JP4090830B2 - チャックテープ付き袋およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、チャックテープ付き袋およびその製造方法に関し、更に詳しくは、袋本体部がピロー形式またはガセット形式に形成され、その袋の口部近傍の内面に開閉自在なチャックテープが熱接着されると共に、その外側の端縁部がヒートシールにより封止される形状の袋であって、且つ、その袋の密封性を損なうことなく、袋の開封を容易に行えるようにしたチャックテープ付き袋およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ピロー形式やガセット形式の袋では、縦方向の背シール部や、左右両側にフィルムを内側に折り襞状に折り返してなるガセット部を有することから、その製袋が縦流し方式で行われ、袋の口部近傍の内面にチャックテープを取り付けるためには、袋の流れ方向に対して直角方向からチャックテープを挿入し、袋の内面にヒートシールして取り付ける必要があり、位置ずれを生じやすい問題があり、また、チャックテープのヒートシール部と袋の背シール部とが交差しているため、ヒートシールが不安定になりやすい問題もあった。
更に、ガセット形式の袋では、左右両側にガセット部があるため、チャックテープの取り付けが一層厄介になる問題があった。
従って、ピロー形式やガセット形式の袋にチャックテープを取り付けるためには特別な製袋機を用意する必要があった。
【0003】
例えば、ガセット袋にチャックテープを取り付ける方法としては、前後の壁面フィルムと左右のガセット折りフィルムとをそれぞれロール状の別ピースで供給し、一方の壁面フィルムとガセット折りフィルムとの間に横方向からチャックテープを挿入して接着する方法がある(例えば、特許文献1参照。)。
ピロー形式または三方シール形式の袋にチャックテープを取り付ける方法としては、ロール状の袋のフィルムに、袋の幅に相当する長さにチャックテープをカットして、袋の長さ分の間隔を開けて横方向から挿入して接着した後、その上にフィルムをオーバーラップさせて製袋する方法がある(例えば、特許文献2参照。)。
チャックテープ付き袋の構成では、袋の口部に、封止用シート等を使用してプラスチックチャックと共に、易剥離性接合部、切り裂きラインなどを設けたチャック付きプラスチック容器がある(特許文献3参照。)、また、気密性(真空の製品キャビティー)と易開封性を備えたチャック付きパッケージとして、容器の口部に、内側から外側に向けて、例えば開封容易な内側シール、チャック、穿孔線、切除部を設けたパッケージがある(特許文献4参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特公平6−28921号公報(第1〜2頁、第1図)
【特許文献2】
特表平11−510461号公報(第2〜4頁、第7〜8頁、第1図、第4図)
【特許文献3】
特開平8−324594号公報(第2〜4頁、第1図、第3図)
【特許文献4】
特開平7−149369号公報(第2〜3頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ピロー形式やガセット形式の袋の場合、特別な製袋機を用意して、袋の口部近傍の内面にチャックテープを取り付けたとしても、袋の密封性を確実にするためには、その外側の袋の端縁部をヒートシールする必要があり、袋を開封する際には、当然、このヒートシール部を引き裂くなどして取り除く必要があるが、ピロー形式やガセット形式の袋では、その引き裂きラインに背シール部やガセット部の折り返し部が介在するため、これが引き裂きを邪魔して容易には開封できない問題があった。
【0006】
上記引き裂きを容易にする手段として、例えば、袋の積層フィルムの引き裂きラインに相当する位置の全周に、レーザー光照射または機械的手段によりハーフカット線を設ける方法、或いは、ミシン目線などの切り目線を設ける方法があるが、前者のハーフカット線を設ける方法では、例えばレーザー光照射による方法を用いた場合、ハーフカット線が積層フィルムの流れ方向と直交する方向であり、且つ、その長さが袋の幅方向の全周で長いため、加工速度が低下し製造コストを上昇させる問題があり、また、刃物を用いる機械的手段で設ける場合は、加工速度の低下はないが、ハーフカット線の長さが長いため、均一な深さでハーフカット線を設けることが難しくなる問題があった。
また、ミシン目線などの断続的な切り目線を設ける方法では、前記機械的手段によりハーフカット線を設ける場合と同様、加工速度の低下はないが、積層フィルムの切り目線部の全層が切断されるため、袋の密封性が損なわれる問題があった。
