JP6634362B2 - 給水ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、インバータによる可変速運転を行う給水ユニットに関する。
飲用水の送水や井戸水揚水等に用いられる給水ユニットとして、インバータによる可変速運転を行う小型の給水ユニットが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
小型の給水ユニットは、高い自吸性能や小流量・高揚程の特性が求められることから、ポンプ部に渦流ポンプが採用されることが多い。渦流ポンプが用いられる給水ユニットは、例えば図4に示すように構成されている。すなわち、給水ユニット100は、ベース110と、このベース110上に設けられ、電源投入時に井戸水を揚水するための自吸室120と、この自吸室120の上部に設けられた流量検出部130と、この流量検出部130の出口側に設けられた圧力検出器140と、渦流ポンプ150と、この渦流ポンプ150を駆動する電動モータ160と、アキュムレータ170と、各部を制御する電装部180とを備えている。
電装部180は、各部を駆動・制御する電気系部品(モータ、回転子の位置検出用ホールIC、圧力検出部信号入力部、流量検出部入力部、温度検出部信号入力部、操作部、マイクロコンピュータ、商用電源を直流化するコンバータ部、インバータ部を構成する駆動回路・周辺回路からなる制御部等)が搭載されている。
特許第4991652号公報
上述した給水ユニットにおいては、次のような問題があった。すなわち、小型給水ユニットは劣悪な環境下で使用される場合がある。例えば、電源より遠い距離に設置されると電源電圧の降下が発生したり、高温多湿と長期使用に伴い、コンバータ部の電解コンデンサ容量が低下したりする可能性があった。
また、吐出し圧力一定制御のため、使用流量の変化に伴い、回転速度の頻繁な加減速が繰り返される。回転速度の加速時には、運転電流の増加に伴いコンバータ部の直流電圧が低下する傾向があるが、前述した電源電圧の降下と電解コンデンサの容量低下とが相まって、直流電圧の低下が発生する。この不足電圧により、モータの発熱・トルク不足により目標吐出圧力を発生する回転速度を維持できない場合があった。
一方、電源電圧が定格の110%以上ある電源事情の接地現場もあり、コンバータ部の直流電圧は、定常的に設計値の110%以上となり、減速時にはブラシレスモータの回生エネルギーにより、コンバータ部の直流電圧がさらに上昇する。このため、過電圧状態となり、電解コンデンサや整流回路、出力トランジスタの寿命低下という問題があった。
このような不足電圧を検出した場合、加速中の場合は加速を一時停止し、定速運転中は運転周波数を一時的に低減して、電圧低下を抑制していたが、直流電圧が一定時間の間に上昇・復帰しない場合は、不足電圧故障としてポンプの運転を停止していた。この場合、水が供給できず断水となる。
また、過電圧状態を検出した場合は、減速中の場合は減速を一時停止し、定速運転中は運転周波数を一時的に低減して、過電流を抑制するが、制御パラメータを変更せずにリトライ検出して、過電圧検出が連続した場合は、過電圧故障としてポンプの運転を停止していた。この場合も同様に断水となる。
さらに、高温時、例えば真夏の日射の強い屋外で長時間運転を行うと、電装部内の温度が許容値以上に上昇した場合、ポンプの運転を停止し、電装部内の温度が一定値以下に冷却されると、運転を再開していた。この場合も、冷却中の断水に加え、再運転時も同一条件での運転となるため、再度、断水に陥る可能性が大であった。
すなわち、給水ユニットの揚水性能や、一定圧精度、過渡応答等の性能維持を優先とし、使用環境と運転状況に起因する故障として検出していた。しかしながら、上記のような使用環境の不具合は、容易に改善できるものではなく、小型給水ユニットの場合、比較的廉価であることから新品交換などで様子見するといったケースが多いが、遠隔地等に設置されている場合には、製品交換だけでも多大な時間と労力を必要としていた。
そこで本発明は、断水を可能な限り回避することができる給水ユニットを提供することを目的とする。
前記課題を解決し目的を達成するために、本発明の給水ユニットは次のように構成されている。
