JP4095143B2 - スライディングノズル装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶融金属容器用のスライディングノズル装置において、摺動プレートと固定プレートとの間の面圧の負荷及び解除を開閉金枠の移動によって行うスライディングノズル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種の溶融金属容器に備えられるスライディングノズル装置は、溶融金属容器内の溶鋼等を切り出す流路を必要に応じて開閉可能とされており、溶融金属の流量制御を正確に行うことができるため広く利用されている。
【0003】
このスライディングノズル装置としては、上部固定プレートと下部摺動プレートを組み合わせた2枚プレート方式のもの、上下2枚の固定プレートを備えこれらの間に摺動プレートを配置した3枚プレート方式のものがある。そして、一般に、スライディングノズル装置は、これらのプレートどうしの間に溶鋼が浸入することを防止するためにプレート同士の間の摺動面に所定の面圧が相互に加わる機構を備えており、この面圧は操業に支障をきたさない値に設定されている。
【0004】
上記面圧を加えるための面圧付加手段としては、通常、コイルバネが使用され、面圧の負荷、解除機構としてはボルト締め方式が一般的に採用されている。ところが、このボルト締め方式では、通常、人間が工具を使用してボルトを締め付ける作業を行うので、熱間での重筋作業であることとボルトが焼き付きやすいという問題がある。
【0005】
そこで、面圧の負荷及び解除機構を簡便にするために、本発明者らは、特開平9−122899号公報において、人間の手を介せず簡便な機構でスライディングノズル装置において面圧の負荷及び解除を行う方法を開示している。以下にその方法を簡単に説明する。
【0006】
図5はスライディング装置の底面図、図6は図5のA−A線における縦断面図、図7は面圧を負荷する機構の概略図であり、(a)は面圧が解除されたとき、また、(b)は面圧が負荷されているときの状態を示す。
【0007】
図5において、固定金枠1にはブラケット1bとブラケット1cが所定箇所に設置されており、その間にヒンジ軸1aが横設されている。一方、開閉金枠2はこれらのヒンジ軸1aに外挿する一対のブラケット2aを備えており、これらのヒンジ軸1aに対するブラケット2aの相対位置の変化によって開閉金枠2は固定金枠1に対して図中のA又はB方向にST2の長さ分だけ移動可能に連結されている。
【0008】
固定金枠1と開閉金枠2との間には摺動金枠3が開閉金枠2の移動方向と同じ向きに移動可能に組み込まれている。摺動金枠3は油圧シリンダー4に連結されたロッド4aに連結されており、摺動金枠3に配設されたノズル取付用のスリーブ3aが開閉金枠2の所定箇所に開口する開口部2bの縁部に当接することによって開閉金枠2に対してST1の長さに制限された移動範囲内で移動可能とされている。
【0009】
図7に示されているように、開閉金枠2の側部には一対のスプリングチャンバ7が設置されており、これらに対応するように固定金枠1の側部には一対のハンガー8が設置されている。スプリングチャンバ7内部には複数の圧縮コイルスプリング7aが収納されており、それらの下端には圧縮コイルスプリング7aによって下向きに付勢された作動ブロック7bが紙面内において上下に移動可能に保持されている。
【0010】
開閉金枠2と固定金枠1との間に面圧負荷をかける場合は、摺動金枠3を開閉金枠2の開口部2bの右端部に当接させた状態でB方向に移動させることにより開閉金枠2を図5のB方向に移動させる。すると、図7(a)から(b)に示すように、ハンガー8に設けたトグルピン8aと作動ブロック7bの下面に設けられた係合ピン7cが係合してトグルピン8aが立ち上がり、作動ブロック7bを介してスプリングチャンバ7内の圧縮コイルスプリング7aを圧縮する。その結果、圧縮コイルスプリング7aの弾性反力が固定金枠1を引き下げる方向に作用し、これによって固定プレート5と摺動プレート6との摺動面(図6参照)に面圧が負荷される。
