JP4094903B2 - ポンプ用制御盤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポンプ運転の制御のために用いられるポンプ用制御盤に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動給水システムでは、モータ駆動式のポンプを用いて、海水を揚水することが検討されている。
【0003】
この自動給水システムは、屋外にポンプの運転を制御する制御盤を据え付けることが行われる。通常、制御盤は、キャビネット内にポンプの電源供給ユニットを収める。その他、キャビネット内には、制御機器として、ポンプを駆動するモータにつながるインバータ、該インバータを揚水負荷に応じて制御する制御部など多くの電気機器や電子機器を納めてある。
【0004】
このような塩害地域で用いられる制御盤は、制御機器が外気に触れないようにすることが望ましい。そのため、制御盤は、制御機器が収まる内部空間を密閉化した構造が検討されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ポンプ用の制御盤は、発熱を伴う制御機器が収めてある。特にインバータは、特に発熱量が他の電気機器や電子機器に比べ多い。
【0006】
ところが、制御盤自体の自然放熱では制御機器の冷却が十分に行えない。そのため、制御盤には、インバータなど制御機器を正常な動作が保障される温度、すなわち許容温度以下にそれぞれ保つことが求められる。
【0007】
そこで、キャビネットに冷却装置、例えばクーラーを設けて、キャビネット内部を冷却して、インバータをその許容温度を越えないように強制冷却することが検討されている。
【0008】
この冷却装置の採用により、確かにインバータは正常に動作する。反面、冷却装置が故障して冷却不能になったとき、給水に大きな影響を与える問題がある。
【0009】
すなわち、冷却が不能になる故障が発生すると、インバータの強制冷却ができない。しかし、制御盤は密閉構造なので、自然放熱のよる冷却は期待できず、短時間でインバータの周囲温度が許容温度を越えてしまう。このため、制御盤は、強制冷却が行えなくなると、即時、ポンプを停止させる制御が余儀なくされる。
【0010】
これでは、冷却装置の故障が発生してからポンプが完全に停止するまでの期間が短く、当該冷却装置の修理が間に合わず、ポンプによる給水運転に支障をきたすおそれがある。
【0011】
そこで、本発明は、冷却装置による強制冷却が不能になっても、庫内温度の上昇率を抑えながら、ポンプの運転を継続させることができるポンプ用制御盤を提供する。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、ポンプの運転を制御する制御機器を収めた密閉構造の制御盤において、冷却装置が冷却不能に故障したとき、制御盤の内部空間の温度上昇にしたがいポンプの運転回転数を低下させる構造とした。
【0013】
これにより、冷却装置が故障し冷却不能になると、ポンプ運転回転数に制限を与え、ポンプの運転能力の制限により、制御機器自体の発生熱量を通常時よりも抑えながら、ポンプの運転を継続させる。つまり、ポンプの運転は、故障後もキャビネットの内部温度の上昇率を抑えながら、できるだけ長い間、継続される。
【0014】
同じく請求項2に記載の発明は、複数台のポンプの運転を制御する制御機器を収めた密閉構造の制御盤において、冷却装置が冷却不能に故障したとき、制御盤の内部空間の温度上昇にしたがいポンプの運転台数を減台させる構造とした。好ましくは、周囲の温度が所定温度に達した制御機器から順次、ポンプの運転を停止させて台数を減らすのがよい。
【0015】
これにより、冷却装置が故障し冷却不能になると、ポンプの運転台数を減らして、制御機器自体の発生熱量を抑えながら、ポンプの運転を継続させる。つまり、ポンプの運転は、故障後もキャビネットの内部温度の上昇率を抑えながら、できるだけ長い間、継続される。
【0016】
同じく請求項3に記載の発明は、複数台のポンプの運転を制御する制御機器を納めた密閉構造の制御盤において、冷却装置が冷却不能に故障したとき、制御盤の内部空間の温度上昇にしたがいポンプの運転回転数を低下させ、それでも故障が続き温度上昇が抑えられないとき、制御盤の内部空間の温度上昇にしたがいポンプの運転台数を減台させる構造を採用して、キャビネットの内部温度の上昇率を抑えながら、できるだけ長い間、ポンプの運転を継続させるようにした。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図1〜図3に示す第1の実施形態にもとづいて説明する。
