JP4089049B2 - 絶縁紙 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は絶縁紙に関し、特に、耐放射線低圧電動機の固定子巻線部に使用する絶縁紙に適用して有用なものである。
【0002】
【従来の技術】
放射線環境下で使用される耐放射線低圧電動機では、その固定子巻線部に耐放射線性の絶縁紙が用いられるが、従来の耐放射線絶縁紙はポリイミドフィルムが主体であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の耐放射線絶縁紙には1010radの放射線量に耐えることができるものはなかった。このため、かかる高放射線環境下では耐放射線低圧電動機を使用することができなかった。
【0004】
そこで、詳細は後述するが、本願発明者は1010radの放射線量に耐えられる耐放射線絶縁紙としてアルミナ鱗片を混合した樹脂層を中間層する3層構造のものを発案した。しかし、この場合、中間層が完全キュアして固くなっていると、曲がりにくくて巻線作業時の作業性が悪く、また、巻線作業時の曲げによって中間層にクラックが入ってしまい、絶縁紙の耐放射線性能を維持することができない。
【0005】
従って本発明は耐放射線性に優れ、且つ、十分な可撓性を有して、耐放射線低圧電動機における巻線作業等、絶縁紙を用いて導体部に電気的絶縁を施す際の作業性に優れた絶縁紙を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の絶縁紙は、アルミナ鱗片を混合した樹脂層であって且つセミキュア状態とした中間層と、この中間層を両側から挟む絶縁シート層とからなる3層構造としたことを特徴とする。
【0007】
従って、本発明の絶縁紙は中間層がアルミナ鱗片を混合した樹脂層であるため耐放射線性に優れており、しかも、中間層(アルミナ鱗片を混合した樹脂層)をセミキュア状態としたため十分な可撓性も有している。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
【0009】
図1は本発明の実施の形態に係る絶縁紙を用いてスロット内絶縁を施した状態を示す要部断面図、図2(a)は図1に示すU字型クサビを抽出して示す拡大斜視図、図2(b)は図1に示すスロット絶縁を抽出して示す拡大斜視図、図3は本発明の実施の形態に係る絶縁紙の製作工程を示す説明図、図4は前記絶縁紙の構成要素であるアルミナ鱗片を混合した純シリコーン樹脂層(中間層)の構造を示す断面図である。
【0010】
図1に示すように、耐放射線低圧電動機の固定子鉄心1にはスロット2が形成されている。そして、この耐放射線低圧電動機のスロット内絶縁はスロット絶縁3とU字型クサビ4とからなっている。スロット絶縁3はスロット2の内周面に沿うように曲げられて横断面がU字状となっており、スロット2内に収容された固定子巻線(図示せず)とスロット2の内周面との間に介設されている。U字型クサビ4は両端部が曲げられて横断面がU字状となっており、スロット2の開口部を塞ぐようにスロット2内の図中上部に設けられている。
【0011】
図2に示すように、スロット絶縁3及びU字型クサビ4は、何れも、中間層3a,4aと上層3b,4bと下層3c,4cとからなる3層構造となっている。中間層3a,4aはアルミナ鱗片を混合した純シリコーン樹脂層である。上下層3b,3c,4b,4cは全芳香族ポリエステル繊維シート層である。
【0012】
そして、これらのスロット絶縁3及びU字型クサビ4には、何れも、図3(b)に示すような本発明の実施の形態に係る絶縁紙5が使用されている。この絶縁紙5は、アルミナ鱗片を混合した純シリコーン樹脂層であって且つセミキュア状態とした中間層5aと、この中間層5aを両側から挟む全芳香族ポリエステル繊維シート層5b,5cとからなる3層構造となっている。この絶縁紙5の製作工程は次の通りである。
【0013】
▲1▼ まず、図3(a)に示すように、全芳香族ポリエステル繊維シートを敷いて、全芳香族ポリエステル繊維シート層5cを形成し、この全芳香族ポリエステル繊維シート層5cの上面に、アルミナ鱗片を混合した純シリコーンワニスを塗布して樹脂層5aを形成する。
【0014】
▲2▼ そして、このアルミナ鱗片を混合した純シリコーン樹脂層5aを、完全キュアさせないように乾燥させて、溶剤成分を飛ばしたセミキュア状態とする。
【0015】
▲3▼ その後、図3(b)に示すように、アルミナ鱗片を混合した純シリコーン樹脂層5aの表面に、全芳香族ポリエステル繊維シート5bを重ね合わせる。このとき、アルミナ鱗片を混合した純シリコーン樹脂層5aはセミキュア状態で粘着性があるため、全芳香族ポリエステル繊維シート5bは樹脂層5aの表面に付着する。かくして、3層構造の絶縁紙5が作製される。
