JP4087686B2 - 船外機用エンジンの回転変動制御システム - Google Patents

船外機用エンジンの回転変動制御システム Download PDF

Info

Publication number
JP4087686B2
JP4087686B2 JP2002337999A JP2002337999A JP4087686B2 JP 4087686 B2 JP4087686 B2 JP 4087686B2 JP 2002337999 A JP2002337999 A JP 2002337999A JP 2002337999 A JP2002337999 A JP 2002337999A JP 4087686 B2 JP4087686 B2 JP 4087686B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
engine
cruising
valve
speed
rotation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002337999A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004169647A (ja
Inventor
吾一 片山
Original Assignee
ヤマハマリン株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ヤマハマリン株式会社 filed Critical ヤマハマリン株式会社
Priority to JP2002337999A priority Critical patent/JP4087686B2/ja
Priority to US10/716,910 priority patent/US7055473B2/en
Priority to CA2450416A priority patent/CA2450416C/en
Publication of JP2004169647A publication Critical patent/JP2004169647A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4087686B2 publication Critical patent/JP4087686B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D13/00Controlling the engine output power by varying inlet or exhaust valve operating characteristics, e.g. timing
    • F02D13/02Controlling the engine output power by varying inlet or exhaust valve operating characteristics, e.g. timing during engine operation
    • F02D13/0203Variable control of intake and exhaust valves
    • F02D13/0215Variable control of intake and exhaust valves changing the valve timing only
    • F02D13/0219Variable control of intake and exhaust valves changing the valve timing only by shifting the phase, i.e. the opening periods of the valves are constant
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D31/00Use of speed-sensing governors to control combustion engines, not otherwise provided for
    • F02D31/001Electric control of rotation speed
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/02Circuit arrangements for generating control signals
    • F02D41/021Introducing corrections for particular conditions exterior to the engine
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/02Circuit arrangements for generating control signals
    • F02D41/14Introducing closed-loop corrections
    • F02D41/1497With detection of the mechanical response of the engine
    • F02D41/1498With detection of the mechanical response of the engine measuring engine roughness
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B2275/00Other engines, components or details, not provided for in other groups of this subclass
    • F02B2275/16Indirect injection
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B61/00Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
    • F02B61/04Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers
    • F02B61/045Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers for marine engines
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/0002Controlling intake air
    • F02D2041/001Controlling intake air for engines with variable valve actuation
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、船外機用エンジンに関し、特に船外機用エンジンにおいて、船舶の運行中、それも特に巡航速度で運行する、いわゆるクルージング中に波浪や風量、風向等の気象条件、水中条件等の外的要因から生じた負荷変動に起因する回転変動を抑制し、船外機用エンジンの安定動作の保持を燃料消費率の悪化を伴うことなく可能にし、かつ操船の簡素化を可能にする回転変動制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
船舶の船尾に搭載される内燃機関、つまり船外機用火花点火型のエンジンは、水中にあるプロペラを駆動して船舶に水中における前進力または後進力を与えるが、特に船舶の前進運転形態では、気象条件、自船の周辺条件を含めた水路条件、運航者の要請等の諸条件に従って、種々のエンジン運転モードが採られる。その一つに例えば、海上又は河川の水路において、エンジンを一定回転状態に維持したまま進行する巡航運転モード、すなわち、クルージング運転がある。
