JP4087131B2 - 遊技機筐体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチスロ遊技機、パチンコ機等の遊技機本体を収容するための遊技機筐体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、環境問題に配慮してリサイクル可能な遊技機に対する要請が強まっている。すなわち、従来のように木材を用いて遊技機筐体を製造したのでは、木材の伐採による地球温暖化を促進することとなり、また、遊技機筐体を廃棄する際に再利用がほとんどできない。そこで、ステンレス等の金属を用いて、リサイクル可能な遊技機筐体を製造することが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、パチスロ遊技機、パチンコ機等の遊技機を遊技店に設置するには、釘、ネジ等の止着部材を用いて、遊技機筐体を島設備に固定しなければならない。特に、遊技機の設置に迅速性が要求される場合には、遊技機筐体を島設備に仮設置した後、遊技機筐体の上下両側面に釘を打ち込んで固定する方法が採用されている。
【0004】
しかしながら、金属製の遊技機筐体は、一旦釘を打ち込んでしまうと、遊技機筐体を島設備から取り外す際に、遊技機筐体が歪んだり破損してしまい、再利用できなくなるという問題が生じる。これでは、せっかくリサイクルを考慮して、ステンレス等の金属により遊技機筐体を製造した意味がなくなってしまう。
【0005】
本発明は、上述した事情に鑑み提案されたもので、島設備への着脱を容易に行うことができるとともに、リサイクルが可能な遊技機筐体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る遊技機筐体は、上述した目的を達成するため、以下の特徴点を備えている。
すなわち、本発明に係る遊技機筐体は、遊技機本体を収容するための遊技機筐体であって、
前記遊技機筐体は、金属製の板材により形成されると共に、前面側に設けられた枠状の前方枠部と、後面側に設けられた枠状の後方枠部と、前記前方枠部と前記後方枠部との間に位置する枠状の中間枠部とを備え、
前記中間枠部の少なくとも一側面に開口部を設け、該開口部に、遊技機本体を設置場所に固定するための、止着部材が貫通可能な木製あるいは合成樹脂製の板材により形成した固定部材を着脱可能に取り付けたことを特徴とするものである。
この場合、前記開口部は、前記遊技機筐体の上下両側面に設けることが可能である。
【0007】
また、前記開口部の近傍に、前記固定部材を係止するための係止部を設けることが可能である。
【0009】
なお、止着部材とは、釘、ネジ、ステープラ等のことをいう。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す具体的な実施例に基づいて、本発明に係る遊技機筐体の実施形態を説明する。
【0011】
<実施例1>
図1は、実施例1に係る遊技機筐体1の分解斜視図である。
実施例1に係る遊技機筐体1は、図1に示すように、ステンレス等の金属製の板材を枠状に加工して形成されており、前面側に設けた前方枠部2と、後面側に設けた後方枠部3と、前方枠部2および後方枠部3の間に位置し、前方枠部2および後方枠部3よりも遊技機筐体1の内側に凹んだ中間枠部4とを備えている。
【0012】
また、上側および下側の中間枠部4には、それぞれ固定部材5を臨ませるための開口部6が設けられている。
【0013】
固定部材5は、木材または合成樹脂等のように釘7を打ち込んだり、ネジ(図示せず)をねじ込むことができる材料により形成される。この固定部材5は、図1に示すように、開口部6よりも大きく形成された基部5aと、基部5aの一側面に設けられるとともに、開口部6に嵌り込む大きさに形成された嵌合部5bとからなり、遊技機筐体1の内部側から中間枠部4内に嵌合部5bが嵌り込むように形成されている。また、嵌合部5bの厚さは、開口部6に嵌合部5bを取り付けた際に、嵌合部5bの外側面と、前方枠部2および後方枠部3の外側面とが略同一の高さとなるように設定されることが好ましい。このように、嵌合部5b、前方枠部2および後方枠部3を略同一の高さとすることにより、中間枠部4により形成される凹状部分の一部が塞がれて、遊技機筐体1の強度が高まるとともに、遊技機筐体1を島設備にしっかりと固定することができる。