【0018】
図1は、例えば塩害地域に据え付けられた自動給水システムを示し、図中1a〜1dは複数台、例えば4台のモータ駆動式のポンプを示す。なお、2a〜2dは各ポンプ1a〜1dを駆動するモータを示す。各ポンプ1a〜1dの吸込部は、いずれも開閉弁3aを介装した吸込配管3を介して、吸込合流管4に接続してある。また各ポンプ1a〜1dの吐出部は、逆止弁5aおよび開閉弁5bを介装した吐出配管5を介して、吐出合流管6に接続されている。これにより、各ポンプ1a〜1dが運転されると、給水に供される流体が吸込合流管4をから各吸込配管3に吸込まれた後、各吐出配管5を経て吐出合流管6へ吐出されるようにしている。なお、吸込合流管4は給水源(図示しない)につながり、吐出合流管6は給水先(図示しない)につながる。
【0019】
一方、8は、例えばポンプ1a〜1dの近くの地点に据え付けたポンプ用制御盤(以下、単に制御盤と称す)を示す。この制御盤8の外郭には、密閉形キャビネット9が用いてある。具体的には、例えば密閉形キャビネット9には、例えば前面が開口し、その周囲がそれぞれ長方形の壁面で覆われた長方体の箱から構成されたキャビネット本体10と、同キャビネット本体10の前面開口を開閉可能に塞ぐ扉体11とを組合わせて、内部の空間(内部空間)を密閉化させた構造としてある。
【0020】
この密閉形キャビネット9内には、例えば各ポンプ1a〜1dのモータ2a〜2dに電源を供給する電源供給ユニット12が収めてある。さらに同キャビネット9内には、各ポンプ2a〜2dにつながるインバータ13a〜13d(発熱を伴う制御機器)が収めてある。また密閉形キャビネット9内には制御部14が収めてある。制御部14は例えばマイクロコンピュータで構成してある。この制御部14には、例えば吐出合流管6に設けてある圧力センサ15や流量センサ16が接続してある。制御部14には予め設定された運転仕様マップ(例えば全揚程と吐出量とがなすマップなど)が設定してある。また制御部14には、圧力センサ15からの圧力信号、流量センサ16からの流量信号と、運転仕様マップとにしたがい、各ポンプ1a〜1dの起動/停止制御やインバータ13a〜13dによるポンプ回転数の可変制御(周波数制御)をする設定がしてある。つまり、給水先の負荷に応じて、ポンプ1a〜1dの運転台数、ポンプ1a〜1dの能力が制御されるようにしてある。
【0021】
またキャビネット本体10の壁部、扉体11の壁部などといった密閉形キャビネット9の壁面、ここではキャビネット本体10の壁面には、冷却装置として例えばクーラー18が設けてある。クーラー18は、例えば内部が仕切壁19によって左右2つに仕切られた本体20を有している。仕切壁19によって仕切られた左側空間の正面には、吸込口21と吹出口22が形成してある。また右側の空間の正面には開口23が形成してある。本体20は、その本体20の左側部がキャビネット9の壁面と突き当るように固定され、右側部がキャビネット9から張り出るように据え付けてある。そして、左側に在る吸込口21、吹出口22をキャビネット9内に開口させている。吹出口22には、蒸発器24および送風ファン25が据え付けてある。開口23には凝縮器26が据え付けてある。これら蒸発器24と凝縮器26との間は、圧縮機27、膨張弁28を介装した冷媒配管29で接続されていて、密閉形キャビネット9の内部を冷却する冷凍サイクル装置を構成している。つまり、冷凍サイクル装置は、圧縮機27が運転されると、凝縮器26で冷媒が凝縮、膨張弁28で冷媒が減圧、蒸発器24で冷媒が蒸発をする(冷凍サイクル運転)。そして、蒸発器24との熱交換で得られる冷風(冷気)で密閉形キャビネット9内を冷却するようにしてある。
【0022】
他方、制御部14には、例えば密閉形キャビネット9の内部を所定温度以下に保つようにクーラー15の運転を制御するクーラー機能と、該クーラー15が冷却不能な故障を生じたときポンプ運転をセーブするセーブ機能(クーラー故障時制御)とが設定してある。
【0023】
クーラー機能は、例えば密閉形キャビネット9の内部空間に配設してある温度センサ30(例えばサーミスタで構成され、温度検出手段に相当)で検出した温度と、庫内を予め設定されている設定温度との差にしたがって圧縮機27の運転を制御する制御内容とを有する。なお、温度センサ30は、インバータ13a〜13dから遠ざけた地点に据え付けてある。設定温度は、例えば最も発熱を伴う制御機器をその制御機器の許容温度以下、ここでは図3に示されるようにインバータ13c〜13dをその安定した動作が保障できる許容温度以下に保つ設定温度値で設定してある。これにより、クーラーの運転(冷凍サイクル装置の運転)で、密閉形キャビネット9の内部を設定温度以下に保冷できるようにしてある。つまり、密閉形キャビネット内部のインバータ13a〜13dを含む制御機器を強制的に許容温度以下の温度まで冷却させるようにしている。