【0003】
このような、クルージング運転においては、運航者又はパイロットは、船舶のスロットルレバーを操作して低速域から高速域に亘る速度域内の所望の船舶速度でエンジン回転数を一定に保持しようとするが、例えば、上述した気象条件、すなわち風向、風量、波浪度合い、波浪の向き等のエンジン性能とは別の外的要因による船舶用エンジン、特に船外機用エンジンへの負荷変動は、一般の陸路運航用の車両用エンジンの場合に比較して大きな影響があり、クルージング運転時でも結局、比較的大きな回転変動が起き易い。また、波の乗り越し時等には波を乗り越えるときにエンジン回転数が低下し、乗り越えた後にエンジン回転数の上昇が起こり、しかもその間にも船舶の姿勢変化等により、多様かつ大きな回転数変動が起きる。
【0004】
このようなクルージング運転時における船外機エンジンの回転変動を抑止すべく、絶えずスロットルレバーを操作することは、運航者(パイロット)にとって極めて煩瑣である。
【0005】
他方、船外機用4サイクルエンジンにおいて、低・中速度域での加速の初期に大きなエンジントルクを得るように、縦方向に配設されたクランク軸と平行に配した吸・排気カム軸をクランク軸によって回転駆動するとともに、少なくとも吸気カム軸に可変バルブタイミング機構(VCT機構と呼称される)を設け、そのVCT機構によって少なくとも吸気バルブの閉弁タイミングを変えるようにした船外機用エンジンにおいて、低・中速度域での加速時に上記VCT機構によって少なくとも吸気バルブの閉弁タイミングを進角させるようにした技術が、特許文献1に開示されている。この特許文献1に記載の周知技術によれば、低・中速域での加速時にVCT機構を用いて少なくとも吸気バルブの閉弁タイミングを進角させることで、低・中速域での加速時においてエンジンシリンダ内への吸気量が増えてエンジントルクを増加させることができ、よって船外機の加速性を高めることが、できるものである。
【0006】
ここで図9(イ)を参照すると、上記VCT機構を用い、クランク軸にベルトプーリ機構等の伝動機構を介して連動回転する吸気カム軸に装着された吸気カムの位相を変位させる制御動作(VCT制御動作)を遂行することにより、吸気バルブの閉弁タイミングを調節変動させる制御を低、中、高速域の船外機エンジンの回転数毎に適用した場合のトルク曲線が示されている。
【0007】
すなわち、横軸を吸気バルブの閉弁タイミングの下死点からの角度変位、縦軸をトルクに取ったこれらの曲線から、旧来の4サイクル火花点火式エンジンの固定バルブタイミング方式に対して、VCT機構によるVCT動作を採り入れた吸気バルブの閉弁タイミングによれば、エンジン回転数に応じてトルクを略最大トルク値付近とする最適な閉弁タイミングを得ることが可能となることが分かる。
【0008】
この結果、図9(ロ)に示すように、VCT機構によるVCT制御動作を伴うエンジンとVCT機構を有さず、VCT動作を伴わないエンジンとの両者のトルク特性は、明らかに前者が、優れたトルク特性を呈することが分かる。
そこで、本発明者は、このようなVCT機構によるVCT制御動作を、船外機用エンジンにおけるクルージング運転中のエンジン回転数保持に適用し得るならば、VCT制御動作を介して外的要因に起因する負荷変動を克服して、運航者によるスロットルレバー操作の煩瑣を解消し、船舶がクルージング運転モードにあるとき、安定したエンジン回転数を保持し得る事を想起したものである。
【0009】
【特許文献1】
特開2001―355466号
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
すなわち、本発明が解決せんとする課題は、船外機用エンジンにおいて、船舶が巡航するクルージング運転中は、運航者の操縦操作を可及的に簡略化させるように、操縦性の向上を図ることにある。更に特定すれば、船外機用エンジンのクルージング運転中に外的要因に起因した負荷変動にも関わらず、該エンジン回転数を安定した回転数状態に維持してクルージング運転を自動的に保持可能な回転変動制御システムを提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、クルージング運転時におけるエンジン回転変動を自動抑制する船外機用エンジンの回転変動制御システムであって、クランク軸の回転検知信号に基づいて前記エンジン回転速度を演算するエンジン回転速度演算手段と、スロットル弁が操作状態か否かを判定するスロットル操作判定手段と、エンジン回転速度が定常状態か否かに応じてクルージング運転状態を判定するクルージング状態判定手段と、クルージング運転状態での所定期間内のエンジン回転速度の平均値からクルージング回転速度を演算するクルージング制御演算手段と、を具備して構成され、前記スロットル操作判定手段によってスロットル弁が操作されていないと判定された場合には、前記クルージング状態判定手段による判定を行い、前記クルージング状態判定手段によって、エンジンがクルージング運転状態であると判定された後に、前記クルージング回転速度に対する現在のエンジン回転速度の回転変動を解消するように吸気バルブの閉弁タイミングを進角、遅角制御し、前記スロットル操作判定手段によってスロットル弁が操作されていると判定された場合には、前記クルージング状態判定手段の判定機能を停止することを特徴とする船外機用エンジンの回転変動制御システムが提供される。
【0012】
上述した構成によれば、船舶に搭載された船外機用エンジンが、クルージング運転にあるとき、可変カムタイミング機構により吸気カムのカム作動位相を制御して吸気バルブの開閉弁タイミングが制御され、シリンダ内に吸入される混合気量を調整してエンジントルクを制御し得るから、船舶に対する風量、風向、波動状況などの外的要因に起因した大きな負荷変動が発生しても直ちに自動的に該負荷変動に対応したトルク制御でスロットル操作を要することなく、エンジンの回転変動を抑制し、安定したクルージング運転の継続が図られることとなる。故に、運航者ないしパイロットは、スロットル操作を行ってクルージング運転を保持する煩瑣から解放されることなる。つまり、船外機を駆使した船舶運航における操作性を向上させる事ができることとなる。
【0013】
また、本発明によれば、従来から船外機用エンジンに具備されたエンジン制御装置を用いて回転変動の制御を実施でき、従って簡便な構成でクルージング運転における外的要因に起因した負荷変動を吸収して、安定なクルージング運転速度を維持できることとなる。つまり、電子スロットル装置を船外機に追加装着してエンジンシリンダへの混合気吸入量を制御することも可能であるにしても、その場合には、スロットル弁を閉じた場合には、絞り損失が増大し、燃費率の悪化を回避し得ないことを鑑みると、本構成による有利性が理解できよう。
さらに、本発明によれば、上記スロットル操作判定手段によって操作状態にあると判定されると、上記クルージング運転判定手段は、その判定機能を停止する。このように構成されることにより、クルージング運転における回転変動の制御の新しい制御サイクルを開始することができ、クルージング運転時における外的負荷要因に基づくエンジン回転変動の制御動作を常に迅速に開始することができる。
【0014】
また、好ましい構成によれば、上記クルージング状態に維持、制御されている場合の上述した可変カムタイミング機構による吸気バルブの閉弁タイミングの制御は、エンジンの回転数が増加変動又は減少変動の傾向を呈することに応じて上記吸気バルブの閉弁タイミングを遅角又は進角制御するように遂行され、これによって例えば、海上における船舶のクルージング運転中に波動や、風量、風速、風向き等の種々の外的要因に基づく多様な負荷変動を受けてもスロットル操作を固定したまま船舶を可変カムタイミング機構による自動的な吸入混合気量調整でエンジントルクを制御でき、船舶の運航操縦性が顕著に向上することとなる。
