)79、1263−1272頁)、そして約170kDaの分子量を有するとが決定された。S.Itoにより研究された状況では、この酵素は、メチオニンのα−ケトブチレート、メタンチオールおよびアンモニアへのα−γ脱離を実施した。ホモシステインが基質である場合、α−ケトブチレート、硫化水素およびアンモニアが生じる生成物である。相同の酵素がPseudomonas ovalisから単離された(H.Tanakaら、Biochimistry、(1997)16、100−106頁)。このPseudomonasの酵素の組換え生成のための方法がまた、開発され(Y.Tanら、Protein Expression and Purification、(1997)9、233−245頁を参照のこと)、そして本発明の臨床的な実施における組換え酵素の使用は、診断キットのコストおよびアッセイの再現性の点における利点を提供することが期待される。Tanらの参考文献は、酵素をコードする配列の1つのコピーを含むpAC1−1と命名されたクローンの構築を記載する。pAC1−11と命名されたさらなるクローンが構築され、これは、コード配列の2つのコピーを縦に並べて含む。pAC1−1の構築と同様に、pT7−7プラスミドが、pAC1−11の構築に使用された。この2つのコード配列がBamHI部位で共に連結された。ここで、第1の遺伝子はNdeIからBamHIに連結され、そして第2の遺伝子はBamHIからさらなるBamHI部位に連結された。
【0026】
P.putida酵素の基質特異性もまた、測定された。例えば、N.Esakiら(Methods in Enzymology(1987)143、459−465頁)は、メチオニンに対する活性が100に相当し、システインが10に相当しそしてホモシステインが180に相当する相対活性スケールについて報告する。このように、この酵素は、3つ全てのチオールを含むアミノ酸に対して反応性である。システインに対するホモシステインに対しての、その酵素の見かけ上10倍の優先性は、生物学的サンプル中のシステインの濃度が高い可能性があることを考慮しないことに、留意するべきであり−−事実、ホモシステインの濃度より一般にはるかに高い。適切な触媒活性を有するPLP必須酵素は、当該分野で認識される慣用的なスクリーニング手順およびアッセイを使用して、他のPseudomonas種または他の細菌に由来し得る。
【0027】
本発明の実施において有用なPLP必須酵素の供給源である生物体のさらなるグループは、Trichomonad寄生生物および関連する原生動物の種である。Trichomonadは、尿生殖器の路の重要な寄生生物であり、そして耐気性の(しかしとはいえ嫌気性である)有鞭毛原生動物亜界である。Trichomonad vaginalis由来のホモシステイナーゼの使用は、本発明の実施に従って、好ましい。
【0028】
Trichomonas種は、宿主組織中の酸素毒性に対抗するために、チオール代謝に対するその能力を使用すると考えられる(K.−W.Thongら、Experimental Parasitology(1987)63、143−151頁、およびそこに引用される論文を参照のこと)。ホモシステイナーゼ活性における相当の改変(文献中でホモシステイン脱硫活性と呼ばれる)がTrichomonas種間で見出されたが、受容可能なレベルの酵素活性について利用可能な種をスクリーニングすることは慣用的である。一般に、PLP必須酵素が以下に記載されるアッセイでの使用のために少なくとも約1ユニット/mgの精製されたタンパク質の特異的活性を有することは好ましい。しかし、より多いかより少ない量の、異なる酵素活性を有する酵素または酵素の調製物を使用する、これらのアッセイに対して改変を設計することは、関連する技術分野の当業者の間でよく行われる。非常に精製されかつ活性なP.puticaの酵素が約20ユニット/mg(1ユニットの酵素活性は、標準条件下で1分当たりに変換される1マイクロモルの基質として記載され得る)の比活性を有することは注目される(上記のY.Tanらを参照のこと)。
【0029】
