JP4087665B2 - 熱遮蔽ブロックとその使用方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高温媒体に曝される高温側の面、この高温側の面に対向する壁側の面及びこの壁側の面と高温側の面に隣接する周側の面を備えた、特に燃焼器の壁を被覆する熱遮蔽ブロックに関する。さらに、本発明は、特に燃焼器の壁を被覆する熱遮蔽ブロックの使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば燃焼炉、高温ガス通路或いはガスタービンの燃焼器のように、高温媒体が作られおよび/又は通され、熱的及び/又は熱機械的に高度に負荷を受ける燃焼空間は、非常に高い熱負荷から保護する適当な被覆を備えている。この被覆は、普通、耐熱材料からなり、燃焼空間の壁を高温媒体との直接接触及びこれに伴う強い熱負荷から保護している。
【0003】
米国特許第4840131号明細書は、炉壁へのセラミックス被覆の固定方法に係わる。この場合、炉壁に固定され、複数のセラミックスのレール部材を備えるレールシステムを設けている。このレールシステムにより、被覆部材を壁に保持する。被覆部材と炉壁の間に、更にセラミックス層、特に粗く、部分的に圧縮されたセラミックス繊維からなる層が設けられ、この層はセラミックスの被覆と少なくともほぼ同じ又はそれより大きい厚みを持つ。その際この被覆部材は、平らな表面を持つ長方体形を持ち、熱絶縁、耐火セラミックス繊維材からなる。
【0004】
米国特許第4835831号明細書は、同様に耐火被覆の炉壁、特に垂直に配置された壁への取付けに関する。炉の金属壁にガラス、セラミックス或いは鉱物繊維からなる層が被着される。この層は金属クリップや接着剤によって壁に固定される。この層の上に、蜂の巣状の網目を持つ金網が取り付けられる。この金網は同様にセラミックス繊維からなる層が脱落するのを防ぐ作用をしている。このようにして固定された層に、適当なスプレーにより耐火材からなり一様に閉鎖された表面が設けられる。耐火材粒子を金属壁に直接スプレーする際、その耐火材粒子が跳ね返ることがあるが、上述の方法によれば、このようなスプレーの際に壁に衝突する耐火材粒子の跳ね返りが殆ど回避される。
【0005】
熱的に強く負荷される燃焼空間、例えばガスタービンの燃焼器の内壁をセラミックスで被覆することは、ヨーロッパ特許出願出願公開第0724116号明細書に記載されている。この被覆は、例えば炭化ケイ素(SiC)や窒化ケイ素(Si34)のような耐熱性構造セラミックスの壁部材からなる。該壁部材は、中央の固定ボルトにより燃焼器の金属支持構造(内壁)にばねにより機械的に固定されている。壁部材と燃焼器の内壁の間に厚い熱絶縁層が設けられているので、壁部材は燃焼器の内壁から幾分の間隔を置いている。絶縁層は壁部材に比べてほぼ3倍厚く、ブロック状に予め作られたセラミックス繊維材料からなる。この壁部材の寸法と外形は被覆すべき空間の形に整合する。
【0006】
熱的に強く負荷される燃焼空間に対する他の方式の被覆は、ヨーロッパ特許第0419487号明細書に記載されている。この被覆は、燃焼空間の金属の内壁に機械的に保持された熱遮蔽部材からなる。この部材は金属の内壁に直接接触している。例えば熱遮蔽部材からの直接熱伝導により或いは互いに接している熱遮蔽部材によって形成された間隙に高温媒体が侵入することに伴い、内壁が余りに強く加熱されるのを回避するために、燃焼空間の内壁と熱遮蔽部材により形成される空間に冷却空気、所謂封止空気が突き当てられる。この封止空気により高温媒体が壁に迄前進するのが妨げられ、同時に内壁及び熱遮蔽部材が冷却される。
【0007】
国際特許出願公開99/47874号明細書は、燃焼空間の壁セグメント並びにガスタービンの燃焼器に関する。これには、高温流体、例えば高温ガスが衝突する燃焼空間の壁セグメントとして、金属の支持構造とこの構造に固定された熱保護部材を備えたものが挙げられている。金属の支持構造と熱保護部材の間に、熱保護部材と支持構造の相対運動を吸収し、これを大幅に補償しようとする変形可能な隔離層が挿入される。かかる相対運動は、例えばガスタービンの燃焼器、特にリング状燃焼器において、使用された材料の異なる熱膨張挙動により、又は高温作動媒体を発生させるべく不規則に燃焼した際に、或いは共振効果により発生する燃焼器での脈動により起きる。同時に隔離層は、熱保護部材が部分的に隔離層に入り込んでいるから、相対的に非弾性の熱保護部材が隔離層及び金属支持構造に全体としてより平面的に載るように作用している。隔離層は、このようにその製作に基づき局部的に好ましくない力の作用を引起す、支持構造及び/又は熱保護部材における非平面性を補償することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、特にセラミックスの熱遮蔽ブロックがその必要な弾性により、熱膨張に関してしばしば不充分にしか機械的荷重、例えば衝撃や振動に対して保護されていないという考察を基礎にしている。
