JP4094095B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技盤面上に各種図柄の表示が可能な可変表示手段と、可変入賞口と、遊技機を制御するための制御手段と、を具備し、前記始動入賞口への遊技媒体1個の入賞毎に前記可変表示手段の図柄の表示変化動作を1回行い、表示変化動作が停止したときの図柄が所定の当たりライン上で当たりの組合せとなっている場合には、遊技者に有利な付加価値状態が発生するように前記可変入賞口を動作させる遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の遊技機としてのパチンコ機においては、始動入賞口へのパチンコ玉の入賞に基づいて可変表示手段に図柄の表示変化動作を行わせ、表示変化動作が停止したときの図柄の組合せが所定条件を満たすものであるときは、「当たり」として、可変入賞口に開放状態を所定時間継続する動作を予め定めた回数(例えば、16回)だけ行わせてパチンコ玉の入賞数を増大させる付加価値状態を発生させていた。
【0003】
また、興趣を高めるために「当たり」となった図柄の種類によって可変入賞口の開閉状態の継続動作回数を異なるものとして(例えば3回と16回等)付加価値状態の内容を変えたものもあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のパチンコ機では、何れも「当たり」が出たときにそれによって獲得できるパチンコ玉の数が大体分かり、また、付加価値状態の発生中は遊技に変化がなく、遊技者は付加価値状態が終了するまで単にパチンコ玉を打ち続けるだけの、いわば、遊技を消化しているにすぎない状態を強いられ、その間何の興趣も得られないという問題点があった。
【0005】
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたもので、「当たり」に基づき付加価値状態が発生し、その状態が継続中であってもその付加価値状態の内容を遊技者にとってより一層有利なものとする遊技を行うことができ、興趣の継続する遊技機を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するための要旨とするところは、次の項に存する。
【0007】
[1]遊技盤面(11)上に、各種図柄の表示が可能であるとともに、独立して図柄の表示変化動作が可能な複数個の図柄表示部(21a、21b、…)を有し、かつ、少なくとも2本の当たりラインが設定された可変表示手段(20)と、始動入賞口(12)と、可変入賞口(14)と、を具備し、前記始動入賞口(12)への遊技媒体1個の入賞毎に前記可変表示手段(20)の図柄の表示変化動作を1回行い、該表示変化動作が停止したときの図柄が所定の当たりライン上で当たりの組合せが表示されている場合には、当たりの組合せが表示されているラインの数が多いほど遊技者にとってより有利な付加価値状態が発生するように前記可変入賞口(14)の動作を制御する制御部(30)を備える遊技機において、
前記制御部(30)は、当たりライン上で当たり組合せが表示されて、それに基づく付加価値状態が発生している間に、さらに前記始動入賞口(12)への遊技媒体の入賞があったとき、前記当たりの組合せが表示されている当たりライン上の図柄表示部(21a、21b、…)以外の図柄表示部に図柄の表示変化動作をさせて、他の当たりライン上に新たに当たりの組合せが表示可能に設定されたことを特徴とする遊技機(10)。
【0010】
次に上記の各項に記載した遊技機の作用を説明する。
【0011】
[1]の遊技機においては、遊技が開始され遊技盤面(11)上に打ち出された遊技媒体が始動入賞口(12)に入賞すると、前記制御部(30)は入賞玉1球毎に前記可変表示手段(20)の図柄表示部(21a、21b、…)に表示変化動作を行わせる。
【0012】
表示変化動作が停止して表示された図柄のうち、当たりライン上のものが当たりの組合せを満たしている場合には前記可変入賞口(14)を一定時間開放状態に維持し、一旦閉じた状態に戻した後に再び前記開放状態にするという動作を所定の回数繰り返して遊技者に有利な付加価値状態を発生させる。
