JP4088802B1 - 車両用ブレーキ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車輪ブレーキに接続されるマスタシリンダとモータとボールねじ機構とストロークシミュレータとを備えて、簡素な構造で信頼性が高く協調回生ブレーキにも好適な電動液圧式の車両用ブレーキ装置を提供する。
【解決手段】進退動可能にして回動自在に後退限に規制されるナットのモータに連なった回動を、回動が規制されるボルトの直動に変換するボールねじ機構を備えて、ボルト前端をマスタシリンダに連係するとともにボルト後端にストロークシミュレータを備えた入力伝達部材を臨ませる。
【選択図】図2

Description

本発明は、ブレーキ操作子と、正逆転自在なモータに連動するボールねじ直動機構と、該ボールねじ直動機構の推力をマスタピストンに伝達可能にして車輪ブレーキに接続するマスタシリンダとを備える車両用ブレーキ装置に関する。
従来、このような車両用ブレーキ装置として、たとえば特許文献1および特許文献2および特許文献3などにより既に知られている。
特公平6−9964号公報 特許第3605460号公報 特開2007−15547号公報
上記特許文献1のものでは、回動を規制されたボールねじ直動機構のボルトの一端をマスタピストンに当接して、他端をブレーキペダルに連結したボルトが、ハウジングに対して回転軸方向の位置が拘束されたロータおよびナットの回動により、回転軸方向にボルトが進退動する電動式ブレーキ倍力装置が開示されている。
ところが、上記開示例ではモータの回動がフリーとなったときに、ブレーキペダルを踏み込み操作した場合、ボルトの前進にともなってナットが回動しないとマスタピストンを押動することが出来ない。
一般的にボールねじは、ボルトを押動してナットを回動させる場合の逆効率は高いものの、リードを小さく設定して慣性力の大きなナットおよびモータのコギングトルクのかかっている回転体を回動するためには大きな押動力が必要になり、そのためマスタピストンに伝達するペダル操作力は大きくロスされることになる。
さらに万が一、モータのロータが固着した場合においては、ブレーキペダルの操作力はマスタピストンに伝達不可能となり、フェイルセーフに課題が残る。
そして、ブレーキペダルはボルトに離間不可能に連結されているため、自動ブレーキ作動をおこなう場合には、自動的なボルトの前進にともなってブレーキペダルも入り込んでしまうため、ドライバの違和感を生じることになる。
特許文献2のものでは、マスタシリンダ軸線と平行してモータに駆動されるボールねじ直動機構の直動部材であるボルトに連結されたバー状の押動部材が、マスタピストンを背後より押動するとともに、ブレーキペダルに連結される入力桿先端が前記バー状押動部材を貫通してマスタピストンを押動可能に構成されるアシスト力付与手段を備えた車両用ブレーキ装置が開示されている。
このように構成されたアシスト力付与手段では、特許文献1の課題であるモータがフリーになった場合の操作力のロスが大、モータが固着した場合のマスタシリンダ作動不可について、バー状押動部材に干渉なく貫通する入力桿がマスタピストンを直接押動可能にされているため解決されている。
しかしながら、最大10000N程度発生するマスタシリンダの油圧発生反力を、軸線を平行にオフセットして構成されるボールねじ直動機構が支承するので、バー状押動部材の剛性やマスタシリンダとボールねじ直動機構との相互取り付け剛性を上げるための重量増加と、片持ちであるバー状押動部材がボールとナットに及ぼす偏荷重による効率や耐久性の低下などの課題が残る。
また、ブレーキ操作部材の入力の有無に関らずブレーキ液圧を発生させる自動ブレーキ作動制御を行って、その制御中にブレーキペダルを操作した場合、前進しているマスタピストンと後退限にある入力桿とにおいて、ブレーキペダルのいわゆる空振りが発生してしまう。
さらに、電気回生ブレーキに協調してアシスト力を弱める制御などをおこなった場合においては、マスタシリンダピストンの前進量が低下するため、ブレーキペダルの操作量(入力に対するストローク)が車両の制動力に対して少なくなることになる。
つまり、自動ブレーキおよび回生協調ブレーキ制御中のブレーキ操作部材のストロークは通常アシスト時とは異なってしまうため、ドライバの学習による入力とストロークと発生減速度の関係に不一致が生じ、ブレーキ操作フィーリングに違和感をおよぼすことになる。
特許文献3のものでは、ボルトをブレーキペダルに連結して、ボルトの後退限と回動とを規制し、ナットが回動しながら進退動してマスタピストンを押動可能にするボールねじ直動機構を備える車両用ブレーキ液圧制御装置が開示されている。
そして、配管中の電磁弁が閉弁しているときには、後退限にあるナットがブレーキペダルをナット方向に引き寄せるようにストロークシミュレート動作をするようにされている。
また、配管中の電磁弁が開弁しているときには、ブレーキペダルがボルトの後退限を規制して、ナットが回動しながら進退動してマスタピストンを押動するようにしている。
そして、ブレーキペダルの操作力のみにより直接機械的にマスタピストンを押動する場合には、ボルトの押動によりナットが回動してブレーキペダルとナットが近接するのみでマスタピストンが押動不可能にならないように、モータおよびナットの回動が無いようにモータに保持力を付与するか、あるいはボルトの押動によりナットの回転が出来ないボールねじを用いるようにある。
ところが、このように構成された装置では、モータの回動によりナットおよびマスタピストンを進退動させる場合には、マスタシリンダの高い液圧反力を受けるブレーキペダルをドライバが操作したとき、踏み込み感が全くなく良好なフィーリングを損なう。
すなわち、モータの回動によるマスタシリンダの動作とストロークシミュレート動作およびブレーキペダルの自然なストローク動作とは連動することが不可能な構成となっている。
また、ブレーキペダルの操作力のみでマスタピストンを押動する場合には、前述のごとくボルトとナットの相対位置が変化しないように、ナットの回動を止めるためモータの回動を保持するよう制御するが、この作動モードはモータになんらかの不具合があり、該モータの制御が不可能になった場合に多用するはずであり、モータがフリーになった場合にはマスタピストンは押動不可能になる。