【0016】
この絶縁紙5はアルミナ鱗片を混合した純シリコーン樹脂層(中間層)5aを有しているため耐放射線性に優れており、1010radの放射線量にも耐えることができる。アルミナ鱗片を混合した純シリコーン樹脂層(中間層)5aが耐放射線性に優れているのは、図4に示すアルミナ鱗片5a−1の反射率の良さと、このアルミナ鱗片5a−1が同一方向に並ぶことにより、放射線が、樹脂層(中間層)5aを透過する際、散乱により減衰するためではないかと推測される。しかも、この絶縁紙5は樹脂層(中間層)5aがセミキュア状態であるため、十分な可撓性も有している。
【0017】
従って、本実施の形態に係る絶縁紙5は、耐放射線低圧電動機の固定子巻線部に使用して、図1に示すようなスロット絶縁3やU字型クサビ4を形成する際に、容易に曲げることができるため作業性に優れており、また、巻線作業時の曲げによって中間層5a(即ちスロット絶縁3の中間層3a及びU字型クサビ4の中間層4a)にクラックが入ることもないため、優れた耐放射線性能を維持することもできる。
【0018】
また、巻線作業後のワニス処理工程にける乾燥時に、絶縁紙5(スロット絶縁3及びU字型クサビ4)の中間層5a(中間層3a,4a)の本乾燥を兼ねることができる。本乾燥された中間層5a(中間層3a,4a)は完全キュアされて固化する。
【0019】
なお、本発明の絶縁紙は上記のように耐放射線低圧電動機に適用して有用なものであるが、必ずしもこれに限定するものではなく、放射線環境下において使用される各種機器の導体部に電気的絶縁を施す場合に広く適用することができる。
【0020】
また、上記では全芳香族ポリエステル繊維シート層を上下層としたが、これに限定するものではなく、その他の絶縁シート層を上下層としてもよい。なお、図2に示すスロット絶縁3においては、内側は問題ないが、外側(スロット2に面する側)は劣化するため、ある程度の耐放射線性は必要である。これに対して、全芳香族ポリエステル繊維シートは単体で1010radの放射線照射に耐えられるものである。また、全芳香族ポリエステル繊維シートは吸湿しない点が絶縁材料として優れている。
【0021】
【発明の効果】
以上、発明の実施の形態と共に具体的に説明したように、本発明の絶縁紙は中間層がアルミナ鱗片を混合した樹脂層であるため耐放射線性に優れており、しかも、中間層(アルミナ鱗片を混合した樹脂層)をセミキュア状態としたため十分な可撓性も有している。このため、本発明の絶縁紙は、導体部に電気的絶縁を施す際に、容易に曲げることができるため作業性に優れており、また、作業時の曲げによって中間層にクラックが入ることもないため、優れた耐放射線性能を維持することもできる。
【0022】
また、作業後に絶縁紙の中間層を本乾燥をすれば、この中間層が完全キュアされて固化する。なお、本発明の絶縁紙を耐放射線低圧電動機の固定子巻線に使用する場合には、巻線作業後のワニス処理工程における乾燥時に、絶縁紙の中間層の本乾燥を兼ねることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る絶縁紙を用いてスロット内絶縁を施した状態を示す要部断面図である。
【図2】(a)は図1に示すU字型クサビを抽出して示す拡大斜視図、(b)は図1に示すスロット絶縁を抽出して示す拡大斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る絶縁紙の製作工程を示す説明図である。
【図4】前記絶縁紙の構成要素であるアルミナ鱗片を混合した純シリコーン樹脂層(中間層)の構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 固定子鉄心
2 スロット
3 スロット絶縁
3a 中間層(アルミナ鱗片を混合した純シリコーン樹脂層)
3b 上層(全芳香族ポリエステル繊維シート層)
3c 下層(全芳香族ポリエステル繊維シート層)
4 U字型クサビ
4a 中間層(アルミナ鱗片を混合した純シリコーン樹脂層)
4b 上層(全芳香族ポリエステル繊維シート層)
4c 下層(全芳香族ポリエステル繊維シート層)
5 絶縁紙
5a アルミナ鱗片を混合した純シリコーン樹脂層(中間層)
5b 全芳香族ポリエステル繊維シート層(上層或いは下層)
5c 全芳香族ポリエステル繊維シート層(下層或いは上層)

Claims (1)

  1. アルミナ鱗片を混合した樹脂層であって且つセミキュア状態とした中間層と、この中間層を両側から挟む絶縁シート層とからなる3層構造としたことを特徴とする絶縁紙。
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