ポンプと、このポンプをインバータにより可変速駆動する電動モータと、この電動モータを駆動する電装部と、この電装部に組み込まれたモータ電流検出回路と、前記電動モータの最高回転速度、前記電動モータに流れる電流の上昇警告電流、予め定められた電流監視時間、前記電動モータの加速時間、前記ポンプの目標吐出圧力を記憶する記憶部と、前記電動モータに流れる電流が、連続して前記上昇警告電流以上となる時間が前記電流監視時間を超えた場合、前記電動モータが加速中であれば加速を中止するとともに、前記加速時間を延長した新たな加速時間を前記記憶部に設定し、前記電動モータが定速運転中で前記最高回転速度に到達していない場合は、前記目標吐出圧力を一定値低減して新たな目標吐出圧力を前記記憶部に設定し、前記電動モータが定速運転中で前記最高回転速度に到達している場合は、前記最高回転速度を一定値低減して前記記憶部に設定する制御を行い、前記電流が前記上昇警告電流未満に低下するまで上記動作を繰り返す制御を行う制御部とを備えていることを特徴とする。
本発明によれば、断水を可能な限り回避することができる。
本発明の一実施形態に係る給水ユニットを示す縦断面図。 同給水ユニットにおける制御動作を流量と吐出圧力との関係示すグラフ。 同給水ユニットにおける制御動作と故障原因との関係を示す説明図。 給水ユニットの別の例を示す平面図。
図1は本発明の一実施形態に係る給水ユニット10を示す縦断面図、図2は給水ユニット10における制御動作を流量と吐出圧力との関係示すグラフ、図3は給水ユニット10における制御動作と故障原因との関係を示す説明図である。
なお、説明中Rmaxは電動モータ20の最高回転数、Taは加速時間、Paは目標吐出圧力、Tgは減速時間、Vcはコンバータ部61に印加される直流電圧、Va1は低下警告電圧、Va2は上昇回復電圧、Vg1は上昇警告電圧、Vg2は低下回復電圧、Icはコンバータ部61に流れる直流電流、Imは電動モータ20に流れる電流、H1は上昇警告温度、H2は下降回復温度を示している。
図1に示すように、給水ユニット10は、ベース11と、このベース11上に設けられた渦巻ポンプ12、この渦巻ポンプ12を駆動する電動モータ20、渦巻ポンプ12の吐出側に設けられた流路ケーシング30、流路ケーシング30の上部に設けられたセンサ部35、センサ部35の吐出側に設けられた吐出口36、吐出口36に接続されたアキュムレータ40、電装部50を備えている。なお、流路ケーシング30内には、自吸室31と、気液分離板32が設けられている。
電動モータ20の定格電圧は例えば、AC200Vとし、コンバータ部61の定格電圧をDC280Vとする。
センサ部35内には、流量スイッチ37が設けられている。流量スイッチ37は、磁石を内蔵したフロ−ト37aの位置をリ−ドスイッチ37bで検出する。流量スイッチ37により検出する停止流量は、アキュムレータの容量と停止時間を勘案して、おおむね4L/minに設定されている。また、図1中38は圧力センサを示しており、圧力センサ38の出力は後述する制御部70に入力される。
電装部50は、電動モータ20を駆動する駆動部60と、この駆動部60の動作を制御する制御部70と、各種の値を記憶する記憶部80とを備えている。駆動部60は、商用電源からの交流を直流に変換するコンバータ部61を備えている。また、図1中51は電装部50の温度を測定する温度センサを示している。温度センサ51の出力は制御部70に入力される。また、記憶部80には後述する安全制御動作の回数をカウントするカウンタ82が設けられている。
制御部70は、コンバータ部61の直流電圧を検出する電圧検出部、電動モータ20に流れる電流を検出する電流検出回路、圧力センサ38から圧力値を検出する圧力検出回路、電動モータ20の回転速度を検出する回転速度検出回路が設けられている。また、制御部70は、予め組み込まれたプログラムに基づいて、上述した各回路及び外部入力値に基づいて、所定の制御を行う。また、後述する異常値検出時には、第1〜第4の安全制御動作(第1〜第4の制御)を行う。制御部70は、機能的には第1の制御を行う第1制御部、第2の制御を行う第2制御部、第3の制御を行う第3制御部、第4の制御を行う第4制御部に分けられるが、部品としては共通の部品である。