【0013】
このとき、複数の当たりライン上に同時に当たりの図柄の組合せが出現しているときは、前記制御部(30)は、その当たりの出ている当たりラインの数に応じて前記可変入賞口(14)の前述の動作の回数を増加させて付加価値状態をより一層遊技者に有利なものとする。
【0014】
このように、当たりによって獲得できる遊技媒体の数が変化するので遊技に対する興趣を高めることができる。
【0015】
また、[1]の遊技機においては、前記制御部(30)は、当たりライン上で当たりが出てそれに基づく付加価値状態が発生している最中にさらに前記始動入賞口(12)への遊技媒体の入賞があった場合、前記当たりの出ている当たりライン上の図柄表示部(21a、21b、…)以外の図柄表示部に図柄の表示変化動作をさせる。その後表示変化動作を停止させたときに他の当たりライン上に新たに当たりの組合せが出現することもある。
【0016】
このように、当たりによる付加価値状態の発生中であっても遊技が継続され、その付加価値状態がより一層遊技者に有利なものとなる可能性があるので当たりへの期待は常に継続され、遊技の興趣が一層高いものとすることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の一実施の形態を説明する。
【0020】
図1から図9は本発明の一の実施の形態を示している。
【0021】
本実施の形態における遊技機はパチンコ玉を遊技媒体とするパチンコ機10である。なお、遊技機は遊技盤面に図柄変化の可能な可変表示手段20と、遊技媒体の入賞により可変表示手段20の図柄変化動作が開始される始動入賞口12と、2本以上の当たりラインと、を具備するものであれば、遊技媒体としてパチンコ玉以外の例えばコインを使用するコイン遊技機であってもよい。
【0022】
図1は、本発明の遊技機の一例であるパチンコ機10を示す正面図である。
【0023】
パチンコ機10はその前面の遊技盤面11上に、パチンコ機10内の玉発射装置(図示せず)から発射されたパチンコ玉を誘導する発射レールRと、数字、記号、絵等の各種図柄の表示が可能な可変表示手段20等を備える表示装置Iと、パチンコ玉の入賞により可変表示手段20が始動する始動入賞口12およびその他の入賞口13と、大量入賞を可能とする可変入賞口14と、何れの入賞口にも入賞しなかったパチンコ玉がパチンコ機10内へ回収されるアウト口15と、各種表示ランプ16等を具備している。
【0024】
遊技盤面11の下方にはパチンコ玉の入賞口への入賞に基づく賞玉が払い出される前皿17が設けられており、さらにその下方には前皿17がパチンコ玉で満杯になったときに賞玉が払い出される下皿18が設けられている。なお、下皿18は遊技者の任意で前皿17に貯留されたパチンコ玉を流下させて移すことができる。
【0025】
下皿18の略右横には遊技盤面11内に打ち込むパチンコ玉の強さを調節するためのハンドルHが設けられている。遊技者がこのハンドルを操作することにより、前皿17から1個ずつパチンコ玉を遊技盤面11内に打ち込むことができる。
【0026】
遊技盤面11の略中央に配設された表示装置Iの中心部を構成する可変表示手段20は、独立して図柄の表示変化動作が可能な複数個の図柄表示部21a、21b、…を有している。この図柄表示部は3行×3列のマトリックス状に配置された9つの液晶表示部からなり、以下、説明の便宜上それぞれを図1および図3に示したように第1図柄表示部21a、第2図柄表示部21b、第3図柄表示部21c、第4図柄表示部21d、第5図柄表示部21e、第6図柄表示部21f、第7図柄表示部21g、第8図柄表示部21hおよび第9図柄表示部21iと定める。可変表示手段20には、後に説明するように当たりを出現させ得る3つの図柄表示部を特定するための当たりラインが表示される。
【0027】