上記のK.−W.Thongら(1987)により報告された「ホモシステイン脱硫活性」は、Trichomonas中のメチオニン異化代謝活性を担い、そしてB.C.LockwoodおよびG.H.Coombsにより後でメチオニン−γ−リアーゼと命名された(Biochimical Journal(1991)279、675−682頁)同じ酵素から生じるようである。ここでは、この酵素の精製もまた記載される。上述のように、Trichomonas vaginalis由来のメチオニン−γ−リアーゼ(ホモシステイナーゼ)の使用は、本発明の実施において好ましい。
【0030】
T.vaginalisの酵素の組換えバージョンの使用もまた、好ましい。1つの潜在的なクローニングストラテジーは、T.vaginalisの遺伝子がほとんどイントロンを有さないかもしれないという、A.Marcosらによる知見(FEMS Microbiology Letters(1996)135、259−264頁)に従う。従って、遺伝子ライブラリーが、構築され(D.E.Rileyら、Molecular and Biochemical Parasitology(1992)51,161−164頁を参照のこと)、そしてPseudomonas putidaの酵素に対応するDNAフラグメントを用いてスクリーニングされ、そしてこれはいくつかの部分的に保存された配列を反映することが期待される。
【0031】
Lockwoodらはまた、Pseudomonas、ClostridiumおよびAeromonasの種を含む、メチオニン−γ−リアーゼ活性を有する細菌の他の報告を列挙する。
【0032】
このような種が本発明の実施において有用なホモシステイナーゼ活性の供給源であることが期待される。有用なホモシステイナーゼ酵素を提供することが期待されるさらなる生物体は、特定の海藻(例えば、広範なメチオニンが関連する代謝を記載する、D.A.Gageら、Nature(1997)387、891−897を参照のこと)、イオウ細菌;および極端な環境条件下で生息する土中微生物(geomicrobie)または他の微生物である(例えば、R.A.Kerr、Science(1997)276、703−704頁、およびE.Pennist、Science(1997)276、705−706頁を参照のこと)。ホモシステイン型酵素の有用な供給源であり得るさらなる微生物の例は、例えば、システイン由来の揮発性硫化化合物を形成し得る、歯周病に関与する細菌を含む。この点に関して、S.Perssonら、Oral Microbiology and Immunology(1990)5(4)、195−201頁を参照のこと。
【0033】
上記で参照されたPCT公開公報 WO99/05311はまた、本発明の方法において有用である、ホモシステインの種々の形態を記載する。これら酵素のいくつかは、P.putidaおよびT.vaginalisから単離されたそれらのキメラ形態である。この公開公報中の適切な酵素の記載は、参考として本明細書中で援用される。
【0034】
さらに、PCT公開公報 WO99/05311は、ホロ酵素の生成物を検出するための種々の方法を記載する。例えば、(基質がホモシステインであるか、メチオニンであるかまたはシステインであるかに依存して)α−ケトブチレートまたはピルビン酸についてのアッセイが記載される。このアッセイは、320nmで分光光度計により測定され得る反応生成物を発色するために3−メチル−2−ベンゾチアゾリノンヒドラゾン(MBTH)を使用する。酢酸鉛または他の鉛の塩もまた、ホモシステインまたはシステインから生成されるH2Sを検出しそして測定するために使用され得る。さらに、反応物中に生成されるアンモニアは、例えば、グルタミン酸デヒドロゲナーゼを使用して検出され得る。基質がメチオニンである場合に生成されるメタンチオールは、メチレンブルーの生成により測定され得、これは、その改変物(反応物としてN,N−ジアルキルp−フェニレンジアミンを使用して約500nmで光学密度を測定することによる)を含む。これは、Tanakaら、J.Applied Biochem(1980)2;439−444により記載される。
【0035】
上記に記載するように、PLPの濃度の尺度としてホロ酵素の生成物を検出するための好ましい方法は、生成されるH2Sが、ジメチル、ジエチル、ジプロピルまたはジブチルの形態を含むN,N−ジアルキルp−フェニレンジアミンと反応する色素生産方法である。これらの化合物は市販される。H2SとN,N−ジアルキルp−フェニレンジアミンとの混合物は、フェリシアン化カリウムにより提供される鉄(III)イオンのような酸化剤での処理により有色生成物である3,7−ビスジアルキルアミノフェニルチアジン−5塩化物に変換される。生じる化合物は、675nm付近での光学吸光度により測定される。