いっぽう、ボルトの押動によるナットの回動ができないボールねじは、リードを小さくしていけば押動荷重に対する回動トルクは上げていけるものの、元来正逆効率の良いボールねじ機構では技術的に課題がある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、簡素な構成にしてかつドライバのブレーキ操作子入力を高効率に出力変換できるボールねじ直動機構を備えて、信頼性が高く、コンパクト低コストで、協調回生ブレーキや自動ブレーキにも好適な電動液圧式の車両用ブレーキ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、正逆転自在なモータと、該モータに連動するナットの回動を、回動が規制されるボルトの軸方向への直動に変換するボールねじ直動機構と、前記ボルトを押動可能に該ボルト後端に連係するブレーキ操作子と、車輪ブレーキが接続される液圧室に前端を臨ませるマスタピストン後端に前記ボルト前端が連係されるマスタシリンダとを備える車両用ブレーキ装置において、前記ナットは、軸方向に進退動可能にされかつ回動自在にハウジングに後退限が規制されるとともに、前記ブレーキ操作子に連結される入力伝達部材と前記ナットとの相対距離を、前記ブレーキ操作子の入力に対応して短縮可能なストロークシミュレータを備えて、前記ナットの前進時には前記ストロークシミュレータに具備する弾性部材が前記ナットに連なって前進可能にするとともに、前記入力伝達部材の推力を前記ボルトに伝達可能にして、前記ストロークシミュレータに消費される前記ブレーキ操作子のストロークと入力とを規制可能な構成としたことを特徴とする
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の発明に加えて、入力検出器および電子制御装置を含んで、すくなくとも前記ブレーキ操作子から伝達される前記入力伝達部材の前進推力による前記ナットの後退限よりの前進を阻止するように、前記モータの動力を制御するとともに、該制御中の前記ナットに対する前記ボルトの前進距離よりも前記入力伝達部材の前進距離が小さくなるように前記ストロークシミュレータの剛性を設定することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1に記載の発明に加えて、入力検出器および電子制御装置を含んで、すくなくとも前記ブレーキ操作子から伝達される前記入力伝達部材の前進推力による前記ナットの後退限よりの前進を阻止するように、前記モータの動力を制御するとともに、該制御中の前記ボルト前記入力伝達部材の推力を伝達可能なように前記ストロークシミュレータの剛性を設定することを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、万が一、モータ制御不能などによりモータがフリーとなった場合において、仮にナットが軸方向に拘束されている場合にはボルトの押動によるナットの回動が不可欠となり、ナットおよびモータの慣性力やモータコギングトルクなどに打ち勝ってナットを回動させるためのボルト押動力追加を連係するブレーキ操作子に要求されてしまう。
ところが、本発明では、ナットの軸方向への進退動を可能にしているので、ボルトの押動にともなうナットの回動は必要なく、ブレーキ操作子の入力をロスなくボルトおよびマスタピストンに伝達でき、きわめて高い効率でマスタシリンダを昇圧することができる。
さらに、万が一、モータがロックして回動不能になった場合においても、ブレーキ操作子の踏み込みによるボルトの推力はナットの進退動により、マスタピストンにロスなく伝達されきわめて高い効率でマスタシリンダを昇圧することができる。
また、モータの回動によりナットが後退限にあり、ボルトが進退動してマスタピストンを押動してマスタシリンダを昇圧しているときには、任意にストロークシミュレータの剛性を設定でき、ブレーキ操作子の操作フィーリングの演出を自在に設定することができる。
そして、ストロークシミュレータに具備する弾性部材がナットとともに前進可能にされるので、モータの回動がなく、ブレーキ操作子入力による入力伝達部材の推力でマスタピストンを押動する場合は、予め非作動初期状態に設定される入力伝達部材の前端とボルトの後端の離間距離(距離はゼロであってもよい)のみを入力伝達部材がストロークして弾性部材を圧縮するのみで、入力伝達部材の推力がボルトに伝達されマスタピストンを押動するため、ブレーキ操作子のストロークロスを最小限にしてマスタシリンダ昇圧ができる。
さらに、ブレーキ操作子に伝達するストロークシミュレータの反力は、非作動初期状態での入力伝達部材前端とボルト後端との離間距離(距離はゼロであってもよい)×弾性部材のばね定数、のみが追加されるが、ナットの前進に連なって弾性部材および入力伝達部材が前進する(すなわちナットとストロークシミュレータが直列的である)ため、この反力もナットを介してボルトに伝達されマスタピストン押動作用力となりロスにならない。
仮に並列的に弾性部材の前端がハウジングに当接して前進限が固定されている場合の反力は、ナットおよび入力伝達部材の移動量×弾性部材のばね定数が入力伝達部材に追加され、この反力はマスタピストンに作用力として伝達されることなく所定の制動力を得るためには大きなブレーキ操作子の入力を必要とされるが、本発明では前述のようにナットに連なって弾性部材および入力伝達部材が進退動するため、ブレーキ操作子より伝達される入力伝達部材の推力はまことに効率よくマスタピストンに伝達されてマスタシリンダ昇圧がされるものである。
このように、万一のモータ失陥時などにもドライバはブレーキ操作子の深い踏み込みにパニックになることなくしっかりとブレーキ操作子を踏み込むことができる。
請求項記載の発明によれば、ボルトおよびマスタピストンのストロークと入力伝達部材のストロークが隔離できるため、万一のモータ失陥に備えて小踏力で充分な制動力を得るべく、マスタシリンダ径を小径にするなどの油圧比、予め大にするブレーキ操作子のてこ比などの設定自由度が高めつつ、通常の増圧ブレーキ作動制御時にはドライバの仕事量であるブレーキ操作子の入力荷重×ストロークの低減を可能にする。
また、協調回生ブレーキ制御がおこなわれ、ドライバの所望する車両制動力から回生制動力を差し引いた車輪ブレーキ制動力になるように、マスタシリンダ液圧を低減すべくモータ動力を制御してマスタピストンを所定量後退させたときにも、該所定量以上ボルト後端と入力伝達部材前端が予め離間する設定にすれば、ドライバが操作しているブレーキ操作子入力と、ブレーキ操作子ストロークと、車両制動力との関係を常に一定にすることができる。
さらに、電子制御装置の出力制御対象であるボールねじ直動機構と、入力伝達部材とが離間してストロークするため、電子制御装置の制御ソースは必ずしもブレーキ操作荷重検出値を要さず、ブレーキ操作子のストローク値のみとすることも可能である。
請求項記載の発明によれば、入力伝達部材の推力の一部はストロークシミュレータが擬似的な荷重反力を演出するために使われ、残る推力はモータの回動力が供給されマスタピストンを押動しているボルト後端に伝達する。
ボルト後端に伝達する推力はナット経由でモータがボルトを前進させる回動力の負担を減じるように働くため、ボルト後端に伝達する推力によりモータの消費電力を節約、あるいはモータの動力および消費電力を維持してより高いマスタシリンダの昇圧をおこなうことができる。
いっぽう、ストロークシミュレータが擬似的な荷重反力を演出するために使われる推力は反力としてブレーキ操作子に伝達されることになる。
