JP4087963B2 - 管路の分岐部の補修方法及び補修装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス導管、水道管、下水道管、電力線や通信線などの敷設管路などの、主として地中に埋設された管路において、その管路の本管から分岐管が分岐する分岐部をその内側から補修するための、補修の方法、装置及び補修材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から管路を補修するために、管路の内面に内張り材を貼付けて内張りすることが行われている。
【0003】
しかしながら特に末端に近い管路においては、その管路の途中で分岐していることが多く、その管路を内張り材で内張りすると分岐部が閉塞されて、分岐管と本管との接続が失われるので、分岐を有する管路においては、分岐部を含めてその本管に内張り材を張付けて内張りした後、分岐部の内張り材に穿孔し、分岐管を本管に通ぜしめることが行われている。
【0004】
しかしながら特に下水道管などにおいては、分岐部において損傷が生じることが多く、その損傷部から地下水が浸入して下水に混入したり、また汚水が損傷部から漏出して地下水を汚染するのを避けることができない。
【0005】
そこで本願の出願人が先になした出願に係る特開平6−15738号公報には、筒状基部と筒状枝部とよりなる略T字状の補修材で、管路の分岐部における本管から分岐管にかけての部分を補修する方法が示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら管路の分岐部の構造においては、管路の本管に分岐管を結合するためのソケットが取り付けられており、そのソケットに分岐管を結合して分岐を形成する構造のものがある。
【0007】
このような構造においては、ソケットと分岐管との結合部は本管から分岐内にかなり侵入した位置に形成されることとなり、かかる位置からの地下水の侵入が生じるのであるが、前記方法では分岐管に深く侵入した位置まで補修することができず、前述のような構造の管路に対しては適用できない。
【0008】
本発明はかかる事情に鑑みなされたものであって、管路の分岐部を、分岐管の相当奥の位置まで補修して、地下水の浸入や汚水の漏出を防止するための方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決する手段】
而して本発明の管路の分岐部の補修方法は、管路の本管から分岐管が分岐した分岐部を補修する方法であって、前記管路の本管に適合する筒状基部の一部に前記管路の分岐管に適合する筒状枝部が分岐した略T字状の補修材の内側に、当該補修材の前記筒状基部及び筒状枝部にそれぞれ適合する基部及び枝部を有するバッグを配し、前記補修材の筒状枝部及びバッグの枝部を外側が内側となるように裏返してバッグの基部内において巻回した状態で収容し、補修材の筒状基部及びバッグの基部の径を縮小させた状態で、当該補修材及びその補修材内に配されたバッグを管路の本管内における前記分岐部に配置し、前記バッグ内に圧力流体を送入して当該バッグの基部を膨脹させて、前記補修材の筒状基部を前記管路の本管の内面に圧接せしめ、次いで前記バッグの枝部及び補修材の筒状枝部をその巻回状態から繰り出し、繰り出された前記補修材の筒状枝部及びバッグの枝部を前記流体圧力により内側が外側となるように反転させつつ管路の分岐管内に挿入し、補修材の筒状枝部を管路の分岐管の内面に圧接せしめ、然る後前記補修材を硬化せしめることを特徴とするものである。
【0010】
この発明においては、補修材の筒状枝部及びバッグの枝部を流体圧力により反転させて、管路の分岐管内に挿入するに当っては、前記補修材及びバッグを管路本管内における分岐部に配置した後、補修材の筒状基部における筒状枝部との接続部を管路の本管内面における分岐部に一致せしめると共に、当該筒状基部における筒状枝部との接続部周辺を、管路の本管内面における分岐部周辺に密着せしめ、然る後にバッグ内に圧力流体を送入することが好ましい。
【0011】
また前記補修材を硬化せしめる手段として、前記バッグの基部内に配置された紫外線ランプから照射される紫外線により、前記補修材を硬化せしめることが好ましい。また前記バッグにおける前記補修材と重ならない位置に、紫外線反射部を設けることが好ましい。