【0011】
一方、これと同時に開閉金枠2のブラケット2aが油圧シリンダー4側の固定金枠1のブラケット1bに当接し、一方の端部を開閉金枠2に枢着した面圧ブロック9がブラケット1cとブラケット2aの間に入る隙間が確保される。そして、この隙間に面圧ブロック9を回動させて嵌装することで、鋳造作業中は開閉金枠2の動きをロックしている。
【0012】
この装置においては、摺動金枠3のストロークST1の一端である後退限の位置Yは固定プレート5と摺動プレート6に穿孔されたノズル孔同士が一致して全開になる位置であると共に、摺動金枠3を介して開閉金枠2を移動させることによりトグルピン8aが起きて面圧を負荷する位置であり、更にブラケット1cと2aとの間に面圧ブロック9が入る隙間を確保する位置でもある。
【0013】
したがって、開閉金枠2の後退限の位置は、摺動金枠3の後退限Yの位置に依存しており、摺動金枠3の後退限の位置Yが変動すると開閉金枠2の後退限の位置が変動する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、スライディングノズル装置では、駆動系の接続部の摩耗や、プレートれんがのセット位置あるいは該れんがの寸法誤差等によって、摺動金枠の後退限の位置は常に変動する。
【0015】
例えば、図8に示すようなベルクランク機構を利用して摺動金枠を駆動する際には、長期間の使用により、接続部が摩耗することでストロークに遊びが生じる。この遊びにより、摺動金枠のストロークが小さくなり、後退限の位置が油圧シリンダーとは反対側に少しづつずれてしまい、後退限の位置で上下プレートのノズル孔が合致しなくなってしまうことがある。なお、そのような場合は通常、油圧シリンダーと摺動金枠との間隔を調整して摺動金枠のずれが補正される。
【0016】
また、プレートのセット位置や寸法誤差により、プレートのノズル孔の位置がずれる場合があり、このずれに対応するために摺動金枠の後退限の位置を補正することで摺動金枠の後退限の位置が変動することがある。
【0017】
このように、摺動金枠の後退限の位置が変動すると、上述したような開閉金枠の後退限と摺動金枠の後退限が一致した形式の装置では開閉金枠の後退限の位置も変動するため、面圧負荷が困難になる問題がある。
【0018】
すなわち、開閉金枠の後退限の位置が油圧シリンダーとは反対側に変動した場合には、トグルピンが十分起きなくなり面圧が不足しさらにブラケット間に面圧ブロックを入る隙間を確保することができなくなる問題がある
以上は、摺動金枠の後退限の位置で面圧を負荷する場合に関する場合について説明したが、前進限の位置で面圧を負荷する場合にも同様な問題がある。
【0019】
本発明は、上記したような従来の装置における問題点を解決することをその課題とするものである。すなわち、本発明は、摺動金枠の後退限あるいは前進限の位置が変化しても面圧を負荷することができしかも面圧ブロックが入る隙間を確保することができるような、面圧負荷解除が簡便にできるスライディングノズル装置を提供することをその目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、固定金枠と、前記固定金枠に対して移動自在な開閉金枠と、前記固定金枠と前記開閉金枠との間に配設され限界位置まで摺動可能な摺動金枠と、前記開閉金枠を面圧負荷位置に移動させたときに前記固定金枠に対して該開閉金枠を押圧する面圧付加機構を備えたスライディングノズル装置において、前記開閉金枠を前記摺動金枠に連動させると共に、開閉金枠が前記面圧負荷位置に到達したときに、前記摺動金枠が前記限界位置に到達することを妨げる面圧負荷部材を前記開閉金枠と前記摺動金枠との間に着脱自在に設けたことを特徴とする。ここで、「限界位置」とは、摺動金枠が移動可能なストローク範囲の前進限又は後退限を意味する。
【0021】