記憶部80には、運転パラメータ、すなわち電動モータ20の最高回転速度Rmax、加速時間Ta、目標吐出圧力Pa、減速時間Tgの初期値が記憶されている。これら運転パラメータである最高回転速度Rmax、加速時間Ta、目標吐出圧力Pa、減速時間Tgは後述するように変更されるが、リセットボタン81により、適切なタイミングで常に初期値に復帰させることができる。また、低下警告電圧Va1(例えば、DC280V×60%とする)、上昇回復電圧Va2(例えば、DC280V×70%とする)、上昇警告電圧Vg1(例えば、DC280V×120%とする)、低下回復電圧Vg2(例えば、DC280V×110%とする)、電動モータ20の上昇警告電流Ia1(例えば、最大定格電流×120%とする)、H1は上昇警告温度(例えば、110℃とする)、H2は下降回復温度(例えば、90℃とする)、電圧監視時間Tv(例えば、3秒とする)、電流監視時間Te(例えば、10msとする)、温度監視時間Th(例えば、10秒とする)は給水ユニット固有の固定値である。
さらに、カウンタ82により、異常値検出時に行った第1〜第4の安全制御動作の回数を積算する。以下、異常値検出時に行った第1〜第4の安全制御動作について説明する。
<第1の安全制御動作>
電装部50のコンバータ部61の直流電圧Vcが所定の電圧監視時間Tvの間、低下警告電圧Va1以下に低下する異常値検出時には、次のような第1の安全制御動作を行うと共にカウンタ82を1つ進める。すなわち、電動モータ20の加速中であれば電動モータ20の加速を中止し、加速時間を延長する(例えば、0.5秒→1秒)演算を行い、新しい加速時間を記憶部80に記憶する。定速運転中で、最高回転速度に到達してない場合は、目標吐出圧力Paを低減する(例えば、0→Δ1m)。また、定速運転中で最高回転速度Rmaxに到達している場合は、最高回転速度Rmaxを低減する(例えば、最高回転速度Rmax→Δ40rpm)。それ以外の場合は変更を行わない。
この第1の安全制御動作を行うことによって、コンバータ部61の直流電圧Vcが所定の電圧監視時間Tv、上昇回復電圧Va2を上回った場合、第1の安全制御動作を中断し、その時の運転パラメータにより電動モータ20の運転を再開する。この時は所期の性能よりは低下した状態で運転は継続される。
一方、第1の安全制御動作を行っても、コンバータ部61の直流電圧Vcが低下警告電圧Va1を下回った場合、再度、第1の安全制御動作を行い、カウンタ82を進める。なお、加速時間の延長は、例えば、0.5秒→1秒→2秒→3秒→4秒→5秒とする。また、目標吐出圧力Paの低減は、例えば、0→Δ1m→Δ2m→Δ3m→Δ4m→Δ5mとする。さらに、最高回転速度Rmaxの低減は、例えば、0→Δ40rpm→Δ80rpm→Δ120rpm→Δ160rpm→Δ200rpmとする。
このような動作を繰り返し、カウンタ82が所定回数(例えば5回)に達した時、給水ユニット10の故障と判断し、停止する。
なお、図2中M1は目標吐出圧力(初期)と流量との関係、L1は電動モータ20の最高回転速度、S1は電動モータ20に流れる電流値を示している。第1の安全制御動作により、目標吐出圧力が低減され、目標吐出圧力M2となった場合(図2中QM)、これに応じて最高回転速度L2に低減され(図2中QL)、電流S2に低減される(図2中QS)。
<第2の安全制御動作>
電装部50のコンバータ部61の直流電圧Vcが所定の電圧監視時間Tvの間、上昇警告電圧Vg1異常に上昇する異常値検出時には、次のような第2の安全制御動作を行うと共にカウンタ82を1つ進める。すなわち、電動モータ20の減速中であれば減速停止すると共に、次回より減速時間を延長する(例えば、0.5秒→1秒)演算を行い、新しい加速時間を記憶部80に記憶される。また、定速運転中又は停止中の場合は、故障として判断し、停止する。
この第2の安全制御動作を行うことによって、コンバータ部61の直流電圧Vcが、所定の電圧監視時間Tv、低下回復告電圧Vg2を下回った場合、第2の安全制御動作を中断し、その時の運転パラメータにより電動モータ20の運転を再開する。この時は所期の性能よりは低下した状態で運転は継続される。