【0009】
本発明の課題は、従って、無制限の熱膨張に関しても、また機械的な、特に衝撃的な荷重に対する安定性に関しても充分な動作確実性を保証する熱遮蔽ブロックを提供することにある。さらに本発明のもう1つの課題は、このような熱遮蔽ブロックを、特に燃焼空間の壁の被覆としての使用を提示することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
熱遮蔽ブロックに関する課題は、本発明によれば、高温媒体に曝される高温側の面、該高温側の面に対向する壁側の面及び該壁側の面と高温側の面との間にあって前記各面に直交する2つの対向する周側の面を備える燃焼器の壁を被覆する熱遮蔽ブロックにおいて、前記少なくとも一方の周側の面に初期応力が印加される引張部材が取り付けられ、その際、前記初期応力が印加された引張部材によって前記熱遮蔽ブロックの損傷を抑制し、かつ熱遮蔽ブロックが破損した場合に、その断片の熱遮蔽ブロックからの離が阻止されるように取り付けられ、さらに、前記引張部材は、常温時は無応力の状態にあり、常温以上の使用温度において引張部材に初期応力が印加されるようにしたことによって解決される。
【0011】
本発明は、熱遮蔽ブロックを衝撃や振動による高加速に対し長期にわたり保護する全く新規な方法を提案するものである。本発明は、通常燃焼空間の壁の被覆として使用される熱遮蔽ブロックに、燃焼空間の壁における定常的及び/又は一時的な振動により、それに応じた振動が励起されるという認識から出発する。その場合、特に共振時、限界加速度以上の大きな加速度が生じ、熱遮蔽ブロックは燃焼空間の壁から離脱し、次に再び衝突する。強固な又は部分的にダンピングされた燃焼空間壁へのこのような衝突は、熱遮蔽ブロックに非常に大きな力で作用し、かなりの損傷、例えば破損を招く。加えて、熱遮蔽ブロックに高温媒体が衝突することで熱遮蔽ブロックの非常に大きな熱負荷が稼働中に生ずる。その結果、熱遮蔽ブロックの壁側の面にも高温側の面にも初期クラックが生じ、更に稼働時にそのクラックが成長して熱遮蔽ブロックから材料が離脱する危険がある。この結果熱遮蔽ブロックの耐久性が著しく低下し、特にこの種初期クラックは材料を貫通する完全クラック、そしてその結果熱遮蔽ブロック全体の破損と完全な損傷を招きかねない。そのため、破片が燃焼空間に達し、燃焼器のその他の構造部分や、例えばガスタービンに使用した場合、タービンブレードを備えた鋭敏なブレ−ディング範囲を大きく損傷させる危険がある。
【0012】
周側の面に初期応力が印加される引張部材を備えた本発明による熱遮蔽ブロックにより初めて、熱遮蔽ブロックに対し極めて効果的なかつ長期にわたる安全性が確保される。この場合、この引張部材は周方向に初期応力が印加可能であると好ましく、これにより熱遮蔽ブロックの内部に該ブロックを結束する圧縮応力が生ずる。それ故、熱遮蔽ブロックはこの引張部材により圧縮応力下に保持され、熱遮蔽ブロックに作用する曲げ応力が減少し、その結果クラックの成長が遅くなる。少なくとも部分的に熱遮蔽ブロックの内方に向かうこの圧縮応力により、熱遮蔽ブロックは引張部材の初期応力が比較的小さい場合でも保持される。これにより、例えば衝撃荷重や熱負荷による材料の初期クラックに対し有効に対処できる。材料にこのような初期クラックがあっても、該クラックは、引張部材を幾何学的に適当に構成・配置することで、全く或いは限られた程度にしか熱遮蔽ブロックの高温側の面に沿って進行或いは拡張しない。この引張部材は熱遮蔽ブロックを言わば結束し、これを一方では材料の初期クラック、他方では材料の完全クラックから保護する。この第一義的な保護機能の他に、材料の完全クラックや破損が発生した場合も、小さい又は大きい断片が離脱し或いは脱落する危険にも有効に対処できる。引張部材の初期応力によりもたらされる圧縮応力は、破損の際に生ずる断片の分離を阻止する。
【0013】
