JP4095088B2 - 鞍乗り型車両 - Google Patents

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JP4095088B2 JP2005503143A JP2005503143A JP4095088B2 JP 4095088 B2 JP4095088 B2 JP 4095088B2 JP 2005503143 A JP2005503143 A JP 2005503143A JP 2005503143 A JP2005503143 A JP 2005503143A JP 4095088 B2 JP4095088 B2 JP 4095088B2
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    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62KCYCLES; CYCLE FRAMES; CYCLE STEERING DEVICES; RIDER-OPERATED TERMINAL CONTROLS SPECIALLY ADAPTED FOR CYCLES; CYCLE AXLE SUSPENSIONS; CYCLE SIDE-CARS, FORECARS, OR THE LIKE
    • B62K2202/00Motorised scooters

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Automatic Cycles, And Cycles In General (AREA)
  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)

Description

【0001】
【技術分野】
【0002】
この発明は、例えば、スクータ型自動二輪車等に適する鞍乗り型車両に関する。
【背景技術】
【0003】
一般にスクータ型自動二輪車にあっては、カバー部材によって車体フレーム全体が覆われる構造となっている。
【0004】
カバー部材としては、例えばステアリングシャフトの前後を覆うフロントカバーやレッグシールドがあり、その外に足を乗せるフットボード、シート下方の両サイドを覆うサイドカバー等がある(特開平6−156349号公報参照)。
【0005】
車体フレームを覆うカバー部材は、成形性、あるいは、組付性の面から複数に分割される手段をとっている。
【0006】
分割されたカバー部材は、組付け完了時にカバー部材とカバー部材とを合わせた時にその合せラインに段差が生じたり、隙間が発生すると見栄えを損なう結果となり、外観品質の面で問題を招くようになる。
【発明の開示】
【0007】
そこで、この発明は組付性に優れると共に高い外観品質が得られる鞍乗り型車両を提供することを目的としている。
【0008】
前記目的を達成するために、この発明の第1のアスペクトの鞍乗り型車両は、車体フレームと、端縁部分の少なくとも一部が互いに適合された状態で前記車体フレームを覆う少なくとも2つのカバー部材とを有し、前記カバー部材のうち一方のカバー部材は、係合溝を有し、前記係合溝は、挿入口を有し、前記カバー部材のうち他方のカバー部材は、前記挿入口を介して前記係合溝に挿入された状態で前記係合溝と係合可能な係合突部を有し、前記係合溝は、前記挿入口から挿入された前記係合突部を奥方へ案内する案内面を有し、前記案内面の幅は、前記挿入口から奥方へ向かって狭くなっており、前記案内面は、前記挿入口から奥方に向かって前記一方のカバー部材の端縁に近づく方向に傾斜していることを要旨とする。
【0009】
これにより、一方のカバー部材の係合溝に、他方のカバー部材の係合突部を挿入口から挿入することで、各カバー部材の端縁は合わさるようになる。この場合、一方のカバー部材の端縁は案内面によって他方のカバー部材の端縁に対して合せ方向へ誘導される結果、隙間のない確実な合せラインが得られる。しかも、合せ作業は挿入口に沿って挿入すればよいため組付け作業が容易となり、作業性の面でも大変好ましいものとなる。
【0010】
また、好適実施例にあっては、前記案内面は、鉛直に対し傾斜する方向に延設されるようにしても良い。
【0011】
これにより、カバー部材を重力に抗して上方向に支えることで、案内面と係合突部の接触を維持することができるので、組み立て作業が容易に行えるようになる。
【0012】