【0007】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、チャックテープが熱接着により取り付けられた積層フィルム製のピロー形式またはガセット形式の袋であって、その製袋機にチャックテープの取り付け装置を組み込むことにより、製袋とインラインでチャックテープを取り付けることができ、チャックテープの取り付けの際、位置ずれを生じることがなく、また、袋の密封性が損なわれることもなく、且つ、袋の開封の操作も容易に行うことができ、チャックテープによる袋の開閉が自在で使い勝手がよく、使用適性と共に生産性に優れたチャックテープ付き袋およびその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は、以下の本発明により解決することができる。
即ち、請求項1に記載した発明は、最内層にシーラント層が積層された積層フィルムで形成され、袋本体部が、積層フィルムの左右両側を内側に折り返して縦方向の背シール部でヒートシールして筒状に形成されるか、または、左右両側に積層フィルムを内側に折り襞状に折り返してなるガセット部を形成した後、縦方向の背シール部でヒートシールして筒状に形成され、上下の開口端がヒートシールにより封止されるピロー形式またはガセット形式の袋であって、
該袋の口部となる一方の開口端に、外側から、該開口端を封止するヒートシール部と、袋の開封手段としてのミシン目線状の断続的な切り目線と、イージーピール性の弱シール部とが順に設けられ、更に該弱シール部の内側の内面に開閉自在なチャックテープが熱接着され、
前記イージーピール性の弱シール部が、その部分にパターン状に塗布されたイージーピール性の熱接着性樹脂の塗布部をヒートシールして形成され、且つ、該イージーピール性の熱接着性樹脂が、エチルセルロースまたは環化ゴムを基材の樹脂とし、これに離型剤として、大豆レシチン、ポリエチレンワックス、シリコーン樹脂のいずれかを添加した樹脂組成物で形成され、
更に、前記チャックテープが、互いに嵌合可能な雄型嵌合部を備えたテープ体と雌型嵌合部を備えたテープ体とからなり、それぞれのテープ体部で袋の内面に熱接着して取り付けられる形式のものであって、一方のテープ体が、もう一方のテープ体よりも、少なくとも片側において広幅に形成されると共に、各テープ体の少なくとも袋に熱接着される領域が、2層以上の多層で形成され、且つ、各テープ体の雄型または雌型嵌合部が設けられた側の表面層が、互いに熱融着しないか、または、もう一方の表面層よりも熱接着温度の高い樹脂で形成されていることを特徴とするチャックテープ付き袋からなる。
【0009】
本発明において、上記チャックテープは、例えば図3に示すように、互いに嵌合可能な凸条の雄型嵌合部が設けられたテープ体と、凹条の雌型嵌合部が設けられたテープ体とで構成され、袋の開口部の内面に、両者をその雄型嵌合部と雌型嵌合部とが対向するように配置し、そのテープ体部で袋に熱接着して取り付け、凸条の雄型嵌合部と凹条の雌型嵌合部との嵌合または解離により、袋の開閉を容易に、且つ繰り返し行えるようにするものである。
【0010】
また、このようなチャックテープを袋に取り付ける際、本発明では、前記雄型嵌合部が設けられたテープ体と、雌型嵌合部が設けられたテープ体とを予め嵌合させた状態で、且つ、袋の幅に相当する長さにカットされたチャックテープを、袋が筒状にヒートシールされる前のフラットな状態の積層フィルムの内面の所定の位置に一旦熱接着により仮接着させ、その後、積層フィルムの左右両側を内側に折り返し、または内側と外側に適宜繰り返し折り返して、両側の端縁部同士をヒートシールして筒状のピロー形式またはガセット形式の袋本体部を形成し、次いで、袋の外側から、チャックテープのテープ体部を加熱、加圧して袋の内面に熱接着させるものであり、そのためには、チャックテープの雄型嵌合部または雌型嵌合部が設けられた側の面同士が熱接着しないように、少なくともチャックテープのそれぞれのテープ体の熱接着部を2層または2層以上の多層で形成し、各テープ体の雄型または雌型嵌合部が設けられた側の表面層は、互いに熱融着しないか、またはもう一方の表面層よりも熱接着温度が5〜25℃程度高い樹脂で形成することが一層好ましい。
【0011】
前記イージーピール性の弱シール部は、そのヒートシール部を適度の力で剥離できればよく、ヒートシール強度としては、1〜16N/15mm幅程度の範囲が適当である。このような弱シール部は、例えば、ヒートシール条件の調節、具体的にはシール温度を低めに設定するなどの方法で形成できるほか、イージーピール性の熱接着性樹脂や抗ヒートシール剤と呼ばれる樹脂の塗布液を袋の積層フィルムのシーラント層の上の所定の位置にグラビア印刷やフレキソ印刷などの手段でパターン状に塗布、乾燥しておいて、その部分をヒートシールする方法などで形成することができる。
【0012】
上記イージーピール性の熱接着性樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレンやエチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン系樹脂に、ポリスチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリブテン−1、無機または有機の充填剤、ポリエチレンワックス、脂肪酸アマイドなどを、添加剤として適宜に混合した樹脂組成物などを使用することができる。