ブレーキ操作子の操作反力には適度な反発感があることが好ましいが、仮にボルト後端にブレーキ操作子が直接的に連結されている場合においては、モータで支配的に押動されるボルトが操作ブレーキ操作子に伝達する操作反力は反発感に欠けてしまう。
離間可能にボルト後端に当接してボルトを押動する入力伝達部材には、ボルトの反力とストロークシミュレータの反力を並列で付与されて、ストロークシミュレータにて設定される反発感をブレーキ操作子に伝達することができる。
このように、ストロークシミュレータの剛性を入力伝達部材がボルトを押動可能に設定することにより、モータの負担を減じるあるいはマスタシリンダの昇圧を高めるとともに、ブレーキ操作子に付与する反力を、ボルトを押動する反力とストロークシミュレータの擬似的反力とのハイブリッドにするものである。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
図1〜図8は本発明の第1実施例を示すものであり、図1は車両用ブレーキ装置の全体構成を示すブレーキ液圧系統図、図2はブレーキ液圧発生装置の非作動初期位置での左側面要部断面図、図3はブレーキ液圧発生装置の非作動初期位置での左側面要部断面拡大図、図4はブレーキ液圧発生装置の増圧ブレーキ作動位置での左側面要部断面拡大図、図5はブレーキ液圧発生装置の非増圧ブレーキ作動位置での左側面要部断面拡大図、図6は図1の1−1線断面図と2−2線断面図、図7はストロークシミュレータ特性図、図8は出力液圧特性図である。
先ず図1において、ブレーキ液圧発生装置10は、モータ110を外周に装備するボールねじ直動機構90と、該ボールねじ直動機構90後部にブレーキ操作部材であるブレーキ操作子11に連結する入力手段30と、ボールねじ直動機構90の前部には樹脂等で形成されてブレーキ液を蓄えるマスタリザーバ12を上部に装着するタンデム型のマスタシリンダ60とを備えている。
電子制御装置13は、電源8および、該電源8に不具合が生じた場合において、後述するブレーキ液圧発生装置10の増圧ブレーキ作動制御を電子制御装置13が数回分行えるだけの電力を蓄える小型キャパシタ9に接続して、車両用ブレーキ装置を統合的に制御可能にする。
ブレーキ操作子11の操作量はエンコーダやポテンショメータ等で構成して操作ストロークを検出する入力検出器A25、および歪みセンサ等で構成して操作荷重を検出する入力検出器B26にて検出され、それら検出値は電子制御装置13に伝達され、電子制御装置13はこの検出値を基にブレーキ液圧発生装置10に備わるモータ110の動力を制御する。
さらに、電子制御装置13にはマスタシリンダ60が発生する圧力を検出する出力検出器27の検出値やモータ110の電流検出値も伝達され、それらの値を基にブレーキ液圧発生装置10に備わるモータ110の動力のフィードバック制御が可能にされる。
また、電子制御装置13には、図示せぬ車輪速センサ、ヨーセンサ、Gセンサ等の検出値をもとにブレーキ液圧発生装置10および以下に説明するABS15を制御して車両の統合的な制御を可能に電気回路を配索する。そして、これらの車両用ブレーキ装置の異常時にはドライバに警報を発する警報装置14を備える。
マスタシリンダ60の前部出力ポート16Fと後部出力ポート16Rから出力される液圧は前部液圧路17Fおよび後部液圧路17Rに導かれ、該後部液圧路17Rの発生液圧は圧力センサで構成される出力検出器27にて検出可能にされている。
前部液圧路17FはABS15を介して左前輪用車輪ブレーキBFLおよび右前輪用車輪ブレーキBFRに接続される。また後部液圧路17Rも、ABS15を介して左後輪用車輪ブレーキBRLおよび右後輪用車輪ブレーキBRRに接続される。
ABS15は、前部液圧路17Fを分岐して、左前輪用車輪ブレーキBFLおよび右前輪用車輪ブレーキBFR間に設けられる常開型電磁弁18,18と、常開型電磁弁18,18に並列に接続される一方向弁19,19と、減圧リザーバ21と、左前輪用車輪ブレーキBFLおよび右前輪用車輪ブレーキBFRと減圧リザーバ21間に設けられる常閉型電磁弁20,20と、減圧リザーバ21から前部液圧路17F側へブレーキ液を還流するべく、ABSモータ22に駆動されるABSポンプ23を備える。
さらにABS15は、後部液圧路17Rを分岐して、左後輪用車輪ブレーキBRLおよび右後輪用車輪ブレーキBRR間に設けられる常開型電磁弁18,18と、常開型電磁弁18,18に並列に接続される一方向弁19,19と、減圧リザーバ21と、左後輪用車輪ブレーキBRLおよび右後輪用車輪ブレーキBRRと減圧リザーバ21間に設けられる常閉型電磁弁20,20と、減圧リザーバ21から後部液圧路17R側へブレーキ液を還流するべく、ABSモータ22に駆動されるABSポンプ23を備える。
ABS15は電子制御装置13により制御され、各車輪ブレーキBFL,BFR,BRL,BRRに対応した常開型電磁弁18を開くとともに常閉型電磁弁20を閉じる増圧モードと、常開型電磁弁18を閉じるとともに常閉型電磁弁20を開く減圧モードと、常開型電磁弁18および常閉型電磁弁20をともに閉じる保持モードとを切換えて制御し、これにより各車輪ブレーキBFL,BFR,BRL,BRRのブレーキ液圧を状況に応じて個別で最適に制御することができる。
そして電子制御装置13は、ブレーキ液圧発生装置10およびABS15を統合的に制御するものであり、ブレーキ操作子11の操作量に応じたブレーキ液圧発生装置10の増圧ブレーキ作動制御、アンチロックブレーキ制御、ブレーキ操作子11の操作有無にかかわらずブレーキ液圧発生装置10に自動的に液圧を発生させる自動ブレーキ制御、さらに自動ブレーキ制御からABS15を制御して個別の車輪ブレーキ液圧を最適に調整してのトラクションコントロールおよびビークルスタビリティコントロールなどを行うことができる。
さらに電子制御装置13は、図示せぬ電気回生制動装置との協調にも対応することが可能であり、電気回生制動装置の制動力をドライバの所望した車両制動力から差し引いた車輪ブレーキ制動力になるようにブレーキ液圧発生装置10を増圧ブレーキ作動制御することもできるようになっている。
図2において、非作動初期位置となるブレーキ液圧発生装置10は、モータ110を外周に装備するボールねじ直動機構90と、該ボールねじ直動機構90の前部にはマスタシリンダ60と、ボールねじ直動機構90の後部には入力手段30が連結されている。
マスタシリンダ60は、マスタボディ61のフランジ部をボールねじ直動機構90のハウジングD92に連結して、ボールねじ直動機構90から突き出すボルト100の球R状の軸前端が、後部マスタピストン62の後部球R状底部に同軸に当接されている。
マスタシリンダ60は、タンデム型のものであり、前部マスタピストン68の前進により液圧を発生する前部液圧室FPLと、後部マスタピストン62の前進により液圧を発生する後部液圧室RPLとを画成する。