また、本発明では、固定金枠と、開口部を備えており前記固定金枠に対して摺動自在な開閉金枠と、前記固定金枠と前記開閉金枠との間に配設され摺動可能な摺動金枠と、前記開閉金枠を面圧負荷位置に移動させたときに前記固定金枠に対して該開閉金枠を押圧する面圧付加機構を備えたスライディングノズル装置において、前記摺動金枠に、前記開口部に嵌挿され該開口部を介して前記開閉金枠を移動させるスリーブを突設すると共に、該スリーブと該開口部の端面との間に所定の有効寸法を有する面圧負荷部材を着脱自在に設けたことをも特徴とする。
【0022】
そして、上記の場合、前記面圧負荷部材の有効寸法は、前記開閉金枠が前記面圧負荷位置にあり、かつ、前記摺動金枠を面圧負荷する方向に最大限に移動したときの前記スリーブと前記開口部との隙間より長いことが好ましい。
【0023】
なお、前記面圧付加機構としては、前記固定金枠と前記開閉金枠との間に配設された弾性力負荷手段を採用することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の面圧負荷機構を備えたスライディングノズル装置の実施の態様の一例を示す底面図、図2は図1において、摺動金枠3の移動により摺動金枠3に配設された摺動プレート6の中心を点Y上に移動させて、固定プレート開口部5aと摺動プレート6のノズル孔を合致させたときのA−A線における縦断面図である。
【0025】
図1において、溶融金属容器の底部に固定された固定金枠1に対して矢印A又はB方向に移動可能に開閉金枠2を連接し、これらの固定金枠1と開閉金枠2との間には摺動金枠3が開閉金枠2の移動方向と同じ向きに組み込まれている点は従来のスライディングノズルと同じである。
【0026】
すなわち、固定金枠1の所定箇所には、ブラケット1b及びブラケット1cが突設されており、それらの間にはヒンジ軸laが横設されている。一方、開閉金枠2はこれらのヒンジ軸1aに外挿するブラケット2aを備えており、これらのヒンジ軸la及びブラケット2aによって開閉金枠2は固定金枠1に対して図中A又はB方向にST2のストロークで移動可能に連結されている。なお、図1に示す装置では、開閉金枠2がA方向に移動しストロークST2の前進限Vの位置に到達すると面圧が解除され、B方向に移動しストロークST2の後退限Wの位置に到達すると面圧が負荷されるように設定されている。
【0027】
一方、図2に示されるように、固定金枠1には固定プレート5が固定保持されると共に、摺動金枠3にはその上面を固定プレート5に対する摺動面とした摺動プレート6が同様に固定保持されている。
【0028】
そして、摺動金枠3は、開閉金枠2に穿孔された長円状の開口部2bを貫通して開閉金枠2の下面よりも下に突き出るスリーブ3aを備えており、スリーブ3aにはホルダー11を介して下部ノズル10が取り付けられている。そして、摺動金枠3は図示しない駆動源に連結した進退可能なロッド4aに連結されており、このロッド4aの進退動作によって、開閉金枠2と同様に矢印A又はB方向に移動自在とされている。ただし、図1から明らかなように、摺動金枠3の移動範囲は、スリーブ3aの前面が開口部2bのA方向側の端部と当接する前進限Xの位置からスリーブ3aの後面が開口部2bのB方向側の端部と当接し、下部ノズル10の開口部が固定プレート5に設けられた固定プレート開口部5aと合致する後退限Yの位置までのST1で表されるストローク間に限られる。
【0029】
さて、図3(a)に示すように、開閉金枠2の底面側であってロッド4a側に位置するブラケット2aの近傍には一対の面圧ブロック9の端部9aが枢着され、前記一対の面圧ブロック9はそれぞれ端部9aを中心として回動可能とされている。そして、必要に応じて図3(b)に示すように、これらの面圧ブロック9を回動し、それぞれを固定金枠1のヒンジ軸laに掛けることにより、開閉金枠2が図1においてA方向に移動しようとしても、ブラケット2aが面圧ブロック9と係合することにより、開閉金枠2の移動は阻止されるようにされている。鋳造作業時には、必ず面圧ブロック9をヒンジ軸1aに掛け、開閉金枠2が動かないようにする必要がある。