また、前記係合溝を、一方のカバー部材の端縁の終端近傍に、係合突部を、他方のカバー部材の端縁の終端近傍にそれぞれ設けても良い。
【0013】
これにより、係合溝と係合突部との係合完了時に、それら係合溝と係合突部は各合せ端縁の終端近傍に設けられているため、上方のカバー部材と下方のカバー部材の端縁を長期間にわたって確実に閉じ合わせることが可能となる。
【0014】
また、前記カバー部材の少なくとも一部は、上下方向に延びており、前記案内面が、ほぼ水平方向に延設されるようにしても良い。
【0015】
これにより、組立にあたってカバー部材を支えた状態で水平方向へ動かすことで容易に組立てることが可能となり、作業が容易となる。
【0016】
また、前記一方のカバー部材は、前輪の上方で前記車体フレームの前方を覆うカバーであり、前記他方のカバーは、前記前輪と前記車体フレームとの間に配置されるカバーである。
【0017】
これにより、各カバーが上下に正しく合う合せラインが確保された高い外観品質が得られるようになる。
【0018】
また、前記案内面は、前記車両の前後方向に延設されるようにしても良い。
【0019】
これにより、ハンドルなどの干渉を抑えつつ組み立てが容易に行なえるようになる。
【0020】
また、本発明の第2のアスペクトの鞍乗り型車両は、車体フレームと、前記車体フレームを覆う垂直カバー部材と、前記垂直カバー部材に結合される水平カバー部材とを有し、前記垂直カバー部材は、前記水平カバー部分と結合される結合部分に嵌合支持受け部を有し、前記水平カバー部材は、前記結合部分に前記嵌合支持受け部と嵌合する嵌合支持部を有し、前記嵌合支持受け部は、天井面と、前記天井面に連なって下方向に延びる前壁面と、前記前壁面に連なって水平方向に延びて前記天井面に対峙するベース面とを有し、前記前壁面は、フック孔を有し、前記嵌合支持部は、前方に向けて突出されて前記フック孔に係合するフック爪を有し、前記嵌合支持部は、前記フック爪が前記フック孔に係合された状態で、前記前壁面と前記天井面とに当接して前記嵌合支持受け部を支持することを要旨とする。
【0021】
これにより、カバーの部品による成形誤差等は、ほぼ水平方向の位置関係で吸収することになり、車体フレームにカバーを容易に組み付けることができる。
【0022】
また、前記嵌合支持受け部と前記嵌合支持部は、平面視で湾曲するように延設しても良い。
【0023】
これにより、湾曲した形状となるため、嵌合部分が長くできるので、嵌合完了時の結合強度を高くすることが可能となる。しかも曲面であわせるので、組み付け易くなる。
【0024】
また、前記嵌合支持受け部の上面は、後方側が高い傾斜面で構成しても良い。
【0025】
これにより、嵌合支持部を嵌合する際に、嵌め込み易くなり、組み立て性の面で優れるようになる。
【0026】
また、前記嵌合支持部の上面は、前方側が低い傾斜面で構成しても良い。
【0027】
これにより、嵌合支持部を嵌合する際に、嵌め込み易くなり、組み立て性の面で優れるようになると共に、嵌合部分の隙間が小さくなるため外観品質が向上する。
【0028】
また、この発明の第3のアスペクトの鞍乗り型車両は、車体フレームと、端縁の少なくとも一部が互いに適合された状態で前記車体フレームを覆う少なくとも2つのカバー部材とを有し、前記少なくとも2つのカバー部材は、互いに嵌合される端縁と、連続したラインを形成する連続端縁とをそれぞれ有し、前記カバー部材のうち一方のカバー部材は、前記嵌合される端縁に略半円状の凹部として形成された回動受け部と、前記回動受け部が形成された端縁を除く端縁及び前記連続端縁に設けられる規制部とを有し、前記カバー部材のうち他方のカバー部材は、前記嵌合される端縁に前記回動受け部と係合する回動突部を有し、前記回動突部は、前記凹部の形状に対応する略半円状の突部として形成され、前記回動突部と前記回動受け部とが係合された状態で、前記他方のカバー部材の内壁面と前記規制部とは当接していることを要旨とする。
【0029】
これにより、前側のカバー部材と後側のカバー部材の組合せ時に、回動受部と回動突部との嵌合によって見栄えの向上につながる連続した上端縁ラインが得られるようになる。しかも、回動受部に回動突部を嵌合することで上端縁ラインの位置精度が容易に確保される。
【0030】
また、前記他方のカバー部材は、前記一方のカバー部材の上方に位置し、前記回動受け部は、上方に開放するほぼ半円状の凹部に形成され、前記回動突部は、下方に延びるほぼ半円状に形成されている。
【0031】