一方、第2の安全制御動作を行っても、コンバータ部61の直流電圧Vcが上昇警告電圧Vg1を上回った場合、再度、第2の安全制御動作を行い、カウンタ82を進める。なお、減速時間の延長は、例えば、0.5秒→1秒→2秒→3秒→4秒→5秒とする。このような動作を繰り返し、カウンタ82が所定回数(例えば5回)に達した時、給水ユニット10の故障と判断し、停止する。
<第3の安全制御動作>
電装部50の電流検出回路にて、電動モータ20に流れる電流Imが所定の電流監視時間Teの間、上昇警告電流Ia1以上に上昇する異常値検出時には、次のような第3の安全制御動作を行うと共にカウンタ82を1つ進める。すなわち、電動モータ20の加速中であれば加速停止すると共に、次回より加速時間を延長する(例えば、0.5秒→1秒)演算を行い、新しい加速時間を記憶部80に記憶される。定速運転中で、最高回転速度に到達してない場合は、目標吐出圧力Paを低減する(例えば、0→Δ1m)。また、定速運転中で最高回転速度Rmaxに到達している場合は、最高回転速度Rmaxを低減する(例えば、0→Δ40rpm)。
この第3の安全制御動作を行うことによって、電動モータ20に流れる電流Imが所定の電流監視時間Teが上昇警告電流Ia1を下回った場合、第3の安全制御動作を中断し、その時の運転パラメータにより運転を再開する。この時は所期の性能よりは低下した状態で運転は継続される。
一方、第3の安全制御動作を行っても、電動モータ20に流れる電流Imが所定の電流監視時間Teが上昇警告電流Ia1を上回った場合、一定の時間毎に、再度、第3の安全制御動作を行い、カウンタ82を進める。なお、加速時間の延長は、例えば、0.5秒→1秒→2秒→3秒→4秒→5秒とする。また、目標吐出圧力Paの低減は、例えば、0→Δ1m→Δ2m→Δ3m→Δ4m→Δ5mとする。さらに、最高回転速度Rmaxの低減は、例えば、0→Δ40rpm→Δ80rpm→Δ120rpm→Δ160rpm→Δ200rpmとする。
このような動作を繰り返し、カウンタ82が所定回数(例えば5回)に達した時、給水ユニット10の故障と判断し、停止する。
なお、電流値の検出対象は、電動モータ20に流れるモータ電流Imとしたが、コンバータ部61の直流電流Icを検出してもよい。
<第4の安全制御動作>
電装部50の構成部品(制御基板、出力素子、放熱部等)の温度が所定の温度監視時間Th、上昇警告温度H1以上に上昇する異常値検出時には、次のような第4の安全制御動作を行うと共にカウンタ82を1つ進める。すなわち、最高回転速度に到達してない場合は、目標吐出圧力Paを低減する(例えば、0→Δ1m)。また、定速運転中で最高回転速度Rmaxに到達している場合は、最高回転速度Rmaxを低減する(例えば、0→Δ40rpm)。
この第4の安全制御動作を行うことによって、電装部50の構成部品の温度が下降回復温度H2を下回った場合、第4の安全制御動作を中断し、その時の運転パラメータにより運転を継続する。この時は所期の性能よりは低下した状態で運転は継続される。
一方、第4の安全制御動作を行っても、電装部50の構成部品の温度が上昇警告温度H1を上回った場合、一定の時間毎(例えば、10秒毎)に、再度、第4の安全制御動作を行い、カウンタ82を進める。なお、目標吐出圧力Paの低減は、例えば、0→Δ1m→Δ2m→Δ3m→Δ4m→Δ5mとする。さらに、最高回転速度Rmaxの低減は、例えば、0→Δ40rpm→Δ80rpm→Δ120rpm→Δ160rpm→Δ200rpmとする。
このような動作を繰り返し、カウンタ82が所定回数(例えば5回)に達した時、給水ユニット10の故障と判断し、停止する。
なお、上述した異常値検出については、複合して生じた場合、図3に示すテーブルに沿って、異常原因が判別される。例えば、第1の安全制御動作により目標吐出圧力減算が行われ、カウンタ82が5回に達して電動モータ20の駆動が停止すると、過電流、不足電圧、基板温度異常のいずれかが原因であることが判る。
同様に回転速度減算、加速時間増加、減速時間増加についても、カウンタ82が5回に達して電動モータ20の駆動が停止すれば、原因が判明するので、部品交換の際に原因究明が容易となる。
