JP2000046423A - 自然循環式冷房装置 - Google Patents

自然循環式冷房装置

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JP2000046423A
JP2000046423A JP10217935A JP21793598A JP2000046423A JP 2000046423 A JP2000046423 A JP 2000046423A JP 10217935 A JP10217935 A JP 10217935A JP 21793598 A JP21793598 A JP 21793598A JP 2000046423 A JP2000046423 A JP 2000046423A
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Japan
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refrigerant
temperature
natural circulation
fan
cooled
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Taiichi Sagara
泰一 相良
Noboru Aoyama
登 青山
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Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自然循環式冷房装置の消費電力を低減する。 【解決手段】 凝縮器82の冷媒容器92周辺の外気温
度を測定する外気温度センサ91と冷却される室内の温
度を測定する室内温度センサ68とを設け、制御部70
はそれらの出力に基づいて冷媒容器92の空冷を行うフ
ァン94の運転を制御する。制御部70は、測定された
外気温度が所定の閾値以下の場合には、ファン94を停
止し、また、室内温度が低下するとそれに応じてファン
94の回転速度を低下させる。これにより、ファン94
を駆動するモータによる電力消費が低減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は自然循環式冷房装
置に関し、特に消費電力の低減に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、冷房装置の用途は、人間を対象と
する対人空調だけでなく、電算機室や移動体通信の中継
電子機器を納めたカプセルなどに代表されるような電子
機器の発生した熱を除去する用途分野が急速に拡がりつ
つある。
【0003】これらの用途では室内で発生する熱負荷に
加えて、夏期等では外界から伝導する熱負荷(スキン・
ロード)がある。そこでこの室内に対する冷房能力は夏
期等を基準として設計され、冷房される空間を断熱壁で
囲いスキン・ロードを低減するとともに、その内部を冷
房能力の高い蒸気圧縮冷凍サイクルで冷房することが行
われる。一方、室内を断熱壁で囲ったため、冬期、夜間
のように外界が寒冷であっても室内機器から発生した熱
は外部へ散逸しにくく、室内温度が上昇する。このた
め、この室内に対しては寒冷な時期においても冷房が必
要となる。
【0004】しかし、本来、自然放熱が可能な時期にお
いても、圧縮機運転動力の経費が高い蒸気圧縮冷凍サイ
クルをわざわざ使用するのは不経済であるし、圧縮機の
耐用年数、すなわち寿命が短くなるという問題とがあっ
た。このような場合には、内外の気温差を利用し、内部
から外部へ冷媒により伝熱するヒートパイプを用いるの
がよい。自然循環式冷房サイクルは、このヒートパイプ
の原理を応用したものであり、冷媒ガスと冷媒液とを別
々の配管に通すことにより冷媒ループを形成し、より高
い伝熱効率を達成するものである。
【0005】この自然循環式冷房サイクルが用いられた
従来の例としては、蒸気圧縮冷凍サイクルに自然循環式