従来の構成に対し熱遮蔽ブロックの受動的な安全性の向上も特に有利である。材料の初期クラックや完全クラックに対しても、初期応力を加えられた引張部材が対処し、完全クラックの場合に熱遮蔽ブロックの断片の分離を抑制する。
【0014】
引張部材を備えた熱遮蔽ブロックの構成により、更に熱遮蔽ブロックを問題なく予め製作でき、例えば燃焼器に組込むべく、簡単に装着できるという利点が生ずる。引張部材は簡単に周側の面に取り付けられ、要求に応じ周方向に予め応力を印加され、その際予め印加された引張応力が引張部材に加わる。しかしまた、装着時引張部材に予め応力を印加しないようにし(初期応力=0)、この初期応力を稼動中に高温で、即ち引張部材と熱遮蔽ブロックの異なる熱膨張係数により発生させてもよい。一方ではこの高い柔軟性、他方では達成可能な耐用年数が、経済的な観点に関しても特に有益である。例えばガスタービンの燃焼器に適用する場合、特に熱遮蔽ブロックに対する点検や保守間隔を延長できる。熱遮蔽ブロックが破壊した場合、その運転を設備の点検のために直ちに中止する必要はない。安全性が向上しているため、所定の点検時点迄、それどころかそれ以上にさらに運転を続けることが可能だからである。従ってこの熱遮蔽ブロックは、特別の非常運転特性の点で優れている。
【0015】
特に好ましい構成例では、引張部材は常温において応力を予め印加されず、常温以上の使用温度において引張部材に応力が加わるように設計される。その場合この引張部材は、熱遮蔽ブロックと引張部材間の熱膨張係数の計画的なミスマッチにより、稼動中、即ち熱遮蔽ブロックの高温側の面に衝突する高温媒体の1200℃迄の使用温度において、引張部材の初期応力により伝達され、充分に大きな圧縮応力を熱遮蔽ブロックに与えるように設計するとよい。この初期応力は、しかし同時に、これが引張部材のクリープ変形や緩和をもたらすものでなく或いは引張部材の最大許容初期応力の大きさには至らない程度に小さく設定するのが好ましい。引張部材が初期応力を印加されていない常温とは、この場合、室温、即ち約20℃でよく、これにより装着の際に引張部材を熱遮蔽ブロックの周側の面に容易に取り付けることができる。
【0016】
特にこの初期応力は周方向に向いた、即ち熱遮蔽ブロックの周方向に向いた少なくとも1つの成分を持っているとよい。周方向は、その場合、高温側の面又は壁側の面に対しほぼ垂直である。これにより、熱遮蔽ブロックの万一生じた断片が対応する圧縮応力により周方向に圧縮される。断片が高温側の面の表面法線方向に分離することは、この断片のくさび効果により抑止される。
【0017】
好ましい一構成例において周側の面は周面溝を備え、これに引張部材が嵌め込まれる。その場合この周面溝は、引張部材を殆ど熱遮蔽ブロックに組み入れるように構成される。
【0018】
一般に、熱遮蔽ブロックは周方向に2つの所謂「ブロックホルダー対」によって保持されているので、周方向に破壊した際各断片は各ブロックホルダー対だけで保持される。このブロックホルダー対は、その場合、熱遮蔽ブロックの周側の面で互いに対向する側に配置され、熱遮蔽ブロックの第一の軸を支持する。この第一の軸に対し垂直に向き、一般に熱遮蔽ブロックの高温側の面に沿った高温媒体の流れ方向に一致する第二の軸に沿って、熱遮蔽ブロックは周側の面に引張部材を収納する周面溝を備える。この第二の軸に沿って互いに対向する周側の面を、熱遮蔽ブロックの端面とも呼ぶ。この各端面は各々1つの周面溝を備え、これに稼動中初期応力が印加される各1つの引張部材が嵌め込まれる。この引張部材の周面溝への特に好ましくかつ確実な係合のため、周面溝は付加的に穴、例えば袋穴を周面溝の各端部に備える。これにより、引張部材が隠され、従って言わば完全に熱遮蔽ブロックに埋め込まれて装着又は挿入され、この結果流入する高温ガスに直接曝されることはない。機械的又は熱機械的な応力の過度の上昇を回避するため、周面溝又は付加的な穴は円形部を持つ構造とされる。
【0019】
特に周側の面は周側表面を備え、引張部材は周面溝に、この引張部材が周側表面に対し引っ込んで又はこれと面一になるように嵌め込まれる。引張部材は、この場合、構造的に異なる形に構成されるが、応力の少ない構成と、コスト的に有利な製造方法の組み合わせが可能な形状とされる。引張部材の断面は長方形や円形又は楕円形に形成される。この場合、引張部材にもまた周面溝或いは場合によっては熱遮蔽ブロックにおける付加的な穴においても鋭い角や稜が生じないようにすると望ましい。
【0020】