上述したように、給水ユニット10では、異常値検出時は、直ちに動作停止するのではなく、制御のための運転パラメータを変更することで、正常値への復帰を試みるようにしている。この際、ポンプ性能については所期の性能、例えば、加速時間や減速時間、目標吐出圧力、最高回転速度等の運転パラメータが変更されることで、過渡応答性や一定圧精度が低下し目標圧力に対する偏差も増大する。また、目標吐出圧力や最高回転速度が低減することにより揚水性能が低下する。しかしながら、これらの不具合は、断水に比べれば軽微であり、許容範囲である。
例えば、図2に示すように5回、目標吐出圧力を低減した場合、目標吐出圧力は25mから20mまで低減する。これにより、モータ電流が低減され、不足電圧や過電流を回避することが可能となる。
また、制限電流値を低減する手法と異なり、電流検出回路より圧力検出回路や回転速度検出回路の方が検出精度が高いため、図2のグラフに見られるよう、圧力一定特性は維持されるという効果がある。
また、電装部50内の温度が許容値以上に上昇した場合、電動モータ20の運転を停止した後、運転再開時の目標吐出圧力、または最高回転数を低減しているため、温度上昇を抑制して故障に至らないようにすることが可能となる。
さらに、最終的に電動モータ20が停止し、給水ユニット10自体、あるいは、部品交換をする際に、故障となった原因についても、安全制御動作の種類によって容易に明確となり、必要となる部品交換、設計変更等の変更も容易となる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではない。例えば、インバータにより可変速運転を行う給水ユニットであれば全てに適用可能である。すなわち、マンション等で使用される中型の給水ユニットや、空調・冷却設備等で用いられる複数台のポンプを有する大型の給水ユニットにも使用できる。また、使用するポンプも渦流ポンプの他、渦巻ポンプ、多段タービンポンプ、ジェットポンプの他、水中ポンプ、容積式ポンプであってもよい。この他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能であるのは勿論である。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]ポンプと、
このポンプをインバータにより可変速駆動する電動モータと、
この電動モータを駆動する電装部と、この電装部に組み込まれた商用電源からの交流を直流に変換するコンバータ部と、前記電動モータの最高回転速度、前記電動モータに印加される電圧が所定電圧より低い値を示す低下警告電圧、電圧監視時間、前記電動モータの加速時間、前記ポンプの目標吐出圧力を記憶する記憶部と、
前記コンバータ部の直流電圧が、前記電圧監視時間の間、前記低下警告電圧以下に低下した場合、前記電動モータが加速中であれば加速停止するともに、前記加速時間を延長した新たな加速時間を前記記憶部に設定し、前記電動モータが定速運転中で前記最高回転速度に到達していない場合は、前記目標吐出圧力を一定値低減して前記記憶部に設定し、前記電動モータが定速運転中で最高回転速度に到達している場合は、前記最高回転速度を一定値低減して前記記憶部に設定する制御を行い、前記直流電圧が低下警告電圧を超えるまで上記動作を繰り返す制御を行う制御部とを備えている給水ユニット。
[2]前記記憶部は、前記動作の回数をカウントすると共に所定のカウント数を記憶し、
前記制御部は、前記動作が前記所定のカウント数を超えた時に、前記電動モータの駆動を停止する[1]に記載の給水ユニット。
[3]前記制御部は、前記コンバータ部の直流電圧が、前記電圧監視時間の間、前記低下警告電圧以下に低下した場合であって、前記電動モータの停止中の場合、故障と判断する[1]または[2]に記載の給水ユニット。
[4]前記記憶部は、前記低下警告電圧よりも高い上昇回復電圧がさらに記憶され、
前記制御部は、前記コンバータ部の直流電圧が前記上昇回復電圧を超えた場合、前記記憶部における前記電動モータの最高回転速度、前記電動モータの加速時間、前記ポンプの目標吐出圧力を保持する[1]〜[3]のいずれか1項に記載の給水ユニット。
[5]ポンプと、
このポンプをインバータにより可変速駆動する電動モータと、