【0014】
実施例1に係る遊技機筐体1では、中間枠部4に設けた開口部6に対して、遊技機筐体1の内部側から固定部材5を臨ませ、開口部6内に嵌合部5bを嵌合させることにより、遊技機筐体1に固定部材5を取り付けることができる。なお、この際、中間枠部4と固定部材5とを、両面テープや接着剤により仮止めすることが好ましい。このように、中間枠部4と固定部材5とを仮止めすることにより、遊技機筐体1の取付作業を容易に行うことができる。
【0015】
遊技機筐体1を島設備(図示せず)に固定するには、遊技機筐体1を島設備に仮設置した後、島設備を構成する板材と固定部材5に対して一連に釘7を打ち込めばよい。また、島設備から遊技機筐体1を取り外すには、島設備を構成する板材と固定部材5から釘7を引き抜けばよい。さらに、遊技機筐体1の開口部6に嵌合した固定部材5を取り外して、新しい固定部材5を取り付けることにより、遊技機筐体1を傷付けずに再利用することができる。
【0016】
<実施例2>
図2は、実施例2に係る遊技機筐体21の分解斜視図である。
実施例2に係る遊技機筐体21は、図2に示すように、実施例1に係る遊技機筐体1とほぼ同様の構成とされているが、固定部材5の形状が異なるとともに、固定部材5を係止するための係止部8が設けられている点が異なっている。
【0017】
すなわち、実施例2に係る遊技機筐体21では、図2に示すように、遊技機筐体21の内部側であって開口部6に対向する位置に、固定部材5を係止するための係止部8が設けられている。この係止部8は、遊技機筐体21に取り付けるための取付基板8aと、固定部材5をスライド可能に挿入するための挿入部8bとからなる。挿入部8bは、取付基板8aから上方へ向かって延設された箱状となっており、上面の一部および右側の側面が開放している。なお、図2において、遊技機筐体21の下側面に設けた係止部8のみが示されているが、遊技機筐体21の上側面にも同様の係止部8が上下を逆にして設けられている。この係止部8は、遊技機筐体21の上側面および下側面に対して取付基板8aをリベット止め等することにより、遊技機筐体21の内部に取り付けられる。
【0018】
固定部材5は、図2に示すように、挿入部8b内にスライドして挿入可能で、かつ開口部6よりも大きく形成された板状となっている。
【0019】
実施例2に係る遊技機筐体21では、挿入部8bの右側側面に設けた開口部6から、挿入部8b内に固定部材5を挿入することにより、遊技機筐体21に固定部材5を取り付けることができる。
【0020】
島設備に対する遊技機筐体21の固定および取り外し手順は、実施例1に係る遊技機筐体1の場合と同様である。さらに、遊技機筐体21の挿入部8bに挿入した固定部材5を取り外して、新しい固定部材5を取り付けることにより、遊技機筐体21を傷付けずに再利用することができる。
【0021】
ところで、一般的に、島設備には左右方向に複数の遊技機が併設されている。このため、島設備に取り付けられた遊技機筐体21は、それぞれ隣接する遊技機筐体21に支えられているため、左右方向から加わる力の影響は殆どない。これに対して、前後方向から加わる力は、その殆どが固定部材5を介して遊技機筐体21に及ぼされる。この点、実施例2に係る遊技機筐体21では、固定部材5の前後側面が、挿入部8bの前後側面により支持されているため、遊技機筐体21に対して前後方向から加わる力に対抗することができる。
【0022】
<実施例3>
図3は、実施例3に係る遊技機筐体31の分解斜視図である。
実施例3に係る遊技機筐体31は、図3に示すように、実施例1に係る遊技機筐体1とほぼ同様の構成とされているが、中間枠部4および固定部材5の形状が異なっている。
すなわち、実施例3に係る遊技機筐体31の各側面において、図3に示すように、中間枠部4の左右側方に、前方枠部2および後方枠部3と一連となった連接部9を設けることにより、前方枠部2、後方枠部3および連接部9に囲まれた凹部が形成されている。
【0023】
固定部材5は、図3に示すように、上記凹部内に嵌り込む程度の、開口部6よりも大きく形成された板状となっている。