また、抗ヒートシール剤としては、基材の樹脂に離型剤を適宜の量で混合した樹脂組成物を使用することができる。この基材の樹脂には、例えば、エチルセルロース、環化ゴム、アクリル系樹脂などを使用することができ、離型剤には、シリコーン樹脂、ポリエチレンワックス、大豆レシチン、高級脂肪酸アマイドなどを使用することができる。抗ヒートシール剤を塗布する場合、その厚みは薄くてよく0.3〜2μm程度が好ましい。
【0013】
前記のような構成を採ることにより、ピロー形式またはガセット形式の袋の口部となる開口端近傍の内面に、開閉自在なチャックテープが、そのテープ体部で熱接着されると共に、その外側がイージーピール性の弱シール部でヒートシールされ、その外側に袋の開封手段としてミシン目線状の断続的な切り目線が設けられ、更にその外側の袋の端縁部がヒートシールされているので、袋の開封手段としてミシン目線状の断続的な切り目線が設けられていても、前記弱シール部により袋の密封性が確保され、また、袋を開封する際には、ミシン目線状の断続的な切り目線により、袋がピロー形式またはガセット形式の袋で、切り取りラインに背シール部やガセット部のフィルムの折り返し部が介在していても、容易に引き裂いて袋の口部外側端縁部のヒートシール部を取り除くことができ、次いで、イージーピール性の弱シール部を容易に手で剥がしてチャックテープの外側を開封することができる。
その後は、チャックテープの嵌合を解離させることにより、袋の口部を大きく開口させることができ、内容物を容易に取り出すことができる。
そして、内容物の一部を取り出した後も、チャックテープを容易に嵌合させて袋を再封できるので、内容物を安全に保存することができる。
【0014】
また、請求項1に記載した発明では、前記イージーピール性の弱シール部が、その部分にパターン状に塗布されたイージーピール性の熱接着性樹脂の塗布部をヒートシールして形成され、且つ、該イージーピール性の熱接着性樹脂が、エチルセルロースまたは環化ゴムを基材の樹脂とし、これに離型剤として、大豆レシチン、ポリエチレンワックス、シリコーン樹脂のいずれかを添加した樹脂組成物で形成された構成としている。
【0015】
上記イージーピール性の弱シール部は、先に説明したように種々の方法で形成できるが、なかでもイージーピール性の熱接着性樹脂の塗布液を、弱シール部を形成する部分にパターン状に塗布、乾燥して塗膜層を形成し、その部分をヒートシールして形成する方法を採ることが、一層確実に安定した弱シール部を形成できる点で好ましい。
また、イージーピール性の熱接着性樹脂自体については、先に説明したので省略するが、その塗布液をグラビア印刷やフレキソ印刷などの手段でパターン状に塗布し、乾燥することにより、容易に塗膜層を形成することができる。
【0016】
このような構成を採ることにより、適度のシール強度を有するイージーピール性の弱シール部を一層容易に形成することができる。
従って、袋の開封手段として、ミシン目線状の断続的な切り目線を設けても、袋の密封性が損なわれることがなく、且つ、チャックテープの外側を容易に開封することのできるチャックテープ付き袋を生産性よく提供することができる。
【0020】
請求項1に記載した発明では、前記チャックテープが、互いに嵌合可能な雄型嵌合部を備えたテープ体と雌型嵌合部を備えたテープ体とからなり、それぞれのテープ体部で袋の内面に熱接着して取り付けられる形式のものであって、一方のテープ体が、もう一方のテープ体よりも、少なくとも片側において広幅に形成されると共に、各テープ体の少なくとも袋に熱接着される領域が、2層以上の多層で形成され、且つ、各テープ体の雄型または雌型嵌合部が設けられた側の表面層が、互いに熱融着しないか、または、もう一方の表面層よりも熱接着温度の高い樹脂で形成された構成としている。
【0021】
このような構成を採ることにより、チャックテープを袋に取り付ける際、その雄型嵌合部が設けられたテープ体と雌型嵌合部が設けられたテープ体とを予め嵌合させた状態で、前記広幅に形成されたテープ体部を利用して、製袋前のフラットな状態の袋の内面に熱接着により仮接着させた後、筒状の袋本体部を形成し、次いで、改めて外側端縁部のヒートシール部や弱シール部と共に、チャックテープのテープ体の両側をヒートシールして取り付けることができるので、両側のテープ体に位置ずれを生じることがなく、また、製袋とインラインでの取り付けが可能となる。
また、チャックテープのヒートシールの際、各テープ体の少なくとも袋に熱接着される領域が、2層以上の多層で形成され、且つ、各テープ体の雄型または雌型嵌合部が設けられた側の表面層が、互いに熱融着しないか、または、もう一方の表面層よりも熱接着温度の高い樹脂で形成されているので、予め嵌合させた状態でチャックテープをヒートシールしても、両側のテープ体の雄型または雌型嵌合部が設けられた側の表面層同士が熱接着されることがなく、安全に分離することができる。
【0022】