特に簡単で好ましい形状構成として、引張部材は、平板部片と、その軸方向端に各1個の、平板部片に対しほぼ垂直に延びる指状固定部片とを備える。この場合、平板部片と舌片はほぼ同じ形状と断面を持つ。引張部材を熱遮蔽ブロックの周側の面に取り付けた後、指状固定部片は熱遮蔽ブロックの各穴に突入し、平板部片が周面溝に係合する。この場合、平板部片は周表面と面一に配置し、引張部材と周面溝との間に若干の間隙を設けるのがよく、その結果、一般に稼動中に発生する熱遮蔽ブロックの熱湾曲が高温側の面の表面法線の方向に許容される。
【0021】
引張部材はセラミックス材料、特にSi34をベースとするセラミックスからなるとよい。このガスタービン雰囲気下での高温適用に特別に開発された、耐熱、耐クリープかつ耐食ベースセラミックスは、典型的にはおよそ1000℃、しかしまた時には1200℃迄の高温動作温度において引張部材の適用に対し特に好適であると思われる。その場合、この引張部材は熱遮蔽ブロックの内部に嵌め込まれる引張部材の指状固定部片が、付加的に弾性繊維セラミックス材料で被覆される固体セラミックスで作られる。これにより引張部材が熱遮蔽ブロックに特に強固にかつ永続的に固定される。
【0022】
特に引張部材は接着剤で固定するのがよい。引張部材は、少なくとも部分的に熱遮蔽ブロックに接着され、この引張部材と熱遮蔽ブロックの間の結合部は指状固定部片の範囲に設けられる。この接着結合により、引張部材は分離から付加的に保護され、従って耐用年数がそれだけ向上する。引張部材を熱遮蔽ブロックに接着する際に、従来の接着剤もまた耐熱性の接着剤も使用できる。また優れた接着性と大きな耐熱性を持ち、ケイ酸塩をベースとする接着剤も使用できる。接着結合において、引張部材に対しセラミックス材料の使用は特に有利であることが実証されている。
【0023】
また特に好ましい構成では、引張部材は、これを固定するための接着剤を注入可能な通路を備える。
【0024】
このため引張部材はセラミックスの中空材料から作られ、これにより通路或いは引張部材に対する対応の多数の通路が実現される。
【0025】
1つの平板部片を備え、これから各軸方向端においてこの平板部片に対し垂直に指状固定部片が分岐している引張部材の構成において、この指状固定部片は特にその軸方向全長及び全周にわたり開口を備えている。その他に、接着剤を通路に注入するための充填開口が設けられている。引張部材を熱遮蔽ブロックに装着した後、接着剤はこの充填開口から通路及び多数の通路に注入され、指状固定部片の開口から押し出される。接着剤の硬化後、これにより熱遮蔽ブロックと引張部材との間に指状固定部片の範囲で大面積かつ強固な結合が得られる。
【0026】
引張部材に対向して、もう1つの引張部材を反対側の周側の面に設けるとよい。
【0027】
その場合、引張部材とこのもう1つの引張部材とは、熱遮蔽ブロックの各端面に取り付けるとよく、これにより高温ガスの流れ方向におけるクラックの成長や熱遮蔽ブロックの破壊が回避される。
【0028】
熱遮蔽ブロックは、セラミックス母材、特に耐火性セラミックスからなるとよい。熱遮蔽ブロックの母材としてセラミックスを選択することで熱遮蔽ブロックを非常な高温迄使用することが確実に保証され、同時に、熱遮蔽ブロックの高温側の面に高温媒体、例えば高温ガスが衝突する際に発生する酸化及び/又は腐食作用を熱遮蔽ブロックに対して殆ど無害にできる。引張部材は、これにより熱遮蔽ブロックのセラミックス母材に良好に接続可能である。強固な結合は、その場合、上述したように、分解可能な結合として形成することもできる。接着の他に引張部材を適当な固定部材によって周側の面に、例えば適当なクリップ結合やねじ結合で結合することも考えられる。少なくとも部分的にセラミックス材料からなる引張部材を選択することで、熱遮蔽ブロックのセラミックス母材に熱機械的性質に関して良好な整合性が得られる。引張部材を母材に強固に固定することで、熱遮蔽ブロックは、少なくとも高温の使用温度において、引張部材との強固な結合体となるように構成される。これにより熱遮蔽ブロックを大きな熱的及び/又は機械的負荷においてすら極めて高い耐用性と受動的な安全性とを持ち、コンパクトな構成・構造にすることができる。このことは、熱遮蔽ブロックを燃焼器に使用するときに特に有利である。熱遮蔽ブロックの熱遮蔽作用は、その材料に初期クラックや完全クラックが生じた後でも保証され、特に破壊断片が燃焼器空間に到達することがないからである。
【0029】