可変表示手段20の上方には後述する可変入賞口14の開閉板14aの開放回数を表示するための開放回数表示部22が配設されており、可変表示手段20の下方には始動入賞口12に入賞したパチンコ玉で可変表示手段20を動作させる権利が保留されているものの数(例えば、4つ)を表示する保留玉表示部23が設けられている。開放回数表示部22は例えば7セグメントLEDで構成され、保留玉表示部23は単色光のLEDで構成されている。
【0028】
可変表示手段20の下方に配置された始動入賞口12は、パチンコ玉1個の入賞毎に可変表示手段20を1回動作させる権利を発生させるもので、内部には入賞したパチンコ玉を検出するための始動入賞検出スイッチ12S(図2参照)が設けられている。
【0029】
始動入賞口12を中心にその両側に設けられた入賞口13、13は通常の入賞口であり、そこへのパチンコ玉の入賞がある度に1球の入賞につき所定数のパチンコ玉が賞玉として払い出されるものである。
【0030】
始動入賞口12の下方に設けられた可変入賞口14は、図2に示したように開閉板14Aを有し、この開閉板14Aは前後に開閉駆動可能なようにソレノイドに連結されている。
【0031】
また、可変入賞口14内には、開閉板14Aの開放状態時に入賞したパチンコ玉を検出するための入賞検出スイッチと、この検出結果を計数する入賞計数機と開閉板14A内の中央に形成されるV入賞口に入賞したパチンコ玉を検出するV入賞検出スイッチとが設けられている。すなわち、入賞計数機は、可変入賞口14の閉鎖を決定するために入賞したパチンコ玉を計数し、V入賞検出スイッチは、開放状態の継続させる条件を判定するためにパチンコ玉の検出をするものである。
【0032】
上記のように構成された可変入賞口14は、後述する当たり状態が発生したときに一定時間(例えば30秒)経過するか或いはパチンコ玉が所定個数(例えば10個)入賞するかの何れか短い時間内だけ開閉板14Aが上部を前方へ(遊技者側へ)開いた状態を継続し、一回の開放状態継続時にV入賞口に入賞があることを条件に所定回数だけ開放状態を繰り返すものである。
【0033】
遊技盤面11にはさらに、打出されたパチンコ玉の落下速度或いは方向を変化させるための障害釘或いは風車等が設けられている。また、各種表示ランプ16は各種遊技状態を表示し、遊技の面白味を増加させるためのものである。
【0034】
図2に示すように上述の各構成要素はパチンコ機10の内側に設けられた制御手段30に連結されている。
【0035】
制御手段30は、遊技動作を制御する遊技制御手段30Aと各種表示装置を制御する表示制御手段30Bより構成されている。
【0036】
遊技制御手段30Aは、各種入賞口(始動入賞口12、可変入賞口14等)へのパチンコ玉の入賞に基づく遊技者に対する賞玉の払い出しや可変入賞口14の開閉板14Aの開放回数等を制御する。
【0037】
この可変入賞口14の開閉板14Aの開放回数は、後述する表示制御手段30Bによる可変表示手段20の表示結果に対応している。
【0038】
賞玉を払い出す際には、賞玉払出し手段40(図2参照)である無限カウンターにて入賞した入賞口毎に予め定められている払出し数のパチンコ玉数を払い出させるものである。
【0039】
また、表示制御手段30Bは、表示装置I、保留玉表示部23、開放回数表示部22、各種ランプ16等の表示状態を制御するものである。
【0040】
また、遊技制御手段30Aと表示制御手段30Bとが情報の授受を行い、遊技機10全体の各種装置を制御するように構成されている。
【0041】
図3は可変表示手段20の当たりラインを示す図である。
【0042】
本実施の形態では、当たりラインは可変表示手段20の3行×3列のマトリックス状に配置した図柄表示部(第1図柄表示部21a、第2図柄表示部21b、第3図柄表示部21c、第4図柄表示部21d、第5図柄表示部21e、第6図柄表示部21f、第7図柄表示部21g、第8図柄表示部21hおよび第9図柄表示部21i)において、行方向に3本(第1ラインL1、第2ラインL2、第3ラインL3)、列方向に3本(第4ラインL4、第5ラインL5、第6ラインL6)、対角線方向に2本(第7ラインL7、第8ラインL8)の計8本の当たりラインを設定し、この当たりラインの何れかに同一図柄(例えば、777)が揃うことにより当たりとなるように設定されている。