【0016】
なお、上述したクルージング時における回転変動制御システムを備えたエンジンを備えた船外機が上述した諸効果を享受し得ることは言うまでもない。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下において、本発明を実施の形態の説明を介して更に詳細に説明する。
ここで、先ず、船外機の全体概略構成を側面図である図1を参照して説明する。船外機100はクランプブラケット102によって船体101の船尾板101aに取付けられており、クランプブラケット102には上下のダンパ部材103によって推進ユニット104を弾性支持するスイベルブラケット105がチルト軸106によって上下に回動自在に枢着されている。
推進ユニット104は、カウリング107とアッパーケース108、ロアーケース109とで構成されるハウジングを有しており、アッパカウリング700、ロアカウリング701から成るカウリング107内には4サイクルエンジン10が収納されている。上記アッパーケース108はエキゾーストガイド11の下部に取り付けられている。船外機用エンジン10はエキゾーストガイド11によって支承されている。この場合に近時の船外機用エンジン10は、多く4サイクル多気筒エンジンであるが、以下には簡略のため、単にエンジン10と記載する。
【0018】
エンジン10には、クランク軸12が縦方向に配設されており、クランク軸12には、アッパーケース108内を縦方向に延設されたドライブ軸13の上端部分が連結されている。ドライブ軸13の下端部分は、ロアーケース109内に収納された前後進切換機構14に連結されており、前後進切換機構14からはプロペラ軸15が延長し、そのロアーケース109外へ突出する後端部分にはプロペラ16が取り付いてエンジン10の作動に応じて前進または後進方向に船体101を推進駆動する。
【0019】
この前進または後進方向は、船体101の制御室(図示なし)に設けられた図1に略示の制御ボックス199内の可動に配設された操作レバー200を操作して切り換え操作されるものであり、同操作レバー200は、船外機100とシフトケーブル201、スロットルケーブル202、電気信号ケーブル203等を介して接続されている。操作レバー200が、制御ボックス199内で中立位置Nから前進位置Fまたは後進位置Rへ切り換えられると、シフトケーブル201、前後進切換機構14を介して前進ギアまたは後進ギアがプロペラ軸15に連結され、その結果、プロペラ16の回転が前進または後進方向へと切り換えられるものである。
【0020】
また、操作レバー200は、上記前進または後進のシフト操作完了位置、つまりスロットル全閉位置から更に前進方向または後進方向へ移動操作すると、スロットルケーブル202を介してエンジン吸気系のスロットルバルブ(図示なし)をそれぞれ全開方向に向けて開弁作動させることができ、運航者ないしパイロットの操作に応じて弁絞り量を調整することが可能となっている。従って、この操作レバー200のシフト操作を所望のエンジン速度(回転数または回転速度)に対応したスロットルバルブ位置で固定すれば、エンジン10が、その回転速度を保つクルージング運転モードに入る。故に、クルージング運転モードは、エンジン10の低速・中速・高速の何れの速度域でも設定され得ることは言うまでもない。なお、操作レバー200のシフト操作で設定されるスロットルバルブの開度は、図1には示されないが後述するスロットルポジションセンサで検出され、後述のエンジン制御装置へ入力される。
【0021】
ここで本発明に係る船外機用エンジン10の概略構成を図2、図3に基づいて説明する。図2は、典型的な船外機用4サイクルエンジの側断面図、図3は、吸気弁と吸気系の構成を示す部分断面図である。
さて、エンジン10は、水冷4気筒エンジンであって、図2に示すように4つの気筒を縦方向(上下方向)に配設して構成されており、シリンダボディ17にはそれぞれの気筒毎にシリンダ18が設けられている。そして、各シリンダ18には水平方向に摺動するピストン19が嵌装され、各ピストン19はコンロッド20を介してクランク軸12に連結されている。クランク軸12はクランク室21内に縦方向(図2の上下方向HL)に延設されており、各ピストン19の往復直線運動はコンロッド20によってクランク軸12の回転運動に変換される。
【0022】
このエンジン10は、それぞれの気筒毎に吸気バルブ22と図示に現れない排気バルブとが備えられ、シリンダボディ17に被着されたシリンダヘッド23にはそれぞれの気筒毎に吸気ポート24と図示にない排気ポートが形成されている。これらの吸気ポート24と排気ポートとは動弁機構によって駆動される吸気バルブ22と排気バルブとにそれぞれ適当なタイミングで開閉され、エンジン10の後述吸気系または排気系と連通または遮断されることにより、所要のガス交換が遂行される。シリンダヘッド23はヘッドカバー26によって被覆されており、そのシリンダヘッド23にはそれぞれの気筒毎に点火栓25がねじ係合で装着されている。この点火栓25による4サイクルエンジン10の各気筒における点火は、後述する制御装置によって運転状態の検出値に基づいて演算された結果、予め設定されている基準点火時期に対して進角又は遅角した点火時期に実行される。
【0023】
なお、図2には現れていないが、エンジン10には、更にスロットルボディがスロットルバルブを内蔵して具備され、カウリング7内から吸入された外気がスロットルバルブで計量作用を受けながら吸気マニホールドに流入し、更にそこから、吸気管130(図3参照)を経て上記シリンダヘッド23に形成された吸気ポート24へ吸入されるように成っている。しかも、その途中で、吸気管130内においてインジェクタ31から適当なタイミングで噴射される所定量の燃料と混合されて所望の空燃比の混合気を形成して各気筒で燃焼に供される。つまり、上述したスロットルバルブを内蔵したスロットルボディ、吸気マニホールド、吸気ポート24等によってエンジン吸気系が形成されている。そして、吸気バルブ22は開閉動作によって吸気系と各気筒のシリンダ18との間を連通、遮断するものである。それぞれのシリンダ18内で混合気の燃焼で発生した排気は図示にない排気バルブの開弁時に排気ポート、排気マニホールド等からなる排気系に流れ、そこから水中に排出される。
【0024】
さて、各吸気バルブ22は、シリンダヘッド23に既述のように水平方向に摺動自在に保持され、スプリング32によって閉弁側に付勢されている。同様に排気バルブもシリンダヘッド23に水平方向に摺動自在に設けられ、対応のスプリングによって閉弁側に付勢されている。
【0025】
他方、シリンダヘッド23の左右、つまり図2に矢印Fで示す船外機の前方に向かって左右に吸気カム軸33と排気カム軸(図2に現れていない)がクランク軸12と平行に縦方向にそれぞれ配設されている。これらの吸気カム軸33や排気カム軸はクランク軸12と適宜のベルトプーリ機構などを介して同期回転可能に設けられ、かつそれぞれのカム軸33等が吸気バルブ22、排気バルブを開閉駆動するカムを装着、保持しており、図2には、本発明に関与する吸気バルブ22を、バルブリフタ37を介することにより開閉作動する吸気カム33aが吸気カム軸33に装着されている。
【0026】
ここで、図3に明示するように上記吸気カム33aは、カム作用部33a1と非カム作用部33a2とを有し、前者がバルブリフタ37を押動すると吸気バルブ22がスプリング32に抗して開弁動作するものである。そして、この吸気カム軸33に装着された吸気カム33aは、ヘッドカバー26に取着された燃料ポンプ131を揺動軸151に関して揺動可能な揺動アーム部材150を介してポンプ駆動し、吸気バルブ22の開閉動作と協働して燃料を既述の燃料噴射弁31に供給するように成っている。然しながら、燃料ポンプ131自体に関しては、本発明に直接的には関与しないので、ここではその構成、作用に就いては省略する。