請求項2に記載した発明は、最内層にシーラント層が積層された積層フィルムで形成され、袋本体部が、積層フィルムの左右両側を内側に折り返して縦方向の背シール部でヒートシールして筒状に形成されるか、または、左右両側に積層フィルムを内側に折り襞状に折り返してなるガセット部を形成した後、縦方向の背シール部でヒートシールして筒状に形成され、該袋の口部となる一方の開口端に、外側から、該開口端を封止するヒートシール部と、袋の開封手段としてのミシン目線状の断続的な切り目線と、パターン状に塗布されたエチルセルロースまたは環化ゴムを基材の樹脂とし、これに離型剤として、大豆レシチン、ポリエチレンワックス、シリコーン樹脂のいずれかを添加した樹脂組成物からなるイージーピール性の熱接着性樹脂の塗布部をヒートシールしてなるイージーピール性の弱シール部とが順に設けられ、更に該弱シール部の内側の内面に開閉自在なチャックテープが熱接着されたピロー形式またはガセット形式のチャックテープ付き袋の製造方法であって、少なくとも下記(1)〜(5)の工程を含むことを特徴とするチャックテープ付き袋の製造方法からなる。
【0023】
即ち、(1)最内層にシーラント層が積層された積層フィルムで、該シーラント層の上に予め袋の長さに相当する所定の間隔をあけて、前記弱シール部を形成するためのイージーピール性の熱接着性樹脂がパターン状に塗布された長尺の積層フィルムを長手方向に送りながら、該積層フィルムの中央部の該イージーピール性の熱接着性樹脂塗布部の袋の内側となる位置に、予め雄型嵌合部と雌型嵌合部とが嵌合され、袋の幅に相当する長さにカットされたチャックテープを横方向にそのテープ体部で熱接着により仮接着させる工程。
(2)前記チャックテープが仮接着された長尺の積層フィルムを、長手方向に送りながら、その左右両側をシーラント層が内側になるように折り返して、両側の端縁部同士を縦方向の背シール部で筒状にヒートシールしてピロー形式の袋本体部を形成するか、または、左右両側に積層フィルムを内側に折り襞状に折り返してなるガセット部を形成した後、両側の端縁部同士を縦方向の背シール部で筒状にヒートシールしてガセット形式の袋本体部を形成する工程。
(3)前記筒状に形成された袋本体部を長手方向に所定のピッチで間欠送りしながら、袋の口部となる開口端の最外側のヒートシール部、その内側の弱シール部を形成するためのイージーピール性の熱接着性樹脂塗布部、そして、その内側の仮接着されたチャックテープのテープ体の熱接着部をそれぞれ所定のシールパターンで外側から、逐次または同時に加熱、加圧してヒートシールする工程。
(4)前記袋の口部となる開口端の最外側のヒートシール部とその内側に形成された弱シール部との間にミシン目線状の断続的な切り目線を設ける工程。
(5)前記袋本体部が長尺の筒状に形成され、袋の口部となる開口端側に、外側から、ヒートシール部、ミシン目線状の断続的な切り目線、弱シール部、チャックテープが順に設けられたピロー形式またはガセット形式の袋を、最外側のヒートシール部の外側で、個々の袋の長さに切断し、底部が開口するチャックテープ付き袋とする工程。を含む製造方法である。
【0024】
このような製造方法を採ることにより、製袋とインラインでチャックテープの取り付けが可能となると同時に、チャックテープの凸条の雄型嵌合部が設けられたテープ体と凹条の雌型嵌合部が設けられたテープ体とを別々に熱接着するのではなく、両者を嵌合させた状態で熱接着できるので、両者の位置ずれによる嵌合不良もなくなり品質を向上できると共に、熱接着装置も簡略化でき、製造工程としても大幅に簡略化することができる。
従って、前記請求項1に記載した発明のチャックテープ付き袋を品質よく、且つ生産性よく製造することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明のチャックテープ付き袋に用いる材料、即ち、袋の積層フィルム、および好ましいイージーピール性の弱シール部の形成方法、チャックテープについて説明する。
先ず、本発明のチャックテープ付き袋に用いる積層フィルムは、主にプラスチックを主体とする積層フィルムが用いられるが、特に限定はされず、充填される内容物に応じて種々の構成を採ることができる。
簡単な構成では、基材フィルム層にシーラント層を積層して構成することができるが、要求される性能に応じて、上記基材フィルム層とシーラント層との間に、中間層として、水蒸気その他のガスバリヤー層や、遮光層、強度向上層などを積層して構成することもできる。
また、上記基材フィルム層、中間層、シーラント層は、それぞれを単独の層で形成してもよいが、複数の層を積層して形成してもよい。
【0026】
上記基材フィルム層には、二軸延伸ポリプロピレンフィルムのほか、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムなどの二軸延伸ポリエステルフィルムや、ナイロン6、ナイロン66、MXD6(ポリメタキシリレンアジパミド)などの二軸延伸ポリアミドフィルムなどを好適に使用することができるが、必要に応じて各種エンジニアリングプラスチックフィルムを使用することもできる。