これにより、カバー部材を上方から合わせるだけで、半円状の凹部の働きによって回動突部を回動受け部に嵌合できるので、容易に組み立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】 図1は、この発明にかかる鞍乗り型車両となるスクータ型自動二輪車の概要側面図である。
【図2】 図2は、フロントカバー、インナフェンダ、レッグシールドの組付け状態を示した概要側面図である。
【図3】 図3は、スクータ型自動二輪車のフロントカバーの概要側面図である。
【図4】 図4は、フロントカバーの概要正面図である。
【図5】 図5は、図3A部を後側からみた説明図である。
【図6】 図6は、インナフェンダの概要側面図である。
【図7】 図7は、インナフェンダの一部省略した概要正面図である。
【図8】 図8は、インナフェンダの取付け状態を示した概要平面図である。
【図9】 図9は、レッグシールドの概要側面図である。
【図10】 図10は、レッグシールドの概要背面図である。
【図11】 図11は、図2のa−a線断面図である。
【図12】 図12は、図2のb−b線断面図である。
【図13】 図13は、図2のc−c線断面図である。
【図14】 図14は、図2のd−d線断面図である。
【図15】 図15は、フットボードの概要側面図である。
【図16】 図16は、フットボードの概要平面図である。
【図17】 図17は、図16のe−e線断面図である。
【図18】 図18は、図16のf−f線断面図である。
【図19】 図19は、図16のg−g線断面図である。
【図20】 図20は、図16のh−h線断面図である。
【図21】 図21は、フットボード、アンダカバーの組付け状態を示した概要側面図である。
【図22】 図22は、サイドカバーを構成するアッパカバーの概要側面図である。
【図23】 図23は、図22のB矢視からみた説明図である。
【図24】 図24は、図22のC矢視からみた説明図である。
【図25】 図25は、シートの下方をサイドカバーで囲んだ状態の説明図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、図1乃至図22の図面を参照しながらこの発明の実施の形態について具体的に説明する。
【0034】
図1は鞍乗り型車両の代表例としてここではスクータ型自動二輪車の概要側面図、図2はカバー部材となるフロントカバー、インナフェンダ、レッグシールドの組付け状態をそれぞれ示した概要側面図である。
【0035】
スクータ型自動二輪車1の車体フレーム3はヘッドパイプ5から後方へ斜め下方に延びる鋼管製メインフレーム7と、メインフレーム7の後端に後方へ斜め上向きに延びる左右一対の鋼管製サイドフレーム9,9とから成る構造となっている。サイドフレーム9,9間にはスイング式動力ユニット11が上下揺動可能に枢支されている。スイング式動力ユニット11は、エンジン13及びエンジン13の左側部にVベルトドライブ式無段変速装置を内蔵する伝動ケース15を始めとしてエアクリーナ17等を一体に接続したもので、伝動ケース15の後端部に後輪19が軸支されている。また伝動ケース15と左側のサイドフレーム9との間にはリヤクッションユニット21が介設され、スイング式動力ユニット11はピポット23を中心として上下に揺動可能となっている。
【0036】
ヘッドパイプ5は、ステアリングシャフト25が回転自在に嵌挿支持され、そのステアリングシャフト25の下方には、アンダブラケット26を介してフロントフォーク27が設けられている。ステアリングシャフト25の上端には、ブレーキレバ28を始めとして各種計器、操作スイッチ等を有する操向ハンドル29が固定され、フロントフォーク27の下端部は前輪29が軸支されている。
【0037】
操向ハンドル29及び車体フレーム3は、樹脂製のカバー部材により囲まれており、カバー部材は以下の構造となっている。
【0038】
即ち、操向ハンドル29はハンドルカバー31によって、車体フレーム3を構成するヘッドパイプ5の前側は、フロントカバー33及びその下方に連続するインナフェンダ53で、後側は、車体フレーム3を挟んでレッグシールド35によってそれぞれ覆われている。
【0039】
レッグシールド35の下端は、足を乗せる低床のフットボード37が連続して配設されている。フットボード37の後部にはサイドカバー39がシート43の下方周囲を囲むように配設されている。
【0040】