【0030】
図1に戻って説明するに、開閉金枠2の開口部2bに位置するスリーブ3aの外周面と、開口部2b内面のB方向側の端部には面圧負荷部材12が着脱自在に開閉金枠2に取り付けられている。この面圧負荷部材12を介して、後述するように、摺動金枠3の後退と連動させて開閉金枠2を後退させることが可能になる。
【0031】
なお、図1における装置においては、面圧負荷部材12を取り去って摺動金枠3を面圧負荷時の摺動方向であるB方向に最大限に移動したときのスリーブ3aのB方向側の面14と該面14に対向する開閉金枠2の開口部2bの内面15との隙間が20mmになるように予め設定されている。一方、このときの面圧負荷部材12の有効寸法Zは30mmとされている。ここで、面圧負荷部材12の有効寸法とは、図1中にZで示されるように、面圧負荷部材12の開口部2bに入る部分の長手方向の長さのことである。
【0032】
このように、面圧負荷部材12の有効寸法Zは、開閉金枠2が面圧負荷を掛ける後退限Wの位置にあり、かつ、摺動金枠3が面圧負荷を掛けるB方向に最大限に移動した時のスリーブ3aのB方向側の面14と該面14に対向する開閉金枠2の開口部2bの内面15との間の隙間の寸法より長いことが必要であり、好ましくは2mm以上長い方が良い。2mmより短いと、摺動金枠3の後退限の位置の変動を2mmまでしか許容できないため、実用的でない。
【0033】
もし面圧負荷部材12の有効寸法Zが上記した隙間の寸法と同じ場合には、開閉金枠2の後退限の位置が摺動金枠3の後退限の位置に完全に依存してしまうため、摺動金枠3の後退限が変動した場合には、開閉金枠2が後退限まで移動することができなくなり、面圧を負荷することができなくなってしまうことがある。また、上記した隙間の寸法より小さくなると、開閉金枠2を後退限の位置まで移動することができず、面圧を負荷することができない。
【0034】
面圧負荷部材12は、開閉金枠2の後退限Wの位置が摺動金枠3の後退限の位置の変動に影響を受けないようにするために設けられるものである。例えば、摺動金枠3の後退限の位置が図1において最初に設定された位置YからA方向に5mmずれた場合であっても、面圧負荷部材12の有効寸法Zが上記した隙間の寸法より5mm以上長ければ、摺動金枠3の位置を調整しても開閉金枠2の後退限Wは変わらないことになる。
【0035】
面圧負荷部材12は、面圧負荷を掛ける時又は解除する時にのみ装着する。図1は、面圧負荷部材12を開閉金枠2に取り付けた例であるが、スリーブ3aあるいは摺動金枠3にも設けることが可能である。
【0036】
次に、面圧を負荷又は解除する操作について図4を参照しつつ説明する。
【0037】
スライディングノズル装置の耐火物の交換作業は、図示しない溶融金属容器を90度傾けた状態で行う。すなわち、図4においてはロッド4a側(B方向側)を紙面垂直上方向にして行う。交換作業によって固定プレート5又は摺動プレート6等のプレートれんがは、スライディングノズル装置の開閉金枠2を開いてそれぞれ固定金枠1又は摺動金枠3にセットされる。このセット後、開閉金枠2を閉じて摺動金枠3にロッド4aを取り付ける。
【0038】
開閉金枠2を閉じた直後は、図4(a)に示すように面圧負荷部材12及び補助ブロック13を開口部2bに装着し、面圧ブロック9を外した状態とする。そして、開閉金枠2をA方向に移動させ、前進限V(図1参照)に位置させる。補助ブロック13は、B方向を紙面垂直上方向として固定プレート5又は摺動プレート6を交換する際に摺動金枠3がA方向に落下してロッド4aとの連結ができなくなることのないようにするための部材である。なお、補助ブロック13は上記交換の際に開閉金枠2をA方向に移動させる機能をも有する。
【0039】