【0043】
図4は同時期に同一図柄が揃った当たりラインの数に対する可変入賞口14の開閉板14Aの開放回数を示す図である。
【0044】
例えば、同一図柄の揃った当たりライン数が3本の場合は、可変入賞口14の開閉板14Aが開放状態を維持する動作を9回行う。ここで、図中の当たりライン数で7本が存在しないのは、7本が当たりとなることがないためである。
【0045】
次に作用を説明する。
【0046】
図5および図6は可変表示手段20の表示経過を示す図である。
【0047】
図5は可変表示手段20の表示経過の第1例を示したものであり、遊技盤面11上に打ち出されたパチンコ玉が始動入賞口12に入賞した後、可変表示手段20の9つの図柄表示部21a〜21hが表示変動を開始する(図5A)。第1図柄表示部21aおよび第9図柄表示部21iが停止し、そのとき例えば、何れにも図柄「7」が停止した状態が図5Bに示したものであり第7ラインL7でリーチ状態になる。
【0048】
図5Cは、その後、例えば、第2図柄表示部21bに「7」が、第4図柄表示部21dに「9」が、第6図柄表示部21fに「8」が、第8図柄表示部21hに「6」が停止し、第1ラインL1で新たにリーチとなった状態を示している。その後、例えば、第3図柄表示部21cに「7」が、第7図柄表示部21gに「3」が停止し、第1ラインL1(第1図柄表示部21a、第2図柄表示部21b、第3図柄表示部21c)で当たり「777」となったものが図5Dに示されている。
【0049】
最後に、第5図柄表示部21eに例えば「5」が停止し、第1ラインL1のみの当たりとなる(図5E)。この場合、図柄が揃ったラインの数は1本であるので、図4に示したように可変入賞口14による付加価値状態は開閉板14Aの開放状態を5回行うことになる。
【0050】
付加価値状態の発生中(図5F)に始動入賞口12への入賞が発生すると、当たりが発生した第1ラインL1以外の図柄表示部(第4図柄表示部21d、第5図柄表示部21e、第6図柄表示部21f、第7図柄表示部21g、第8図柄表示部21h、第9図柄表示部21i)が表示変動を開始する(図5G)。
【0051】
表示変動が所定時間続いた後、例えば、第4図柄表示部21dに「1」が、第6図柄表示部21fに「1」が、第8図柄表示部21hに「4」が、第9図柄表示部21iに「6」が停止すると、第2ラインL2(第4図柄表示部21d、第5図柄表示部21e、第6図柄表示部21f)でリーチ状態となる(図5H)。
その後、例えば、第7図柄表示部21gに「8」が停止した状態が図5Iに図示したものであり、最後にリーチ状態である第2ラインL2上の第5図柄表示部21eに「1」が停止した場合、第2ラインL2で当たり「111」が発生し(図5J)、可変入賞口14の開閉板14Aの開放回数が先の当たりにより5回であったものに、「+2回」が加算される。
【0052】
つまり、1回目の当たりがライン1のみの当たりであるため、可変入賞口14の開閉板14Aが5回開放することが決定され、その後、当たり中の抽選により、2ライン目の当たりが発生したため、図4に示したように付加価値状態発生中に開閉板14Aが開放状態となる回数が合計7となる。
【0053】
なお、2ライン目の当たりが発生するまでの間に前記1回目の当たりで実行された開閉板14Aの開放状態の終了した回数は合計数7から減算される。
【0054】
次に、図5Kに示した状態での付加価値状態発生中にさらに始動入賞口12への入賞が発生すると、当たりが発生した第1ラインL1および第2ラインL2以外の図柄表示部(第7図柄表示部21g、第8図柄表示部21h、第9図柄表示部21i)が表示変動を開始する(図5L)。
【0055】
所定時間の表示変動が行われた後、例えば、第9図柄表示部21iに「3」が停止し(図5M)、次いで第8図柄表示部21hにも「3」が停止すると、図5Nに示したように第3ラインL3(第7図柄表示部21g、第8図柄表示部21h、第9図柄表示部21i)で新たにリーチ状態が発生する。