【0024】
セーブ機能は、制御部14に接続された故障検出部31(故障検出手段)を有する。なお、故障検出部31は、例えば圧縮機27が正常に運転しなくなること、冷凍サイクル機器の内部の圧力が通常とは異なる異常圧力な圧力となることなどといった冷却不能となるクーラー18の状態(正常運転が行えない状態)を検出する機能をもつ。またセーブ機能は、a.故障検出部31の検出信号からクーラー18の故障を判定する機能、b.温度センサ30で監視している庫内温度と設定温度値とを対比する機能、c.故障と判定すると、該故障にしたがい上昇する庫内温度と設定温度との差に応じて、現在運転しているポンプの電源(運転)周波数を低下(制限)させる機能(ポンプ運転制限手段に相当)、d.庫内温度が許容温度に達すると、運転しているポンプの運転を停止させる機能を有している。そして、ポンプの電源(運転)周波数の制御(低下)は、必要な揚程が確保される範囲で行われるように設定してある。つまり、セーブ機能は、クーラー18が冷却不能な故障を生じると、インバータ自体の発生熱量を通常時より抑えながらポンプ運転を継続させて、できるだけポンプ停止を避けるようにした機能で形成してある。
【0025】
つぎに作用について説明する。
【0026】
今、圧力センサ15や流量センサ16からの検出信号を受けて、4台のポンプ1a〜1dが、インバータ13a〜13dで行われる周波数制御にしたがい通常運転しているとする。
【0027】
図3(a)の線図は、インバータ13a〜13dの発生熱量を示していて、同図の実線のA1域はこのときのインバータ13a〜13bの発生熱量を示している。なお、A1域の発生熱量は、4台のポンプ1a〜1dの正常運転時におけるインバータ13a〜13dの発生熱量を100%として示してある。
【0028】
一方、制御盤8に装備されているクーラー18は稼動している。すなわち、クーラー18では、冷凍サイクル運転(凝縮器26で冷媒が凝縮、膨張弁28で冷媒が減圧、蒸発器24で冷媒が蒸発する運転)により、冷風が吹出口21から吹き出される。この吹き出しにより、密閉形キャビネット9の内部は冷却される。そして、キャビネット内部の温度は、温度センサ30の監視下で行われる圧縮機27の運転制御により、熱の影響を受けやすい制御機器、すなわちインバータ13c〜13dの許容温度以下、ここでは図3(b)中の実線のB1域に示されるように許容温度よりかなり低い設定温度に保たれる。
【0029】
この強制冷却により、インバータ8a〜8dのような多量の発熱を伴う制御機器でも、安定、かつ信頼性をもたらす許容温度値以下の温度に保たれる。
【0030】
このとき、クーラー18において冷却が不能となる故障が生じたとする。すると、図2のフローチャートに示されるような制御内容のセーブ機能(クーラー故障時制御)に切換わる。
【0031】
このセーブ機能(クーラー故障時制御)について図2のフローチャートに基いて説明すれば、制御部14は、故障検出部31からの検出信号にしたがいクーラー18が故障か否かを判定している(ステップS1)。そして、故障検出部31から故障(圧縮機27の故障や異常圧力など異常な運転状態)を示す検出信号が入力されると、クーラー18が停止したままで冷却運転が始まらない故障、あるいは冷却運転が続けられない故障が発生したと判定する。
【0032】
このとき、クーラー18が異常運転を続けているならば、クーラー18の運転を強制的に停止させる(ステップS2)。
【0033】
各インバータ13a〜13dは、強制冷却が不能になるときでも、密閉形キャビネット9内で作動し続けるので、図3(b)中の実線のX域のように密閉形キャビネット9の内部温度は、インバータ13a〜13dの発熱や他の制御機器の発熱により、設定温度から徐々に上昇を始める(密閉形キャビネット自体による自然放熱は期待できないため)。
【0034】
制御部14は、この温度上昇を受けると(ステップS3)、この設定温度と上昇した温度との差に応じ、最低揚程を確保する範囲でポンプ1a〜1dの運転周波数を低下させる(ステップS4)。すると、ポンプ1a〜1dの運転回転数は低下し、最低揚程運転に切換わる。この周波数制御により、各インバータ自体の発生熱量は、図3(a)中の実線のA2域に示されるように通常時の発生熱量(100%のとき)よりも抑えられる。ポンプ1a〜1dの運転周波数の低下(制限)は、密閉形キャビネット9の内部温度が上昇するにしたがい進む。
