JP4089209B2 - 両吸込み渦巻きポンプ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、両吸込み渦巻きポンプに係り、揚水を軸受やシール部の潤滑剤として利用する両吸込み渦巻きポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の両吸込み渦巻きポンプとしては、羽根を固定したポンプ主軸と、羽根の外周を囲んで通水路を形成するポンプケーシングと、羽根を固定した部分の両側でポンプ主軸を支持する軸受とを備えており、この軸受を油潤滑のホワイトメタルやグリース潤滑の転がり軸受からなるラジアル軸受及びこれに並設したスラスト軸受で形成すると共にポンプケーシングから外方に離れた位置で保持ように構成したものがある。これに関連するものとしては、例えば特開平9−137795号公報に記載されたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術では、軸受を油潤滑のホワイトメタルやグリース潤滑の転がり軸受からなるラジアル軸受を用いているために、軸受に使用されている潤滑油やグリース交換を定期的に行う必要があり、メンテナンスフリー化が困難であり、潤滑油やグリースが漏洩しやすいという課題を有していた。
【0004】
また、上記従来技術では、軸受をポンプケーシングから離れた位置で保持するように構成しているために、両軸受間のラジアル支持スパンが長くなり、高速回転時の振動をえることが難しく、小型高速化が困難であった。
【0005】
本発明の目的は、メンテナンスフリーでしかも長期間安定して運転できると共に、ラジアル軸受の損傷を防止ができる信頼性の高い両吸込み渦巻きポンプを得ることにある。本発明の他の目的は、メンテナンスフリーで高速回転時の振動を低減してポンプの小型高速化及び効率向上を図ることが可能な両吸込み渦巻きポンプを得ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の両吸込み渦巻きポンプは、羽根を固定したポンプ主軸と、前記羽根の外周を囲んで通水路を形成するポンプケーシングと、前記羽根を固定した部分の両側で前記ポンプ主軸を支持する軸受と、を備えた両吸込み渦巻きポンプにおいて、両側に設ける前記軸受を滑り軸受からなるラジアル軸受すると共に、前記羽根の側面と前記ポンプケーシングの固定部間に前記羽根の側面と対向する面にシール部及びスラスト軸受を設け、このスラスト軸受は前記羽根の側面にポンプの吐出圧力を与えて、前記羽根の側面と前記シール部との隙間が前記羽根の側面と前記スラスト軸受との隙間よりも小さく、前記全ての軸受の潤滑剤としてポンプの揚水を使用するように構成したものである。このとき、ラジアル軸受の摺動部を熱可塑性樹脂で形成するとよい。軸受やシール部を配置したポ両吸込み渦巻きンプであるため、軸受が揚水により直接潤滑できメンテナンスが不要となる。潤滑剤に揚水を利用しているためグリース、潤滑油が不要となり汚染が防止できる。また、軸受のスパンを最小化できる配置にしているため、ポンプ主軸の支持剛性が高くとれ高速化に対応できる。更に、両吸込み渦巻きポンプの小型化に対して有効である。一方、熱可塑性樹脂は揚水潤滑下で高荷重領域まで安定した摺動特性を示すことが実験により確認しているので十分な負荷容量が得られる。このため、軸受部に熱可塑性樹脂を収容しているポンプでは安定したポンプ性能が維持でき、長期間高信頼性が確保される。また、熱可塑性樹脂は高荷重領域において、局部的に水膜破断が発生しても軸受の摺動面が軟化し容易に流動が起こり平滑化し、容易になじんだ状態になる。熱可塑性樹脂は局部接触部で容易に流動するためポンプ主軸側が損傷を受けない。以上のように、本発明のような軸受とシール部の配置で軸受やシール部が揚水により直接潤滑し、軸受部やシール部に熱可塑性樹脂を収容しているポンプであると長期間安定したポンプ性能が維持でき、長期間安定して運転できる両吸込み渦巻きポンプを提供することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施例について図を用いて説明する。第2実施例以降の実施例においては第1実施例と共通する構成の重複する説明を省略する。なお、各実施例の図における同一符号は同一物又は相当物を示す。