【0056】
その後、第7図柄表示部21gに3が停止し、第3ラインL3でも当たり(333)が発生すると可変表示手段20の表示は図5Oに示したようになる。このとき、先の2回の当たりによって可変入賞口14の開閉板14Aの開放回数が合計7回となっていたが、当たりのライン数が3となったので図4に示すように更に「+2回」が加算され、最終的に開閉板14Aの開閉回数が9回となる。
【0057】
その後は、この付加価値状態発生中に始動入賞口14に入賞があったとしても図柄表示部の表示変動は行われず、保留玉として保留玉表示部23にその数だけランプが点灯表示される。
【0058】
この保留玉は、当たりにより発生した付加価値状態が終了した時点で再度当たり判定(全ての図柄表示部21a〜21iが表示変動を開始する。)に使用される。
【0059】
図6は可変表示手段20の表示経過の第2例を示したものである。
【0060】
第1例と同様に、始動入賞口12にパチンコ玉が入賞することにより、可変表示手段20の9つの図柄表示部21a〜21iが表示変動を開始する(図6A)。
【0061】
所定時間が経過して、例えば、第1図柄表示部21aに「7」が、第9図柄表示部iに「7」が停止すると、第7ラインL7でリーチ状態となる(図6B)。
その後さらに所定時間が経過すると、第2図柄表示部21b、第4図柄表示部21d、第6図柄表示部21fおよび第8図柄表示部21hが停止し、そのとき例えば、それぞれ「5」、「9」、「8」、「6」を表示して停止した状態が図6Cに示したものである。
【0062】
さらに所定時間が経過すると第3図柄表示部21cおよび第7図柄表示部21gが停止し、そのとき、例えばそれぞれの表示が「7」、「3」であった場合が図6Dに示したものである。
【0063】
さらに所定時間が経過し、第5図柄表示部21eに「7」が表示されて停止すると、第7ラインL7で当たり「777」となり、発生する付加価値状態は図4に示したように当たりが1ラインのみの場合であり、可変入賞口14の開閉板14Aの開放が5回行われる。
【0064】
当該付加価値状態の最中に始動入賞口12にパチンコ玉が入賞すると、当たりが発生している第7ラインL7以外の図柄表示部(第2図柄表示部21b、第3図柄表示部21c、第4図柄表示部21d、第6図柄表示部21f、第7図柄表示部21g、第8図柄表示部21h)が表示変動を開始する(図6F)。
【0065】
所定時間の経過後、例えば、第2図柄表示部21bに「7」が、第4図柄表示部dに「2」が、第6図柄表示部21fに「5」が表示されて停止すると、第1ラインL1および第5ラインL5もリーチ状態となる(図6G)。
【0066】
次いで停止した第8図柄表示部21hの表示が例えば「1」であると、リーチ状態は第1ラインL1のみとなる(図6H)。
【0067】
その後、残った第3図柄表示部21cおよび第7図柄表示部21gが例えばそれぞれ「7」、「3」を表示して停止すると第1ラインL1で当たり「777」が発生する(図6I)。このとき、付加価値状態として可変入賞口14の開閉板14Aの開放の回数に「+2回」加算され、合計7回となる。
【0068】
この付加価値状態の発生中に始動入賞口12に入賞があると、当たりの発生している第1ラインL1および第7ラインL7上の図柄表示部以外の図柄表示部(第4図柄表示部21d、第6図柄表示部21f、第7図柄表示部21g、第8図柄表示部21h)が表示変動を開始し、第5ラインL5、第6ラインL6および第8ラインL8でリーチ状態となる(図6J)。
【0069】
所定時間の経過後、例えば、第4図柄表示部21dに「1」が停止し(図6K)、次いで第6図柄表示部21fに「7」が、第8図柄表示部21hに「8」が停止すると、第6ラインL6で当たり「777」が発生する(図6L)。
【0070】
最後に、第7図柄表示部21gに例えば「9」が停止した状態を示したものが図6Mである。
【0071】
ここで、当たりラインが3本(第1ラインL1、第6ラインL6、第7ラインL7)となり、可変入賞口14の開閉板14Aの開放回数に「+2回」が加算されて合計9回となる。