フロントカバー33は、図2に示すようにほぼ中央部位に内側へ窪む取付けボス部45が設けられ、取付けボス部45はヘッドパイプ5から延長された支持ステイ47にボルト49、ナット50によって固定支持されている。フロントカバー33に設けられた左右一対のヘッドライト装置(図示していない)のレンズ51は、フロントカバー33の外表面となる一般面と連続し合う連続面となっている。
【0041】
フロントカバー33から下方へ続くインナフェンダ53との合せライン55において、その側方は、図面左側から右側に向かって後方上向きに傾斜している。
【0042】
合せライン55を構成するフロントカバー33の端縁33aは、両サイドにおいて、図3、図4、図5に示すように断面U字状に屈曲された形状となっている。
屈曲された外側領域の一般面は、前面となるカバーフロント面33−Fから両サイドへ続くカバーサイド面33−Sとなっている。
【0043】
カバーサイド面33−Sとなる下端は、前記したごとく側面から見て後方上向きに傾斜した前後方向の端縁33aとなっている。端縁33aの終端近傍の内壁面に沿って挿入方向が前後方向となる係合突部57が、その内側にはビス止め用の取付けフランジ59が、さらにU字状の先端内側には係合爪61がそれぞれ設けられ、前面側からフロントカバー33の後付けが可能となっている。
【0044】
フロントカバー33と合せライン55を構成するインナフェンダ53は、前輪29の上方を覆うフロントフェンダ34とで前輪29の後方を覆うように後側に配置されている。
図6、図7、図8に示すようにインナフェンダ53の内側には前輪29側となる前方から挿入することでメインフレーム7に対して左右から挟持し合う左右一対の挟持片63を有している。
【0045】
インナフェンダ53の上端は前記フロントカバー33との端縁53aとなっていて、前面から両サイド領域の端縁53aは、前記フロントカバー33と対応する断面U字状に屈曲された形状となっている。
【0046】
U字状に形成された端縁53aの上端は、前記フロントカバー33の端縁33aと嵌合し合う嵌合代65となっていて、外側領域の一般面は、前面となるフェンダフロント面53−Fから両サイドへ続くフェンダサイド面53−Sとなっている。
【0047】
U字状の嵌合代65は、フロントカバー33とインナフェンダ53の各合せ端縁33a、53aが合わさった時にフロントカバー33の外表面となる一般面、カバーサイド面33−Sとインナフェンダ53の一般面、フェンダサイド面53−Sとを上下に連続させる機能と、左右となる車幅方向への動きを規制する位置決め規制手段としての機能とを備えている。
【0048】
また、U字状に形成された嵌合代65には、切欠部67と取付けボス部69と係合溝71がそれぞれ設けられている。
【0049】
切欠部67は、U字状に屈曲された先端部位に設けられ、前記フロントカバー33の合せ時にそのフロントカバー33の係合爪61と係合可能となっている。
【0050】
取付けボス部69は、外から直接見えることがないよう前記係合溝71より内側に配置され、レッグシールド35から延びるパイプ状の支持ステイ75と嵌合し、図2に示すように前記フロントカバー33の取付けフランジ59と共に三者一体にビス77によりビス止めされている。
【0051】
係合溝71は、端縁53aの終端近傍(図5右側)の内側壁面に沿って設けられ、前記フロントカバー33の係合突部57と係合可能となっている。係合溝71には前面に向かって開口する挿入口79と、挿入口79から奥へ向かって順次溝幅が狭くなる案内面71aとを有している。
【0052】
挿入口79は前面側からフロントカバー33を後付けする挿入時に、神経を使うことなく容易に係合突部57が挿入される挿入幅となっている。
案内面71aは、車両の前方から後方へ向かって延長され係合突部57の挿入時に、フロントカバー33の端縁33aをインナフェンダ53の端縁53aへ向けて閉じ合せ方向へ誘導するテーパ面に作られている。
【0053】
これにより、車体フレーム4の前方を覆うカバーにはヘッドライト等の機能部品によって重量が重たくなるが、その場合でもハンドル等の干渉を抑えつつ組立が容易に行えるようになっている。
【0054】
なお、係合突部57と係合溝71の関係は、係合突部57をインナフェンダ53側に、係合溝71をフロントカバー33側にそれぞれ設けるレイアウト構造にすることも可能である。
【0055】
一方、フロントカバー33からインナフェンダ53の領域にわたって配置された車体フレーム3を覆うレッグシールド35は、図2に示すようにメインの取付け箇所となる中央部の取付部81は、取付けブラケット83を介してヘッドパイプ5に固定支持されている。