マスタボディ61では、有底円筒状のシリンダ内径61aを前部および後部マスタピストン68,62が摺動自在に挿入されている。
マスタボディ61の上部には、マスタボディ61の筒内へのブレーキ液の補給が可能なように、合成樹脂から成るマスタリザーバ12(図1参照)が取り付けられブレーキ液を満たしている。
前部マスタピストン68の軸方向中間部とマスタボディ61の筒内の間に常時通じてブレーキ液を補給すべく、前部マスタピストン68の軸方向中間部に開口する補給ポートFSPがマスタボディ61に穿設される。
前部マスタピストン68の前部には、前部液圧室FPLに液圧を発生させるべく、シリンダ内径61aに摺接するカップ69が装着される。また前部マスタピストン68の後方側には後部液圧室RPLに発生した液圧を受圧すべく、シリンダ内径61aに摺接するカップ70が装着される。
前部マスタピストン68には、戻しばね73の付勢力により前部マスタピストン68が後退限位置に戻ったときに前部液圧室FPLとマスタリザーバ12を連通させる中心型のリリーフ弁71が設けられる。該リリーフ弁71は、前部マスタピストン68の前端弁函部に同軸に装着され、前部マスタピストン68が後退限にあるときにはリリーフ弁71を弁ばね72のばね付勢力に抗して前進位置に保持し開弁して、前部マスタピストン68の前進時には弁ばね72によるリリーフ弁71の後退動作すなわち閉弁動作を許容するようにして両端がマスタボディ61に固定的に支持される開弁棒74とで開閉可能に構成される。
開弁棒74は、その両端をマスタボディ61で支持されて前部マスタピストン68の長孔68a内に挿通されており、リリーフ弁71の後端が開弁棒74に当接される。
リリーフ弁71は、前部マスタピストン68が後退限に在るときには開弁棒74でリリーフ弁71が押圧されることにより開弁し、前部液圧室FPLとマスタリザーバ12を連通させてシリンダ内にブレーキ液を補給可能とする。また前部マスタピストン68が後退限から前進すると、開弁棒74が前部マスタピストン68に対して後方に相対移動することにより、リリーフ弁71が閉弁して前部液圧室FPLの圧力発生が可能になる。
後部マスタピストン62は後端をスプラインガイド75の前端に当接し、スプラインガイド75の後端は止め輪76に当接して、後部マスタピストン62とともにスプラインガイド75の後退限を規制している。
後部マスタピストン62は、前方外周には後方からのみブレーキ液の流通を許容してシリンダ内径61aに摺接するカップ63と、後部マスタピストン62の後部外周にはシリンダ内径61aに液密にして摺接するカップ64とを備える。
またマスタボディ61には、後部マスタピストン62が後退限位置にあるときはマスタリザーバ12と後部液圧室RPLを連通して、後部マスタピストン62の前進位置ではカップ63の通過によりマスタリザーバ12と後部液圧室RPLの連通が遮断され閉弁するリリーフポートRPと、マスタリザーバ12からカップ63とカップ64間に常時ブレーキ液の補給をおこなう補給ポートRSPとが穿設される。
前部および後部マスタピストン68,62の最大間隔を規制すべく、前部マスタピストン68後端に当接するリテーナ65と後部マスタピストン62間に縮設される戻しバネ66のセット長を、後部マスタピストン62に螺着されるリテーナガイド67が規制するようになっている。
前部マスタピストン68の戻しバネ73より後部マスタピストン62の戻しバネ66のセット荷重の方が大きく設定されており、後部マスタピストン62の後退限では前部および後部マスタピストン68,62の最大間隔をおいた位置で前部マスタピストン68の後退限も設定される。
このように構成されたマスタシリンダ60では、後部マスタピストン62が押動されると先ず後部マスタピストン62と前部マスタピストン68が同時に前進を開始して後部マスタピストン62の戻しバネ66より小さなセット荷重に設定される前部マスタピストン68の戻しバネ73をたわませる。
そして前部マスタピストン68ではリリーフ弁71が、また後部マスタピストン62ではリリーフポートRPがほぼ同時に閉弁動作をおこなう。
前記閉弁動作後は、後部マスタピストン62の進退動に応じて後部液圧室RPLおよび前部液圧室FPLとが同圧となるように前部マスタピストン68が浮動して後部マスタピストン62との相対距離を調整しながら車輪ブレーキBFL,BFR,BRL,BRRに液圧を供給する。
後部マスタピストン62と前部マスタピストン68が後退限に戻ると前部マスタピストン68ではリリーフ弁71が、また後部マスタピストン62ではリリーフポートRPが開弁して後部液圧室RPLおよび前部液圧室FPLはマスタリザーバ12に連通して大気圧開放状態となる。
図3を併せて参照し、入力手段30は、ハウジングA31のフランジ部をボールねじ直動機構90のハウジングB91に連結してフランジ部後端が車体に取り付けされる。
ハウジングA31の内径部には略円筒状のスリーブ36が円筒底部をボールねじ直動機構90に備わるボルト100に挿通されかつハウジングA31の内径を摺動可能に挿入され、該スリーブ36はハウジングA31の内径後部の溝部に嵌着される係止リング40に後退限を規制されて、前端段部36aをボールねじ直動機構90に備わるスラスト軸受98に臨ませている。
入力伝達部材35は、後端35c中央部にプッシュロッド33を首振り自在に連結して、該プッシュロッドはブレーキ操作子11(図1)に連結するヨーク32に締結めねじ34とともに螺着される。
入力伝達部材35の軸部はスリーブ36の内径部に摺動可能に挿入され、後退限をスリーブ36の内径後部の溝部に嵌着される係止リング41に規制され、入力伝達部材35の前端35aを、ボールねじ直動機構90に備わるボルト100の後端100dに離間距離L3をもって同軸に臨ませている。
ドライバのブレーキ操作子11への入力に対応して、ブレーキ操作子11に反力とストロークを付与すべく、入力伝達部材35の前方段部35bとスリーブ36の第1段部36bとの間にはストロークシミュレータSSが構成される。
ストロークシミュレータSSは、リテーナ37が外径をスリーブ36に、内径を入力伝達部材35の小径軸に摺動可能にして、さらにスリーブ36底部内径36dおよびリテーナ37内径37dにはボールねじ直動機構90に備わるボルト100が干渉なく挿通されている。
リテーナ37の前方段部37aとスリーブ36の第1段部36bとの間には巻きばねであるシミュレートばね38が張架され、リテーナ37の後方段部37bと入力伝達部材35の前方段部35bとの間にはゴム等の弾性材からなるシミュレートラバー39が張架されている。
リテーナ37はシミュレートばね38とシミュレートラバー39の荷重がバランスした位置にあり、リテーナ37の前方段部37aとスリーブの第2段部36cは離間距離L1を、リテーナ37の後端37cと入力伝達部材35の前方段部35bは離間距離L2を空けている。