【0072】
また、付加価値状態の発生中に更に始動入賞口12に入賞があると、当たりの発生している第1ライン、第6ラインおよび第7ライン上の図柄表示部以外の図柄表示部(第4図柄表示部21d、第7図柄表示部21g、第8図柄表示部21h)が表示変動を開始し、第2ラインL2、第5ラインL5および第8ラインL8でリーチ状態となる(図6N)。
【0073】
その後、例えば、第5図柄表示部21eに「6」が停止し(図6O)、次いで第8図柄表示部21hに「5」が停止し(図6P)、最後に第7図柄表示部21gに「7」が停止した場合、第8ラインL8が新たに当たり状態「777」となる(図6Q)。このとき、当たりとなっているラインの数は4本となるので、可変入賞口14の開閉板14Aの開放回数に「+2回」が加算され、図4に示すように合計11回となる。
【0074】
また、付加価値状態の発生中に始動入賞口12に入賞することにより、当たりが発生している第1ラインL1、第6ラインL6、第7ラインL7および第8ラインL8以外の図柄表示部(第4図柄表示部21d、第8図柄表示部21h)が表示変動を開始し、第2ラインL2、第3ラインL3、第4ラインL4および第5ラインL5でリーチ状態となる(図6R)。
【0075】
その後、例えば、第4図柄表示部21dに「1」が停止し(図6S)、次いで第8図柄表示部21hに「7」が停止(図6T)すると、第3ラインL3および第5ラインL5で新たに当たりが発生し、当該当たり判定前より2ライン増加しているため、可変入賞口14の開閉板14Aの開放回数は「+4回」加算されて合計15回となる。
【0076】
ここで更に、付加価値状態の発生中に始動入賞口12に入賞することにより、当たりが発生している第1ラインL1、第3ラインL3、第5ラインL5、第6ラインL6、第7ラインL7および第8ラインL8以外の図柄表示部(第4図柄表示部21d)が変動を開始し(図6U)、第2ラインL2および第4ラインL4でリーチ状態となる。
【0077】
その後、第4図柄表示部21dに停止し、そのときの表示が「7」となれば、第2ラインL2および第4ラインL4で新たに当たり「777」が発生し(図6V)、当該当たり判定前より2ライン増加しているため、可変入賞口14の開閉板14Aの開放回数は「+4回」が加算される。即ち、最終的に合計8ラインで当たりが発生し、図4に示したように開閉板14Aの開放回数は19回になる。その後、第1例と同様に、付加価値状態発生中に始動入賞口12に入賞があったとしても図柄表示部が変動を開始することはなく、保留玉表示部23に保留玉として記憶される。この保留玉は、既に説明したように扱われる。
【0078】
本実施例では、当たりラインが1増加する毎に可変入賞口14の開閉板14Aの開放回数に「+2回」を加算するようにしているが、加算回数は何回であってもよい。
【0079】
図7は可変入賞口14の開閉板14Aの開放回数表示部22の表示例を示している。
【0080】
例えば、1ラインで当たりが発生し、開放回数表示部22に「5」が表示され、当たり遊技が開始する。
【0081】
開放回数5回の内1回を消化して「1」が減算され、開放回数表示部22の表示は「4」となり、2回目の開放状態中に再度2ライン目の当たりが発生した場合、開放回数に「+2」を加算するので、開放回数表示部22には「6」が表示される。
【0082】
その後、1回消化して「1」が減算され、開放回数表示部22の表示は「5」となり、再度3ライン目の当たりが発生すると、開放回数に「+2」が加算されるので、開放回数表示部22の表示は「7」となる。
【0083】
その後、当たりラインの増加が無く、開放状態が一回終了するごとに開放回数表示部22に表示された数字が「1」ずつ減算されて付加価値状態が終了する。
本例では、開放状態が1回消化されたときに当たりラインが1本ずつ増加しているが、2回消化時点或いは3回消化時点であっても同様に処理される。また、同時に複数本の当たりが発生したときは「2」にその数を掛けた開放回数が追加される。
【0084】