【0056】
その具体構造を図8と図9に示す。レッグシールド35の左右両端縁は、前記フロントカバー33とインナフェンダ53の左右両端縁と突合せ結合される結合代85となっている。下端部は後述するフットボード37と突合せ結合される結合領域となっている。
【0057】
図2に示すようにレッグシールド35の上半側は、フロントカバー33と結合し合うフロントカバー結合領域、下半側はインナフェンダ53と結合し合うインナフェンダ結合領域となっている。
【0058】
レッグシールド35のフロントカバー結合領域は、左右上下2箇所に取付孔89,89が設けられ、図11に示すようにフロントカバー33に設けられた取付部91に、前記取付孔89からビス93を挿入することで固定支持されるようになっている。ビス止め以外の領域は、図12に示すようにレッグシールド35のフック爪35aとフロントカバー33のフック溝33bとの係合関係によって、その他は、図13に示すように複数設けられたフロントカバー33の結合穴33cとレッグシールド35のリブ35cとが挿入し合う穴とリブとの関係によって結合支持されるようになっている。
【0059】
レッグシールド35のインナフェンダ結合領域は、上下2箇所でビス止めにより固定支持されている。上位側は、フロントカバー33との閉じ合せラインのところで説明した如く、レッグシールド35から延長されたパイプ状の支持ステイ75にフロントカバー33の取付けフランジ59とインナフェンダ53の取付けボス部69とがビス77によって三者一体に固定支持されている。下位側は図14に示すようにインナフェンダ53に設けられた取付部97にレッグシールド35側からビス99を挿入することで固定支持されるようになっている。ビス止め以外の領域は、レッグシールド35のフック爪35aとインナフェンダ53のフック溝53bとの係合関係によって、また、インナフェンダ53の結合穴53cとレッグシールド35のリブ35cとが挿入し合う穴とリブとの関係によってそれぞれ結合支持されるようになっている。
【0060】
レッグシールド35の下端部から水平方向に連続し合うフットボード37は、図15、図16に示すように前半側が水平な足乗せ部101となっていて、足乗せ部101から左右に分かれ後方へ向かって傾斜上昇する形状となっている。傾斜上昇した左右の延長部は後部乗員の足乗せ部103となっていて、その足乗せ部103の内側は上方に立上がるフットカバー105となっている。フットカバー105の上端縁には後述するサイドカバー39が、フットボード37の下部には前記インナフェンダ53から連続するよう前端側が結合され、全領域にわたってアンダカバー111がそれぞれ設けられた構造となっている。
【0061】
フットボード37の後側に設けられた後部乗員の左右の足乗せ部103には、前後二段の凸部103a,103bを有し、前方の凸部103aは靴の先端が、後方の凸部103bは靴のかかとが当ることで、前方への動きを確実に拘束する位置決め手段としての機能を有している。
【0062】
また、後部乗員の足乗せ部103の領域は、フットボード37の下部に配置されたアンダカバー111の上端縁をカバーするようアンダカバー111の板厚分だけ外側へ延長された後、カバー面に沿って下向きに短く屈曲された屈曲部113を有する形状となっている。
【0063】
これにより、後部乗員の足乗せ部103の領域はプロテクタとして機能し、足によるアンダカバー111上端縁側の外れ防止を図ることが可能になると共に、見栄えの向上を図っている。また、外側へ張り出す分、足乗せスペースの拡大を図ると共に、伝動ケース15の上方配置となることでスリム感のある構造となっている。
【0064】
一方、フットボード37とレッグシールド35とは、嵌合支持部115と嵌合支持受け部117との関係によって結合支持されている。図9、図10は嵌合支持受け部117、図16から図20は嵌合支持部115の具体構造を示している。
【0065】
レッグシールド35の嵌合支持受け部117は、天井面119,前壁面123,ベース面121から成る断面L型状に形成され、前壁面123には左右一対のフック孔125a,125bが、ベース面121には左右一対のU字溝127がそれぞれ設けられた形状となっている。
【0066】