このことから、一方では、通常運転時熱遮蔽ブロックを備える燃焼器の特別な保守及び/又は検査も不要という経済的な利点が生ずる。他方、熱遮蔽ブロックは、事故の発生時、緊急動作特性を示し、その結果、タービン、例えばタービンブレ−ドの損傷を回避することができる。燃焼器は、少なくとも通常の保守サイクルで運転されるが、しかしまた、引張部材により向上した受動的な安全性により耐用時間の延長が得られる。
【0030】
熱遮蔽ブロックの使用方法に関する課題は、上述の構成による熱遮蔽ブロックを燃焼空間、特にガスタービンの燃焼器において使用することにより解決される。燃焼空間、特にガスタービンの燃焼器での熱遮蔽ブロックの使用に伴なう利点は、熱遮蔽ブロックに対する構成に応じて同様に生ずる。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明を図面を参照して詳しく説明する。
【0032】
図1は熱遮蔽ブロック1の側面を示す。このブロック1は高温側の面3と、この高温側の面3に対向する壁側の面5を備える。この高温側の面3と壁側の面5に、熱遮蔽ブロック1の周側の面7が隣接する。この周側の面7は周表面9を備える。高温側の面4は、熱遮蔽ブロック1の使用時、高温媒体M、例えば高温ガスの流れを受ける。熱遮蔽ブロック1の周側の面7に、周方向17に初期応力を与えた引張部材11を設けてある。この際この引張部材11は、初期応力FZを予め与えられている。周側の面7は周面溝13を備え、これに引張部材11が係合している。この引張部材11の初期応力FZにより熱遮蔽ブロック1の材料には圧縮応力FPが作用し、これが例えば表面部材Aに作用する。その場合、引張部材11は圧縮応力FPがほぼ周方向17に沿って熱遮蔽ブロック1の中心に向かって作用するよう予め応力を印加されている。周方向17に初期応力FZを発生させるため、引張部材11はある程度の弾性を持っている。引張部材11と熱遮蔽ブロック1の母材の材料を整合することで、常温で引張部材11に応力が加わらない、即ちFZ=0であるようにできる。この場合常温とは、好ましくは室温、即ち約20℃である。これにより、引張部材11を周面溝13に挿入することで、特に簡単に引張部材11を熱遮蔽ブロック1の周側の面7に装着できる。このため付加的に、装着状態において引張部材11と周面溝13との間にある程度の間隙が設けられている。なお、これは間隙19により達成される。
【0033】
熱遮蔽ブロック1の母材と引張部材11との熱膨張係数を適切に設定することで、熱遮蔽ブロック1の動作時に充分大きな初期応力FZが熱遮蔽ブロック1に加わるようにできる。このため熱遮蔽ブロック1の母材の熱膨張係数は、引張部材11の熱膨張係数より大きく選ばれる。ガスタービンにおいて熱遮蔽ブロック1を使用する場合1200℃迄になる、常温以上の使用温度において、引張部材11は初期応力FZが予め印加されるようにされている。これは熱遮蔽ブロック1の母材と引張部材11との間の相対熱膨張によりもたらされる。引張部材11は、その場合、クリップのように熱遮蔽ブロック11に挿入され、中央に向かう圧縮応力FPを熱遮蔽ブロック1に与える。この引張部材11のクリップ作用により、熱遮蔽ブロックは使用温度での動作条件下で強固に結束される。この引張部材11により燃焼空間、例えばガスタービンの燃焼器において使用した際、熱遮蔽ブロック1の受動的な安全性、従って耐用年数の明らかな向上が得られる。熱遮蔽ブロック1は、高温側の面3、壁側の面5或いは周側の面7において、特にクラックの形成やクラックの拡張に対して大幅に保護されている。
【0034】
この事情を図解するため、図2は引張部材11を装着した熱遮蔽ブロック1を示す。この場合、クラック21は高温側の面3から壁側の面5に迄完全に熱遮蔽ブロック1の母材を通して延びている。この場合熱遮蔽ブロック1の破損は、熱遮蔽ブロック1の真ん中の範囲で発生している。熱遮蔽ブロック1のこのようなクラック21は、例えばここには示さないガスタービンの燃焼器壁への衝撃による大きな機械的及び/又は熱的な負荷により起きる。このクラックは、熱遮蔽ブロック1を第一の断片57Aと第二の断片57Bに分割する。引張部材11を経て熱遮蔽ブロック1に伝えられる圧縮応力FPにより、これらの断片57A、57Bは周方向17に沿って互いに圧縮される。この結果、破損の際に生じた断片57A、57Bの分離が阻止される。これに対し、初期応力FZを予め印加された引張部材11なしでは、断片57A、57Bがほぼ高温側の面3の表面法線に平行な方向に分離する危険がある。