ストロークシミュレータSSに設定される入力伝達部材35の全ストロークは、離間距離L1+L2であり、この離間距離L1+L2はシミュレートばね38およびシミュレートラバー39の許容応力を超えないように設定するものである。
ただし、図3のようにボールねじ直動機構90が非作動初期位置でのストロークシミュレータSSでは、ボルト100の後端100dと入力伝達部材35の前端35aとの離間距離L3のみ入力伝達部材35の前進を許容するのみである。
ボールねじ直動機構90は、モータ110と同体に構成されており、円筒状のステータ112および複数のばね座115を内周壁に固定したハウジングC111と複数(図1)のタイボルト93とをはさんで、ハウジングB91とハウジングD92とが、締結めねじ94,94が筐体剛性を高めるようにタイボルト93の両端に螺着される。
ハウジングB91とハウジングD92とに挟持されるラジアル軸受95,95をもって軸方向の進退動を拘束されかつ回動自在に軸支されるロータ113には、該ロータ113の外周に巻装されたコイル114に接続された筒状のコンミテータ118が被嵌されて、ロータ113外周とハウジングCに固定されたステータ内周とは所定のエアギャップを空けている。
コンミテータ118外周にはブラシ117が弾接するよう、該ブラシとハウジングCに固定されるばね座115との間に導電性のブラシばね115が張架され、該ブラシばね115に電子制御装置13(図1)からの制御電流を導きロータ113の正逆転制御をおこなうものである。
ロータ113の内周では、該ロータ113とボールねじの一対であるナット96とが滑動スプラインによってナット96がロータ113と連なる回動を可能にされかつナット96がロータ113内周での軸方向への進退動を可能にされている。
図6の、図1における1−1線断面を参照して、滑動スプラインはロータ113内周に形成される複数のメススプライン113aを、ナット96外周に形成される複数のオススプライン96bがわずかな隙間をもって相対回動を規制しながら(連なる回動を可能にしながら)進退動可能に挿入されている。
図3に戻って、ナット96は、後部にスラスト軸受98を構成してボール97の転動をもって、スラスト軸受98後端98aをハウジングB91の底部91aに当接させ、ロータ113と連なるナット96本体の回動を自在にしてかつ後退限を規制されている。
ナット96の内周にはボールねじの一対であるボルト100が貫通して、該ボルト100外周のおねじ溝100aとナット96内周のめねじ溝96aに転動自在に介装されるボール99をもって、ボルト100とナット96との相対的な螺旋回転がスムーズにできるようにボールねじが構成されている。
図6の、図1における2−2線断面を参照して、ところがボルト100は液圧発生装置10内では回動を規制されており、ボルト100の前方外周に形成するオススプライン100bは、マスタボディ61後部に一対の回動ストッパ部75bをもって嵌装され回動を規制されるスプラインガイド75に形成する複数のメススプライン75aにわずかな隙間をもって挿通して、この滑動スプラインにて進退動可能にしてかつ回動を規制されている。
図3に戻って、ボールねじ軸方向では、ボルト100は、後退限にあるナット96の前端96cにボルト100のつば部後端100cを当接して後退限を規制して、スプラインガイド75後端よりのオススプライン113aの長さと、ナット後端から突き出すボルト100の長さが、ともに後部マスタピストン62の全ストローク以上になるように設定される。
図4では、ドライバのブレーキ操作子11の操作による入力検出器A25の操作ストローク検出値および入力検出器B26の操作荷重検出値に基いた電子制御装置13の増圧ブレーキ作動制御により、ボールねじ直動機構90の外周に装備されるモータ110に動力が発生している。
モータ110のロータ113を、連なって回動するナット96がボルト100を前進させる方向に回転させると、ナット96に構成するスラスト軸受98を後退限であるハウジングB91の底部91aに当接させた反力でボルト100が後部マスタピストン62を押動する。
ブレーキ操作子11と後端を連結する入力伝達部材35は、ストロークシミュレータSSを構成するシミュレートばね38およびシミュレートラバー39を圧縮しながらストロークして、その作用力はスリーブ36の前端段部36aに伝達してスラスト軸受98の後端にかかるものの、モータ110の動力によるナット96を後退限に押し付ける力のほうが大きくなるよう制御されている。
ブレーキ操作子11の入力が低下してゆく過程では、ナット96をボルト100が後退する方向に回動してゆき、マスタシリンダ60の高い液圧反力により、ナット96は後退限に押されたままで、ボルト100の前端は後部マスタピストン62後端と隙間を空けることなく後退してゆく。
この増圧ブレーキ制御中にあっては、ボルト100が前進量L4をもっているとき、ボルト100の後端100dと入力伝達部材35の前端35aとは離間距離L3´を空けるようにストロークシミュレータ手段SSの弾性部材であるシミュレートばね38およびシミュレートラバー39の剛性が設定されている。
したがって、直接的に後部マスタピストン62に当接するボルト100を入力伝達部材35が押動していないため、ブレーキ操作子11の入力はマスタシリンダ60の昇圧を補強することはできないものの、ドライバのブレーキ操作子11の操作ストローク負担を軽減でき、さらに協調回生ブレーキ制御でドライバの所望する制動力から電気回生制動力分を差し引いた車輪ブレーキ制動力になるようモータ110の動力を一定量弱めて後部マスタピストン62およびボルト100を後退(最大後退量、図4でのL3´)させても、ボルト100後端100dと入力伝達部材35の前端35aとの干渉がないため、ブレーキ操作子11の入力とストロークと車両制動力は常に一定のものにできる。
なお、電子制御装置13の制御対象である出力部材のボルト100とは離間して入力部材である入力伝達部材35が独立してストロークするので、電子制御装置13では入力検出器A25が検出するブレーキ操作子11のストローク検出値のみをソースとした入出力制御が成立するため、ブレーキ操作子11の操作荷重を検出するために荷重センサで構成する入力検出器B26を省略することも可能である。
このブレーキ操作子11と車輪ブレーキBFL,BFR,BRL,BRRが一端切り離された、いわゆるブレーキバイワイヤ状態になることによって、協調回生ブレーキ制御の他にも種々の制御が可能になる。
例えば、車輪ブレーキBFL,BFR,BRL,BRRのすべてがABS作動モードに入っている場合には過剰なマスタシリンダ60の昇圧は必要ないはずであり、車両を統合的に制御する電子制御装置13が車輪ブレーキBFL,BFR,BRL,BRRのいずれかがABS作動を終了するまでマスタシリンダ60の液圧を下げるよう制御してもブレーキ操作子11には干渉がない。
また、緊急時に制動力を高めるようブレーキアシスト制御がされる場合においても、後部マスタピストン62の急激な前進にブレーキ操作子11は追従することなく、ドライバの操作フィーリングを向上できる。