フットボード37の嵌合支持部115は、前端に前記フック孔125a,125bと係合し合うことで前後左右の方向の動きを規制する手段として働くフック爪129a,129bと、前記ベース面121に設けられたU字溝127内に嵌め込む締結用の取付けボス部131とを有し、図18に示すように取付けボス部131は、レッグシールド35のベース面121と共に車体フレーム3の前側ブラケット133にボルト135、ナット137によって一体に共締めされている。さらに、フットボード37の前端の屈曲片37aは図20に示すようにレッグシールド35の凹部35aと嵌合し合うことで上下方向の動きが規制されるようになっている。一方、フットボード37の後側は、2箇所に設けられた車体フレーム3の後側ブラケット139にボルト141、ナット143によって固定支持されている。
【0067】
サイドカバー39は、シート43の下方を囲む前カバー109とアッパカバー143とで構成され、ここでは、本発明となるアッパカバー143とフットボード37の後半側から立上がるフットカバー105との係合関係について説明する。
【0068】
図22と図25に示すように、アッパカバー143は後部乗員が坐るシート43の後端側まで延長された前後に長い形成に作られていて、後端部はテールランプ145となっている。
【0069】
アッパカバー143の前端側となる合せ端縁147とフットカバー105の後端側となる閉じ合せ端縁149とを合わせた時に、フットカバー105の上端縁とアッパカバー143の上端縁とによってフットボード37の足乗せ部101からシート43の後端へ向かって緩やかな曲線を描いて上昇する見栄えのよい連続した上端縁ライン151が形成されるようになっている。
【0070】
端縁147となるアッパカバー143の先端側には下向き円弧状の回動突部153と取付部155がそれぞれ設けられている。一方、図16に示すように前記回動突部153と嵌合し合う上向きU字状の回動受け部157と取付部158とが端縁149となるフットカバー105の前方内側にそれぞれ設けられている。
【0071】
図21、図22に示すように回動受け部157と回動突部153の近傍にはアッパカバー143が回動する回動面に垂直な方向へ動きを規制する規制部159を有している。
規制部159は、回動受け部157の前方領域に設けられた立上り面159aと、回動突部153の前方領域の内側裏面159bとで形成されている。この規制面159は両サイドに設けられ、回動受け部157と回動突部153との嵌合完了時に、アッパカバー143の車幅方向への動きを拘束すると共に、回動受け部157の後方の立上り面149は、アッパカバー143が合わさった時の全体の規制面となっている。
【0072】
なお、回動受け部157と回動突部153の関係は、回動受け部157をアッパカバー143側に、回動突部153をフットカバー105側に設けるようにすることも可能となる。
【0073】
一方、回動受け部157と回動突部153は、アッパカバー143の先端部に位置することで、アッパカバー143の取付部155とフットカバー105の取付部158とをビス止めした時に、アッパカバー143の先端側端縁の高い取付け精度が確保されるようになっている。
【0074】
アッパカバー143のその外の取付箇所は、端縁149の後側となる第2取付部161と、上端縁中間部位の第3取付部163と上端縁後側の第4取付部165となっている。
第2取付部161は、取付けピンとなっていてフットカバー105の取付孔167と嵌合し合うことで結合されている。第3取付部163の取付孔163aは、前カバー109の取付部にねじ166によって結合されている。第4取付部165の取付孔165aは、図24に示すように上下に貫通する長孔となっていて、その長孔と車体フレーム3から延長された取付けブラケット171の孔に係合フック173を上方から挿入することで結合されるようになっている。この場合、一方が長孔となっていることで、前方の回動受け部157と嵌合し合う回動突部153を支点として後方を回動させた時に、各孔に若干の位置ずれが起きても支障なく係合フック173の挿入が可能となっている。
【0075】
なお、アッパカバー143の下端側は、3箇所に取付孔179が設けられ、その取付孔179には後輪19の上方を覆うフェンダカバー181が取付ビス183により結合されている。
【0076】
このように構成されたスクータ型自動二輪車によれば、フロントカバー33とインナフェンダ53との端縁33a,53aは、例えば、フロントカバー33を後付けする時に、係合溝71が端縁53aの終端の近傍に設けられていることと相俟って、係合突部57と係合溝71との挿入時に、容易にフロントカバー33の端縁33aは案内面71aによってインナフェンダ53の端縁53a側へ向けて確実に誘導される、と同時に、前方の係合爪61と切欠部67が係合し合う。この結果、係合完了時には隙間のない確実な合せライン55が確保され、高い外観品質が得られるようになる。この場合、組付け作業も、挿入口79に係合突部57を位置合せして挿入するだけでよい。また、U字状に形成された合せ領域のフロントカバー33とインナフェンダ53との関係により車幅方向への動きが規制されることで、車幅方向に対しても位置ずれのない面一な合せが確保される。