【0035】
こうしたポンプ1a〜1dの運転回転数を低下させる制御(周波数制御)により、ポンプ1a〜1dの運転は、クーラー18が冷却不能になると、図3(b)中の実線のB2域に示されるように密閉形キャビネット9の内部温度の上昇率を抑えながら、できるだけ長い間、継続される。なお、図3(b)中の二点鎖線に示されるように内部温度が許容温度に達するまで上昇すれば、ポンプ1a〜1dの運転は停止する(ステップS6)。
【0036】
それ故、図3(b)中の破線で示す急激な温度上昇をきたす自然放熱による場合に比べ、ポンプ1a〜1dが運転している時間を稼ぐことができ、この間にクーラー18の修理を行えばよい。この結果、故障でポンプ1a〜1dが完全に停止している時間を減少あるいは無くして、給水ができない状況をできるだけ回避することができ、自動給水の信頼性が図れる。
【0037】
図4〜図6は本発明の第2の実施形態を示す。
【0038】
本実施形態は、セーブ機能(クーラー故障時制御)として、クーラー18が故障して冷却不能になると、密閉形キャビネット9の内部空間の温度上昇にしたがいポンプ1a〜1dの運転台数を減台させる機能を採用したものである。
【0039】
具体的には、セーブ機能は、故障検出部31の検出信号からクーラー18の故障を判定する機能、b.故障と判定すると、該故障にしたがい上昇する庫内温度にしたがい、現在運転しているポンプ1a〜1dの運転台数を順次減少させる減台機能(ポンプ運転減台手段に相当)、庫内温度が許容温度に達すると、減台制御により残る1台のポンプの運転を停止させる機能を有してなる。特に合理的に減台制御を行うために、図4に示されるように各インバータ13a〜13dの周囲には、それぞれ温度センサ40a〜40d(例えばサーミスタから構成され:温度検出部に相当)を設けて、各インバータ13a〜13dの周囲温度を監視する構成とするうえ、減台機能には、a.ポンプ温度上昇傾向の高いインバータ13a〜13dを検出するべく各インバータ13a〜13dの周囲温度(温度センサ40a〜40dが検出する温度)とその温度より高い値で設定してある規定値と対比する機能、当該規定値に周囲温度が到達したインバータから順に停止(ポンプ運転停止)させる機能を組合わせた制御が用いてある。なお、庫内温度を検出するセンサには、第1の実施形態のときと同様、インバータ13a〜13dから遠ざけた地点に配置した温度センサ30が用いてある。
【0040】
この第2の実施形態の作用について説明すれば、今、第1の実施形態と同様、4台のポンプ1a〜1dが正常に運転しているとする。このときクーラー18も正常に運転して、図6(b)中の実線のB1域のようにキャビネット内部の温度をインバータ13a〜13dの許容温度よりはかなり低い設定温度に保ち、インバータ13a〜13dを含む各種キャビネット内の制御機器を強制的に冷却しているとする。図6(a)のA1域には、この4台のポンプ1a〜1dの正常運転時におけるインバータ13a〜13dの発生熱量を100%として示してある。
【0041】
このとき、クーラー18において冷却が不能となる故障が生じたとする。すると、第2の実施形態の特徴となる図5のフローチャートに示す減台制御を用いたセーブ機能(クーラー故障時制御)に切換わる。
【0042】
このセーブ機能について図5のフローチャートに基いて説明すれば、制御部14は、故障検出部31からの検出信号にしたがいクーラー18が故障か否かを判定している(ステップS1)。そして、故障検出部31から故障(圧縮機27の故障や異常圧力など異常な運転状態)を示す検出信号が入力されると、クーラー18が停止したままで冷却運転が始まらない故障、あるいは冷却運転が続けられない故障が発生したと判定する。
【0043】
このとき、クーラー18が異常運転を続けているならば、クーラー18の運転を強制的に停止させる(ステップS2)。
【0044】
各インバータ13a〜13dは、強制冷却が不能になるときでも、密閉形キャビネット9内で作動し続けるので、図6(b)中の実線のX域のように密閉形キャビネット9の内部温度は、インバータ13a〜13dの発熱や他の制御機器の発熱により、設定温度から徐々に上昇を始める(密閉形キャビネット自体による自然放熱は期待できないため)。
【0045】