【0027】
ここで、吸排気バルブの開閉を駆動する動弁機構に就いて、吸気バルブ22に基づき、以下に図2及び図4を参照しながら説明する。すなわち、船外機用エンジン10においては、吸気カム軸33の上端には可変カムタイミング機構(以下VCT機構と記載する)40が設けられており、このVCT機構40によって吸気バルブ22の閉弁タイミングがエンジン運転状態に応じて制御される。
【0028】
VCT機構40は、油圧によって駆動されるもので、図示にないオイルポンプから圧送される所定圧のオイルはシリンダヘッド23に形成された油路41及びベアリングキャップ35に形成された油路42を経てオイルコントロールバルブ43へと供給される。
【0029】
このオイルコントロールバルブ43に供給されたオイルは同オイルコントロールバルブ43によって切り換えられて油路44又は油路45(図4参照)を通ってVCT機構40に供給され、これによってVCT機構40が駆動されて吸気バルブ22の閉弁タイミングが制御される。
【0030】
更に詳述すると、図4に明示するように、VCT機構40はハウジングとしての入力部材55の内部にロータとしての出力部材56を同心的かつ相対回転可能に収納して構成されている。スプロケット47は吸気カム軸33の上端に回動可能に支持され、VCT機構40の入力部材55は、スプロケット47の上面に適宜本数のねじボルトによって取着され、出力部材56は吸気カム軸33の上端外周に嵌合されてボルト58によって吸気カム軸33に取付けられている。
【0031】
また、入力部材55には、ボルト58の取付孔55aを塞ぐカバー300が取付ボルト301等の取付部材又は該取付孔55aへの嵌合によって被着されている。出力部材56の外周には複数のベーンが略等角度ピッチで外向き放射状に一体に形成されており、それぞれのベーンは入力部材55の内周面にシール部材を介して当接することによってその左右に油室S1、S2をそれぞれ画成している。
出力部材56の上下には切欠円状の油溝60、61がそれぞれ形成されており、上方の油溝60は出力部材56に放射状に形成された油孔62を介して一方の油室S1に連通しており、下方の油溝61は出力部材56に放射状に形成された油孔63を介して他方の油室S2に連通している。
【0032】
ここで先に図2を参照して記載したオイルコントロールバルブ43はソレノイドバルブであり、シリンダ内で進退するバルブロッドにより油流方向を切り換えて油路44又は油路45を、油溝68、69を介して油路70又は71に選択的に連通し、それらの油路70又は71を通ってVCT機構40の油室S1又はS2に選択的に供給される構成と成っている。
上述のようなVCT機構40は、4サイクルエンジン10が始動されてクランク軸12が回転駆動されると、適宜のベルトプーリ機構を介してスプロケット47へ回転が伝動され、従って入力部材55がクランク軸12の回転速度に対して所定の減速比の速度で回転駆動される。
【0033】
VCT機構40の入力部材55の回転は油室S1、S2内のオイルを介して出力部材56に伝達され、出力部材56が吸気カム軸と一体に回転する。そして、吸気カム軸33が回転駆動されると、吸気カム軸に形成された吸気カム33aによって吸気バルブ22が適当なタイミングで開閉されるが、VCT機構40内の油室S1、S2にオイルを選択的に供給して出力部材56を入力部材55に対して相対回転させることにより、出力部材56と一体に回転する吸気カム軸33の位相を変化させ、吸気カム軸33に形成された吸気カム33aによって開閉される吸気バルブ22の閉弁タイミングを制御することができるのである。
【0034】
すなわち、VCT機構40の出力部材56が入力部材55に対して相対回転することによって該出力部材56と一体に回転する吸気カム軸33の位相が変化し、これによって吸気バルブ22の閉弁タイミングが進角又は遅角され、その結果、吸入される空気(混合気)の量が調節可能に制御されるのである。
【0035】
次に、本発明に係る船外機用エンジン10に適用されて、クルージング運転時における風量、風向、波動その他の外的要因による船舶への負荷変動に起因した回転変動の自動抑制を遂行する回転変動制御システムの一例の構成に不可欠なエンジン制御装置に就いて、図5を参照して説明する。なお、図5に示すエンジン制御装置(ECU)は、既述したエンジン10の運転状態を検出してそれぞれの気筒毎に行われる主としてエンジンの点火時期制御と、吸排気バルブの開閉、特に吸気バルブ22のVCT制御とを遂行するシステムの形成に必須の各手段を備えた制御装置であり、以下に記載する各種の手段に加えて図示を省略した周知のROMやRAM等のメモリー手段、信号の入出を制御するインターフェース手段等も備えているものと理解すべきである。
【0036】
さて、船外機用4サイクルエンジン10に適用、具備される制御装置(ECU)80は、回転数演算手段81、実カム角演算手段82、目標カム角演算手段83、OCV(オイルコントロールバルブ)制御値演算手段84、燃料噴射量制御手段85、目標の点火時期を演算して点火栓に点火信号を送出、制御する点火時期演算手段86、スロットル操作判定手段87、運転状態判定手段88、クルージング制御演算手段89等を備えている。
【0037】
制御装置80には、運転状態検出手段90から運転状態検出信号が入力される。運転状態検出手段90は、スロットルバルブのバルブ位置を検出して検出信号を発するスロットルポジションセンサS11、吸気圧センサS12、油圧センサS13、水温センサS14、機温センサS15、シフト操作レバー200のシフト操作が遂行されていることを検出するシフトシフト操作検出手段S88、中立、前進、後進等のシフト位置を検出するシフト位置検出手段S89、A/FセンサS19、吸気温センサS20等のそれぞれのセンサ等で構成される。
【0038】
また、上述した運転状態検出手段90の各種センサに加えて、第一のカム角センサS21、第二のカム角センサS22が設けられており、それぞれ、クランク軸12の回転に関する基準タイミング信号、吸気カム軸33に装着された吸気カム33aのカムタイミング信号を検出する。
【0039】
さて、制御装置80の燃焼燃料噴射量制御手段85は、第一のカム角センサS21から回転数演算手段81で演算されたエンジン回転数に基づき、運転状態判定手段88で判定された運転状態に応じてインジェクタ31からの燃料噴射量を制御する。
【0040】
回転数演算手段81には、カム角センサS21からクランク軸12の回転によって検出される基準タイミング信号が入力され、この基準タイミング信号に基づいてエンジン回転数ないし回転速度を演算する。実カム角演算手段82には、第二のカム角センサS22から吸気カム軸33の回転によって検出される吸気カム33aの実際のタイミング信号が入力され、そこで実カム角を演算し、運転状態判定手段88を介して目標カム角演算手段83へ送出する。
【0041】
このとき、目標カム角演算手段83は、運転状態判定手段88による運転状態の判定を加味して上記実カム角に基づいた目標カム角を演算し、運転状態判定手段88にフィードバックすると同時にOCV制御値演算手段84を経てオイルコントロールバルブ43を作動し、その結果、VCT機構40を経て吸気カム軸33の吸気カム33aの位相角度の変位制御を行うように成っている。そして、吸気カム33aの位相角度制御を介して、吸気バルブ22の閉弁タイミングが制御されるのである。
【0042】
なお、排気カム軸34に装着された排気カムを介して各気筒の排気バルブ50が適正なタイミングで開閉され、気筒シリンダ18から燃焼後の排気を排気系は排出することは、周知の通りである。
【0043】