【0077】
次に、足を乗せるフットボード37とレッグシールド35にあっては、フットボード37の嵌合支持部115をレッグシールド35の嵌合支持受け部117に嵌合させることで結合される。この時、係合完了時のフットボード37の嵌合支持部115は、前後左右、上下に動くことのない拘束された高い位置決め状態の結合状態が得られるようになる。
【0078】
次に、フットボード37とサイドカバー39のアッパカバー143にあっては、アッパカバー143の回動突部153をフットボード37の回動受け部157に嵌合させることで、フットボード37の上端縁とアッパカバー143の上端縁とが連続し合う円弧状の上端縁ライン151が得られるようになる。この場合、先端に位置する回動受け部157と回動突部153の関係によって、アッパカバー143の先端の確実な合わさった状態が得られる。また、アッパカバー143の後側の上下の回動が可能となるため、見栄えのよい上端縁ラインと各取付孔の位置合せが容易に行えるようになり、組付作業が迅速に完了するようになる。
【0079】
なお、この実施形態にあってはスクータ型自動二輪車の二輪タイプについて説明したが、三輪タイプ、四輪タイプに実施することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0080】
以上、説明したように、この発明によれば、案内面によって一方の端縁を、他方の端縁側へ誘導することができるため、隙間のない確実な合せラインを確保し高い外観品質を得ることができる。しかも、挿入口に沿って挿入すればよいため作業性に優れるようになり、作業性の面で大変好ましいものとなる。
【0081】
また、カバー部材を重力に抗して上方向に支えることで、案内面と係合突部の接触を維持することが可能となり、組立作業が容易となる。
【0082】
また、係合溝と係合突部との係合完了時に、それら係合溝と係合突部は各合せ端縁の終端近傍に設けられているため、上方のカバー部材と下方のカバー部材の端縁を長期間にわたって確実に閉じ合わせることが可能となる。
【0083】
また、組立にあたってカバー部材を支えた状態で水平方向へ動かすことで容易に組立てることができる。
【0084】
また、各カバーが上下に正しく合う合せラインが確保された高い外観品質を得ることができる。
【0085】
また、案内面によってハンドルなどの干渉を抑えつつ組み立てが容易に行なえるようになる。
【0086】
また、嵌合支持受け部と嵌合する嵌合支持部の働きによって、カバーの部品による成形誤差等は、ほぼ水平方向の位置関係で吸収することが可能となり、車体フレームにカバーを容易に組み付けることができる。
【0087】
また、前記嵌合支持受け部と前記嵌合支持部は、湾曲した形状となるため、嵌合部分が長くできるので、嵌合完了時の結合強度を高くできる。
しかも曲面であわせるので、組み付け易くなる。
【0088】
また、開放側が高い傾斜面で構成されているため、嵌合支持部を嵌合する際に、嵌め込み易くなり、組み立て性の向上が図れる。
【0089】
また、先端側が低い傾斜面で構成されているため、嵌合支持部を嵌合する際に、嵌め込み易くなり、組み立て性の向上が図れると共に、隙間が小さくなるため外観品質の向上が図れる。
【0090】
また、前側のカバー部材と後側のカバー部材の組合せ時に、回動受部と回動突部との嵌合によって見栄えの向上につながる連続した上端縁ラインが得られるようになる。しかも、回動受け部に回動突部を嵌合することで上端縁ラインの高い位置精度が容易に確保することができる。
【0091】
また、カバー部材を回動させて位置あわせするときに規制部の働きによって安定して組み付け操作を行うことができるようになる。
【0092】
また、回動受け部と回動突部は、形状が簡単となるため、製造が容易となるため成形性に優れると共に、しかも容易に受け部と突部を嵌合できるので、組み立て作業が容易にできる。
【0093】
また、カバー部材を上方から合わせるだけで、半円状の凹部の働きによって回動突部を回動受け部に嵌合できるので、容易に組み立てることができる。

Claims (12)