【0036】
感度における改良は、この生成物の、吸光度ではなく蛍光を測定することにより得られ得る。代表的に、生成物は640nm付近の励起波長に供され、そして蛍光は675nmで読み取られる。酵素がホモシステインのような基質の存在についてのアッセイに使用される場合、このような感度における改良は、重要である。しかし、感度における増加は有益ではあるが、この形式による被検体が補因子(PLP)である形式では、それほど有意ではない。なぜなら、このアッセイの感度は、基質であるホモシステインの濃度を増加することにより増強され得るからである。以下の実施例4は、ホモシステインについてのアッセイの面において、蛍光アッセイの利点を示す。
【0037】
PLP/B6についての発明のアッセイが種々の形態で実施され得ることは、認識される。この酵素が固体支持体上に提供される形式は、上記に記載される。しかし、分光光度測定の面からの単純な読み取りを提供する均一系アッセイが好ましい。
【0038】
PLPアッセイの実施のための診断キットもまた、本発明に含まれる。好ましい実施形態では、このキットは、組換えホモシステイナーゼの形のアポ酵素、標準的なピリドキサールホスフェートサンプル、色素生産性試薬(好ましくはN,N−ジアルキルp−フェニレンジアミン)、フェリシアン化カリウムのような酸化剤、および基質であるホモシステインを含む。これらの試薬は、好ましくは、アポ酵素へのサンプル中のピリドキサールホスフェートの結合を行うために適切な緩衝液、およびアッセイの実施のためのアッセイ緩衝液を用いて、簡便な方法で梱包される。結合緩衝液は、好ましくは、pH4.5〜5.5の範囲内、好ましくはpH5〜5.2付近でわずかに酸性であり、そしてアッセイ緩衝液は好ましくはわずかにアルカリ性であり、好ましくは、pH7.5〜9、より好ましくはpH8.3付近である。ジチオトレイトールのような適切な安定化還元剤、およびEDTAのようなキレート剤(chealator)もまた、含まれ得る。
【0039】
ホモシステインについてのアッセイの実施のための適切なキットは、組換えホモシステイナーゼ、N,N−ジアルキルp−フェニレンジアミン(好ましくは、ジ−n−ブチル誘導体)の溶液、フェリシアン化カリウムのような酸化剤、およびジチオトレイトールまたはβメルカプトエタノールのような還元剤を含む。このキットはまた、ホモシステインまたは較正標準物質としてのホモシステインを含む。
【0040】
上記で引用される全ての参考文献は、以前に具体的に援用されたか否かに関わらず、その全体が参考として本明細書により援用される。
【0041】
以下の実施例は、本発明を限定することではなく、例証することを目的とする。
【0042】
(実施例1)
(アポ−ホモシステイナーゼの調製)
1.80mlのホロ−組換えホモシステイナーゼ(rHCYase)溶液(1mlの20mM ホスフェート酸緩衝液、pH7.6当たり3.75mgのタンパク質)、40μlの100mM ジチオトレイトール(DTT)および200μlの100mM ヒドロキシルアミンホスフェートの混合物を調製した。この混合物をボルテックスし、そして4℃にて一晩インキュベートした。
【0043】
得られたアポ−rHCYaseを45%硫酸アンモニウムで沈澱させ、そして1200RPMで10分間遠心分離した。上清を除き、そしてペレットを1mlの20mM リン酸緩衝液(pH7.6)に溶解した。1mlのこの溶液を1.0×10cmのG−25ゲル濾過カラムへと充填し、そしてこのカラムを20mMリン酸緩衝液(pH7.6)で洗浄した。タンパク質含有画分を収集し、そしてピリドキサールホスフェート(PLP)を含まないことを見出した。タンパク質の濃度を1.0mg/mlのトレハロースを含有する、1ml当たり0.1mgのタンパク質になるように調製した。
【0044】
分析により、アポ−rHCYaseが、サブユニット当たり0.018±0.002モルのPLPしか含有しないことを確認した(同様のアッセイを使用して、ホロ酵素は、1サブユニット当たり0.93±0.10モルのPLPを含有する)。
【0045】
(実施例2)
(ピリドキサールホスフェートについてのアッセイ)