このときのインバータ13a〜13dの周囲における温度の上昇具合は、例えばどのような場所(熱がこもり場所、熱が逃げやすい場所など)に据え付けられているか、インバータ13a〜13dの性能ばらつきなどといった要件によって異なる。
【0046】
ここで、制御部14は、各温度センサ40a〜40dを通じて、インバータ13a〜13dの周囲温度が、減台を決定するしきい値である予め設定されている規定値に達するか否かを監視している。
【0047】
インバータ13a〜13dのうち、温度上昇傾向の高いインバータ、例えばインバータ13aの周囲温度が上記規定値に到達すると、制御部14は当該インバータ13aを停止し、稼動しているポンプを1台減らす(1台減台:ステップS13)。
【0048】
すると、大きな発熱源となる1つのインバータ13aが停止することから、図6(a)中の実線のC1域に示されるようにキャビネット内部におけるインバータ全体の発生熱量は低下する。これにより、図6(b)中の実線のD1域に示されるようにキャビネット内部の温度上昇が抑制される。
【0049】
しかし、3台のポンプ1a〜1cで、求められる揚程を確保する運転が行われるために、インバータ13b〜13cの作動(周波数制御)がもたらす発熱により、D1域に示されるように再びキャビネット内部の温度は徐々に上昇する。
【0050】
残るインバータ13b〜13dのうちで温度上昇傾向の高いインバータ、例えばインバータ13bの周囲温度が上記規定値に到達すると、制御部14は当該インバータ13を停止し、稼動しているポンプを1台減らす(2台減台:ステップS13)。
【0051】
すると、大きな発熱源となる1つのインバータ13bが停止し、図6(a)中の実線のC2域に示されるようにキャビネット内部におけるインバータ全体の発生熱量は低下する。これにより、図6(b)中の実線のD2域に示されるようにキャビネット内部の温度上昇が抑制される。
【0052】
こうした周囲温度が規定値に達したインバータから順次停止させて、ポンプの運転を停止するという減台制御の繰り返しにより、図6(a)中のC3域、図6(b)中のD3域という具合に、ポンプ1dだけの運転となるまで運転台数が減らされる(1台のポンプ運転)。
【0053】
このような減台制御でも、第1の実施形態と同様、ポンプ1a〜1dの運転は、クーラー18が冷却不能になると、密閉形キャビネット9の内部温度の上昇率を抑えながら、できるだけ長い間、継続させることができる。特に減台制御は、周囲温度が規定値に達したインバータから順次停止させて、ポンプの運転台数を減らすようにすると、合理的に進めることができる。
【0054】
なお、最後の1台のポンプ運転で、キャビネット内部の庫内温度が許容温度に達すると、最後まで作動していたインバータ1dが停止し、最後のポンプ1dの運転が停止する(ステップS15〜S16)。むろん、温度センサ30を用いず、温度センサ30の機能を温度センサ40a〜40dで兼用(代用)させてもよい。
【0055】
但し、第2の実施形態において第1の実施形態と同じ部分には同一符号を附してその説明を省略した。
【0056】
図7、図8は本発明の第3の実施形態を示す。
【0057】
本実施形態は、第1の実施形態のセーブ機能、すなわちクーラーが冷却不能な故障を生じたとき、庫内温度の上昇にしたがいポンプの運転回転数を低下させる制御と、第2の実施形態のセーブ機能、すなわちクーラーが冷却不能な故障を生じたとき、庫内温度の上昇にしたがいポンプの運転台数を減台する制御とを組合わせたものである。
【0058】
具体的には、第3の実施形態は、図7のフローチャート、図8(a),(b)の発生熱量の変化や庫内温度の変化でも示すようにクーラー18が故障を生じて冷却が不能となると、第1の実施形態で述べたようにキャビネット内部の温度上昇にしたがいポンプ1a〜1dの運転回転数を低下させる制御を行い、それでも温度上昇が抑えられないと、ステップS20を用いて、キャビネット内部の温度上昇にしたがいポンプ1a〜1dの運転台数を減少させる制御へ移行させる構造として、密閉形キャビネット9の内部温度の上昇率を抑えながら、できるだけ長い間、ポンプ運転を継続させるようにしたものである。なお、制御盤8の構成は第2の実施形態で示した制御盤の構成(図4)と同じなので、該構成を示す図は省略した。
【0059】
このようにしても第1の実施形態、第2の実施形態と同様、故障でポンプ1a〜1dが完全に停止している時間を減少あるいは無くして、給水ができない状況をできるだけ回避することができ、自動給水の信頼性を図ることができる。
【0060】