  1. 車体フレームと、
    端縁部分の少なくとも一部が互いに適合された状態で前記車体フレームを覆う少なくとも2つのカバー部材とを有し、
    前記カバー部材のうち一方のカバー部材は、係合溝を有し、
    前記係合溝は、挿入口を有し、
    前記カバー部材のうち他方のカバー部材は、前記挿入口を介して前記係合溝に挿入された状態で前記係合溝と係合可能な係合突部を有し、
    前記係合溝は、前記挿入口から挿入された前記係合突部を奥方へ案内する案内面を有し、
    前記案内面の幅は、前記挿入口から奥方へ向かって狭くなっており、
    前記案内面は、前記挿入口から奥方に向かって前記一方のカバー部材の端縁に近づく方向に傾斜している
    ことを特徴とする鞍乗り型車両。
  2. 前記案内面は、鉛直に対し傾斜する方向に延設されていることを特徴とする請求項1記載の鞍乗り型車両。
  3. 前記係合溝は、前記一方のカバー部材の端縁の終端に設けられ、前記係合突部は、前記他方のカバー部材の端縁の終端に設けられることを特徴とする請求項1又は2記載の鞍乗り型車両。
  4. 前記一方のカバー部材の少なくとも一部は、上下方向に延びており、前記案内面が水平方向に延設されたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の鞍乗り型車両。
  5. 前記一方のカバー部材は、前輪の上方で前記車体フレームの前方を覆うカバー部材であり、前記他方のカバー部材は、前記前輪と前記車体フレームの間に配置されるカバー部材であることを特徴とする請求項4記載の鞍乗り型車両。
  6. 前記案内面は、前記鞍乗り型車両の前後方向に延設されていることを特徴とする請求項5記載の鞍乗り型車両。
  7. 車体フレームと、
    前記車体フレームを覆う垂直カバー部材と、
    前記垂直カバー部材に結合される水平カバー部材とを有し、
    前記垂直カバー部材は、前記水平カバー部分と結合される結合部分に嵌合支持受け部を有し、
    前記水平カバー部材は、前記結合部分に前記嵌合支持受け部と嵌合する嵌合支持部を有し、
    前記嵌合支持受け部は、
    天井面と、
    前記天井面に連なって下方向に延びる前壁面と、
    前記前壁面に連なって水平方向に延びて前記天井面に対峙するベース面とを有し、
    前記前壁面は、フック孔を有し、
    前記嵌合支持部は、前方に向けて突出されて前記フック孔に係合するフック爪を有し、
    前記嵌合支持部は、前記フック爪が前記フック孔に係合された状態で、前記前壁面と前記天井面とに当接して前記嵌合支持受け部を支持する
    ことを特徴とする鞍乗り型車両。
  8. 前記嵌合支持受け部と前記嵌合支持部は、平面視で湾曲するように延設されていることを特徴とする請求項7記載の鞍乗り型車両。
  9. 前記嵌合支持受け部の上面は、後方側が前方側に比べて高い傾斜面になっていることを特徴とする請求項7又は8記載の鞍乗り型車両。
  10. 前記嵌合支持部の上面は、後方側が前方側に比べて高い傾斜面になっていることを特徴とする請求項7乃至9の何れか1項に記載の鞍乗り型車両。
  11. 車体フレームと、
    端縁の少なくとも一部が互いに適合された状態で前記車体フレームを覆う少なくとも2つのカバー部材とを有し、
    前記少なくとも2つのカバー部材は、互いに嵌合される端縁と、連続したラインを形成する連続端縁とをそれぞれ有し、
    前記カバー部材のうち一方のカバー部材は、
    前記嵌合される端縁に略半円状の凹部として形成された回動受け部と、
    前記回動受け部が形成された端縁を除く端縁及び前記連続端縁に設けられる規制部とを有し、
    前記カバー部材のうち他方のカバー部材は、
    前記嵌合される端縁に前記回動受け部と係合する回動突部を有し、
    前記回動突部は、前記凹部の形状に対応する略半円状の突部として形成され、
    前記回動突部と前記回動受け部とが係合された状態で、前記他方のカバー部材の内壁面と前記規制部とは当接している
    ことを特徴とする鞍乗り型車両。
  12. 前記他方のカバー部材は、前記一方のカバー部材の上方に位置し、前記回動受け部は、上方に開放する略半円状の凹部に形成され、前記回動突部は、下方に延びる略半円状に形成されていることを特徴とする請求項11記載の鞍乗り型車両。
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