この電動モータを駆動する電装部と、この電装部に組み込まれた商用電源からの交流を直流に変換するコンバータ部と、前記電動モータの最高回転速度、前記電動モータに印加される電圧が所定電圧より高い値を示す上昇警告電圧、電圧監視時間、前記電動モータの減速時間を記憶する記憶部と、
前記コンバータ部の直流電圧が、前記電圧監視時間の間、前記上昇警告電圧以上に上昇した場合、前記電動モータが減速中であれば加速停止するともに、前記減速時間を延長した新たな減速時間を前記記憶部に設定し、前記直流電圧が上昇警告電圧を下回るまで上記動作を繰り返す制御を行う制御部とを備えている給水ユニット。
[6]前記記憶部は、前記動作の回数をカウントすると共に所定のカウント数を記憶し、
前記制御部は、前記動作が前記所定のカウント数を超えた時に、前記電動モータの駆動を停止する[5]に記載の給水ユニット。
[7]前記制御部は、前記コンバータ部の直流電圧が、前記電圧監視時間の間、前記上昇警告電圧以上に上昇した場合、前記電動モータの定速運転中又は停止中の場合、運転を停止する[5]または[6]に記載の給水ユニット。
[8]前記記憶部は、前記上昇警告電圧よりも低い下降回復電圧がさらに記憶され、
前記制御部は、前記コンバータ部の直流電圧が前記下降回復電圧を下回った場合、前記記憶部における前記電動モータの最高回転速度、前記電動モータの加速時間、前記ポンプの目標吐出圧力を保持する[5]〜[7]のいずれか1項に記載の給水ユニット。
[9]ポンプと、
このポンプをインバータにより可変速駆動する電動モータと、
この電動モータを駆動する電装部と、この電装部に組み込まれたモータ電流検出回路と、前記電動モータの最高回転速度、前記電動モータに流れる電流の上昇警告電流、電流監視時間、前記電動モータの加速時間、前記ポンプの目標吐出圧力を記憶する記憶部と、前記電動モータに流れる電流が、前記電流監視時間の間、前記上昇警告電流以上に上昇した場合、前記電動モータが加速中であれば加速停止するともに、前記加速時間を延長した新たな加速時間を前記記憶部に設定し、前記電動モータが定速運転中で前記最高回転速度に到達していない場合は、前記目標吐出圧力を一定値低減して前記記憶部に設定し、前記電動モータが定速運転中で最高回転速度に到達している場合は、前記最高回転速度を一定値低減して前記記憶部に設定する制御を行い、前記電流が前記上昇警告電流未満に低下するまで上記動作を繰り返す制御を行う制御部とを備えている給水ユニット。
[10]前記記憶部は、前記動作の回数をカウントすると共に所定のカウント数を記憶し、
前記制御部は、前記動作が前記所定のカウント数を超えた時に、前記電動モータの駆動を停止する[9]に記載の給水ユニット。
[11]ポンプと、
このポンプをインバータにより可変速駆動する電動モータと、
この電動モータを駆動する電装部と、
この電装部に組み込まれ、前記電動モータの最高回転速度、前記電装部の上昇警告温度、温度監視時間、前記電動モータの加速時間、前記ポンプの目標吐出圧力を記憶する記憶部と、 前記電装部の温度が前記上昇警告温度以上に上昇した場合であって、前記電動モータが前記最高回転速度に到達していない場合は、前記目標吐出圧力を一定値低減して前記記憶部に設定し、前記電動モータが最高回転速度に到達している場合は、前記最高回転速度を一定値低減して前記記憶部に設定する制御を行い、前記電装部の温度が前記上昇警告温度を下回るまで上記動作を繰り返す制御を行う制御部とを備えている給水ユニット。
[12]前記記憶部は、前記動作の回数をカウントすると共に所定のカウント数を記憶し、
前記制御部は、前記動作が前記所定のカウント数を超えた時に、前記電動モータの駆動を停止する[11]に記載の給水ユニット。
[13]前記記憶部は、前記上昇警告温度よりも低い下降回復温度がさらに記憶され、
前記制御部は、前記電装部の温度が、前記下降回復温度を下回った場合、前記記憶部における前記電動モータの最高回転速度、前記ポンプの目標吐出圧力を保持する[11]又は[12]に記載の給水ユニット。
[14]ポンプと、
このポンプをインバータにより可変速駆動する電動モータと、
