JP4088560B2 - 密閉包装容器のリーク検査装置及び該装置を備えた充填包装機 - Google Patents

密閉包装容器のリーク検査装置及び該装置を備えた充填包装機 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、密閉包装容器の漏れ即ちリークを検査する装置に関し、より詳細に言えば、包装容器に内容物を充填すると共に検査用ガスを封入して密閉し、その検査用ガスを検知することによりリークの有無を検知するリーク検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
食品など各種製品を密閉容器に包装することが広く行なわれているが、品質保持或いは安全性等の観点から、この密閉後の容器からリークが無いことは重要であり、そのリークを検査するために各種の提案がされている。
【0003】
例えば特開2002−134164号では、容器内にヘリウムガスを混入した窒素ガス或いはアルゴンガスを封入してその容器と蓋の接合部を密閉し、その接合部を包囲するように着脱自在な検知ヘッドを装着し、接合部周囲の空間をリーク検知機に繋ぎ、リークを検知する。この場合、ヘッドが着脱自在であるところから、連続的即ちライン化しての検査が可能であるとしている。
【0004】
また、特開平7−187152号では、封入物と共にヘリウムガスを封入した密封袋を気流のある容器中に納め、その袋を機械的押圧手段で押して袋内部の内圧を高め、その状態で気流をヘリウム検知器に導くようにしている。これにより、密閉袋を破壊せず、封入物を損なわずに検査できるとしている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−134164公報(第2−3頁、図1及び2)
【特許文献2】
特開平7−187152(第2−4頁、図1)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記いずれの場合においても、仮に容器にリークがある場合、リークの検査中は勿論、検査の前後においても容器からのリークが生じている。さらには、ヘリウム等検査ガスを容器内へ封入する際にも噴きこぼれが生じる。従って、作業環境内にその漏れた検査ガスが存在している。そのような環境内で気流を生じさせ、あるいはヘッドを装着するから、検査される気体中にはそのように容器から噴きこぼれ或いは先に検査された容器から漏れた検査ガスが含まれており、検査の精度に問題がある。
【0007】
本願発明は上記従来技術の問題点に鑑みなされたものであり、連続的に検査でき、しかも検査精度に優れた密封容器のリーク検査装置を提供することをその課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本願発明は、容器に検査用ガスを封入し、その容器の密閉部において密閉し、検査用ガスの漏れ量を測定して検査を行なう、容器のリーク検査装置において、少なくとも容器の密閉部を覆うフード部材と、このフード部材に接続された検査用ガス検知器と、フード装置に接続され、検査用ガスとは異なる種類のガスを含んだ清掃用ガスをフード部材内へ供給する清掃ガス供給装置と、検査用ガス検知器からの信号に基づいて容器の密閉状態の良否を判定する判定装置とを備えた密閉容器のリーク検査装置を提供する。そしてそのフード部材は、外筒と、該外筒内部に摺動自在に配置された摺動部材を備え、この外筒と摺動部材とは、摺動部材が摺動することにより清掃用ガスの検査用ガス検知器への供給を許容し、或いは遮断する開閉弁を構成している。
この発明によれば、検査前にフード内をパージすることができるので、検査装置周囲の汚染された空気がフード内へ進入することが防止され、精度の高いリーク検査を行なうことができる。また、容器に対してフードを被せて検査を行なうので、連続的検査が容易で、充填包装機などに利用してきわめて好都合である。さらにはフード部材の外筒と内部の摺動部材とで清掃用ガスの検査用ガス検知器への供給を許容し、或いは遮断する開閉弁を構成しているので、非検査時において検査通路を清掃ガスで確実且つ安定的に清掃することができるので、検査精度の一層の向上が図れる。
【0013】
他の実施の形態では、フード部材は前記摺動部材を摺動させる駆動手段をさらに備えている。これにより、摺動部材をバネなどで付勢し、キャップの当接により摺動部材を移動させる場合などに比して、汚染された空気を検査通路内へ巻き込む虞が確実に防止できる。