この状態で、摺動金枠3のみをロッド4aを駆動させてB方向へ移動すると、摺動金枠3のスリーブ3aが面圧負荷部材12を介して面15を押しつけるために開閉金枠2がB方向へ移動する。そして、開閉金枠2のブラケット2aが固定金枠1のロッド4a側のブラケット1bに当接すると前記移動は停止し、図4(b)に示すような状態となり開閉金枠2が後退限W(図1参照)の位置に達する。この時、特開平9−122899号公報に開示されている方法と同様に、開閉金枠2のスプリングチャンバ内に設けたスプリングを固定金枠1のトグルピンが押しつけるために、面圧が負荷される。
【0040】
面圧が負荷された後は、面圧ブロック9を回動させてブラケット1bと1cとの間に装着し、操業中の開閉金枠2の動きを阻止し面圧が解除されないようにしておく。なお、固定金枠1に設けたブラケットlbは、面圧負荷時に開閉金枠1の動きを止めるために、非常に大きな力がかかるので変形しないように十分な強度を有するように設計されている。
【0041】
そして、面圧ブロック9を装着した後に、摺動金枠3をA方向に少し動かして面圧負荷部材12を外すと共に補助ブロック13も開口部2bから外す。これらがあるとストロークST1を確保することができないためである。
【0042】
このように、本発明では面圧負荷部材12を介在させることによって摺動金枠3の後退限Yになる位置よりも手前の位置で開閉金枠2が後退限Wの位置になるため、摺動金枠3に設けた下部ノズル10の開口部と固定金枠1の固定プレート5に設けられた固定プレート開口部5aとの位置がずれた場合にこれを修正すべく摺動金枠3の位置を長手方向に変化させた場合であっても、開閉金枠2の後退限の位置が変わらないため、面圧負荷に影響はない。また、長期間にわたる装置の使用で、駆動系の接続部の摩耗のためにストロークST1に遊びができ、摺動金枠3の後退限の位置がずれた場合にこれを修正しても、開閉金枠2の後退限の位置は変化することがないために面圧負荷に影響がない。
【0043】
さて、面圧を解除する場合には、面圧負荷を行う場合と同様に図示しない溶融金属容器を90度傾けた状態で操作を行う。
【0044】
すなわち、鋳造終了後は摺動金枠3に設けた下部ノズル10の開口部と固定金枠1の固定プレート5に設けられた固定プレート開口部5aとの連結を遮断するために、摺動金枠3が前進限の位置X(図1参照)である図4(c)の状態になっている。
【0045】
この状態で、摺動金枠3をB方向に少し動かした状態で止めて、面圧負荷部材12と補助ブロック13を図4(b)に示すように開口部2bの所定箇所に配設する。この後、摺動金枠3をB方向に動かしてスリーブ3aを面圧負荷部材12に当接させて、開閉金枠2のブラケット2aを固定金枠1のロッド4a側のブラケットlbに押しつけた状態を再現し、この状態で面圧ブロック9を回動させてブラケット1b及び2aの間から外す。
【0046】
面圧ブロック9をはずした後は摺動金枠3をA方向に動かして行く。すると、スリーブ3aが面圧ブロック9とは反対側に位置する補助ブロック13を押しつけて開閉金枠2をA側に移動する。すると、開閉金枠2に装着したスプリングの押しつけが解かれ、面圧が解除され図4(a)の状態へと復帰する。
【0047】
以上は、開閉金枠2の後退限Wの位置で面圧を負荷する場合に関する場合について説明したが、前進限Vの位置で面圧を負荷する場合も同様に本発明を実施可能である。
【0048】
【発明の効果】
本発明では、スライディングノズル装置において、開閉金枠を摺動金枠に連動させると共に、前記開閉金枠が面圧負荷位置に到達したときに、前記摺動金枠が前記限界位置に到達することを妨げる面圧負荷部材を前記開閉金枠と前記摺動金枠との間に着脱自在に設けており、具体的には、前記摺動金枠の開口部に嵌挿され該開口部を介して前記開閉金枠を移動させるスリーブを摺動金枠に突設すると共に、該スリーブと該開口部の端面との間に所定の有効寸法を有する面圧負荷部材を着脱自在に設けているので、前記開閉金枠が面圧負荷位置に到達するために前記摺動金枠が前進限又は後退限に達することが必要とされない。