また、制御装置80には、図示にないROM等の記憶手段に種々のエンジン運転状態に応じた基準点火時期等のマップ値やその他の基本的なエンジン制御データ等が予め記録されており、他方、運転状態検出手段90の各種センサや検出手段類からの検出信号や、上記の第一、第二のカム角センサS21、S22等のそれぞれの信号がエンジン制御装置80の運転状態判定手段88へ入力されていることから、制御装置80の点火時期演算手段86が点火時期の補正値を演算し、上記マップ値と補正値とから、その運転状態における目標点火時期を演算し、演算値に従って点火信号を点火栓25に送出して所望の進角又は遅角量下で点火栓25を作動させる構成を有している。
【0044】
そして、本発明は、運転状態検出手段90におけるスロットルポジションセンサS11、シフト操作検出手段S88、シフト位置検出手段S89並びに第一、第二のカム角センサS21、S22等の検出信号をエンジン制御装置80への入力情報とし、同制御装置80において、船外機用エンジン10がクルージング運転モードにあると判定されているとき、既述した種々の外的要因に依って同エンジン10に対する負荷変動が発生し、エンジン回転数ないし回転速度の維持に影響を生じると、直ちに反応して吸気バルブ22の開閉弁タイミングをVCT機構40によって加減調節することを介して吸入空気量(混合気量)を増減し、結果的に、エンジントルクを増減調節してエンジン回転数(回転速度)をクルージング回転に維持するように制御動作を遂行するものである。
【0045】
すなわち、船舶の前進運転又は後進運転において、パイロットによるシフトレバー操作が所望のスロットル弁開閉位置で固定されているか否かスロットル操作判定手段87で判定された結果、固定状態にあり、かつ、クランク軸12の回転から検出される基準タイミング信号に基づいて回転数演算手段81での演算結果から、エンジン10の回転数が定常状態に維持されていると、運転状態判定手段88を介してクルージング制御演算手段89が継続しているクルージング回転数を維持するように制御開始指令を発するように構成されている。
【0046】
このような制御開始指令に応じて、第二カム角センサS22からのカムタイミング信号に基づいて実カム角演算手段82、目標カム角演算手段83、運転状態判定手段88等による演算制御が遂行され、吸気バルブ22の閉弁タイミングの目標値を求めて設定し、OCV制御値演算手段84、VCT駆動手段のオイルコントロールバルブ43、VCT機構40、吸気カム軸33等を介して吸気バルブ22に対しVCT制御、すなわち、吸入空気量(吸入混合気量)を加減制御してエンジントルクを加減制御し、その結果、上述したエンジン定常回転状態からの回転変動を抑制する制御動作を遂行するものである。つまり、上述したエンジン制御装置80における回転数演算手段81からクルージング制御演算手段89までの諸手段が、エンジン10のクルージング運転時における回転変動制御システムの枢要部を形成し、究極的にVCT機構40を介して回転変動制御のために、吸気バルブ22の閉弁タイミングを制御する構成と成っているものである。
【0047】
ここで、図6を参照すると、上述したエンジン制御装置80によるエンジン10のクルージング運転モードにおける外的要因に基づく回転変動の制御を行うための制御ルーチンを示すフローチャートが示されている。
【0048】
同図6のフローチャートにおいて、回転変動の制御動作は、先ず、スロットル操作判定手段87によるスロットル操作状態の判定によって開始される。つまり、エンジン10の吸気系にスロットルバルブ(弁)がパイロットによるシフトレバー200(図1参照)の操作で全閉位置と全開位置との間で開閉作動されているか否かの判定であり、例えば、所定の一定時間内におけるシフト操作検出手段S88やスロットルポジションセンサS11からの検出信号に基づいて判定される(ステップST1)。
【0049】
スロットル弁が操作されている(YES)と判定されれば、エンジン10がクルージング状態にないことを意味するから、クルージング制御モード値は停止(OFF)に設定されて、新たな回転変動制御ルーチンへ戻る(ステップST2)。
【0050】
反対に、スロットル弁が操作されていない(NO)と判定されれば、ステップST3へ進んで、クルージング運転状態の判定が遂行される。すなわち、先のステップST1でスロットル弁が固定されていることが判定されているので、このステップST3では、エンジン10の回転数ないし回転速度の定常性を見て、回転数演算手段81により演算されるエンジン回転数が安定しているか否かを更に判定してクルージング運転状態を判定する。
【0051】
クルージング運転状態と判定されると(YES)、更にステップST4進んでエンジン制御装置80がクルージング制御モードにあるか否かの判定が行われる。
他方、クルージング運転状態では無いと判定されると(NO)、エンジン10は未だ加速または減速運転中と判断されて、クルージング時の回転変動制御ルーチンは新たなサイクルへ戻る。
【0052】
さて、ステップST4でクルージング制御モードにあるか否かの判定がなされて、未だ制御モードに無い(OFF)と判定されたときは、クルージング制御がこれから開始されることを意味するので、ステップST6ST8の諸演算が遂行される。すなわち、従前に予め定めた一定時間内におけるエンジン回転速数Neの平均値Ne aveを演算し(ステップST6)、この平均回転数Ne aveをクルージング運転の目標回転数Ne0として演算、設定する(ステップST7)。そして、この設定が完了すると、クルージング運転における回転変動制御を遂行すべく、クルージング運転モード値がONにされ(ステップST8)、クルージング運転時における回転変動の抑制制御開始へとルーチンが進められる。つまり、先のステップST9へ進められる。
【0053】
また、ステップST4でクルージング制御モードにある(ON)ことが判定されたときは、制御系がクルージング時の回転制御を遂行する制御モードにあることから、ステップST5は進んで、クルージング回転の目標回転数Ne0 Nは、従前のエンジン回転速度Ne0 N−1に演算設定されて記憶される(ステップST5)。そして、ステップST9へ進み、回転数演算手段81からの演算値に基づいて、エンジン10の現在回転数Neが演算される。演算終了後、ステップST10へ進む。
【0054】
次に、ステップST10では、クルージング運転時における上記の目標回転数ないし回転速度Ne0とエンジン10の現在回転数Neとの偏差ΔNe(=Ne0 - Ne)が演算される。この演算された回転数偏差ΔNeが、ステップST11において、所定の回転数閾値Na又はNbと比較されることにより、クルージング運転時に風速、風量、風向き、波動状況等の強弱変化や方向変化等の外的要因による対エンジン負荷変動に起因した回転数変動の発生を検出し、VCT機構40によるVCT作動を行って、吸気バルブ22の閉弁タイミングの加減調節を介してエンジントルク補正の要否を判定する。なお、上記の回転数閾値Na、Nbは、予めマップ値としてエンジン制御装置80内のメモリーに登録、記憶されている。
【0055】
ステップST11の判定結果によってVCT作動によるエンジントルク制御が必要(YES)と判定されると、実カム角演算手段82、運転状態判定手段88、目標カム角演算手段83、OCV制御値演算手段84、VCT機構駆動手段43等の諸手段によってVCT目標値補正量の増減量、つまり吸気バルブ22の閉弁タイミングの調節制御量が演算される(ステップST12)。
【0056】
次いで、上記に演算されたVCT目標補正量に基づく補正動作によりクルージング運転状態における回転数の変動が抑止されるか否かの判定を行う(ステップST13)。つまり、VCT目標値が回転変動の抑止に適しているか否かを判定するものであり、これは、吸気バルブ22の閉弁タイミングをVCT目標値によって調節した結果、エンジン回転数ないし回転速度の変動が抑止傾向になるか否かによって判定される。ステップ13の判定結果から、NO(不適)と判定されると、エンジントルク制御の幅を超える負荷変動があるものと判断し、クルージング制御モードは停止(OFF)される(ステップST14)。