【0014】
さらに他の実施の形態では、フード部材は、前記摺動部材の内部に固定配置され、前記摺動部材をガイドするガイド部材を備えており、前記容器の密閉部は前記ガイド部材内に収受されるようになっている。これにより摺動部材が摺動しても、容器の密閉部を収受するフードの空所の容積の変化しないようにして、検査用ガスで汚染された空気が空所89内へ巻き込まれるのを防止する。これにより検査精度が安定する。
【0015】
さらに他の実施の形態では、清掃ガスの供給手段から前記フード゛部材内へ供給される清掃ガスの供給圧を、少なくとも高低2段に切換える圧力切換え手段をさらに備えている。これにより検査開始前に適宜なタイミングで清掃用ガスの圧力を高くし、パージ効果を高め、検査精度を向上できる。
【0016】
さらにある実施の形態では、フードは容器の密閉部のみを覆ってリーク検査を行なう。これにより、より高速での検査が可能となる。
【0017】
本願発明はさらに、スパウト付き包装容器へ充填物を充填する充填包装機であり、包装容器内を脱気し、液状物を充填し、検査用ガスを充填する液状物充填ノズルと、充填物が充填された容器のスパウトの口部を密閉する密閉手段と、上記いずれかの密閉包装容器のリーク検査装置を備えた充填包装機を提供する。
【0018】
充填包装機に検査装置を設置する場合、検査用ガスの封入が同一空間内で行なわれる関係で、検査装置周辺の空気が検査用ガスによって確実に汚染されるので、本発明の検査装置が特に有効に機能する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の具体的実施の形態を説明するが、これらは例示であり、本発明の範囲を限定するものではない。
【0020】
図1は本発明のリーク検査装置を使用した、例えば液状食品を自動的に充填する充填包装機1の構成図であり、充填包装機1は、スパウト3付きの容器2に液状食品を充填し、キャップ4を被せて密封するものである。図において符号5は間欠回転する回転テーブルで、この回転テーブル5には、複数個のスパウト保持部材6が円周方向に所定の間隔で取り付けられている。これらは公知であるので、詳細な説明は省略する。
【0021】
本実施の形態においては、回転テーブル5上に記載された数字は作業工程の順番を示しており、工程1ではスパウト3の取付けられた容器2が供給され、公知のようにスパウト3をスパウト保持部材6で保持することにより、容器2が保持される。
【0022】
工程2及び3は予備であり、本実施の形態ではこれらの工程では何等の作業もされない。工程4に容器2が移動すると、この工程4にはノズル7が設けられ、そのノズルに液供給装置8と、脱気及びヘリウム供給装置9とが繋がれている。このノズル7としては、例えば特開2000−211692号に開示されているようなノズルを使用することができ、このノズル7は、液供給装置8と脱気及びヘリウム供給装置9への連通が切換えられるようになっている。脱気及びヘリウム供給装置9は、真空源9aとヘリウム供給源9bとを備え、ノズル7への連通は電磁弁9cにより切換えられる。35は制御装置である。
【0023】
先ずノズル7の先端がスパウト3の口部に当接すると、ノズル7は脱気及びヘリウム供給装置9の真空源9aに連通され、容器2内は脱気される。次いでノズル7は液供給装置8に連通され、充填物としての液が充填される。所定量の液が充填されると再度ノズル7は脱気及びヘリウム供給装置9に連通される。ただしこの場合には電磁弁9cにより連通が切換えられてヘリウム供給源9bに連通され、所定量のヘリウムが封入される。このヘリウムは後述の検査工程8で検知する検査用ガスである。但し検査用ガスとしてはヘリウムに限定されるものではない。
【0024】
工程5でスパウト3の口部の洗浄が行なわれ、工程6でスパウト3の口部をエアーブローして乾燥させる。そして工程7でキャップ4が供給されてスパウト3に被せられ、締められる。即ち密閉される。工程8で後述するリーク検査装置21を用いてリーク検査が行なわれ、工程9で容器2がスパウト保持部材6から外され、コンベア10上に排出される。不良品は、第2コンベア11が傾いて排出ラインから取除かれるようになっており、良品は第3コンベア12に引渡される。
【0025】