冷房サイクルを併用した冷房装置がある(特開平9−6
8355号公報、特開平9−264620号公報)。図
3は、その冷房装置における冷凍サイクルの構成図であ
る。この冷房装置における蒸気圧縮冷凍サイクルは、大
まかには圧縮機2、凝縮器4、蒸発器6からなる。凝縮
器4は冷媒容器10とファン12を含んで構成される。
蒸気圧縮冷凍サイクルにおいては、蒸発器6からの冷媒
ガスが、ガス配管8、サクションアキュムレータ14及
び圧縮機2を介して、ファン12により空冷される冷媒
容器10に流入し液化される。生成された冷媒液は冷媒
容器10から液配管16を経由して蒸発器6に戻され
る。
【0006】また、この冷房装置における自然循環式冷
房サイクルは、凝縮器4を蒸発器6より所定の高位置に
配置するとともに、圧縮機2をバイパス管30でバイパ
スすることにより実現される。バイパス管30には冷媒
流路切換弁32が設けられて、これを閉じている場合に
は、この装置は上述した蒸気圧縮冷凍サイクルである
が、圧縮機2を停止し冷媒流路切換弁32を開くと、自
然循環式冷房サイクルとなる。すなわち、この装置は、
自然循環式冷房サイクルと蒸気圧縮冷凍サイクルとを別
個の冷媒循環系として構成するのではなく、その一部の
冷媒流路のみを切り換えることによって、凝縮器4、蒸
発器6など冷媒循環系を構成する構成要素の多くを両サ
イクルで共用するものである。
【0007】自然循環式冷房サイクルではバイパス管3
0が冷媒ガスの流路となり、比重の軽い冷媒ガスは圧縮
機2を停止した状態においてもガス配管8を上昇し凝縮
器4に達し、凝縮器4で冷媒液となる。この冷媒液は重
力により液配管16内を流下し、再び蒸発器6に達す
る。このように、自然循環式冷房サイクルにおける冷媒
の駆動力は、凝縮器4と蒸発器6との高低差により生じ
る。自然循環式冷房サイクルでは、圧縮機2は停止され
るので、蒸気圧縮冷凍サイクルに比べ消費電力が大幅に
低減する。
【0008】図4は、上記従来装置の運転の概略を表す
フロー図である。この装置の運転方法では、運転スイッ
チをオンして運転を開始すると、まずポンプダウン運転
が行われる(ステップ100)。ポンプダウン運転は自
然循環運転の開始に際して、一定の冷媒循環駆動力を得
る動作である。この後、切換弁66を開いて、自然循環
運転を試みる(ステップ102)。
【0009】ステップ102の自然循環運転は、室内温
度が低下し、室内温度の目標値として設定された目標冷
房温度に近づいているならば(ステップ104)、又は
室内温度が許容上限温度未満であるならば(ステップ1
06)、継続される。一方、自然循環運転を行っても許
容上限温度から上昇してしまう場合は自然循環運転の冷
房能力が不足であるということなので、強制循環運転を
開始する(ステップ108)。強制循環運転は、室内温
度が目標冷房温度に低下する(ステップ110)と停止
される(ステップ112)。運転スイッチのオフ等によ
り装置の運転が停止されない限り、動作は再びポンプダ
ウン運転(ステップ100)に戻され、上記プロセスが
繰り返される。
【0010】図5は、上記運転による室内温度の変化の
一例を示す模式的グラフである。装置の運転スイッチが
オンされると、とりあえずポンプダウン運転を行った
後、しばらく、例えば時刻t1 まで自然循環運転を行う
(実線120、図4のステップ100)。もし期間[t
0,t1]において、温度が低下したならば自然循環運転
を継続する。しかし、ここでは室内温度が運転開始時の
許容上限温度よりますます高くなるので自然循環運転を
用いることが不適切であると判断され、(図4のステッ
プ104、106)、強制循環運転が実施される(実線
122、図4のステップ108)。
【0011】室内温度が目標冷房温度TBに達すると
(時刻t2、図4のステップ110)強制循環運転を停
止し(図4のステップ112)、ポンプダウン運転(ス
テップ100)をした後、自然循環運転(ステップ10
2)に移行する。但し、この段階では単に冷媒流路が自
然循環ループに切り換わっただけである。冷媒が自然循