図8および図9は可変表示手段20の表示経過図である図5および図6を参照して説明した上記内容のフローチャートである。
【0085】
図8は遊技開始から当たりが発生するまでのフローチャートである。
【0086】
先ず、遊技者は好みの台を選び遊技を開始する(S1)。
【0087】
遊技中に始動入賞口12にパチンコ玉が入賞することにより、可変表示手段20の全ての図柄表示部21a〜21iが表示変動を開始する(S2、S3)。
【0088】
先ず、第1図柄表示部21aおよび第9図柄表示部21iが停止し(S4)、次いで第2図柄表示部21bおよび第4図柄表示部21d、第6図柄表示部21f、第8図柄表示部21hが停止し(S6、S12)、次いで、第3図柄表示部21cおよび第7図柄表示部21gが停止し(S8、S13、S16)、最後に第5図柄表示部21eが停止する(S10、S14、S17、S19)。
【0089】
上記図柄表示部が停止する度にリーチ状態か否かを判定し(S5、S7、S9)、リーチ状態になると各種表示ランプ16が点灯および点滅してその旨を遊技者に報知する(S11、S12、S13)。
【0090】
また、最後の第5図柄表示部21eが停止した時点で、当たりでない場合は、再度始動入賞口12に入賞したかの判定に戻る(S20)。
【0091】
また、当たりの場合は、図9に移行する。
【0092】
図9は当たり開始から当たり終了までのフローチャートである。
【0093】
図8で当たりが発生した場合に(S20)、当たりが発生したライン数を確認し(S21)、当該ライン数に応じた可変入賞口14の開閉板14Aの開放回数を確認する(S22)。
【0094】
その後、開閉板14Aが開放を開始し、付加価値状態が発生する(S23)。付加価値状態発生中の当たり遊技中に始動入賞口12に再度パチンコ玉の入賞があると、当たりが発生しているライン以外の図柄表示部が存在しているか否かを判定し、存在していない場合は、保留玉として記憶される(S24〜S27)。
上記判定により当たりが発生しているライン以外の図柄表示部の存在が確認された場合は(S25)、当たりが発生しているライン以外の図柄表示部が変動を開始し(S28)、その後停止表示される(S29)。
停止表示された結果、当たりライン数が増加したか否かを判定し(S30)、増加していない場合は、当たり遊技に戻り(S31)、増加している場合は増加した当たりライン数を確認して可変入賞口14の開閉板14Aの開放回数を増加させる(S32、33)。
【0095】
上記可変表示手段20の表示経過図およびフローチャートでは、図柄表示部の停止順序を固定して説明したが、どのような順序で停止させてもよい。
【0096】
本実施の形態では図柄表示部を9つ設けたものについて説明したが、当たりラインを2本以上設けることができる数であるならばいくつにしてもよい。
【0097】
また、リーチ状態となったときはそれを遊技者に知らせ、多彩なリーチアクションを行うようにすることで、遊技者の当たりへの期待感をより一層高めることができる。
【0098】
また、リーチ状態或いは当たりが発生した場合に、リーチ状態が発生したライン或いは当たりラインを点滅させたり点灯させたりするようにしてリーチ状態等の発生したラインを迅速に見分けることができるようにしてもよい。
【0099】
このように、前記形態に係る遊技機によれば、同一図柄が揃った当たりライン数に応じて、可変入賞口14の開閉板14Aの開放回数を決定するので、当たりに基づく付加価値状態発生中であっても遊技への興趣が保たれるので遊技の開始から終了まで遊技をたのしむことができる。
【0100】
【発明の効果】
本発明にかかる遊技機によれば、当たりライン上で当たりの組合せが表示されて、それに基づく付加価値状態が発生している間に、さらに始動入賞口への遊技媒体の入賞があったとき、当たりの組合わせが表示されている当たりライン上の図柄表示部以外の図柄表示部に図柄の表示変化動作をさせて、他の当たりライン上に新たに当たりの組合せが表示可能であるので、付加価値状態の発生中であっても遊技が継続され、付加価値状態がより一層遊技者に有利なものとなる可能性があるので、当たりへの期待が常に継続され、遊技の興趣を一層高いものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態にかかる遊技機を示す正面図である。