なお、本実施の形態で使用するようなスパウト3付きの包装容器2の場合、キャップ4を取付け締めつける前に、スパウト3の先端口部に薄いプラスチックシートで作られた所謂インナーシールが貼付され、これによりスパウト3の口部をシールし、その後にキャップ4を取付ける方法が採用される事がある。この場合はこのインナーシールによるシール性能が問題となるので、インナーシールを貼付する工程の次にリーク検査工程を設け、その後にキャップ取付け工程を設ける。
【0026】
図2はリーク検査装置21の構成図である。なお、リーク検査を行なう工程8にはプレス装置13も設けられ、そのエアシリンダ14を作動させてプレス板15a、bで容器2を両側から押圧し、密封が不良の場合にはリークを助長して、リークの検査を容易にしている。
【0027】
リーク検査装置21は、後述するようにキャップ4の上側からキャップ4とスパウト3との締め部即ち密閉部を覆うように被せられるフード22を備えている。このフード22は、機台に立設されてカムにて昇降する、図示しない昇降軸に固定されて、上下動するようになっている。
【0028】
このフード22には、第1と第2の窒素ガス供給ライン23、24が繋がれている。それらのライン23、24は窒素ガス供給源に繋がれている。第1のライン23は、その途中の部分が、それぞれ低圧用レギュレータ26と高圧用レギュレータ27とを備えた並列の2つの分岐ライン23a、bに分かれており、電磁弁29により切換えて窒素を低圧あるいは高圧状態で供給する。第2のライン24には低圧用レギュレータ28が設けられている。窒素ガス供給源25からフード22へ供給される窒素ガスは、後述するようにフード22内を清掃即ちパージし、また容器2からリークしたヘリウムガスを随伴してヘリウム検知器34へ送込む清掃用ガスとして使用される。
【0029】
符号73は電磁弁31を介してはコンプレッサ30に繋がれた、後述するフード22の内筒を昇降させるエアシリンダである。また、符号34は、真空ポンプを内蔵したヘリウム検知器である。この検知器34は公知の検知器を使用できる。符号35は制御装置である。
【0030】
次に図3を参照して、フード22の構成について説明する。本実施の形態では、このフード22は二重構造になっており、外筒41と内筒61を備えている。
【0031】
外筒41は、円筒状の側壁42と底壁43とを備え、図3における上側が開いた筒であり、その内部には、2段の、即ち第1の肩部44と第2の肩部45が形成され、上側から内径の大きい第1筒部46と内径の小さい第2筒部47とが同心状に形成されている。そしてその底壁43の中心部には第2筒部47の内径より小さい径の貫通孔48が形成されている。この貫通孔48は、上側の径の小さい小径部49と下側の径の大きい大径部50とで構成されている。この大径部50の内径及び高さは、スパウト3の一番上側のフランジ3aの外径及び高さに対応した寸法となっている。
【0032】
側壁42の一方側において、第1筒部46の部分で上下に隔たった位置で内部の孔に通じる第1貫通孔51と第2貫通孔52が形成されている。そして第1貫通孔51に対応した内周面に上下方向所定の範囲で伸びる溝53が形成されている。これらの第1、第2貫通孔51、52はそれぞれ前述の第1、第2窒素ガス供給ライン23、24に繋がれて供給通路を画成している。一方、第2貫通孔52と高さ方向は同じで径方向反対側の位置に、第3の貫通孔54が側壁42に形成されている。第3の貫通孔54は前述のヘリウム検知器34に繋がれて検査通路を画成している。
【0033】
なお、この外筒41は、その上端部において取付け部材55、56を介して外筒固定部材57に固定されている。この外筒固定部材57は前述の通り、機台に立設されてカムにて昇降する、図示しない昇降軸に固定されて、上下動するようになっている。
【0034】
符号61は、外筒41の第1筒部46に気密状態で摺動自在に嵌り、その下端を第1肩部44により受止められている内筒である。内筒61は上下に貫通した孔62を備えているが、その内周部には高さ方向途中の位置で肩部63が形成され、上側が内径の小さい第1筒部64、下側が内径の大きい第2筒部65となっている。
【0035】
第1筒部64には、前述の外筒41の第1筒部46内周部の溝53に対応した位置に第1貫通孔66が形成され、内周部には円周方向で第1貫通孔66に対応した位置で高さ方向所定の長さで伸びる溝67が形成されている。したがって、図示の状態で外筒41の第1貫通孔51は内筒61の溝67に連通している。