標準曲線を、種々の濃度のPLPを含有する5μlの溶液を0.475mlの結合緩衝液(10mM クエン酸/リン酸緩衝液 pH5.2、1mM EDTA、0.2mM DTT)に希釈することにより作成し、そしてアッセイ緩衝液(200mM カリウムホスフェート緩衝液、pH8.3、1mM EDTA、0.2mM DTT)中で実施例1に記載するように調製した20μlのアポ−rHCYase溶液を混合した。このサンプルをよく混合し、そして37℃にて120分間プレインキュベートし、そして光から保護した。50μlのDL ホモシステイン(濃縮物)の溶液を、混合した0.450mlのアッセイ緩衝液に添加し、そして上記のサンプルに添加し、よく混合し、そして光から保護しつつ37℃にて20分間プレインキュベートした。次いで、この混合物に、6M HCl中に溶解した50mM ジ−n−ブチルp−フェニレンジアミンおよびアッセイ緩衝液中に溶解した50μlの50mM フェリシアン化カリウム50μlを添加し、混合し、そして37℃にて10分間インキュベートした。次いで、吸光度を675nmにて読み取った。この吸光度は、図1に示すように、0〜200nMのPLPの範囲にわたって、線形であった。
【0046】
このアッセイの感度は、675での光学密度の測定の代わりに蛍光測定を用いることにより幾分増強される。640nmの励起波長および675nmの発光波長を使用して結果を読み取ることを除き、同様のプロトコールを使用して、図2に示される標準曲線を得た。これらの結果の比較を図3に示す。両方の場合において、線形曲線を得;蛍光発光を使用して、100nMの濃度で110の蛍光単位の読み取りを得;吸光度を使用して、675nmで(およそ)0.25ODの読み取りを得た。
【0047】
(実施例3)
(ヒト血漿中のPLPの測定)
5μlのPLPを含む標準溶液の代わりに5μlのEDTA処理した血漿を用いることを除いて実施例2の手順を繰り返した。3つの個体についての結果を図4に示す。結果を、J.Chromatog(1996)722:295−301に記載されるようにHPLCの方法を使用したPLPの測定と比較して示す。図4に示すように、本発明の方法により得られた絶対値は、HPLCにより得られた値とは異なるが、その値は、相互に線形関係にある。しかし、アポチロシンカルボキシラーゼアッセイのALPCOキットを使用して得られる結果を用いる、良好な一致が存在する:
Figure 0004098475
(実施例4)
(蛍光検出方法を使用するホモシステインの測定)
蛍光を使用して、ホモシステインアッセイにおいて得られた発色団の濃度を測定することにより、感度は、吸光度を使用した感度と比較して、約1000倍増強され得る。従って、より小さいサンプル(約10〜100分の1小さい)を、上記の吸光度に基づく測定より高感度な蛍光に基づく測定を使用して分析され得る。例えば、指の穿刺由来の血液サンプルは、ホモシステインアッセイにおいて強力な蛍光シグナルを達成するに十分である。
【0048】
吸光度に基づくアッセイと比較して、蛍光に基づくアッセイの増加した感度を、図7に示す。この図中で、X軸は、このアッセイにおける硫化水素の濃度を表す。様々な濃度を有する同様のアッセイに関して、吸光度シグナルについてよりも、蛍光シグナルについてより急勾配の曲線は、蛍光シグナルが吸光度シグナルのよりもはるかにより高感度であることを実証する。
【0049】
蛍光により測定した場合、適切なシグナルを提供する任意の適切な試薬が適切である。例えば、上記に記載するように吸光度に使用した色素生産性試薬であるN,N−ジブチル−p−フェニレン−ジアミン(DBPDA)を図7に図示する蛍光に基づくアッセイにおいて使用した。一般に、アッセイが蛍光により測定されることを除いて、吸光度に基づくアッセイに使用した同じ条件を蛍光に基づくアッセイに使用し得た。
【0050】
励起波長および発光波長の適切な組み合わせを使用して、当業者により測定され得る非常に強力な蛍光によるシグナルを得ることができる。例えば、665nmでの励起および690nmでの発光、または640nmでの励起および675での発光が、特定の条件下で使用され得る。
【0051】
蛍光による測定に基づくホモシステインに関する図8の標準曲線の比較、および一定量のシステインをもまた含むホモシステインサンプルに関する図9の標準曲線は、システインがホモシステイン測定との最小の干渉を有すること示す。これらの結果は、吸光度に基づくアッセイと一致する。図10は、種々の濃度のシステインサンプルによる干渉の相対的な欠如を示す。