【0008】
まず、本発明の第1実施例を図1から図4を用いて説明する。図1は本発明の第1実施例を示す両吸込み渦巻きポンプの縦断面図、図2は図1の両吸込み渦巻きポンプのシールとスラスト軸受部の正面図、図3は図2のシールとスラスト軸受部のaa断面図、図4は図2のシールとスラスト軸受部の圧力分布図である。
【0009】
両吸込み渦巻きポンプは、上水送水用等のポンプとして用いられるものであり、ポンプ主軸1、羽根2、ポンプケーシング3、ラジアル軸受4a、スラスト軸受4b、4c、シール部5b、5c、ケーシングカバー6、シール7等よりなっている。
【0010】
ステンレス鋼で形成されたポンプ主軸1は、軸受を介してポンプケーシング3に水平に支持され、一端部がポンプケーシング3外方に突出されている。この一端部には、駆動機構に連結されるカップリング部8が取り付けられている。羽根2は、ポンプ主軸1の中央部の外周に固定されてポンプ主軸1と共に回転し、両側から水を吸い込んで外周方向に吐出するように構成されている。ポンプケーシング3は、この羽根2の外周を囲み、羽根2の側面近傍にスラスト軸受及びシール部の支持部3bを、通水路に面する両側面部にラジアル軸受支持部3aとを設けている。ポンプ主軸1を支持するラジアル軸受4a、スラスト軸受4bとシール部5bが羽根2の両側に配置されている。
【0011】
筒状の滑り軸受で構成される二つのラジアル軸受4aは、ポンプケーシング3の両側面部に設けられた軸受支持部3aに密着して固定され、ポンプ主軸1の羽根2の両側に位置する部分を回転摺動可能に支持している。このラジアル軸受4aの通水路側(内側)に位置するポンプケーシング部分はポンプ主軸1との間に隙間を有しており、ラジアル軸受4aの内側がポンプケーシング3内の通水路に連通するように構成されている。これにより、ラジアル軸受4aにはポンプケーシング3内の通水路における揚水が供給される。また、ラジアル軸受4aには軸方向に貫通している溝(図示せず)が水平位置に複数箇所設けられている。これにより通水路から揚水が複数の溝に導かれ、ラジアル軸受4aの摺動面を確実に潤滑する。
【0012】
ここでは、熱可塑性樹脂材10をリング状に加工し、ラジアル軸受4aを製作してポンプケーシング3に圧入固定し直接取り付けているが、摺動面にのみ樹脂層を形成して裏金等に取り付けて製作してもよい。摺動面にのみ熱可塑性樹脂材を用いて樹脂層を形成する場合、具体的には3層構造(裏金−中間層−樹脂)となり、裏金(材質:SUS316等の耐食性材料)に中間層の焼結フィルタ(材質:SUS316等の耐食性材料)がニッケルロウ等で接合され、接合された焼結フィルタの表面に熱可塑性樹脂材が圧入されてアンカ効果を利用して取り付けられている。
【0013】
そして、熱可塑性樹脂材はカーボン繊維を混合または混合していないポリエーテルエーテルケトン樹脂(以下、PEEK系樹脂という)またはポリフェニレンサルファイド樹脂(以下PPS系樹脂という)が用いられている。
【0014】
図2に羽根2の側面近傍3bに形成したスラスト軸受4b及びシール部5bの正面図を示す。図中A点位置はスラスト軸受4bの外径を示し、羽根外径と同一寸法となっている。図中B点はシール部5bの内径を示す。羽根側面と対向する面に段差を加工してスラスト軸受4b及びシール部5bとを構成している。図示のように段差加工部は周方向に4個所ある。4個所とも同じ段差加工である。段差加工した図中C点よりA点までの範囲をスラスト軸受4bに、図中C点よりB点までの範囲をシール部5bに利用している。
【0015】
図3は図2のaa断面図を示す。スラスト軸受4bはC点からA点までの範囲が加工除去した部分である。シール部5bは段差加工をしていないため、羽根側面とで形成される隙間を小さくできるのでシール部として利用できる。
【0016】
図4にスラスト軸受4b及びシール部5bを形成する部分のA,B,C点での圧力分布を示す。A点の圧力はポンプ吐出圧力に相当し、B点の圧力はポンプ吸込み圧力に相当する。C点からA点までの範囲はポンプ吐出圧力となり、一定値となる。C点からB点までの範囲ではポンプ吐出圧力からポンプ吸込み圧力に直線的に降下する。従来例ではA点からB点の範囲でポンプ吐出圧力からポンプ吸込み圧力に直線的に降下する。
【0017】