ただし、上記のような協調回生ブレーキなどの制御の必要がない車両においては、増圧ブレーキ作動制御中のボルト100後端100dを入力伝達部材35前端35aが押動可能になるようにストロークシミュレータSSに備える弾性部材であるシミュレートばね38およびシミュレートラバー39の剛性を設定してもよい。
このような設定では、後部マスタピストン62に当接押動しているボルト100に入力伝達部材35の推力が加算されるため、ボルト100の加算された推力はモータ110のボルト100を押し出そうとする回動力のアシストになり消費電力を節約、もしくはモータ電力は維持したままでマスタシリンダ60の発生液圧をより高めることができる。
また、ストロークシミュレータSSをたわめるために一部ロスする入力伝達部材35の推力は、反力としてボルト100を押動する反力とともにブレーキ操作子11に伝達され、ストロークシミュレータSSに備えるシミュレートばね38およびシミュレートラバー39の弾性部材としての適度な反発感をも付与することができる。
図4ではブレーキ操作子11の入力に対応した増圧ブレーキ制御として説明したが、ブレーキ操作子11の操作有無に関らず図示せぬ車両のセンサの情報をもとに、電子制御装置13はモータ110を制御して自動ブレーキ制御をおこないマスタシリンダ60を昇圧することができる。
ブレーキ操作子11の操作有無に関らずブレーキ液圧発生装置10を昇圧して、前車に所定車間距離を空けるための自動ブレーキや、自動ブレーキ制御をした上でABS15を作動制御して外輪または内輪に制動力を付与するスタビリティコントロール、駆動輪に適宜制動力を付与するトラクションコントロールなどもおこなえる。
このような制御中に、ブレーキ操作子11を踏み増すことがあっても、ブレーキ操作子11はストロークシミュレータSSで予め設定された剛性により何の違和感もなく操作が開始され、マスタシリンダ60の液圧も即時ドライバの所望する液圧に制御される。
図5ではブレーキ液圧発生装置10の非増圧ブレーキ作動状態を示し、モータ110の回動がなく、ドライバのブレーキ操作子11の操作力のみによる入力伝達部材35の推力をボルト100に伝達して、マスタシリンダ60の昇圧がおこなわれている。
入力伝達部材35は、図3における入力伝達部材35前端35aとボルト100後端100dとの離間距離L3をストロークすると入力伝達部材35先端35aがボルト100後端100dに当接して後部マスタピストン62に推力を伝達している。
スリーブ36は、ストロークシミュレータSSのストロークが規制された状態のまま、スリーブ36前端段部36aをスラスト軸受98後端98aに押圧しており、この押圧荷重はシミュレートばね38およびシミュレートラバー39の前記L3(図3)分のたわみ荷重のみであるが、この軽微なたわみ荷重もナット96前端96cがボルト100つば部後端100cに伝達しており、無駄なくボルト100推力に加算している。
これらボルト100およびナット96の推力は、ナット96に形成されるオススプライン96bがロータ113に形成されるメススプライン113aを、ボルト100に形成されるオススプライン100bがスプラインガイド75に形成されるメススプライン75aをそれぞれ滑動して、ナット96およびロータ113の回動をともなわずして後部マスタピストン62に高い効率で伝達される。
ブレーキ操作子11の入力が低下する過程においても、マスタシリンダ60の戻しばね73,66の荷重および発生液圧反力により、ボルト100の前端は後部マスタピストン62後端と隙間を空けることなく、ボルト100つば部後端100cはナット96前端96cに当接したまま後退してゆく。
仮にナットが軸方向に進退を拘束されている場合(特許文献1)においては、ボルトを前進させるときにはナットおよびロータの回動が不可欠になり、それら回転体の慣性力やモータコギングトルクがかかり、大幅なロスがともなうことになる。
また、万が一モータロックを起こしたときには、ナットが軸方向に進退を拘束されている場合、マスタシリンダ昇圧が不可能になるが、本発明においては前述作動により可能である。
そして、ナットは軸方向に進退可能にされているが、ナットがマスタピストンに、ボルトがブレーキ操作子に連結されている場合(特許文献3)においては、両連結点全長寸法が変わらないようにナットの回動を阻止するモータ保持や逆効率ゼロの特殊なボールねじを用いる必要がある。
また、従来式負圧ブースタに備わる強力なダイアフラムリターンスプリングの抵抗をともなうこともなく、本発明実施例では、モータ動力が無い場合において前記のように滑動スプライン2ヶ所の摺動抵抗をロスするのみの高い効率でマスタシリンダ昇圧がおこなえるものである。
図7のストロークシミュレータ特性を参照して、ブレーキ液圧発生装置10の増圧ブレーキ作動制御がおこなわれているとき、ストロークシミュレータSSでは、ブレーキ操作子11の入力に対応して該ブレーキ操作子11のストロークがC0〜C1〜C2〜C3の線図になるよう作動する。
先ずブレーキ操作子11の入力を加えていくと、マスタシリンダ60の戻しばね73およびストロークシミュレータSSのシミュレートラバー39よりもばね定数が低く設定されるシミュレートばね38がセット荷重を超えて先ずたわみ始めるC0のポイントとなりストロークが立ち上がる。
さらにブレーキ操作子11の入力を加えていくと、シミュレートばね38と直列に張架されるシミュレートラバー39もたわみ始めるC1のポイントになり、シミュレートばね38とシミュレートラバー39との両者が同時にたわみはじめる。
またC0のポイントからC1のポイントへの過程ではブレーキ操作子11の操作ストロークを入力検出器A25が、荷重を入力検出器B26がそれぞれ検出して、該検出値を基に電子制御装置13がモータ110に動力を供給してナット96の後退限への当接力を上げている。
さらに入力が加わり、シミュレートばね38とシミュレートラバー39との複合ばね定数にてストロークが増加していくとリテーナ37が前進限に当接する(図3のL1がゼロ)C2ポイントになる。
C2ポイントから入力伝達部材35が前進限に当接する(図3のL1およびL2がゼロ)C3ポイントまではシミュレートラバー39の単独のばね定数でストロークが増加してゆき、該シミュレートラバー39のゴム特性により非線形の線図となる。
そしてブレーキ操作子11の入力減少にともない、シミュレートラバー39のゴム材ヒステリシス特性によってC3〜C2〜C1〜C0の線図を下まわるようにブレーキ操作子11のストロークも減少する。
前記ヒステリシスはドライバの操作負担を軽減するものであり、一定踏力をブレーキ操作子11にかけている際の反発感を低減するものである。
図8の出力液圧特性を参照して、実線で示すK0〜K1〜K2〜K3〜K8はブレーキ操作子11の操作量に対応してドライバの所望する制動力になるようブレーキ液圧発生装置10を増圧ブレーキ作動制御する線図である。