【0036】
第2筒部65の第1筒部64に近い位置で、径方向対向して貫通した縦長の長孔68、69が形成されている。第2筒部65の外周側には、図3の状態で高さ方向で前述の外筒41の第2及び第3の貫通孔52、54に対応した位置で円周方向に伸びる円周溝70が連通通路として形成されている。即ち、外筒41の第2、第3の貫通孔52、54はこの円周溝70を介して連通している。
【0037】
内筒61の第2筒部65には、さらに、前述の円周溝70より下側の位置で、円周方向では前述の外筒41の第2、第3貫通孔52、54にそれぞれ対応した位置に、第2、第3の貫通孔71、72が形成されている。これらは、内筒61が上へ移動されると、それぞれ外筒41の第2、第3貫通孔52、54に連通し、供給通路と検査通路の一部を画成する。符号73は、前述の外筒固定部材57に取付けられ、ロッド74により内筒61を上下動するエアシリンダである。
【0038】
符号75は内筒61内に収受されたガイド筒である。その外径は内筒61の第2筒部65の内径に対応し、内径は第1筒部64の内径より若干小さい。そしてその長さは、第2筒部65の長さに対応している。従って、その上下端部が内筒61の肩部63と外筒41の第1肩部44に載っている。そして、このガイド筒75は、外筒41の側壁42の第1筒部46に対応する部分に径方向に伸びて取り付けられ、前述の内筒61の長孔68、69を貫通して伸びる固定ピン76、77により外筒41に対して固定されている。
【0039】
ガイド筒75には、一端が、円周方向で外筒41の第2及び第3貫通孔52、54従って内筒61の第2及び第3貫通孔71、72に対応する位置で、そして内筒61の第2、第3貫通孔71、72より上の位置で、ガイド筒75の外周面に開口し、他端が、ガイド筒75の下端面において、外筒41の第2筒部47の内径より内側の位置で開口している、図示のごとくL型の通路78、79が設けられている。通路78、79は内筒61が上に移動されると、それぞれ内筒61の第2、第3貫通孔71、72に連通し、供給通路、検査通路の一部分を画成する。
【0040】
符号83は摺動軸であり、上側の大径部84が内筒61の第1筒部64内に、下側の小径部85がガイド筒75の孔80に嵌り、その間の肩部86がガイド筒75の上端面により受止められている。符号90は摺動軸83を下方へ付勢するバネである。小径部85の先端は外筒41の底壁43の貫通孔48の小径部49に嵌っている。そしてその先端には径が小さくて短い突起87が形成されている。従って、摺動軸83の下端部近くにおいて、外筒41の第2筒部47の内周及び底壁43の内側面及びガイド筒75の下端面により円環状の空所89が画成されている。
【0041】
摺動軸83には、一端がその外周面において、内筒61の溝67に対応する位置で開口し、その開口から軸の中心まで径方向に伸び、そこで下方へ曲がって伸び、所定の位置で二股に分岐してさらに下方へ伸び、他端が突起87の両側で摺動軸83の下面に開口している通路88が形成されている。従って、図示の状態では、外筒41の第1貫通孔51がこの通路88を介して摺動軸83の下面開口に通じている。
【0042】
図3に示す状態はキャップ4が取付け締められた容器2がリーク検査装置21のフード22の下方へ移動され、待機している状態である。この時、窒素ガス供給源25からは、第1供給ライン23の分岐ライン23aを通って低圧の窒素ガスが供給され、前述の説明から判る通り摺動軸83の通路88内へ導かれ、その下端面の開口から噴射され、フード22の下方の領域をパージし、前述の空所89内へ外部の空気が進入するのを防止している。
【0043】
他方この待機状態においては第2供給ライン24からは低圧の窒素ガスが外筒41の第2貫通孔52に送込まれ、その第3貫通孔54を通ってヘリウム検知器34に送られ、この検査通路をパージしている。
【0044】
図4は、図3の状態から、前述のとおり図示しない昇降軸がカムの作用により下方へ移動し、フード22を下方へ所定の距離だけ移動させた状態を示している。即ち、フード22全体が下方へ移動し、キャップ4が摺動軸83の下方への移動を阻止しながらガイド筒75の孔80内へ入り、スパウト保持部材6の上面が外筒41の下端面に当接し、スパウト3とキャップ4との密閉部が前述の空所89内へ入り込んだ状態である。
【0045】
この検査準備状態では外筒41、内筒61、ガイド筒75の各貫通孔の間の連通状態は、図3のときと変わっておらず、空所89内及び検査通路のパージが継続されている。但し、図3から図4の状態へ移動する間の所定のタイミングで、窒素ガス供給側の電磁弁29(図2)が切換えられ、摺動軸83の通路88へは高圧の窒素ガスが送られ、その下端面の開口から噴射される。これは、キャップ4が摺動軸83の下方への移動を阻止しながら空所89内へ入る際に、汚染空気が空所89内へ入り込むのを防止するために、キャップ4とスパウト3の周囲を充分にパージするためである。またこの状態において、外筒41の下端面に設けられた突起41aが、スパウト保持部材6の先端の開いた開口部分6aに嵌り、この開口部分6aを埋めるようになっている(図2参照)。なお、この状態において外筒41の下端面とスパウト保持部材6の上面との間は完全な密封状態とはならない。
【0046】
次に図4の状態から図5の検査状態へ移動する。即ち、内筒61がエアシリンダ73が作動することにより上側へ所定の距離だけ移動される。この状態において第2窒素ガス供給ライン24からの外筒41の第2貫通穴52に送込まれる窒素ガスは、内筒61の第2貫通孔71、ガイド筒75のL型通路78を通って空所89内へ入り、そこから反対側のL型通路79、貫通孔73、54を通ってヘリウム検知器34へ送込まれる。従って容器2からヘリウムの漏れがあれば、この窒素ガスと共に検知器34に送りこまれ、検知器34によってそれが検知されることとなる。検知器34から信号が制御装置35に送られ、ここで漏れの有無が判断される。なお、この検査に先立ち摺動軸83の通路88に送込まれる窒素ガスは低圧に切換えられる。しかし、この場合においても、第1及び第2窒素ガス供給ライン23、24から送られる窒素ガスの総量は、ヘリウム検知器34に吸引される量より多く、空所89内を常に陽圧状態とし、外筒41の下端面とスパウト保持部材6の上面との間の隙間などを介して僅かに空所89内のガスを外へ排出し、結果的に空所89をパージし、外の空気が空所89内へ進入するのを防止している。
【0047】
このようにして検査が終了すると、エアシリンダ73が作動して内筒61を先と逆方向即ち下方へ移動させ、図6の検査終了状態とする。この状態における窒素ガスの流れる経路は、図4の検査準備状態と同じとなる。この後、図3の待機状態へ戻ることとなる。
【0048】
なお、上述の説明では清掃ガスとして窒素ガスを使用するものとしたが、清掃ガスはこれに限られない。また、使用するヘリウム検知器は、使用する清掃ガスに応じて基準を設定可能であるので、清掃ガス中に、ヘリウムガスが含まれていても良い。すなわち、検知可能で検査用ガスと異なるガスを含んでいるものであればよく、そのなかに含まれるヘリウムガスの濃度が安定的であるならば、その値に併せて基準値を設定し、それに基づいて漏れを判断すれば良い。さらに、空気の使用も可能である。すなわち、この検査が行なわれる場所以外から導かれた正常な空気、すなわち、この検査に使用するヘリウムに汚染されていない空気ならば使用可能である。空気は微量のヘリウムを含んでいるが、この場合、その微量の範囲で多少濃度に変動があっても差し支えない。すなわち、正常な空気中に含まれるヘリウムは微量であり、限られたスペースである前述の空所89内へ容器からヘリウムが漏れ出ると、空所内のヘリウムの量はその割合から言えば顕著に増大することとなるからである。
【0049】
また、上記実施の形態ではフード22全体を上下動させたが、これを固定して配置し、スパウト付き容器2を上下動させても良い。
【0050】
次に図7を用いて第2の実施の形態に係るフード101について説明する。このフード101は単一の部材からなり、その中央部下面側から、容器2のキャップ4及びスパウト3の一部分を収受可能な検査用空所102が設けられている。そしてこの空所102へ、図示の如くL字形の部分103aと二股状の部分103bとが繋がれて形成された第1流路103が設けられ、その一端が空所102に開口し、他端が外周に開口して窒素ガス供給源104に繋がれ、パージ通路105を形成している。一方、一端が空所102に他端が外周に開口している第2の流路106が図示のごとく形成され、それがヘリウム検知器107に繋がれ、検査通路108を形成している。符号109はフードを上下動するエアシリンダである。
【0051】
図はキャップ4が空所102内へ収受された検査中の状態を示しているが、検査が行なわれていない時にも窒素ガスは常時供給されており、フード101内をパージしている。また、そのときに検知器107の吸引器が働いて窒素ガスを検査通路108内へ引き込み、この通路のパージも行なっている。なお、この実施の形態でも窒素ガス供給源104からの供給量は検査通路108に導かれる量より多く、検査中においても空所102をパージしている。
【0052】
図8は第3の実施の形態を示す図であるが、この実施の形態では、フードそのものは第2の実施の形態で使用したフード101と同じであるのでその説明は省略する。この実施の形態が第2の実施の形態と異なるのは、パージ通路105と検査通路108との間に、電磁弁111を備えた、検査通路108をパージするための専用パージ通路110を設けた点である。これにより、非検査時に検査通路108を積極的にパージするようにしたものである。
【0053】
図9は第4の実施の形態を示す。この実施の形態では、第2の実施の形態の構成において、パージ通路105を途中で第1及び第2の分岐通路105a、105bに分岐し、第1分岐通路105aには高圧レギュレータ112と電磁弁113を、第2分岐通路105bには低圧レギュレータ114を設け、専用パージ通路110には低圧のガスを、空所102へのパージ通路には、高圧ガスと低圧ガスとを切換えて供給できるようにしたものである。
【0054】
図10は第5の実施の形態を示す図である。この実施の形態でのフード121は、第1の実施の形態の場合と同じように図示しない昇降軸に取付けられた外筒取付け部材123に取付けられた外筒122と、その外筒122の中に上下に摺動可能に収受され、外筒取付け部材123に取付けられたエアシリンダ125により上下動させられる摺動部材124とを備えている。
【0055】
外筒122には、第1の実施の形態と同様に、第1貫通孔126、第2貫通孔127、内周側に形成された溝128、第3貫通孔129が図示のように形成されている。一方摺動部材124には、第1の実施の形態で摺動軸83に形成されていたL字型部分と二股部分とからなる通路88と同じ構成の通路130と、第1の実施の形態では内筒61に形成されていた円周溝70と同じ構成の円周溝131と、第1の実施の形態ではガイド筒75に形成されていたL字型通路78、79と同じ構成のL字型通路132、133が図示のように形成されている。
【0056】
符号134は窒素ガス供給源であり、第1及び第2貫通孔126、127に繋がれ、途中に図示の通り低圧レギュレータ135、高圧レギュレータ136と電磁弁138、低圧レギュレータ137が配置されている。これは第1の実施の形態と同様である。符号139はヘリウム検知器であり、第3貫通孔133に接続されている。これも第1の実施の形態と同じである。
【0057】
図示の状態はキャップ4が外筒122内に画成された空所140に収受されて準備状態である。第1窒素ガス供給通路141は空所140内に連通してパージしている。一方第2窒素ガス供給通路142はヘリウム検知器139に通じて検査通路143をパージしている。この状態から摺動部材124が所定の距離だけ上へ移動させられると検査状態となり、第2窒素ガス供給通路142は空所140へ、空所140は検査通路143へ連通し、空所140内のガスは検知器139に送られ、漏れがある場合は検知器139により検知される。
【0058】
【発明の効果】
上記説明から明らかなとおり、本発明では検査用ガスが封入され密閉された容器の少なくとも密閉部をフードで覆い、検査用ガスとは異なる種類のガスを含んだ清掃用ガスをフード部材内へ供給する清掃ガス供給装置を設けたので、少なくとも検査開始前の段階において密閉部を収受したフード内をパージすることができるので、検査時においてはフード内から周囲の検査用ガスにより汚染された空気がパージされているので、精度の高いリーク検査を行なうことができる。また、フードを容器に被せる検査を行う構成としたので、連続的な検査が行なえ、自動包装機など使用するのにきわめて好都合である。
そして、そのフード部材は、外筒と、該外筒内部に摺動自在に配置された摺動部材を備え、この外筒と摺動部材とは、摺動部材が摺動することにより清掃用ガスの検査用ガス検知器への供給を許容し、或いは遮断する開閉弁を構成しているので、非検査時において検査通路を清掃ガスで確実且つ安定的に清掃することができるので、検査精度の一層の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリーク検査装置を使用した充填包装機の構成図である。
【図2】第1の実施の形態に係るリーク検査装置の構成を示す構成図である。
【図3】フードの構成を示す構成図であり、待機状態を示す。
【図4】検査準備状態を示す図である。
【図5】検査状態を示す図である。
【図6】検査終了状態を示す図である。
【図7】第2の実施の形態を示す図である。
【図8】第3の実施の形態を示す図である。
【図9】第4の実施の形態を示す図である。
【図10】第5の実施の形態を示す図である。
【符号の説明】
1 充填包装機
2 容器
3 スパウト
4 キャップ
6 スパウト保持部材
7 ノズル
8 液供給装置
9 脱気及びヘリウム供給装置
21 リーク検査装置
22 フード
23 第1窒素ガス供給ライン
24 第2窒素ガス供給ライン
25 窒素ガス供給源
34 ヘリウム検知器
41 外筒
61 内筒
75 ガイド筒
83 摺動軸

Claims (8)

  1. 被包装物及び検査用ガスが充填され、密閉部において密閉された包装容器の密閉状態を、前記密閉部からの前記検査用ガスの漏れ量を測定して検査を行なう、密閉包装容器のリーク検査装置において、少なくとも前記容器の密閉部を覆うフード部材と、前記フード部材に接続された検査用ガス検知器と、前記フード部材に接続され、前記検査用ガスとは異なる種類のガスを含んだ清掃用ガスを前記フード部材内へ供給する清掃ガス供給装置と、前記検査用ガス検知器からの信号に基づいて前記容器の密閉状態の良否を判定する判定装置とを備え、前記フード部材は、外筒と、該外筒内部に摺動自在に配置された摺動部材を備え、前記外筒と前記摺動部材とは、前記摺動部材が摺動することにより前記清掃用ガスの前記検査用ガス検知器への供給を許容し、或いは遮断する開閉弁を構成していることを特徴とする、密閉包装容器のリーク検査装置。
  2. 請求項1記載の密閉包装容器のリーク検査装置において、前記フード部材は前記摺動部材を摺動させる駆動手段をさらに備えていることを特徴とする、密閉包装容器のリーク検査装置。
  3. 請求項1又は2記載の密閉包装容器のリーク検査装置において、前記フード部材は、前記摺動部材の内部に位置するように固定して配置された、前記摺動部材をガイドするガイド部材を備え、前記容器の密閉部は前記ガイド部材内に収受されることを特徴とする、密閉包装容器のリーク検査装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1に記載の密閉包装容器のリーク検査装置において、清掃用ガスの供給手段から前記フード部材内へ供給される清掃用ガスの供給圧を、少なくとも高低2段に切換える圧力切換え手段をさらに備えていることを特徴とする、密閉包装容器のリーク検査装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1に記載の密閉包装容器のリーク検査装置において、前記容器の密閉部のみを前記フード部材で覆うことを特徴とする、密閉包装容器のリーク検査装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1に記載の密閉包装容器のリーク検査装置において、前記検査用ガスはヘリウムガスであることを特徴とする、密閉包装容器のリーク検査装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1に記載の密閉包装容器のリーク検査装置において、前記清掃用ガスは窒素ガスであることを特徴とする、密閉包装容器のリーク検査装置。
  8. スパウト付き包装容器へ充填物を充填する充填包装機において、包装容器内を脱気し、液状物を充填し、検査用ガスを充填する液状物充填ノズルと、充填物が充填された包装容器のスパウトの口部を閉鎖部材で密閉する口部密閉装置と、請求項1乃至7のいずれか1に記載の密閉包装容器のリーク検査装置を備えたことを特徴とする、充填包装機。
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