環ループ内を循環する自然循環運転は、室内温度Tが室
外気温TCより高くならなければ開始されない。つま
り、室内温度TがTCに達するまでは冷媒ガスから外界
へ放熱されないので、強制循環運転停止時に単に放置す
るだけの従来の装置と同様に室内温度Tは上昇する(実
線124)。しかし室内温度Tが室外気温TCより高く
なると、冷媒ガスから外界への放熱が行われ、凝縮器4
において冷媒液が生成され、自然循環運転が開始され
る。すると、室内温度TがTCを超えると熱負荷は部分
的に除去され温度上昇が実線124の延長である点線1
26より緩やかになる(実線128)。つまり、許容上
限温度TAに室内温度が上昇するまでの時間が長くな
り、それだけ強制循環運転に使用する圧縮機2を停止で
きる期間が長くなり、動力経費が削減される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述したように自然循
環式冷房装置の消費電力は蒸気圧縮冷凍サイクルにおけ
る消費電力に比べると格段に小さい。そこで、例えば、
上述のように蒸気圧縮冷凍サイクルと自然循環式冷房サ
イクルとを適宜切り換えることにより消費電力が抑制さ
れた冷房を行うことができる。しかし、従来の自然循環
式冷房サイクルでは圧縮機の停止による消費電力の削減
だけが考慮されており、凝縮器のファンによる電力消費
は考慮されていなかった。例えば、上述の従来例で述べ
た装置では、ファンは強制循環運転、自然循環運転のい
ずれでも停止されることなく常時、送風を行っている。
このように従来の自然循環式冷房サイクルでは、例え
ば、長期間の運転におけるファンの消費電力が無視でき
ないという問題点があった。
【0013】本発明は、上記問題点を解決し、一層の消
費電力の低減を可能とする自然循環式冷房装置を提供す
ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】第一の本発明の自然循環
式冷房装置においては、凝縮器の周辺の外気温度を検知
する外気温度センサと、前記外気温度に応じてファンの
動作を制御するファン制御部とを有することを特徴とす
る。
【0015】本発明によれば、ファン制御部が例えば、
検知された外気温度が低い場合には、ファンを停止させ
たり、回転速度を低下させたりする制御を行う。
【0016】第二の本発明の自然循環式冷房装置におい
ては、被冷却部の温度を検知する被冷却部温度センサ
と、検知された被冷却部温度に応じてファンの動作を制
御するファン制御部とを有することを特徴とする。
【0017】本発明によれば、ファン制御部が例えば、
検知された被冷却部温度が目標とする温度以下に達した
場合には、ファンを停止させたり、回転速度を低下させ
たりする制御を行う。
【0018】第三の本発明の自然循環式冷房装置は、上
記第一の本発明の自然循環式冷房装置において、前記被
冷却部の温度を検知する被冷却部温度センサを有し、前
記ファン制御部は、検知された被冷却部温度又は前記外
気温度に応じて前記ファンの動作を制御することを特徴
とする。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。
【0020】図1は、本発明の実施形態である冷房装置
における冷凍サイクルの構成図である。この冷房装置
は、本発明の自然循環式冷房装置を蒸気圧縮冷凍サイク
ルに併用したものである。
【0021】本装置は大まかには、室内ユニット50と
室外ユニット52とこれらを接続するガス配管54及び
液配管56から構成される。
【0022】室内ユニット50には蒸発器58、膨張弁
60、この膨張弁60をバイパスするバイパス管62、
膨張弁60とバイパス管62との切り換えを行う切換弁
66、さらに本装置に特有の構成要素として室内温度セ
ンサ68、制御部70が含まれている。室外ユニット5
0には、圧縮機80、凝縮器82、サクションアキュム
レータ84、圧縮機80をバイパスするバイパス管8
6、冷媒流路を圧縮機80とバイパス管86とのいずれ