【0057】
また、ステップ13の判定結果から、YES(適)と判定されると、ステップST15で、VCT制御が収束状態にあるか否かが判定される。すなわち、VCT制御によってクルージング時の回転数ないし回転速度が定常な状態に収束しているか否かを判定するものである(ステップST15)。
【0058】
ステップST15における判定結果から、クルージング運転時のエンジン回転速度が安定し、VCT制御が収束していると判定されると(YES)、既に前の回に実行された回転変動の抑止のためのVCT制御が完了されているものと判定する。故に制御系では、ステップST12におけるVCT目標値補正量演算の結果得られた補正量に基づき、VCT目標値を、マップ値を参照して補正するなり或いは前回制御のまま残存しているVCT目標値に対する偏差量を求めて該偏差量分の補正を遂行する(ステップST16)。次いで回転変動制御ルーチンを一旦終了し、新たなクルージング運転時の回転変動抑止ルーチンに戻る。
【0059】
さらに、ステップST15おける判定結果から、VCT制御が収束していないと判定されると(NO)、これはエンジンの回転速度ないし回転数の偏差ΔNeが既述の閾値NaまたはNbに対して超過状態にあり、そのためVCT制御が遂行されたが、未だその補正動作が継続し、未収束状態であることを意味している。故に、回転変動の抑止制御は、新たなVCT制御による補正を行うことなく、待機すべきものと判断して、新たな制御ルーチンへ戻る。
【0060】
以上に本発明による典型的な実施に形態による船外機用エンジンのクルージング運転時における外的要因による負荷変動に起因した回転変動抑止の制御システムについて構成と作用とを詳述したが、本発明は、基本的にはクルージング運転時における外的要因の変化に起因した船外機用エンジンに対する負荷変動からエンジン回転変動が発生したとき、自動的に回転変動抑止の制御を遂行する制御システムを備えたことから、パイロットないし船舶運航者がシフトレバーを逐次的に調整、制御して回転速度の変化を抑止する煩瑣な操作性を解消して、操縦性の改善を図るものであるが、ここで、負荷変動による船外機用エンジンのトルクと回転数との関係に対する影響を図7に示してある。
【0061】
同図7から、スロットル弁開度が20%、40%、60%、80%、100%(スロットル全開:WOT)におけるそれぞれの対回転数トルク曲線において、船舶に対する負荷曲線が、例えば、向風の増加等で増加し、負荷曲線が、(A)曲線から(B)曲線へと変化した場合、例えば、スロットル弁開度40%のトルク曲線上の点Pは負荷増加に従って点P'へと変位し、そのままでは、回転数の低下が発生する。そこで回転数を維持するためには、点線で示すトルク曲線上のP" へエンジントルクを増加補正するために、スロットル開度を調整する必要が生じる。本発明は、このようなエンジントルクの増加補正を、特にエンジンのクルージング中における負荷変動の影響をシフトレバーの人的操作を介することなく、自動的にトルク補正することで、操縦性の改善を図ったものである。
【0062】
図8は、VCT機構40による吸気バルブ22の閉弁タイミングの可変的に変更制御することによってエンジン10のそれぞれのシリンダ18への吸入空気量ないし吸入混合気量を増減したときのエンジン10の出力トルクの変化量を示した特性曲線であり、エンジン10の出力トルクが種々の回転速度において最適値となる吸気バルブの固定閉弁タイミングTopから遅角または進角制御すると、エンジン出力トルクを調整できることを示したトルク対吸気バルブ閉弁角度との関係を示す特性グラフ図であり、縦軸がトルクを表し、横軸は、吸気バルブ22の閉弁タイミングを表している。
【0063】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明では、船外機用エンジンのクルージング運転時に外的要因による船舶に対する負荷変動の影響でエンジンのクルージング回転速度ないし回転速度に変動が発生すると、エンジン制御装置における回転変動抑止のための回転変動制御システムによる自動的な制御動作によってVCT機構を介して吸気弁の閉弁タイミングを遅角または進角制御し、エンジン出力トルクを可変的に増減調整し、エンジン回転数の変動を自動抑止するので、パイロット又は船舶運航者によるシフトレバー操作を介してスロットルバルブの弁開度を調整して出力トルク調整をする煩瑣性を解消し、その結果、船外機用エンジンの操作性を改善し得ると言う効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る船外機用エンジンの全体的構成を略示した側面図である。
【図2】 船外機用エンジンの断面図である。
【図3】 同エンジンの吸気系並びに燃料ポンプの配置を示した断面図である。
【図4】 同エンジンの可変カムタイミング(VCT)機構と吸気バルブの頭部構成を示す断面図である。
【図5】 船外機用エンジンのクルージング運転時における負荷変動に起因したエンジン回転変動の抑止制御に適用されるエンジン制御装置と運転状態検出手段との構成を示したブロックダイアグラムである。
【図6】 本発明に係る船外機用エンジンのクルージング運転時における負荷変動に起因したエンジン回転変動の抑止制御のフローチャートである。
【図7】 エンジン回転数とエンジン出力トルクとの関係において船舶に対する負荷変動がエンジン回転速度ないし回転数にどのような影響を与えるかを説明するグラフ図である。
【図8】 エンジン出力トルクと吸気バルブの下死点後の閉弁タイミングとの関係を示したグラフ図である。
【図9】 (イ)、(ロ)は、エンジン回転数が種々異なる場合のエンジン出力トルクと吸気バルブの閉弁タイミングとの関係、トルク特性を示したグラフ図である。
【符号の説明】
10:エンジン、11:エキゾーストガイド、12:クランク軸、
13:ドライブ軸、14:前後進切換機構、15:プロペラ軸、
16:プロペラ、17:シリンダボディ、18:シリンダ、19:ピストン、
20:コンロッド、21:クランク室、22:吸気バルブ、
23:シリンダヘッド、24:吸気ポート、25:点火栓、26:ヘッドカバー、
31:インジェクタ、32:スプリング、33:吸気カム軸、33a:吸気カム、33a1:カム作用部、33a2:非カム作用部、35:ベアリングキャップ、
37:バルブリフタ、40:VCT機構、42:油路、
43:オイルコントロールバルブ、44:油路、45:油路、
47:スプロケット、50:排気バルブ、55:入力部材、55a:取付孔
56:出力部材、58:ボルト、60:油溝、61:油溝、62:油孔、
63:油孔、S1:油室、S2:油室、68:油溝、69:油溝、70:油路、
71:油路、80:エンジン制御装置、81:回転数演算手段、
82:実カム角演算手段、83:目標カム角演算手段、84:OCV制御演算手段、
85:燃料噴射量制御手段、86:点火時期演算手段、
87:スロットル操作判定手段、88:運転状態判定手段、
89:クルージング制御演算手段、90:運転状態検出手段、100:船外機、
101:船体、101a:船尾板、102:クランプブラケット、
103:ダンパ部材、104:推進ユニット、105:スイベルブラケット、
106:チルト軸、107:カウリング、108:アッパーケース、
109:ロアーケース、131:燃料ポンプ、150:揺動アーム部材、
151:揺動軸、S11:スロットルポジションセンサ、S12:吸気圧センサ、S13:油圧センサ、S14:水温センサ、S15:機温センサ、
S19:A/Fセンサ、S20:吸気温センサ、S21:第一のカム角センサ、
S22:第二のカム角センサ、S88:シフト操作検出手段、
S89:シフト位置検出手段。