【0012】
本発明の管路の分岐部の補修装置は、前端部及び後端部にバッグの基部の端末部を環状に固定する端壁を有し、当該端壁間に回転シャフトを軸支すると共に、当該回転シャフトにバッグの枝部先端部を結合する結合部を形成し、バッグを取り付けた状態における端壁間の内部空間に圧力流体を送入する圧力流体送入口を設けた本体を有することを特徴とするものである。
【0013】
この補修装置においては、前記本体の外周部に、管路の分岐管の内側に遊嵌し得る短筒を、径方向に移動可能に設けることが好ましい。またこの補修装置において、管路の本管内を移動する搬送装置に前記本体を取り付け、当該本体を搬送装置に対して周方向に回動可能に設けることが好ましい。
【0014】
またこの補修装置においては、前記端壁間に、補修材を硬化せしめる手段としての紫外線ランプを設けることが好ましく、またこの場合においては、前記バッグの基部の両端部若しくは枝部の先端部又はその両者に、紫外線反射部を設けることが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を、図面に従って説明する。図1乃至図7は本発明の補修装置を示すものであって、1は当該補修装置の本体である。
【0017】
当該本体1において、2及び3は前端部及び後端部に設けられた端壁部材であって、当該端壁部材2,3間には回転シャフト4が回転自在に架設されており、当該回転シャフト4は前端部の端壁部材2内においてギア5の中心に固定され、当該ギア5は小ギア6を介して、モーター7により回転駆動されるようになっている。また前記回転シャフト4の中央部には、結合部としての止め部材9が取り付けられている。
【0018】
後端部の端壁部材3には送気管10が貫通しており、その送気管10の外端は装置外に設けられたコンプレッサー(図示せず)に接続されており、また内端には端壁部材3の内側面に圧力流体送入口11が開口している。
【0019】
端壁部材2,3の内側面の上部には、それぞれエアーシリンダ12が取り付けられている。当該エアーシリンダ12のピストンロッド13の先端には、後述する管路の本管Aの内面形状に適合した円弧状の支持面を有するアウトリガ14が取り付けられており、その両アウトリガ14は二本のロッド15で一体に結合されている。
【0020】
またそのロッド15間は、前記アウトリガ14と同様の円弧状に彎曲した連結ロッド16により適宜の間隔で連結されており、本体1の中央部におけるロッド15及び連結ロッド16には、前記アウトリガ14及び連結ロッド16と同様の円弧状に彎曲した上端縁を有するリング17が取り付けられている。
【0021】
そのリング17は後述する管路の分岐管Bの内径より僅かに小径であって、その上端縁は、前記アウトリガ14及び連結ロッド16の上面より若干上方に突出している。
【0022】
そして前記エアーシリンダ12を圧縮空気で作動させることにより、アウトリガ14、ロッド15、連結ロッド16及びリング17を一体として、本体1の径方向すなわち図面において上下方向に移動可能となっている。
【0023】
18は紫外線ランプであって、リング17の近傍の下方に、この例においては二本が本体1の中央よりやゝ前方寄りとやゝ後方寄りに、本体1の中心軸に対して平行に設けられている。19は紫外線ランプ18をその両端で支持する支持部材であって、ばね手段20によって紫外線ランプ18をその両端から支持部材19で挟持することにより、紫外線ランプ18を端壁部材2,3に対して支持するようになっている。
【0024】
紫外線ランプ18の外側には、全面に多数の小孔31を穿設した断面半円形状の反射板32が設けられており、当該反射板32は本体1の中心軸の方向に向かって開いている。
【0025】
21,22は、本体1の前部及び後部に設けられた搬送装置である。当該搬送装置21,22は、円盤状の支持部材23の外周部に、転輪24を取り付けた揺動部材25が三組、支持部材23の周方向に等間隔で、その基部において回動自在に軸支されている。
【0026】
各揺動部材25は、ばね手段26により外方に向かって付勢されており、管路の本管A内において転輪24が本管Aの内面に圧接されることにより、搬送装置21,22が本管Aの中心部に支持されると共に、転輪24により本管A内を移動し得るようになっている。
【0027】