【0024】
実施例3に係る遊技機筐体31では、上記凹部内に固定部材5を臨ませることにより、遊技機筐体31に固定部材5を取り付けることができる。なお、この際、中間枠部4と固定部材5とを、両面テープや接着剤により仮止めすることが好ましい。このように、中間枠部4と固定部材5とを仮止めすることにより、遊技機筐体31の取付作業を容易に行うことができる。
【0025】
島設備に対する遊技機筐体31の固定および取り外しの手順は、実施例1に係る遊技機筐体1の場合と同様である。さらに、遊技機筐体31の凹部に嵌り込んだ固定部材5を取り外して、新しい固定部材5を取り付けることにより、遊技機筐体31を傷付けずに再利用することができる。
【0026】
また、実施例3に係る遊技機筐体31では、固定部材5の前後の側面が、前方枠部2および後方枠部3により支持され、固定部材5の左右の側面が、連接部9により支持されているため、遊技機筐体31に対して前後方向および左右方向から加わる力に対抗することができる。
【0027】
なお、本発明に係る遊技機筐体は、パチスロ遊技機、パチンコ機、スロットマシン、ゲームマシン等のように、島設備に取り付けて使用する遊技機であればどのような遊技機に対しても適用することができる。
【0028】
【発明の効果】
上述したように、本発明に係る遊技機筐体は、少なくとも一側面に開口部を設け、この開口部に、遊技機本体を設置場所に固定するための、止着部材が貫通可能な固定部材を着脱可能に取り付けているため、島設備を構成する板材と固定部材に対して一連に釘等の止着部材を打ち込むことにより、島設備に対して容易に遊技機筐体を取り付けることができる。
【0029】
また、島設備から遊技機筐体を取り外した場合には、古い固定部材を取り除いて新しい固定部材を取り付けることにより、遊技機筐体を傷付けずに再利用することができる。
【0030】
また、島設備に対して遊技機筐体を取り付ける際には、遊技機筐体の上下方向から釘を打ち込むことが一般的であり、遊技機筐体の上下側面に開口部を設けることにより、このような取付方法に対応することができる。
【0031】
また、開口部の近傍に、固定部材を係止するための係止部を設けることにより、遊技機筐体に対して固定部材を容易に着脱することができる。
【0032】
また、本発明に係る遊技機筐体は、特に、金属製の板材により形成された場合に好適に適用されるもので、固定部材の着脱に際して金属製の板材が歪んだり傷つくおそれがない。さらに、固定部材を木材あるいは合成樹脂により形成することにより、釘等の止着部材を容易に貫通させることができるとともに、固定部材を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に係る遊技機筐体の分解斜視図
【図2】実施例2に係る遊技機筐体の分解斜視図
【図3】実施例3に係る遊技機筐体の分解斜視図
【符号の説明】
1 実施例1に係る遊技機筐体
2 前方枠部
3 後方枠部
4 中間枠部
5 固定部材
5a 基部
5b 嵌合部
6 開口部
7 釘
8 係止部
8a 取付基板
8b 挿入部
9 連接部
21 実施例2に係る遊技機筐体
31 実施例3に係る遊技機筐体
Claims (3)
- 遊技機本体を収容するための遊技機筐体であって、
前記遊技機筐体は、金属製の板材により形成されると共に、前面側に設けられた枠状の前方枠部と、後面側に設けられた枠状の後方枠部と、前記前方枠部と前記後方枠部との間に位置する枠状の中間枠部とを備え、
前記中間枠部の少なくとも一側面に開口部を設け、
該開口部に、遊技機本体を設置場所に固定するための、止着部材が貫通可能な木製あるいは合成樹脂製の板材により形成した固定部材を着脱可能に取り付けたことを特徴とする遊技機筐体。 - 前記開口部は、前記遊技機筐体の上下両側面に設けたことを特徴とする請求項1記載の遊技機筐体。
- 前記開口部の近傍に、前記固定部材を係止するための係止部を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の遊技機筐体。
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