Claims (5)

  1. クルージング運転時におけるエンジン回転変動を自動抑制する船外機用エンジンの回転変動制御システムであって、
    クランク軸の回転検知信号に基づいて前記エンジン回転速度を演算するエンジン回転速度演算手段と、
    スロットル弁が操作状態か否かを判定するスロットル操作判定手段と、
    エンジン回転速度が定常状態か否かに応じてクルージング運転状態を判定するクルージング状態判定手段と、
    クルージング運転状態での所定期間内のエンジン回転速度の平均値からクルージング回転速度を演算するクルージング制御演算手段と、
    を具備して構成され、
    前記スロットル操作判定手段によってスロットル弁が操作されていないと判定された場合には、前記クルージング状態判定手段による判定を行い、
    前記クルージング状態判定手段によって、エンジンがクルージング運転状態であると判定された後に、前記クルージング回転速度に対する現在のエンジン回転速度の回転変動を解消するように吸気バルブの閉弁タイミングを進角、遅角制御し、
    前記スロットル操作判定手段によってスロットル弁が操作されていると判定された場合には、前記クルージング状態判定手段の判定機能を停止することを特徴とする船外機用エンジンの回転変動制御システム。
  2. 前記閉弁タイミングは、前記エンジンの回転数が増加変動又は減少変動の傾向を呈することに応じて制御されることを特徴とする請求項1に記載の船外機用エンジンの回転変動制御システム。
  3. 前記閉弁タイミングは、前記クルージング回転速度と前記エンジンの回転速度との差が予め設定された回転数閾値と比較されることに応じて制御されることを特徴とする請求項1または2に記載の船外機用エンジンの回転変動制御システム。
  4. 前記閉弁タイミングの調節制御量を演算し、該調節制御量に基づく補正動作によりクルージング運転状態における回転数の変動が抑止されるか否かの判定を行い、該判定にて変動が抑止されないと判定した場合には、閉弁タイミングの制御を行わないことを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の船外機用エンジンの回転変動制御システム。
  5. 請求項1から請求項4の何れか一項に記載の回転変動制御システムを有したエンジンを具備してなる船外機。
JP2002337999A 2002-11-21 2002-11-21 船外機用エンジンの回転変動制御システム Expired - Fee Related JP4087686B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002337999A JP4087686B2 (ja) 2002-11-21 2002-11-21 船外機用エンジンの回転変動制御システム
US10/716,910 US7055473B2 (en) 2002-11-21 2003-11-19 Control system for outboard motor
CA2450416A CA2450416C (en) 2002-11-21 2003-11-21 Control system for outboard motor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002337999A JP4087686B2 (ja) 2002-11-21 2002-11-21 船外機用エンジンの回転変動制御システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004169647A JP2004169647A (ja) 2004-06-17
JP4087686B2 true JP4087686B2 (ja) 2008-05-21