破線で示すK0〜K4〜K5〜K6は車両に備わって図示せぬ回生制動装置に協調して、ドライバの所望する制動力から回生制動力分を差し引いた車輪ブレーキ液圧となるようブレーキ液圧発生装置10を増圧ブレーキ作動制御する協調回生ブレーキ作動制御の液圧線図である。
2点鎖線で示すK7〜K8はモータ110の動力がなく、ブレーキ操作子11の入力のみが入力伝達部材35およびボルト100および後部マスタピストン62に伝達する非増圧ブレーキ作動の液圧線図である。
ドライバの所望する制動力になるよう車輪ブレーキ液圧を上げる増圧ブレーキ作動制御では、先ずブレーキ操作子11の入力を加えていくと、該ブレーキ操作子11の操作ストロークを入力検出器A25が、荷重を入力検出器B26がそれぞれ検出して、該検出値を基に電子制御装置13がモータ110に動力を供給開始するK0ポイントになる。
K0〜K1では、いわゆる液圧ジャンピングがおこなわれ車輪および駆動系の慣性力を打ち消すべく、一気に所定圧力まで車輪ブレーキ液圧を上げる。
K1〜K2ではブレーキ操作量に対して略比例的に出力液圧を上げて、K2ポイントはモータ110の動力を保持して増圧の限界となるが、該圧力は車輪ブレーキがロックする(実際にはロックの手前でABSが作動)のに充分な余裕を持って設定されている。
さらにブレーキ操作子11の入力を上げると、モータ110がナット96を後退限に押圧している力よりも、入力伝達部材35およびスリーブ36がナット96を押動する推力が打ち勝って、入力伝達部材35先端35aがボルト100後端100dに当接するまでナット96を逆転したのち、入力伝達部材35の推力はボルト100および後部マスタピストン62に伝達して、非増圧ブレーキ作動線図K7〜K8に沿って昇圧を再開するK3ポイントとなる。
協調回生ブレーキ作動制御では、K7〜K8の線図より下まわるようなモータ110への動力供給であるとナット96が前進してブレーキ操作子11の操作フィーリングを損なうため、K0〜K4まで低めにジャンピングしたのちにK7〜K8線と略平行にオフセットさせて昇圧しK4〜K5となる。
K5〜K6では、通常の増圧ブレーキ作動線図K1〜K2と略平行にオフセットして昇圧させることにより、K4〜K5〜K6〜K2〜K1〜K4で囲まれる領域を電気回生ブレーキの回生制動力として電力の回生をおこなうことができる。
なお、回生電力の回収が必要なくなった場合には通常増圧ブレーキ作動線図K0〜K1〜K2〜K3に垂直移動して車輪ブレーキ液圧を増強すればよいことになる。
図9は本発明の第2実施例を示すものであり、ブレーキ液圧発生装置2010は前記第1実施例に対し、ボールねじ直動機構2090の構成が異なり、新規または代替となる構成部品の符号は2桁繰り上げて、第1実施例と作用が同じで形状も略同一とする構成部品には同一の符号を付すとともに説明を省略する。
ボールねじ直動機構2090は、外周にウォームホイール歯車2113whが形成される被動歯車軸2113と、該被動歯車軸2113を軸方向への進退動を拘束してかつ回動自在に軸支するラジアル軸受95,95とを、ハウジングB2091およびハウジングD2092が挟持している。
モータ2110は、該モータ2110の回転体である駆動歯車軸にウォーム歯車2110wを形成して、被動歯車軸2113のウォームホイール歯車2113whに噛合いすべく、被動歯車軸2113の軸線と直交するようにハウジングB2091およびハウジングD2092に連結される。
被動歯車軸2113内周に形成されるメススプライン2113aに、外周に形成されるオススプライン96bを挿入したナット96は、被動歯車軸2113との相対回動を規制(連なる回動を可能)されかつ進退動を可能にして、さらに後端にスラスト軸受98を構成するナット96は、ハウジングB2091に回動自在に後退限を規制されている。
ナット96内周では、第1実施例と同様に回動を規制されたボルト100がナット96の回動を直動に変換して進退動可能にされている。
このように構成されたボールねじ直動機構2090は、軸線を直交するようにして噛合うウォーム歯車2120wとウォームホイール歯車2113whの回動に伴うナット96の回動により、ボルト100を進退動させてマスタシリンダ60の昇圧を可能にしたものである。
ウォーム歯車2120wとウォームホイール歯車2113whとの歯車対では、1段にして減速比を任意かつ大に設定できるため、ボールねじのリードの設定と併せ、モータ2110の出力特性に応じた減速比を設定することでモータの選定自由度を高めることができる。
一般的にウォーム&ウォームホイール歯車対では逆効率が低いことが知られており、ウォームホイール歯車の回転をウォーム歯車に伝達する際には大きな抵抗を伴うことになる。
しかしながら、この逆効率の低さはマスタシリンダ60に高い液圧を保持する場合においては、高い液圧反力がナット96および被動歯車軸2113を逆転させようとする力の抵抗になるため、モータ2110への逆転力伝達は減じられて消費電力を大きく節約することができる。
そして、万が一、モータ2110の動力によりマスタシリンダ60の液圧を増圧している際に、モータ2110の失陥が起こりフリーとなった場合にも、既存のマスタシリンダ60の液圧および制動力の低下を遅延することができる。
また、ドライバのブレーキ操作子11の入力のみによる非増圧ブレーキ作動においては、前述のように仮にナットが軸方向に拘束されている場合には、ボルトが前進するにはナットの回動が不可欠となり、ナットの回動に伴うウォームホイール歯車からウォーム歯車の極めて効率の悪い逆転が必要となりいささか深刻であるが、本発明ではボールねじ機構のナット96の軸方向進退動を可能にしているため、ボルト100に推力がかかってもナット96の回動は必要とせず、ウォーム&ウォームホイール歯車対の逆効率の悪さとは無関係にボルト100の推力をマスタシリンダ60に伝達することができる。
図10は本発明の第3実施例を示すものであり、ブレーキ液圧発生装置3010は前記第2実施例に対し、ボールねじ直動機構3090の構成が異なり、新規または代替となる構成部品の符号は2桁繰り上げて、第1および第2実施例と作用が同じで形状も略同一とする構成部品には同一の符号を付すとともに説明を省略する。
ボールねじ直動機構3090は、外周に平歯車3096sを形成するナット3096がスラスト軸受98をハウジングA3031に当接して後退限を規制されながら回動することにより、回動を規制されたボルト100が後部マスタピストン62とともに進退動可能にされている。
ナット3096およびボルト100の軸線と平行にオフセットして、被動歯車軸3113が両端を軸受95,95によって軸方向に拘束されかつ回動自在に軸支されハウジングA3031およびマスタボディ3061に挟持されている。
被動歯車軸3113は前部にウォームホイール歯車3113whを形成し、該ウォームホイール歯車3113wh後方に軸方向に延びる平歯車3113sを形成して、該平歯車3113sをナット3096に形成される平歯車3096sと噛合いさせて、ナット3096が被動歯車軸3113と連なる回動を可能にしてかつ軸方向に進退動可能にされている。
被動歯車軸3113の前部に形成されるウォームホイール歯車3113whと、モータ2110の回動部材である駆動歯車軸に形成された2110wが噛合いすべく、モータ2110はハウジングA3031およびマスタボディ3061に被動歯車軸3113軸線とは直交するように連結されている。
このように構成されたブレーキ液圧発生装置3010では、モータ2110の回動に連動する被動歯車軸3113に形成された平歯車3113が、噛合いする平歯車3096sを形成するナット3096を回動してマスタシリンダ60を昇圧するものである。
モータの動力が無い場合には、図10に細線で示すように被動歯車軸3113に形成される平歯車3113sの歯面を、ナット3096に形成される平歯車3096sの歯面が、軸方向に滑動してナット3096の進退動を可能にして、マスタシリンダ60の昇圧を可能にしている。
特に平歯車3113sと平歯車3096sとの歯車対において、平歯車の歯形は歯車軸の軸線に対してのねじれ角を持っておらず、ナット3096の進退にともなう被動歯車軸3113の回動を全く必要とせず、スムーズにナット3096の進退動がおこなえ、高い効率でマスタシリンダ60の昇圧が可能になる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
たとえば、上記実施例ではボールねじ直動機構のナットを回動するモータについてブラシを用いるモータにて説明したが、モータの種別にとらわれることなく、ブラシレスモータや、停動トルクの高いステップモータなどを用いた車両用ブレーキ装置に本発明を適用してもよい。
また、上記実施例ではナットを後退限に回動自在にする軸受構成をスラスト玉軸受にて説明しているが、他のアキシアル荷重を許容する軸受、スラストころ軸受や円すいころ軸受などを用いたボールねじ直動機構を備える車両用ブレーキ装置に本発明を適用してもよい。
また、上記実施例ではモータに連なる回転部材とナットとが、同軸にして連なる回動を可能にする手段およびボルト回動規制手段を滑動スプラインとして説明したが、軸と穴とにキー溝を形成して両者間にキーを介装するボールねじ直動機構を備える車両用ブレーキ装置に本発明を適用してもよい。
また、上記実施例ではモータの回転軸に駆動歯車を形成して、該駆動歯車に噛合う被動歯車とナットとが、連なる回動と軸方向への進退動が可能になるよう説明したが、モータの回転軸と駆動歯車との間にアイドラ歯車を介設するなどした車両用ブレーキ装置に本発明を適用してもよい。
また、上記実施例ではタンデム型のマスタシリンダを備える車両用ブレーキ装置として説明したが、マスタピストンが単一であるシングルマスタシリンダを備える車両用ブレーキ装置に本発明を適用してもよい。
また、上記実施例ではボールねじ軸と、入力伝達部材軸と、マスタシリンダ軸とが同軸に構成された車両用ブレーキ装置として説明したが、上記3者の連係にバーやレバー等を用いて、それぞれの軸線をオフセットしたり、軸線角度を変更している車両用ブレーキ装置に本発明を適用してもよい。
車両用ブレーキ装置の全体構成を示すブレーキ液圧系統図 ブレーキ液圧発生装置の非作動初期位置での左側面要部断面図 ブレーキ液圧発生装置の非作動初期位置での左側面要部断面拡大図 ブレーキ液圧発生装置の増圧ブレーキ作動位置での左側面要部断面拡大図 ブレーキ液圧発生装置の非増圧ブレーキ作動位置での左側面要部断面拡大図 図1の1−1線断面図と2−2線断面図 ストロークシミュレータ特性図 出力液圧特性図 第2実施例のブレーキ液圧発生装置の非作動初期位置での左側面要部断面図 第3実施例のブレーキ液圧発生装置の非作動初期位置での左側面要部断面図
符号の説明
10,2010,3010 ブレーキ液圧発生装置
11 ブレーキ操作子
13 電子制御装置
15 ABS
25 入力検出器A
26 入力検出器B
27 出力検出器
30 入力手段
35 入力伝達部材
38 弾性部材としてのシミュレートばね
39 弾性部材としてのシミュレートラバー
60 マスタシリンダ
62 後部マスタピストン
68 前部マスタピストン
75 スプラインガイド
75a,113a メススプライン
90,2090,3090 ボールねじ直動機構
96,3096 ナット
96b,100b オススプライン
98 スラスト軸受
99 ボール
100 ボルト
110,2110 モータ
113 ロータ
31,91,92,111,2091,2092,3031,3061 ハウジング
SS ストロークシミュレータ
2110w 駆動歯車軸であるウォーム歯車
2113,3113 被動歯車軸
2113wh,3113wh ウォームホイール歯車
3113s,3096s 平歯車
FPL 前部液圧室
RPL 後部液圧室
BFL,BFR,BRL,BRR 車輪ブレーキ

Claims (3)

  1. 正逆転自在なモータと、該モータに連動するナットの回動を、回動が規制されるボルトの軸方向への直動に変換するボールねじ直動機構と、前記ボルトを押動可能に該ボルト後端に連係するブレーキ操作子と、車輪ブレーキが接続される液圧室に前端を臨ませるマスタピストン後端に前記ボルト前端が連係されるマスタシリンダとを備える車両用ブレーキ装置において、前記ナットは、軸方向に進退動可能にされかつ回動自在にハウジングに後退限が規制されるとともに、前記ブレーキ操作子に連結される入力伝達部材と前記ナットとの相対距離を、前記ブレーキ操作子の入力に対応して短縮可能なストロークシミュレータを備えて、前記ナットの前進時には前記ストロークシミュレータに具備する弾性部材が前記ナットに連なって前進可能にするとともに、前記入力伝達部材の推力を前記ボルトに伝達可能にして、前記ストロークシミュレータに消費される前記ブレーキ操作子のストロークと入力とを規制可能な構成としたことを特徴とする車両用ブレーキ装置。
  2. 入力検出器および電子制御装置を含んで、すくなくとも前記ブレーキ操作子から伝達される前記入力伝達部材の前進推力による前記ナットの後退限よりの前進を阻止するように、前記モータの動力を制御するとともに、該制御中の前記ナットに対する前記ボルトの前進距離よりも前記入力伝達部材の前進距離が小さくなるように前記ストロークシミュレータの剛性を設定することを特徴とする請求項1に記載の車両用ブレーキ装置。
  3. 入力検出器および電子制御装置を含んで、すくなくとも前記ブレーキ操作子から伝達される前記入力伝達部材の前進推力による前記ナットの後退限よりの前進を阻止するように、前記モータの動力を制御するとともに、該制御中の前記ボルト前記入力伝達部材の推力を伝達可能なように前記ストロークシミュレータの剛性を設定することを特徴とする請求項1に記載の車両用ブレーキ装置。
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