スラスト軸受4bは段差部のC点からA点までの範囲で構成しているのでこの範囲はポンプ吐出圧力と同等となり、従来に比較し羽根を押さえ付ける力を大きくすることができる。その結果、静圧軸受の作用が発揮され、スラスト軸受として利用できる。 また、羽根を押さえ付ける力は従来例より斜線部で示す領域分が増大し、軸方向振動を押さえることが可能となる。
【0018】
シール部を構成するC点よりB点までの範囲では圧力損失により、ポンプ吐出圧力からポンプ吸込み圧力に直線的に降下する。シール部からの漏洩量は羽根側面とで構成される隙間の3乗に比例するので、隙間を小さく設定することで適正値に設定できる。
【0019】
ここでは、スラスト軸受4b及びシール部5bを熱可塑性樹脂材で形成し、ボルト等(図示せず)により直接スラスト軸受及びシール部の支持部3bに直接固定しているが、摺動面にのみ樹脂層を形成した裏金付きスラスト軸受及びシール部を製作し、裏金を介してボルト(図示せず)等により、スラスト軸受及びシール部の支持部3bに固定してもよい。摺動面にのみ熱可塑性樹脂材を用いて樹脂層を形成する場合、ラジアル軸受と同様に、具体的には3層構造(裏金−中間層−樹脂)となり、裏金(材質:SUS316等の耐食性材料)に中間層の焼結フィルタ(材質:SUS316等の耐食性材料)がニッケルロウ等で接合され、接合された焼結フィルタの表面に熱可塑性樹脂材が圧入されてアンカ効果を利用して取り付けられている。
【0020】
本実施例の両吸込み渦巻きポンプにおいては、ラジアル軸受4a、スラスト軸受4b、とシール部5bが潤滑剤としてポンプの揚水を使用しているので、従来使用していた潤滑油やグリースが不要となり、メンテナンスフリーを実現できると共に、潤滑油やグリースの漏洩に伴う周囲の汚染をなくすことができ、環境に優しいポンプとすることができる。
【0021】
また、ポンプ主軸1の両側を支持するラジアル軸受4aをポンプケーシング3の通水路部分で保持するようにし、かつ、スラスト軸受を羽根側面近傍に配置しているので、従来のポンプケーシングから離れた位置で軸受支持するものに比較して、両ラジアル軸受4a間のスパンを小さくすることができ、これにより軸受支持剛性を高くすることができる。
【0022】
その結果、ポンプの高速回転時の振動を低減することができ、ポンプの小型高速化及びポンプの効率向上が図れる。さらには、両ラジアル軸受4a及びスラスト軸受4bの摺動部を熱可塑性樹脂材で形成しているので、揚水を使用した水潤滑下で従来の熱硬化性樹脂(例えばフェノール樹脂)のような膨潤による形状変化がほとんど生じることがなく、高荷重領域まで安定した低い摩擦係数が得られ、初期の軸受摺動面形状が長期間にわたって維持できる。これにより、長期間運転に対する信頼性が格段に向上する。また、両ラジアル軸受4a及びスラスト軸受4bの摺動部を形成する熱可塑性樹脂材は、高荷重領域において、ポンプ主軸1への片当たり等により局部的に水膜破断が発生しても、その摺動面が軟化して容易に流動が起こり、平滑化が進んでポンプ主軸1及び羽根2の側面になじんだ状態で安定化する。このように、熱可塑性樹脂材が局部接触した際に容易に流動するため、主軸側及び羽根側面の損傷を防止することができる。従って、安定したポンプ性能が維持でき、長期間にわたって高信頼性が確保される。
【0023】
軸受摺動部に熱可塑性樹脂材を用いた効果を確認するため、各種材料に関してリング状回転側資料とリング状固定側資料との組み合わせによる摺動要素試験を行い、限界面圧、及び摺動面の損傷を調べた。運転条件としては、固定側資料に水潤滑のための放射溝を6本形成しこれに水を流して摺動面を水潤滑しながら、周速度5m/sで一定、摩擦係数が急上昇し始める面圧(限界面圧)で30分程度、回転側資料を回転する。
【0024】
この摺動要素試験の結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
Figure 0004089209
表1で明らかなように、水潤滑においてPEEK系樹脂とPPS系樹脂を用い、二層ステンレス鋼や超硬合金皮膜との組み合わせにより、5MPa以上の極めて高い限界面圧が得られ、試験後摺動面の観察結果で回転側損傷及び固定側損傷の何れも無いことが認められた。特に、超硬合金被膜とPEEK系樹脂との組み合わせにおいては、試験片No.1で明らかなように7MPaという極めて高い限界面圧(試験片No.2の二層ステンレス鋼とPEEK系樹脂との組み合わせによる限界面圧5MPaに比較してさらに40%も高い限界面圧)が得られた。なお、二層ステンレス鋼はビッカース硬度が600以上のもので、超硬合金被膜は耐食性を有するニッケルバインダー系の超硬合金を用いた。