但し、第2の実施形態および第3の実施形態において第1の実施形態と同じ部分には同一符号を附してその説明を省略した。
【0061】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施しても構わない。例えば上述した実施形態では、4台のポンプの運転を制御する制御盤に本発明を適用したが、これに限らず、他の複数のポンプの運転制御を行う制御盤に本発明を適用してもよい。むろん、他の要件で外気との接触を嫌う制御盤にも本発明を適用してもよい。また上述した実施形態では、冷却装置として冷凍サイクルを用いたクーラーを用いたが、これに限らず、他の構造の冷却装置でもよい。むろん、冷却装置の取付位置もキャビネット本体でなく、扉体でもよい。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1〜3の発明によれば、クーラーが故障により冷却不能になると、密閉形キャビネットの内部温度の上昇率を抑えながら、ポンプの運転を、できるだけ長い間、継続させることができる。
【0063】
これにより、故障でポンプが完全に停止している時間を減少あるいは無くして、給水ができない状況をできるだけ回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るポンプ用制御盤を、該制御盤で運転が制御されるポンプと共に示す正面図。
【図2】冷却装置が冷却不能となったときにおけるポンプの運転制御を示すフローチャート。
【図3】(a)は、同運転制御によるインバータの発生発熱量の変化を示す線図。
(b)は、同じくキャビネット内部の温度変化を示す線図。
【図4】本発明の第2の実施形態に係るポンプ用制御盤を、該制御盤で運転が制御されるポンプと共に示す正面図。
【図5】冷却装置が冷却不能となったときにおけるポンプの運転制御を示すフローチャート。
【図6】(a)は、同運転制御によるインバータの発生発熱量の変化を示す線図。
(b)は、同じくキャビネット内部の温度変化を示す線図。
【図7】本発明の第3の実施形態の要部となる冷却装置が冷却不能となったときにおけるポンプの運転制御を示すフローチャート。
【図8】(a)は、同運転制御によるインバータの発生発熱量の変化を示す線図。
(b)は、同じくキャビネット内部の温度変化を示す線図。
【符号の説明】
1a〜1d…ポンプ
9…密閉形キャビネット
13a〜13d…インバータ(発熱を伴う制御機器)
14…制御部(ポンプ運転制御手段、ポンプ運転減台手段)
18…クーラー(冷却装置)
30,40a〜40d…温度センサ(温度検出手段)
31…故障検出部(故障検出手段)。

Claims (3)

  1. 密閉化された内部空間を有し、かつ該内部空間にはポンプの運転を制御する制御機器が収められた密閉形キャビネットと、
    前記内部空間を所定温度以下に冷却する冷却装置と、
    冷却が不能となる前記冷却装置の故障を検出する故障検出手段と、
    前記内部空間の温度を監視する温度検出手段と、
    前記冷却装置の故障時、前記内部空間の温度上昇にしたがい前記ポンプの運転回転数を低下させるポンプ運転制限手段と
    を具備したことを特徴とするポンプ用制御盤。
  2. 密閉化された内部空間を有し、かつ該内部空間には複数台のポンプの運転を制御する制御機器が納められた密閉形キャビネットと、
    前記内部空間を所定温度以下に冷却する冷却装置と、
    冷却が不能となる前記冷却装置の冷却故障を検出する故障検出手段と、
    前記内部空間の温度を監視する温度検出手段と、
    前記冷却装置の故障時、前記内部空間の温度上昇にしたがい前記ポンプの運転台数を減台させるポンプ運転減台手段と
    を具備したことを特徴とするポンプ用制御盤。
  3. 密閉化された内部空間を有し、かつ該内部空間には複数台のポンプの運転を制御する制御機器が納められた密閉形キャビネットと、
    前記内部空間を所定温度以下に冷却する冷却装置と、
    冷却が不能となる前記冷却装置の故障を検出する故障検出手段と、
    前記内部空間の温度を監視する温度検出手段と、
    前記冷却装置の故障時、前記内部空間の温度上昇にしたがい前記ポンプの運転回転数を低下させるポンプ運転制限手段と、
    前記運転回転数の低下の制御を終えて前記冷却装置が故障中、前記内部空間の温度上昇にしたがい前記ポンプの運転台数を減台させるポンプ運転減台手段と
    を具備したことを特徴とするポンプ用制御盤。
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