これらは単独で使用してもよく、また、複数を組み合わせて積層して使用することもできる。
【0027】
中間層をガスバリヤー層とする場合、中間層には、エチレン・酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリアクリロニトリル(PAN)などのフィルムのほか、アルミニウム箔、或いは、シリカ、アルミナ、アルミニウムなどの蒸着層やPVDCの塗膜層を使用することができる。
シリカ、アルミナ、アルミニウムなどの蒸着層やPVDCの塗膜層を使用する場合は、前記基材フィルムの内面に直接蒸着または塗布して形成してもよく、また、別の二軸延伸ナイロンフィルム(ONフィルム)、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPPフィルム)などに形成しておいて、そのフィルムを中間層に積層してもよい。
これらのうち、アルミニウム箔とアルミニウム蒸着層は、不透明であるため遮光層を兼ねることもできる。
また、中間層を強度向上層とする場合は、前記基材フィルムを適宜追加積層してもよく、二軸延伸高密度ポリエチレンフィルムやOPPフィルムなどを防湿層を兼ねて積層することもできる。
上記の基材フィルムと中間層のフィルムの積層には、公知のドライラミネーション法または押し出しラミネーション法(サンドイッチラミネーション法)を用いることができる。
【0028】
最内層のシーラント層には、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(L・LDPE)のほか、エチレン・αオレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、ポリプロピレンまたはその共重合体などを使用することができる。
シーラント層の積層は、上記の樹脂をフィルム状に製膜し、ドライラミネーション法または押し出しラミネーション法で積層してもよく、また、上記の樹脂を押し出しコートして積層することもできる。
【0029】
前記シーラント層には、イージーピール性の弱シール部を設けるためのイージーピール性の熱接着性樹脂層または抗ヒートシール剤層を、グラビア印刷やフレキソ印刷などの手段で、所定の位置にパターン状に塗布、乾燥して設けることができる。
イージーピール性の弱シール部の形成には、イージーピール性の熱接着性樹脂層をパターン状に設けてその部分をヒートシールする方法を採ることが特に好ましく、以下に、その具体例を説明する。
【0030】
袋の積層フィルムとして、厚み12μmのPETフィルムに、シーラント層として厚み70μmのLDPEフィルムをドライラミネーション法で貼り合わせた積層フィルムを用意し、そのLDPEフィルム面に、イージーピール性の熱接着性樹脂層用の塗布液として、この場合、主体となる樹脂にはエチレン・酢酸ビニル共重合体を用い、これに添加剤として、シリカ粉末とポリエチレンワックスを、合計の含有量が、9重量%から30重量%の範囲で段階的に増やして添加した樹脂組成物の塗布液を作製し、これを順次グラビア印刷方式で乾燥時の塗布量が3g/m2 となるようにパターン状に塗布、乾燥して、イージーピール性の熱接着性樹脂層を形成した。
次いで、それぞれのイージーピール性の熱接着性樹脂層同士が対向するように重ね合わせて、ヒートシール装置により、シール条件として、圧力と時間は100kPa、1秒間の一定とし、温度を110℃から150℃まで10℃刻みで変えてヒートシールし、そのヒートシール強度を測定した。その結果、シール温度の上昇と共に、多少のヒートシール強度の上昇は認められたが、いずれも4N/15mm幅から12N/15mm幅の範囲であり、広範囲の温度域で良好なイージーピール性の弱シール部を形成できることが確認された。
【0031】
次に、本発明に用いるチャックテープについて、図3を参照して説明する。
図3は、本発明のチャックテープ付き袋に取り付けるチャックテープの一例の構成を説明する模式拡大断面図であり、図3に示したチャックテープ50は、既に袋の口部となる一方の開口端近傍の両側の積層フィルム1、1の内面のシーラント層に熱接着され、その嵌合が解離された時の状態で示したものである。
【0032】
即ち、チャックテープ50は、一方(図において左側)の積層フィルム1の内面のシーラント層11に熱接着された凸条の雄型嵌合部14が設けられたテープ体12と、これに対向するようにもう一方(図において右側)の積層フィルム1の内面のシーラント層11に熱接着された凹条の雌型嵌合部15が設けられたテープ体13とで構成され、更に、凸条の雄型嵌合部が設けられたテープ体12と凹条の雌型嵌合部が設けられたテープ体13とは、それぞれ積層フィルム1に熱接着されるテープ体部が、2層または2層以上の多層(図では2層)で形成され、それぞれ雄型嵌合部14または雌型嵌合部15を含む積層フィルム1のシーラント層11に熱接着される側の面は、シーラント層11と熱接着可能な熱接着性樹脂16で形成され、両側の前記テープ体12、13の対向する側の面は、非熱融着性または熱接着温度の高い樹脂17で形成される。