この電動モータを駆動する電装部と、この電装部に組み込まれた商用電源からの交流を直流に変換するコンバータ部と、前記電動モータの最高回転速度、前記電動モータに印加される電圧の低下警告電圧及び上昇警告電圧、電圧監視時間、前記電動モータに印加される電流の上昇警告電流、電流監視時間、前記電動モータの加速時間及び減速時間、前記ポンプの目標吐出圧力、前記電装部の上昇警告温度を記憶する記憶部と、
前記コンバータ部の直流電圧が、前記電圧監視時間の間、前記低下警告電圧以下に低下した場合、前記電動モータが加速中であれば加速停止するともに、前記加速時間を延長した新たな加速時間を前記記憶部に設定し、前記電動モータが定速運転中で前記最高回転速度に到達していない場合は、前記目標吐出圧力を一定値低減して前記記憶部に設定し、前記電動モータが定速運転中で最高回転速度に到達している場合は、前記最高回転速度を一定値低減して前記記憶部に設定する制御を行い、前記電圧が低下警告電圧を超えるまで上記動作を繰り返す第1の制御を行う第1制御部と、
前記コンバータ部の直流電圧が、前記電圧監視時間の間、前記上昇警告電圧以上に上昇した場合、前記電動モータが減速中であれば加速停止するともに、前記減速時間を延長した新たな減速時間を前記記憶部に設定し、前記電圧が上昇警告電圧を下回るまで上記動作を繰り返す第2の制御を行う第2制御部と、
前記電動モータに流れる電流が、前記電流監視時間の間、前記上昇警告電流以上に上昇した場合、前記電動モータが加速中であれば加速停止するともに、前記加速時間を延長した新たな加速時間を前記記憶部に設定し、前記電動モータが定速運転中で前記最高回転速度に到達していない場合は、前記目標吐出圧力を一定値低減して前記記憶部に設定し、前記電動モータが定速運転中で最高回転速度に到達している場合は、前記最高回転速度を一定値低減して前記記憶部に設定する制御を行い、前記電流が前記上昇警告電流未満となるまで上記動作を繰り返す第3の制御を行う第3制御部と、
前記電装部の温度が前記上昇警告温度以上に上昇した場合、前記電動モータが前記最高回転速度に到達していない場合は、前記目標吐出圧力を一定値低減して前記記憶部に設定し、前記電動モータが最高回転速度に到達している場合は、前記最高回転速度を一定値低減して前記記憶部に設定する制御を行い、前記電装部の温度が前記上昇警告温度を下回るまで上記動作を繰り返す第4の制御を行う第4の制御部と、
前記記憶部に設けられ、前記第1の制御〜第4の制御の回数をカウントすると共に所定のカウント数を記憶し、前記所定のカウント数を超えた時に、前記電動モータの駆動を停止する制御部とを備えている給水ユニット。
10…給水ユニット、12…渦流ポンプ、20…電動モータ、50…電装部、60…駆動部、61…コンバータ部、70…制御部、80…記憶部。

Claims (2)

  1. ポンプと、
    このポンプをインバータにより可変速駆動する電動モータと、
    この電動モータを駆動する電装部と、この電装部に組み込まれたモータ電流検出回路と、前記電動モータの最高回転速度、前記電動モータに流れる電流の上昇警告電流、予め定められた電流監視時間、前記電動モータの加速時間、前記ポンプの目標吐出圧力を記憶する記憶部と、
    前記電動モータに流れる電流が、連続して前記上昇警告電流以上となる時間が前記電流監視時間を超えた場合、前記電動モータが加速中であれば加速を中止するとともに、前記加速時間を延長した新たな加速時間を前記記憶部に設定し、前記電動モータが定速運転中で前記最高回転速度に到達していない場合は、前記目標吐出圧力を一定値低減して新たな目標吐出圧力を前記記憶部に設定し、前記電動モータが定速運転中で前記最高回転速度に到達している場合は、前記最高回転速度を一定値低減して前記記憶部に設定する制御を行い、前記電流が前記上昇警告電流未満に低下するまで上記動作を繰り返す制御を行う制御部とを備えていることを特徴とする給水ユニット。
  2. 前記記憶部は、前記動作の回数をカウントすると共に所定のカウント数を記憶し、
    前記制御部は、前記動作が前記所定のカウント数を超えた時に、前記電動モータの駆動を停止することを特徴とする請求項1に記載の給水ユニット。
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