【0052】
指の穿刺由来の血液の少量サンプルを、その中のホモシステイン濃度を測定するために使用した。図8中の標準曲線における適切な濃度への、サンプルの蛍光読み出しの対応づけは、図8中のチャートの結果に示される濃度を与えた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、ヒドロキシルアミンでの処理前のTrichomonas vaginalis由来のクローン化されたホモシステインα,γリアーゼのスペクトルを示す。
【図2】 図2は、ヒドロキシルアミンでの処理後のTrichomonas vaginalis由来のクローン化されたホモシステインα,γリアーゼのスペクトルを示す。
【図3】 図3は、本発明の比色定量(colorometric)アッセイを使用する、種々の濃度の標準物質においてPLPの濃度を測定する標準曲線を示す。
【図4】 図4は、比色定量測定の代わりに蛍光測定を用いた、類似の結果を示す。
【図5】 図5は、比色定量検出手段または蛍光定量検出手段の使用する結果の比較を示す。
【図6】 図6は、HPLCによる測定と比較した、本発明の方法を使用する3つの被験体の血漿中のPLPの測定の結果を示す。
【図7】 図7は、種々の硫化水素濃度における色素生産性生成物の蛍光および紫外線吸収の比較を示す。
【図8】 図8は、蛍光により測定されたL−ホモシステインの標準曲線を示す。
【図9】 図9は、蛍光により測定された酵素ホモシステインアッセイにおけるシステインによる相対的な干渉の欠如を実証するホモシステインの曲線、および指の穿刺由来の血液サンプルの結果を示す。
【図10】 図10は、システインの種々の濃度で蛍光により測定されたシステインによる干渉の相対的な欠如を示す。

Claims (14)

  1. 生物学的サンプル中のピリドキサール−5’−ホスフェート(PLP)の濃度を測定する方法であって、該方法は、以下: (a)該サンプル中のPLPの濃度に比例する分光学的に観測可能な生成物への変換を行うに十分な基質の存在下で、PLP依存的ホモシステイナーゼ、メチオニナーゼまたはシステイナーゼのアポ酵素形態と共に該生物学的サンプルまたはその画分をインキュベートする工程;および (b)該生成物を分光学的に検出する工程、を包含する、方法。
  2. 前記分光学的に検出する工程が、裸眼を用いて可視化することによる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記検出される生成物が硫化水素である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記硫化水素がN,N−ジアルキルp−フェニレンジアミンおよび酸化剤との反応により検出される、請求項3に記載の方法。
  5. 前記生成物が蛍光により検出される、請求項4に記載の方法。
  6. 前記硫化水素が、鉛イオンと該硫化水素との沈澱を観察することにより検出される、請求項3に記載の方法。
  7. 前記アポ酵素がホモシステイナーゼである、請求項1に記載の方法。
  8. 生物学的サンプル中のピリドキサール−5’−ホスフェート(PLP)の濃度を検出するための方法であって、該方法は、生成物を分光学的に検出する工程を包含し、 ここで該生成物は、該サンプル中のPLPの濃度に比例する、分光学的に観測可能な生成物への変換を行うに十分な基質の存在下で、PLP依存的ホモシステイナーゼ、メチオニナーゼまたはシステイナーゼのアポ酵素形態と共に、該生物学的サンプルまたはその画分をインキュベートすることにより得られる、方法。
  9. 前記分光学的に検出する工程が、裸眼を用いて可視化することによる、請求項8に記載の方法。
  10. 前記検出される生成物が硫化水素である、請求項8に記載の方法。
  11. 前記硫化水素がN,N−ジアルキルp−フェニレンジアミンおよび酸化剤との反応により検出される、請求項10に記載の方法。
  12. 前記生成物が蛍光により検出される、請求項11に記載の方法。
  13. 前記硫化水素が鉛イオンと該硫化水素との沈澱を観察することにより検出される、請求項10に記載の方法。
  14. 前記アポ酵素がホモシステイナーゼである、請求項8に記載の方法。
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