熱接着温度の高い樹脂17は、具体的には反対側の熱接着性樹脂16の熱接着温度よりも5〜25℃程度熱接着温度の高い樹脂を用いることが好ましい。
前記テープ体部の2層または2層以上の多層構成は、通常は2層でよいが、両者の接着性が不足する場合は中間層に接着性向上層を設けて3層などの多層とすることができる。
【0033】
また、前記雄型嵌合部が設けられたテープ体12と雌型嵌合部が設けられたテープ体13とは、両者を嵌合させた状態で、折り返し前の開いた状態の袋の口部近傍の内面の所定の位置に、一旦仮接着する際、その熱接着を容易にするため、一方のテープ体、図では雌型嵌合部が設けられたテープ体13が、その下側に広幅部19が設けられ、もう一方のテープ体、即ち、雄型嵌合部が設けられたテープ体12よりも片側に広幅となるように形成されている。
【0034】
更に、前記雄型嵌合部が設けられたテープ体12と雌型嵌合部が設けられたテープ体13のそれぞれの非熱融着性または熱接着温度の高い樹脂17で形成されたテープ体部の表面には、必要に応じて適宜に線状の突起18を設けることができる。
このような線状の突起18を設けることにより、両側のテープ体部の間に確実に空隙部が形成されるので、チャックテープ50の嵌合を解離させる際、チャックテープの外側を指で摘みやすくなり、また、滑り止めにもなるので、チャックテープ50を容易に開封できるようになる。
更に、チャックテープ50を袋の口部近傍の内面にヒートシールした際、両側のテープ体部の内面同士が熱接着されるのを防止する効果も得られる。
【0035】
このようなチャックテープ50のテープ体部の雄型嵌合部14または雌型嵌合部15側の非熱融着性または熱接着温度の高い樹脂17と熱接着性樹脂16側の樹脂の選定は、袋の積層フィルム1のシーラント層11の樹脂との関係も考慮して決定する必要があるが、例えば、雄型嵌合部14または雌型嵌合部15側の非熱融着性または熱接着温度の高い樹脂17に、例えばポリプロピレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリ−4−メチルペンテン−1共重合体などを用いた場合、熱接着性樹脂16側の樹脂には、それらの密度、分子量を小さくした樹脂、或いは、それらの共重合体や、共重合体でコモノマーの含有量を多くした樹脂、更には、材質と共に融点などの異なる樹脂などを、前記熱接着温度の差を付けられるように適宜選択して使用することができる。
このようなチャックテープ50は、例えば多層共押し出し成形法などにより容易に作製することができる。
【0036】
【実施例】
以下に、図面を用いて本発明を更に具体的に説明する。但し、本発明は、これらの図面に限定されるものではない。
図1、図2は、それぞれ本発明のチャックテープ付き袋の一実施例の構成を示す平面図である。
【0037】
図1に示したチャックテープ付き袋100は、その本体部をピロー形式の袋に形成したものであり、最内層にシーラント層が積層された積層フィルム1の左右両側を、そのシーラント層が内側になるように折り返して、折り返された両側の積層フィルム1の端縁部同士を中央部で合掌形式に重ね合わせて、背シール部4でヒートシールして筒状に形成されている。
【0038】
そして、袋の口部となる一方の開口端(図において上部の開口端)に、外側から、その開口端を封止する上部シール部5と、袋の開封手段としてのミシン目線状の断続的な切り目線6と、予め袋の内面にパターン状に塗布されたイージーピール性の熱接着性樹脂塗布部8をヒートシールして形成された弱シール部7とが、適宜の間隔をあけて順に設けられ、更に、弱シール部7の内側の袋の内面に、図3に示したような構成のチャックテープ50が、そのテープ体部で熱接着されて構成されている。
尚、図において下側の開口端は、内容物の充填口に使用するため、内容物の充填後に底部シール部9でヒートシールして密封される。
【0039】
このような構成を採ることにより、内容物の充填は、底部の開口部から容易に充填することができ、充填後に底部シール部9をヒートシールして完全に密封することができる。
そして、充填された内容物を取り出す際には、袋の開封手段としてミシン目線状の断続的な切り目線6が設けられているので、その途中に背シール部4があっても、容易に断続的な切り目線6を引き裂いて上部シール部5を切り取ることができる。
上部シール部5を切り取った後、両側の積層フィルム1の上端を外側に引き離すことにより、容易に弱シール部7を剥離させることができ、それによりチャックテープ50の外側が開封され、チャックテープ50が開閉可能な状態となる。
【0040】
従って、チャックテープ50の嵌合を解離させることにより、チャックテープ付き袋100の上部が大きく開口されるので、内容物を容易に取り出すことができる。また、内容物の一部を取り出した後もチャックテープ50による再封が容易であり、内容物を安全に保存することができる。