【0026】
また、熱可塑性樹脂材を形成するPEEK系樹脂またはPPS系樹脂にカーボン繊維を混合させることにより、熱可塑性樹脂材の機械的強度が向上すると共に、このカーボン繊維部が水溜めになり格段に優れた潤滑効果が発揮されることが分かった。
【0027】
図5に本発明の第2の実施例を示す。図6は図5のbb断面図を示す。本実施例において、上述した第1実施例と異なる点は以下の通りである。
【0028】
本実施例は、前記スラスト軸受4bを摺動面にテーパ部4b2を形成したテーパランド軸受としている点にて、第1実施例と相違するものである。溝部4b1と連通し、周方向にテーパ部4b2を加工している。シール部5b1がランド部を兼ねている。テーパ部の角度、テーパ部の数、幅等はスラスト荷重の大きさによって決まるもので特に限定するものではない。本発明によれば、テーパランド軸受としているのでスラスト負荷容量を大きくすることができる。
【0029】
図7に第3の実施例を示す。本実施例において、上述した第1実施例と異なる点は以下の通りである。
【0030】
本実施例は、羽根2の側面2a及びこれと対向する前記スラスト軸受4bとシール部5bを構成する摺動面とをテーパ面4b3、5b2としている点にて、第1実施例と相違するものである。本発明によれば、ポンプケーシング3の組み立て初期において、羽根2の側面外周と対向する前記スラスト軸受4bとシール部5bが広い状態で設定できるので干渉することが防止でき組み立て作業性が良くなる。
【0031】
図8に第4の実施例を示す。本実施例において、上述した第1実施例と異なる点は以下の通りである。
【0032】
本実施例は、羽根2の側面の対向する位置に設けた前記スラスト軸受4b4、4b5とシール部5b3、5b4を非対称形状としている点にて、第1実施例と相違するものである。本発明によれば、スラスト軸受4b5の負荷容量がスラスト軸受4b4よりも大きくなるので、羽根2が一方向(スラスト軸受4b5からスラスト軸受4b4方向)に予圧が与えられたことになり、より軸方向の振動が低減できる。
【0033】
ここでは、図中右方向に予圧を与える構成としているが、図中左方向に予圧が与えられる構成としても良く、予圧方向を特に限定するものではない。
【0034】
図9に第5の実施例を示す。図10は図9のCC断面図を示す。本実施例において、上述した第2実施例と異なる点は以下の通りである。
【0035】
本実施例は、前記スラスト軸受4bを摺動面にテーパ部4b6を形成したテーパランド軸受が内周側B1に設けている点にて、第2実施例と相違するものである。溝部4b7と連通し、周方向にテーパ部4b6を加工している。シール部5b5がランド部を兼ねている。本発明によれば、テーパランド軸受部分で羽根2の回転に伴い動圧が発生するので、この位置にスラスト軸受を設けても十分な負荷容量を得ることができる。
【0036】
図11に第6の実施例を示す。本実施例において、上述した第1実施例と異なる点は以下の通りである。
【0037】
本実施例は、一側の前記軸受を滑り軸受からなるラジアル軸受4aで形成すると共に、他側の前記軸受を滑り軸受からなるラジアル軸受4a及びこれに並設したスラスト軸受9で形成し、更に、羽根2の片側面と固定部間にシール部5b6のみを設け、もう一方側面と固定部間にシール部5b7及びスラスト軸受4bを設けている点にて、第1実施例と相違するものである。
【0038】
本発明によれば、スラスト軸受4bの負荷容量がスラスト軸受9よりも大きくなるので、羽根2が一方向(スラスト軸受4bからスラスト軸受9方向)に予圧が与えられたことになり、軸方向の振動低減に有効である。また、両吸込み渦巻きポンプの場合、羽根2の形状が左右対称となっているので、軸方向のスラスト荷重は小さく、軸端に配置した小さいスラスト軸受9でも十分な負荷容量を有する。軸端に設けたスラスト軸受9は直径が羽根2部分に設けた場合よりも攪拌損失が低減できるのでポンプ効率向上に有効である。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、メンテナンスフリーでしかも長期間安定して運転できると共に、ラジアル軸受の片当たりによる損傷を防止ができる信頼性の高い両吸込み渦巻きポンプを得ることができる。