これらの断片57A、57Bは図示しないガスタービンの燃焼器に達し、燃焼器のその他の部分や、例えばガスタービンでの使用時に、タービンブレードの敏感なブレード範囲に重大な損傷を起す危険がある。この危険は、引張部材11を設けることで有効に対処できる。図2に示す熱遮蔽ブロックは、これを図示しない燃焼器壁に固定する固定溝15を備え、これに保持部材25Aが係合している。もう1つの保持部材25Bは固定溝15に係合し、周方向17に沿って保持部材25Aに対向して配置されている。壁側の面5は、熱遮蔽ブロック1が装着されている場合、燃焼器の対応の図示しない壁に向いており、熱遮蔽ブロック1は保持部材25A、25Bを経てその弾性により図示しない壁に固定されている。
【0035】
熱遮蔽ブロック1を、図3に分解斜視図で示す。熱遮蔽ブロック1は、ほぼ直方体状をなし、流れ方向27と周方向17に延びている。流れ方向27は、熱遮蔽ブロック1をガスタービンの燃焼器に使用する場合、好ましくは同時に、高温媒体Mが流れ、高温側の面3に作用する(図1、2参照)方向を形成している。固定溝15と周面溝13により、周側の面7は、高温側の面3と壁側の面5に隣接する周側の面7の部分範囲を形成する幾つかの範囲35A、35B、37A、37Bに機能的に分かれている。固定溝15を備えている周側の面の部分範囲は固定側の面35A、35Bとし、一方引張部材11A、11Bを収納する周面溝13を備える部分範囲は37A、37Bとする。図3の分解斜視図では、2つの引張部材11A、11Bを、分かり易くするために周面溝13に挿入せず、これから出した状態で示している。その場合引張部材11Aは、部分範囲37Aの周面溝13に対応しており、一方引張部材11Bは部分範囲37Aに流れ方向に沿って対向する部分範囲37Bに設けられている。これら引張部材11A、11Bは各々クリップ状に形成されており、1つの平板部片29と各2個の指状固定部片31を備えている。この固定部片31は平板部片29の両端に配置され、ほぼ長さ方向に垂直に熱遮蔽ブロック1の内部方向に向かって延びている。この固定部片31に対応して、周面溝13はこの指状固定部片31の数に応じて穴33、例えば袋穴を持っている。引張部材11A、11Bを装着した際、これら穴33の各々に指状固定部片31の各々が挿入され、引張部材11A、11Bを各部分範囲37A、37Bに係止する。
【0036】
熱遮蔽ブロック1を第一の断片57Aと第二の断片57Bに分離する、主として真ん中に起るクラック21は引張部材11A、11Bにより圧接される。この引張部材11A、11Bに予め印加されている初期応力FZにより、図1、2に関連して既に説明したように、断片57A、57Bの分離は阻止される。
【0037】
引張部材11A、11Bを固定、即ち係止するため、幾つかの方法が採用できるが、図4と5にその内の2例を示す。この両例において、指状固定部片31は熱遮蔽ブロック1のセラミックス母材49に接着されている。このため、図4では接着剤39を穴33に指状固定部片31を挿入する前に注入している。その際指状固定部片31は接着剤39に圧入される。接着剤39、例えばセラミックス接着剤が硬化した後、指状固定部片31と熱遮蔽ブロック1のセラミックス母材49との間には確実かつ永続的な接着結合が生ずる。周側の面7は周表面9を備え、引張部材11A、11B又は引張部材11A、11Bの平板部片29は、この引張部材11A、11Bが周表面9と面一になるよう、周面溝13に係合している。しかし、引張部材11A、11Bが熱遮蔽ブロック1の内部の方向に周表面に対しやや引っ込んでいるようにしてもよい。このような構成により引張部材11A、11Bは被覆されかつ言わば熱遮蔽ブロック1に一体化して装着され、それにより万一高温媒体Mが流れ込んでも直接的にこれに曝されることはない。引張部材11A、11Bとの間にギャップ19の形で設けた間隙で、動作時に熱遮蔽ブロック1が妨げられずに熱的に充分湾曲することが可能になる。
【0038】