更に、内容物を全部使用した後も、任意の内容物を新たに充填して保存用の密封袋として再利用することもできる。
【0041】
次に、図2に示したチャックテープ付き袋200は、その本体部をガセット形式の袋に形成したものであり、最内層にシーラント層が積層された積層フィルム1の左右両側を、そのシーラント層が内側になるように折り返して、内側に折り襞状の折り返し部2a 、2b を有するガセット部3a 、3b を形成し、折り返された両側の積層フィルム1の端縁部同士を中央部で合掌形式に重ね合わせて、背シール部4でヒートシールして筒状に形成されている。
【0042】
そして、袋の口部となる一方の開口端(図において上部の開口端)に、この場合も前記図1に示したチャックテープ付き袋100と同様、外側から、その開口端を封止する上部シール部5と、袋の開封手段としてのミシン目線状の断続的な切り目線6と、予め袋の内面にパターン状に塗布されたイージーピール性の熱接着性樹脂塗布部8をヒートシールして形成された弱シール部7とが、適宜の間隔をあけて順に設けられ、更に、弱シール部7の内側の袋の内面に、図3に示したような構成のチャックテープ50が、そのテープ体部で熱接着されて構成されている。
【0043】
但し、チャックテープ付き袋200は、その本体部がガセット形式であり、左右両側に、ガセット部3a 、3b 、即ち、袋の側面を形成する内側に折り襞状に折り返された折り返し部2a 、2b が設けられているため、製造上の都合から、チャックテープ50は、前側の壁面の積層フィルムと、折り襞状に折り返された折り返し部2a 、2b の前側との間に入るように熱接着することが好ましく、それに伴って、イージーピール性の熱接着性樹脂塗布部8およびその部分をヒートシールして形成される弱シール部7は、少なくともチャックテープ50が熱接着された面に連続する上側の面に設けられていればよい。
尚、図において下側の開口端は、内容物の充填口に使用するため、内容物の充填後に底部シール部9でヒートシールして密封される。
【0044】
このような構成を採ることにより、内容物の充填は、底部の開口部から容易に充填することができ、充填後に底部シール部9をヒートシールして完全に密封することができる。
内容物が充填されたチャックテープ付き袋200は、両側のガセット部3a 、3b が前後に広げられ、胴部の横断面が矩形状になると同時に、底部もフラットな矩形状になるので自立性を有し、取り扱いやすく、外観も向上され、また、容量の割にコンパクトに包装することができる。
【0045】
そして、充填された内容物を取り出す際には、上部シール部5の内側に、袋の開封手段としてミシン目線状の断続的な切り目線6が設けられているので、切り目線6の途中に折り襞状の折り返し部2a 、2b や背シール部4が介在していても、容易に断続的な切り目線6を引き裂いて上部シール部5を切り取ることができる。
上部シール部5を切り取った後、両側の積層フィルム1の上端を外側に引き離すことにより、容易に弱シール部7を剥離させることができ、それによりチャックテープ50の外側が開封され、チャックテープ50が開閉可能な状態となる。
【0046】
従って、チャックテープ50の嵌合を解離させることにより、チャックテープ付き袋200の上部が大きく開口されるので、内容物を容易に取り出すことができる。また、内容物の一部を取り出した後もチャックテープ50による再封が容易であり、内容物を安全に保存することができる。
更に、この場合も、内容物を全部使用した後、任意の内容物を新たに充填して保存用の密封袋として再利用することもできる。
【0047】
【発明の効果】
以上、詳しく説明したように、本発明によれば、チャックテープが袋の口部近傍の内面に取り付けられた積層フィルム製のピロー形式またはガセット形式の袋であって、内容物の密封性がよく、また、袋の開封を容易に行うことができ、且つ、チャックテープによる袋の開閉が自在で使い勝手もよく、更に、その製造においても、製袋とインラインで容易にチャックテープを位置ずれを生じることなく取り付けることができ、性能、使用適性と共に生産性に優れたチャックテープ付き袋およびその製造方法を提供できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のチャックテープ付き袋の一実施例の構成を示す平面図である。
【図2】本発明のチャックテープ付き袋の別の一実施例の構成を示す平面図である。
【図3】本発明のチャックテープ付き袋に取り付けるチャックテープの一例の構成を説明する模式拡大断面図である。
【符号の説明】
1 積層フィルム
2a 、2b 折り襞状の折り返し部
3a 、3b ガセット部
4 背シール部
5 上部シール部
6 ミシン目状の断続的な切り目線
7 弱シール部
8 イージーピール性の熱接着性樹脂塗布部
9 底部シール部
10 基材層
11 シーラント層
12 凸条の雄型嵌合部が設けられたテープ体
13 凹条の雌型嵌合部が設けられたテープ体
14 雄型嵌合部
15 雌型嵌合部
16 熱接着性樹脂
17 非熱融着性または熱接着温度の高い樹脂