かに切り換える切換弁88、90、さらに本装置に特有
の構成要素として外気温度センサ91が含まれている。
凝縮器82は空冷凝縮器であり冷媒容器92に送風する
ファン94を備えている。後で説明するように、蒸発器
58、すなわち室内ユニット50は凝縮器82、すなわ
ち室外ユニット52よりも低い位置になければならな
い。
【0023】次に、本装置における蒸気圧縮冷凍サイク
ルと自然循環ループそれぞれの動作を説明する。
【0024】まず、蒸気圧縮冷凍サイクルを説明する。
圧縮機80は、外部動力源によって駆動され、冷媒ガス
を断熱的に圧縮して過熱状態の冷媒ガスとする機能とと
もに冷凍サイクルに冷媒循環の駆動力を供給する機能を
担う。圧縮機は、往復動式、回転式、スクリュー式とい
った種類に大別されるが、ここで用いられる圧縮機80
には必要とされる冷凍能力などの条件によって好適なも
のが選定され使用される。凝縮器82は、蒸発器で生じ
た冷媒ガスから大気への放熱を行い、冷媒ガスを液化し
て冷媒液とする。凝縮器82ではファン94が冷媒容器
92の外表面に送風し蒸発器で生じた冷媒ガスからこれ
より低温の外部媒体である大気への放熱を促進する。凝
縮器82で生じた冷媒液は液配管56を通って室内ユニ
ット50へ下降する。
【0025】膨張弁60は、蒸発器58の入り口の直前
に設けられている。膨張弁60は、高圧の冷媒液を絞り
膨張により減圧して気液混合状態の低温低圧の湿り蒸気
とするものであり、例えば温度自動膨張弁であってもよ
いし、代わりにキャピラリチューブを用いることもでき
る。蒸発器58へ導かれた湿り蒸気は被冷却物、例えば
室内空気から気化熱を吸収して冷媒ガスとなり、一方、
被冷却物は冷却される。蒸発器58と圧縮機80の吸気
側とはガス配管54により接続されている。サクション
アキュムレータ84は圧縮機80の入り口に設けられ、
蒸発器58から出た冷媒ガスを一時的に蓄積し、運転の
過渡的現象や冷媒封入量過多などの場合に、緩衝の役割
を果たす器である。
【0026】次に、本発明が実施される自然循環ループ
を説明する。その大半は以上述べた蒸気圧縮冷凍サイク
ルと共通である。自然循環ループは、1つにはサクショ
ンアキュムレータ84と圧縮機80とをバイパス管86
でバイパスする点、もう1つには膨張弁60をバイパス
管62でバイパスする点が蒸気圧縮冷凍サイクルと異な
る。これら流路の切り換えは、切換弁88、90、6
4、66により行われる。すなわち、この冷凍サイクル
を蒸気圧縮冷凍サイクルとして使用する場合(強制循環
モードと称する)には、切換弁88、64を開き、切換
弁90、66を閉じる。逆に、冷凍サイクルを自然循環
ループとして使用する場合(自然循環モードと称する)
には、切換弁90、66を開き、切換弁88、64を閉
じる。
【0027】自然循環ループにおいては、圧縮機80に
よる冷媒循環の駆動力は存在しない。この場合には、凝
縮器82で生じた冷媒液は、重力により液配管56を下
降し、これに蓄積される。つまり、この液配管56に蓄
積された冷媒液に対し作用する重力が冷媒循環の駆動力
となる。冷媒液は重力により蒸発器58に供給され、こ
こで冷媒ガスとなる。この冷媒ガスは、圧力の低いガス
配管54側に導かれる。ガス配管54の蒸発器58側
は、冷媒ガスの発生源であり、一方、凝縮器82側は冷
媒ガスの吸収源であるので、ガス配管54には圧力勾配
が生じる。つまり、凝縮器82側のガス圧は蒸発器58
側より低いので、冷媒液に比べて比重の小さい冷媒ガス
はガス配管54を上昇し、凝縮器82に到達する。ここ
で、自然循環モードにおいては、切換弁66、64を操
作して、膨張弁60をバイパスする理由は、冷媒圧の圧
力損失を回避して冷媒駆動力を確保し、冷媒の円滑な循
環による冷房能力の向上を図るためである。
【0028】次に、本装置の運転方法について述べる。
図2は、運転の概略を表すフロー図である。本装置の運
転制御は制御部70により行われ、その運転の特徴は、
詳しくは後述するが、外気温度センサ91や室内温度セ
ンサ68からの温度計測値に基づいてファン94の動作