図5は、穴33の範囲で引張部材11A、11Bを熱遮蔽ブロック1のセラミックス母材49に接着する図4の方法に代わる例を示す。このため引張部材11は通路41を備える。該通路41は、引張部材11の外面において周側の面7とは反対の平板部片側に開口43を備える。この通路41は分岐し、指状固定部片31において多数の出口開口45に連通している。その場合平板部片29と指状固定部片31を備えた引張部材11は、好適にはセラミックス材料、例えばSi34をベースとするセラミックスからなる。図5の実施例において、引張部材11はセラミックス中空材からなる。指状固定部片31は、例えば固定部片31の全軸方向寸法にわたりかつ固定部片の全周囲にわたり配分された出口開口45を備える。引張部材11を熱遮蔽ブロック1の母材39に穴33の範囲で接着するため、接着剤39、例えばセラミックス接着剤が入口開口43を経て通路41に注入される。接着剤39は、好ましくは入口開口に注入され、その結果接着剤が全通路41に一様かつ完全に分配され、出口開口45から流出することが可能になる。この結果、熱遮蔽ブロック1のセラミックス母材49と指状固定部片31とは大きな面で結合する。指状固定部片31は、この実施例では、中空の固定部片として働き、これを経て接着剤39が穴33の接着範囲にもたらされる。
【0039】
引張部材11としてセラミックス中空材を使用する他に、例えば図4に示すように、中実セラミックスを使用することも可能である。接着のために接着剤39を使用するのに加えて、引張部材11を熱遮蔽ブロック1に係合するための指状固定部片31を弾性のセラミックス繊維材で被覆してもよい。これにより固定部片31と熱遮蔽ブロック1のセラミックス母材49との間の、袋穴33における接着結合が補強され、耐用年数が延びる。
【0040】
以下に続く図6〜14は、熱遮蔽ブロック1に取り付けられる引張部材11の種々の変形例を示す。これら例において、引張部材11の断面と引張部材11を収納する対応の周面溝13は形状的に種々変わっている。ただ注意すべきは、引張部材11にも周面溝13にも鋭い角や稜が存在しないことである。このため引張部材11とそれに対応する周面溝13の境界範囲に曲面部51を設けている。図7と8は、図6の熱遮蔽ブロック1に装着される引張部材11の2つの側面を示す。指状固定部片31は平板部片29に対しほぼ垂直に延び、軸範囲とその軸範囲53に続く終端部55を備えている。該終端部55は、その断面が軸範囲53に対しやや拡大しており、固定部片31が穴33に特に良好に固定される。
【0041】
図10、11は、図9の実施例による熱遮蔽ブロック1に取り付けられる引張部材11を示す。この場合引張部材の断面は、ほぼ長方形であるが、正方形としてもよい。このような形状に応じ、周面溝13はギャップ19と曲面部51を備えた形状とされている。図6〜8の実施例と同様に、引張部材11は軸部53と終端部55を持つ指状固定部片31を備えている。同様に図12〜14も、引張部材11がほぼ円形又は楕円形の断面を持つ本発明の実施例を示している。
【0042】
上述の全実施例において、引張部材の熱遮蔽ブロック1への固定は、接着剤39、例えばセラミックス接着剤による接着で行われる。接着は、熱遮蔽ブロックを高温の使用温度で使用する燃焼器において熱遮蔽ブロック1を取り付けるために特に好適であることが実証されている。その場合引張部材11の接着は、使用温度以下の常温において、即ち特に引張部材が応力を受けていないときに、熱遮蔽ブロック1から引張部材11が離脱するのを阻止する。その場合接着は、その硬化後に引張部材11が熱遮蔽ブロック1と結合するように行われる。これにより引張部材は、硬化した接着剤39が壊れても、脱落することはない。硬化した接着剤の断片が接着しているからである。これに代わる構成として、引張部材11と熱遮蔽ブロック1の間を形状的に結合させてもよい。このときは、接着剤39を全く使用せずにすますことができる。この場合、ある程度の初期応力FZが常温、即ち室温において引張部材11に与えられる。この初期応力は組み立て時に引張部材11を熱遮蔽ブロック1に固定する保持力となる。
【0043】
本発明による熱遮蔽ブロックの利点は、燃焼器、例えばガスタービンの熱的に高負荷される燃焼器において、熱遮蔽ブロックを使用する際の動作安定性が明らかに向上することにある。特に、熱遮蔽ブロックの破壊や完全クラックによる機械的損傷(これは熱遮蔽ブロックの熱的及び/又は機械的負荷によって起る)が大きな確実性をもって回避できる。と言うのは、破壊の際に形成される断片が分離するのを引張部材により阻止できるからである。これにより熱遮蔽ブロックの寿命が、一方ではクラックの成長が遅延し、他方ではかなり大きいクラック長でもその交換限界迄その使用が許されるので、明らかに延びる。従って、燃焼器の強制停止の数と期間の減少が可能であり、これにより特にまた燃焼器を被覆する熱遮蔽ブロックの使用において設備の使用性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】引張部材を備えた熱遮蔽ブロックの側面図を示す。
【図2】引張部材を備えた熱遮蔽ブロックの側面図を示す。
【図3】熱遮蔽ブロックの分解斜視図を示す。
【図4】熱遮蔽ブロックと引張部材との接着の1つの例を示す。
【図5】熱遮蔽ブロックと引張部材との接着の異なる例を示す。
【図6】引張部材を備えた熱遮蔽ブロックの側面図を示す。
【図7】図6に示された熱遮蔽ブロックの引張部材を側面で示す。
【図8】図6に示された熱遮蔽ブロックの引張部材を他の側面で示す。
【図9】周面溝及び引張部材を備えた熱遮蔽ブロックを示す。
【図10】図9に示された引張部材を側面で示す。
【図11】図9に示された引張部材を異なる側面で示す。
【図12】周面溝に嵌め込まれている引張部材を備えた熱遮蔽ブロックを示す。
【図13】図12に示された引張部材を1つの側面で示す。
【図14】図12に示された引張部材を異なる側面で示す。
【符号の説明】
1 熱遮蔽ブロック
3 高温側の面
5 壁側の面
7 周側の面
9 周表面
11、11A、11B 引張部材
13 周面溝
15 固定溝
17 周方向
19 ギャップ
21 クラック
25A、25B 保持部材
27 流れ方向
29 平板部片
31 指状固定部片
33 穴
35A、35B 固定側の面範囲
37A、37B 端面範囲
39 接着剤
41 通路
43 入口開口
45 出口開口
47 引張部材のセラミックス材
49 熱遮蔽ブロックの母材
51 指状固定部片の曲面部
53 指状固定部片の軸
55 指状固定部片の軸端
57A、57B 断片
M 高温媒体
P 圧縮応力
Z 初期応力
A 表面部分

Claims (11)

  1. 高温媒体(M)に曝される高温側の面(3)、該高温側の面(3)に対向する壁側の面(5)及び該壁側の面(5)と高温側の面(3)との間にあって前記各面に直交する2つの対向する周側の面(7)を備える燃焼器の壁を被覆する熱遮蔽ブロックにおいて
    前記少なくとも一方の周側の面(7)に初期応力( Z )が印加される引張部材(11)が取り付けられ、その際、前記初期応力が印加された引張部材(11)によって前記熱遮蔽ブロックの損傷を抑制し、かつ熱遮蔽ブロックが破損した場合に、その断片(57A、57B)の熱遮蔽ブロックからの分離が阻止されるように取り付けられ、さらに、前記引張部材(11)は、常温時は無応力の状態にあり、常温以上の使用温度において引張部材(11)に初期応力(F Z )が印加されるようにしたことを特徴とする燃焼器の壁を被覆する熱遮蔽ブロック。
  2. 初期応力( Z )が周方向(17)に向いていることを特徴とする請求項1記載の熱遮蔽ブロック。
  3. 周側の面(7)が、引張部材(11)が嵌め込まれる周面溝(13)を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱遮蔽ブロック。
  4. 周側の面(7)が周表面(9)を備え、引張部材(11)が周面溝(13)内に、この引張部材(11)の周表面(9)と平行な表面が周表面(9)に対し引っ込んで或いはこれと面一になるように配置されたことを特徴とする請求項記載の熱遮蔽ブロック。
  5. 引張部材(11)がセラミックス材料(47)からなることを特徴とする請求項1からの1つに記載の熱遮蔽ブロック。
  6. セラミックス材料(47)がSi 3 4 からなることを特徴とする請求項5に記載の熱遮蔽ブロック。
  7. 引張部材(11)が接着剤(39)により、前記熱遮蔽ブロックに部分的に固定されたことを特徴とする請求項1から6の1つに記載の熱遮蔽ブロック。
  8. 引張部材(11)が、それ自体に、接着剤(39)が注入可能な入口と出口とを有する通路(41)を備えることを特徴とする請求項に記載の熱遮蔽ブロック。
  9. 引張部材(11A)およびもう1つの引張部材(11B)が、前記熱遮蔽ブロックの2つの対向する周側の面(7)に、互いに対向して取り付けられたことを特徴とする請求項1から8の1つに記載の熱遮蔽ブロック。
  10. 前記熱遮蔽ブロックの母材(49)が、耐火性のセラミックスからなることを特徴とする請求項1から9の1つに記載の熱遮蔽ブロック。
  11. ガスタービンの燃焼器において使用する請求項1から10の1つに記載の熱遮蔽ブロックの使用方法。
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