18 線状の突起
19 広幅部
50 チャックテープ
100、200 チャックテープ付き袋
Claims (2)
- 最内層にシーラント層が積層された積層フィルムで形成され、袋本体部が、積層フィルムの左右両側を内側に折り返して縦方向の背シール部でヒートシールして筒状に形成されるか、または、左右両側に積層フィルムを内側に折り襞状に折り返してなるガセット部を形成した後、縦方向の背シール部でヒートシールして筒状に形成され、上下の開口端がヒートシールにより封止されるピロー形式またはガセット形式の袋であって、
該袋の口部となる一方の開口端に、外側から、該開口端を封止するヒートシール部と、袋の開封手段としてのミシン目線状の断続的な切り目線と、イージーピール性の弱シール部とが順に設けられ、更に該弱シール部の内側の内面に開閉自在なチャックテープが熱接着され、
前記イージーピール性の弱シール部が、その部分にパターン状に塗布されたイージーピール性の熱接着性樹脂の塗布部をヒートシールして形成され、且つ、該イージーピール性の熱接着性樹脂が、エチルセルロースまたは環化ゴムを基材の樹脂とし、これに離型剤として、大豆レシチン、ポリエチレンワックス、シリコーン樹脂のいずれかを添加した樹脂組成物で形成され、
更に、前記チャックテープが、互いに嵌合可能な雄型嵌合部を備えたテープ体と雌型嵌合部を備えたテープ体とからなり、それぞれのテープ体部で袋の内面に熱接着して取り付けられる形式のものであって、一方のテープ体が、もう一方のテープ体よりも、少なくとも片側において広幅に形成されると共に、各テープ体の少なくとも袋に熱接着される領域が、2層以上の多層で形成され、且つ、各テープ体の雄型または雌型嵌合部が設けられた側の表面層が、互いに熱融着しないか、または、もう一方の表面層よりも熱接着温度の高い樹脂で形成されていることを特徴とするチャックテープ付き袋。 - 最内層にシーラント層が積層された積層フィルムで形成され、袋本体部が、積層フィルムの左右両側を内側に折り返して縦方向の背シール部でヒートシールして筒状に形成されるか、または、左右両側に積層フィルムを内側に折り襞状に折り返してなるガセット部を形成した後、縦方向の背シール部でヒートシールして筒状に形成され、該袋の口部となる一方の開口端に、外側から、該開口端を封止するヒートシール部と、袋の開封手段としてのミシン目線状の断続的な切り目線と、パターン状に塗布されたエチルセルロースまたは環化ゴムを基材の樹脂とし、これに離型剤として、大豆レシチン、ポリエチレンワックス、シリコーン樹脂のいずれかを添加した樹脂組成物からなるイージーピール性の熱接着性樹脂の塗布部をヒートシールしてなるイージーピール性の弱シール部とが順に設けられ、更に該弱シール部の内側の内面に開閉自在なチャックテープが熱接着されたピロー形式またはガセット形式のチャックテープ付き袋の製造方法であって、少なくとも下記(1)〜(5)の工程を含むことを特徴とするチャックテープ付き袋の製造方法。
(1)最内層にシーラント層が積層された積層フィルムで、該シーラント層の上に予め袋の長さに相当する所定の間隔をあけて、前記弱シール部を形成するためのイージーピール性の熱接着性樹脂がパターン状に塗布された長尺の積層フィルムを長手方向に送りながら、該積層フィルムの中央部の該イージーピール性の熱接着性樹脂塗布部の袋の内側となる位置に、予め雄型嵌合部と雌型嵌合部とが嵌合され、袋の幅に相当する長さにカットされたチャックテープを横方向にそのテープ体部で熱接着により仮接着させる工程。
(2)前記チャックテープが仮接着された長尺の積層フィルムを、長手方向に送りながら、その左右両側をシーラント層が内側になるように折り返して、両側の端縁部同士を縦方向の背シール部で筒状にヒートシールしてピロー形式の袋本体部を形成するか、または、左右両側に積層フィルムを内側に折り襞状に折り返してなるガセット部を形成した後、両側の端縁部同士を縦方向の背シール部で筒状にヒートシールしてガセット形式の袋本体部を形成する工程。
(3)前記筒状に形成された袋本体部を長手方向に所定のピッチで間欠送りしながら、袋の口部となる開口端の最外側のヒートシール部、その内側の弱シール部を形成するためのイージーピール性の熱接着性樹脂塗布部、そして、その内側の仮接着されたチャックテープのテープ体の熱接着部をそれぞれ所定のシールパターンで外側から、逐次または同時に 加熱、加圧してヒートシールする工程。
(4)前記袋の口部となる開口端の最外側のヒートシール部とその内側に形成された弱シール部との間にミシン目線状の断続的な切り目線を設ける工程。
(5)前記袋本体部が長尺の筒状に形成され、袋の口部となる開口端側に、外側から、ヒートシール部、ミシン目線状の断続的な切り目線、弱シール部、チャックテープが順に設けられたピロー形式またはガセット形式の袋を、最外側のヒートシール部の外側で、個々の袋の長さに切断し、底部が開口するチャックテープ付き袋とする工程。
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