を制御する点にある。以下、本装置の運転方法を詳しく
説明する。
【0029】運転スイッチをオンして運転を開始する
と、まずポンプダウン運転を行う(ステップ200)。
強制循環運転と自然循環運転とでは冷媒循環系内での冷
媒の分布の状態は違うので、強制循環運転停止時に液配
管に冷媒液が十分に蓄積されている保証はない。同様の
ことは、運転開始時についても言える。ポンプダウン運
転は自然循環運転の開始に際して、一定の冷媒循環駆動
力を得る動作であり、切換弁64、66の両方が閉じら
れ、圧縮機80を稼働して液配管56に冷媒液が蓄積さ
れる運転である。これにより、自然循環運転に必要な駆
動力を発生する高さを有した冷媒液の液柱が液配管56
に形成される。この後、切換弁66を開いて、自然循環
運転を試みる(ステップ202)。なお、液柱の高さを
確保するために本装置では、切換弁64、66及び膨張
弁60を低位置、例えば蒸発器58の直前に配置してい
る。
【0030】このように、本装置では、まずは室外気温
に関わらず、とりあえず自然循環ループによる冷房を試
みる。このとき、凝縮器82のファン94は回転駆動さ
れ、冷媒容器92の空冷は十分に行われる。ちなみに、
ここで「試みる」といったのは、この段階で自然循環ル
ープ内での冷媒の「循環」が行われる保証はないという
意味を含んでいる。つまり、室外気温などの条件によっ
ては液配管56から供給され蒸発器58で蒸発した冷媒
は、そのまま冷媒ガスとして存在し液配管56に冷媒液
としては戻らないかもしれない。したがって、その意味
でステップ202では、必ずしも継続的に冷媒が循環す
る自然循環運転が行われるとは限らないが、ここでは便
宜上、冷媒循環系が自然循環ループに切り換えられた状
態を自然循環運転と呼んでいる。
【0031】制御部70は、室内温度センサ68の出力
を一定期間毎に、または随時、監視し、室内温度が許容
上限温度を超えた場合には(ステップ204)、自然循
環運転の冷房能力が不足であるということなので、強制
循環運転に移行し、圧縮機80の動作を開始する(ステ
ップ206)。強制循環運転は室内温度が目標冷房温度
に低下するまで継続され(ステップ208)、室内温度
が目標冷房温度に低下すると停止される(ステップ21
0)。この場合、運転スイッチのオフ等により装置の運
転が停止されない限り(ステップ212)、動作は再び
ポンプダウン運転(ステップ200)に戻され、自然循
環運転が開始される。
【0032】さて、ステップ204にて、室内温度が許
容上限温度未満である場合には、自然循環運転により室
内温度が低下しているかどうかが調べられる(ステップ
220)。室内温度が低下傾向にない状況では、自然循
環ループによる冷房能力は丁度よいか不足気味であるの
で、ファン94は現状の十分な回転速度を維持され、自
然循環ループはその最大限の冷房能力を発揮するように
制御される。
【0033】一方、ステップ220において、室内温度
が低下していることが検知された場合には、ファン94
の停止による省エネルギー運転の可能性が検討される。
具体的には、制御部70は所定の温度閾値と外気温度セ
ンサ91の検知した冷媒容器92付近の外気温度とを比
較して、外気温度が当該閾値以下であるときには(ステ
ップ222)、ファン94を停止させる(ステップ22
4)。これにより、ファン94による電力消費を避ける
ことができる。ここで、用いられる所定の温度閾値は、
例えば、冷媒容器92からの放熱効率を考慮して定めら
れ、ファン94により送風を行わなくても放熱が十分に
行われ冷房能力が確保されるような温度に定められる。
【0034】逆に、外気温度が上昇して或る温度閾値、
例えばステップ222での停止判断に用いたと同じ値を
超えた場合には(ステップ226)、冷房能力を確保す
るために再びファン94の運転が開始される(ステップ
228)。
【0035】以上、述べたステップ220〜228のフ
ローではファン94の動作が制御されるだけで、自然循
環サイクルは継続している。これに対して、室内温度が