【図2】本発明の一実施の形態にかかる遊技機の機能ブロック図である。
【図3】本発明の一実施の形態にかかる遊技機の可変表示手段における当たりのラインを示す略示図である。
【図4】本発明の一実施の形態にかかる遊技機における当たりのライン数に対する可変入賞口の開放回数を示す表図である。
【図5】本発明の一実施の形態にかかる遊技機の可変表示手段における表示動作の第1例を示した表示経過図である。
【図6】本発明の一実施の形態にかかる遊技機の可変表示手段における表示動作の第2例を示した表示経過図である。
【図7】本発明の一実施の形態にかかる遊技機の開放回数表示部における表示変化を例示した経過図である。
【図8】本発明の一実施の形態にかかる遊技機における遊技開始から当たり発生までの経過を示すフローチャートである。
【図9】本発明の一実施の形態にかかる遊技機における当たり発生から終了までの経過を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…パチンコ機
11…遊技盤面
12…始動入賞口
13…入賞口
14…可変入賞口
20…可変表示手段
21a(21b、21c…)…図柄表示部
22…開放回数表示部
23…保留玉表示部
30…制御手段
30A…遊技制御手段
30B…表示制御手段
Claims (1)
- 遊技盤面上に、各種図柄の表示が可能であるとともに、独立して図柄の表示変化動作が可能な複数個の図柄表示部を有し、かつ、少なくとも2本の当たりラインが設定された可変表示手段と、始動入賞口と、可変入賞口と、を具備し、前記始動入賞口への遊技媒体1個の入賞毎に前記可変表示手段の図柄の表示変化動作を1回行い、該表示変化動作が停止したときの図柄が所定の当たりライン上で当たりの組合せが表示されている場合には、当たりの組合せが表示されているラインの数が多いほど遊技者にとってより有利な付加価値状態が発生するように前記可変入賞口の動作を制御する制御部を備える遊技機において、
前記制御部は、当たりライン上で当たり組合せが表示されて、それに基づく付加価値状態が発生している間に、さらに前記始動入賞口への遊技媒体の入賞があったとき、前記当たりの組合せが表示されている当たりライン上の図柄表示部以外の図柄表示部に図柄の表示変化動作をさせて、他の当たりライン上に新たに当たりの組合せが表示可能に設定されたことを特徴とする遊技機。
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Applications Claiming Priority (1)
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| JP29682697A JP4094095B2 (ja) | 1997-10-29 | 1997-10-29 | 遊技機 |
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Family Applications (1)
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| JP29682697A Expired - Fee Related JP4094095B2 (ja) | 1997-10-29 | 1997-10-29 | 遊技機 |
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| JP (1) | JP4094095B2 (ja) |
-
1997
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| JPH11128468A (ja) | 1999-05-18 |
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