而してこの搬送装置21,22はその中心において、前記本体1の両端に取り付けられた軸27に対して回転自在に軸支されており、搬送装置21,22により本体1が支持され、本管Aに沿って移動するようになっている。
【0028】
そして後部の搬送装置22には内歯歯車28が形成されており、本体1の後端部の端壁部材3内に設けられたモーター29により駆動される小ギア30が前記内歯歯車28と噛合し、モーター29を駆動することにより内歯歯車28及び小ギア30の作用で、本体1を搬送装置21,22に対して軸27を回転軸として回転させるようになっている。
【0029】
また33は前記前端部の端壁部材2を貫通した通気管33であって、その内側端には流量調節弁34が設けられている。また前部の軸27の先端にはアイボルト35が結合されて前方からワイヤーなどで牽引するようになっており、後部の軸27には装置を作動させる空気配管や電源ケーブルが挿通され、先端のコネクター(図示せず)に結合され、後方から電力や圧縮空気を供給するようになっている。
【0030】
図7において、36はバッグであり、37は当該バッグ36の外側に嵌合された補修材37である。このバッグ36及び補修材37の詳細は、図8に示されている。
【0031】
前記補修材37は、管路の本管Aに適合する筒状基部38と、当該筒状基部38の一部から分岐して管路の分岐管Bに適合する筒状枝部39とよりなり、略T字状をなしている。
【0032】
当該補修材37は、適宜の合成繊維の織布、不織布又はこれらを適宜組み合わせた素材よりなり、必要に応じてガラス繊維やアラミド繊維などの高強度繊維を使用するのが好ましい。そしてこれらの織布、不織布等に、紫外線硬化性の樹脂液が含浸されている。なおこの樹脂液は、酸化マグネシウムなどの増粘剤を混合して増粘することが好ましい。
【0033】
補修材37の形状は、前記織布、不織布等を筒状に形成し、それを縫製、ニードルパンチング、溶着などの手段により、T字状に一体化する。そしてその補修材37における、筒状基部38の両端部及び筒状枝部39の先端部には、その外周に、水膨脹性ゴムよりなるリング状の止水材40が嵌合されている。
【0034】
前記バッグ36は、柔軟なプラスチックフィルム又はこれを織布で補強した素材よりなり、補修材37と同様の基部41と枝部42とよりなる略T字状をなしており、その基部41は補修材37の筒状基部38に、枝部42は補修材37の筒状枝部39に、それぞれ適合している。
【0035】
そしてそのバッグ36の枝部42の先端部43は閉塞されており、当該先端部43には牽引紐44が止着されており、当該牽引紐44は枝部42内を通って基部41内に垂下している。
【0036】
またバッグ36の枝部42における補修材37の筒状枝部39から突出した部分には、紫外線反射部45が形成されている。当該紫外線反射部45は、枝部42の内面にアルミニウムなどの箔を貼着したり、アルミニウムの蒸着や塗装などにより形成することができる。また紫外線反射部45はバッグ36の基部41の両端部に形成することもでき、また基部41と枝部42との両者に紫外線反射部45を形成することもできる。
【0037】
【作用】
次に前記装置を使用して、本発明の方法により管路の分岐部を補修する工程について説明する。図7は、本発明の装置にバッグ36及び補修材37を取り付け、その装置を管路に分岐部に配置した状態が示されている。
【0038】
バッグ36は、その両端が装置本体1の端壁部材2及び端壁部材3の外周に被せられ、その外側から締め付けリング46で締め付けられて、本体1に対して取り付けられている。このときバッグ36の枝部42及び補修材37の筒状枝部39を、リング17の位置に一致せしめる。
【0039】
そしてそのバッグ36における牽引紐44が、回転シャフト4に形成された止め部材9に止着し、前記モーター7を駆動して小ギア6及びギア5を介して回転シャフト4を回転させることにより、当該回転シャフト4に牽引紐44を巻回してバッグ36の枝部42を内方に牽引し、枝部42及びその外側に嵌合された補修材37の筒状枝部39を、外側が内側となるように裏返しながら、前記リング17を通して内方に引き込み、回転シャフト4に巻回する。
【0040】
またこの状態で圧力流体送入口11からバッグ36内の空気を抜いて減圧し、バッグ36の基部41及び補修材37の筒状枝部39を径方向に縮小させて、本体1の周囲に密着させる。
【0041】
この状態で装置は、アイボルト35に接続された適宜の牽引手段により、管路の本管Aを通して牽引され、転輪25が転動することにより本管A内面に沿って移動し、分岐部に位置せしめられる。
【0042】
またその分岐部において、モーター29を駆動して小ギア30及び内歯歯車28を介して、搬送装置22に対して本体1を回動させ、リング17を管路の分岐部に対向させる。
【0043】
本体1内における装置の位置及び角度は、本管A内に装置と共に引き込まれたテレビカメラ(図示せず)や、分岐管Bから挿入されたテレビカメラ(図示せず)により撮影し、管路外においてモニターで確認しつつ、前方からの牽引及び本体1の回動により、リング17を正確に分岐部に対向させる。
【0044】
図7において管路は、本管Aの分岐部の管壁に透孔を穿設し、当該透孔にソケットCが結合され、そのソケットに分岐管Bを螺合することにより、分岐部が形成されている。
【0045】
而して装置のリング17を分岐部に正確に対向せしめたならば、バッグ36内の減圧を停止し、先ずエアーシリンダ12を作動させてアウトリガ14を上動させ、それと共にロッド15、連結ロッド16及びリング17を、一体として上動させる。
【0046】
これにより図9に示すように、バッグ36の上部をアウトリガ14と本管A内面との間に挟持すると共に、リング17の上端部が分岐部に嵌入し、バッグ36の枝部42及び補修材37の筒状枝部39の一部をソケットC内に押し込み、そこに折り返し部47が形成される。
【0047】
次いで、圧力流体送入口11からバッグ36内に圧縮空気などの圧力流体を挿入すると、先ずバッグ36の基部41が膨脹して補修材37の筒状基部38を押し拡げ、本管Aの内面に圧接せしめる。このとき筒状基部38の両端部外周に嵌合されていた止水材40は、当該筒状基部38と本管Aの内面との間に挟圧される。
【0048】
この状態でモーター7を駆動して、小ギア6及びギア5を介して回転シャフト4を先と逆方向に回転させると、当該回転シャフト4に巻回されていたバッグ36の枝部42及び補修材37の筒状枝部39が繰り出され、折り返し部47においてバッグ36内の流体圧力によって内側が外側となるように反転しつつ、その折り返し部47はソケットC及び分岐管Bに沿って進行する。
【0049】
そして図10に示すように、反転したバッグ36の枝部42は流体圧力により膨脹し、その外側に位置する補修材37の筒状枝部39を、ソケットC及び分岐管Bの内面に圧接せしめる。
【0050】
さらに反転が進行すると、図11に示すように補修材37の筒状枝部39はその全長に亙って反転し、その内側からバッグ36の枝部42で押圧されて分岐管Bの内面に圧接せしめられると共に、筒状枝部39の先端部外周に嵌合されていた止水材40は、当該筒状枝部39と分岐管Bとの間に挟圧される。またバッグ36の枝部42は、補修材37の筒状枝部39の先端よりさらに先方にまで反転が進行し、当該枝部42の先端に連結されている牽引紐44は、回転シャフト4から繰り出される。
【0051】
ここでバッグ36内の流体圧力を維持しつつ、紫外線ランプ18を点灯し、バッグ36を透過して補修材37に紫外線を照射して、当該補修材37を硬化せしめると共に、筒状基部38及び筒状枝部39をそれぞれ本管A及び分岐管Bに接着する。
【0052】
図面の例においては、紫外線ランプ18に多数の小孔31を穿設した反射板32を設け、当該反射板32が本体1の中心軸の方向に開いた断面半円形をなしているので、紫外線ランプ18から放射された紫外線は、補修材37の筒状基部38全体に均等に照射される。
【0053】
また紫外線ランプ18の位置がリング17の近傍であるので、紫外線の一部は分岐管Bに侵入し、補修材37の筒状枝部39に照射される。またバッグ36の枝部42に紫外線反射部45を形成することにより、当該紫外線反射部45に照射された紫外線は、当該紫外線反射部45で反射して枝部42内に戻り、補修材37の筒状枝部39の硬化に寄与する。
【0054】
なお紫外線ランプ18を点灯することにより当該紫外線ランプ18は発熱し、バッグ36内が高温雰囲気となるが、バッグ36内の空気を前記流量調節弁34で制御しつつ通気管33から徐々に排出することにより、過度の温度上昇を防止することができる。
【0055】
このようにして補修材37が硬化したならば、図12に示すようにエアーシリンダ12を作動させてアウトリガ14を下動させ、これに伴ってロッド15、連結ロッド16及びリング17をも一体として下動させる。
【0056】
然る後、モーター7を作動させて、小ギア6及びギア5を介して回転シャフト4を回転させ、繰り出されていた牽引紐44及びバッグ36の枝部42を回転シャフト4に巻回する。
【0057】
これによりバッグ36の枝部42は、図13に示すように、折り返し部47において外側が内側となるように反転しながら、分岐管Bに接着された補修材37の筒状枝部39から剥がされ、分岐管B内から抜き取られて本管A内に引き出され、回転シャフト4に巻回される。
【0058】
バッグ36の枝部42をその全体に亙って補修材37の筒状枝部39から剥がして反転させたならば、圧力流体送入口11からバッグ36内の空気を吸引して減圧し、図14に示すように基部41を補修材37の筒状基部38から剥がして径を縮小し、アイボルト35に結合された牽引手段により牽引して装置を管路外に引き出し、管路の分岐部の補修を完了する。
【0059】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、バッグ36の枝部42及び補修材37の筒状枝部39を内側に裏返した状態でバッグ36の基部41内に収容しておき、これを流体圧力で外側に裏返しながら管路の分岐部から分岐管B内に侵入せしめ、その流体圧力で筒状枝部39を膨脹させて分岐管Bに圧接して補修するので、前記従来の方法に比べると、管路の分岐部から分岐管Bの奥の方まで、一体の補修材37によって補修することができる。
【0060】
従って図面に示すように、本管AにソケットCを結合し、当該ソケットCに分岐管Bを結合した管路においても、本管AからソケットCを経て分岐管Bに至る部分を全体として一体に補修することができる。
【0061】
またバッグ36の枝部42を牽引紐44を介して回転シャフト4に巻回して収容することにより、当該枝部42をコンパクトに収容でき、装置を小形化することができると共に、紫外線ランプ18から放射された紫外線を遮蔽するものがなく、補修材37全体に照射される。
【0062】
さらに、補修材37及びバッグ36を管路の本管A内における分岐部に配置した後、リング17により補修材37の筒状基部38における筒状枝部37との接続部を管路の本管A内面における分岐部に一致せしめると共に、当該筒状基部38における筒状枝部39との接続部周辺を本管A内面における分岐部周辺に密着せしめ、然る後にバッグ36内に圧力流体を送入することにより、装置と管路との位置関係がずれることがなく、補修材37を管路の分岐部を正確に適合させて適切に補修することができる。
【0063】
またバッグ36における補修材37と重ならない位置に紫外線反射部45を形成することにより、紫外線ランプ18から放射された紫外線が装置外に逃げるのを阻止すると共に、その紫外線を内部に反射し、少ない紫外線量で補修材37を効率よく硬化させることができる。
【0064】
また補修材37における筒状基部38の両端部及び筒状枝部39の先端部の外周に水膨脹性ゴムよりなる止水材40を巻回することにより、当該止水材40が水に触れることにより膨脹し、管路と補修材37との間をシールして、管路内への水の侵入や外部への流体の漏出を阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の装置の一部を断面で示した平面図
【図2】 図1の装置における左側面図
【図3】 図1におけるIII−III断面図
【図4】 図1におけるIV−IV断面図
【図5】 図1におけるV−V断面図
【図6】 図1の装置における右側面図
【図7】 図1の装置を管路の分岐部に配置した状態の中央縦断面図
【図8】 本発明の補修材及びバッグの斜視図
【図9】 本発明の方法において補修材の分岐部を管路の分岐部に適合させた状態の中央縦断面図
【図10】 本発明の方法においてバッグ及び補修材を反転しながら分岐管に挿入する状態の中央縦断面図
【図11】 本発明の方法においてバッグ及び補修材を反転して分岐管に挿入した状態の中央縦断面図
【図12】 本発明の方法において補修材の硬化が完了した後の状態の中央縦断面図
【図13】 本発明の方法においてバッグを反転しながら分岐管から抜き取る状態の中央縦断面図
【図14】 本発明の方法において管路の分岐部の補修が完了した状態の中央縦断面図
【符号の説明】
A 本管
B 分岐管
1 本体
2,3 端壁部材
4 回転シャフト
9 止め部材(結合部)
11 圧力流体送入口
17 リング
18 紫外線ランプ
21,22 搬送装置
36 バッグ
37 補修材
38 筒状基部
39 筒状枝部
40 止水材
41 基部
42 枝部
45 紫外線反射部
47 折り返し部
Claims (9)
- 管路の本管(A)から分岐管(B)が分岐した分岐部を補修する方法であって、前記管路の本管(A)に適合する筒状基部(38)の一部に前記管路の分岐管(B)に適合する筒状枝部(39)が分岐した略T字状の補修材(37)の内側に、当該補修材(37)の前記筒状基部(38)及び筒状枝部(39)にそれぞれ適合する基部(41)及び枝部(42)を有するバッグ(36)を配し、前記補修材(37)の筒状枝部(39)及びバッグ(36)の枝部(42)を外側が内側となるように裏返してバッグ(36)の基部(41)内において巻回した状態で収容し、補修材(37)の筒状基部(38)及びバッグ(36)の基部(41)の径を縮小させた状態で、当該補修材(37)及びその補修材(37)内に配されたバッグ(36)を管路の本管(A)内における前記分岐部に配置し、前記バッグ(36)内に圧力流体を送入して当該バッグ(36)の基部(41)を膨脹させて、前記補修材(37)の筒状基部(38)を前記管路の本管(A)の内面に圧接せしめ、次いで前記バッグ(36)の枝部(42)及び補修材(37)の筒状枝部(39)をその巻回状態から繰り出し、繰り出された前記補修材(37)の筒状枝部(39)及びバッグ(36)の枝部(42)を前記流体圧力により内側が外側となるように反転させつつ管路の分岐管(B)内に挿入し、補修材(37)の筒状枝部(39)を管路の分岐管(B)の内面に圧接せしめ、然る後前記補修材(37)を硬化せしめることを特徴とする、管路の分岐部の補修方法
- 前記補修材(37)及びバッグ(36)を管路本管(A)内における分岐部に配置した後、補修材(37)の筒状基部(38)における筒状枝部(39)との接続部を、管路の本管(A)内面における分岐部に一致せしめると共に、当該筒状基部(38)における筒状枝部(39)との接続部周辺を、管路の本管(A)内面における分岐部周辺に密着せしめ、然る後にバッグ(36)内に圧力流体を送入することを特徴とする、請求項1に記載の管路の分岐部の補修方法
- 前記バッグ(36)の基部(41)内に配置された紫外線ランプ(18)から照射される紫外線により、前記補修材(37)を硬化せしめることを特徴とする、請求項1に記載の管路分岐部の補修方法
- 前記バッグ(36)における前記補修材(37)と重ならない位置に、紫外線反射部(45)を設けたことを特徴とする、請求項3に記載の管路の分岐部の補修方法
- 前端部及び後端部にバッグ(36)の基部(41)の端末部を環状に固定する端壁部材(2,3)を有し、当該端壁部材(2,3)間に回転シャフト(4)を軸支すると共に、当該回転シャフト(4)にバッグ(36)の枝部(42)先端部を結合する結合部(9)を形成し、バッグ(36)を取り付けた状態における端壁部材(2,3)間の内部空間に圧力流体を送入する圧力流体送入口(11)を設けた本体(1)を有することを特徴とする、管路の分岐部の補修装置
- 前記本体(1)の外周部に、管路の分岐管(B)の内側に遊嵌し得るリング(17)を、径方向に移動可能に設けたことを特徴とする、請求項5に記載の管路の分岐部の補修装置
- 管路の本管(A)内を移動する搬送装置(21,22)に前記本体(1)を取り付け、当該本体(1)を前記搬送装置(21,22)に対して周方向に回動可能に設けたことを特徴とする、請求項5に記載の管路の分岐部の補修装置
- 前記端壁部材(2,3)間に紫外線ランプ(18)を設けたことを特徴とする、請求項5に記載の管路の分岐部の補修装置
- 前記バッグ(36)の基部(41)の両端部若しくは枝部(42)の先端部又はその両者に、紫外線反射部(45)を設けたことを特徴とする、請求項5に記載の管路の分岐部の補修装置
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