目標冷房温度に達し、室内低温サーモスタットが作動し
た場合には(ステップ230)、制御部70はそれ以
上、室内温度が低下しないように自然循環運転自体を停
止させる(ステップ232)。この場合、具体的には、
切換弁64、66が閉じられ、蒸発器58への冷媒液の
供給が停止されるとともに、ファン94も停止され消費
電力の省力化が図られる。
【0036】制御部70は室内低温サーモスタットの状
態を監視し、それが作動状態を継続している間は(ステ
ップ234)、自然循環運転停止状態を維持するが(ス
テップ232)、室内温度が上昇して当該サーモスタッ
トが復帰した場合には(ステップ234)、自然循環運
転を再開すべくステップ200に制御を戻し、ポンプダ
ウン運転を開始する。
【0037】上述のステップ230の判断は、ステップ
222にて外気温度が閾値以下に低下していない場合に
は直ちに行われ、外気温度が閾値以下に低下している場
合にはファン94を停止しても外気温度が上昇しない場
合(ステップ226)に行われる。なお、ステップ23
0において室内低温サーモスタットが作動していないこ
とが検知された場合には、ステップ222に分岐し外気
温度の監視のフローに戻る。
【0038】本装置の上記動作では、自然循環運転時
に、外気温度センサ91で検知される外気温度に応じて
ファン94の運転が停止されるので、電力消費の抑制が
図られる。ここでは、外気温度の閾値を1種類しか設け
ず、それに基づいてファンの運転を継続するか停止する
かのいずれかの制御しか行われない例を示した。しか
し、閾値を多段に設け、ファン94の回転速度を段階的
に制御したり、ファン94の回転速度を外気温度の関数
として連続的な制御を行うといったことも可能である。
【0039】外気温度は凝縮器82での放熱効率に直接
影響するものであり、上述の外気温度に基づく制御は、
ある意味で冷房能力を直接的に評価し、制御する方法と
見ることができる。これに対して、被冷却物である室内
の温度に基づいてファン94の制御を行うフィードバッ
ク的な制御も可能である。この方法では、制御部70は
室内温度センサ68の出力を利用して制御が行われる。
制御部70は室内温度が低下すると、それに応じてファ
ン94の回転速度を連続又は段階的に低下させ、逆に室
内温度が上昇すると、ファン94の回転速度を上昇さ
せ、例えば室内温度を所望の温度範囲に保つような制御
を行う。この制御は、自然循環運転を継続しながらファ
ン94の運転をコントロールする点で、室内低温サーモ
スタットによるステップ230〜234の制御と相違す
る。
【0040】この室内温度センサ68の出力に応じた制
御を行う際にも、室内低温サーモスタットによるステッ
プ230〜234の制御を併用することはでき、その場
合、室内温度センサ68の出力に応じた制御は、室内低
温サーモスタットの作動温度以上の温度範囲で実施され
る。
【0041】また、この室内温度センサ68の出力に応
じた制御は、例えば室内での発熱量が変動する場合や、
室内温度を単に許容上限温度と目標冷房温度との間に収
めればよいという制御ではなく例えばなるべく一定に保
ちたいといった場合に、より有効である。
【0042】上述した外気温度センサ91の出力に応じ
たファン94の運転制御と室内温度センサ68の出力に
応じたファン94の運転制御とは、それぞれ個別に装置
にインプリメントすることも可能であるが、両方を組み
合わせた形で制御を行うように構成することも可能であ
る。例えば、その場合に、室内温度と外気温度との差に
応じてファン94の制御を行うことも可能である。
【0043】ちなみに、ファン94の可変速運転には、
例えばインバータ制御やポール変換による段数切換とい
った様々な公知の技術を用いることができる。
【0044】なお、本装置のようにファン94の運転を
停止したり、回転速度を低減したりすることにより、上
述のように電力消費が抑えられる効果が得られるが、そ
れと同時にファン94を駆動するモータの耐用年数の延
長を図ることができ、冷房システムの平均故障間隔(M
TBF)が長くなるという効果も得られる。このように
冷房システムの信頼性が高まることにより、室内の高価
な電子機器の破損などの可能性が低くなる。
【0045】なお、本装置では、蒸気圧縮冷凍サイクル
に自然循環ループを併用したが、必ずしも、併用式であ
る必要はない。つまり、自然循環ループの冷房能力では
不足となるときがある場所でのみ併用式とすればよいの
であり、寒冷地などにおいては自然循環ループのみを用
いた冷房装置が可能であり、そのような自然循環ループ
のみを用いた冷房装置においても、外気温度や室内温度
に応じてファン94の運転制御を行い、電力消費を抑制
するメリットを享受することができる。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、自然循環式冷房装置に
おける凝縮器での放熱に用いられるファンの回転が、外
気温度や被冷却物の温度(例えば室内温度)に応じて制
御される。これにより必要な冷房能力に応じて、ファン
の回転速度が低減され、また停止されるので、ファンを
駆動するモータの消費電力が抑制されるという効果が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態である冷房装置における冷
凍サイクルの構成図である。
【図2】 本発明の実施形態である冷房装置における運
転の概略を表すフロー図である。
【図3】 従来の冷房装置における冷凍サイクルの構成
図である。
【図4】 従来の冷房装置の運転の概略を表すフロー図
である。
【図5】 従来の冷房装置の運転による室内温度の変化
の一例を示す模式的グラフである。
【符号の説明】
50 室内ユニット、52 室外ユニット、54 ガス
配管、56 液配管、58 蒸発器、60 膨張弁、6
2 バイパス管、64,66,88,90 切換弁、6
8 室内温度センサ、70 制御部、80 圧縮機、9
2 冷媒容器、94 ファン。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒液が冷媒ガスとなる際の気化熱を被
    冷却部から吸収する蒸発器と、前記冷媒ガスを前記冷却
    器から上昇させるガス配管と、このガス配管により前記
    冷媒ガスを導かれる冷媒容器及び当該冷媒容器を空冷す
    るファンを含み前記冷媒ガスを液化して前記冷媒液とす
    る凝縮器と、この液化された前記冷媒液を下降させて前
    記蒸発器へ導く液配管とを備えた自然循環ループを有す
    る自然循環式冷房装置において、 前記凝縮器の周辺の外気温度を検知する外気温度センサ
    と、 前記外気温度に応じて前記ファンの動作を制御するファ
    ン制御部と、 を有することを特徴とする自然循環式冷房装置。
  2. 【請求項2】 冷媒液が冷媒ガスとなる際の気化熱を被
    冷却部から吸収する蒸発器と、前記冷媒ガスを前記冷却
    器から上昇させるガス配管と、このガス配管により前記
    冷媒ガスを導かれる冷媒容器及び当該冷媒容器を空冷す
    るファンを含み前記冷媒ガスを液化して前記冷媒液とす
    る凝縮器と、この液化された前記冷媒液を下降させて前
    記蒸発器へ導く液配管とを備えた自然循環ループを有す
    る自然循環式冷房装置において、 前記被冷却部の温度を検知する被冷却部温度センサと、 検知された被冷却部温度に応じて前記ファンの動作を制
    御するファン制御部と、 を有することを特徴とする自然循環式冷房装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の自然循環式冷房装置にお
    いて、 前記被冷却部の温度を検知する被冷却部温度センサを有
    し、 前記ファン制御部は、検知された被冷却部温度と前記外
    気温度とに応じて前記ファンの動作を制御すること、 を特徴とする自然循環式冷房装置。
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