【0040】
また、本発明によれば、メンテナンスフリーで高速回転時の振動を低減してポンプの小型高速化及び効率向上を図ることが可能な両吸込み渦巻きポンプを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す両吸込み渦巻きポンプの縦断面図である。
【図2】図1の両吸込み渦巻きポンプのスラスト軸受、シール部の正面図である。
【図3】図2のスラスト軸受、シール部のaa断面図である。
【図4】本発明のスラスト軸受、シール部の圧力分布の説明図ある。
【図5】本発明の第2実施例を示す両吸込み渦巻きポンプのスラスト軸受、シール部の正面図である。
【図6】図5のスラスト軸受、シール部のbb断面図である。
【図7】本発明の第3実施例を示す両吸込み渦巻きポンプの縦断面図である。
【図8】本発明の第3実施例を示す両吸込み渦巻きポンプのスラスト軸受、シール部の縦断面図である。
【図9】本発明の第4実施例を示す両吸込み渦巻きポンプのスラスト軸受、シール部の正面図である。
【図10】図9のスラスト軸受、シール部のCC断面図である。
【図11】本発明の第5実施例を示す両吸込み渦巻きポンプの縦断面図である。
【符号の説明】
1…ポンプ主軸、2…羽根、3…ポンプケーシング、3a、3b…軸受支持部、4a…ラジアル軸受、4b…スラスト軸受、5b…シール部、4b1、4b3、4b4…溝、4b2、4b5…テーパ部、6…ケーシングカバー、7…シール、8…カップリング部、9…軸端のスラスト軸受、10、10a…熱可塑性樹脂材。

Claims (6)

  1. 羽根を固定したポンプ主軸と、前記羽根の外周を囲んで通水路を形成するポンプケーシングと、前記羽根を固定した部分の両側で前記ポンプ主軸を支持する軸受と、を備えた両吸込み渦巻きポンプにおいて、
    両側に設ける前記軸受を滑り軸受からなるラジアル軸受すると共に、前記羽根の側面と前記ポンプケーシングの固定部間に前記羽根の側面と対向する面にシール部及びスラスト軸受を設け、このスラスト軸受は前記羽根の側面にポンプの吐出圧力を与えて、前記羽根の側面と前記シール部との隙間が前記羽根の側面と前記スラスト軸受との隙間よりも小さく、前記全ての軸受の潤滑剤としてポンプの揚水を使用することを特徴とする両吸込み渦巻きポンプ。
  2. 請求項1に記載の両吸込み渦巻きポンプにおいて、前記両ラジアル軸受の摺動部を熱可塑性樹脂で形成したことを特徴とする両吸込み渦巻きポンプ。
  3. 請求項2に記載の両吸込み渦巻きポンプにおいて、前記スラスト軸受の摺動部を熱可塑性樹脂で形成したことを特徴とする両吸込み渦巻きポンプ。
  4. 請求項3に記載の両吸込み渦巻きポンプにおいて、前記シール部の摺動部を熱可塑性樹脂で形成し、前記シール部の潤滑剤としてポンプの揚水を使用することを特徴とする両吸込み渦巻きポンプ。
  5. 請求項2、3または4のいずれかに記載の両吸込み渦巻きポンプにおいて、前記軸受の摺動部とシール部をポリエーテルエーテルケトン樹脂又はポリフェニレンサルファイド樹脂で形成したことを特徴とする両吸込み渦巻きポンプ。
  6. 羽根を固定したポンプ主軸と、前記羽根の外周を囲んで通水路を形成するポンプケーシングと、前記羽根を固定した部分の両側で前記ポンプ主軸を支持する軸受と、を備えた両吸込み渦巻きポンプにおいて、
    一側の前記軸受を滑り軸受からなるラジアル軸受すると共に、他側の前記軸受を滑り軸受からなるラジアル軸受及びこれに並設したスラスト軸受し、更に、前記羽根の片側面と前記ポンプケーシングの固定部間にシール部のみを設け、前記羽根のもう一方側面と前記ポンプケーシングの固定部間にシール部及びスラスト軸受を設け、
    前記両ラジアル軸受及び前記スラスト軸受更に前記シール部の摺動部を熱可塑性樹脂すると共に、これら全ての軸受とシール部の潤滑剤としてポンプの揚水を使用することを特徴とする両吸込み渦巻きポンプ。
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