Family

ID=32462653

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002337999A Expired - Fee Related JP4087686B2 (ja) 2002-11-21 2002-11-21 船外機用エンジンの回転変動制御システム

Country Status (3)

Country Link
US (1) US7055473B2 (ja)
JP (1) JP4087686B2 (ja)
CA (1) CA2450416C (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7679529B2 (en) * 2006-12-07 2010-03-16 The Boeing Company Method and apparatus for indicating operational state of aircraft engine
DE102007029411B4 (de) * 2007-06-26 2017-11-09 Robert Bosch Gmbh Verfahren zum Betrieb einer Brennkraftmaschine mit variabler Ventilsteuerung
JP2010144671A (ja) * 2008-12-22 2010-07-01 Honda Motor Co Ltd 内燃機関の吸気量制御装置
JP4790072B1 (ja) * 2010-03-31 2011-10-12 三井造船株式会社 舶用エンジンの制御装置および方法
AU2017268707B2 (en) * 2016-05-27 2022-05-19 Ivex Pty Ltd Control system for a valve
US11505299B1 (en) * 2018-12-31 2022-11-22 Brp Us Inc. Marine engine assembly
US11498653B1 (en) 2018-12-31 2022-11-15 Brp Us Inc. Marine engine assembly
US11492088B1 (en) 2019-05-31 2022-11-08 Brp Us Inc. Boat having a hatch and a marine outboard engine with a bumper for abutting the hatch
FR3103220B1 (fr) * 2019-11-19 2021-10-08 Vitesco Technologies Procédé de détection d’une inversion de branchement de l’actionneur de calage admission et de l’actionneur de calage échappement

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4428734A (en) * 1978-04-27 1984-01-31 Ludlow Roy S Planing-hull type boats and power drives therein
JP3684627B2 (ja) * 1994-12-28 2005-08-17 日産自動車株式会社 車両用内燃機関の可変動弁装置
US5937825A (en) * 1997-10-09 1999-08-17 Sanshin Kogyo Kabushiki Kaisha Engine control system and method
JP4311509B2 (ja) * 1999-02-18 2009-08-12 ヤマハ発動機株式会社 推進機用エンジン
US6302751B1 (en) * 1999-09-27 2001-10-16 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha Engine arrangement for small planing watercraft
JP2001152898A (ja) * 1999-12-01 2001-06-05 Sanshin Ind Co Ltd 航走特性制御装置
JP2001182567A (ja) * 1999-12-24 2001-07-06 Honda Motor Co Ltd 内燃機関のバルブタイミング制御装置
US6910450B2 (en) * 2000-05-31 2005-06-28 Yamaha Marine Kabushiki Kaisha Variable valve timing structure for outboard motor engine
JP2001342812A (ja) * 2000-05-31 2001-12-14 Sanshin Ind Co Ltd 船外機用4サイクルエンジン
US6349700B1 (en) * 2000-08-11 2002-02-26 Ford Global Technologies, Inc. Engine/vehicle speed control for direct injection spark ignition engine applications
US6554091B2 (en) * 2000-09-08 2003-04-29 Visteon Global Technologies, Inc. Engine output controller
JP2002130066A (ja) * 2000-10-26 2002-05-09 Sanshin Ind Co Ltd 船外機の駆動装置
JP2003003898A (ja) * 2001-06-22 2003-01-08 Sanshin Ind Co Ltd 船外機用4サイクルエンジンの制御装置
JP2003013760A (ja) * 2001-07-02 2003-01-15 Sanshin Ind Co Ltd 船外機用4サイクルエンジンのバルブタイミング制御装置
JP2003013761A (ja) * 2001-07-02 2003-01-15 Sanshin Ind Co Ltd 船外機用4サイクルエンジンのバルブタイミング制御装置
JP2003020964A (ja) * 2001-07-04 2003-01-24 Sanshin Ind Co Ltd 船外機用4サイクルエンジンのバルブタイミング制御装置
JP2003035179A (ja) * 2001-07-25 2003-02-07 Sanshin Ind Co Ltd 船外機用4サイクルエンジン
JP2003097309A (ja) * 2001-09-20 2003-04-03 Sanshin Ind Co Ltd 操船装置、操船方法

Also Published As

Publication number Publication date
CA2450416A1 (en) 2004-05-21
JP2004169647A (ja) 2004-06-17
CA2450416C (en) 2011-11-01
US20040107925A1 (en) 2004-06-10
US7055473B2 (en) 2006-06-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6098591A (en) Marine engine control
JP3971474B2 (ja) 船舶用エンジンの運転制御装置
US6015319A (en) Control for marine propulsion
JP4094936B2 (ja) 船外機用4サイクルエンジンのノッキング回避制御システム
JP4087686B2 (ja) 船外機用エンジンの回転変動制御システム
JP4462682B2 (ja) 小型船舶用推進機
US6672283B2 (en) Four-cycle engine for marine drive
US6119653A (en) Engine running control apparatus for an outboard motor
JP4019170B2 (ja) 船舶推進機のエンジン制御装置
JP4173260B2 (ja) 船舶用推進機
JP3705390B2 (ja) 船舶用エンジンの制御装置
JP3017748B2 (ja) 船外機用エンジンの燃料供給装置
JP2001115873A (ja) 燃料噴射式4サイクルエンジン
JPH10339147A (ja) 滑走艇用エンジン
JPH11280519A (ja) 燃料噴射式エンジン
JP4019169B2 (ja) 船舶推進機のエンジン制御装置
US6755163B2 (en) Control device for four cycle engine of outboard motor
JP4440390B2 (ja) 船舶用推進機
JP4358946B2 (ja) 燃料噴射式4サイクルエンジン
US6860246B2 (en) Valve timing control for marine engine
US20030003824A1 (en) Valve timing control for marine engine
US6748911B2 (en) Valve timing control for marine engine
JPH10339146A (ja) 滑走艇用エンジン
JP3617739B2 (ja) 船外機用筒内噴射式2サイクルエンジン
JP2000328982A (ja) 船外機の運転制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051020

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20060223

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20060223

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070911

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071101

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071127

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080123

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080219

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080221

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110228

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110228

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110228

Year of fee payment: 3

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110228

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees