JP4091798B2 - 乾燥機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗濯された衣類を乾燥した後、衣類を冷ますための冷却運転を行う乾燥機に関する。
【0002】
【従来の技術】
ドラム式乾燥機では、回転するドラム内に衣類を収容し、ドラム内に温風を供給して衣類を乾燥させる乾燥運転を行う。そして、乾燥運転の終了後に、ドラム内に冷風を供給して、高温になった衣類およびドラム内を冷ます冷却運転を行う。この冷却運転としては、乾燥運転終了後に、一定時間冷風を供給する。あるいは、特開平3−131300号公報に記載されているように、ドラムからの排気温度が所定温度まで低下したとき、冷却運転を終了する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
冷却運転を一定時間行う場合、ドラム内の衣類の容量が多いときや周囲温度が高いときなどには、衣類の冷却が十分に行われないおそれがある。また、衣類の冷却が不十分となることを防止するために、冷却運転時間を長く設定すると、必要以上に冷却運転が実行されることになり、無駄なエネルギーを消費してしまうという不都合があった。一方、ドラムからの排気温度が所定温度まで低下するまで冷風を供給する場合、ドラム内の衣類の量が少ないとき、冷風が衣類に当たらずに直接ドラムから排出される現象が生じることがある。このような現象が生じると、実際には衣類の温度が下がっていないにも拘わらず、排気温度が低いために直ちに冷却運転が終了してしまい、衣類の冷却が不十分となるおそれがある。
【0004】
また、乾燥機が、回転ドラム前方から吸気を行い、回転ドラム後方から排気を行う構造であると、ドラムからの排気温度が所定温度以下となっていても、排気温度検出器から離れた位置にある衣類出入用のドアの窓部は高温のままである。これに触れた使用者が火傷を負ってしまうおそれがあるという不都合があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑み、必要以上に冷却運転を行わず、衣類やドラムを冷ますことができる乾燥機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明による課題解決手段は、衣類を収容するドラムと、該ドラム内を加熱して衣類を乾燥する乾燥手段と、前記ドラムから空気を循環させて再びドラム内に供給して衣類を冷ます循環手段と、乾燥運転終了後に前記循環手段を作動させる冷却運転を行う制御手段とを備え、前記循環手段は、ドラムからの空気を循環させる循環ダクトを備え、循環ダクトの吹出口は、ドラムにおいて衣類を出し入れするためのドアに近い箇所に形成され、前記循環手段によって前記ドラムに供給される空気の吸気温度を検出する吸気温度検出器および前記ドラムから排出される空気の排気温度を検出する排気温度検出器が設けられ、前記吸気温度検出器は、前記吹出口近傍に配置され、前記制御手段は、乾燥運転中に、各温度検知器により検出された温度に基づいて乾燥の進行状況を判断し、冷却運転時間を設定するものである。そして、制御手段は、乾燥運転中、排気温度が所定温度に達したときに検出された吸気温度に基づいて冷却運転時間を設定する。
【0007】
このように、乾燥の進行状況を検出することによって、衣類の乾きやすさを判断でき、衣類に蓄えられる熱量を推測できる。衣類が高温になっていると推測される場合には、冷却運転時間を長く設定する。したがって、衣類やドラム内部を十分に冷ますことができる。衣類がそれほど高温になっていないと推測される場合には、冷却運転時間を短く設定する。したがって、必要以上に冷却運転を行うことを防げ、無駄なエネルギーの消費をなくせる。なおかつ、衣類やドラム内部を冷ますことができる。
【0012】
ここで、乾燥の進行状況は、衣類の容量に応じて異なってくる。すなわち、容量が多ければ、衣類は乾燥しにくく、かつ衣類に蓄えられる熱量も多くなると推測できる。そこで、衣類の容量を検知する容量検知手段を設け、制御手段は、容量に基づいて冷却運転時間を設定する。
【0014】
循環手段は、ドラムから排出された空気を水冷して、冷風を発生させる。ここで、循環手段において、ドラム内への冷風の供給が衣類を出し入れするためのドアに近い箇所から行われる構造とされる場合、吸気温度検出器はドラムに供給される空気の温度を検出できる位置に配置することが好ましい。これによって、ドラム内部、特にドア近傍の温度を検出することができ、この温度が十分に低下したときに冷却運転は停止される。したがって、衣類やドアに触れても熱いと感じない温度まで下げることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態のドラム式洗濯乾燥機を図1〜3に示す。本洗濯乾燥機の外箱1は、底台2上に載置され、外箱1の上面が天板32で覆われている。外箱1の前面には、衣類出し入れ用の衣類投入口1aが形成され、この衣類投入口1aを開閉するドア3が設けられている。
【0016】
外箱1の内部には、前面に向かって開口した開口部4aを有する水槽4がばね、ダンパによって支持されており、水槽4は、後方へ行くほど下がるように傾斜して配されている。水槽4内には、開口部5aを有して内部に衣類を収納するドラム5が同軸的に傾斜して配され,ドラム軸5dが水槽4に回転自在に支持される。
【0017】
ドラム5の周壁には、洗濯水を供給あるいは排出するための小孔5cが多数形成され、内周壁にはバッフル5bが突設されている。また、ドラム5の前面開口部5aの周縁には、バランサ5eが設けられている。バランサ5eは、塩水等の比重の大きい液体を封入したものであり、ドラム5の回転時のアンバランスを防ぐ。
【0018】
水槽4の背面側には、ドラム5を回転駆動するモータ9が設けられている。モータ9は、水槽4の背面に取り付けられたケース9aに内装されており、モータ9のステータ9cがケース9aに固定され、ロータ9bがドラム軸5dに固定される。ドラム軸5dは、ケース9aに軸受け6を介して回転自在に支持される。なお、図示しないが、ドラム5の回転数を検知するために、公知の回転検知手段が設けられている。
【0019】
ドア3には、ドラム5内部を視認可能とする窓部3aが突設される。ドア3と水槽5との間にドアパッキン10が介装され、ドア3が閉じているとき、窓部3aがドアパッキン10の内周リブ10aに密着する。これにより、運転中、外箱1は密閉され、水槽4内の洗濯水が機外に漏れない構造となっている。また、外箱1のドア3よりも上方に、操作パネル11が設けられている。操作パネル11には、制御装置31が装着されている。
【0020】
水槽4の上方には、水道に接続された給水パイプ12が設けられ、途中に給水弁13が介装されている。給水パイプ12は、洗剤、仕上げ剤を収容する洗剤ケース15に接続され、洗剤ケース15の給水ノズル15aがドアパッキン10に取り付けられる。洗剤ケース15内には洗剤収納部を通る通路と通らない通路とが形成されており、洗剤ケース15の通路を切り替えて、洗濯水あるいはすすぎ水を水槽4内に供給するようになっている。
【0021】
水槽4の下方には、排水を機外に導く排水路16が設けられている。水槽4下部の排出口4cには、排水ダクト16aが接続され、排水ダクト16aに糸屑フィルタ17aを内装した接続ケース17が接続されている。接続ケース17と排水弁18とが排水ダクト16bにより接続され、排水弁18に排水ダクト16cが接続され、排水弁18の開放により水槽4内の洗濯水が外部に排出される。糸屑フィルタ17aは、キャップ17bとともに外箱1の前面から取り外し可能とされる。
【0022】
排水ダクト16aに、エアートラップ21が形成され、導圧パイプ22を通じて水位センサ23が設けられている。洗濯水の水位はエアートラップ21内の圧力変化として検出され、その圧力変化が導圧パイプ22により水位センサ23に伝達される。水位センサ23では、その圧力に応じて磁性体をコイル内で移動させ、その結果生じるコイルのインダクタンス変化を発振周波数の変化として検出することにより、水位を検知する。
【0023】
そして、図3に示すように、水槽4の外側に循環ダクト33が設けられ、温風ユニット24が介装されている。温風ユニット24は、送風ファン25とヒータ28からなり、衣類を乾燥させるための温風を発生する。循環ダクト33は、水槽4の開口部4aに臨む吹出口4bと下部の排気口4dとを連通しており、吹出口4bから温風をドラム5内に吹き出し、排気口4dから湿気を帯びた空気を排出する。循環ダクト33の温風ユニット24と排気口4dとの間に、湿った空気を乾燥させる冷却室64が形成されている。冷却室64に、給水弁13の吐出口13bが連結され、給水弁13の切替えにより、冷却室64に散水され、ドラム5から排気された温風を冷却して、水分を凝縮して除去し、乾燥した空気を生成する。なお、凝縮された水分は排水ダクト16aに流れ込む。
【0024】
循環ダクト33の吹出口4bの近傍には、ドラム5に供給される温風の温度を検出する温度検出器として吸気サーミスタ29aが取り付けられ、排気口4dの近傍には、ドラム5から排気される温風の温度を検出する温度検出器として排気サーミスタ29bが取り付けられている。これらの温度検出器の検出結果により、乾燥運転およびその後の冷却運転が行われる。
【0025】
図4に示すように、外箱1の上面前側の表示操作パネル11には、各種操作ボタンおよび液晶表示装置11aが設けられている。111は電源スイッチ、112はスタート・一時停止スイッチ、113はドアロック解除スイッチ、114はコース切替スイッチ、115は乾燥工程設定キー、116は洗濯工程設定キー、117は洗い工程設定キー、118はすすぎ工程設定キー、119は脱水工程設定キーである。
【0026】
制御装置31は、図5に示すように、マイクロコンピュータ41を有しており、洗い工程、すすぎ工程、脱水工程の一連の工程を実行する洗濯運転、およびこれに引き続いて実行される乾燥運転、冷却運転の制御を行う。
【0027】
マイクロコンピュータ41は、CPU42、RAM43、ROM44、タイマ45、システムバス46および複数のI/Oポート47から構成される。また、マイクロコンピュータ41は、電源回路50から電源端子Vdd、Vssに定電圧を供給されることにより動作し、リセット回路51からRESET端子に信号が入力されるとリセットされる。
【0028】
CPU42は、制御部48と演算部49から構成されている。この制御部48は、ROM44に記憶されている命令を取り出すと共にそれを実行し、演算部49は、命令の実行段階で制御部48から与えられる制御信号に基づいて、各種入力機器やRAM43から入力されるデータに対し、二進加算、論理演算、増減、比較等の演算を行う。そのため、ROM44は、各種機器を動作させるための手段、各種判断のために設定された条件、各種情報を処理するためのルール等を予め記憶している。
【0029】
また、マイクロコンピュータ41は、操作パネル11に接続された入力キー回路52、状態検知回路53、回転数検知回路54、負荷駆動回路55とI/Oポート47を介して接続される。なお、状態検知回路53には、水位センサ23、吸気サーミスタ29a、排気サーミスタ29b等が接続され、回転数検知回路54には、モータ9の回転数を検出する回転数センサ56が接続される。そして、入力キー回路52、状態検知回路53からマイクロコンピュータ41に信号が入力されると、この信号に基づいて演算が行われ、負荷駆動回路55が出力制御される。すると、負荷駆動回路55に接続されたモータ9、給水弁13、排水弁18、送風ファン25、ヒータ28が、マイクロコンピュータ41からの指示に基づいて駆動する。
【0030】
上記構成のドラム式乾燥機における洗濯運転、乾燥運転を説明する。ドア3が開放され、ドラム5内に開口部5aから衣類が投入され、スタート・一時停止スイッチ111がオンされる。まず、ドラム5内に投入された衣類の容量を検知する容量検知を行う。容量検知手段の一例としては、モータ9を駆動し、ホールセンサ等の回転数センサ56により検出したモータ9の回転数を利用することにより行うものである。詳しくは、モータ9を駆動開始した時点からモータ9が所定回転数に達するまでの時間を計測し、この計測時間の長短に応じて容量を確定する。あるいは、操作パネル11に容量入力キーを設けて、使用者が入力した容量を検知するようにしてもよい。
【0031】
容量検知に続いて、洗い工程、すすぎ工程、脱水工程からなる洗濯工程が開始される。洗い工程では、排水弁18が閉じられ、給水弁13に通電して洗剤ケース15に市水が供給され、洗剤を含んだ洗濯水がドラム5内に供給される。所定量の洗濯水がドラム5内に貯溜されると、モータ9の駆動によりドラム5が回転する。衣類がバッフル5bにより持ち上げられ、上部から落下する。これを繰り返すことにより、洗い運転が行われる。そして、所定時間経過すると、洗い工程が終了する。
【0032】
次に、すすぎ工程に移行し、排水弁18が開かれて洗濯水が排水される。排水が完了すると、排水弁18が閉じられ、給水弁13から洗剤を含有させずに洗剤ケース15を介してドラム5内に市水が供給される。すすぎ水がドラム5内に所定量貯溜されると、モータ9の駆動によりドラム5が回転する。衣類はバッフル5bにより持ち上げられ、上部から落下する。これを繰り返すことにより、すすぎ運転が行われる。所定時間経過すると、すすぎ工程が終了する。
【0033】
次に、脱水工程に移行し、排水弁18が開かれて、すすぎ水が排水される。排水が完了すると、モータ9の駆動によりドラム5が高速回転する。衣類から遠心力により残存したすすぎ水が流出し、小孔5cからドラム5外に吐出される。すすぎ水は排出口4cから排水経路16を介して排水される。これにより脱水運転が行われる。
【0034】
洗濯工程が終了すると、乾燥工程が行われる。乾燥工程では、給水弁13の吐出口13bから冷却室64に市水が供給される。送風ファン25およびヒータ28が駆動されると、ヒータ28により循環ダクト33内の空気が加熱され、吹出口4bからドラム5内に温風が送出される。この場合、送風ファン25とヒータ28により乾燥手段が構成される。
【0035】
モータ9の駆動によりドラム5が回転し、衣類が回転しながら温風に曝される。衣類に接触して水分を含んだ温風は排気口4dから循環ダクト33に流入して、冷却室64で市水と接触する。その結果、温風の温度が低下して、温風内の水分が凝縮して、空気中から除去される。乾燥した空気は温風ユニット24に導かれて、加熱される。このように温風が循環して、衣類が乾燥される。乾燥工程は、所定時間の経過または乾燥度合い検出手段による検出結果が所定レベルに達した時点で終了する。
【0036】
衣類の乾燥度合いは、ドラム5からの排気温度に対応しており、排気サーミスタ29bによって検出した排気温度に基づいて乾燥度合いがわかる。したがって、排気サーミスタ29bにより乾燥度合い検出手段が構成される。なお、乾燥度合い検出手段としては、これ以外に湿度センサを用いて、ドラム5から排気される温風の湿度から乾燥度合いを検出するもの、あるいはドラム5内に一対の電極を設けて、電極間の抵抗値の変化から乾燥度合いを検出するものであってもよい。
【0037】
乾燥工程が終了すると、ヒータ28を停止した状態にして、モータ9、送風ファン25を駆動することにより、冷風をドラム5に供給する冷却運転を行う。この場合、送風ファン25により冷却手段(循環手段)が構成される。
【0038】
制御装置31は、衣類やドラム5内を十分に冷ますことができるように、適切な冷却運転時間を設定して、冷却運転を実行する。その第1の実施形態を説明する。制御装置31は、冷却運転中に排気サーミスタ29bによって検出された排気温度に基づいて、所定温度まで低下したとき冷却運転を停止する。
【0039】
図6に示すように、S1−1〜S1−5では、前述の容量検知、洗い工程、すすぎ工程、脱水工程、乾燥工程が行われる。乾燥工程終了後、S1−6において、冷却運転の実行時間計測用のタイマをスタートすると共に、S1−7において、ヒータ28への通電を停止する。モータ9の駆動を継続して、ドラム5を回転させながら、送風ファン25によりドラム5からの空気を循環させて、冷風をドラム5に供給する。このとき、冷却室64に散水することにより、ドラム5からの排気を冷却して、冷風を発生させることができる。
【0040】
ドラム5内の温度が下降していき、S1−8において、吸気サーミスタ29aにより検出された吸気温度が、あらかじめROM44に記憶された所定温度T1(℃)以下になったかをCPU42内の比較手段により判定する。吸気温度が所定温度T1以下になったこと検知した場合、S1−9において、送風ファン25への通電を停止すると共に、S1−10において、モータ9への通電を停止し、冷却運転を終了する。この所定温度T1は、使用者が衣類またはドア3の窓部3aに触れても熱いと感じない温度に設定されている。そのため、衣類やドラム5内は十分に冷まされており、衣類を取り出す際に火傷をするおそれはない。
【0041】
第2の実施形態として、制御装置31は、乾燥運転開始から所定時間経過したときの吸気サーミスタ29aによって検出された吸気温度に基づいて、乾燥の進行状況を判断する。そして、衣類の温度上昇を予測して、冷却運転時間を設定する。なお、吸気サーミスタ29aの代わりに排気サーミスタ29bを用いて、排気温度に基づいて冷却運転時間の設定を行ってもよい。
【0042】
図7に示すように、S2−1〜S2−4において、容量検知から脱水工程までが行われる。脱水工程終了後、S2−5において、乾燥運転の実行時間計測用のタイマをスタートして、S2−6において、モータ9の動作、およびS2−7において、送風ファン25への通電を開始すると共に、S2−8において、ヒータ28への通電を行う。この後、S2−9において、タイマのカウント数がta(分)に達したかどうかの判定を行う。
【0043】
所定時間taに達したとき、S2−10において、吸気サーミスタ29aにより検出された吸気温度をRAM43内に割り当てられた変数T2にセットする。次にS2−11において、T2の値とあらかじめROM44に記憶されている基準値とを比較する。図8に示すように、基準値として例えば80℃、100℃が設定されている。比較判定した結果に応じて、冷却運転時間tbを例えば5分、7分、10分のいずれかに決定する。ここで、吸気温度が低い場合、乾燥運転において衣類は高温になりにくいので、冷却運転時間は短い時間となる。逆に、吸気温度が高い場合、乾燥運転において衣類は高温になりやすいので、冷却運転時間は長い時間となる。また、T2の値とtbとを一対一の関係に対応させて、細かく冷却運転時間を設定してもよい。
【0044】
S2−12において、乾燥運転時間が経過したか、あるいは排気温度が終了温度に達したかを判断する。乾燥工程の終了と判断されると、S2−13において、冷却運転の実行時間計測用のタイマをスタートすると共に、S2−14において、ヒータ28への通電を停止する。このとき、モータ9の駆動を継続して、ドラム5を回転させる。次にS2−15において、タイマのカウント数が決定された冷却運転時間tb(分)に達したかどうかの判定を行う。tbに達した時点で、S2−16において、送風ファン25への通電を停止すると共に、S2−17において、モータ9への通電を停止し、冷却運転を終了する。
【0045】
なお、乾燥工程を所定時間行って終了するような運転の場合は、乾燥の進行状況を判断のための吸気温度を検出するタイミングであるtaをこの所定時間と等しい値に設定してもよい。また、tbはT2の値に応じて、使用者が衣類またはドア3の窓部3aに触れても熱いと感じない温度に設定される。そのため、衣類を取り出す際に火傷をするおそれはない。
【0046】
第3の実施形態として、制御装置31は、乾燥度合い検出手段によって検出された乾燥度合いの推移に基づいて、乾燥の進行状況を判断する。そして、衣類の温度上昇を予測して、冷却運転時間を設定する。
【0047】
図9に示すように、S3−1〜S3−4において、容量検知から脱水工程までが行われる。脱水工程終了後、S3−5において、乾燥運転の実行時間計測用のタイマをスタートすると共に、S3−6において、モータ9の動作、およびS3−7において、送風ファン25への通電を開始すると共に、S3−8において、ヒータ28への通電を行う。
【0048】
乾燥運転中、排気サーミスタ29bにより排気温度を検出しており、S3−9において、CPU42内の比較手段により排気温度があらかじめROM44に記憶されている乾燥度合いの所定レベルである温度T3(℃)に達したか判定される。排気温度がT3以上になると、S3−10において、吸気サーミスタ29aにより検出された吸気温度をRAM43内に割り当てられた変数T4にセットする。S3−11において、T4の値とあらかじめROM44に記憶されている基準値とを比較する。図10に示すように、基準値として例えば90℃、110℃が設定されている。比較判定した結果に応じて、冷却運転時間tcを例えば6分、8分、12分のいずれかに決定する。ここで、吸気温度が低い場合、乾燥度合いが小さいので、乾燥運転が終了しても衣類は高温になりにくい。したがって、冷却運転時間は短い時間となる。逆に、吸気温度が高い場合、乾燥度合いが大きいので、乾燥運転が終了したときに衣類は高温になりやすい。したがって、冷却運転時間は長い時間となる。また、T4の値とtcとを一対一の関係に対応させて、細かく冷却運転時間を設定してもよい。
【0049】
S3−12において、乾燥運転時間が経過したか、あるいは排気温度が終了温度に達したかを判断する。乾燥工程の終了と判断されると、S3−13において、冷却運転の実行時間計測用のタイマをスタートすると共に、S3−14において、ヒータ28への通電を停止する。このとき、モータ9の駆動を継続して、ドラム5を回転させる。次にS3−15において、タイマのカウント数が決定された冷却運転時間tc(分)に達したかどうかの判定を行う。tcに達した時点で、S3−16において、送風ファン25への通電を停止すると共に、S3−17において、モータ9への通電を停止し、冷却運転を終了する。
【0050】
なお、乾燥度合い検出手段による検出結果が所定レベルに達した時点で乾燥行程を終了するような運転の場合、T3をこの所定レベルと等しい値に設定してもよい。また、tcは、T4の値に応じて使用者が衣類またはドア3の窓部3aに触れても熱いと感じない温度に設定される。そのため、衣類を取り出す際に火傷をするおそれはない。
【0051】
第4の実施形態として、制御装置31は、容量検知手段によって検出された衣類の容量に基づいて、乾燥運転時の衣類の温度上昇を予測して、冷却運転時間を設定する。
【0052】
図11に示すように、S4−1において、衣類の容量検知を行い、S4−2において、検出された容量をRAM43内に割り当てられた変数Y1にセットする。S4−3において、図12に示すように、Y1の値に応じて、冷却運転時間tdを例えば3分、5分、7分、9分のいずれかに決定する。ここで、ドラム5内の衣類の容量が多いほど、乾燥運転終了時に衣類が保持する熱量も多くなるため、容量が多いほどtdを長い時間に設定する。また、Y1の値とtdとを一対一の関係に対応させて、細かく冷却運転時間を設定してもよい。
【0053】
この後、S4−4〜S4−7において、洗い工程から乾燥工程までが行われる。乾燥工程終了後、S4−8において、冷却運転の実行時間計測用のタイマをスタートすると共に、S4−9において、ヒータ28への通電を停止する。このとき、モータ9の駆動を継続して、ドラム5を回転させる。S4−10において、タイマのカウント数が決定したtdに達したかどうかの判定を行う。tdに達した時点でS4−11において、送風ファン25への通電を停止すると共に、S4−12において、モータ9への通電を停止し、冷却運転を終了する。なお、tdは、容量に応じて使用者が衣類またはドア3の窓部3aに触れても熱いと感じない温度に設定されている。そのため、衣類を取り出す際に火傷をするおそれはない。
【0054】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多くの修正および変更を加え得ることは勿論である。本実施形態では、洗濯乾燥機を対象にしているが、乾燥機能のみの乾燥機に適用してもよい。また、ドラムも横型に限らず、縦型であってもよい。さらに、ヒータと送風ファンにより乾燥手段を構成しているが、ドラムを発熱させる、あるいはマイクロ波を照射するといった手段により、衣類を加熱して乾燥させてもよい。冷却手段として、ドラム内の空気を循環させる代わりに、外気をドラム内に導入してもよく、冷却素子をドラムに設けて、ドラムを冷却することにより、衣類を冷ますようにしてもよい。
【0055】
そして、衣類が保持する熱量を直接検出するための赤外線センサを設けて、乾燥運転中に赤外線センサからの出力によって乾燥の進行状況を判断し、冷却運転時間を設定してもよい。あるいは、赤外線センサの出力に応じて冷却運転を停止させてもよい。また、吸気温度や排気温度の代わりにドアの窓部の温度を検出して、冷却運転時間を設定したり、冷却運転を停止するようにしてもよい。
【0056】
第2の実施形態における排気温度あるいは吸気温度と、第3の実施形態における乾燥度合いとを組み合わせると、冷却運転時間を精度よく設定することができる。これによって、より確実に衣類やドラム内部を冷ますことができるとともに、無駄な冷却運転をなくすことができる。さらに、上記の組み合わせに衣類の容量も考慮して、冷却運転時間を設定するようにしてもよい。
【0057】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな通り、本発明によると、乾燥運転時の衣類の状態に応じて適切な冷却運転時間を設定することにより、運転終了時に使用者が火傷をしない温度まで衣類やドラム内部を冷却できるので、安全性を向上させることができる。また、従来のように一定時間冷却運転を行う場合に比べて、不必要な冷却運転がなくなるので、無駄なエネルギー消費をなくし、運転コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態のドラム式洗濯乾燥機の斜視図
【図2】 ドラム式洗濯乾燥機の断面図
【図3】 ドラム式洗濯乾燥機の他の断面図
【図4】 操作パネルを示す図
【図5】 ドラム式洗濯乾燥機の制御ブロック図
【図6】 第1の実施形態のフローチャート
【図7】 第2の実施形態のフローチャート
【図8】 吸気温度と冷却運転時間との対応を示す図
【図9】 第3の実施形態のフローチャート
【図10】 乾燥度合いと冷却運転時間との対応を示す図
【図11】 第4の実施形態のフローチャート
【図12】 衣類の容量と冷却運転時間との対応を示す図
【符号の説明】
3 ドア
4 水槽
5 ドラム
25 送風ファン
28 ヒータ
29a 吸気サーミスタ
29b 排気サーミスタ
31 制御装置
33 循環ダクト
Claims (3)
- 衣類を収容するドラムと、該ドラム内を加熱して衣類を乾燥する乾燥手段と、前記ドラムから空気を循環させて再びドラム内に供給して衣類を冷ます循環手段と、乾燥運転終了後に前記循環手段を作動させる冷却運転を行う制御手段とを備え、前記循環手段は、ドラムからの空気を循環させる循環ダクトを備え、循環ダクトの吹出口は、ドラムにおいて衣類を出し入れするためのドアに近い箇所に形成され、前記循環手段によって前記ドラムに供給される空気の吸気温度を検出する吸気温度検出器および前記ドラムから排出される空気の排気温度を検出する排気温度検出器が設けられ、前記吸気温度検出器は、前記吹出口近傍に配置され、前記制御手段は、乾燥運転中に、排気温度が所定温度に達したときに検出された吸気温度が低いとき、乾燥度合いが小さいとして、冷却時間を短く設定し、吸気温度が高いとき、乾燥度合いが大きいとして、冷却時間を長く設定することを特徴とする乾燥機。
- 循環手段は、ドラムから排出された空気を水冷して、冷風を発生させることを特徴とする請求項1記載の乾燥機。
- 衣類の容量を検知する容量検知手段が設けられ、前記制御手段は、容量が多いほど冷却運転時間が長くなるように設定することを特徴とする請求項2記載の乾燥機。
Priority Applications (1)
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