【0049】
したがって、前記摺動金枠の後退限または前進限の位置に関係なく、面圧を負荷することができるので、摺動金枠のストロークの変化又はプレートの寸法誤差に起因するノズル孔のずれ等に容易に対応できる。また、駆動源を溶融金属容器の側面に配置することが可能となり、停止位置のバラツキが大きい、電動モーター駆動のアクチュエーター等も、駆動源として使用できる。
【0050】
また、前記面圧負荷部材の有効寸法を、前記開閉金枠が前記面圧負荷位置にあり、かつ、前記摺動金枠を面圧負荷する方向に最大限に移動したときの前記スリーブと前記開口部との隙間より長くすることにより、確実に上記した効果を発揮させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の面圧付加機構を備えたスライディングノズル装置の実施の態様の一例を示す底面図。
【図2】 図1のA−A線における縦断面図。
【図3】 面圧ブロックの概略構造を示す斜視図。
【図4】 摺動金枠3を摺動して面圧負荷又は解除する際の各部材の作動状況を示す底面図であって、(a)はプレートれんが交換直後の状態で面圧が解除された状態、(b)は面圧が負荷された状態、(c)は鋳造終了後で面圧が負荷されている状態を示す。
【図5】 従来の面圧負荷機構を備えたスライディングノズル装置。
【図6】 図5のA−A線における縦断面図。
【図7】 面圧を負荷する機構の概略図であって、(a)は面圧が解除されたとき、(b)は面圧が負荷されているときの状態を示す。
【図8】 溶融金属容器の側面に駆動源を取り付けた場合の側面図。
【符号の説明】
1: 固定金枠
la:ヒンジ軸
lb:ブラケット
lc:ブラケット
2: 開閉金枠
2a:ブラケット
2b:開口部
3: 摺動金枠
3a:スリーブ
4: 駆動源
4a:ロッド
5: 固定プレート
6: 摺動プレート
7: スプリングチャンバ
8: ハンガー
9: 面圧ブロック
10: 下部ノズル
11: ホルダー
12: 面圧負荷部材
13: 補助ブロック
14: スリーブの面圧負荷時の進行方向側の面
15: 開閉金枠の開口部内面
Claims (4)
- 固定金枠と、前記固定金枠に対して移動自在な開閉金枠と、前記固定金枠と前記開閉金枠との間に配設され限界位置まで摺動可能な摺動金枠と、前記開閉金枠を面圧負荷位置に移動させたときに前記固定金枠に対して該開閉金枠を押圧する面圧付加機構を備えたスライディングノズル装置において、
前記開閉金枠を前記摺動金枠に連動させると共に、
前記開閉金枠が前記面圧負荷位置に到達したときに、前記摺動金枠が前記限界位置に到達することを妨げる面圧負荷部材を前記開閉金枠と前記摺動金枠との間に着脱自在に設けたことを特徴とするスライディングノズル装置。 - 固定金枠と、開口部を備えており前記固定金枠に対して摺動自在な開閉金枠と、前記固定金枠と前記開閉金枠との間に配設され摺動可能な摺動金枠と、前記開閉金枠を面圧負荷位置に移動させたときに前記固定金枠に対して該開閉金枠を押圧する面圧付加機構を備えたスライディングノズル装置において、
前記摺動金枠に、前記開口部に嵌挿され該開口部を介して前記開閉金枠を移動させるスリーブを突設すると共に、該スリーブと該開口部の端面との間に所定の有効寸法を有する面圧負荷部材を着脱自在に設けたことを特徴とするスライディングノズル装置。 - 前記面圧負荷部材の有効寸法が、前記開閉金枠が前記面圧負荷位置にあり、かつ、前記摺動金枠を面圧負荷する方向に最大限に移動したときの前記スリーブと前記開口部との隙間より長いことを特徴とする請求項2記載のスライディングノズル装置。
- 前記面圧付加機構が、前記固定金枠と前記開閉金枠との間に配設された弾性力負荷手段であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のスライディングノズル装置。
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